JP7174982B2 - アミド連結ep4アゴニスト-ビスホスホネート化合物およびその使用 - Google Patents

アミド連結ep4アゴニスト-ビスホスホネート化合物およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は、複合体化合物、ならびにそれを作製および使用する方法に関する。
プロスタグランジンは、ほとんどの体組織において見いだされるエイコサノイドのサブクラスであり、平滑筋収縮、生殖、自己免疫、炎症、眼圧の低減などを含む、動物の様々な生理学的機能に関与している。プロスタグランジンE2(PGE2)は、骨形成の刺激、骨質量の増加、関節炎、疼痛、炎症、がん、多発性硬化症、炎症性腸疾患などの多様な生理学的および/または病理学的状態と関連している。
PGE2は、4つの受容体(EP1、EP2、EP3およびEP4)と結合する。EP4受容体は、細胞内の環状アデノシン一リン酸(cAMP)の産生と関連しており、幅広い種類の組織に分布していて、平滑筋の弛緩、眼圧、疼痛(特に、炎症性疼痛、神経障害性疼痛および内臓痛)、炎症、神経保護、リンパ球分化、骨代謝プロセス、アレルギー活性、睡眠の促進、腎臓の制御、胃または腸管粘液の分泌および十二指腸の炭酸水素塩の分泌などのPGE2が媒介する生物学的な事象における主要な役割を示唆している。
様々なEP4アゴニストおよび関連化合物は、記載されており、例えば、国際公開第02/24647号、国際公開第02/42268号、欧州特許出願公開第1132086号、欧州特許出願公開第855389号、欧州特許出願公開第1114816号、欧州特許出願公開第2465506号、国際公開第01/46140号、国際公開第01/72268号、国際公開第05/116010号、国際公開第03/047417号、国際公開第2008/076703号、国際公開第2014/078446または米国特許第7,238,710号に記載されているような化合物を含むが、これらに限定されない。しかしながら、多くのEP4アゴニストは、全身的副作用と関連付けられている。
ビスホスホネートは、骨を強化するために使用される薬物であり、骨吸収の阻害および骨のターゲティングに関与している。
プロスタグランジン-ビスホスホネート複合体化合物は、例えば、米国特許第5,409,911号、米国特許第6,121,253号または国際公開第2011/147034号に記載されている。
本開示は、一部分において、複合体化合物を提供する。本開示は、化合物を作製するための合成方法および化合物の使用も提供する。
一態様において、本開示は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007174982000001
式I
(式中、
Xは、-CH2-、-S-、-O-または-NH-であり得;
Yは、COOR’、置換されていてもよいテトラゾールまたはC(O)NHSO2Rであり得;
Zは、OHまたはHであり得;
Rは、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールであり得;
nは、1、2または3であり得;
mは、0、1、2、3、4、5または6であり得;
qは、1または2であり得;
1は、独立して、Hまたはハロゲンであり得;
Arは、アリール、置換されたアリールまたはヘテロアリールであり得;
3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;
R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;
Figure 0007174982000002
は、二重結合または単結合であり得る)
いくつかの実施形態において、化合物は、ナトリウム(4-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート);ナトリウム(3-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシプロパン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート);またはナトリウム(6-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシヘキサン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)であり得る。
代替の態様において、本開示は、エステル結合によってアミドリンカーと連結した少なくとも1つのEP4アゴニストまたは関連部分、およびアミド結合によってアミドリンカーと連結したアミノビスホスホネート部分を含む、化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。アミドリンカーは、3つ以下のカルボン酸基を含み得、2つのEP4アゴニストまたは関連部分のヒドロキシル基は、アミドリンカーの2つのカルボン酸基と連結して、エステル結合を形成し得、アミドリンカー基の他のカルボン酸は、ビスホスホネートのアミノ基と連結してアミド結合を形成し得る。
代替の態様において、本開示は、C15位または等価な位置でのエステル結合によってアミドリンカーと連結した少なくとも1つのEP4アゴニストまたは関連部分、およびアミド結合によってアミドリンカーと連結したアミノビスホスホネート部分を含む、化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
いくつかの実施形態において、化合物は、インビボで加水分解性であり得る。いくつかの実施形態において、化合物は、加水分解の前には不活性であり得る。いくつかの実施形態において、化合物のアミド結合は、インビボで耐加水分解性であり得る。
アミドリンカーは、4-(カルボキシメチル)安息香酸または3,5-ビス-(カルボキシメチル)安息香酸であり得る。
代替の態様において、本開示は、担体と組み合わせて本発明による化合物を含む組成物を提供する。
代替の態様において、本開示は、薬学的に許容される担体と組み合わせて本発明による化合物を含む医薬組成物を提供する。
代替の態様において、本開示は、本発明による化合物または組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することによる、化合物を骨または関連部位に選択的に送達する方法を提供する。
代替の実施形態において、関連部位は、処置を必要とする骨に隣接する部位であり得る。代替の実施形態において、処置を必要とする骨は、若木骨折、開放骨折、外側骨折、浸潤性腫瘍から生じる病的骨折、圧迫骨折、または骨の再建のための外科手術を必要とする骨折であり得る。
代替の態様において、本開示は、本発明による化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を、それを必要とする対象に投与することによる、複合体化合物を骨または関連部位に選択的に送達する方法を提供する。
代替の態様において、本開示は、本発明による複合体化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を、それを必要とする対象に投与することによる、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態、あるいはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって恩恵を受けるであろう状態を、処置または予防する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、化合物は、骨に結合し得る。いくつかの実施形態において、化合物は、骨に結合した後、加水分解され得る。いくつかの実施形態において、化合物は、加水分解の前には不活性であり得る。いくつかの実施形態において、化合物は、加水分解後に、EP4アゴニストまたは関連化合物などの活性薬剤を放出し得る。いくつかの実施形態において、化合物のアミド結合は、インビボで耐加水分解性であり得る。いくつかの実施形態において、化合物のビスホスホネート部分は、骨に付着して残存し得る。
代替の態様において、本開示は、対象において、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態、あるいはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって恩恵を受けるであろう状態を処置または予防するための、有効量の本発明による複合体化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
代替の実施形態において、状態は、骨粗鬆症、パジェット病、異常に増加した骨代謝回転、骨移植、歯周病、歯槽骨減少、歯牙喪失、骨折、人工関節周囲骨溶解、骨形成不全症、転移性骨疾患、または過敏性腸症候群であり得る。
代替の実施形態において、対象は、ヒトであり得る。
代替の態様において、本開示は、ヒドロキシル基を含む少なくとも1つのEP4アゴニストまたは関連部分、少なくとも2つのカルボン酸基を含むアミドリンカー、およびアミノ基を含むビスホスホネート部分を用意すること;アミドリンカーのカルボン酸基の1つを、EP4アゴニストまたは関連部分のヒドロキシル基と反応させて、エステル結合を形成すること;ならびにアミドリンカー基の他のカルボン酸を、ビスホスホネートのアミノ基と反応させて、アミド結合を形成することによる、複合体化合物を調製する方法を提供する。いくつかの実施形態において、アミドリンカーは、3つ以下のカルボン酸基を含み得、2つのEP4アゴニストまたは関連部分のヒドロキシル基は、アミドリンカーの2つのカルボン酸基と反応して、エステル結合を形成し得、アミドリンカー基の他のカルボン酸は、ビスホスホネートのアミノ基と反応して、アミド結合を形成し得る。
この概要は、本発明の全ての特徴を必ずしも説明するものではない。
これらの特徴および他の特徴は、添付の図面を参照する以下の説明から、より明らかになるだろう。
ラット血漿中におけるトリチウム標識C3、C4およびC5複合体化合物の安定性を示すグラフである。 6時間にわたるラットの血流への標識複合体の放出を示すグラフである。 投与6時間後のラットの臓器における標識C3、C4およびC5複合体の分布を示すグラフである。 投与6時間後のラット長管骨へのトリチウム標識複合体の取り込みを示すグラフである。 28日にわたるラットの血流へのトリチウム標識C3複合体の放出を示すグラフである。 28日にわたるラットの脾臓および肝臓におけるトリチウム標識C3複合体の分布を示すグラフである。 28日にわたるラット長管骨からのトリチウム標識C3複合体の放出を示すグラフである。 24時間にわたるラットの血流への二重標識C3複合体の放出を示すグラフである。 28日にわたるラットの血流への二重標識C3複合体の放出を示すグラフである。 投与24時間後のラットの臓器における二重標識C3複合体の分布を示すグラフである。 二重標識C3複合体の投与後、28日にわたるラットの脾臓および肝臓における放射活性の分布を示すグラフである。 28日にわたるラット長管骨からのトリチウム標識C3複合体の放出を示すグラフである。 28日にわたるラット長管骨からのトリチウムおよび炭素14標識C3複合体の放出を示すグラフである。 EP4アゴニストおよびビスホスホネートと比較して、C3およびC4複合体ならびにこれらのそれぞれのフラグメントの好中球機能の効果を示すグラフである。
本開示は、一部分において、EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体または関連化合物およびその使用を提供する。いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体または関連化合物は、骨などの作用部位へのEP4アゴニストまたは関連化合物の送達をもたらすことができる。
本明細書において使用される「EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物」または「複合体化合物」または単に「複合体」は、アミドリンカーによってビスホスホネートと連結したEP4アゴニストまたは関連化合物を含む化合物を意味する。したがって、「複合体化する(conjugated)」とは、本明細書に記載または当技術分野において公知のアミドリンカーを介した、ビスホスホネートとEP4アゴニストまたは関連化合物などの別の化合物との連結を意味する。いずれの特定の理論にも縛られないが、アミド連結は、インビボで耐加水分解性であり得、したがって、複合体化合物に高い化学的安定性をもたらし得る。2つ以上のEP4アゴニストまたは関連化合物が、アミドリンカーと複合体化され得ることが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、2つ以上のEP4アゴニストまたは関連化合物が、アミドリンカーと複合体化され得、そのアミドリンカーは、単一のビスホスホネートと複合体化され得る。
EP4アゴニストおよび関連化合物は、例えば、国際公開第02/24647号、国際公開第02/42268号、欧州特許出願公開第1132086号、欧州特許出願公開第855389号、欧州特許出願公開第1114816号、欧州特許出願公開第2465506号、国際公開第01/46140号、国際公開第01/72268号、国際公開第05/116010号、国際公開第03/047417号、国際公開第2008/076703号、国際公開第2014/078446号、米国特許第7,238,710号などに記載されており、限定されないが、別の化合物とのエステル連結を形成することが可能な、本明細書に記載または当技術分野において公知の、少なくとも1つのヒドロキシル基を含有する化合物を含む。いくつかの実施形態において、「C15」位(プロスタグランジンE2の対応する番号付けに基づく命名法)にヒドロキシル基を有するEP4アゴニストは、本明細書に記載の複合体化合物を調製するために使用され得る。いくつかの実施形態において、EP4アゴニストは、プロスタグランジンE2のC15位に等価な位置にヒドロキシル基を有し、本明細書に記載の複合体化合物を調製するために使用し得る、関連化合物(例えば、本明細書に記載または当技術分野において公知のONOアゴニストまたは他の化合物)を含む。
本明細書に記載の「EP4アゴニスト」部分は、複合体化合物に関する場合、C15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基を介して、アミドリンカーなどの別の化合物と複合体化して、エステル結合を形成する、EP4アゴニストまたは関連化合物の部分(「関連部分」)である。
いくつかの実施形態において、EP4アゴニストは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000003
(式中、Xは、-CH2-、-S-、-O-または-NH-であり得;Yは、COOR’、置換されていてもよいテトラゾールまたはC(O)NHSO2Rであり得;Rは、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールであり得;nは、1、2または3であり得;R1は、独立して、Hまたはハロゲンであり得;Arは、アリール、置換されたアリールまたはヘテロアリールであり得;R’は、Hまたは低級アルキルであり得;
Figure 0007174982000004
は、二重結合または単結合であり得る)
いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト関連化合物は、アルキル鎖において置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト関連化合物のアルキル鎖は、飽和または不飽和であり得る。いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト関連化合物は、例えば、ONOアゴニストにおいて見られるように、アルキル鎖中にヘテロ原子(硫黄など)を有し得る。
いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト関連化合物は、限定されないが、
プロスタグランジンE2:
Figure 0007174982000005
プロスタグランジンE1:
Figure 0007174982000006
AE-1-329:
Figure 0007174982000007
AGN205203:
Figure 0007174982000008
CAY-10684:
Figure 0007174982000009
KAG-308:
Figure 0007174982000010
KMN-80:
Figure 0007174982000011
ONO-4819(リベンプロスト):
Figure 0007174982000012
化合物A:
Figure 0007174982000013
化合物B:
Figure 0007174982000014
(式中、点線は、結合の存在または不存在を示し、Aは、置換されていてもよいフェニルであり、Xは、CH2、OまたはSであり、Yは、OR1またはNR12であり、R1およびR2は、独立して、HまたはC1-6アルキルである)、CP-536,745-01、CP-043,305-02、CP-044,519-02またはONO-4232を含み得る。
本明細書において使用される「ビスホスホネート」とは、アミノ-ビスホスホネート化合物を意味する。EP4アゴニストもしくは関連化合物またはリンカーなどの他の化合物とカップリングすることが可能である第2級または第1級アミン官能基を有し、インビボで骨に対してターゲティングする、任意の公知のビスホスホネートを、その特定のビスホスホネートが骨吸収阻害活性を有するか否かにかかわらず、使用し得る。いくつかの実施形態において、適切なビスホスホネートは、骨吸収阻害活性が乏しいか、または示さない場合がある。
いくつかの実施形態において、ビスホスホネートは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000015
(式中、mは、1、2、3、4、5または6であり得る)
本明細書において使用される「ビスホスホネート部分」は、本明細書に記載の複合体化合物に関する場合、アミノ基を介して、アミドリンカーなどの別の化合物と複合体化して、アミド結合を形成する、ビスホスホネートの部分である。
ビスホスホネートは、限定されないが、アレンドロン酸、4-アミノ-1-ヒドロキシブチリデン-1,1-ビスホスホン酸;アレンドロネート(アレンドロン酸ナトリウムまたはアレンドロン酸モノナトリウム三水和物としても公知)、4-アミノ-1-ヒドロキシブチリデン-1,1-ビスホスホン酸モノナトリウム三水和物;Kieczykowskiらに対して1990年5月1日発行された米国特許第4,922,007号、Kieczykowskiらに対して1991年5月28日発行された米国特許第5,019,651号、Dauerらに対して1996年4月23日発行された米国特許第5,510,517号、Dauerらに対して1997年7月15日発行された米国特許第5,648,491号に記載のアレンドロン酸およびアレンドロネート;6-アミノ-1-ヒドロキシヘキシリデン-1,1-ビスホスホン酸(ネリドロネート);3-アミノ-1-ヒドロキシプロピリデン-1,1-ビスホスホン酸(パミドロネート);もしくはこれらの薬学的に許容される塩、またはこれらの混合物を含む。
EP4アゴニストの例は、化合物AおよびBを含み、臨床的に活性なビスホスホネート(BP)の例は、アレンドロネート/アレンドロン酸(C)、パミドロネート(D)またはネリドロネート(E)を含む。
Figure 0007174982000016
本明細書において使用される「アミドリンカー」とは、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基が、ビスホスホネートのアミノ基と連結するために使用され得る、本明細書に記載または当技術分野において公知の分子を意味する。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、エステル単位を介して、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と複合体化することが可能であり得る。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、ビスホスホネートのアミノ基と複合体化して、アミド結合を形成することが可能であり得る。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、エステル単位を介して、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と複合体化すること、およびビスホスホネートのアミノ基とも複合体化して、アミド結合を形成することが可能であり得る(すなわち、二官能性リンカー)。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、エステル単位を介して、複数のEP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と複合体化すること、および単一のビスホスホネートのアミノ基とも複合体化することが可能であり得る。
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応して、エステル連結を形成することが可能なカルボン酸基を含有し得る。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、ビスホスホネートのアミノ基と反応することが可能なカルボン酸基を含有し得る。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応してエステル連結を形成することが可能で、かつビスホスホネートのアミノ基と反応してアミド結合を形成することが可能なカルボン酸基を含有し得る。いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、アリールおよび/またはヘテロ原子(例えば、O、SまたはN)を含んでいてもよい、約12個以下の炭素長の二官能性のジカルボン酸鎖であり得、カルボン酸基の1つは、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応してエステル連結を形成することが可能であり得、他のカルボン酸基は、ビスホスホネートのアミノ基と反応してアミド結合を形成することが可能であり得る。
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000017
(式中、R3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;ここで、カルボン酸基の1つは、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応して、エステル連結を形成することが可能であり得、他のカルボン酸基(例えば、安息香酸部分)は、ビスホスホネートのアミノ基と反応して、アミド結合を形成することが可能であり得る)
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000018
(式中、R3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;ここで、カルボン酸基は、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応して、エステル連結を形成することが可能であり得、他のカルボン酸基(例えば、安息香酸部分)は、ビスホスホネートのアミノ基(NHR’’)と反応して、アミド結合を形成することが可能であり得る)
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000019
(式中、qは、1または2であり得;R3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;ここで、1つまたは複数のカルボン酸基は、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応して、エステル連結を形成することが可能であり得、残りのカルボン酸基(例えば、安息香酸部分)は、ビスホスホネートのアミノ基(NHR’’)と反応して、アミド結合を形成することが可能であり得る。)
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、以下の一般構造を有し得る。
Figure 0007174982000020
(式中、nは、1、2または3であり得;qは、1または2であり得;R3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;ここで、1つまたは複数のカルボン酸基は、EP4アゴニストまたは関連化合物のC15または等価なヒドロキシル基などのヒドロキシル基と反応して、エステル連結を形成することが可能であり得、残りのカルボン酸基(例えば、安息香酸部分)は、ビスホスホネートのアミノ基(NHR’’)と反応して、アミド結合を形成することが可能であり得る)
いくつかの実施形態において、適切なアミドリンカーは、限定されないが、4-(カルボキシメチル)安息香酸または3,5-ビス-(カルボキシメチル)安息香酸を含み得る。
いくつかの実施形態において、本開示による複合体化合物は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
Figure 0007174982000021
式I
(式中、
Xは、-CH2-、-S-、-O-または-NH-であり得;
Yは、COOR’、置換されていてもよいテトラゾールまたはC(O)NHSO2Rであり得;
Zは、OHまたはHであり得;
Rは、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよいアリールであり得;
nは、1、2または3であり得;
mは、0、1、2、3、4、5または6であり得;
qは、1または2であり得;
1は、独立して、Hまたはハロゲンであり得;
Arは、アリール、置換されたアリールまたはヘテロアリールであり得;
3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり得;
R’は、それぞれ独立して、Hもしくは低級アルキルであり得るか、または2つのR’は、6個以下の炭素の環を形成し得;
Figure 0007174982000022
は、二重結合または単結合であり得る)。C15位を式Iに示していることに留意すべきである。
本明細書において使用される「アルキル」とは、炭素原子および水素原子のみからなる、不飽和を含有せず、例えば、1~10個の炭素原子を含む、直鎖状または分枝状の炭化水素鎖基(「低級アルキル」)を指し、これは、単結合によって、分子の残部と結合する。本明細書において特に言及しない限り、アルキル基は、本明細書に記載の1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい。本明細書において特に言及しない限り、置換基は、アルキル基の任意の炭素上に存在することができることが理解される。直鎖状または分枝鎖状アルキル基の例は、限定されないが、メチル、トリフルオロメチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-ブチル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、1-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、1-ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、1-ヘプチルまたは1-オクチルを含む。
「環構造」とは、置換されていてもよい、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたは任意の環状構造を意味する。
本明細書において使用される「アリール」とは、全ての環が芳香族であって、炭素原子から形成される、単環式または二環式の環構造、例えば、フェニル基またはナフチル基を指す。本明細書において特に言及しない限り、「アリール」という用語は、本明細書に記載の1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよいアリール基を含むことを意味する。したがって、いくつかの実施形態において、「アリール」という用語は、例えば、N、SもしくはOなどの1個または2個のヘテロ原子を含有する、5もしくは6個またはそれ以上の原子の環を有するヘテロアリールを指し得る。
「ハロ」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨードなどのハロゲン基を指す。いくつかの実施形態において、適切なハロゲンは、フッ素を含む。
アルキル、アリール、テトラゾールなどのような本明細書に記載の任意の基は、置換または非置換であり得る。置換されている場合、基は、以下の基の1つまたは複数などの、任意の所望の置換基または(複数の)置換基で置換され得る:H、アルキル(C1-10)、アルケニル(C2-10)、アルキニル(C2-10)、アリール(5~12員)、アリールアルキル、アリールアルケニルまたはアリールアルキニル、このそれぞれは、O、S、P、N、F、Cl、Br、IもしくはBから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有していてもよく、このそれぞれは、例えば、=Oによってさらに置換され得;あるいはアシル、アリールアシル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニルまたはアリールスルホニルの置換されていてもよい形態、およびアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリール部分中にヘテロ原子を含有するこれらの形態;ハロゲン(例えば、クロロ、ヨード、ブロモ,またはフルオロ);ヒドロキシル;C1-10アルコキシル;アミノ(第1級、第2級または第3級);ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;カルバモイル;ホスホナト;ビスホスホネート;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;オキソ;ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル);単環式または縮合もしくは非縮合多環式であり得るシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、あるいは単環式または縮合もしくは非縮合多環式であり得る非芳香族複素環式(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルまたはチアジニル);ならびに、芳香族の炭素環式もしく複素環式の、単環式または縮合もしくは非縮合多環式(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニルまたはベンゾフラニル)。具体的な置換基は、ベンジルオキシ;O-アルキル;O-アリール;アリール;アリール-低級アルキルなどを含む。置換基は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の置換基を有し得る。いくつかの実施形態において、これらの置換基は、本明細書に列挙する置換基でさらに置換されていてもよい。置換基はまた、架橋構造、例えば、-OC(O)O-または-OC(O)NH-によって置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、置換基は、さらに置換されていない。
「~てもよい(optional)」または「~てもよい(optionally)」とは、その後に記載された状況の事象が、生じ得るか、または生じ得ないこと、ならびに記載が、前記事象もしくは状況が生じる場合、およびそれが生じない場合を含むことを意味する。例えば「置換されていてもよいアルキル」は、アルキル基が、置換され得るか、または置換され得ないこと、ならびに記載が、置換されたアルキル基および置換基を有していないアルキル基の両方を含むことを意味する。置換されていてもよいアルキル基の例は、限定されないが、メチル、エチル、プロピルなどを含む。同様に、「置換されていてもよいテトラゾール」は、テトラゾール基が、置換され得るか、または置換され得ないこと、ならびに記載が、置換されたテトラゾールおよび置換基を有していないテトラゾールの両方を含むことを意味する。
化合物は、酸、塩基または塩の形態であり得る。
本出願の全体を通して、「化合物」または「(複数の)化合物」という用語は、本明細書で論じられる化合物および複合体を指すこととし、化合物の前駆体、中間体およびアシル保護誘導体を含む誘導体、ならびに化合物、前駆体および誘導体の薬学的に許容される塩を含むこととする。本発明は、化合物のプロドラッグ、化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物、ならびに化合物のプロドラッグおよび薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も含む。
いくつかの実施形態において、本発明の全ての化合物は、少なくとも1つのキラル中心を含有する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を有することができる。いくつかの実施形態において、本発明による化合物を含む製剤、調製物および組成物は、立体異性体の混合物、個々の立体異性体およびエナンチオマー混合物、複数の立体異性体、二重結合異性体(すなわち、幾何E/Z異性体)またはジアステレオマー(例えば、エナンチオマー(すなわち、(+)または(-))またはシス/トランス異性体)の混合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、本明細書に表される化学構造、したがって、本発明の化合物は、対応する立体異性体の全て、すなわち、立体的に純粋な形態(例えば、幾何的に純粋、エナンチオマー的に純粋、またはジアステレオマー的に純粋な形態)とエナンチオマー混合物および立体異性体混合物、例えばラセミ体との両方を包含する。一般に、化合物は、任意の所望の程度のキラル純度で供給され得る。
本発明の化合物のエナンチオマー混合物および立体異性体混合物は、典型的には、周知の方法、例えば、キラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩錯体としての化合物の結晶化、またはキラル溶媒中での化合物の結晶化によって、それらの成分であるエナンチオマーまたは立体異性体に分割することができる。エナンチオマーおよび立体異性体は、立体的またはエナンチオマー的に純粋な中間体、試薬および触媒から、周知の不斉合成方法によって得ることもできる。
いくつかの実施形態において、EP4アゴニストまたは他の薬剤-ビスホスホネート複合体化合物は、骨に直接送達され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のEP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物または関連化合物は、骨への効率的な取り込みを示し得る。本明細書において使用される「効率的な取り込み」とは、初回投与量の百分率として、骨に結合する複合体化合物の量を意味する。代替の実施形態において、本明細書において使用される「効率的な取り込み」とは、初回投与量と比較して、本明細書に記載のEP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物の少なくとも約5%の取り込みを意味する。代替の実施形態において、少なくとも約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%,15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%またはこれ超の、本明細書に記載のEP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物が、適切な期間、例えば、初回投与後、複合体化合物の加水分解の開始の前に、5~24時間、骨に結合し得る。
複合体化合物は、インビボで加水分解されて、ビスホスホネートと複合体化したEP4アゴニストまたは他の化合物を放出し得る。いくつかの実施形態において、EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物は、インビボで加水分解されて、1つまたは複数のEP4アゴニストまたは関連化合物のみを放出し得(C15または等価な位置などに遊離アルコールを有する)、ビスホスホネートを放出せず、これは、アミド結合を介してアミドリンカーと複合体化して残存し得る。いずれの特定の理論にも縛られないが、アミド連結は、複合体化合物の安定性の向上をもたらし得る。いくつかの実施形態において、骨に付着すると、複合体化合物は、活性なビスホスホネートの検出可能な量またはかなりの量を放出することが可能ではない場合がある。例えば、エステルリンカーを介して、ビスホスホネート部分に、C15ヒドロキシルによって連結されたEP4アゴニストを含有する、複合体1(アレンドロネート複合体)、2(パミドロネート複合体)または3(ネリドロネート複合体)は、インビボで加水分解されて、EP4アゴニストを放出し得、アミド基を介して、ビスホスホネート部分に結合したリンカーを含有する、フラグメント4、5または6の形成をもたらし得る。
Figure 0007174982000023
いくつかの実施形態において、EP4アゴニストの遊離後に骨に付着して残存し得るフラグメント(例えば、4、5または6)、すなわち、アレンドロネートアナログの場合、2-(4-((4-ヒドロキシ-4,4-ジホスホノブチル)カルバモイル)フェニル)酢酸は、骨吸収の阻害剤としての生物学的活性をほとんどまたは全く有し得ない。
代替の実施形態において、複合体化合物は、加水分解されて、ビスホスホネートと複合体化した薬剤が放出されるまで、不活性であり得る。例えば、EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物は、加水分解されて、EP4アゴニストまたは関連化合物の部分のみを放出するまで、不活性であり得る。いくつかの実施形態において、エステル結合を介する、C15ヒドロキシルによるEP4アゴニストまたは関連化合物の連結は、EP4アゴニストまたは関連化合物の徐放を可能にし得る。例えば、C15に遊離アルコールを含有するEP4アゴニスト部分または関連化合物は、活性であり得る。いくつかの実施形態において、複合体化合物は、骨に付着するまで不活性であり得、その後、加水分解されて、ビスホスホネート部分と複合体化した薬剤およびアミドリンカーを放出し得る。例えば、EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物は、骨に付着するまで不活性であり得、その後、加水分解されて、ビスホスホネート部分と複合体化したEP4アゴニスト部分または関連化合物およびアミドリンカーを放出し得る。
いくつかの実施形態において、ビスホスホネート部分は、骨に付着して残存し、生物学的に不活性であり得る(例えば、検出可能な骨吸収活性が、ほとんどから全くない)。本明細書において使用される「放出」とは、例えば、加水分解または酵素作用による、複合体化合物からの、ビスホスホネートと複合体化した薬剤の遊離を意味する。代替の実施形態において、本明細書において使用される「放出」とは、例えば、加水分解または酵素作用による、本明細書に記載のEP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物からの、1つまたは複数のEP4アゴニスト部分または関連化合物の遊離を意味する。代替の実施形態において、少なくとも約5%~約100%、例えば、約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%もしくは100%、またはこれらの間の任意の値のEP4アゴニストまたは関連化合物が、適切な期間で、本明細書に記載のEP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体化合物から放出され得る。放出は、例えば、複合体がインビボで骨に結合した後に、血液中または血漿中において、あるいは本明細書に記載もしくは当技術分野において公知の任意の適切な系またはアッセイにおいて、測定され得る。放出はまた、初期の期間と比較して、様々な期間後に、骨からのEP4アゴニストまたは関連化合物に結合した放射標識の減少によって測定され得る。代替の実施形態において、放出は、例えば、約1日~約30日の期間、またはこの範囲内の間の任意の値または一組の値、例えば、約7、8、9、10、11、12、13または14日などの約7日~約14日の期間に行われ得る。いくつかの実施形態において、放出は、血漿中からと骨からとは相違し得る。したがって、いくつかの実施形態において、血漿中で、安定であるか、または徐放を示す複合体化合物は、EP4部分または関連化合物の放出前に、骨への結合を可能にし得る点で有用であり得る。代替の実施形態において、複合体化合物の、骨にターゲティングされる能力および骨からEP4部分または関連化合物を放出する能力は、決定的な特徴であり得る。
代替の実施形態において、加水分解およびEP4アゴニストの遊離後に残存するフラグメント(フラグメント4、5もしくは6、またはビスホスホネート部分を含み、アミドリンカーを含んでいてよい任意のフラグメントなど)は、生物学的活性をほとんどまたは全く有し得ない。例えば、加水分解および骨に送達された複合体化合物からのEP4アゴニストまたは関連化合物の遊離後に残存するフラグメントは、骨吸収の阻害剤としての生物学的活性をほとんどまたは全く有し得ない。いくつかの実施形態において、いずれの特定の理論にも縛られないが、骨に送達された複合体化合物は、骨形成を増強し得るが、無処置の骨吸収に対する影響は、ほとんどから全くなく、例えば、骨の純増を伴う骨の自然な再構築を可能にする。
EP4アゴニスト-ビスホスホネート複合体または関連化合物は、本明細書または他に記載のようにして調製され得る。本明細書に記載の方法およびスキームの改変は、標準的な技術を使用して行われるか、または日常的な実験によって達成される場合、本明細書に包含されることが理解されるべきである。
いくつかの実施形態において、適切な複合体は、本明細書に記載の技術または当技術分野において公知のそれらの改変を使用して、遊離の第1級または第2級アミノ部分を有するビスホスホネートを使用して、アミドリンカーを介して、例えば、化合物(例えば、EP4アゴニストまたは関連化合物)のヒドロキシル部分を連結することによって調製され得る。
治療学的な適応症
ヒトおよび他の哺乳動物における様々な状態または障害は、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝を伴うか、または関連する。このような状態または障害は、限定されないが、結果として骨の脆弱性および骨折しやすさの増加を伴う、低い骨質量および骨組織の微小構造の劣化を含み得る、骨粗鬆症、グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症、パジェット病、異常に増加した骨代謝回転、骨移植、歯周病、歯槽骨減少、歯牙喪失、骨折、人工関節周囲骨溶解、骨形成不全症、転移性骨疾患などを含む。さらに、過敏性腸症候群(IBD)、関節炎、疼痛、がん、多発性硬化症、平滑筋の弛緩、眼圧、疼痛(炎症性疼痛、神経障害性疼痛および内臓痛など)、炎症、神経保護、リンパ球分化、アレルギー活性、睡眠の促進、腎臓の制御、胃または腸管粘液の分泌、十二指腸の炭酸水素塩の分泌などのような、ヒトおよび他の哺乳動物における様々な状態または障害は、EP4アゴニストまたは関連化合物の投与から恩恵を受け得る。
したがって、本明細書に記載の複合体化合物は、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害を、処置または予防するために使用され得るか、あるいは骨に対する治療剤のターゲティングから、またはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって、恩恵を受けるであろう任意の状態または障害を、処置するために使用され得る。いくつかの実施形態において、複数のEP4アゴニスト部分を含む複合体化合物または関連化合物は、特に有用であり得る。
代替の実施形態において、本発明は、獣医学の対象およびヒト対象などの動物対象において、骨刺激のレベルを増強または上昇させる方法を提供する。この上昇は、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害の予防または処置のために有用であり得る。
異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害の予防または処置における複合体の有効性、あるいは骨に対する治療剤のターゲティングから、またはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって、恩恵を受け得る複合体の有効性は、標準的な技術を使用して、骨刺激を増強または上昇させる複合体の能力を試験することによって、または、様々な臓器もしくは組織に対する、または保持される、複合体のターゲティングを測定することによって確認され得る。
例えば、複合体は、最初に、血漿中における安定性について、インビトロで評価され得、次いで、正常な動物(例えば、ラット)において、骨または他の臓器もしくは組織への選択的な取り込みについて、および遊離のEP4アゴニストまたは関連化合物などの治療分子の徐放について、評価され得る。適切な複合体を特定したら、最適化された化合物は、骨粗鬆症の動物モデル、または、例えば、骨形成のインビトロモデル、すなわち、新生仔ラット頭蓋冠の細胞培養において評価され得る。次いで、化合物は、例えば、本明細書に記載もしくは当技術分野において見いだされる障害および状態の処置のための新規な治療としてのさらなる開発に適切な有効性および忍容性を示すために、インビボで、または他のアッセイにおいて使用され得る。
一般に、本発明の方法は、本開示による複合体化合物を、それを必要とする対象に投与することによって、または本開示による化合物、例えば、治療有効量の化合物を含む医薬組成物と、細胞または試料を接触させることによって、達成される。
医薬および動物薬組成物、投与量ならびに投与
本開示による複合体化合物を含む医薬組成物、または本開示による使用のための医薬組成物は、本発明の範囲内であるものとする。いくつかの実施形態において、有効量の本明細書に記載の複合体化合物を含む医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態において、本開示による複合体化合物は、骨、または骨成長の刺激を必要とする部位をターゲットにする。このような部位は、骨もしくは骨の群に、自然に生じたか、または意図的に作製された骨折部位または開口部位を含む、それを必要とする対象における処置を必要とする骨の割面または骨の群の直ぐ近傍、あるいは骨の内部領域の両方を含む。処置を必要とする骨は、若木骨折、開放骨折、外側骨折、浸潤性腫瘍から生じる病的骨折、圧迫骨折、および骨の再建のための外科手術を必要とする骨折を含み得る。
複合体化合物、ならびにこれらの薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物および誘導体は、これらが、ヒトを含む動物において薬理学的活性を有するので、有用であり得る。いくつかの実施形態において、本開示による複合体化合物は、対象に投与された場合に、血漿中で安定であり得る。代替の実施形態において、EP4アゴニストまたは他の薬剤-ビスホスホネート複合体化合物は、個々の成分のそれぞれと比較して、低用量で投与され得る。いくつかの実施形態において、EP4アゴニストまたは他の薬剤-ビスホスホネート複合体化合物は、EP4アゴニストと関連する全身的副作用を低減し得る。
いくつかの実施形態において、本開示による複合体化合物、または本開示による使用のための複合体化合物は、任意の他の活性薬剤または医薬組成物との組合せで提供され得、そのような組合せ治療は、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害の処置または予防のために、例えば、本明細書に記載の、あるいは骨に対する治療剤のターゲティングから、またはEP4アゴニストもしくは関連化合物の投与によって、恩恵を受けるであろう任意の状態または障害を処置するために有用である。
いくつかの実施形態において、本発明による複合体化合物、または本開示による使用のための複合体化合物は、本明細書に記載の、あるいは骨に対する治療剤のターゲティングから恩恵を受けるであろう任意の状態または障害を処置するために、異常なもしくは過剰な骨減少、異常な、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害の予防または処置において有用な1つまたは複数の薬剤との組合せで提供され得る。
本開示による複合体化合物または本開示による使用のための複合体化合物と、異常なもしくは過剰な骨減少、異常なカルシウム代謝、がんに関連する状態または障害、あるいは骨に関連するか、または骨に対する治療剤のターゲティングから恩恵を受けるであろう任意の障害の予防または処置において有用な他の治療法との組合せは、別々に、または併用で投与され得る。1つの薬剤または複合体化合物の投与は、他の薬剤または複合体化合物の投与の前、並行して、または後であり得る。
代替の実施形態において、本発明による複合体化合物は、それ自体が「プロドラッグ」とみなし得る一方で、複合体化合物は、対象への投与後、化合物を放出する、さらなるプロドラッグまたは保護形態として供給され得る。例えば、化合物は、体液中、例えば、血流中での加水分解によって分離され、このようにして活性化合物を放出するか、または、体液中で酸化もしくは還元されて化合物を放出する、保護基を有し得る。したがって、「プロドラッグ」とは、生物学的に活性な本発明の化合物へと生理的状態下で変換されるか(例えば、酵素的に)、または加溶媒分解によって変換され得る化合物を示すことを意図する。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容される本発明の化合物の代謝的前駆体を指す。プロドラッグは、それを必要とする対象に投与されたときには不活性であり得るが、本発明の活性化合物にインビボで変換される。プロドラッグは、典型的には、インビボで、迅速に変換されて、例えば、血液中での加水分解によって、本発明の親化合物を生じる。プロドラッグ化合物は、しばしば、対象において、溶解度、組織適合性または遅延放出の利点をもたらす。
「プロドラッグ」という用語は、そのようなプロドラッグが対象に投与されたときに、インビボで本発明の活性化合物を放出する任意の共有結合した担体を含むことも意味する。本発明の化合物のプロドラッグは、修飾が、通例の操作またはインビボのいずれかで本発明の親化合物に切断されるような方法で、本発明の化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され得る。プロドラッグは、ヒドロキシ基、アミノ基またはメルカプト基が任意の基に結合し、本発明の化合物のプロドラッグを哺乳動物対象に投与したときに、切断されて、それぞれ、遊離ヒドロキシ基、遊離アミノ基または遊離メルカプト基を形成する、本発明の化合物を含む。プロドラッグの例は、限定されないが、本発明化合物などにおける、アルコールの酢酸エステル誘導体、ギ酸エステル誘導体および安息香酸エステル誘導体、ならびにアミン官能基のアセトアミド誘導体、ホルムアミド誘導体およびベンズアミド誘導体を含む。
プロドラッグの考察は、"Smith and Williams' Introduction to the Principles of Drug Design," H.J. Smith, Wright, Second Edition, London (1988); Bundgard, H., Design of Prodrugs (1985), pp. 7-9, 21-24 (Elsevier, Amsterdam); The Practice of Medicinal Chemistry, Camille G. Wermuth et al., Ch 31,(Academic Press, 1996); A Textbook of Drug Design and Development, P. Krogsgaard-Larson and H. Bundgaard, eds. Ch 5, pgs 113 191(Harwood Academic Publishers, 1991); Higuchi, T., et al., "Pro drugs as Novel Delivery Systems," A.C.S. Symposium Series, Vol. 14; またはBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987に見出され得、これらの全ては、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の化合物の適切なプロドラッグ形態は、ヒドロキシル基の1つが、C(O)ORで置換され、Rが、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリールである実施形態を含む。これらの場合において、エステル基は、インビボ(例えば、体液中)で加水分解されて、活性化合物を放出し得る。
本発明による複合体化合物または本発明による使用のための複合体化合物は、リポソーム、補助剤または任意の薬学的に許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤の存在下、例えば、ヒト、ウシ、ヒツジなどの哺乳動物のような対象に投与するために適切な形態で、単独または他の化合物と組み合わせて与えることができる。所望により、本発明による化合物を用いる処置は、本明細書に記載の治療学的な適応症のためのより伝統的な既存の療法と組み合わせ得る。本発明による化合物は、慢性的または断続的に与え得る。「慢性的」投与とは、初期の治療効果(活性)を長期間維持するために、急性の様式とは対照的な連続的な様式での化合物の投与を指す。「断続的」投与は、中断がない継続的な投与ではなく、むしろ、実際は周期的である処置である。本明細書において使用される「投与」、「投与可能である」または「投与する」という用語は、処置を必要とする対象に、本発明の化合物を与えることを意味すると理解されるべきである。
「薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤」は、限定されないが、例えば、米国食品医薬品局もしくは他の政府機関によってヒトもしくは飼育動物における使用に許容できるとして承認されている、任意の補助剤、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、色素/着色剤、香味剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶剤または乳化剤を含む。
本発明の化合物は、薬学的に許容される塩の形態で投与され得る。このような場合において、本発明による医薬組成物は、当技術分野において公知の、そのような化合物の塩、好ましくは、生理学的に許容される塩を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、特に、塩の形態が、活性成分の遊離形態または他の以前に開示されている塩の形態と比較して、改善された薬物動態学的特性を活性成分に付与する、塩の形態で使用される複合体化合物を含む活性成分を意味する。
「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩および塩基付加塩の両方を含む。「薬学的に許容される酸付加塩」は、生物学的有効性および遊離塩基の特性を保持するそれらの塩を指し、これは、生物学的または他の点では望ましくないものではなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機酸、および酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などのような有機酸を用いて形成される。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、生物学的有効性および遊離酸の特性を保持するそれらの塩を指し、これは、生物学的または他の点では望ましくないものではない。これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の添加から調製される。無機塩基から誘導される塩は、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などを含む。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩である。有機塩基から誘導される塩は、限定されないが、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などのような、第1級、第2級および第3級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂の塩を含む。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
したがって、「薬学的に許容される塩」という用語は、全ての許容される塩を包含し、限定されないが、酢酸塩、ラクトビオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、リンゴ酸塩、重炭酸塩、マレイン酸塩、重硫酸塩、マンデル酸塩、重酒石酸塩、メシル酸塩、ホウ酸塩、臭化メチル、臭化物、亜硝酸メチル、エデト酸カルシウム、メチル硫酸塩、カンシル酸塩、ムチン酸塩、炭酸塩、ナプシル酸塩、塩化物、硝酸塩、クラブラン酸塩、N-メチルグルカミン、クエン酸塩、アンモニウム塩、二塩酸塩、オレイン酸塩、エデト酸塩、シュウ酸塩、エジシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、エストル酸塩、パルミチン酸塩、エシル酸塩、パントテン酸塩、フマル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、グルセプト酸塩、ポリガラクツロン酸塩、グルコン酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩(glutame)、ステアリン酸塩、グリコリルアルサニル酸、硫酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、塩基性酢酸塩、ヒドラダミン、コハク酸塩、臭化水素酸塩、タンニン酸塩、塩酸塩、酒石酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、テオクル酸塩、ヨウ化物、トシル酸塩、イソチオン酸、トリエチオジド、乳酸塩、パノ酸塩、吉草酸塩などを含む。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、溶解性または加水分解の特徴を改変するための投与量で使用することができ、または徐放性製剤もしくはプロドラッグ製剤において使用することができる。また、本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、ナトリム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛などのカチオンから形成されるもの、ならびにアンモニア、エチレンジアミン、N-メチルグルタミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N、N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基から形成されるものを含み得る。
医薬製剤は、典型的には、注射、吸入、局所投与、灌流、または選択された処置に適切な他の様式による、調製物の投与様式のために許容される1つまたは複数の担体を含む。適切な担体は、そのような投与様式における使用のための当技術分野において公知のものである。
適切な医薬組成物は、当技術分野において公知の手段によって製剤化され得、それらの投与様式および用量は、当業者によって決定され得る。非経口投与のためには、化合物は、無菌の水もしくは生理食塩水、またはビタミンKに使用されるもののような非水溶性化合物の投与のために使用される薬学的に許容される媒体に溶解され得る。経腸投与のためには、化合物は、錠剤、カプセルまたは液体形態中に溶解されて投与され得る。錠剤またはカプセルは、腸溶性コーティングされ得、または徐放用の製剤であり得る。多くの適切な製剤が公知であり、放出される化合物が内包されたポリマーマイクロカプセルもしくはタンパク質マイクロカプセル、軟膏、ゲル、ヒドロゲル、または化合物を投与するために局所的もしくは局在的に使用され得る溶液を含む。徐放性パッチまたはインプラントが、長期間にわたる放出をもたらすために使用され得る。当業者に公知の多くの技術は、Remington: the Science & Practice of Pharmacy by Alfonso Gennaro, 20th ed., Williams & Wilkins, (2000)に記載されている。非経口投与のための製剤は、例えば、賦形剤、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物由来の油または水素化ナフタレンを含有し得る。生体適合性で生分解性のラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマーまたはポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマーを化合物の放出を制御するために使用し得る。修飾的化合物のための有用な可能性がある他の非経口送達系は、エチレン-酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、埋め込み式の注入システムおよびリポソームを含む。吸入のための製剤は、賦形剤、例えばラクトースを含有し得、または、例えば、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、グリココレートおよびデオキシコレートを含有する水溶液であり得、または点鼻薬の形態またはゲルとしての投与のための油性溶液であり得る。
本発明による複合体化合物または医薬組成物は、経口または非経口、例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、嚢内への注射、または注入、皮下注射、経皮もしくは経粘膜経路によって投与され得る。いくつかの実施形態において、本発明によるか、もしくは本発明における使用のための、複合体化合物または医薬組成物は、インプラント、移植、人工器官、ステントなどのような医療機器または製品によって投与され得る。インプラントは、このような化合物または組成物を含有および放出することを意図して考案され得る。一例は、複合体化合物または個々の成分を、一定期間にわたって放出することに適合したポリマー材料製のインプラントである。複合体化合物は、単独または薬学的に許容される担体との混合物として、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などのような固形製剤;シロップ、注射剤などのような液体製剤;注射剤、点滴剤、坐剤、膣坐剤として、投与され得る。いくつかの実施形態において、本発明によるか、もしくは本発明における使用のための複合体化合物または医薬組成物は、吸入スプレー、鼻、膣、直腸、舌下または局所経路によって投与され得、単独または一緒に、それぞれの投与経路に適した通常の無毒性の薬学的に許容される担体、補助剤および媒体を含有する適切な投与単位製剤に製剤化され得る。
本発明の複合体化合物は、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコおよびサルを含む動物を処置するために使用され得る。しかしながら、本発明の化合物は、鳥類(例えば、ニワトリ)などの他の生物にも使用することができる。本発明の化合物はまた、ヒトにおける使用のために有効であり得る。「対象」または本明細書において代わりに示される「患者」という用語は、処置、観察または実験の対象物である動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指すことを意図する。しかしながら、本発明の複合体化合物、方法および医薬組成物は、動物の処置に使用され得る。したがって、本明細書において使用される場合、「対象」は、ヒト、非ヒト霊長類、ラット、マウス、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコなどであり得る。対象は、異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態または障害、がん、骨に関連する障害、あるいは治療剤の骨へのターゲティングから恩恵を受けるであろう障害を、有するか、または有する危険性があると疑われ得る。
本発明による化合物の「有効量」は、治療有効量または予防有効量を含む。「治療有効量」は、骨吸収の阻害、骨成長の刺激、または本明細書に記載の任意の状態の処置などの所望の治療結果を達成するための、必要な投与量および期間での有効な量を指す。化合物の治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別および体重、ならびに個体における所望の応答を誘発する化合物の能力などの要因に応じて変化し得る。
投与計画は、最適な治療応答をもたらすために調整され得る。治療有効量はまた、治療上の有利な効果が、化合物の任意の毒性または有害な効果を上回る量でもある。「予防有効量」は、骨吸収の阻害、骨成長の刺激、または本明細書に記載の任意の状態の予防などの所望の予防結果を達成するための、必要な投与量および期間での有効な量を指す。典型的には、予防的な用量は、疾患の初期段階より前または初期段階で対象に使用され、そのため、予防有効量は、治療有効量より少ない量であり得る。化合物の治療有効量または予防有効量の適切な範囲は、0.1nM~0.1M、0.1nM~0.05M、0.05nM~15μMまたは0.01nM~10μMの任意の値であり得る。
代替の実施形態において、骨成長もしくは骨吸収またはカルシウム代謝の調節が必要な状態の処置または予防において、適切な投与量レベルは、一般に、1日あたり、対象の体重1Kgあたり約0.01~1000mgであり、単一用量または複数回用量で投与することができる。いくつかの実施形態において、投与量レベルは、1日あたり約0.1~約250mg/kgであり得る。いくつかの実施形態において、投与量レベルは、1日あたり約5mg/kgであり得る。いくつかの実施形態において、投与量レベルは、1日あたり約5μg/kg~1日あたり約50μg/kgもしくは1日あたり約15μg/kg~1日あたり約25μg/kgの割合で、または1日あたり約5、10、15、20、25、30、35、40、45もしくは40μg/kgのようなこれらの範囲の間の任意の値またはこれらの範囲を含む任意の値で、EP4アゴニストまたは他の薬剤の徐放をもたらすようなものであり得る。任意の特定の患者のための特定の用量レベルおよび投与頻度が変更され得ること、ならびに使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与様式および投与時間、排泄速度、薬物の組合せ、特定の状態の重症度、および患者が受けている治療を含む、様々な要因に依存することは理解されるだろう。
投与量の値が、軽減されることになる状態の重症度に伴って変更され得ることに留意すべきである。任意の特定の対象について、特定の投与計画は、個々の必要性および組成物を投与する者、または組成物の投与を監督する者の専門的判断にしたがって、経時的に調整され得る。本明細書に記載の投与量の範囲は、単に代表的なものであって、医師によって選択され得る投薬量の範囲を限定するものではない。組成物中の活性化合物の量は、対象の疾患状態、年齢、性別および体重などの要因にしたがって変更され得る。投与計画は、最適な治療応答をもたらすために調整され得る。例えば、単回の急速投与が投与され得、数回に分割された用量が経時的に投与され得、または用量を、治療状況の緊急性によって示されるように比例的に減少または増加させ得る。投与の容易さおよび投与の均一性のために、投与量単位の形態で非経口組成物を製剤化することが有利であり得る。一般に、本発明の化合物は、実質的な毒性を生じることなく使用すべきであり、本明細書に記載のように、化合物は、治療的使用のための適切な安全性プロファイルを示す。本発明の化合物の毒性は、標準的な技術を使用して、例えば、細胞培養または実験動物を試験することによって、および治療指数、すなわち、LD50(集合の50%に対して致死的な用量)およびLD100(集合の100%に対して致死的な用量)の間の比率を決定することによって、決定することができる。しかしながら、いくつかの状況において、重度の疾患状態のように、実質的に過剰の組成物を投与することが必要な場合がある。
いくつかの実施形態において、本発明による複合体化合物は、1週間に複数回の投与を可能にする速度で加水分解される。
いくつかの実施形態において、本発明による複合体化合物は、1週間に1回の投与を可能にする速度で加水分解される。
いくつかの実施形態において、本発明による複合体化合物は、隔週に1回の投与を可能にする速度で加水分解される。
本発明の様々な代替の実施形態および実施例を本明細書に記載する。これらの実施形態および実施例は、例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
以下の実施例において本発明をさらに説明する。
C3複合体1の合成
Figure 0007174982000024
a)4-(カルボキシメチル)安息香酸(1.6当量)、DCC(1.5当量)、DMAP(0.02当量)、ピリジン(2.4当量)、CH2Cl2、室温、2時間;b)N-ヒドロキシスクシンイミド(2.7当量)、EDCI(2.7当量)、DMF、室温、7時間、2工程で80%超;c)アレンドロン酸(4当量)、トリエチルアミン(11.3当量)、DMF/H2O(v/v)2:1、室温、10分、80%。
2,5-ジオキソピロリジン-1-イル4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンゾエート(9)
EP4エステル7(0.200g、0.47mmol、1当量)の乾燥CH2Cl2(2.4mL)溶液に、4-(カルボキシメチル)安息香酸(0.134g、0.75mmol、1.6当量)、DMAP(0.001g、0.01mmol、0.02当量)、ピリジン(0.089mL、1.11mmol、2.4当量)、次いでDCC(0.150g、0.73mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下、室温で2時間撹拌したままにした。混合物をろ過し、ろ過ケーキをMTBEで洗浄した。ろ液を、0.5Mクエン酸/水の1:1(v/v)溶液で洗浄した。水層を、MTBEで3回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、酸8を得た。HRMS m/z C32362NO7[M-H]-の計算値584.2465、測定値584.2469。残渣を、DMF(10mL)に溶解した。この溶液に、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.147g、1.28mmol、2.7当量)およびN-(3-ジメチルアミノ-プロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.245g、1.28mmol、2.7当量)を添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で7時間撹拌した。混合物を、EtOAcおよび水で希釈した。水層を、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を、飽和NaCl水溶液で4回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮乾固した。次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(12gのBioTage HP Silカートリッジ、50%~100%EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製して、NHSエステル9(0.364g、80%)を無色油状物として得た。1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 8.03 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.45-7.32 (m, 5H), 7.27 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 5.74-5.68 (m, 1H), 5.64-5.54 (m, 2H), 4.09 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 4.03-3.98 (m, 1H), 3.72-3.63 (m, 2H), 3.46-3.40 (m, 1H), 2.93-2.82 (m, 4H), 2.65-2.58 (m, 1H), 2.38-2.25 (m, 4H), 2.19-2.12 (m, 1H), 1.65-1.56 (m, 3H), 1.42-1.20 (m, 9H); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 174.7, 173.7, 169.3, 168.4, 161.5, 140.5, 138.1, 133.3 (t, JC-F = 31.7 Hz), 130.8, 130.6, 129.8, 128.4, 125.6 (t, JC-F = 7.6 Hz), 124.2, 123.7, 119.3 (t, JC-F = 299.0 Hz), 74.6 (t, JC-F = 40.8 Hz), 60.2, 59.6, 41.1, 40.4, 34.2, 29.8, 28.7, 27.0, 26.4, 25.7, 25.1, 24.8, 14.2; HRMS m/z C36H41F2N2O9 [M+H]+の計算値683.2775, 実測値683.2796; HPLC純度: 100%, tR = 3.0分 (方法1).
ナトリウム(4-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)(C3複合体1)
アレンドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、アレンドロン酸(0.500g、2.01mmol、1当量)、水(3mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(0.8mL、5.74mmol、2.85当量)を混合することによって調製した。
NHSエステル9(0.100g、0.15mmol、1当量)のDMF(0.5mL)溶液に、予め調製したアレンドロン酸/Et3Nのストック溶液(2.6mL;アレンドロン酸:0.59mmol、4当量、トリエチルアミン:1.69mmol、11.3当量)を添加した。反応混合物を、室温で撹拌し、HPLCによってモニターした。10分間撹拌後、反応は終了した。反応を0.1%のギ酸水でクエンチした。pHを、2%のギ酸水溶液で、pH=6~7に調整した。次いで、溶液を、陰イオン交換カラム(1gのSi-TMA Acetate Silicycle、添加:0.94mmol/g、SPEカートリッジに充填、0.1MのHCl/MeOH1:1(v/v)、次いで0.1%のギ酸水を通すことによって活性化)にかけた。0.1%のギ酸(3CV)、MeOH/0.1%のギ酸1:1(v/v)(3CV)、MeOH(2CV)およびMeOH/0.1MのHCl(5CV)の順に溶出させた。この最後の酸分画を、1MのNaOHで中和し、真空中で濃縮して、メタノールを除去した。残った溶液を、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけ、凍結乾燥後に、二ナトリウム塩としてのC3複合体1(0.103g、80%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 600 MHz) δ 7.65 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 7.48 (t, 1H, J = 7.2 Hz), 7.42-7.37 (m, 4H), 7.27 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 5.77-5.68 (m, 2H), 5.19-5.10 (m, 1H), 4.06 (m, 3H), 3.80 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.71 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.37 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 3.11-3.05 (m, 1H), 2.55-2.51 (m, 1H), 2.31-2.19 (m, 4H), 2.11-2.05 (m, 1H), 2.02-1.94 (m, 2H), 1.91-1.86 (m, 2H), 1.58-1.05 (m, 12H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 177.3, 176.7, 171.1, 169.4, 136.8, 132.4, 131.9 (t, JC-F = 25.7 Hz), 130.4, 129.2, 128.0, 127.0, 125.5 (t, JC-F = 6.0 Hz), 123.6, 119.4 (t, JC-F = 249 Hz), 73.8 (t, JC-F = 33.2 Hz), 73.4, 61.1, 60.3, 40.3, 40.3, 40.2, 33.4, 30.6, 29.4, 27.1, 25.5, 25.0, 23.8, 23.6, 23.5, 23.1, 12.9; HRMS m/z C36H49F2N2O13P2 [M+H]+の計算値817.2672, 実測値817.2692; HPLC純度: 100%, tR = 2.0分 (方法1).
二重放射標識C3複合体[14C/3H]1の合成
Figure 0007174982000025
d)Na14CN(0.33当量)、TBAB(0.17当量)、CH2Cl2/H2O1:1(v/v)、室温、終夜;e)i)2MのNaOH(2.8当量)、ii)濃HCl。
二重放射標識C3複合体を、非標識複合体の合成について使用された同じ手順にしたがって合成した。
4-(シアノメチル)ベンゾニトリル(10)
4mLのバイアルに、テトラブチルアンモニウムブロミド(14mg、0.043mmol、0.5当量)およびシアン化ナトリウム(4.2mg、0.085mmol、1当量)を入れた。ジクロロメタン(1.5mL)、水(1.5mL)および4-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(0.050g、0.26mmol、3当量)の添加後、相間移動反応系を、室温で終夜、激しく撹拌した。水相を、有機層から分離し、CH2Cl2で2回抽出した。合わせた有機層を、吹き付けて乾固した。粗製物を、シリカを充填したパスツールピペットを通してカラム分離し、70%のEtOAc/ヘキサンで溶出して、白色固体に固形化する無色油状物として4-(シアノメチル)ベンゾニトリル(9.2mg、76%)を得た。データは、文献(Velcicky, J.; Soicke, A.; Steiner, R.; Schmalz, H.-G. J. Am. Chem. Soc. 2011, 133, 6948-6951)の記載と同様であった。1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 7.70 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.48 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 3.84 (s, 2H); 13C NMR (CDCl3, 151 MHz) δ 135.3, 133.0, 128.9, 118.2, 116.6, 112.5, 23.9; HPLC純度: 91%, tR = 1.9分 (方法1).
4-(カルボキシメチル)安息香酸(11)
2Mの水酸化ナトリウム水溶液(0.9mL、2.8当量)中の4-(シアノメチル)ベンゾニトリル(9.2mg、0.065mmol)の混合物を、封管中、95℃で2時間撹拌した。溶液を室温まで冷却し、1.5mLのEppendorf(登録商標)に移し、濃塩酸を使用してpH2に酸性化した。4℃(冷蔵庫)で終夜冷却後、結晶が生成した。混合物を遠心分離(8000rpm、1分間)した。上澄みを除去し、水で置き換えた。混合物を、再度遠心分離し、水を除去した。この手順を3回繰り返して、沈殿を洗浄した。湿った固体を、真空下、乾燥して、4-(カルボキシメチル)安息香酸(5.3mg、46%)を白色固体として得た。データは、文献(Huh, D. H.; Jeong, J. S.; Lee, H. B.; Ryu, H.; Kim, Y. G. Tetrahedron 2002, 58, 9925-9932)の記載と同様であった。1H NMR (アセトン-d6, 500 MHz) δ 8.00 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.46 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 3.74 (s, 2H); 13C NMR (アセトン-d6, 151 MHz) δ 172.2, 167.5, 141.2, 130.5, 130.5, 130.1, 41.2; HRMS m/z C9H9O4 [M+H]+の計算値181.0495, 実測値181.0494.
工程a)~c)は、非放射性のC3複合体1について先に記載した。
酸C3複合体の合成
ナトリウム(4-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(6-カルボキシヘキシル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)
Figure 0007174982000026
C3複合体二ナトリウム塩(0.189g、0.22mmol)のリン酸緩衝食塩水(pH=7)の溶液に、ブタ膵臓リパーゼ(アセトンで予め洗浄)(0.567g)を添加した。反応混合物を、室温で6時間撹拌し、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)に直接かけた。4つのピークが観察され、3番目の大きなものを収集し、濃縮して、数ミリリットルの無色溶液を得て、3日間凍結乾燥して、ナトリウム(4-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(6-カルボキシヘキシル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)(0.037g、20%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 500 MHz) δ 7.71 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.54 (t, 1H, J = 6.8 Hz), 7.48-7.43 (m, 4H), 7.34 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 5.88-5.74 (m, 2H), 5.14 (dd, 1H, J = 14.9, 8.9 Hz), 4.19-4.14 (m, 1H), 3.87 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.78 (d, 1H, J = 15.1 Hz), 3.44-3.41 (m, 2H), 3.26-3.16 (m, 1H), 2.56-2.47 (m, 1H), 2.39-2.21 (m, 2H), 2.16 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 2.06-1.98 (m, 4H), 1.56-1.07 (m, 10H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 183.5, 177.3, 171.2, 169.6, 136.8, 135.7, 132.4, 131.9 (t, JC-F = 24.8 Hz), 130.3, 129.3, 128.0, 127.0, 125.5 (t, JC-F = 5.59 Hz), 123.5, 119.4 (t, JC-F = 247 Hz), 73.9 (t, JC-F = 32.6 Hz), 60.0, 40.3, 40.3, 37.0, 30.8, 29.4, 27.9, 27.1, 25.6, 25.3, 23.7, 23.4, 23.2; HRMS m/z C34H45F2N2O13P2 [M+H]+の計算値798.2359, 実測値798.2367; HPLC純度: 96%, tR = 1.7分 (方法1).
C4複合体2の合成
Figure 0007174982000027
f)i)亜リン酸(1当量)、PCl3(2.1当量)、CH3SO3H、65℃~70℃、終夜、99%、ii)H2O、0℃~還流、5時間、次いで、1NのNaOH水、iii)Si-トシル酸交換カラム;g)パミドロン酸(4当量)、トリエチルアミン(11当量)、DMF/H2O(v/v)2:1、室温、30分、60%。
(3-アミノ-1-ヒドロキシプロパン-1,1-ジイル)ビス(ホスホン酸)(パミドロン酸)
メタンスルホン酸(4.7mL)中の3-アミノプロピオン酸(1.00g、11.2mmol、1当量)および亜リン酸(0.920g、11.2mmol、1当量)の混合物を65℃に加熱した。三塩化リン(2.06mL、23.6mmol、2.1当量)を、撹拌下、ゆっくりと添加した。添加終了後、温度を70℃に上げ、反応混合物を、アルゴン雰囲気下、同温で終夜撹拌した。無色透明の溶液を、25℃に冷却し、激しく撹拌しながら、0~5℃で、水(4mL)でクエンチした。次いで、混合物を5時間還流した。溶液を20℃に冷却し、1Nの水酸化ナトリウム溶液でpHを2に調整した。メタノールを混合物に添加し、沈殿が生成した。混合物を、4℃で終夜熟成した。沈殿をろ別し、メタノールで洗浄した。次いで、白色固体を水に溶解し、予め100%のMeOH、次いで100%の水でリンスした陽イオン交換カラム(Si-トシル酸40~63μm、0.55mmol/g)にかけた。水で溶出させて、次いで、得られた溶液を凍結乾燥して、遊離酸としてのパミドロン酸(2.619g、99%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 400 MHz) δ 3.30 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 2.33-2.22 (m, 2H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 71.7 (t, JC-P = 140 Hz), 35.3 (t, JC-P = 7.40 Hz), 30.0; 31P NMR (D2O, 162 MHz) δ 17.6; HRMS m/z C3H12NO7P2 [M+H]+の計算値236.0084, 実測値236.0081.
ナトリウム(3-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシプロパン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)(C4複合体2)
パミドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、パミドロン酸(0.500g、2.13mmol、1当量)、水(3mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(0.8mL、5.74mmol、2.70当量)を混合することによって調製した。
NHSエステル9(0.050g、0.07mmol、1当量)のDMF(0.25mL)溶液に、予め調製したパミドロン酸/Et3Nのストック溶液(1.3mL;パミドロン酸:0.30mmol、4当量、トリエチルアミン:0.81mmol、11当量)を添加した。反応混合物を、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化、勾配:1.5CVの水、10CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v))に直接かけて、C4複合体トリエチルアンモニウム塩を得た。この後者を、100%のMeOH、100%の水および5%のNaCl水溶液で予めリンスした陽イオン交換カラム(0.32gのSi-トシル酸40~63μm、0.68mmol/g)にかけた。カラムをMeOH/H2O1:1(v/v)で洗浄した。集めた溶液(pH7)を、真空中で濃縮して、メタノールを除去し、12gのC18RPクロマトグラフィー(MeOH、次いで水によって活性化、勾配:1.5CVの水、10CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v))にかけて、凍結乾燥後、二ナトリウム塩としてのC4複合体2(0.040g、60%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 600 MHz) δ 7.75 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 7.57-7.55 (m, 1H), 7.48-7.43 (m, 4H), 7.33 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 5.84-5.80 (m, 1H), 5.77 (dd, 1H, J = 15.0, 6.0 Hz), 5.28 (dd, 1H, J = 15.0, 9.0 Hz), 4.15-4.11 (m, 3H), 3.86 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.79-3.74 (m, 2H), 3.19-3.14 (m, 1H), 2.65-2.61 (m, 1H), 2.38-2.26 (m, 6H), 2.19-2.13 (m, 1H), 1.58-1.46 (m, 3H), 1.36-1.15 (m, 10H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 177.3, 176.6, 171.0, 168.9, 136.7, 136.0, 132.4, 131.9 (t, JC-F = 25.1 Hz), 130.4, 129.2, 128.0, 127.0, 125.4 (t, JC-F = 5.9 Hz), 123.6, 119.4 (t, JC-F = 248 Hz), 73.9 (t, JC-F = 32.6 Hz), 72.6 (t, JC-F = 132 Hz), 61.0, 60.3, 40.3, 40.2, 35.8 (t, JC-F = 7.9 Hz), 33.4, 32.4, 29.4, 27.2, 25.5, 25.0, 23.8, 23.6, 12.9; HRMS m/z C35H47F2N2O13P2 [M+H]+の計算値803.2514, 実測値803.2516; HPLC純度: 100%, tR = 2.1分 (方法1).
C5複合体3の合成
Figure 0007174982000028
f)i)亜リン酸(1当量)、PCl3(2.1当量)、CH3SO3H、65℃~70℃、終夜、47%、ii)H2O、0℃~還流、5時間、次いで、1NのNaOH水、iii)Si-トシル酸交換カラム;h)パミドロン酸(4当量)、トリエチルアミン(13当量)、DMF/H2O(v/v)2:1、室温、30分、60%。
(6-アミノ-1-ヒドロキシヘキサン-1,1-ジイル)ビス(ホスホン酸)(ネリドロン酸)
メタンスルホン酸(1.6mL)中の3-アミノヘキサン酸(0.500g、3.81mmol、1当量)および亜リン酸(0.313g、3.81mmol、1当量)の混合物を、不活性雰囲気下、65℃で加熱した。三塩化リン(0.67mL、8.00mmol、2.1当量)を、撹拌下、ゆっくりと添加した。添加終了後、温度を70℃に上げ、反応混合物を、アルゴン雰囲気下、同温で終夜撹拌した。無色透明の溶液を、25℃に冷却し、激しく撹拌しながら、0~5℃で、水(4mL)でクエンチした。次いで、混合物を5時間還流した。溶液を20℃に冷却し、1Nの水酸化ナトリウム溶液でpHを2に調整した。メタノールを混合物に添加し、沈殿が生成した。混合物を、4℃で終夜熟成した。沈殿をろ別し、メタノールで洗浄した。次いで、白色固体を水に溶解し、100%のMeOH、次いで100%の水でリンスした陽イオン交換カラム(Si-トシル酸40~63μm、0.55mmol/g)にかけた。水で溶出させて、次いで、得られた溶液を凍結乾燥して、遊離酸としてのネリドロン酸(0.500g、47%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 500 MHz) δ 3.00 (t, 2H, J= 7.4 Hz), 1.93 (m, 2H), 1.72-1.66 (m, 2H), 1.64-1.58 (m, 2H), 1.43-1.37 (m, 2H); 13C NMR (D2O, 126 MHz) δ 74.1 (t, JC-P = 134.8 Hz), 39.3, 33.4, 26.3, 26.2, 22.9 (t, JC-P = 6.3 Hz); 31P NMR (D2O, 162 MHz) δ 19.3; HRMS m/z C6H18NO7P2 [M+H]+の計算値278.0553, 実測値278.0566.
ナトリウム(6-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシヘキサン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)(C5複合体3)
ネリドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、ネリドロン酸(0.500g、1.80mmol、1当量)、水(3mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(0.8mL、5.74mmol、3.19当量)と混合することによって調製した。
NHSエステル9(0.050g、0.07mmol、1当量)のDMF(0.25mL)溶液に、予め調製したネリドロン酸/Et3Nのストック溶液(1.4mL;パミドロン酸:0.29mmol、4当量、トリエチルアミン:0.91mmol、13当量)を添加した。反応混合物を、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化、勾配:1.5CVの水、10CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v))に直接かけて、C4複合体トリエチルアンモニウム塩を得た。この後者を、100%のMeOH、100%の水および5%のNaCl水溶液で予めリンスした陽イオン交換カラム(0.32gのSi-トシル酸40~63μm、0.68mmol/g)にかけた。カラムをMeOH/H2O1:1(v/v)で洗浄した。集めた溶液(pH7)を、真空中で濃縮して、メタノールを除去し、12gのC18RPクロマトグラフィー(MeOH、次いで水によって活性化、勾配:1.5CVの水、10CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v))にかけて、凍結乾燥後、二ナトリウム塩としてのC5複合体3(0.034g、55%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 500 MHz) δ 7.68 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.55-7.52 (m, 1H), 7.48-7.42 (m, 4H), 7.33 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 5.82-5.73 (m, 2H), 5.13-5.08 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 3H), 3.87 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.76 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 3.45-3.35 (m, 2H), 3.15-3.10 (m, 1H), 2.59-2.54 (m, 1H), 2.37-2.10 (m, 5H), 1.99-1.91 (m, 2H), 1.70-1.62 (m, 4H), 1.56-1.51 (m, 2H), 1.44-1.40 (m, 3H), 1.34-1.28 (m, 1H), 1.24-1.10 (m, 8H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 176.9, 175.8, 170.3, 168.6, 136.6, 136.5, 132.4, 132.2 (t, JC-F = 25.2 Hz), 130.3, 129.1, 128.0, 126.9, 125.3 (t, JC-F = 5.6 Hz), 123.6, 119.3 (t, JC-F = 248 Hz), 73.8 (t, JC-F = 33.0 Hz), 73.8 (t, JC-F = 134 Hz), 60.8, 60.2, 40.2, 40.0, 39.6, 33.4, 33.1, 29.4, 28.0, 27.4, 26.7, 25.7, 25.2, 23.9, 23.7, 22.8, 13.0; HRMS m/z C38H53F2N2O13P2 [M+H]+の計算値845.2985, 実測値845.2971;純度: 100%, tR = 2.1分 (方法1).
C3フラグメント4およびC4フラグメント5の合成
Figure 0007174982000029
i)SOCl2(5モル%)、MeOH、室温、終夜、91%;j)NHS(2.7当量)、EDCI(2.7当量)、DMF、室温、3.5時間、97%;k)i)アレンドロン酸またはパミドロン酸(4当量)、Et3N(11.8当量)、DMF/H2O2:1(v/v)、室温、30分、71%、ii)1MのNaOH(4当量)/H2O1:1(v/v)、室温、終夜、55%。
4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)安息香酸(12)
4-(カルボキシメチル)安息香酸(1.00g、5.55mmol、1当量)のメタノール(11mL)溶液に、塩化チオニル(0.020mL、0.28mmol、5モル%)を添加した。反応混合物を、室温で終夜撹拌した。溶媒を、減圧下蒸発させ、残物質をMTBE中に入れ、飽和NaHCO3水溶液で3回連続して、水で1回洗浄した。合わせた重炭酸塩および水抽出物を、モノメチルエステルが沈殿するまで、1NのHClで酸性化した。混合物を、MTBEで3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)安息香酸12(0.985g、91%)を白色固体として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.08 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.40 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 3.72 (s, 5H). データは、国際公開第2005/12220号の記載と同様であった。
2,5-ジオキソピロリジン-1-イル4-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ベンゾエート(13)
一塩基酸12(0.917g、4.72mmol、1当量)のDMF(107mL)溶液に、N-ヒドロキシスクシンイミド(1.47g、12.8mmol、2.7当量)およびN-(3-ジメチルアミノ-プロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.44g、12.8mmol、2.7当量)を添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で3.5時間撹拌した。無色混合物を、EtOAcおよび水で希釈した。溶液を、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を、水で3回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、NHSエステル13(1.329g、97%)を淡黄色油状物として得た。1H NMR (CDCl3, 600 MHz) δ 8.10 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.44 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 3.72 (s, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.90 (s, 4H); 13C NMR (CDCl3, 151 MHz) δ 169.9, 168.3, 160.8, 140.5, 130.0, 129.0, 123.2, 51.5, 40.4, 24.8; C14H14NO6 [M+H]+ 292.0816, 実測値292.0824; C14H17N2O6 [M+NH4]+ 309.1081, 実測値309.1084;純度: 100%, tR = 2.4分.
ナトリウム2-(4-((4-ヒドロキシ-4,4-ビス(ヒドロキシオキシドホスホリル)ブチル)カルバモイル)フェニル)アセテート(C3フラグメント4)
アレンドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、アレンドロン酸(1.00g、4.02mmol、1当量)、水(6mL)、DMF(10mL)およびトリエチルアミン(1.6mL、11.5mmol、2.85当量)を混合することによって調製した。
NHSエステル13(0.200g、0.69mmol、1当量)のDMF(1mL)溶液に、予め調製したアレンドロン酸/Et3Nのストック溶液(12.5mL;アレンドロン酸:2.86mmol、4当量、トリエチルアミン:8.17mmol、11.8当量)を添加した。反応混合物を、室温で撹拌し、HPLCによってモニターした。30分間撹拌後、反応は終了した。反応を0.1%のギ酸水でクエンチした。pHを、2%のギ酸水溶液で、pH=6~7に調整した。次いで、溶液を、陰イオン交換カラム(6.2gのSi-TMA Acetate Silicycle、添加:1.16mmol/g、SPEカートリッジに充填、0.1MのHCl/MeOH1:1(v/v)、次いで0.1%のギ酸水を通すことによって活性化)にかけた。0.1%のギ酸(3CV)、MeOH/0.1%のギ酸1:1(v/v)(3CV)、MeOH(2CV)およびMeOH/0.1MのHCl(5CV)の順に溶出させた。この最後の酸分画を、1MのNaOHで中和し、真空中で濃縮して、メタノールを除去した。残った溶液を、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけ、中間体のメチルエステルC3フラグメントを得た。1H NMR (D2O, 600 MHz) δ 7.77 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.44 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 3.85 (s, 2H), 3.74 (s, 3H), 3.45 (t, 2H, J = 6.0 Hz), 2.06-2.05 (m, 2H); 1.99-1.95 (m, 2H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 174.4, 170.2, 137.3, 132.4, 129.2, 127.0, 126.8, 52.2, 40.2, 39.7, 30.6, 23.1; C14H22NO10P2 [M+H]+ 426.0713, 実測値426.0701.
中間体のメチルエステルC3フラグメントの水(約3mL)溶液に、1MのNaOH水溶液(2.7mL、2.74mmol、4当量)を添加した。反応混合物を、室温で終夜撹拌した。1NのHClを添加してpHを中和した。次いで、混合物を、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、25gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけ、凍結乾燥後に、三ナトリウム塩としてのC3フラグメント4(0.310g、95%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 600 MHz) δ 7.74 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.40 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 3.62 (s, 2H), 3.44 (t, 2H, J = 6.7 Hz), 2.19-1.79 (m, 4H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 179.8, 170.4, 140.9, 131.5, 128.9, 126.8, 73.4 (t, JC-P = 132 Hz), 43.9, 40.3, 30.9, 23.2 (t, JC-P = 6.1 Hz); C13H20NO10P2 [M+H]+ 412.0557, 実測値412.0568;純度: 100%.
ナトリウム2-(4-((3-ヒドロキシ-3,3-ビス(ヒドロキシオキシドホスホリル)プロピル)カルバモイル)フェニル)アセテート(C4フラグメント5)
パミドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、パミドロン酸(0.500g、2.13mmol、1当量)、水(3mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(0.8mL、5.74mmol、2.70当量)を混合することによって調製した。
NHSエステル13(0.050g、0.17mmol、1当量)のDMF(0.25mL)溶液に、予め調製したアレンドロン酸/Et3Nのストック溶液(2.9mL;アレンドロン酸:0.70mmol、4当量、トリエチルアミン:2.00mmol、11.8当量)を添加した。反応混合物を室温で撹拌し、HPLCによってモニターした。30分間撹拌後、反応は終了した。反応を0.1%のギ酸水でクエンチした。pHを、2%のギ酸水溶液で、pH=6~7に調整した。次いで、溶液を、陰イオン交換カラム(1.22gのSi-TMA Acetate Silicycle、添加:1.16mmol/g、SPEカートリッジに充填、0.1MのHCl/MeOH1:1(v/v)、次いで0.1%のギ酸水を通すことによって活性化)にかけた。0.1%のギ酸(3CV)、MeOH/0.1%のギ酸1:1(v/v)(3CV)、MeOH(2CV)およびMeOH/0.1MのHCl(5CV)の順に溶出させた。この最後の酸分画を、1MのNaOHで中和し、真空中で濃縮して、メタノールを除去した。残った溶液を、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけて、中間体のメチルエステルC4フラグメントを得た。1H NMR (D2O, 400 MHz) δ 7.75 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.41 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 3.82 (s, 2H), 3.74-3.67 (m, 5H), 2.41-2.21 (m, 2H); C13H20NO10P2 [M+H]+ 412.0557, 実測値412.0566.エステルC4フラグメントの水(約1mL)溶液に、1MのNaOH水溶液(0.7mL、0.68mmol、4当量)を添加した。反応混合物を、室温で終夜撹拌した。1NのHClを添加してpHを中和した。次いで、混合物を、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、4gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけて、凍結乾燥後に、三ナトリウム塩としてのC4フラグメント5(0.056g、71%)を得た。1H NMR (D2O, 600 MHz) δ 7.77 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.41 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 3.73 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 3.62 (s, 2H), 2.35-2.16 (m, 2H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 179.8, 169.8, 140.9, 131.5, 128.9, 126.8, 72.6 (t, JC-P = 128 Hz), 43.9, 36.0 (t, JC-P = 8.1 Hz), 32.5; C12H18NO10P2 [M+H]+ 398.0400, 実測値398.0407;純度: 100%.
2つのEP4アゴニストを有するアミド連結C3複合体の合成
Figure 0007174982000030
3,5-ビス(ブロモメチル)ベンゾニトリル
3,5-ジメチルベンゾニトリル(1.00g、7.62mmol、1当量)の1,2-ジクロロエタン(76mL)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(2.98g、16.8mmol、2.2当量)およびアゾビスイソブチロニトリル(0.250g、1.52mmol、0.2当量)を添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、80℃で9時間撹拌した。H2Oを媒体に添加し、これを、CH2Cl2で3回抽出した。合わせた有機層を、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(25gのBioTage HP Silカートリッジ、2%~15%EtOAc/ヘキサン勾配、20CV)によって精製して、3,5-ビス(ブロモメチル)ベンゾニトリル(0.618g、28%)を白色結晶として得た。文献の記載と同様のデータ。1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 7.64 (s, 1H), 7.61 (d, 2H, J = 1.2 Hz), 4.45 (s, 4H); HPLC純度: 99%, tR = 2.9分 (方法1).文献(Easson, M. W.;Fronczek, F. R.;Jensen, T.;Vicente, M. G. H. Bioorg. Med. Chem. 2008, 16, 3191-3208)の記載と同様のデータ。
2,2’-(5-シアノ-1,3-フェニレン)ジアセトニトリル
3,5-ビス(ブロモメチル)ベンゾニトリル(0.581g、2.01mmol、1当量)のCH2Cl2/H2O1:1(v/v)の混合物(30mL)中の溶液に、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.648g、2.01mmol、1当量)およびシアン化ナトリウム(0.207g、4.22mmol、2.1当量)を添加した。相間移動反応系を、室温で終夜、激しく撹拌した。水相を、有機層から分離し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層(反応混合物からのものを含む)を、減圧下で濃縮した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(12gのBioTage HP Silカートリッジ、15%~50%EtOAc/ヘキサン勾配)によって精製して、2,2’-(5-シアノ-1,3-フェニレン)ジアセトニトリル(0.215g、59%)を白色結晶として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.65-7.64 (m, 2H), 7.60-7.59 (m, 1H), 3.85 (s, 4H); 13C NMR (CDCl3, 101 MHz) δ 133.0, 132.0, 131.3, 117.2, 116.4, 114.5, 23.4; HRMS m/z C11H7N3Na [M+Na]+の計算値204.0532, 実測値204.0542; HPLC純度: 100%, tR = 1.6分 (方法1).
2,2’-(5-カルボキシ-1,3-フェニレン)二酢酸
2Mの水酸化ナトリウム水溶液(15mL、30.0mmol、25当量)中の2,2’-(5-シアノ-1,3-フェニレン)ジアセトニトリル(0.215g、1.19mmol、1当量)の混合物を、4時間、加熱還流した。冷却して、溶液を、濃塩酸を使用してpH2に酸性化した。溶液を、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、2,2’-(5-カルボキシ-1,3-フェニレン)二酢酸(0.283g、定量的)を白色固体として得た。1H NMR (アセトン-d6, 400 MHz) δ 7.92 (d, 2H, J = 1.6 Hz), 7.52 (t, 1H, J = 1.6 Hz), 3.74 (s, 4H); 13C NMR (DMSO, 101 MHz) δ 172.5, 167.2, 135.5, 135.0, 130.8, 128.8, 21.1; HRMS m/z C11H9O6 [M+H]+の計算値237.0405, 実測値204.0536.
ジエチル7,7’-((5R,5’R)-((1E,1’E,3R,3’R)-((2,2’-(5-(((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)カルボニル)-1,3-フェニレン)ビス(アセチル))ビス(オキシ))ビス(4,4-ジフルオロ-4-フェニルブタ-1-エン-3,1-ジイル))ビス(2-オキソピロリジン-5,1-ジイル))ジヘプタノエート
EP4アゴニストであるエチル7-((R)-2-((R,E)-4,4-ジフルオロ-3-ヒドロキシ-4-フェニルブタ-1-エン-1-イル)-5-オキソピロリジン-1-イル)ヘプタノエート(0.356g、0.84mmol、2当量)および2,2’-(5-カルボキシ-1,3-フェニレン)二酢酸(0.100g、0.42mmol、1当量)の蒸留ジクロロメタン(2mL)溶液に、ピリジン(0.159mL、1.97mmol、4.7当量)、DMAP(0.002g、0.02mmol、0.04当量)、次いでDCC(0.260g、1.26mmol、3当量)を連続して添加した。反応混合物を、窒素下、室温で3時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。残渣を、MTBEで溶解し、混合物を、Celite(登録商標)を通してろ過した。ろ過ケーキを、MTBEで洗浄した。ろ液を、0.5Mのクエン酸/水1:1(v/v)の溶液で洗浄した。水層を、MTBEで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、3,5-ビス(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)安息香酸を無色油状物として得て、いずれのさらなる精製もせずに、次工程に使用した。
粗製物(0.440g、0.42mmol、1当量)を、DMF(9mL)に溶解した。この溶液に、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.386g、3.36mmol、8当量)およびN-(3-ジメチルアミノ-プロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)(0.643g、3.36mmol、8当量)を添加した。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で終夜撹拌した。得られた赤色溶液を、水およびEtOAcで希釈した。水層を、EtOAcで4回抽出した。合わせた有機層を、飽和NaCl水溶液で4回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮乾固した。次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(12gのBioTage HP Silカートリッジ、0%~15%のMeOH/CH2Cl2勾配、20CV)、続いて2回目のフラッシュクロマトグラフィー(12gのBioTage HP Silカートリッジ、90%~100%AcOEt/ヘキサン勾配、20CV、次いで1%~15%のMeOH/EtOAc勾配、20CV)によって精製して、ジエチル7,7’-((5R,5’R)-((1E,1’E,3R,3’R)-((2,2’-(5-(((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)カルボニル)-1,3-フェニレン)ビス(アセチル))ビス(オキシ))ビス(4,4-ジフルオロ-4-フェニルブタ-1-エン-3,1-ジイル))ビス(2-オキソピロリジン-5,1-ジイル))ジヘプタノエート(0.265g、55%)を淡ピンク色油状物として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.80 (s, 2H), 7.45-7.25 (m, 11H), 5.80-5.46 (m, 6H), 4.07 (q, 4H, J = 7.1 Hz), 4.00-3.95 (m, 2H), 3.73-3.55 (m, 4H), 3.46-3.30 (m, 2H), 2.88 (s, 4H), 2.58-2.51 (m, 2H), 2.33-2.21 (m, 8H), 2.17-2.05 (m, 2H), 1.65-1.52 (m, 6H), 1.40-1.16 (m, 18H); 13C NMR (CDCl3, 101 MHz) δ 174.7, 173.6, 169.2, 168.5, 161.2, 138.0, 136.7, 134.5, 133.2 (t, JC-F = 37.9 Hz), 130.5, 130.1, 128.3, 125.9, 125.5 (t, JC-F = 9.5 Hz), 123.7, 119.2 (t, JC-F = 373 Hz), 74.5 (t, JC-F = 47.1 Hz), 60.1, 59.6, 40.3, 40.3, 34.1, 29.7, 28.6, 26.9, 26.3, 25.6, 25.0, 24.7, 14.1; HRMS m/z C61H72F4N3O14 [M+H]+の計算値1146.4945, 実測値1146.4918; HPLC純度: 97%, tR = 1.7分 (方法2).
ナトリウム(4-(3,5-ビス(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)
アレンドロン酸トリエチルアンモニウム塩のストック溶液(pH約10)を、アレンドロン酸(0.500g、2.01mmol、1当量)、水(3mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(0.8mL、5.74mmol、2.85当量)を混合することによって調製した。
ジエチル7,7’-((5R,5’R)-((1E,1’E,3R,3’R)-((2,2’-(5-(((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)カルボニル)-1,3-フェニレン)ビス(アセチル))ビス(オキシ))ビス(4,4-ジフルオロ-4-フェニルブタ-1-エン-3,1-ジイル))ビス(2-オキソピロリジン-5,1-ジイル))ジヘプタノエート(0.025g、0.022mmol、1当量)のDMF(0.25mL)溶液に、予め調製したアレンドロン酸/Et3Nのストック溶液(0.78mL;アレンドロン酸:0.18mmol、8当量、トリエチルアミン:0.51mmol、23当量)を添加した。反応混合物を、室温で撹拌し、HPLCによってモニターした。1.5時間後、溶液を、6~8倍の0.1%のギ酸水で希釈し、最終的に、2%のギ酸溶液で中和して、中性のpHとし、これを陰イオン交換カラム(0.6gのSi-TMA Acetate Silicycle、添加:0.94mmol/g、MeOH、0.1MのHCl/MeOH1:1(v/v)、次いで0.1%のギ酸水を通すことによって活性化)にかけた。0.1%のギ酸(5CV)、MeOH/0.1%のギ酸1:1(v/v)(5CV)、MeOH(3CV)およびMeOH/0.1MのHCl(7CV)の順に溶出させた。1MのNaOHを、この最後の酸相の分画に添加して、pHを7に上昇させた。混合物を、減圧下で濃縮して、メタノールを除去し、少量の溶液を得て、これを、勾配:1.5CVの水、12CVの0%~100%勾配のMeOH/H2O、3CVの100%のMeOHおよび3CVのMeOH/H2O1:1(v/v)を使用して、12gのC18RP-クロマトグラフィーカラム(MeOH、次いで水によって活性化)にかけた。1つのピークが観察され、これを集め、濃縮して、数ミリリットルの無色溶液を得て、これを、48時間凍結乾燥して、ナトリウム(4-(3,5-ビス(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)(0.013g、46%)を白色固体として得た。1H NMR (D2O, 500 MHz) δ 7.57 (s, 2H), 7.39-7.30 (m, 10H), 6.95 (s, 1H), 5.78-5.73 (m, 2H), 5.59 (dd, 2H, J = 14.7, 6.8 Hz), 5.48 (dd, 2H, J = 14.7, 9.0 Hz), 4.01 (q, 4H, J = 6.7 Hz), 3.92-3.91 (m, 2H), 3.67 (d, 2H, J = 15.5 Hz), 3.60 (d, 2H, J = 15.5 Hz), 3.37 (s, 2H), 3.10 (s, 2H), 2.49 (s, 2H), 2.29 (s, 4H), 2.20-2.18 (m, 4H), 2.04-1.92 (m, 6H), 1.54-1.39 (m, 6H), 1.27-1.01 (m, 18H); 13C NMR (D2O, 151 MHz) δ 176.7, 174.9, 169.8, 167.8, 137.6, 134.4, 133.6, 132.6 (t, JC-F = 27.2 Hz), 132.4, 130.2, 128.0, 126.8, 125.2, 123.5, 119.3 (t, JC-F = 247.6 Hz), 74.0 (t, JC-F = 31.7 Hz), 60.4, 60.2, 40.3, 40.1, 39.8, 33.4, 30.6, 29.3, 27.6, 25.8, 25.4, 24.0, 23.8, 23.2, 13.1); HRMS m/z C61H78F4N3O18P2 [M-H]-の計算値1278.4697, 実測値1278.4692; HPLC純度: 98%, tR = 2.5分 (方法1).
生物学的評価
ラット血漿中における複合体化合物の安定性
アミド連結複合体化合物を、ラット血漿中におけるそれらの安定性について調べた。複合体化合物1、2および3(それぞれ、C3、C4およびC5)に相当する、それぞれの[3H]標識分子(分子のEP4アゴニスト(化合物8から)部分にトリチウム標識)を、500,000dpmの活性および100μg/mLの濃度を得るために、新鮮なラット血漿中の非標識複合体化合物の溶液に添加した。次いで、混合物を、37℃で24時間インキュベートした。10μLのアリコートを0、2、4、6、7および24時間で取り出し、10mgの骨粉と混合し、0.6mLのEppendorfチューブ中で、水で10倍希釈した。20分間、穏やかな撹拌に付した。次いで、50μLを使用して、活性をカウントした。
最初の時点で、それぞれの複合体化合物の約90%が骨粉に取り込まれることが分かった(図1)。C3複合体化合物の場合において、24時間のインキュベーション後に、約10%の加水分解が認められたが、他の2つの複合体化合物(C4またはC5)では、5%未満の加水分解が認められた。したがって、アミド連結複合体化合物は、24時間にわたって、比較的安定であると決定した。
投与6時間後のC3、C4およびC5複合体のインビボ取り込みの試験
3つの複合体化合物のC3、C4およびC5を、EP4アゴニスト部分にトリチウムで放射標識し、静脈内投与後の、ラットの臓器におけるインビボの分布および骨への取り込みをモニターするために使用した。3つのラット群において試験された3つの複合体化合物の全ては、十分に忍容され(1~5μCi/5mg/kgでの投与)、放射活性は、血漿から迅速に除去されたことが示された(図2)。
投与6時間後に、臓器(心臓、腎臓、脳、筋肉、骨に付着した一片の筋肉、脾臓および肝臓)における放射活性をカウントした(図3)。C3複合体化合物について、2匹のラットから得られた結果に基づき計算を行った。6時間後、標識複合体化合物の大部分は肝臓に取り込まれ(65~74%)、全ての標識複合体化合物について、約1%および0.2%が脾臓および腎臓中に見いだされた。C4およびC5複合体化合物の初期量の約0.2%、およびC3複合体化合物の2%が筋肉中に見いだされた。全ての他の臓器は、複合体化合物の初期量の≧0.05%を含有していた。
最後に、トリチウム標識C3、C4およびC5複合体化合物の骨への取り込みをカウントした(図4)。3つの複合体化合物の全ては、骨に十分に取り込まれた。パミドロネートおよびネリドロネート部分をそれぞれ有するC4およびC5複合体化合物は、長管骨への約10%の取り込みを示した。アレンドロネート部分を有するC3複合体化合物の約20%は、注射後6時間で骨に付着することが分かった(2匹のラットから得られた結果に基づく)。
28日にわたるトリチウム標識C3複合体のインビボ取り込みおよび放出の試験
C3複合体化合物は骨に良く付着することが分かったので、28日にわたる長期試験に使用した。トリチウム標識C3複合体を使用するインビボ取り込みおよび放出の試験を行った。15匹のラットに対する1~5μCi/5mg/kgの[3H]C3の静脈内投与後、3匹のラットの群を各時点(すなわち、t=6時間、24時間、7日、14日、28日)で安楽死させた。血液試料、脾臓、肝臓および長管骨における放射活性を、各群のラットについてカウントした。血流中において非常に低い活性が検出され、血漿からのトリチウム標識C3複合体化合物の迅速なクリアランスを示す(図5)。トリチウム標識C3複合体の大部分(69%)は、注射6時間後に、肝臓において見いだされ、24時間後にも高い割合のままであった。1週間後、53%の標識が排出され、28日後、微量のみが検出された(図6)。脾臓において、カウントされた放射活性は、投与6時間後での1%から、t=28日では0.4%に減少した(図6)。トリチウム標識C3複合体化合物は、6時間後に、約12%の骨への取り込みを示した(図7)。7日後、5.5%のトリチウム標識C3複合体化合物は、骨に付着して残存していた一方、初期量の1.4%が、検討の最後に骨中で観察された。これらの結果に基づき、約8日の半減期が計算された。
28日にわたる二重放射標識C3複合体のインビボ取り込みおよび放出の試験
EP4アゴニスト部分においてトリチウム、およびビスホスホネート部分に連結するリンカーにおいて14Cを有する二重放射標識分子を使用して、ラットモデルにおける骨へのインビボ取り込み、および両方の要素のその後の放出をモニターした。
Figure 0007174982000031
二重標識C3複合体(各標識1~5μci/5mg/kgで投与)は、十分に忍容され、28日にわたる血漿からの放射活性のクリアランスが観察された(図8Aおよび8B)。臓器(脂肪、心臓、腎臓、脳、筋肉、骨に付着した一片の筋肉、脾臓および肝臓)における放射活性を投与24時間後にカウントした(図9)。24時間後、標識複合体の半分が、肝臓に取り込まれ(トリチウムおよび14C標識について、それぞれ57%および43%)、両方の標識について、約1%および0.2%が脾臓および腎臓中に見いだされた。この検討において分析された全ての他の臓器は、二重標識複合体化合物の初期量の≧0.004%を含有していた。
図10および表1に示すように、脾臓および肝臓における放射活性をカウントした。
Figure 0007174982000032
トリチウム標識C3複合体のインビボ取り込みに対する短期試験は、注射6時間後に、複合体の初期量の20%が骨に結合したことを示した。しかしながら、2回目の試験である28日にわたる長期試験では、約12%の複合体が、6時間で、骨に取り込まれたことを示した(図11)。
二重放射標識化合物を使用する、28日にわたるインビボ取り込みおよび放出の試験は、これらの後者の結果を確認した(図12)。実際に、図11および12の両方は、7日間にわたって、約50%の減少を伴うトリチウム標識(EP4アゴニスト)の徐放を示した。28日後、初期の標識の1.4%のみが骨に付着して残存していた。投与24時間後、約11%の取り込みが、両方の標識について観察された。徐放されたトリチウムEP4アゴニストとは違って、14C-ビスホスホネート-リンカー部分は28日にわたって骨に結合して残存しており(約9~12%)、アミド結合の有意な加水分解は無いことを示している。小さいが、統計学的に有意ではない標識の減少が、28日の時点で認められたが、実験的な変動によるものであり得、または実際の本来ある骨代謝回転速度を反映するものであり得る(アレンドロネートの代謝回転の半減期は約300日である)。[Lin JH, Russell G, Gertz B. Pharmacokinetics of alendronate:an overview. Int J Clin Pract Suppl 1999;101:18-26.]。
好中球の機能への効果
フラグメント4および5のビスホスホネート部分単独(それぞれ、アレンドロネートおよびパミドロネート)と比較したフラグメント4および5の好中球の機能のへ効果を評価した。EP4アゴニストに加えて、化合物C3(アレンドロネート複合体)およびC4(パミドロネート複合体)もアッセイした。図13は、フラグメント4も5も白血球に顕著な活性を示さなかったが、アレンドロネートおよびパミドロネートは活性であったことを示す。さらにまた、EP4アゴニストおよびC3複合体は、低い好中球のスピードを示したが、C4複合体は、白血球に活性であった。アミド連結複合体について、インビボで得られた結果は、カルバメート連結複合体と比較して、より高い骨結合効率、およびEP4アゴニストのより遅い放出を示した。また、アレンドロネートに連結するリンカーを含有するC3フラグメント4は、アレンドロネート単独と比較して、生物学的に不活性であった。
本明細書において使用される場合、単数形の「a」、「and」、および「the」は、文脈が、他のものを明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「化合物(a compound)」は、当業者に公知の、1種または複数のそのような化合物およびそれらの均等物を指す。
全ての引用は、参照によって、本明細書に組み込まれる。
本発明は、1つまたは複数の実施形態に関して記載してきた。しかしながら、特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変形および改変を行うことができることは、当業者には明らかであろう。

Claims (19)

  1. 式Iで表わされる化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物。
    Figure 0007174982000033
    (式中、
    Xは、-CH2-、-S-、-O-または-NH-であり;
    Yは、COOR’、テトラゾールまたはC(O)NHSO2Rであり;
    Zは、OHまたはHであり;
    Rは、炭素数1~10のアルキルであるかまたはアリールであり;
    nは、1、2または3であり;
    mは、0、1、2、3、4、5または6であり;
    qは、1または2であり;
    1は、独立して、Hまたはハロゲンであり;
    Arは、アリール;ハロゲン又は炭素数1~10のアルキルで置換されたアリール;またはヘテロアリールであり;
    3は、それぞれ独立して、H、OR’、ハロゲン、CNまたはC(O)R’であり;
    R’は、それぞれ独立して、Hもしくは炭素数1~10のアルキルであるか、または2つのR’は、炭素数6以下の環を形成し;
    Figure 0007174982000034
    は、二重結合または単結合である)
  2. 前記化合物が、
    ナトリウム(4-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシブタン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート);
    ナトリウム(3-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシプロパン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート);または
    ナトリウム(6-(4-(2-(((R,E)-4-((R)-1-(7-エトキシ-7-オキソヘプチル)-5-オキソピロリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-1-フェニルブタ-3-エン-2-イル)オキシ)-2-オキソエチル)ベンズアミド)-1-ヒドロキシヘキサン-1,1-ジイル)ビス(ハイドロゲンホスホネート)
    から選択される、請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物。
  3. 前記化合物がインビボで加水分解性である、請求項1又は2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物。
  4. 前記化合物が加水分解の前には不活性である、請求項3記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物。
  5. アミド結合が、インビボで耐加水分解性である、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物。
  6. 担体と共に、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物を含む組成物。
  7. 薬学的に許容される担体と共に、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物を含む医薬組成物。
  8. 骨を処置するための請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 骨が、若木骨折、開放骨折、外側骨折、浸潤性腫瘍から生じる病的骨折、圧迫骨折および骨の再建のための外科手術を必要とする骨折からなる群から選択される、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態、あるいはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって恩恵を受けるであろう状態を、処置または予防するための、請求項7に記載の医薬組成物。
  11. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物が骨と結合する、請求項7~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物が、骨に結合した後に加水分解される、請求項7~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  13. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物が、加水分解の前には不活性である、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物が、加水分解後に、活性薬剤を放出する、請求項12又は13に記載の医薬組成物。
  15. 活性薬剤が、EP4アゴニストまたは関連化合物である、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物のアミド結合が、インビボで耐加水分解性である、請求項7~15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  17. ビスホスホネート部分が、骨に付着して残存する、請求項11~16のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  18. 状態が、骨粗鬆症、パジェット病、異常に増加した骨代謝回転、骨移植、歯周病、歯槽骨減少、歯牙喪失、骨折、人工関節周囲骨溶解、骨形成不全症、転移性骨疾患および過敏性腸症候群からなる群から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
  19. 異常なもしくは過剰な骨減少、または異常なもしくは減少した骨吸収、または異常なカルシウム代謝に関連する状態、あるいはEP4アゴニストまたは関連化合物の投与によって恩恵を受けるであろう状態の、処置または予防用医薬組成物を製造するための、請求項1~5のいずれか1項記載の化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの混合物の使用。
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