JP7287698B2 - 商品販売データ処理システム及びプログラム - Google Patents
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Description
そこで、以下のようにPOSレジスタが知られている。つまり、POSレジスタは、買上商品の精算時において、レシートに所定の識別番号がバーコードとして印字されたレシートを発行する。印字された識別番号は、買上金額などの取引データと対応付けられて買上ログとして記憶される。店員は、会員カードを忘れた会員顧客が、レシートと会員カードを持参して再度来店した際に、POSレジスタに当該レシートからバーコードの識別番号を読み取らせる。POSレジスタは、読み取った識別番号に対応する取引データを買上ログから読み出し、読み出された取引データから計算した前回精算時のポイントを、会員カードにより特定された会員顧客のポイントに累計して加算する(例えば、特許文献1参照)。このような構成により、会員顧客が会員カードを忘れた場合でも、会員顧客のポイント数を累積加算することが可能となる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態におけるPOS(Point Of Sales)システム(商品販売データ処理システムの一例)の構成例を示している。同図のPOSシステムは、POSレジスタ100と管理装置200とを備える。POSレジスタ100と管理装置200とは店舗STに配置される。
なお、同図においては、店舗STにおいて2台のPOSレジスタ100が設置された例が示されている。しかしながら、店舗STに設置されるPOSレジスタ100の台数については特に限定されない。
自動釣銭機107は、顧客に支払うべき釣銭のうち、少なくとも貨幣を釣銭排出口107aに排出するための釣銭機であり、顧客から預かった預金のうち少なくとも貨幣を投入するための預金投入口107bを備える。
なお、スキャナ部108は、バーコードのほか、例えば二次元コードを読み取るようにされてもよい。
同図に示すように、POSレジスタ100は、CPU(Central Processing Unit)101、記憶部102、RAM(Random Access Memory)103、タッチパネル付表示部104、キー操作部105、顧客用表示部106、自動釣銭機107、スキャナ部108、印字部109、カードリーダ110、通信部111及びドロア120を備える。これらの各部位は、内部バス及び通信線を介してそれぞれ接続されている。
CPU201は、プログラムを実行することにより、管理装置200における各種の処理を実行する。
記憶部202は、CPU201に実行させるプログラム等をはじめ、CPU201が利用する各種のデータを記憶する補助記憶装置である。本実施形態の記憶部202は、生産者別商品管理情報(生産者情報、生産者別商品情報テーブル、及び生産者別税率情報)を記憶する。
RAM203は、記憶部202から読み出されたプログラムやワークエリアのデータが展開される主記憶装置である。
表示部204は、表示デバイスを備えて構成され、画像を表示する。
操作部205は、管理装置200の操作に用いられる操作子や入力デバイスなどを一括して示す。操作部205には、例えばキーボード、マウス等が含まれてよい。
サービス券は、買上商品の会計を受けるに際して会員カードを提示したことで店員が会員カードに記憶された会員番号(会員識別子の一例)をPOSレジスタ100に読み取らせた場合において、会計処理の結果により所定の発行条件が満たされた場合に発行される。サービス券の発行条件の例としては、例えば今回の取引における支払い金額が所定以上であることや、予め定められた期間における来店回数(取引回数)が所定以上であること、などが挙げられる。
発行されたサービス券は、会員顧客に渡される。次回以降の店舗STでの買い物での会計に際して、会員顧客はPOSレジスタ100を操作する店員にサービス券を渡すことで、サービス券にて示されるサービスを受けることができる。
会員顧客には、店舗STにて商品を購入すると、例えば購入金額に応じたポイントが付与されるようになっている。付与されたポイントは、これまでの累積ポイント数に加算される。本実施形態におけるサービス券によるポイント数の付与は、通常行われている上記のような購入金額に応じたポイントの付与に加えて、さらに特典として会員顧客に与えられるものとなる。
具体的に、同図の3枚のサービス券のうち、最も上の1枚目のサービス券においては、特典付与対象の会員の会員番号が「XXXXXXXXXXXX0001」、有効期間が「4/1(金)~6/30(木)」、店員(担当者)の名称が「店員1」、サービス対象商品の分類が「野菜」、サービス対象商品の分類が「大根」、特典の内容が「大根1点に限定して5ポイントを付与すること(1点限り5ポイント)」であることが示されている。
商品識別子のコードは、所定の桁数により、サービス対象商品の商品識別子を示す。具体的に、図6(a)における1枚目のサービス券の場合であれば、商品識別子のコードは、「大根」を示す。商品識別子には、例えばPLU(Price Look Up)などが使用されてもよい。
会員番号のコードは、所定の桁数により、特典付与対象の会員の会員番号を示す。このような会員番号のコードは、読み取られた際に、サービス券に印刷されたものであることが示されるようにされてよい。このためには、例えば、員番号のコードについて、会員番号を示す所定数の桁と、サービス券に印刷されたものであるか否かが示されるフラグとしての所定数の桁とを含む桁数による形式とすればよい。
チェックデジットは、誤り検出に用いられるコードである。
同図の会員情報テーブルは、1以上の会員ごとに対応する会員情報を格納する構造を有する。同図における1レコード(1行)が、1人の会員に応じた会員情報である。同図の会員情報は、会員番号、会員個人情報、累積ポイント数、取引履歴情報、及び特典保留情報を格納する各領域を含む。
会員番号の領域は、対応の会員を示す会員番号を格納する。
会員個人情報の領域は、対応の会員についての所定の個人情報(会員個人情報)を格納する。会員個人情報には、例えば、会員の氏名、住所、電話番号等が含まれる。
累積ポイント数の領域は、対応の会員が保有する累積ポイント数を示す値を格納する。
取引履歴情報の領域は、対応の会員が店舗STにて行った取引についての履歴を示す取引履歴情報を格納する。
特典保留情報の領域は、現在において対応の会員に付与することが保留された特典を示す情報(特典保留情報)を格納する。なお、特典保留情報は、後述の第3実施形態に対応して利用される情報であることから、本実施形態においては省略されてよい。
同図のポイント管理情報テーブルは、1以上の商品単位ポイント付与情報を含む構造である。1つの商品単位ポイント付与情報は、サービス券によるポイント付与の対象とされたサービス対象商品を示す商品識別子に、会員番号リストと付与ポイント数とを対応付けた構造である。
会員番号リストの領域は、対応のサービス対象商品のサービス券が発行済みの会員顧客の会員番号のリストを格納する。
付与ポイント数の領域は、付与される特典の内容、即ち付与ポイント数の値を格納する。
ステップS101:顧客は、自分の買上商品の会計をするためにPOSレジスタ100の場所に赴き、POSレジスタ100を操作する店員に買上商品を渡す。店員は、POSレジスタ100に対して1つ目の商品を登録する商品登録操作を行う。POSレジスタ100は、商品登録操作に応じて、1取引に対応する1つ目の商品についての商品登録処理を実行する。あるいは、店員は、1つ目の商品の商品登録操作の前に、顧客から渡された会員カードをカードリーダ110に読み取らせる操作(あるいはサービス券のバーコードをスキャナ部108により読み取らせてもよい)を行う。このような操作に応じて、POSレジスタ100は、取引に対応する会計処理を開始する。
そこで、POSレジスタ100は、ステップS101にて開始された会計処理が終了するまでの間において、スキャナ部108によりサービス券のバーコードの読み取りが行われたか否かについて判定する。
例えばスキャナ部108により読み取られるバーコードには、サービス券のバーコードの他、商品登録処理に対応して商品に付されたバーコードなどもある。このため、ステップS102においては、バーコードが読み取られたことに応じて、読み取られたバーコードがサービス券のバーコードであるか否かを判定する必要がある。前述のように、サービス券のバーコードに含まれる会員番号のコードには、サービス券に印刷されたものであるか否かを示す桁が含まれている。そこで、上記のような判定は、例えば、読み取ったバーコードにおける会員番号のコードの所定の桁が、サービス券に印刷されたものであることを示しているか否かについて判定すればよい。
ステップS104:ステップS103により送信した付与ポイント数通知要求に対する応答として、管理装置200からは付与ポイント数通知が送信される。付与ポイント数通知には、ステップS102に対応してバーコードを読み取ったサービス券の使用によって会員顧客に付与されるポイント数が示されている。
POSレジスタ100は、付与ポイント数通知を受信すると、受信された付与ポイント数通知が示す付与ポイント数を例えばRAM103に記憶する。
会計処理は、1取引に応じて登録された商品の小計が求められたうえで、現金による支払いの場合であれば、預かり金の金額の入力操作の後現計操作が行われたことに応じて釣銭が算出され、会計処理の結果を示すレシートが排出されたことを以て終了される。
まだ、会計処理が終了していない場合、ステップS102に処理が戻される。これにより、POSレジスタ100は、会計処理が終了するまで、例えば商品登録操作に応じた商品登録処理や、サービス券のバーコードの読み取りに応じた付与ポイント数の記憶の処理などを実行することができる。
POSレジスタ100は、生成した取引情報を管理装置200に送信する。
ステップS201:管理装置200は、ステップS103により送信される付与ポイント数通知要求が受信されるのを待機している。
ステップS202:管理装置200は、付与ポイント数通知要求が受信されると、付与ポイント数を特定する。このために、管理装置200は、付与ポイント数通知要求に含まれる商品識別子と会員番号とを抽出する。管理装置200は、記憶部202に記憶されるポイント管理情報テーブルから、以下の検索条件に合致する商品単位ポイント付与情報を検索する。つまり、管理装置200は、付与ポイント数通知要求から抽出した商品識別子を格納し、かつ、会員番号リストにおいて付与ポイント数通知要求から抽出した会員番号を格納するとの検索条件を満たす商品単位ポイント付与情報を検索する。管理装置200は、検索された商品単位ポイント付与情報に格納される付与ポイント数を取得する。このようにして、管理装置200は、付与ポイント数を特定する。
ステップS203:管理装置200は、ステップS202により特定した付与ポイント数を示す付与ポイント数通知をPOSレジスタ100に送信する。
ステップS301:管理装置200は、ステップS106によりPOSレジスタ100から送信される取引情報が受信されるのを待機している。
ステップS302:管理装置200は、取引情報が受信されると、受信された取引情報に対応して取引を行った会員顧客についての累積ポイント数を更新する処理を行う。つまり、管理装置200は、記憶部102に記憶される会員情報テーブルから、受信された取引情報に含まれる会員番号を格納する会員情報を検索する。管理装置200は、検索された会員情報に格納される累積ポイント数について、取引情報に含まれる付与ポイント数(今回の支払い金額に応じて付与されるポイント数と、サービス券の使用により付与されたポイント数)を、これまで格納されていた値に加算することで更新する。
なお、会計に際して支払いにポイントを充当させた場合には、支払いに充当させたポイント数の情報が取引情報に含まれる。この場合、管理装置200は、ステップS302において、支払いに充当させたポイント数を累積ポイント数の値から減算する処理も行う。
ステップS303:また、管理装置200は、受信された取引情報における付与ポイント数以外の情報を利用して、検索された会員情報に格納される取引履歴情報を更新する。
これにより、例えば会員顧客が自分の買上商品についての会計を受けている際に、会員カードを忘れていたとしても、サービス券を利用して特典としてのポイントの付与をその場で受けることができる。つまり、本実施形態によっては、顧客が会員カードを店舗側に提示できない状況であっても、会員顧客に対して特典の付与が行われる。
続いて、第2実施形態について説明する。前述の第1実施形態のもとでは、会員カードの提示が無くとも、サービス券のバーコードにおいて示される会員番号に基づき、その場でポイント付与が行われる。しかしながら、会員カードの提示による会員顧客の証明と比較した場合、サービス券の提示による会員顧客の証明の信頼性は低いとの考え方を採ることができる。このような考え方に立つ場合、例えば、会員顧客に提供されるサービスのうちの一部については、サービス券の提示は行われたが会員カードが提示されない場合には制限が与えられることが好ましい。
一例として、本実施形態のPOSシステムは、サービス券の提示は行われたが会員カードが提示されない場合、ポイント支払いサービスを禁止するように構成される。ポイント支払いサービスは、買上商品の合計金額の全てまたは一部に対する支払いについてポイントを充当させることのできる会員向けのサービスである。
ステップS401:POSレジスタ100は、例えば小計操作が行われて買上金額の合計金額が確定された後において、ポイント支払いを適用することを宣言するポイント支払い宣言操作が行われたか否かについて判定する。
ステップS402:ポイント支払い宣言操作の行われたことが判定された場合、今回の取引に対応して会員番号の入力が行われているか否かについて判定する。なお、当該ステップS402としては、ポイント支払い宣言操作が行われた段階でまだ会員番号の入力が行われていなければ、会員番号の入力を促すダイアログなどを表示して会員番号の入力を待機し、ダイアログに対する会員番号の入力の有無に基づいて、再度、会員番号の入力が行われているか否かを判定してよい。
会員番号が入力されていないことが判定された場合には、後述のステップS403~S405をスキップして同図に示す処理が終了される。従って、この場合には、ポイント支払いに対応する処理は実行されない。つまり、この場合には、会員カードとサービス券とのいずれによっても会員番号の入力(会員顧客であることの証明)が行われていないことを根拠に、ポイント支払い宣言操作はキャンセルされ、ポイント支払いを行うことはできない。
会員番号の読み取り元がサービス券であると判定された場合には、ステップS404、S405の処理がスキップされたうえで、同図の処理が終了される。つまり、この場合には、会員カードによる会員番号の入力が行われていないことを根拠に、ポイント支払い宣言操作はキャンセルされ、ポイント支払いを行うことはできない。
ステップS405:POSレジスタ100は、ステップS404にて受け付けた支払いポイント数の入力操作により入力された支払いポイント数をRAM103に記憶させる。このように記憶された支払いポイント数は、会計処理において買上商品に応じた支払い金額を算出する際に使用される。つまり、例えばPOSレジスタ100は、買上商品の合計金額からステップS404により記憶された支払いポイント数を減算することにより買上商品に応じた支払い金額を算出することができる。
しかしながら、例えばサービス券のバーコードからの会員番号の読み取りはあったが、会員カードからの会員番号の読み取りが無かった場合には、支払い金額の全てをポイントで充当することは禁止されるが、支払い金額の一部をポイントで充当することは許可されるようにしてよい。
続いて、第3実施形態について説明する。本実施形態においては、会員顧客向けのサービスとして、取引によってポイントが加算された結果、累積ポイント数が一定値に到達したことに応じてポイントを会員顧客に還元するポイント還元サービスが行われる。このようなポイント還元サービスの内容については特に限定されないが、本実施形態では、所定のポイント数に応じた品券を会員顧客に提供するサービスが行われる場合を例に挙げる。なお、品券が提供されたことに応じて、累積ポイント数は、品券に応じた所定のポイント数が減算された値に更新される。
先ず、POSレジスタ100の処理手順例について説明する。
ステップS501:POSレジスタ100は、例えば1取引に応じた会計処理の終了に伴って取引内容が確定した段階で、今回の取引の結果、特典付与条件が満たされたか否かについて判定する。具体的に、上記の例との対応では、特典付与条件は、累積ポイント数が一定値に到達したことである。POSレジスタ100は、累積ポイント数が一定値に達したか否かについて自己で判定してもよいし、管理装置200に対して問合せを行って、管理装置200に判定させ、判定結果を管理装置200から受け取るようにされてもよい。
ステップS502:POSレジスタ100は、今回の取引における会員番号の読み取り元が会員カードとサービス券とのいずれであるのかについて判定する。
ステップS503:POSレジスタ100は、会員番号の読み取り元が会員カードである場合、特典を付与するための処理を実行する。具体的に、POSレジスタ100は、品券が発行されるように印字部109を制御する。印字部109は、品券発行の制御に応じて、用紙に品券の内容を印刷し、印刷した用紙を排出させるように動作する。
ステップS504:一方、POSレジスタ100は、会員番号の読み取り元がサービス券である場合、特典付与保留要求を管理装置200に送信する。特典保留要求は、例えば今回の取引に対応してPOSレジスタ100が入力した会員番号と、会員顧客への付与が保留された特典(この場合には、例えば品券の種別)を示す情報とが含まれる。
ステップS601:管理装置200は、ステップS504によりPOSレジスタ100から送信される特典付与保留要求が受信されるのを待機している。
ステップS602:管理装置200は、特典付与保留要求が受信されると、記憶部202に記憶される会員情報テーブルから、受信された特典付与保留要求に含まれる会員番号を格納する会員情報を検索する。管理装置200は、検索された会員情報における特典保留情報の領域に、受信された特典付与保留要求に含まれる品券の情報を格納する。このようにして、会員情報において特典付与保留情報が格納されることで、対応の会員顧客に対応して付与の保留された特典のあることが示される。
POSレジスタ100は、会計処理中において会員番号が入力されたことに応じて、入力された会員番号を含む会員情報要求を管理装置200に送信する。会員情報要求を受信した管理装置200は、会員情報要求に含まれる会員番号の会員情報をPOSレジスタ100に送信する。
POSレジスタ100は、受信された会員情報に有意な特典保留情報が格納されている場合には、格納された特典保留情報により示される特典が顧客に付与されるようにするための処理を実行する。具体的に、特典保留情報により示される特典が品券である場合には、POSレジスタ100は、品券が発行されるように制御を行う。
また、このように特典を付与した旨は例えば取引情報に反映され、管理装置200に送信される。管理装置200は、受信された取引情報において特典を付与した旨が示されていれば、該当の会員情報における特典保留情報から、付与された特典に関する情報を削除する。このような処理が行われることで、例えば、同じサービス券が同じ会員顧客に複数回にわたって発行されることはなくなる。
同図は、累積ポイント(累計ポイント)が500点に到達することに応じて品券(累計ポイント達成券)を提供するサービスを行っている場合に対応する。
同図のレシートにおいては、今回の会計に応じて5点のポイントが加算されたことに応じて、今回の累計ポイントが前回の累計ポイントの498点から503点となり、品券が提供される条件に対応する500点に到達したことが示されている。
そのうえで、今回の会計に際しては品券の提供が保留されていることに応じて、レシートにおいては、例えば「累計ポイント500点達成しました。次回会員カードをお持ち頂くと累計ポイント達成券を発行させて頂きます」といったように、会員顧客に向けたメッセージが印刷されている。
続いて、第4実施形態について説明する。サービス券により会員顧客に付与する特典として、ポイント付与については、例えば正規の会員顧客でない者が不正に入手したサービス券を使用したとしても自分には付与されず、あくまでもサービス券のバーコードにより示される会員番号に対応する会員顧客に付与される。
一方で、特定の商品あるいは買上商品の合計金額から値引きをするような特典を付与するサービス券の場合には、不正に使用されることで、そのままサービス券を使用した第三者が値引きの利益を享受し、正規の会員顧客は値引きの利益を享受できないことになる。
このようなことを考慮すると、サービス券の特典の内容によっては、会員カードからも会員番号を読み取り、サービス券のバーコードから取得した会員番号と、会員カードから読み取った会員番号が一致していることを条件に特典を付与することが好ましい。
つまり、顧客より提示されたサービス券の特典の内容が値引きである場合は、サービス券のバーコードから取得した会員番号と、会員カードから読み取った会員番号とが一致していることを条件に特典である値引きが行われるようにする。一方、顧客より提示されたサービス券の特典の内容がポイントの付与である場合には、サービス券から読み取ったバーコードから会員番号が取得されれば、特典としてのポイント付与が行われるようにする。
図13(b)は、ポイント付与の特典に対応する付与特典情報の内容例を示す。付与特典情報は、特典種別と特典値とを含む。特典種別の領域は、特典の種別を示す値を格納する。特典値の領域は、特典種別の領域の値により指定される特典種別のもとで付与される特典としての値を示す情報を格納する。
同図の特典種別の領域には「00」が格納されている。特典種別としての「00」の値は、特典種別がポイント付与であることを示す。また、同図の特典値の領域にはポイント数が「5」であることを示す値が格納されている。つまり、同図の付与特典情報は、対応のサービス券の使用により付与される特典が、5ポイントの付与であることが示される。
また、図13(c)の付与特典情報の場合、特典種別の領域には「01」が格納されている。特典種別としての「01」の値は、特典種別が値引きであることを示す。また、同図の特典値の領域には値引きの金額が「20(円)」であることを示す値が格納されている。つまり、同図の付与特典情報は、対応のサービス券の使用により付与される特典が、20円の値引きであることが示される。
ステップS701:POSレジスタ100は、1つ目の商品の商品登録操作あるいは、会員カード(あるいはサービス券のバーコード)からの会員番号の読み取りに応じて、会計処理を開始する。
ステップS702:POSレジスタ100は、ステップS701にて開始された会計処理が終了するまでの間において、スキャナ部108によりサービス券のバーコードの読み取りが行われたか否かについて判定する。
ステップS704:ステップS703により送信した付与特典問合せ要求に対する応答として、管理装置200からは付与特典情報(図13(b)、図13(c))が送信される。POSレジスタ100は、付与特典情報を受信すると、受信された付与特典情報にて示される特典種別が、値引きとポイント付与とのいずれであるのかについて判定する。
会員番号が一致していないと判定された場合には、サービス券による値引きの特典を付与できる条件が満たされなかったことになる。この場合、POSレジスタ100は、次に説明するステップS706の処理をスキップしてステップS708に移行する。ステップS706の処理がスキップされる結果、値引きの特典の付与は禁止される。
ステップS801:管理装置200は、ステップS703により送信される付与特典問合せ要求が受信されるのを待機している。
ステップS802:管理装置200は、付与特典問合せ要求が受信されると、記憶部202が記憶するポイント管理情報テーブルから、該当の付与特典情報を検索する。このために、管理装置200は、受信された付与特典問合せ要求に含まれる商品識別子を格納し、かつ、会員番号リストに受信された付与特典問合せ要求に含まれる会員番号を含む商品単位ポイント付与情報を検索する。管理装置200は、検索された商品単位ポイント付与情報に格納される付与特典情報を取得する。このようにして、該当の付与特典情報が検索される。
ステップS803:管理装置200は、ステップS802により検索された付与特典情報をPOSレジスタ100に送信する。
本実施形態においては、店員の操作により商品登録処理を行う登録装置と、商品登録処理に応じて得られた精算情報に基づき、顧客の操作に応じて精算処理を行う精算装置とを備えるPOSシステムが備えられる。本実施形態では、このようなPOSシステムのもとで、上記各実施形態の構成が適用されてよい。
このようなPOSシステムにおいては、会員カードの読み取りやサービス券のバーコードの読み取りは、登録装置20にて1取引に応じた商品登録処理が行われている段階において行われる。
本実施形態のPOSシステムにおいては、例えば、1台の登録装置に対して複数台の精算装置が対応するようにされている。そこで、店員は、1取引分の商品を登録する操作が完了すると、今回の一取引についての精算処理を実行させるべき精算装置を指定する精算装置指定操作を行う。そのうえで、店員は、例えば顧客に、自分が精算装置指定操作により指定した精算装置にまで赴いて精算を行ってもらうように伝える。
会員カードの読み取りが行われた場合、精算処理要求には、会員カードから読み取られた会員番号の情報が含められる。
また、サービス券のバーコードが読み取られた場合、精算処理要求には、サービス券のバーコードから読み取られた情報(商品識別子、会員番号)が含まれる。
精算処理にあたり、精算装置30は、精算に関連する精算画面を表示する。精算画面の1つとして精算装置30は、顧客に決済種別(決済方法)を選択してもらうための決済種別選択画面を表示する。
「現金」ボタンは、顧客が決済種別として現金による決済(支払い)を選択する場合に操作するボタンである。
「クレジットカード」ボタンは、顧客が決済種別としてクレジットカードの利用による決済を選択する場合に操作するボタンである。
「電子マネー」ボタンは、顧客が決済種別として電子マネーの利用による決済を選択する場合に操作するボタンである。
「ポイント」ボタンは、顧客が決済種別として会員カードのポイントの利用による決済を選択する場合に操作するボタンである。
顧客は、「現金」ボタン、「クレジットカード」ボタン、「電子マネー」ボタン、「ポイント」ボタンのうちから、自分が利用する決済種別に応じたボタンを操作する。精算装置は、ボタンの操作により選択された決済種別に応じた精算処理を実行する。
具体的に、精算装置が受信した精算処理要求に会員カードから読み取られた会員番号が含まれていなかった場合には、ポイントを支払い金額に充当することが制限される。この場合、同図の決済種別選択画面に示すように、「ポイント」ボタンについては、グレーアウトによる表示が行われたうえで、操作が不可な状態となる。このような表示状態のもとでは、顧客は、精算装置での精算にあたり、自分のポイントを支払いに充当させることができない。
そのうえで、同図の決済種別選択画面においては、「ポイント」ボタンに対応させて、「会員カードを読み取らせるとポイントでの支払いが可能になります。」とのメッセージが表示されている。
そこで、同図の例は、上記のような場合に対応して、精算装置にて会員カードが読み取られれば、支払い金額へのポイントの充当が可能な状態に遷移するようにされている。この場合、精算装置については、会員カードからの読み取りが可能なように構成される。
この場合、精算処理に完了に応じて精算装置が発行するレシートには、図12のように、品券の提供の保留に応じて会員顧客に向けたメッセージが印刷されるようにしてよい。
また、登録装置にて品券の発行が保留された取引であっても、対応の精算処理の実行が指定された精算装置にて会員カードからの読み取りが行われた場合には、精算装置により品券を発行できるようにしてもよい。この際、精算装置が管理装置200と通信を行うことで、品券の発行に応じて累積ポイントを減少させるように更新させることができる。
なお、例えば店舗が、登録された家族としてのメンバー全員に有効な家族会員カードを顧客に提供してもよい。この場合、管理装置200は、家族会員カードが示す家族番号(家族識別子)と、家族番号が示す家族に属する会員の会員番号とを対応付けて管理している。家族会員カードは、例えば家族番号が示す家族に属する会員のいずれもが利用できる。
そこで、第2実施形態~第5実施形態におけるサービスの提供の制限に関して、以下のようにされてもよい。つまり、家族会員カードから読み取られた家族番号が、サービス券から読み取られた会員番号と対応付けられたものであると判定されれば、会員カードからの読み取りがなくとも、サービスの提供の制限が解除されるようにしてよい。
(1)以上説明したように、本実施形態としての一態様は、商品の登録と、登録された商品についての精算処理を行うPOSシステム(商品販売データ処理システム)において、顧客を会員として識別する会員番号(会員識別情報の一例)を特典に関連する特典関連情報として少なくとも含むサービス券(特典券の一例)から特典関連情報の読み取りを行う情報読み取り手段と、情報読み取り手段により読み取られた特典関連情報に基づき、特典関連情報に含まれる会員番号により識別される会員に特典が付与されるようにする特典付与手段とを備えるPOSシステムである。
上記構成によれば、サービス券から会員番号が読み取られたことを、顧客が会員であることの証明として扱い、会員である顧客に特典が付されるようにすることができる。これにより、顧客が会員カードを店舗側に提示できない状況であっても、会員顧客に対して特典の付与が行われるようになる。
上記構成によれば、本実施形態のように会員カードとサービス券とのいずれからも会員番号を取得できる環境のもとで、例えばPOSシステムにおけるPOSレジスタ1にて取得された会員番号について、会員カードとサービス券とのいずれから取得されたものであるのかを判定することが可能になる。そして、このような判定結果を用いて、会員顧客向けのサービスに関して適切な制御を実現できる。そのうえで、例えばPOSシステムにて読み取られた会員情報がサービス券から読み取られたものである場合には、正規の会員が受けられるサービスについて一定の制限を与えることができる。つまり、正規の会員であることの証明の信頼性の度合いに対応させて、適切に会員に提供するサービスを設定できる。
上記構成により、読み取られた会員情報がサービス券から読み取られたものである場合には、客が支払い金額にポイントを充当することに関して制限されるようにしたり、累積ポイントが一定値に到達したとしても、品券が提供されないようにすることができる。
Claims (4)
- 店員の操作に応じて商品登録処理を行う登録装置と、前記商品登録処理に応じて得られた精算情報に基づき、顧客の操作に応じて精算処理を行う複数の精算装置とを備えるシステムであって、
会員に発行された会員証から前記登録装置が読み取った会員識別情報を取得する第1会員識別情報取得手段と、
会員識別情報を含む情報が記録される特典券から前記登録装置が読み取った会員識別情報を取得する第2会員識別情報取得手段と、
前記登録装置において、前記精算情報を含む精算処理要求を前記精算装置に送信するにあたり、前記第1会員識別情報取得手段と第2会員識別情報取得手段との少なくともいずれか一方により会員識別情報が取得されている場合に、取得された会員識別情報を前記精算処理要求に含める送信手段と、
前記精算装置において、複数の決済種別のうちから精算に用いる決済種別を選択可能とされ、前記送信手段により送信された精算処理要求における会員識別情報の含有状況に応じて、会員を対象とする所定のサービスの提供についての制限の付与に関する設定を行うサービス提供処理手段とを備え、
前記サービス提供処理手段は、
前記含有状況として、前記第1会員識別情報取得手段により取得された会員識別情報が前記精算処理要求に含まれていた場合に、前記所定のサービスの提供についての制限を与えないようにし、
前記含有状況として、前記第1会員識別情報取得手段により取得された会員識別情報が前記精算処理要求に含まれていない場合に、前記所定のサービスの提供についての制限を与える
システム。 - 前記精算装置において、会員証から前記登録装置が読み取った会員識別情報を取得する第3会員識別情報取得手段をさらに備え、
前記サービス提供処理手段は、
前記含有状況として前記第1会員識別情報取得手段により取得された会員識別情報が前記精算処理要求に含まれていない場合に、前記第3会員識別情報取得手段により会員識別情報が取得されたことに応じて、前記所定のサービスの提供についての制限が与えられないようにする
請求項1に記載のシステム。 - 前記サービス提供処理手段は、
会員を対象とする所定のサービスの提供についての制限の付与に関する設定として、前記複数の決済種別のうちのポイント利用決済の選択の可否を設定する
請求項1または2に記載のシステム。 - 店員の操作に応じて商品登録処理を行う登録装置と、前記商品登録処理に応じて得られた精算情報に基づき、顧客の操作に応じて精算処理を行う複数の精算装置とを備えるシステムにおいて、第1コンピュータを前記登録装置として機能させるための第1プログラムと、第2コンピュータを前記精算装置として機能させるための第2プログラムとによるプログラムであって、
前記第1プログラムは、前記第1コンピュータを、
前記精算情報を含む精算処理要求を前記精算装置に送信するにあたり、会員に発行された会員証から前記登録装置が読み取った会員識別情報を取得する第1会員識別情報取得手段と会員識別情報を含む情報が記録される特典券から前記登録装置が読み取った会員識別情報を取得する第2会員識別情報取得手段との少なくともいずれか一方により会員識別情報が取得されている場合に、取得された会員識別情報を前記精算処理要求に含める送信手段として機能させるためのものであり、
前記第2プログラムは、前記第2コンピュータを、
複数の決済種別のうちから精算に用いる決済種別を選択可能とされ、前記送信手段により送信された精算処理要求における会員識別情報の含有状況に応じて、会員を対象とする所定のサービスの提供についての制限の付与に関する設定を行うサービス提供処理手段として機能させるためのものであり、
前記サービス提供処理手段は、
前記含有状況として、前記第1会員識別情報取得手段により取得された会員識別情報が前記精算処理要求に含まれていた場合に、前記所定のサービスの提供についての制限を与えないようにし、
前記含有状況として、前記第1会員識別情報取得手段により取得された会員識別情報が前記精算処理要求に含まれていない場合に、前記所定のサービスの提供についての制限を与える
プログラム。
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