JP7176198B2 - 基材保持機構、基材成形システムおよび基材保持方法 - Google Patents

基材保持機構、基材成形システムおよび基材保持方法 Download PDF

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本発明は、基材を成形する基材成形システムにおいて基材を保持するための基材保持機構および基材成形システム、ならびにこのような基材保持機構による基材保持方法に関する。
従来から、射出成形機等を利用して基材(例えば、フィルム)を成形することにより成形品を作製する基材成形システムにおいて、以下の工程が1工程ずつ順番に行われている。より詳細には、原反からフィルムを繰り出す工程と、繰り出したフィルムをシート状にカットする工程と、カットしたシート状のフィルムを軟化させるために加熱する工程と、金型を用いて加熱したフィルムの真空成形を行う工程と、樹脂を射出する工程と、成形品を取り出す工程とが1工程ずつ順番に行なわれるようになっている。
また、特許文献1には、基材成形システムにおいて成形されるべき基材を保持する基材保持機構として、枚葉状の基材の上端縁のみをクランプする保持ハンドが開示されている。より具体的には、上端縁のみをクランプされた枚葉状の基材は、重力により下方に向かってまっすぐ延びた平坦な形状となる。また、このような状態で保持された枚葉状の基材を金型の間に位置させることにより、金型によって基材の成形を行うようになっている。
特許第5866398号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている基材成形システムにおける保持ハンドは、上述したように、下方に向かってまっすぐに延びた平坦な形状の基材を金型によって成形するようになっているため、基材成形システムにおける基材の使用量を低減させることが難しいという問題がある。より詳細には、例えば金型等によって基材を凸形状に湾曲するよう成形する場合には、湾曲していない平坦な状態で保持された基材を金型に受け渡すよりも、予め金型等の形状に沿った凸形状となるよう保持された基材を金型に受け渡すほうが、基材の使用量を低減させることができる。しかしながら、このように基材を湾曲させた状態で保持することのできる基材保持機構はこれまで存在していないという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材成形システムにおける基材の使用量を低減させることのできる基材保持機構、基材成形システムおよび基材保持方法を提供することを目的とする。
本発明の基材保持機構は、基材を成形する基材成形システムにおいて基材を保持するための基材保持機構であって、少なくとも凹部または凸部からなる立体形状を有する本体部と、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材を吸着させることにより基材を保持するための吸着部と、を備えたことを特徴とする。
このような基材保持機構によれば、少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材を平坦な形状となるよう保持する場合と比較して、基材成形システムにおける基材の使用量を低減させることができる。
本発明の基材保持機構においては、前記本体部は、ベース部材と、弾性材料から構成される弾性部材とが積層された構成を有しており、前記吸着部により基材が前記本体部の立体形状に沿って吸着されるときに前記弾性部材が基材と接触するようになっていてもよい。
この場合、前記弾性材料はシリコン樹脂であってもよい。
また、前記本体部は、開口を有する枠状部材から構成されていてもよい。
本発明の基材保持機構は、前記枠状部材における前記開口の内側に設けられ、当該枠状部材による基材の保持を補助するための保持補助部材を更に備えていてもよい。
また、本発明の基材保持機構においては、前記吸着部は、基材を真空吸着することにより保持するようになっていてもよい。
また、本発明の基材保持機構においては、前記本体部は、複数の吸着穴を有する多孔質の材料からなり、前記吸着部が各前記吸着穴を介して気体を吸引することにより、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材が吸着されるようになっていてもよい。
また、本発明の基材保持機構においては、前記本体部には複数の貫通孔が設けられており、前記吸着部が各前記貫通孔を介して気体を吸引することにより、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材が吸着されるようになっていてもよい。
この場合、各前記貫通孔は、スリットであってもよい。
また、各前記貫通孔は、円形形状、楕円形状または多角形形状であってもよい。
本発明の基材成形システムは、基材を成形することにより成形品を作製するための基材成形システムであって、基材を生成する基材生成装置と、前記基材生成装置により生成された生成基材の成形を行う成形装置と、前記基材生成装置により生成された生成基材を前記基材生成装置から前記成形装置に搬送する搬送装置と、を備え、前記搬送装置は、生成基材を保持するための基材保持機構と、前記基材保持機構を移動させるための移動機構とを有しており、前記基材保持機構は、少なくとも凹部または凸部からなる立体形状を有する本体部と、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に生成基材を吸着させることにより生成基材を保持するための吸着部とを有していることを特徴とする。
このような基材成形システムによれば、少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿うよう生成基材を吸着させて保持することにより、生成基材を平坦な形状となるよう保持する場合と比較して、成形装置により生成基材を成形する際の基材の使用量を低減させることができる。
本発明の基材成形システムにおいては、前記成形装置は、少なくとも凹部からなる立体形状を有する雌型の金型を有しており、前記基材保持機構の前記本体部は、前記成形装置の前記金型の前記凹部の少なくとも一部に嵌まる凸部を含んでいてもよい。
また、本発明の基材成形システムにおいては、前記成形装置は、前記基材生成装置により生成された生成基材の真空成形および樹脂の射出成形を行うようになっていてもよい。
また、本発明の基材成形システムにおいては、前記搬送装置における前記移動機構は多関節ロボットから構成されていてもよい。
本発明の基材保持方法は、基材を成形する基材成形システムにおいて基材を保持するための基材保持方法であって、基材を準備する工程と、少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿って基材を吸着させることにより基材を保持する工程と、を備えたことを特徴とする。
このような基材保持方法によれば、少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材成形システムにおける基材の使用量を低減させることができる。
本発明の基材保持機構、基材成形システムおよび基材保持方法によれば、本体部の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材成形システムにおける基材の使用量を低減させることができる。
本発明の実施の形態による基材成形システムの構成を概略的に示す上面図である。 図1に示す基材成形システムの斜視図である。 図1等に示す基材成形システムの搬送装置における基材保持機構の構成を示す上面図である。 図3に示す基材保持機構における本体部の構成の詳細を示す正面図である。 図4に示す本体部の概略的な構成を示す斜視図である。 図4等に示す本体部の概略的な構成を示す側面図である。 図3等に示す基材保持機構により保持される基材を成形装置に受け渡すときの概略的な構成を示す側面図である。 図3に示す基材保持機構における成形品保持部の構成の詳細を示す正面図である。 図1等に示す基材成形システムにおいて基材の成形を行うことによって成形品を作製する際の途中の状態を示す上面図である。 図9に示す状態から引き続く、図1等に示す基材成形システムにおいて基材の成形を行うことによって成形品を作製する際の途中の状態を示す上面図である。 図10に示す状態から引き続く、図1等に示す基材成形システムにおいて基材の成形を行うことによって成形品を作製する際の途中の状態を示す上面図である。 図11に示す状態から引き続く、図1等に示す基材成形システムにおいて基材の成形を行うことによって成形品を作製する際の途中の状態を示す上面図である。 図1に示す基材成形システムにおける基材保持機構および成形装置の他の構成を概略的に示す側面図である。 図1に示す基材成形システムにおける基材保持機構および成形装置の更に他の構成を概略的に示す側面図である。 図1に示す基材成形システムにおける基材保持機構および成形装置の更に他の構成を概略的に示す側面図である。 図15に示す成形装置によって基材を成形するときの構成を示す構成図である。 図3等に示す基材保持機構における基材保持部に追加的に設けられた保持補助部材の構成を概略的に示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図17は、本実施の形態に係る基材成形システムおよびこのような基材成形システムによる基材成形方法を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態による基材成形システムの構成を概略的に示す上面図であり、図2は、図1に示す基材成形システムの斜視図である。また、図3は、図1等に示す基材成形システムの搬送装置における基材保持機構の構成を示す上面図であり、図4は、図3に示す基材保持機構における本体部の構成の詳細を示す正面図である。また、図5および図6は、図4に示す本体部の概略的な構成を示す斜視図および側面図であり、図7は、図3等に示す基材保持機構により保持される基材を成形装置に受け渡すときの概略的な構成を示す側面図であり、図8は、図3に示す基材保持機構における成形品保持部の構成の詳細を示す正面図である。また、図9乃至図12は、それぞれ、図1等に示す基材成形システムにおいて基材の成形を行うことによって成形品を作製する際の途中の状態を順に示す上面図である。また、図13乃至図15は、それぞれ、図1に示す基材成形システムにおける基材保持機構および成形装置の他の構成を概略的に示す側面図である。また、図16は、図15に示す成形装置によって基材を成形するときの構成を示す構成図であり、図17は、図3等に示す基材保持機構における基材保持部に追加的に設けられた保持補助部材の構成を概略的に示す正面図である。なお、図1において、本実施の形態に係る基材成形システムで作業を行う作業者を参照符合Mで示す。また、図2乃至図4、図6乃至図17において、成形装置により成形される前の生成基材を参照符合W1で示し、成形装置により生成基材が成形されることによって作製された成形品を参照符合W2で示している。また、図7、図13および図14において、従来の基材保持機構により保持された生成基材を参照符号Wで示している。
まず、本実施の形態に係る基材成形システム100について図1および図2を用いて説明する。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る基材成形システム100は、シート状のフィルム等の基材を生成する基材生成装置200と、基材生成装置200により生成された生成基材の成形を行う成形装置300と、基材生成装置200により生成された生成基材を基材生成装置200から成形装置300に搬送する搬送装置400とを備えている。このような基材成形システム100では、まずシート状のフィルム等の基材を基材生成装置200により生成し、次に基材生成装置200により生成された生成基材を搬送装置400により当該基材生成装置200から成形装置300に搬送し、その後に成形装置300によって生成基材の成形を行うことにより成形品を作製するようになっている。また、本実施の形態の基材成形方法によれば、成形装置300により生成基材の成形を行うことによって成形品を作製する間に、成形装置300により次に成形されるべき生成基材を搬送装置400により基材生成装置200から成形装置300に向かって搬送しながら加熱するようになっている。このような基材成形システム100の各構成部材の詳細について以下に説明する。
図2に示すように、基材生成装置200は、原反220から繰り出された帯状のフィルム等の基材を間欠的に搬送する搬送ローラ等の搬送部240と、搬送部240により搬送される帯状の基材の先端部分を切断するカッター等の切断部260とを有しており、帯状の基材の先端部分が切断部260によって切断されることによりシート状(言い換えると、枚葉状)の基材が生成されるようになっている。ここで、基材生成装置200において原反220から繰り出される基材として、例えばアクリル、PET、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネートおよびポリプロピレンのうちいずれかの単層または複層のフィルム等の材料が用いられるようになっている。ここで、基材として複層のフィルム等の材料が用いられる場合には、合計の厚みが50~1000μmの範囲内の大きさであればよい。より詳細には、それぞれの層の厚みの大きさは層の数により決まり、合計の厚みである50~1000μmの範囲内で規定されるようになる。
成形装置300は、基材生成装置200により生成された生成基材の真空成形および樹脂の射出成形を行うようになっている。より詳細には、成形装置300は、当該成形装置300に送られた生成基材の一方の面に対して真空成形を行うとともに他方の面に対して樹脂の射出成形を行うようになっている。具体的に説明すると、図1および図2等に示すように、成形装置300は、可動金型320と、固定金型340と、可動金型320を保持する可動金型保持部360と、固定金型340を保持する固定金型保持部380とを有しており、可動金型320と固定金型340とが互いに接触しているときにこれらの可動金型320と固定金型340との間に凹形状のキャビティ(空洞部分)が形成されるようになっている。より詳細には、可動金型320には凹部321が形成されるとともに、固定金型340には凹部321に入る凸部341が設けられており、可動金型320と固定金型340とが互いに接触し、凸部341が凹部321に入れられたときに、これらの凸部341と凹部321との間に凹形状のキャビティが形成されるようになっている。
搬送装置400により成形装置300に送られた生成基材は、当該成形装置300の可動金型320により真空成形が行われるようになっている。より詳細には、図1に示すように、可動金型320の凹部321には気体の流路330が接続されており、当該流路330には吸引ポンプ310が接続されている。そして、吸引ポンプ310により流路330から気体が引かれることにより、搬送装置400により成形装置300に送られた生成基材は可動金型320に真空吸着される。この際に、生成基材は可動金型320の凹部321に入るようになり、このことにより生成基材は凹部321の形状に沿うよう真空成形されるようになる。
また、図1に示すように、固定金型保持部380には、可動金型320と固定金型340とが互いに接触しているときにこれらの可動金型320と固定金型340との間に形成されるキャビティに熱可塑性樹脂等の樹脂を供給する樹脂供給路350が設けられており、この樹脂供給路350には当該樹脂供給路350に樹脂を供給する樹脂供給部390が接続されている。可動金型320と固定金型340とが互いに接触しているときに、樹脂供給部390から樹脂供給路350を介して可動金型320と固定金型340との間に形成される凹形状のキャビティに樹脂が供給されることにより、可動金型320により真空成形された生成基材の表面(具体的には、凹部321に対向する面とは反対側の面)に対して樹脂の射出成形が行われるようになる。ここで、樹脂供給部390から樹脂供給路350を介して可動金型320と固定金型340との間のキャビティに供給される樹脂として、例えばアクリル、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、ポリカーボネートおよびポリプロピレンのうちいずれか一つまたはこれらを混合した材料が用いられるようになっている。また、キャビティに供給される樹脂に、上述した複数の材料の界面が溶融した傾斜材料が含まれるようになっていてもよい。
また、図1および図2に示すように、成形装置300は、可動金型保持部360をガイドするガイド部370を有しており、可動金型保持部360はガイド部370に沿って固定金型保持部380に向かう方向および固定金型保持部380から遠ざかる方向にそれぞれ移動するようになっている。なお、図1は、可動金型保持部360が固定金型保持部380から離間しているときの状態を示しており、図9は、可動金型保持部360が固定金型保持部380に接近することにより可動金型320と固定金型340とが互いに接触しているときの状態を示している。
ここで、本実施の形態では、成形装置300による生成基材の成形温度は80~160℃であることが好ましい。また、成形装置300により生成基材の真空成形が行われる際に、真空度は最大で大気圧である約100,000Paから最小で0.1Paの範囲内の大きさであることが好ましい。また、可動金型320および固定金型340による生成基材に対するプレス圧は0kN~40,000kNの範囲内の大きさであることが好ましい。
搬送装置400は、基材生成装置200により生成された生成基材を当該基材生成装置200から成形装置300に搬送したり、成形装置300により生成基材から成形された成形品を当該成形装置300から取り出したりするものである。具体的には、図1および図2に示すように、搬送装置400は、基材生成装置200により生成された生成基材を保持するための基材保持機構420と、基材保持機構420を移動させるための移動機構410とを有している。また、本実施の形態では、基材保持機構420は、成形装置300により生成基材から成形された成形品も保持することができるようになっている。また、本実施の形態では、移動機構410として多関節ロボットが用いられるようになっている。このような多関節ロボットによって、基材保持機構420により保持される生成基材や基板や成形品の向きを変えることができるようになる。また、搬送装置400の移動機構410として多関節ロボットを用いており、かつ移動機構410が成形装置300の外側に設けられているため、可動金型320と固定金型340とが離間しているときのスペースが狭い場合にも、移動機構410と基材成形システム100の各構成部材とが接触してしまうことを防止することができるようになっている。
なお、移動機構410は多関節ロボットに限定されることはない。基材生成装置200により生成された生成基材を当該基材生成装置200から成形装置300に搬送したり、成形装置300により生成基材から成形された成形品を当該成形装置300から取り出したりすることができるものであれば、移動機構410として多関節ロボット以外のものが用いられてもよい。
図3等に示すように、基材保持機構420は略長方形形状である支持部材422を有しており、この支持部材422の一方の面には、基材生成装置200により生成された生成基材(図3において参照符合W1で表示)を保持するとともに加熱する基材保持部440が設けられている。また、支持部材422の他方の面には、成形装置300により生成基材から成形された成形品(図3において参照符合W2で表示)を保持する成形品保持部460が設けられている。
基材保持機構420における基材保持部440の構成の詳細について図3乃至図7を用いて説明する。ここで、図4は、図3に示す基材保持機構420における本体部441の構成の詳細を示す正面図である。言い換えると、図4は、図3に示す基材保持機構420における本体部441を図3における左側から右に向かって見たときの構成を示す構成図である。また、図5および図6は、図4に示す本体部441の概略的な構成を示す斜視図および側面図であり、図7は、図4に示す本体部441により保持される生成基材を成形装置300の可動金型320に受け渡すときの概略的な構成を示す側面図である。
図3乃至図7に示すように、基材保持部440は少なくとも凹部または凸部からなる立体形状を有する本体部441を含んでいる。本実施の形態においては、本体部441は、凸部442と開口444とを有する略長方形形状の枠状部材443から構成されており、この凸部442は可動金型320に形成された凹部321に向かって湾曲するような凸形状となるよう形成されている。より具体的には、本体部441は、当該本体部441により保持された生成基材の形状と、可動金型320の凹部321の立体形状とが略同一となるように形成されている。また、本体部441には複数(具体的には、4本)の細長いスリット447が設けられており、各スリット447によりシート状の生成基材の四辺近傍の箇所が真空吸着されるようになっている。このようにして、本体部441の立体形状に沿って生成基材が吸着されて保持されるようになる。より詳細には、図3に示すように、各スリット447には気体の流路448が接続されており、当該流路448にはロータリーポンプ等の吸引ポンプ430が接続されている。そして、吸引ポンプ430により各流路448から気体が吸引されることにより、シート状の生成基材の四辺近傍の箇所が各スリット447に真空吸着されるようになる。すなわち、本実施の形態による基材保持機構420においては、吸引ポンプ430と、スリット447と、各流路448等とから、本体部441の立体形状に沿って生成基材を吸着させる吸着部449が形成されている。
また、本体部441は、ベース部材445と、弾性材料から構成される弾性部材446とが積層された構成を有している。また、吸着部449により生成基材が本体部441の立体形状に沿って吸着されるときに弾性部材446が生成基材と接触するようになっている。ここで、ベース部材445は軽量で高い剛性を有する材料(例えば、アルミニウム材料や炭素繊維材料)から形成されていることが好ましい。また、弾性部材446は、当該弾性部材446と生成基材との密着性を向上させるために、樹脂等の柔軟な材料から形成されていることが好ましい。後述するように、生成基材は本体部441に保持された状態でヒータ450により加熱されるようになっているため、弾性部材446は耐熱性を有するシリコン樹脂等から構成されていることが更に好ましい。なお、弾性部材446が、耐熱性を有するゴム等の材料から形成されていてもよい。
また、基材保持部440にはヒータ450が取り付けられており、本体部441に設けられた各スリット447に真空吸着されるシート状の生成基材がヒータ450により例えば50~200℃に加熱させられるようになっている。このことにより、成形装置300により成形されるシート状の生成基材の軟化が行われる。なお、上述した基材保持部440はヒータ450を有しており、生成基材を保持するとともに加熱することができるようになっているが、このような態様に限定されることはない。例えば、生成基材を加熱するためのヒータ等が設けられていない基材保持部が用いられるようになっていてもよい。
また、本実施の形態の基材保持機構420により保持された生成基材は、図7に示すような状態で可動金型320に受け渡されるようになっている。すなわち、可動金型320の凹部321と、基材保持部440の本体部441における凸部442とが互いに対向した状態において、基材保持部440に保持された生成基材が可動金型320に受け渡されるようになっている。このことにより、本実施の形態の基材成形システム100において使用される基材の使用量を低減させることができるようになっている。より具体的には、従来の基材保持機構においては、枚葉状の基材は下方に向かってまっすぐに延びた平坦な形状となるよう保持されるようになっている。また、この状態で保持された基材が金型に受け渡されるようになっている(図7において参照符号Wで表示)。このため、基材を金型に受け渡す際や成形装置により成形される際の基材の伸びや変形を考慮した場合には、金型に設けられた凹部や凸部等の形状よりも大きいサイズとなるよう生成された枚葉状の基材を金型に受け渡す必要がある。これに対し、本実施の形態においては、基材保持機構420は、凸部442を有する本体部441の立体形状に沿うよう生成基材を保持するようになっており、この状態の生成基材を可動金型320に受け渡すようになっている。このため、図7に示すように、可動金型320に設けられた凹部321の形状と略同一のサイズとなるよう生成された生成基材を用いることができる。このように、本実施の形態による基材成形システム100においては、生成基材を平坦な形状となるよう保持する従来の構成と比較してより小さいサイズの生成基材を用いることができるため、基材成形システム100における基材の使用量を低減させることができる。また、本体部441は可動金型320の凹部321の形状に沿うよう生成基材を保持するようになっており、この状態の生成基材を可動金型320に受け渡すようになっているため、可動金型320によって生成基材を凹部321の形状に沿うよう容易に真空成形することができるようになる。
なお、本体部441に複数のスリット447を設ける代わりに、円形形状、楕円形形状又は多角形形状の貫通孔を本体部441に複数設けるようにしてもよい。また、これらの貫通孔を介して気体を吸引することにより、本体部441の立体形状に沿うよう本体部441にシート状の生成基材を吸着させるようにしてもよい。あるいは、本体部441に複数のスリット447を設ける代わりに、複数の吸着穴を有するスポンジ等の多孔質の材料から本体部441を形成し、当該吸着穴から気体を吸引することによって本体部441の立体形状に沿うよう本体部441にシート状の生成基材を吸着させるようにしてもよい。
次に、基材保持機構420における成形品保持部460の構成の詳細について図3および図8を用いて説明する。図8は、図3に示す基材保持機構420における成形品保持部460を図3における右側から左に向かって見たときの構成を示す構成図である。図3および図8に示すように、成形品保持部460には複数の吸着パッド462が設けられており、各吸着パッド462には吸着穴464が設けられている。これらの複数の吸着パッド462の各吸着穴464により成形品の複数の箇所が真空吸着されるようになっている。より詳細には、各吸着パッド462は例えばゴム等の可撓性を有する材料から構成されており、成形品が各吸着パッド462に吸着されたときに当該吸着パッド462によって成形品が傷つかないようになっている。また、図3に示すように、各吸着穴464には気体の流路466が接続されており、当該流路466には吸引ポンプ430が接続されている。そして、吸引ポンプ430により各流路466から気体が吸引されることにより、成形品の複数の箇所が各吸着穴464に真空吸着されるようになる。
また、基材保持機構420の成形品保持部460において、各吸着パッド462が設けられる位置を変更することができるようになっている。また、各吸着パッド462による成形品の吸着方向も変更することができるようになっている。ここで、吸着方向とは、各吸着パッド462の吸着穴464における空気の吸引方向のことを指しており、例えば図8に示す成形品保持部460における成形品の吸引方向は図3における左方向である。また、各吸着パッド462における吸着方向を変更することにより、各吸着パッド462によって例えば成形品を図3における上方向や下方向に吸着することができるようになる。このように、各吸着パッド462が設けられる位置および吸着方向を変更することができるため、成形品保持部460は、様々な形状の成形品を安定的に保持することができるようになる。
なお、吸引ポンプ430は、基材保持部440に関連する流路448、および成形品保持部460に関連する流路466のうちいずれか一方または両方から気体を吸引するようになっている。具体的には、図示しない切替弁によって吸引ポンプ430の接続先が流路448および流路466のうちいずれか一方または両方に切り替えられるようになっている。
次に、このような構成からなる基材成形システム100による基材成形方法について図9乃至図12を用いて説明する。
本実施の形態による基材成形システム100により基材を成形して成形品を作製するにあたり、作業者が搬送装置400の電源をオンにすると、当該搬送装置400におけるヒータ450の加熱が開始される。そして、ヒータ450が所定の温度に達したと判断されると、以下に示すような、基材を順次成形することにより成形品を作製するサイクルが開始される。
基材を順次成形することにより成形品を作製するサイクルにおいて、まず基材生成装置200によりシート状の基材を生成する。具体的には、基材生成装置200において原反220から繰り出された帯状の基材をローラ等の搬送部240により搬送し、この帯状の基材の先端部分が所定の位置に到達するようにする。また、基材生成装置200における所定の位置に到達した基材の先端部分に搬送装置400の基材保持機構420における基材保持部440が対向するよう、移動機構410により基材保持機構420を移動させる。そして、基材生成装置200における所定の位置に到達した基材の先端部分に搬送装置400の基材保持機構420における基材保持部440が対向したと判断されると、搬送装置400において吸引ポンプ430により流路448から気体を吸引させる。このことにより、基材生成装置200において原反220から繰り出された帯状の基材の先端部分が基材保持機構420の本体部441の立体形状に沿って真空吸着される。そして、帯状の基材の先端部分が基材保持機構420の本体部441の立体形状に沿って真空吸着されたと判断されると、基材生成装置200において切断部260により帯状の基材の先端部分が切断され、シート状の基材が生成される。なお、このようにして生成されるシート状の基材は基材保持機構420の本体部441の立体形状に沿って真空吸着されたものとなる。
基材生成装置200において切断部260により帯状の基材の先端部分が切断されてシート状の基材が生成されたと判断されると、当該生成基材は搬送装置400により基材生成装置200から成形装置300に搬送される。この際に、基材保持機構420の本体部441に真空吸着されている生成基材はヒータ450により加熱され、当該生成基材の軟化が行われるようになる。そして、搬送装置400により搬送される生成基材が成形装置300の近傍に到達すると、図9に示すように、生成基材は基材保持機構420により保持された状態で成形装置300の近傍で待機するようになる。なお、後述するように、搬送装置400により生成基材が基材生成装置200から成形装置300に搬送されるとともに加熱される間に、成形装置300において一つ前の生成基材を成形して成形品を作製する動作が行われている。そして、成形装置300において成形品が作製されると、図10に示すように可動金型保持部360が固定金型保持部380から離間する方向(すなわち、図8における左向き)に移動し、可動金型320が固定金型340から離間する(このような、可動金型320が固定金型340から離間した状態を「金型が開く」ともいう)。
図10に示すように可動金型320が固定金型340から離間したと判断されると、図11に示すように、生成基材を基材保持部440により保持している基材保持機構420が可動金型320に近接するよう基材保持機構420が移動機構410により移動させられる。そして、成形装置300において吸引ポンプ310により流路330から気体が引かれるとともに搬送装置400における吸引ポンプ430による流路448からの気体の吸引が停止される。このことにより、搬送装置400の基材保持機構420から成形装置300の可動金型320に生成基材が受け渡され、この受け渡された生成基材は可動金型320に真空吸着される。生成基材が可動金型320に真空吸着されたと判断されると、吸引ポンプ310により流路330から気体を吸引する力が強くなる。このことにより、生成基材は可動金型320の凹部321に入るようになり、当該生成基材は凹部321の形状に沿うよう真空成形されるようになる。その後、基材保持機構420の成形品保持部460が固定金型340に近接するよう基材保持機構420が移動機構410により移動させられる。そして、固定金型340の凸部341により保持されている成形品が基材保持機構420の成形品保持部460に近接するようになると、搬送装置400において吸引ポンプ430により流路466から気体が引かれるようになる。このことにより、成形品が基材保持機構420の各吸着パッド462に真空吸着される。その後、図12に示すように、基材保持機構420が固定金型340から遠ざかるよう基材保持機構420が移動機構410により移動させられ、当該基材保持機構420は移動機構410により図示しない成形品の収容ケース等に移動させられる。そして、成形品の収容ケース等に基材保持機構420が移動したと判断されると、搬送装置400における吸引ポンプ430による流路466からの気体の吸引が停止される。このことにより、基材保持機構420により保持されていた成形品が収容ケース等に収容されるようになる。なお、このような基材保持機構420により保持されていた成形品を収容ケース等に収容させる動作を「成形品の排出」ともいう。
このように、本実施の形態では、成形装置300により成形されるべき生成基材を搬送装置400により成形装置300の可動金型320に保持させる際に、成形装置300により作製された成形品を搬送装置400により当該成形装置300から取り出すようになっている。また、成形装置300により作製された成形品を搬送装置400により当該成形装置300から取り出す際に、基材保持機構420において、搬送装置400により生成基材が成形装置300に搬送される際に当該生成基材が保持される箇所(すなわち、基材保持部440)とは異なる箇所(すなわち、成形品保持部460)で成形品が保持されるようになる。
搬送装置400の基材保持機構420から成形装置300の可動金型320に受け渡された生成基材が真空成形されるとともに成形装置300の固定金型340から基材保持機構420により成形品が取り出され、この基材保持機構420が可動金型320と固定金型340との間の空間から退避したと判断されると、可動金型保持部360が固定金型保持部380に接近する方向(すなわち、図9乃至図12における右向き)に移動し、図9に示すように可動金型320と固定金型340とが互いに接触するようになる。そして、可動金型320と固定金型340とが互いに接触していると判断されると、樹脂供給部390から樹脂供給路350を介して可動金型320と固定金型340との間に形成されるキャビティに樹脂が供給される。このことにより、可動金型320により真空成形された生成基材の表面(具体的には、凹部321に対向する面とは反対側の面)に対して樹脂の射出成形が行われる。このようにして成形品が作製され、作製された成形品は固定金型340の凸部341により保持されるようになる。なお、成形装置300において生成基材に対して樹脂の射出成形が行われることにより成形品が作製される間に、次の生成基材が搬送装置400から成形装置300に向かって搬送され、この際に当該生成基材は搬送装置400のヒータ450により加熱されるようになる。このように、成形装置300によって生成基材の成形を行うことによって成形品を作製する間に、次に成形されるべき生成基材を成形装置300に向かって搬送しながら加熱することにより、複数の生成基材を順次成形することにより成形品を作製する際の全体の処理時間を短縮することができる。
なお、上述した基材保持機構420の本体部441および成形装置300の可動金型320の代わりに、図13および図14に示す各本体部441a、441bおよび可動金型320a、320bが用いられるようになっていてもよい。すなわち、可動金型320aに向かって凹形状となるよう生成基材を保持する本体部441aおよび可動金型320aが用いられてもよいし、所定の角度で傾斜するよう配置された複数の部分から構成される本体部441bおよび可動金型320bが用いられてもよい。また、各本体部441a、441bは、当該本体部441a、441bにより保持された生成基材の形状と、可動金型320a、320bの立体形状とが略同一となるように形成されている。なお、図13および図14において、各可動金型320a、320bに対向して設けられる固定金型の描写を省略している。また、各本体部441a、441bは、当該本体部441a、441bの形状が異なること以外は上述した本体部441と同一の構成を有している。このような本体部441a、441bを用いた場合にも、基材を平坦な形状となるよう保持する場合(参照符号Wで表示)と比較して、基材成形システム100において用いられる基材の使用量を低減させることができる。また、各本体部441a、441bは可動金型320a、320bの各凹部321a、321bの形状に沿うよう生成基材を保持するようになっているため、生成基材を各凹部321a、321bの形状に沿うよう容易に真空成形することができるようになる。
また、上述した各本体部441、441a、441bの立体形状は、各本体部441、441a、441bにより生成基材が受け渡されるべき可動金型320、320a、320bに設けられた凹部321、321a、321bの立体形状と略同一となるよう形成されているが、このような態様に限定されることはない。例えば、図15および図16に示すように、基材成形システム100により成形すべき成形品の立体形状(すなわち、可動金型320cおよび固定金型340cの立体形状)が複雑なものである場合には、基材保持機構420の本体部の形状を、当該基材保持機構420により保持された生成基材が受け渡される可動金型320cの形状に大まかに沿うようなものとしてもよい。より具体的には、図15に示すような、複雑な形状の可動金型320cに生成基材を受け渡す基材保持機構420の本体部として、可動金型320cの形状には大まかに沿っているが、所定の凹部(例えば、凹部321c)の形状等には沿わないよう形成された本体部441cが用いられるようになっていてもよい。このような本体部441cを用いた場合にも、生成基材を平坦な形状となるよう保持する場合(参照符号Wで表示)と比較して、生成基材を凹部321cの形状に沿うよう容易に真空成形することができるようになる(図16参照)。また、基材成形システム100における基材の使用量を低減させることができる。なお、本体部441cは、当該本体部441cの形状が異なること以外は上述した本体部441と同一の構成を有している。
また、図17に示すような基材保持部440aが基材成形システム100において用いられるようになっていてもよい。より具体的には、基材保持部440aは、上述した基材保持部440に対して、枠状部材443における開口444の内側に設けられ、当該枠状部材443による基材の保持を補助するための保持補助部材443aが追加的に設置されたものである。このような保持補助部材443aを有している場合には、本体部441の形状が複雑なものであるときにも、本体部441の立体形状により確実に沿うよう基材を保持させることができるようになる。
以上のような構成からなる、基材を成形する基材成形システム100において基材を保持するための基材保持機構420によれば、少なくとも凹部または凸部(上述した実施の形態においては、凸部442等)からなる立体形状を有する各本体部441、441a~441cと、各本体部441、441a~441cに設けられた凸部442の立体形状に沿って各本体部441、441a~441cに基材(すなわち、生成基材)を吸着させることにより基材を保持するための吸着部449と、を備えている。このため、少なくとも凸部442の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材を平坦な形状となるよう保持する場合と比較して、基材成形システム100における基材の使用量を低減させることができる。
また、本実施の形態による基材保持機構420においては、上述したように、各本体部441、441a~441cは、ベース部材445と、弾性材料から構成される弾性部材446とが積層された構成を有しており、吸着部449により基材が各本体部441、441a~441cの立体形状に沿って吸着されるときに弾性部材446が基材と接触するようになっている。また、弾性部材446は、例えばシリコン樹脂等から構成されている。このことにより、各本体部441、441a~441cに基材を容易に密着させることができるようになる。また、図17に示すように、枠状部材443における開口444の内側に設けられ、当該枠状部材443による基材の保持を補助するための保持補助部材443aが設けられている場合には、本体部441の形状が複雑なものであるときにも、本体部441の立体形状により確実に沿うよう基材を保持させることができるようになる。
また、本実施の形態による基材保持機構420においては、上述したように、各本体部441、441a~441cは、開口444を有する枠状部材443から構成されているため、基材成形システム100において用いられる基材に模様等が形成されている場合にも、この模様を乱すことなく基材を保持することができるようになる。また、吸着部449は、基材を真空吸着することにより保持するようになっている。また、各本体部441、441a~441cには複数の貫通孔が設けられており、吸着部449が各貫通孔を介して気体を吸引することにより、各本体部441、441a~441cに設けられた凸部442の立体形状に沿って各本体部441、441a~441cに基材が吸着されるようになっている。また、上述した実施の形態においては、貫通孔は、スリット447であるが、他の態様において、貫通孔は、円形形状、楕円形状または多角形形状であってもよい。また、各本体部441、441a~441cは、複数の吸着穴を有する多孔質の材料からなり、吸着部449が各吸着穴を介して気体を吸引することにより、各本体部441、441a~441cに設けられた凸部442の立体形状に沿って本体部441、441a~441cに基材が吸着されるようになっていてもよい。
また、以上のような構成からなる、基材を成形することにより成形品を作製するための基材成形システム100は、基材(すなわち、生成基材)を生成する基材生成装置200と、基材生成装置200により生成された生成基材の成形を行う成形装置300と、基材生成装置200により生成された生成基材を基材生成装置200から成形装置300に搬送する搬送装置400と、を備えている。また、搬送装置400は、基材を保持するための基材保持機構420と、基材保持機構420を移動させるための移動機構410とを有しており、基材保持機構420は、少なくとも凹部または凸部(上述した実施の形態においては、凸部442等)からなる立体形状を有する各本体部441、441a~441cと、各本体部441、441a~441cに設けられた凸部442の立体形状に沿って各本体部441、441a~441cに基材を吸着させることにより基材を保持するための吸着部449とを有している。このため、凸部442の立体形状に沿うよう基材を吸着させて保持することにより、基材を平坦な形状となるよう保持する場合と比較して、基材成形システム100により基材を成形する際の基材の使用量を低減させることができる。
また、本実施の形態による基材成形システム100においては、上述したように、成形装置300は、少なくとも凹部からなる立体形状を有する雌型の金型(すなわち、可動金型320、320a~320c)を有しており、基材保持機構420の各本体部441、441a~441cは、成形装置300の金型の凹部(すなわち、凹部321、321a~321c)の少なくとも一部に嵌まる凸部(すなわち、凸部442)を含んでいる。また、成形装置300は、基材生成装置200により生成された生成基材の真空成形および樹脂の射出成形を行うようになっている。また、搬送装置400における移動機構410は、は多関節ロボットから構成されている。
なお、本実施の形態による基材保持機構420、基材成形システム100や基材成形方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、本発明に係る基材成形システム100における成形装置はシート状の生成基材の真空成形および樹脂の射出成形を行うものに限定されることはない。本発明に係る基材成形システム100における成形装置として、シート状の生成基材の真空成形のみを行うものや樹脂の射出成形のみを行うもの、または他の種類の成形を行うものが用いられてもよい。
100 基材成形システム
200 基材生成装置
220 原反
240 搬送部
260 切断部
300 成形装置
310 吸引ポンプ
320、320a、320b、320c 可動金型
321、321a、321b、321c 凹部
330 流路
340、340c 固定金型
341 凸部
350 樹脂供給路
360 可動金型保持部
370 ガイド部
380 固定金型保持部
390 樹脂供給部
400 搬送装置
410 移動機構
420 基材保持機構
422 支持部材
430 吸引ポンプ
440、440a 基材保持部
441、441a、441b、441c 本体部
442 凸部
443 枠状部材
443a 保持補助部材
444 開口
445 ベース部材
446 弾性部材
447 スリット
448 流路
449 吸着部
450 ヒータ
460 成形品保持部
462 吸着パッド
464 吸着穴
466 流路

Claims (19)

  1. 基材を成形する基材成形システムにおいて基材を保持するための基材保持機構であって、
    少なくとも凹部または凸部からなる立体形状を有する本体部と、
    前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材を吸着させることにより基材を保持するための吸着部と、
    前記基材を加熱するヒータと、
    を備えた、基材保持機構。
  2. 前記吸着部は、前記本体部の前記立体形状に沿って前記基材を変形させながら保持する、請求項1に記載の基材保持機構。
  3. 前記本体部は、ベース部材と、弾性材料から構成される弾性部材とが積層された構成を有しており、
    前記吸着部により基材が前記本体部の立体形状に沿って吸着されるときに前記弾性部材が基材と接触する、請求項1または2に記載の基材保持機構。
  4. 前記弾性材料はシリコン樹脂である、請求項3に記載の基材保持機構。
  5. 前記本体部は、開口を有する枠状部材からなる、請求項1乃至のいずれか一項に記載の基材保持機構。
  6. 前記枠状部材における前記開口の内側に設けられ、当該枠状部材による基材の保持を補助するための保持補助部材を更に備えた、請求項記載の基材保持機構。
  7. 前記吸着部は、基材を真空吸着することにより保持する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の基材保持機構。
  8. 前記本体部は、複数の吸着穴を有する多孔質の材料からなり、
    前記吸着部が各前記吸着穴を介して気体を吸引することにより、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材が吸着される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の基材保持機構。
  9. 前記本体部には複数の貫通孔が設けられており、
    前記吸着部が各前記貫通孔を介して気体を吸引することにより、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に基材が吸着される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の基材保持機構。
  10. 各前記貫通孔は、スリットである、請求項9に記載の基材保持機構。
  11. 各前記貫通孔は、円形形状、楕円形状または多角形形状である、請求項9に記載の基材保持機構。
  12. 基材を成形することにより成形品を作製するための基材成形システムであって、
    基材を生成する基材生成装置と、
    前記基材生成装置により生成された生成基材の成形を行う成形装置と、
    前記基材生成装置により生成された生成基材を前記基材生成装置から前記成形装置に搬送する搬送装置と、
    を備え、
    前記搬送装置は、生成基材を保持するための基材保持機構と、前記基材保持機構を移動させるための移動機構とを有しており、
    前記基材保持機構は、少なくとも凹部または凸部からなる立体形状を有する本体部と、前記本体部に設けられた前記凹部または前記凸部の立体形状に沿って前記本体部に生成基
    材を吸着させることにより生成基材を保持するための吸着部と、前記基材を加熱するヒータと、を有している、基材成形システム。
  13. 前記吸着部は、前記本体部の前記立体形状に沿って前記基材を変形させながら保持する、請求項12に記載の基材成形システム。
  14. 前記成形装置は、立体形状を有する金型を有しており、
    前記本体部の前記立体形状は、前記金型の前記立体形状と略同一である、請求項13に記載の基材成形システム。
  15. 前記成形装置は、少なくとも凹部からなる立体形状を有する雌型の金型を有しており、
    前記基材保持機構の前記本体部は、前記成形装置の前記金型の前記凹部の少なくとも一部に嵌まる凸部を含む、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の基材成形システム。
  16. 前記成形装置は、前記基材生成装置により生成された生成基材の真空成形および樹脂の射出成形を行う、請求項12乃至15のいずれか一項に記載の基材成形システム。
  17. 前記搬送装置における前記移動機構は多関節ロボットからなる、請求項12乃至16のいずれか一項に記載の基材成形システム。
  18. 基材を成形する基材成形システムにおいて基材を保持するための基材保持方法であって、
    基材を準備する工程と、
    少なくとも凹部または凸部を有する本体部の立体形状に沿って基材を吸着させることにより基材を保持する工程と、
    前記基材をヒータによって加熱する工程と、
    を備えた、基材保持方法。
  19. 前記基材を保持する工程は、前記本体部の前記立体形状に沿って前記基材を変形させながら保持する、請求項18に記載の基材保持方法。
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