JP7174879B1 - プレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法 - Google Patents

プレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工期の短縮、工費の削減及び部材の落下防止を図ることができるプレキャスト合成床版パネルの接合構造を提供する。【解決手段】一対のプレキャスト合成床版パネル10と、一対のプレキャスト合成床版パネル10の間において現場でコンクリートが打設された継手部20と、を有し、プレキャスト合成床版パネル10は、底鋼板11と、補強材12と、底鋼板11にコンクリートとを定着させる定着具13と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部14と、底鋼板11の上面の橋軸方向の両端に立設する連結用リブ15と、を備え、継手部20は、隣り合う各基体部14から延設された鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して形成された現場打ちコンクリート部24を備え、かつ、対向する連結用リブ15同士が、連結プレート21を介してボルトBで接合されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法に関する。
従来、一般道や高速道路、橋梁等の床版工事では、工期の短縮を図るために工場等で製造されたプレキャスト合成床版パネルが用いられている。プレキャスト合成床版パネルは、底鋼板と、底鋼板の上面に橋軸直角方向に沿って設けられた補強材と、底鋼板の上面に設けられ底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、を備えている。
従来の床版工事では、まず、複数のプレキャスト合成床版パネルを橋軸方向に沿って配置するとともに、隣り合う底鋼板同士を別部材となる連結プレートを介して底鋼板の下面からボルトで接合する。次に、隣り合う基体部同士の隙間にコンクリートを打設して継手部を形成する(特許文献1参照)。
特開2019-199740号公報
従来の床版工事では、底鋼板の下面からボルトで接合するため足場が必要となる。しかし、足場の設置、解体、撤去が煩雑となり、工期が長くなるとともに工費も嵩むという問題がある。また、足場の設置作業等において、部材等が落下するおそれもある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、工期の短縮、工費の削減及び部材の落下防止を図ることができるプレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、前記プレキャスト合成床版パネルは、底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、を備え、前記継手部は、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して形成された現場打ちコンクリート部を備え、かつ、対向する前記連結用リブ同士が、連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟みこまれた状態でボルトにより接合され、前記添接プレートは、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで構成される空間にコンクリートが入り込むように配設されていることを特徴とする。
また、底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、を備えたプレキャスト合成床版パネルを形成する準備工程と、主桁の上に複数の前記プレキャスト合成床版パネルを配置し、隣り合う前記底鋼板同士を突き合わせる配置工程と、対向する前記連結用リブ同士を連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟み込み、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで空間が構成されるようにボルトで接合する接合工程と、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場で継手部にコンクリートを打設するとともに、前記添接プレートによって形成された前記空間にコンクリートを入り込ませる打設工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、予めプレキャスト合成床版パネルに設けられた連結用リブ同士を連結プレートを介して接合する。これにより、作業員が底鋼板の下側に回って作業する必要が無いため、足場が不要となる。したがって、工期の短縮及び工費の削減を図ることができるとともに、足場の設置作業等における部材の落下を防ぐことができる。また、接合強度を高めることができる。また、継手部に打設されたコンクリートを底鋼板に強固に定着させることができる。
また、前記継手部において、前記鉄筋の先端が拡径する拡径部を備えていることが好ましい。
本発明によれば、継手部に打設されたコンクリートを鉄筋に強固に定着させることができる。
また、本発明は、互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、前記プレキャスト合成床版パネルは、底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備え、前記定着用リブは、貫通孔と、前記底鋼板に固着された基端部と、自由端となる先端部と、を有し、前記継手部は、前記定着用リブの先端部が、橋軸方向に対向する前記底鋼板の上に配置されており、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して前記貫通孔にコンクリートが充填された現場打ちコンクリート部を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備えたプレキャスト合成床版パネルを形成する準備工程と、主桁の上に複数の前記プレキャスト合成床版パネルを載置し、橋軸方向に隣り合う前記底鋼板同士を突き合わせつつ、橋軸方向に隣り合う前記定着用リブの先端部同士を対向する前記底鋼板の上に配置する配置工程と、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場で継手部にコンクリートを打設する打設工程と、を含み、前記打設工程では、前記定着用リブに設けられた貫通孔に前記コンクリートを充填させることを特徴とする。
本発明によれば、予めプレキャスト合成床版パネルに設けられた定着用リブ同士の貫通孔にコンクリートを充填させて(定着させて)接合する。これにより、作業員が底鋼板の下側に回って作業する必要が無いため、足場が不要となる。したがって、工期の短縮及び工費の削減を図ることができるとともに、足場作業中の部材の落下を防ぐことができる。
また、前記継手部において、前記鉄筋は、先端が拡径する拡径部を備えており、さらに、橋軸直角方向に並設された複数の定着用リブの貫通孔に挿通し、橋軸直角方向に延設された鉄筋を備え、前記現場打ちコンクリート部は、前記拡径部を備えた鉄筋と、橋軸直角方向に延設された前記鉄筋も含めて構築されていることが好ましい。
本発明によれば、継手部に打設されたコンクリートを鉄筋に強固に定着させることができる。
また、本発明は、互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、前記プレキャスト合成床版パネルは、底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備え、前記定着用リブは、貫通孔と、前記底鋼板に固着された基端部と、自由端となる先端部と、を有し、前記継手部は、対向する前記連結用リブ同士が、連結プレートを介してボルトで接合され、前記定着用リブの先端部が、橋軸方向に対向する前記底鋼板の上に配置されており、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して前記貫通孔にコンクリートが充填された現場打ちコンクリート部を備えていることを特徴とする。
また、前記継手部は、対向する前記連結用リブ同士が、前記連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟みこまれた状態でボルトにより接合され、前記添接プレートは、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで構成される空間にコンクリートが入り込むように配設されていることが好ましい。
本発明によれば、予めプレキャスト合成床版パネルに設けられた連結用リブ同士を連結プレートを介して接合する。また、予めプレキャスト合成床版パネルに設けられた定着用リブ同士にコンクリートを充填させて接合する。これにより、作業員が底鋼板の下側に回って作業する必要が無いため、足場が不要となる。したがって、工期の短縮及び工費の削減を図ることができるとともに、足場作業中の部材の落下を防ぐことができる。また、連結用リブ及び定着用リブを設けることで、より強固に接合することができる。
本発明のプレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法によれば、工期の短縮、工費の削減及び部材の落下防止を図ることができる。
本発明の実施形態に係る合成床版を示す斜視図である。 本実施形態に係るプレキャスト合成床版パネルを示す斜視図である。 本実施形態に係るプレキャスト合成床版パネルの内部構造を示す斜視図である。 本実施形態に係る連結用リブ及び定着用リブの周辺を示す斜視図である。 本実施形態に係る定着用リブの周辺を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る定着用リブの周辺を示す斜視図である。 本実施形態に係る連結用リブの周辺を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る連結用リブの周辺を示す斜視図である。 本実施形態に係る継手部を示す側断面図である。
本発明の実施形態に係るプレキャスト合成床版パネルの接合構造及びプレキャスト合成床版パネルの接合方法について、図面を参照して詳細に説明する。重複する部材については、説明や符号を省略する場合がある。
図1に示すように、本実施形態に係る合成床版1は、複数のプレキャスト合成床版パネル10と、隣り合うプレキャスト合成床版パネル10,10の間に形成された複数の継手部20とで構成されている。継手部20は、現場でコンクリートを打設して構築される部位である。
プレキャスト合成床版パネル10は、複数の主桁A,Aの上に設置されている。主桁Aは、ウェブA1と、上部フランジA2と、下部フランジA3とを備えている。上部フランジA2は、後記する底鋼板11と接合される部位である。下部フランジA3は、図示しない下部構造に接合される部位である。主桁Aは、三体以上設けられていてもよい。
<プレキャスト合成床版パネル10>
まず、プレキャスト合成床版パネル10の構造について詳細に説明する。プレキャスト合成床版パネル10は、図2及び図3に示すように、工場等で予め製造され、現場に搬送される部材である。プレキャスト合成床版パネル10は、底鋼板11と、複数の補強材12と、複数の定着具13と、基体部14と、複数の連結用リブ15と、複数の定着用リブ16と、を備えている。
底鋼板11は、プレキャスト合成床版パネル10の下部を構成する平面視矩形の鋼板である。補強材12は、断面T字状を呈し、底鋼板11の上面において橋軸直角方向(橋幅方向)に沿って延設されている。補強材12は、例えば、CT型鋼を用いることができる。補強材12は、底鋼板11の強度及び剛性を高めるための部材である。補強材12の本数及び断面形状は、強度や剛性を考慮して適宜設定すればよい。定着具13は、断面L字状を呈し、底鋼板11の上面において橋軸方向に沿って複数本設置(溶接)されている。定着具13は、後記するコンクリート部18を底鋼板11に定着させる部材である。定着具13は、例えば、複数のスタッドを併用してもよいし、スタッドのみで構成してもよい。
基体部14は、直方体を呈し、鉄筋17とコンクリート部18とで構成されている。鉄筋17は、基体部14の上部において格子状に配筋れている。図4に示すように、鉄筋17のうち、コンクリート部18から側方に突出する(延設する)部位を突出部17aとする。また、突出部17aの先端には拡径部(トランクヘッド等)17bが形成されている。拡径部17bは、他の部位よりも大径となる部位である。拡径部17bを設けることで、コンクリートとの定着力を高めることができるため、突出部17aの長さを短く設定することができる。
コンクリート部18は、底鋼板11、補強材12、定着具13及び鉄筋17にコンクリートを打設して一体化された部位である。補強材12と底鋼板11との間、及び、定着具13と底鋼板11との間の空間にコンクリートが充填されることで、コンクリートを底鋼板11に強固に定着させることができる。
図3及び図7に示すように、連結用リブ15は、底鋼板11の橋軸方向の両端に所定の間隔をあけて複数個設置されている。連結用リブ15は、底鋼板11に対して垂直であって、例えば、溶接で接合されている。連結用リブ15は、板厚方向に貫通する貫通孔15aが複数個(本実施形態では2つ)形成されている。
図3及び図5に示すように、定着用リブ16は、底鋼板11の橋軸方向の両端に所定の間隔をあけて複数個設置されている。定着用リブ16は、基端部16aと、先端部16bと、貫通孔16cと、を備えている。定着用リブ16は、底鋼板11に対して垂直であって、例えば、溶接で接合されている。基端部16aは、底鋼板11に固着される部位である。先端部16bは、底鋼板11から側方に延設され自由端となる部位である。基端部16a及び先端部16bの長さは概ね同一になっている。貫通孔16cは、本実施形態では円形の孔を4つ並設しているが、個数、形状及び位置は限定されるものではない。
図5に示すように、基体部14の端部から突出(延設)した底鋼板11には、定着用リブ16の先端部16bに対応した位置にスタッドSが溶接で接合されている。つまり、図6に示すようにスタッドSは、定着用リブ16の先端部16bが対向する底鋼板11の上に配置された状態で先端部16bの近傍に位置するように設けられている。
<プレキャスト合成床版パネルの接合方法>
次に、プレキャスト合成床版パネルの接合方法について説明する。プレキャスト合成床版パネルの接合方法では、準備工程と、配置工程と、接合工程と、打設工程と、を行う。準備工程は、上記したプレキャスト合成床版パネル10を工場等で製造する工程である。
配置工程は、主桁A,Aの上部フランジA2の上に、少なくとも一対のプレキャスト合成床版パネル10を配置し、底鋼板11,11を突き合わせる工程である。配置工程では、現場に搬送されたプレキャスト合成床版パネル10をクレーン等の楊重機械によって上部フランジA2の上に載置しつつ、図5及び図6に示すように、底鋼板11,11同士を当接させる。また、図6に示すように、配置工程後に、並設された定着用リブ16の貫通孔16cを橋軸直角方向に挿通するように鉄筋19を配筋する。
これにより、定着用リブ16の先端部16bは、対向する底鋼板11の上に配置される。つまり、対向する定着用リブ16,16同士は、配置工程の際に互いに干渉しないように橋軸直角方向にずれた位置に配設されている。対向する底鋼板11,11と、基体部14,14とによってコンクリートが充填される断面矩形のコンクリート充填空間25が形成される。またこの時、鉄筋17の突出部17a,17aは互いに入れ子状になるように配置される。なお、先端部16bと対向する底鋼板11とは溶接しなくてもよいが、必要に応じて現場で溶接してもよい。
接合工程は、図7及び図8に示すように、対向する連結用リブ15,15同士を連結プレート21及び添接プレート22を用いて接合する工程である。連結プレート21は、矩形の板状部材である。連結プレート21には、複数の貫通孔(本実施形態では4つ)が形成されている。添接プレート22は、断面L字状の板状部材である。添接プレート22には、複数の貫通孔(本実施形態では4つ)が形成されている。接合工程では、図4にも示すように、対向する連結用リブ15,15を突き合わせつつ、連結用リブ15,15を連結プレート21と添接プレート22とで挟み込む。連結プレート21の貫通孔と、添接プレート22の貫通孔と、連結用リブ15の貫通孔15a,15aとを連通させて、高力ボルトB及びナットNとで摩擦接合する。
打設工程は、コンクリート充填空間25にコンクリートを現場で打設する工程である。打設工程によって、コンクリートが定着用リブ16の貫通孔16cに充填される。また、連結プレート21、添接プレート22及び鉄筋17の突出部17aもコンクリートで埋設される。図9に示すように、打設されたコンクリートが硬化して、現場打ちコンクリート部24が形成される。
以上説明した継手部(プレキャスト合成床版パネルの接合構造)20は、予めプレキャスト合成床版パネル10に設けられた連結用リブ15,15同士を連結プレート21を介して接合する。連結用リブ15,15は、底鋼板11,11の上面に設けられているため、プレキャスト合成床版パネル10の上から前記した接合工程を行うことができる。これにより、作業員が底鋼板の下側に回って作業する必要が無いため、足場が不要となる。したがって、工期の短縮及び工費の削減を図ることができるとともに、足場の設置作業等における部材の落下を防ぐことができる。
また、本実施形態の継手部(プレキャスト合成床版パネルの接合構造)20では、予めプレキャスト合成床版パネル10に設けられた定着用リブ16,16同士の貫通孔16cにコンクリートを充填させて(定着させて)接合する。定着用リブ16,16は、底鋼板11,11の上面に設けられるとともに、対向する底鋼板11に先端部16bを配置しつつコンクリートを打設するだけである。これにより、作業員が底鋼板の下側に回って作業する必要が無いため、足場が不要となる。したがって、工期の短縮及び工費の削減を図ることができるとともに、足場作業中の部材の落下を防ぐことができる。
また、継手部20において、連結用リブ15及び定着用リブ16は、少なくとも一方を備えていればよいが、本実施形態のように両方備えることにより、より強固に接合することができる。
また、添接プレート22は省略してもよいが、本実施形態のように添接プレート22を介設することでより接合強度を高めることができる。また、添接プレート22を断面L字状とすることにより、添接プレート22と底鋼板11との空間にコンクリートが入り込む。これにより、継手部20(コンクリート充填空間25)に打設されたコンクリートを底鋼板11に強固に定着させることができる。
また、鉄筋17の突出部17aの先端に、拡径部17bを備えることで、打設されたコンクリートを突出部17aに強固に定着させることができる。また、拡径部17bを設けることで、突出部17aの長さを短く設定することができる。
また、定着用リブ16の先端部16bに対応した位置にスタッドSを設けることで定着用リブ16と底鋼板11との接合をより強固にすることができる。
また、並設された定着用リブ16の貫通孔16cを橋軸直角方向に挿通するように鉄筋19を配筋することで、継手部20の強度を高めることができる。
以上発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、添接プレート22は断面L字形状としたが、他の形状であってもよい。また、連結用リブ15及び定着用リブ16の個数や設置位置、形状は、適宜設定すればよい。また、本実施形態の主桁Aは、I桁としたが箱桁を使用してもよい。
1 合成床版
10 プレキャスト合成床版パネル
11 底鋼板
12 補強材
13 定着具
14 基体部
15 連結用リブ
16 定着用リブ
18 コンクリート部
20 継手部
21 連結プレート
22 添接プレート
24 現場打ちコンクリート部
25 コンクリート充填空間
B 高力ボルト(ボルト)
N ナット

Claims (8)

  1. 互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、
    一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、
    前記プレキャスト合成床版パネルは、
    底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、を備え、
    前記継手部は、
    隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して形成された現場打ちコンクリート部を備え、かつ、対向する前記連結用リブ同士が、連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟みこまれた状態でボルトにより接合され
    前記添接プレートは、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで構成される空間にコンクリートが入り込むように配設されていることを特徴とするプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  2. 前記継手部において、前記鉄筋の先端が拡径する拡径部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  3. 互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、
    一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、
    前記プレキャスト合成床版パネルは、
    底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備え、
    前記定着用リブは、貫通孔と、前記底鋼板に固着された基端部と、自由端となる先端部と、を有し、
    前記継手部は、
    前記定着用リブの先端部が、橋軸方向に対向する前記底鋼板の上に配置されており、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して前記貫通孔にコンクリートが充填された現場打ちコンクリート部を備えていることを特徴とするプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  4. 前記継手部において、
    前記鉄筋は、先端が拡径する拡径部を備えており、
    さらに、橋軸直角方向に並設された複数の定着用リブの貫通孔に挿通し、橋軸直角方向に延設された鉄筋を備え、
    前記現場打ちコンクリート部は、前記拡径部を備えた鉄筋と、橋軸直角方向に延設された前記鉄筋も含めて構築されていることを特徴とする請求項3に記載のプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  5. 互いに隣り合う一対のプレキャスト合成床版パネルと、
    一対の前記プレキャスト合成床版パネルの間において現場でコンクリートが打設された継手部と、を有し、
    前記プレキャスト合成床版パネルは、
    底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備え、
    前記定着用リブは、貫通孔と、前記底鋼板に固着された基端部と、自由端となる先端部と、を有し、
    前記継手部は、
    対向する前記連結用リブ同士が、連結プレートを介してボルトで接合され、
    前記定着用リブの先端部が、橋軸方向に対向する前記底鋼板の上に配置されており、隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場でコンクリートを打設して前記貫通孔にコンクリートが充填された現場打ちコンクリート部を備えていることを特徴とするプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  6. 前記継手部は、
    対向する前記連結用リブ同士が、前記連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟みこまれた状態でボルトにより接合され、
    前記添接プレートは、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで構成される空間にコンクリートが入り込むように配設されていることを特徴とする請求項5に記載のプレキャスト合成床版パネルの接合構造。
  7. 底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する連結用リブと、を備えたプレキャスト合成床版パネルを形成する準備工程と、
    主桁の上に複数の前記プレキャスト合成床版パネルを配置し、隣り合う前記底鋼板同士を突き合わせる配置工程と、
    対向する前記連結用リブ同士を連結プレート及び断面L字状の添接プレートによって挟み込み、当該添接プレートのうち前記連結用リブに接合される部位と、当該添接プレートのうち前記連結用リブに対して垂直に張り出す部位と、前記底鋼板とで空間が構成されるようにボルトで接合する接合工程と、
    隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場で継手部にコンクリートを打設するとともに、前記添接プレートによって形成された前記空間にコンクリートを入り込ませる打設工程と、を含むことを特徴とするプレキャスト合成床版パネルの接合方法。
  8. 底鋼板と、前記底鋼板の上面に橋軸直角方向に設けられた補強材と、前記底鋼板の上面に設けられ前記底鋼板にコンクリートとを定着させる定着具と、鉄筋及びコンクリートで形成された基体部と、前記底鋼板の上面の橋軸方向の両端に橋軸方向に沿って立設する定着用リブと、を備えたプレキャスト合成床版パネルを形成する準備工程と、
    主桁の上に複数の前記プレキャスト合成床版パネルを載置し、橋軸方向に隣り合う前記底鋼板同士を突き合わせつつ、橋軸方向に隣り合う前記定着用リブの先端部同士を対向する前記底鋼板の上に配置する配置工程と、
    隣り合う各前記基体部から延設された前記鉄筋とともに現場で継手部にコンクリートを打設する打設工程と、を含み、
    前記打設工程では、前記定着用リブに設けられた貫通孔に前記コンクリートを充填させることを特徴とするプレキャスト合成床版パネルの接合方法。
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