以下、実施形態の駅務機器、駅務処理方法、及びプログラムを、図面を参照して説明する。
交通系のIC(Integrated Circuit;集積回路)カードを導入している鉄道事業者は、定期券を発行する際に登録された登録情報を、上位サーバで管理している。定期券の登録情報には、例えば、各ICカードを識別するカードID、登録者情報、効力情報等が含まれる。登録者情報には、氏名、生年月日、性別、電話番号等が含まれる。効力情報は、発行された定期券の効力を示す情報であって、例えば、有効区間、有効期間等が含まれる。このため、鉄道事業者は、ICカードを紛失した旅客、及びICカードが障害によって正常に使用することができなくなった旅客に対して、登録情報を参照することにより、新規のICカードを用いて定期券の再発行を行っている。障害とは、例えば、データの読み取り不良、又は書き込み不良等である。
新規のICカードを用いて定期券が発行される場合、例えば、窓口処理機、又は定期券発行機等の駅務機器によって、定期券の「新規発行処理」が行われる。この新規発行処理では、例えば、カードIDに、登録者情報と、効力情報とを対応づけた登録情報を、上位サーバに格納する。なお、鉄道定期券とバス定期券とを併合した定期券(以下、併合定期券と記す)を発行する場合、一つのカードIDに対して、鉄道定期券の効力情報と、バス定期券の登録情報とが対応付けられる。併合定期券とは、1枚のICカードで、少なくとも二つ以上の異なる交通機関において利用可能な定期券のことである。併合定期券は、例えば、鉄道定期券(第1交通機関の第1定期券)とバス定期券(第2交通機関の第2定期券)とを兼ねるものである。
新規のICカードを用いて定期券が再発行される場合、例えば窓口処理機、又は定期券発行機等の駅務機器によって、定期券の「再発行処理」が行われる。この再発行処理では、例えば、上位サーバに保管された登録情報に含まれるカードIDが新しいICカードのカードIDに書き換えられる。
次に、駅務システムのシステム構成例について説明する。図1は、実施形態の駅務機器を含む駅務システムのシステム構成例を示す図である。図1に示す駅務システム1は、一以上の駅務機器100-1~100-n(nは自然数)と、サーバ装置200とを備える。駅務機器100-1~100-nと、サーバ装置200とは、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network;構内通信網)、WAN(Wide Area Network)等を含むネットワークNWを介して通信する。以下の説明において、駅務機器100-1~100-nは、それぞれ同様の構成とし、何れの駅務機器であるかを区別しないときは、何れの駅務機器であるかを示すハイフン以降の符号を省略し、「駅務機器100」と称して説明する。
本実施形態の駅務機器100は、例えば、操作者(例えば、鉄道の駅係員)が、券売業務や乗換案内、ICカードを用いた定期券の新規発行および再発行等の各種業務を行うための装置である。ICカードは、例えば、ICチップ等の電子部品が埋設された交通系のICカードである。ICカードは、例えば、鉄道定期券とバス定期券とが少なくとも一つずつ登録可能である。ICカードのメモリには、例えば、上述したカードID、登録者情報、効力情報等が記憶されている。また、ICカードのメモリには、改札機の通行記録(入場駅の識別情報、乗車時刻等)や、電子マネーの残高を示す情報等が記憶されていてもよい。駅務機器100は、例えば、駅ごと、改札口ごと等の所定のエリアにおいて、一以上設置される。
また、駅務機器100は、例えば操作者が定期券の発行業務及び再発行業務を行うための選択操作や入力操作を受け付けて、受け付けた情報を、通信ネットワークNWを介してサーバ装置200に送信する。また、駅務機器100は、サーバ装置200からの情報(例えば、登録者情報や定期券の効力情報等を含む)を受信する。
サーバ装置200(管理サーバ)は、駅務機器100から受信した登録情報を管理する。また、サーバ装置200は、駅務機器100からのICカードの問い合わせ依頼に対して、当該ICカードに対応する登録情報を取得し、取得した登録情報を駅務機器100に送信する。次に、駅務機器100及びサーバ装置200について具体的に説明する。
次に、駅務機器100の機能構成例について説明する。駅務機器100は、例えば、タッチパネル部110と、カード挿入口120と、紙幣投入口122と、硬貨投入口124と、釣銭排出口128と、レファレンス排出口129と、リーダライタ130と、エンコード/デコード部132と、検銭部134と、印字部136と、釣銭部138と、レファレンス発券部139と、機器側制御部140と、機器側通信部150と、機器側記憶部160とを備える。
タッチパネル部110は、例えば、表示部112と、操作部114とを備える。表示部112は、機器側制御部140によって出力される情報に基づいて、各種画像を表示する。表示部112は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)や有機EL(Electro Luminescence;電界発光)ディスプレイ等の表示装置を含む。なお、表示部112には、音声を出力するスピーカ等を設けてもよく、表示部112に表示される内容に対応した音声を出力してもよい。
操作部114は、表示部112の画面に表示されたアイコンに対する操作者による選択操作や文字入力領域に対する入力操作を受け付ける。アイコンとは、例えば、画面遷移や所定の処理の実行に対応付けらえたGUI(Graphical User Interface)スイッチである。アイコンは、所定の図形や色彩、模様等を含む画像によって表示される。操作部114は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク等のユーザインターフェースを含んでいてもよい。なお、表示部112がタッチパネルの場合、操作部114は、表示部112と一体として形成される。
例えば、カード挿入口120には、ICカードが挿入される。ICカードは、例えば、電子マネーがチャージされたり、定期券等の利用区間や利用期間を更新するために挿入されたりしてもよく、障害発生時に、ICチップに記憶されたカード情報や個人情報、効力情報等を抽出するために挿入されてもよい。紙幣投入口122には、紙幣が投入される。硬貨投入口124には、硬貨が投入される。釣銭排出口128からは、釣銭のうち硬貨が排出される。なお、釣銭のうち紙幣は、紙幣投入口122から排出される。レファレンス排出口129からは、レファレンスが排出される。
レファレンスとは、例えば感熱紙等の印字可能な媒体に、バス定期券の効力情報と、そのバス定期券として登録されたICカードのカードID等と、が記載されたものである。なお、レファレンスは、紙媒体に限られず、例えば、プラスチック製の媒体等であってもよい。バス定期券の効力情報はICカードの表面に印字されないことから、ICカードでバス定期券が新規に発行される際に、ICカード所有者に対してバス事業者からレファレンスが発行される。また、ICカードでバス定期券が再発行される際にも、ICカード所有者に対してバス事業者からレファレンスが発行される。例えば、レファレンスは、バスに設置されたリーダがICカードから効力情報を読み取れない場合に、バス定期券が有効であることを証明する証明書面として利用される。
リーダライタ130は、カード挿入口120に挿入されたICカードと通信する。リーダライタ130は、例えばアンテナを備え、13.56[MHz]等のISM(Industry-Science-Medical)帯の周波数帯域を利用してICカードと無線通信を行う。リーダライタ130は、ICカードに記憶された情報の読み取り、及びICカードに記憶される情報の書き込みを行う。
エンコード/デコード部132は、例えば、リーダライタ130によってICカードから読み取られた情報を復号して機器側制御部140に出力するとともに、機器側制御部140により指示された情報を暗号化してリーダライタ130に出力する。機器側制御部140により指示された情報とは、例えば、登録者情報や効力情報等である。リーダライタ130は、エンコード/デコード部132から入力された情報をICカードに書き込む。これによって、ICカードには、登録者情報や効力情報等が書き込まれる。
検銭部134は、紙幣投入口122又は硬貨投入口124に投入された金銭を計数し、計数結果を機器側制御部140に出力する。
印字部136は、熱転写方式やインクジェット方式でICカードの表面に所定情報を含む表示オブジェクトを形成する。所定情報とは、例えば鉄道定期券の効力情報や登録者情報等である。印字部136は、表示オブジェクトを形成したICカード、例えば定期券をカード挿入口120から排出する。これによって、印字部136は、ICカードを用いた定期券を発行する。
釣銭部138は、機器側制御部140による制御によって、検銭部134により計数された金額と、乗車券の購入金額との差分を算出し、算出した金額を釣銭排出口128から排出させる。
レファレンス発券部139は、レファレンス発行部146による制御によって、予めセットされた印紙に表示オブジェクトを画像として形成(印刷)する。例えば、レファレンス発券部139は、熱転写方式やインクジェット方式で印紙に表示オブジェクトを形成する。レファレンス発券部139は、表示オブジェクトを形成した印紙、すなわちレファレンスをレファレンス排出口129から排出する。これによって、レファレンス発券部139は、レファレンスを発行する。
機器側制御部140は、例えば、機器側通信制御部141と、表示制御部142と、定期券新規発行部143と、再発行処理部144と、レファレンス発行部146と、を備える。これらの機能部のうち一部又は全部は、例えばCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration;大規模集積回路)やASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向け集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に格納されていてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)やCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
機器側通信制御部141は、例えば、機器側通信部150を制御して、サーバ装置200と情報の送受信を行う。例えば、機器側通信制御部141は、検索キーであるカードIDやICカード所有者の個人情報等を含む問い合わせ依頼を送信する。また、機器側通信制御部141は、問い合わせ依頼に対応する登録情報をサーバ装置200から受信する。また、機器側通信制御部141は、機器側通信部150により、定期券の発行又は再発行に関する情報をサーバ装置200に送信する。また、機器側通信制御部141は、操作部114による定期券の再発行の指示を受け付けると、既に発券されている定期券に関する登録情報をサーバ装置200から取得する。機器側通信制御部141は、機器側通信部150によりサーバ装置200から取得した登録情報等を機器側記憶部160に記憶させてもよい。
表示制御部142は、各種画面を、表示部112に表示させる。例えば、表示制御部142は、操作者が駅務機器100で所定の業務を行う際に業務を選択させるためのメニュー画面や、操作者に選択を行わせるための各種画像群を生成し、表示部112に表示させる。また、表示制御部142は、ICカード所有者に対し、他社のバス事業者の事業所等へ行ってレファレンスの発行を受けることを促すための通知を示す情報を表示部112に表示させる。表示制御部142は、例えば、機器側記憶部160に記憶された画面のレイアウト情報等に基づいて、各種画面を表示部112に表示させてもよい。レイアウト情報とは、例えば、画面に表示する領域に関する情報、アイコンの位置や色彩に関する情報、背景色に関する情報等が含まれる。表示制御部142により表示部112に表示させる画面の内容については、後述する。
定期券新規発行部143は、操作部114が定期券の新規購入の指示を受け付けた場合、操作部114を介して入力された情報等に基づいて、新規の定期券を発行するための新規発行処理を実行する。新規発行処理には、例えば、入力された情報に基づいて定期券の料金を算出する処理、及び定期券の料金を精算する処理等が含まれる。
また、定期券新規発行部143は、定期券の新規発行を行ってもよい。この場合、定期券新規発行部143は、表示制御部142により、ICカードを所有するICカード所有者(例えば、旅客)の個人情報を入力する画面等を表示部112に表示させる。定期券新規発行部143は、操作部114により受け付けられた個人情報をサーバ装置200に送信して、定期券の発行を行う。
再発行処理部144は、操作部114が定期券の再発行の指示を受け付けた場合、操作部114を介して入力された情報等に基づいて、定期券を再発行するための再発行処理を実行する。定期券の再発行は、例えば、ICカードを紛失したICカード所有者、もしくはICカードの障害(例えば、データの読取不良や書き込み不良)により正常に使用できなくなったICカードを所有するICカード所有者に対して行われる。
例えば、再発行処理部144は、表示制御部142に、定期券の再発行処理を行うための画面を表示させる。例えば、再発行処理部144は、機器側通信部150により取得された登録情報に基づいて、併合定期券の効力情報と新規のICカードとを対応付ける処理(以下、紐づけ処理と記す。)を実行する。紐づけ処理として、再発行処理部144は、サーバ装置200のカード関連情報DB242を参照し、既に登録されている併合定期券の効力情報に対応付けられているカードIDを、再発行に用いられる新規のICカードのカードIDに書き換える処理を実行してもよい。また、再発行処理部144は、紐づけ処理において、再発行に用いられる新規のICカードのメモリに、併合定期券の効力情報を書き込んでもよい。
また、再発行処理部144は、印字部136を制御して、新規のICカードの表面に、鉄道定期券の効力情報を印字させる。例えば、再発行処理部144は、カード挿入口120から挿入されたIDカードに表示オブジェクトを画像として形成(印刷)させる。なお、再発行処理が完了すると、それまで登録されていたICカードは使用できなくなる。また、例えば再発行処理を行った翌日以降に、再発行処理が行えるようになる。
レファレンス発行部146は、併合定期券を再発行する場合、バス定期券の効力情報等が記載されたレファレンスを、レファレンス発券部139に発行させる。
また、レファレンス発行部146は、レファレンスを発行するか否かをする判定部146Aを備える。判定部146Aは、例えば、併合定期券に登録された鉄道定期券を発行する鉄道事業者と、併合定期券に登録されたバス定期券を発行するバス事業者とが同一事業者あるいは関連事業者である場合、レファレンスを発行すると判定する。レファレンス発行部146は、判定部146Aにより、レファレンスを発行すると判定された場合、レファレンス発券部139にレファレンスを発行させる。
また、レファレンス発行部146は、判定部146Aによりレファレンスを発行すると判定された場合、バス定期券の効力情報が記載されたレファレンスを発行するよう、レファレンス発券部139に指示する。また、レファレンス発行部146は、判定部146Aによりレファレンスを発行しないと判定された場合、レファレンスが発行されないときの注意事項(例えば、定期券のバス事業者にレファレンスを取りに行く必要があること)等を含む通知(例えば、後述する通知画面IM41)を表示部112に表示させる。
機器側通信部150は、機器側通信制御部141による制御によって、サーバ装置200、又は他の駅務機器100等との間でデータの送受信を行う。機器側通信部150は、例えばNIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースであるが、これに限定されるものではない。
機器側記憶部160は、例えば、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリ)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)、SDメモリーカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。機器側記憶部160は、CPU等のプロセッサが実行するプログラム(例えば、表示制御プログラム)や、表示制御部142により表示部112に表示される各種画面のレイアウト情報、その他の各種設定情報等を格納する。
次に、サーバ装置200(管理サーバ)の機能構成例について説明する。サーバ装置200は、例えば、サーバ側通信部210と、サーバ側制御部220と、サーバ側表示部230と、サーバ側記憶部240とを備える。サーバ側通信部210は、サーバ側通信制御部221による制御によって、駅務機器100との間でデータの送受信を行う。サーバ側通信部210は、例えばNIC等の通信インターフェースであるが、これに限定されるものではない。
サーバ側制御部220は、例えば、サーバ側通信制御部221と、記憶制御部222と、ICカード管理部223と、検索部224と、再発行部225とを備える。これらの機能部のうち一部又は全部は、例えばCPU等のプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部又は全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
サーバ側通信制御部221は、サーバ側通信部210を制御して、駅務機器100と情報の送受信を行う。例えば、サーバ側通信制御部221は、駅務機器100から登録情報を受信する。
ICカード管理部223は、サーバ側通信制御部221を介して駅務機器100から登録情報等を取得し、取得した登録情報等をICカードごとに管理する。例えば、ICカード管理部223は、例えば、登録情報をカード関連情報DB242の一部として、サーバ側記憶部240に記憶させる。また、ICカード管理部223は、サーバ側通信制御部221により受信した情報に基づいて、カード関連情報DB242の一部を更新してもよい。
検索部224は、駅務機器100からのICカードの問い合わせ依頼を受け付けた場合、受け付けた問い合わせ依頼に基づいて、関連情報DB242を参照し、問い合わせ対象と合致する登録情報を検索する。検索部224は、サーバ側通信部210を用いて、検索結果を駅務機器100に送信する。
再発行部225は、駅務機器100から定期券の再発行を受け付けた場合に、カード関連情報DB242に登録されているICカードに関する情報を更新する。
サーバ側表示部230は、各種情報を表示する。例えば、サーバ側制御部220により制御された各種データを表示したり、サーバ側記憶部240に記憶されている各種情報をサーバ管理者に通知したりするための情報等を表示する。サーバ側表示部230は、例えば、LCDや有機ELディスプレイ等の表示装置であるが、これに限定されるものではなく、タッチパネル等のように入出力機能を備えていてもよい。
サーバ側記憶部240は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDD、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。サーバ側記憶部240は、例えば、カード関連情報DB242、プロセッサが実行するプログラム(例えば、表示制御プログラム)、及びその他の各種設定情報等を格納する。カード関連情報DB242は、ICカードに紐づけて登録された登録情報である。
以下に、カード関連情報DB242の構成について説明する。図2は、実施形態のカード関連情報DB242の内容の一例を示す図である。カード関連情報DB242は、例えば、図2に示すような2次元の表形式のデータによって構成されている。図2に示すように、当該データは、例えば「カードID」の項目に対して、「登録者情報」、「鉄道定期券効力情報」、「鉄道事業者ID」、「バス定期券効力情報」、及び「バス事業者ID」の項目が対応付けられたデータである。
「登録者情報」とは、例えば、登録者に関する情報であり、例えば、「氏名」(例えば、カナ氏名、漢字氏名)、「生年月日」、「性別」、及び「電話番号」等のうち、少なくとも一つの情報が含まれる。
「鉄道定期券効力情報」とは、例えば、鉄道の定期券の有効区間や有効期間等を含む。「鉄道事業者ID」とは、鉄道事業者を識別する識別情報である。この鉄道事業者IDによって識別される鉄道時御者は、例えば、ICカードにバス定期券の登録情報や鉄道定期券の登録情報を書き込む事業者を示す情報である。
「バス定期券効力情報」は、例えば、バスの定期券の有効区間や有効期間等を含む。「バス事業者ID」とは、バス事業者を識別する識別情報である。なお、定期券の有効区間には、経由する地点の情報や複数の区間に関する情報が含まれてよい。
図3は、実施形態のICカードC1の一例を示す模式図である。ICカードC1は、鉄道定期券とバス定期券との併合定期券として発行されている。ICカードC1の表面には、図3に示すように、バス定期券に関する効力情報は記載されておらず、鉄道定期券に関する効力情報等が表示されている。例えば、ICカードC1には、ICカードC1のカードID「ID1000123」と、鉄道定期券の対象の鉄道の名称「ABC鉄道」と、鉄道定期券の有効区間「東京 横浜」と経由地「経由:川崎」と、定期券の有効期間「4月1日から 2018.9.30まで」と、鉄道定期券の料金を示す「12300円」と、ICカード所有者の名前を示す「トッキョ タロウ 様」と、鉄道定期券を発行する事業者の名称を示す「ABC株式会社」と、が記載されている。
図4は、実施形態のレファレンスR1の一例を示す模式図である。レファレンスR1は、併合定期券として発行されたICカードC1の表面に記載されていないバス定期券に関する効力情報等が表示されている。図4に示すように、レファレンスR1の表面には、「IC定期券内容控」と、バス定期券としてのICカードC1のカードID「ID1000123」と、バス定期券の有効区間「ABCバス全線」と、バス定期券の有効期間「2018.4.1~2018.9.30」と、バス定期券の料金「23400円」と、ICカード所有者の名前「トッキョ タロウ 様」と、バス定期券を発行する事業者の名称「ABC株式会社」と、が記載されている。
このように、レファレンスR1に、バス定期券の効力情報に加え、ICカードのカードIDを記載することにより、ICカードの読み取り不良等によってICカードでのバス乗車が制限される場合であっても、レファレンスR1を提示することにより、有効なバス定期券を所持していることをバスの運転手等に提示することができる。また、バスの運転手は、ICカードC1に記載されているカードIDと、レファレンスR1に記載されているカードIDとが一致している場合に、バス定期券での乗車が可能であると判断することができる。よって、ICカードC1に効力情報が記載されていないバス定期券の正当性を判断することができる。
なお、バス定期券を利用したバスの乗車時において、ICカードC1に記載されているカードIDと、レファレンスR1に記載されているカードIDとが一致しない場合、バス定期券を利用しての乗車ができない。そのため、再発行されたICカードと、新規発行のときのレファレンスとを提示したとしても、カードIDが一致しないため、レファレンスに記載されているバス定期券の効力情報が有効期間や有効区間に合致していても、バス定期券として利用できない。併合定期券を再発行したときのレファレンスの発行を忘れると、このような不都合が生じる場合がある。上記構成とすることにより、駅務機器100は、併合定期券の再発行を行う際に、合わせてリファレンスを発行することができるため、再発行のときにレファレンスの発行をし忘れること等を防止することができる。
以下、実施形態の駅務機器100による定期券の再発行処理の流れについて説明する。図5は、実施形態の駅務機器100による定期券の再発行処理の流れを示すフローチャートである。ICカード所有者から定期券の再発行の申請を受けると、操作者は、操作部114を操作して、定期券の再発行処理の開始を駅務機器100に指示する。これにより、駅務機器100は、定期券の再発行処理の選択を受け付ける(ステップS101)。
駅務機器100は、定期券の再発行処理の選択を受け付けると、検索キーワードを受け付ける問い合わせ画面を表示部112に表示させる。操作者は、問い合わせ画面において、検索キーワードを入力する。検索キーワードとして、例えば、カードID又は登録者の氏名等が入力される。これにより、駅務機器100は、検索キーワードの入力を受け付ける(ステップS102)。
駅務機器100は、検索キーワードの入力を受け付けると、入力された検索キーワードを含む問い合わせ依頼をサーバ装置200へ送信し、サーバ装置200へ問い合わせを行う(ステップS103)。問い合わせ依頼を受信したサーバ装置200は、受信した検索キーワードに基づいてカード関連情報DB242を検索し、検索キーワードに合致する登録情報を取得し、問い合わせ結果として駅務機器100に送信する。駅務機器100は、サーバ装置200から問い合わせ結果を受信し、登録情報を取得する(ステップS104)。
駅務機器100は、取得された登録情報に基づいて、検索キーワード(ICカードあるいは個人)に対応する有効な鉄道定期券とバス定期券との両方が既に発行されているか、あるいは、検索キーワードに対応する有効な鉄道定期券だけが発行されているか否かを判定する(ステップS105)。例えば、取得した登録情報に基づいて、駅務機器100は、有効な効力情報が含まれるか否かを判定する。例えば、有効期間が切れていない場合や、有効区間が駅務機器100による再発行の対象区間である場合、駅務機器100は、有効な効力情報であると判定する。そして、有効な効力情報の中にバス定期券の効力情報が含まれる場合、駅務機器100は、検索キーワードに対応する有効なバス定期券が既に発行されていると判定する。同様にして、駅務機器100は、有効な効力情報の中に鉄道的券の効力情報が含まれる場合、検索キーワードに対応する有効な鉄道定期券が既に発行されていると判定する。
検索キーワードに対応する有効な鉄道定期券だけが発行されている(つまり、検索キーワードに対応する有効なバス定期券が発行されていない)場合、駅務機器100は、鉄道定期券を発行し(ステップS106)、処理を終了する。
一方、ステップS105において、検索キーワードに対応する有効な鉄道定期券とバス定期券の両方が発行されていると判定された場合、駅務機器100は、カード挿入口120から挿入された新規のICカードからカードIDを読み取る(ステップS107)。そして、駅務機器100は、読み取ったカードIDに基づいて、ICカードと併合定期券の効力情報とを対応づける紐づけ処理を実行する(ステップS108)。例えば、駅務機器100は、サーバ装置200から受信した登録情報に含まれるカードIDを、読み取ったカードIDに書き換えるよう指示するコマンドをサーバ装置200に送信する。次いで、駅務機器100は、併合定期券に含まれる鉄道定期券の効力情報を、カード挿入口120に挿入されているICカードに印字する(ステップS109)。
次いで、駅務機器100は、ステップS103におけるサーバ装置200への問い合わせによって取得された登録情報に基づいて、併合定期券の鉄道定期券を発行する鉄道事業者と、併合定期券のバス定期券を発行するバス事業者とが同一事業者あるいは関連事業者であるか否かを判定する(ステップS110)。例えば、登録情報に含まれるバス事業者IDと鉄道事業者IDとが合致する場合、駅務機器100は、併合定期券の鉄道事業者とバス事業者とが同一事業者あるいは関連事業者であると判定する。バス事業者IDと鉄道事業者IDとが合致する場合には、完全一致と、一部一致とが含まれる。
ステップS110において、併合定期券の鉄道事業者とバス事業者とが同一事業者あるいは関連事業者である場合、駅務機器100は、サーバ装置200から取得した登録情報に含まれるバス定期券の効力情報と、カード挿入口120に挿入されている新規のICカードのカードIDとに基づいて、レファレンスを発行し(ステップS111)、処理を終了する。
一方、ステップS110において併合定期券の鉄道事業者とバス事業者とが同一事業者あるいは関連事業者でない場合、駅務機器100は、例えば、後述する通知画面IM53を表示し(ステップS110)、処理を終了する。
なお、通知画面IM53は、操作者に、ICカード所有者に対する通知を行わせるための画面である。当該通知とは、ICカード所有者に対し、他社のバス事業者の事業所等へ行ってレファレンスの発行を受けることを促すための通知である。
ここで、上述した再発行処理と異なる比較例について説明する。この比較例では、駅務機器が鉄道定期券の再発行処理を実行することにより、併合定期券の再発行処理を実行する。例えば、鉄道定期券の再発行処理の選択を受け付けた場合、駅務機器は、上位装置から検索キーワードに対応する登録情報を取得する。そして、駅務機器は、取得した登録情報に基づいて、鉄道定期券の再発行処理を実行する。この鉄道定期券の再発行処理では、駅務機器が、新規のICカードを上位装置に送信することにより、上位装置で鉄道定期券の効力情報と対応付けて管理されているカードIDが書き換えられる。このため、上位装置において、同じカードIDで管理されるバス定期券の効力情報が有る場合、再発行のために用意された新規のICカードのカードIDに紐づけられることとなる。つまり、バス定期券の効力情報は、鉄道定期券の再発行処理のついでに結果的に再発行処理がなされるにすぎない。このため、駅務機器は、バス定期券の発行処理に連動して実行されるレファレンスの発行処理を実行しない。よって、操作者は、定期券の再発行処理を実行した後、レファレンスの再発行処理という別の操作を実行して、レファレンスを発行する必要がある。
次に、駅務機器100を用いて駅務業務を実行するための各種画面例について説明する。図6は、実施形態の駅務機器100のメニュー画面IM1の一例を示す図である。メニュー画面IM1には、例えば、タイトル表示領域A1と、業務選択領域A2とが含まれる。タイトル表示領域A1には、メニュー画面であることを示す情報が表示される。業務選択領域A2には、例えば、操作者が業務を選択するためのアイコンI1~I2が存在する。操作者は、例えば、アイコンI1~I2のうち、実行する業務に対応するアイコンを選択する。選択は、例えば、タッチパネル部110に表示されたアイコンI1~I2を、操作者が指でタッチすることによって行われる。表示制御部142は、操作者により選択されたアイコンに対応付けられた画面を表示部112に表示させる。以下では、主に定期券の再発行処理に対応付けられたアイコンI2が選択された後の画面遷移を中心に説明する。
図7は、カード情報問い合わせ画面IM3の一例を示す図である。問い合わせ画面IM3は、図6に示すメニュー画面の中から、「定期券の再発行」が選択された場合に遷移する画面である。問い合わせ画面IM3には、タイトル表示領域A4と、カード情報入力領域A5とが含まれる。タイトル表示領域A4には、表示された画面が、カード情報の問い合わせ画面であることを示す文字情報が表示される。カード情報入力領域A5には、検索キーワードの入力を受け付ける領域が含まれる。検索キーワードは、登録情報を検索するためのキーワードであって、例えば、カードID、又は登録情報(氏名、生年月日、性別、電話番号等のうち少なくとも1つ)である。
表示制御部142は、操作部114により、操作者によって入力された検索キーワードが受け付けられると、受け付けられた情報を、カード情報入力領域A5に表示させる。なお、上述した情報は、操作部114により受け付けられるだけでなく、ICカードに記憶されている情報を読み出して取得されてもよい。例えば、再発行処理部144は、エンコード/デコード部132を制御してICカードの記憶部から情報を読み出すことにより、カードID等が取得できる場合がある。再発行処理部144は、カード挿入口120から挿入されリーダライタ130で読み取られ、エンコード/デコード部132でデコードされた情報に、カード情報又は個人情報が含まれるか否かを判定する。そして、表示制御部142は、再発行処理部144によりカード情報又は個人情報が取得できた場合に、取得した情報をカード情報入力領域A5に表示させる。
また、図7に示すように、カード情報入力領域A5には、カード情報の問い合わせの実行指示を受け付けるアイコンI41と、入力されたカード情報及び個人情報のリセットの実行指示を受け付けるアイコンI42と、メニュー画面IM1に戻る指示を受け付けるアイコンI43とを備えていてもよい。
アイコンI41が選択された場合、再発行処理部144は、入力された検索キーワードをサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、検索キーワードを受信すると、カード関連情報DB242を参照し、検索キーワードに合致する登録情報を検索し、検索結果を駅務機器100に送信する。再発行処理部144は、検索キーワードに合致した登録情報を表示制御部142により表示部112に表示させる。なお、検索の結果、複数の登録情報が抽出された場合、再発行処理部144は、抽出された複数の登録情報の一覧を表示部112に表示させ、操作者により選択させてもよい。登録情報が特定された場合、表示制御部142は、特定された登録情報の内容確認画面を、表示部112に表示させる。
また、アイコンI42が選択された場合、再発行処理部144は、入力されたカード情報又は個人情報をリセット(消去)する。
図8は、内容確認画面IM41の一例を示す図である。図8の内容確認画面IM41には、例えば、メッセージ表示領域A71と、登録情報表示領域A81とが含まれる。メッセージ表示領域A71には、操作者に対して、登録情報を確認させるためのメッセージと、登録情報が正しい内容である場合に、再発行の実行を許可させるメッセージとが表示される。
また、登録情報表示領域A81には、例えば、サーバ装置200から取得した登録情報が表示される。また、登録情報表示領域A81には、例えば、再発行を実行させるための指示を受け付けるアイコンI51と、再発行の手続きをリセットする指示を受け付けるアイコンI52と、メニュー画面IM1に戻る指示を受け付けるアイコンI53とを備えていてもよい。
アイコンI51が選択された場合、表示制御部142は、再発行処理を完了する前の最終確認画面を表示部112に表示させる。アイコンI52が選択された場合、再発行の手続きがリセットされる。アイコンI53が選択された場合、図6に示したメニュー画面IM1に戻る。
図9は、実施形態の再発行の最終確認画面IM51の一例を示す図である。図9の例において、表示制御部142は、最終確認画面IM51を画面IM41上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM41のメッセージ表示領域A71及び登録情報表示領域A81に表示される文字やアイコンの色を薄くし、操作者が画面IM41上のアイコンを選択できないように表示が制御される。
表示制御部142は、最終確認画面IM51に、操作者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、「再発行」が選択されたことが正しいか否かを選択させるためのアイコンI61A及びI61Bを表示させる。ここで、アイコンI61A及びアイコンI61Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
操作者は、再発行の完了を許可する場合、アイコンI61Aを選択する。表示制御部142は、アイコンI61Aが選択された場合に、再発行の登録処理を完了する。この場合、再発行処理部144は、サーバ装置200に再発行に関する情報を送信する。サーバ装置200の再発行部225は、駅務機器100からの再発行指示に基づいて、カード関連情報DB242の該当する登録情報を更新する。また、操作者は、再発行の完了を許可しない場合、アイコンI61Bを選択する。表示制御部142は、アイコンI61Bが選択された場合に、図8に示した内容確認画面IM41に戻る。
以下、定期券の再発行及びレファレンスの発行に伴う処理の流れについて説明する。
従来の処理においては、操作者は、定期券の再発行処理において表示される情報が所定の条件を満たしていた場合に、当該再発行処理を完了させた後に改めてレファレンス発行処理を実行しなければならない。そのため処理が煩雑であり、操作者は、レファレンス発行処理を実行することを失念しやすい場合があった。なお、上記所定の条件とは、ICカードが併合定期券であり、かつ、併合定期券に登録されたバス定期券を発行するバス事業者が自社あるいは自社の関連会社であることである。
以下、駅務機器100を用いて駅務業務を実行するための各種画面例について更に説明する。
図10は、実施形態のレファレンスの発行についての確認画面IM52の一例を示す図である。確認画面IM52は、図9に示した最終確認画面IM51においてアイコンI61Aが選択され、定期券の発行処理が完了した場合において、当該ICカードにバス定期券が登録されており、かつ、当該バスを運営するバス事業者が自社あるいは自社の関連会社(第1の事業者)である場合に表示される画面である。
図10の例において、表示制御部142は、確認画面IM52を画面IM41上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM41のメッセージ表示領域A71及び登録情報表示領域A81に表示される文字やアイコンの色を薄くし、操作者が画面IM41上のアイコンを選択できないように表示が制御される。
表示制御部142は、確認画面IM52に、操作者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、レファレンスを発行するか否かを選択させるためのアイコンI63A及びI63Bを表示させる。ここで、アイコンI63A及びアイコンI63Bは、異なる色や模様で表示させてもよい。
操作者は、レファレンスの発行を許可する場合、アイコンI63Aを選択する。レファレンス発行部146は、アイコンI63Aが選択された場合に、レファレンス発券部139にレファレンス発行処理を実行させる。これにより、レファレンスの発行処理を含む、定期券の再発行処理が終了する。また、操作者は、レファレンスの再発行を許可しない場合、アイコンI63Bを選択する。この場合、レファレンス発行処理は実行されずに、定期券の再発行処理が終了する。
図11は、実施形態のレファレンスの発行についての通知画面IM53の一例を示す図である。
通知画面IM53は、図10に示した最終確認画面IM51においてアイコンI61Aが選択され、定期券の再発行の登録処理が完了した場合において、当該ICカードにバス定期券が登録されており、かつ、当該バスを運営するバス事業者が他社(第2の事業者)である場合に表示される画面である。
図11の例において、表示制御部142は、通知画面IM53を画面IM41上にポップアップ表示させている。この場合、表示制御部142は、画面IM41のメッセージ表示領域A71及び登録情報表示領域A81に表示される文字やアイコンの色を薄くし、操作者が画面IM41上のアイコンを選択できないように表示が制御される。
表示制御部142は、通知画面IM53に、操作者に注意を促すマークや文字を表示させるとともに、操作者に対して、ICカード所有者に対する通知を行ったことを確認させるためのアイコンI64を表示させる。なお、当該通知とは、上述したように、ICカード所有者に対し、他社のバス事業者の事業所等へ行ってレファレンスの発行を受けることを促すための通知である。操作者は、ICカード所有者に対して通知を行った場合、アイコンI64を選択する。これにより、定期券の再発行処理が終了する。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、駅務機器100は、操作部114と、操作部114が再発行の指示を受け付けた場合、既に発券されている定期券に関する登録情報を管理サーバから取得する取得部(機器側通信部150、機器側通信制御部141)と、ICカードの表面に所定情報を印字する印字部136)と、取得部により取得された登録情報に基づいて、第1交通機関の第1定期券と第2交通機関の第2定期券とを兼ねる併合定期券の効力情報と新規のICカードとを対応付ける処理を実行するとともに、新規のICカードの表面に第1定期券の効力情報を印字部に印字させる再発行処理部144と、併合定期券を再発行する場合、第2定期券の効力情報が記載されたレファレンスをレファレンス発券部139に発行させるレファレンス発行部146と、を持つことにより、定期券の再発行に係る作業効率を向上させることができる。
また、併合定期券を再発行する場合、レファレンスも合わせて自動的に発行されるようになるため、駅務機器100は、定期券の再発行に係る操作者の作業を容易にし、レファレンスの発行を操作者に対して確実に行わせることができる。
また、併合定期券を再発行する場合に鉄道事業者とバス事業者とが他社であるためにレファレンスが発行されない場合、レファレンスの発行が必要であることが操作者に対して自動的に通知されるようになる。こうすることにより、駅務機器100は、例えばバス事業者の窓口においてレファレンスの発行を受けるようにICカード所有者を促すことを操作者に対して確実に通知することができる。これにより、駅務サービスが向上する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、レファレンス発行部146とレファレンス発券部139は、駅務機器100と別体の装置であってもよい。