JP2014105547A - プレキャスト床版の固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工完了までの時間を短縮させるプレキャスト床版の固定構造を提供すること。
【解決手段】断面がI型又はH型の鋼桁1上に複数のプレキャスト床版2が橋軸方向に並べて架設され、その隣り合うプレキャスト床版2同士が接続された橋梁において、プレキャスト床版2を鋼桁1に固定し、隣り合うプレキャスト床版2同士を接続するための固定構造であり、プレキャスト床版2は、鋼桁1の位置に合わせて形成された増厚部であるハンチ2aの下面に、断面がI型又はH型のハンチ鋼材31が一体に形成され、当該ハンチ鋼材31を鋼桁1に重ねてボルトとナットの締結によりプレキャスト床版2が鋼桁1に固定され、断面がI型又はH型の継手用鋼材32が鋼桁1に対して橋軸方向に直交して配置され、隣り合うプレキャスト床版2の各端部が一の継手用鋼材32を介して接続されるようにしたプレキャスト床版の固定構造。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複数のプレキャスト床版を橋軸方向に並べて鋼桁に架設及び接続する際の固定構造に関し、特に作業工程を減らしたプレキャスト床版の固定構造に関する。
図9は、プレキャスト床版を鋼桁に設置した状態を示した第1従来例の斜視図である。プレキャスト床版101を架設する橋梁では、橋脚や橋台の間にI形鋼の鋼桁102が掛け渡され、その上には複数のプレキャスト床版101が橋軸方向に連続して設置される。プレキャスト床版101には位置決孔111が複数形成され、その中へ鋼桁102に突設されたスタッドジベル121が設置される。その位置決孔111には、セメントモルタルなどが打設され、プレキャスト床版101が鋼桁102に固定される。
短冊形状のプレキャスト床版101は、橋軸方向に隣り合うもの同士が継手(下記特許文献1参照)を介して接続される。隣り合うプレキャスト床版101の間には、継手を構成する継手溝112が形成され、そこには両方のプレキャスト床版101から鉄筋113が複数突き出している。そして、継手溝112内には、その長手方向(橋軸方向に直交する方向)に直線状や螺旋形状などの鉄筋が組み込まれ、コンクリートを打設することによりプレキャスト床版101同士が接続される。
一方、こうした第1従来例の固定構造の他に、例えば第2従来例として下記特許文献2に記載されている図10の固定構造を示すことができる。図10は、同文献に開示されたプレキャスト床版の固定構造を示した一部断面斜視図である。このプレキャスト床版201は、予め工場にて断面がI型あるいはH型の鋼材202が一体に形成されたものである。そのため、施工現場では、架設されている鋼桁203の上に鋼材202が重ねられ、フランジ同士がボルトとナットの締結によって固定される。
特開2001−049621号公報 特開2000−045227号公報
第1従来例のプレキャスト床版の固定構造では、スタッドジベル121へ位置決孔111を合わせてプレキャスト床版101を位置決めし、その後にコンクリートの打設を行う鋼桁102への架設工程と、鋼桁102へ架設した複数のプレキャスト床版101同士を継手を介して接続する接続工程とがある。こうした第1従来例のような構造では、工数が多いため作業負担が大きく、特に接続工程では継手溝112内に鉄筋を入れるため、高所作業の場合に足場を組んだり、鉄筋をつり下げ搬送するなどの作業が大変であった。また、いずれの工程もコンクリート打設が必要であり、固まる迄に時間を要するため、施工完了までの時間も長くなってしまっていた。
これに対して第2従来例の固定構造は、予め工場でプレキャスト床版201と鋼材202とを一体にしたものであるため、架設工程においてコンクリートの打設作業が無い点で第1従来例よりも時間を短縮することができる。しかし、特許文献2にはプレキャスト床版201同士の接続について記載はないものの、第1従来例と同様にプレキャスト床版間の継手溝に鉄筋を組みコンクリートを打設する接続工程が行われていると考えられる。そうであるならば、この第2従来例に関してもプレキャスト床版201同士の接続工程にかかる作業負担は大きく、施工完了までの時間が長くなってしまっていた。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、施工完了までの時間を短縮させるプレキャスト床版の固定構造を提供することを目的とする。
本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、断面がI型又はH型の鋼桁上に複数のプレキャスト床版が橋軸方向に並べて架設され、その隣り合うプレキャスト床版同士が接続された橋梁において、前記プレキャスト床版を前記鋼桁に固定し、隣り合う前記プレキャスト床版同士を接続するものであり、前記プレキャスト床版は、前記鋼桁の位置に合わせて形成された増厚部であるハンチの下面に、断面がI型又はH型のハンチ鋼材が一体に形成され、当該ハンチ鋼材を前記鋼桁に重ねてボルトとナットの締結により前記プレキャスト床版が前記鋼桁に固定され、断面がI型又はH型の継手用鋼材が前記鋼桁に対して橋軸方向に直交して配置され、隣り合う前記プレキャスト床版の各端部が一の前記継手用鋼材を介して接続されるものであることを特徴とする。
また、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、前記ハンチ鋼材と前記継手用鋼材とは接合された一の鋼材であり、当該鋼材の上フランジに設置されたスタッドジベルを介して前記プレキャスト床版の下面に一体に形成され、前記継手用鋼材は、幅方向の片側が前記プレキャスト床版の一方の端部から張り出して受部を形成し、前記ハンチ鋼材は、前記プレキャスト床版よりも橋軸方向に短く形成され、前記プレキャスト床版の他方の端部に前記受部のボルト孔を通したボルトを螺合させる袋ナットが埋設されているものであることが好ましい。
また、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、前記ハンチ鋼材が、前記プレキャスト床版よりも橋軸方向に短く形成され、前記プレキャスト床版は、橋軸方向の両端部に前記継手用鋼材に形成されたボルト孔を通したボルトを螺合させる袋ナットが埋設されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、前記長ナットに対してスタッドボルトが螺合し、一体となって前記プレキャスト床版に埋設されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、鋼桁上に固定された隣り合う前記プレキャスト床版の間には隙間が存在し、その隙間には無収縮モルタルが打設されたものであることが好ましい。
また、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造は、前記プレキャスト床版の橋軸方向上面端部に段差が形成され、隣り合う前記プレキャスト床版の間に形成された隙間を塞ぐように前記段差部分に鋼繊維補強モルタルが打設されたものであることが好ましい。
よって、本発明によれば、プレキャスト床版の架設工程では、鋼桁に対して設置した鋼材をボルト締めすることで完了させることができ、プレキャスト床版同士の接続工程では、継手用鋼材に対しプレキャスト床版の端部を重ねてボルト締めすることで完了させることができる。そのため、従来のように、鋼桁のスタッドジベルが設置された位置決孔に対して行うコンクリートを打設したり、プレキャスト床版間の継手溝に鉄筋を組んでコンクリートを打設する必要がなくなり、作業工数を減らし、施工完了までの時間を短くすることが可能になる。
鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した側面図であり、図3のI−I断面を示したものである。 鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した橋軸方向に見た断面図であり、右半分は図1のII−II断面を示し、左半分は図1のIII−III断面を示している。 鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した橋軸方向に見た断面図であり、図1のIV−IV断面を示している。 プレキャスト床版と鋼材とを示した平面図である。 鋼桁に架設された状態のプレキャスト床版と鋼材とを簡略化して示した斜視図である。 隣り合うプレキャスト床版の接続部を示した断面図である。 隣り合うプレキャスト床版の接続部を示した断面図である。 隣り合うプレキャスト床版の接続部を示した断面図であり、図6に示す形態の変形例である。 プレキャスト床版を鋼桁に設置した状態を示した第1従来例の斜視図である。 プレキャスト床版を鋼桁に設置した状態を示した第2従来例の斜視図である。
次に、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造について、その実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した側面図であり、図3のI−I断面を示したものである。図2は、鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した橋軸方向に見た断面図であり、右半分は図1のII−II断面を示し、左半分は図1のIII−III断面を示している。更に、図3は、同じく鋼桁にプレキャスト床版を架設した状態を示した橋軸方向に見た断面図であり、図1のIV−IV断面を示している。
本実施形態のプレキャスト床版の固定構造(以下、単に「固定構造」とする)は、鋼桁1上にプレキャスト床版2を架設する鋼橋に使用されるものである。鋼桁1は(図5参照)、垂直なウェブ1aに上下のフランジ1b,1cを有する断面がI型又はH型のものであり、図示しない支承を介して橋脚や橋台の間に掛け渡されている。鋼桁1は、橋軸方向(図1の左右方向)に直交する橋軸直角方向に2本が配置され、その上にプレキャスト床版2が架設される。ただし、このプレキャスト床版2は、図10に示す第2従来例と同様に、鋼材が一体になって構成されたものである。従って、プレキャスト床版2は、鋼材3(ハンチ鋼材31、継手用鋼材32)とともに予め工場にて一体に製造される。
ここで、図4は、プレキャスト床版2と鋼材3とを示した平面図であり、図5は鋼桁1に架設された状態のプレキャスト床版2と鋼材3とを簡略化して示した斜視図である。プレキャスト床版2の製造は、先ず鉄筋の加工及び組み立てが行われる。そして、型枠内に鉄筋をセットした後、その型枠内にはコンクリートが流し込まれてプレキャスト床版2が製造される。その際、型枠の底面には鋼材3がセットされ、プレキャスト床版2と鋼材3とが一体に形成される。
鋼材3は、1本の継手用鋼材32に対し2本のハンチ鋼材31が直交方向から端部を突き当てられ、溶接によって一体に接合されたものである。ハンチ鋼材31及び継手用鋼材32は、鋼桁1と同様に、垂直方向のウェブと上下フランジとからなる断面がI型又はH型の部材であり、その上フランジには複数のスタッドジベル41が設置されている。従って、型枠の底面に配置された鋼材3は、その型枠内にコンクリートが流し込まれるとスタッドジベル41が埋設されるため、固まることでプレキャスト床版2の下面に一体に形成される。
プレキャスト床版2は、鋼桁1に合わせて増厚部となるハンチ2aが形成されており、ハンチ鋼材31は、そのハンチ2aの位置に重ねて配置されている。一方、継手用鋼材32は、プレキャスト床版2の一辺に沿って配置されている。プレキャスト床版2は、平面視において、鋼桁1に沿った橋軸方向の辺が短辺で、橋軸直角方向が長辺の矩形形状をしている。継手用鋼材32は、そうした一方の長辺上に配置されたものであり、図5に示すように、継手用鋼材32の幅方向の片側がプレキャスト床版2の一端部からはみ出すようにして張り出している。
プレキャスト床版2の下面には台形形状にハンチ2a部分が凸状に形成されているため、継手用鋼材32は、そのハンチ2aの形状に従って2カ所に凹状部分が形成されている。2本のハンチ鋼材31は、この凹状部分に突き当てられている。継手用鋼材32は、その幅方向の半分が予めプレキャスト床版2の下面に重ねられ、前述したように、上方に突き立てられたスタッドジベル41を介してプレキャスト床版2と一体になっている。一方、プレキャスト床版2から突き出している継手用鋼材32の幅方向の約半分は、受部32aとして隣に配置されるプレキャスト床版2の端部が重ねられる。
複数のプレキャスト床版2が鋼桁1に架設される場合、先ず、図4に示すように、隣同士の鋼材3は、一方のハンチ鋼材31の端部が他方の継手用鋼材32に突き当てられるような位置に配置され、橋軸方向に連続することになる。プレキャスト床版2は、隣り合う一方の端部が他方の受部32aに重ねられる。そのため、ハンチ鋼材31は、一方のプレキャスト床版2の端部が直接受部32aに重なるように、当該端部側が短く形成されている。そして、一方のプレキャスト床版2の端部は、重ねられた他方のプレキャスト床版2側の継手用鋼材32の受部32aに対してボルト締めによって固定される。
ここで、図6は隣り合うプレキャスト床版2(2A,2B)の接続部を示した断面図である。プレキャスト床版2Aの一端部には、前述したように継手用鋼材32が受部32aの分だけ突き出し、隣のプレキャスト床版2Bに示す他端部は、ハンチ鋼材31が短く形成されている。プレキャスト床版2Bに示す他端部には複数の袋ナット42が埋設され、プレキャスト床版2Aの受部32aには袋ナット42の位置に合わせてボルト孔43(図4参照)が複数形成されている。従って、プレキャスト床版2A,2Bは、ボルト45と袋ナット42との締結によって接続される。
ところで、本実施形態の固定構造では、隣り合うプレキャスト床版2A,2Bの間に隙間が生じないように、そのプレキャスト床版2自体を製造し、施工することが困難である。そのため、プレキャスト床版2A,2Bの間にできる隙間11(図4参照)には、図6(b)に示すように、無収縮モルタル12が打設される。ただし、無収縮モルタル12を設けたとしても、車両が通過することによりコンクリートが多少は収縮してしまい、隙間を完全に埋めることが出来ない場合がある。
そこで、プレキャスト床版2の表面側には、必要に応じてモルタルに鋼繊維を混練してなる引張に強い鋼繊維補強モルタル13が打設されている。プレキャスト床版2の橋軸方向端部には、図5に示すように段差部2bが形成されている。これにより、プレキャスト床版2A,2Bを連結した際、無収縮モルタル12を充填した隙間11の上に浅い凹溝が形成されるため、そこに鋼繊維補強モルタル13が打設され、プレキャスト床版2A,2Bの上面が面一に形成される。
以上のような本実施形態の固定構造によれば、工場において鋼材3と一体になったプレキャスト床版2が製造され、施工現場へと搬送される。施工現場では、クレーンなどを使用して吊り上げられ、鋼桁1の上に設置される。そして、架設工程では、プレキャスト床版2は、鋼材3のうちハンチ鋼材31の下フランジが鋼桁1の上フランジに重ね合わされ、両者に形成されたボルト孔を通した不図示のボルトとナットの締結によって固定され。こうして鋼桁1にプレキャスト床版2を固定した架設が行われる。なお、継手用鋼材32と鋼桁1との間でもボルトとナットによる締結が行われる。
次に、接続工程では、図6に示すように、プレキャスト床版2Bを鋼桁1に固定する際、先に固定されているプレキャスト床版2Aの継手用鋼材32に端部を重ね合わせ、継手用鋼材32とプレキャスト床版2Bをボルト45と袋ナット42の締結によって固定する。そして、隣り合うプレキャスト床版2同士がこうして橋軸方向に接続された後、隙間11が無収縮モルタル12によって埋められ、その上に設けられた鋼繊維補強モルタル13によって蓋がされる。
よって、本実施形態の固定構造によれば、プレキャスト床版2の架設工程は、鋼桁1に対して設置した鋼材3をボルトとナットの締結によって固定させることができる。そのため、従来のように、鋼桁のスタッドジベルが設置された位置決孔に対するコンクリート打設を無くすことができ、作業時間を短縮することが可能になる。
また、本実施形態の固定構造によれば、プレキャスト床版2同士の接続工程は、先に架設されたプレキャスト床版2の継手用鋼材32に対し、後から架設するプレキャスト床版2の端部を重ね、ボルト45と袋ナット42の締結によって接続を完了させることができる。そのため、従来のようにプレキャスト床版間の継手溝に鉄筋を組みコンクリートを打設する作業を無くすことができ、接続工程での作業を簡略化して作業時間を短縮することが可能になる。
このように、本実施形態の固定構造では作業を簡略化することで施工現地での施工量を少なくすることができたので、作業負担の大きい狭小部での急速施工に効果を発揮することが可能になる。特に、こうした施工現地での施工量が少ないことは、災害時の応急復旧橋梁などに有効である。
ところで、前記実施形態では、鋼材3としてハンチ鋼材31と継手用鋼材32を一体にしたものを示したが、次に、ハンチ鋼材と継手用鋼材が分離されたプレキャスト床版の固定構造を示す。図7は、隣り合うプレキャスト床版の接続部を示した断面図である。ここでは、前記実施形態と同じ構成は同じ符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施形態のプレキャスト床版20(20A,20B)は、ハンチ鋼材31だけが一体に製造され、継手用鋼材34は別物として施工現場へと搬送される。施工現場では、先ず鋼桁1の所定位置に継手用鋼材34が重ねられ、ボルトとナットの締結によって固定される。そして、一の継手用鋼材34に対してプレキャスト床版20A,20Bの端部がそれぞれ重ねられ、そのプレキャスト床版20A,20Bは、ハンチ鋼材31が鋼桁1に対してボルトとナットの締結によって固定される。また、プレキャスト床版20A,20Bの端部には袋ナット42が埋め込まれているため、ボルト45と袋ナット42の締結により、継手用鋼材34を介してプレキャスト床版20A,20Bが接続される。
よって、本実施形態のプレキャスト床版の固定構造によれば、継手用鋼材34が別部材になっているため、ハンチ鋼材31だけが一体に製造されたプレキャスト床版20の搬送がし易くなることが考えられる。また、継手用鋼材34が別部材であると、前記実施形態のプレキャスト床版2A,2Bのような架設の順番や方向を考慮する必要がなく、架設作業の自由度が増すことになる。そして、第1実施形態と同様に、作業を簡略化することで施工現地での施工量を少なくすることができ、作業負担の大きい狭小部での急速施工に効果を発揮することが可能になる。
次に、図6及び図7に示したプレキャスト床版の固定構造は、プレキャスト床版20A,20Bの端部に袋ナット42が埋め込まれた構成であったが、これを長ナット(高ナット)に換えた構成のものについて説明する。図8は、隣り合うプレキャスト床版の接続部を示した断面図であり、図6に示す形態の変形例である。ここでも、前記実施形態と同じ構成は同じ符号を付して詳しい説明は省略する。
先ず、プレキャスト床版21Aの一端部には継手用鋼材32が受部32aの分だけ突き出し、隣のプレキャスト床版21Bに示す他端部はハンチ鋼材31が短く形成されている。そして、プレキャスト床版21Bに示す他端部には複数の長ナット47が埋設されているが、特に長ナット47にはスタッドボルト48が螺合され、一体になって埋設されている。プレキャスト床版21Aの受部32aには長ナット47の位置に合わせてボルト孔43(図4参照)が複数形成されている。
そこで、プレキャスト床版21A,21Bは、図示するようにボルト45と長ナット47との締結によって接続される。このような実施形態の固定構造によれば、接続部であるプレキャスト床版21Bの端部側であっても、スタッドボルト48を介して一体にすることができる。また、こうした長ナット47とスタッドボルト48は、図7に示すプレキャスト床版20A,20Bの袋ナット42に換えて構成するようにしてもよい。
以上、本発明に係るプレキャスト床版の固定構造について実施形態を説明したが、本発明はこれに限定される訳ではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、断面がI型又はH型の部材である継手用鋼材32,34は、上下のフランジが同じ幅で形成されているが、下フランジの幅を狭くして袋ナット42に螺合させるボルト45の締結作業を行い易くするようにしてもよい。
1 鋼桁
2 プレキャスト床版
3 鋼材
12 無収縮モルタル
13 鋼繊維補強モルタル
31 ハンチ鋼材
32 継手用鋼材
41 スタッドジベル
42 袋ナット
45 ボルト

Claims (6)

  1. 断面がI型又はH型の鋼桁上に複数のプレキャスト床版が橋軸方向に並べて架設され、その隣り合うプレキャスト床版同士が接続された橋梁であり、前記プレキャスト床版を前記鋼桁に固定し、隣り合う前記プレキャスト床版同士を接続するプレキャスト床版の固定構造において、
    前記プレキャスト床版は、前記鋼桁の位置に合わせて形成された増厚部であるハンチの下面に、断面がI型又はH型のハンチ鋼材が一体に形成され、当該ハンチ鋼材を前記鋼桁に重ねてボルトとナットの締結により前記プレキャスト床版が前記鋼桁に固定され、
    断面がI型又はH型の継手用鋼材が前記鋼桁に対して橋軸方向に直交して配置され、隣り合う前記プレキャスト床版の各端部が一の前記継手用鋼材を介して接続されるものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
  2. 請求項1に記載するプレキャスト床版の固定構造において、
    前記ハンチ鋼材と前記継手用鋼材とは接合された一の鋼材であり、当該鋼材の上フランジに設置されたスタッドジベルを介して前記プレキャスト床版の下面に一体に形成され、
    前記継手用鋼材は、幅方向の片側が前記プレキャスト床版の一方の端部から張り出して受部を形成し、前記ハンチ鋼材は、前記プレキャスト床版よりも橋軸方向に短く形成され、前記プレキャスト床版の他方の端部に前記受部のボルト孔を通したボルトを螺合させる袋ナット又は長ナットが埋設されているものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
  3. 請求項1に記載するプレキャスト床版の固定構造において、
    前記ハンチ鋼材は、前記プレキャスト床版よりも橋軸方向に短く形成され、
    前記プレキャスト床版は、橋軸方向の両端部に前記継手用鋼材に形成されたボルト孔を通したボルトを螺合させる袋ナット又は長ナットが埋設されたものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
  4. 請求項2又は請求項3に記載するプレキャスト床版の固定構造において、
    前記長ナットに対してスタッドボルトが螺合し、一体となって前記プレキャスト床版に埋設されたものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載するプレキャスト床版の固定構造において、
    鋼桁上に固定された隣り合う前記プレキャスト床版の間には隙間が存在し、その隙間には無収縮モルタルが打設されたものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
  6. 請求項5に記載するプレキャスト床版の固定構造において、
    前記プレキャスト床版の橋軸方向上面端部に段差が形成され、隣り合う前記プレキャスト床版の間に形成された隙間を塞ぐように前記段差部分に鋼繊維補強モルタルが打設されたものであることを特徴とするプレキャスト床版の固定構造。
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