JP7174875B1 - リチウム含有塩化物及びその製造方法、並びに固体電解質及び電池 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)リチウム、4価の金属元素M、塩素及びドーパント元素Xを含有し、25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°、及び53~55°の各範囲に反射ピークを有すると共に、15~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が0.35~3.00°である。
(2)リチウム、4価の金属元素M、塩素及びドーパント元素Xを含有し、島状の結晶相と、当該結晶相を囲む海状のアモルファス相を有する海島構造を備える。
(3)組成式:LiαZrβCl6-γX1γで表され、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0<γ<1であり、元素X1はBr及びIの少なくとも一方である。
(4)組成式:LiαZrβX2εCl6-γX1γで表され、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0≦γ<1、0≦ε<1を満たし、元素X1はBr及びIの少なくとも一方であり、元素X2は2~4価の金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、γ及びεの少なくとも一方は0よりも大きい。
なお、上記(1)~(4)のうち少なくとも一つの条件を満たすものは、イオン伝導性材料又は電解質材料であってもよい。
式:σT=Aexp(-Ea/kbT)
ここで、σはイオン伝導度(S/cm)、Tは絶対温度(K)、Aは頻度因子、Eaは活性化エネルギー、kbはボルツマン定数を表す。
(3)組成式:LiαZrβCl6-γX1γ
組成式(3)において、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0<γ<1であり、元素X1はBr及びIの少なくとも一方である)。
(4)組成式:LiαZrβX2εCl6-γX1γ
組成式(4)において、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0≦γ<1、0≦ε<1を満たし、元素X1はBr及びIの少なくとも一方であり、元素X2は2価~4価の金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素X2であり、γ及びεの少なくとも一方は0よりも大きい。)。
観察前の前処理としては、不活性雰囲気中において、集束イオンビーム(FIB)による断面加工を行うことが好ましい。特に、本実施形態の試料は熱によるダメージが入りやすいことから、クライオスタットによる冷却を行いながらFIBによる断面加工を行うことが好ましい。
リチウム含有塩化物は、上記海島構造を持つことで、高いイオン伝導度を実現することが分かった。この理由については未だ明らかではないが、本発明者らは、等方的なイオン伝導を示すアモルファス相が海構造を形成した上で、異方的なイオン伝導を示す結晶相が島構造を形成し、両者が良好な界面を形成した海島構造となることによって、高速にイオン伝導するパスが形成され、結果として材料全体としてのイオン伝導度が向上していると考えている。
島状の結晶相の円相当径が上記の大きさの範囲にあることで、高いイオン伝導を実現するイオン伝導パスが形成されると考えている。
本実施形態のリチウム含有塩化物は上述のとおり、リチウムイオン電池の材料として使用することができる。
リチウムイオン電池の正極としては、特に限定されず、正極活物質を含み、且つ必要に応じて導電助剤、結合剤等を含むものであってよい。また、正極は、本実施形態のリチウム含有塩化物を含むものであっても良い。
正極は、これらの材料を含む層が集電体上に形成されたものであってよい。正極活物質としては、例えば、リチウム(Li)と、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuからなる群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム含有複合金属酸化物が挙げられる。このようなリチウム複合金属酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、Li2MnO3、LiNixMnyCo1-x-yO2[0<x+y<1])、LiNixCoyAl1-x-yO2[0<x+y<1])、LiCr0.5Mn0.5O2、LiFePO4、Li2FeP2O7、LiMnPO4、LiFeBO3、Li3V2(PO4)3、Li2CuO2、Li2FeSiO4、Li2MnSiO4などが挙げられる。
本実施形態の固体電解質を用いた電池は、高いイオン伝導度を有しており、また高電位領域までの高い電気化学的な安定性を有することから、高い放電容量が得られる傾向がある。特に、高い電流密度領域(高いCレートの領域)において、放電容量が向上する傾向がある。
ボールミルに用いるボールとしては、特に限定はされないが、ジルコニアボールを用い得ることができる。用いるボールの大きさとしては特に限定はされないが、2mm~10mmのボールを用いることができる。
ボールミルを上記の時間で行うことで充分に各原料が混合され、メカノケミカル反応が促進されることによって、得られる化合物のイオン伝導度を向上させることが可能である。
<リチウム含有塩化物の調製>
・ボールミル
-70℃以下の露点を有するアルゴン雰囲気中(以下、乾燥アルゴン雰囲気と記載する)で、LiClを0.2245g、ZrCl4を0.8422g、LiBr0.1536g秤量し、原料を用意した。
下記の遊星ボールミル用の50mlの容積のジルコニアポットに上記原料を入れ、直径4mmのジルコニアボールを65g投入した。48時間、380rpmの条件でメカノケミカル的に反応するように処理することにより、実施例1の化合物(リチウム含有塩化物)を得た。ボールミルは、10分間回転させる毎に、インターバルとして1分間停止させ、回転方向を時計回りと反時計回り交互に切り替えるモードで実施した。当該リチウム含有塩化物の仕込み組成は、Li2ZrCl5.5Br0.5である。
遊星ボールミル装置:ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社製 PM 400
得られた実施例1の化合物について、25℃での粉末X線回折測定により、結晶構造の評価を行った。粉末X線回折測定の測定条件について、下記の条件にて実施した。
測定装置: Ultima IV (株式会社 リガク 製)
X線発生器: CuKα線源 電圧40kV、電流40mA
X線検出器: シンチレーションカウンター又は半導体検出器
測定範囲: 回折角2θ=10°~80°
スキャンスピード:4°/分
測定によって得られたX線回折パターンを図1に示す。図1に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
解析の結果、結晶構造は、三方晶の空間群P-3m1に帰属された。また、表2に示すとおり、2θが15.5~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅は0.82°であった。同様に、2θが53~55°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅を計算したところ、表2に示すとおり1.62°であった。
枠型、パンチ下部及びパンチ上部を備える加圧成形ダイスを用意した。なお、枠型は、絶縁性ポリカーボネートから形成されていた。また、パンチ上部及びパンチ下部は、いずれも、電子伝導性のステンレスから形成されており、インピーダンスアナライザー(Solatron Analytical社製 Sl1260)の端子にそれぞれ電気的に接続されていた。
σ=(RSE×S/t)-1・・・(III)
ここで、
σはイオン伝導度であり、
Sは、リチウム含有塩化物のパンチ上部との接触面積(枠型の中空部の断面積に等しい)であり、
RSEは、インピーダンス測定における固体電解質材料の抵抗値であり、
tは、圧力が印加された際のリチウム含有塩化物の厚みである。
以下の測定条件で、実施した。
装置:分析電子顕微鏡 ARM200F 日本電子株式会社製
測定条件: 加速電圧 200kV
試料調整:集束イオンビーム(FIB)により、クライオスタットによる冷却を行いながら、不活性雰囲気中で加工
図4に、実施例1のリチウム含有塩化物のTEM像を示す。図4に示すように、島構造を結晶相とし、それを取り囲むようにアモルファス相の海構造が形成された、海島構造が形成されていることが分かった。ここで、透過型電子顕微鏡観察で得られる電子回折図形において、回折斑点が制限視野の絞り内に存在する結晶について結像させることによって、特定の回折斑点に対応する結晶を、実空間上で周囲のアモルファス相よりも明るく結像させることができる。これにより実空間上における結晶相の分布が分かる。
図4において、明るく結像した部分が明確になるように着色を行い、各結晶相についてナンバリングした。このようにして結晶相の空間分布について調べた。
図5は、図4における一つの結晶粒を拡大した画像である。図5に示すように、格子縞が確認されており、結晶相であることが確認された。
乾燥アルゴン雰囲気中で、実施例1のリチウム含有塩化物、及びLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、及びアセチレンブラックをそれぞれ29質量部、67質量部、及び4質量部秤量し、乳鉢で混合することで、混合物を得た。
内径10mmの絶縁性の筒の中で、実施例1のリチウム含有塩化物を100mg、上記の混合物を15mgを順に積層して、積層体を得た。積層体に200MPaの圧力を印加し、第1電極(上記混合物の層)及び第1の固体電解質層(上記リチウム含有塩化物の層)が形成された。
次に、第1の固体電解質層に、硫化物固体電解質Li6PS5Clを接触させるようにして60mg入れ、積層体を得た。積層体に200MPaの圧力を印加し、第2の固体電解質層が形成された。第1の固体電解質層は、第1の電極と第2の固体電解質層に挟まれていた。
次に、In箔60mgを第二の固体電解質層に接触させるようにして入れ、さらにLi箔2mgをIn箔と接触させるように入れ、積層体を得た。積層体に200MPaの圧力を印加し、第2電極が形成された。
ステンレス鋼で形成された集電体が第1電極及び第2電極に取り付けられ、次いで、当該集電体にリード線が取り付けられた。全ての部材はデシケータ中に配置され、密閉されており、このようにして実施例1の二次電池が得られた。
充放電試験機としては、下記の製品を用いて実施した。
充放電試験機:東洋システム株式会社 TOSCAT-3100
60℃において、0.1C、1C及び3Cの3通りのCレートで充放電試験を実施した。
それぞれのCレートにおける放電容量は、表1の通りである。
定電流定電圧(CCCV充電)で、それぞれのCレートに対応した電流密度で3.7Vまで充電を行った。それぞれのCレートに対応した電流密度を表1に示す。
放電は、それぞれのCレートに対応した電流密度で、1.9Vまで放電した。
図6及び図7にそれぞれ実施例1と比較例1の充放電試験の結果(起電力(電池電圧)と容量との関係)を示す。また、表1に、実施例1と比較例1の各Cレートにおける放電容量示す。
実施例1において、いずれのCレートにおいても高い放電容量が得られた。
充電:定電流定電圧(CCCV充電)、1CのCレートで、4.4Vまでの充電。
放電:定電流(CC放電)、1CのCレートの条件で1.9Vまでの放電。
起電力(電池電圧)とサイクル数との関係を図10に示す。
以下に説明するとおり、サイクリックボルタンメトリー用セルの作製を行った。なお、サイクリックボルタンメトリー用セルの作製は、不活性気体で置換したグローブボックス内で行った。
まず、内径10mmの絶縁性の筒の中に実施例1のリチウム含有塩化物を入れた。当該リチウム含有塩化物に、200MPaの圧力を印加し、第1の固体電解質層(上記リチウム含有塩化物の層)が形成された。
次に、60mgの硫化物固体電解質(Li6PS5Cl)を、第1の固体電解質層に接触し且つ覆うように配置し、積層体を得た。当該積層体に200MPaの圧力を印加し、第1の固体電解質層上に第2の固体電解質層が形成された。
次に、60mgのIn箔を第2の固体電解質層に接触し且つ覆うように配置し、さらにLi箔2mgをIn箔と接触し且つ覆うように配置し、積層体を得た。当該積層体に200MPaの圧力を印加し、第2の固体電解質層上にLi-In合金からなる参照電極が形成された。
さらに、ステンレス鋼から成る直径10mm、厚み0.1mmの円板状の板を第1の固体電解質層に接触し且つ覆うように配置し、積層体を得た。得られた積層体に200MPaの圧力を印加し、第1の固体電解質層上にステンレス鋼からなる作用電極が形成された。
ステンレス鋼で形成された集電体が参照電極及び作用電極に取り付けられ、次いで、当該集電体にリード線が取り付けられた。全ての部材は、グローブボックス内で密閉されたデシケータ中に配置された。このようにして実施例1のサイクリックボルタンメトリー用セルが得られた。
上記のサイクリックボルタンメトリー用セルについて、参照電極と作用電極とをインピーダンスアナライザーSl1260、及びポテンショスタットSl1287Aとに電気的に接続し、以下の条件でサイクリックボルタンメトリー試験を実施した。
すなわち、サイクリックボルタンメトリー試験では、掃引速度を1mV/sとし、参照電極(Li+/Li-In)に対して作用電極の電位を変化させた際に流れる電流値を計測した。
まず、参照電極に対して作用電極の電位を、開回路電圧を始点として5Vまで昇圧した後に折り返し、-1Vまで降圧した。その後、再び5Vまで昇圧した後に折り返し、初めの開回路電圧と同じ電圧まで降圧した。
なお、サイクリックボルタンメトリー試験は、室温(25℃)で行った。結果を図11に示す。
LiCl、ZrCl4、BiCl3及びLiBrを用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、実施例2のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図1に示す。図1に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl、ZrCl4、BiCl3、ZnCl2及びLiBrを用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、実施例3のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図1に示す。図1に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl、ZrCl4及びSnCl4を用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、実施例4のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図2に示す。図2に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl、ZrCl4及びLaCl3を用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、実施例5のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図2に示す。図2に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl、ZrCl4、BiCl3、及びLiIを用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、実施例6のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図2に示す。図2に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl及びZrCl4を用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、比較例1のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図3に示す。図3に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
また、実施例1と同様の条件で、充放電試験を実施した。その結果を、図7に示す。
LiCl、ZrCl4及びLiBrを用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。なお、比較例2のリチウム含有塩化物は、国際公開第2020/070955号における実施例21と同一の組成である。
また、比較例2のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図3に示す。図3に示すように、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°及び53~55°である各範囲に反射ピークが観測された。
LiCl、ZrCl4、及びZnCl2を用いて、仕込み組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にリチウム含有塩化物を製造し、各種物性の測定を行った。結果を表2に示す。
また、比較例3のリチウム含有塩化物のX線回折パターンを図3に示す。図3に示すように、2θ角が48.5~50°の範囲に反射ピークが観測されたものの、それ以外の3つの範囲に反射ピークは観測されなかった。
Claims (10)
- リチウム、4価の金属元素M、塩素及びドーパント元素Xを含有し、
25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°、及び53~55°の各範囲に反射ピークを有すると共に、15~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が0.35~3.00°である化合物であって、
前記4価の金属元素MがZrを含み、
リチウムの含有量が15~30モル%であり、前記4価の金属元素Mの含有量が8~15モル%であり、塩素の含有量が50~70モル%であり、
前記ドーパント元素Xが臭素及びヨウ素の少なくとも一方であるハロゲン元素X1を含み、ハロゲン元素X1の含有量は、前記化合物に含まれる全元素を基準として0.2~8モル%であり、
島状の結晶相と、当該結晶相を囲む海状のアモルファス相を有する海島構造を備え、
前記結晶相の平均円相当径が10~100nmである、化合物。 - 前記ドーパント元素Xが、更に2価~4価の金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素X2を含む、請求項1に記載の化合物。
- 組成式:LiαZrβCl6-γX1γで表され、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0<γ<1であり、元素X1はBr及びIの少なくとも一方であり、
25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°、及び53~55°の各範囲に反射ピークを有すると共に、15~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が0.35~3.00°であり、
島状の結晶相と、当該結晶相を囲む海状のアモルファス相を有する海島構造を備え、
前記結晶相の平均円相当径が10~100nmである、化合物。 - 組成式:LiαZrβX2εCl6-γX1γで表され、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0<γ<1、0≦ε<1を満たし、元素X1はBr及びIの少なくとも一方であり、元素X2は2価~4価の金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、γ及びεの少なくとも一方は0より大きく、
25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°、及び53~55°の各範囲に反射ピークを有すると共に、15~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が0.35~3.00°であり、
島状の結晶相と、当該結晶相を囲む海状のアモルファス相を有する海島構造を備え、
前記結晶相の平均円相当径が10~100nmである、化合物。 - X線回折チャートにおいて、2θ角が53~55°において最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が1.50°以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
- 組成式:LiαZrβX2εCl6-γX1γで表され、1.6≦α≦2.5、0<β≦1.1、0≦γ<1、0≦ε<1を満たし、元素X1はBr及びIの少なくとも一方であり、元素X2は2価~4価の金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素であり、γ及びεの少なくとも一方は0より大きく、
25℃においてCuKα線を用いて測定したX線回折チャートにおいて、2θ角が15~17°、31~32.5°、41~42.5°、48.5~50°、及び53~55°の各範囲に反射ピークを有すると共に、15~17°の範囲における最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が0.35~3.00°であり、且つ53~55°において最も大きいピーク高さを有する反射ピークの半値幅が1.50°以上であり、
島状の結晶相と、当該結晶相を囲む海状のアモルファス相を有する海島構造を備え、
前記結晶相の平均円相当径が10~100nmである、化合物。 - 活性化エネルギーが0.43eV以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む固体電解質。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物を含む電池。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物の製造方法であって、原料に対してボールミルを行って前記化合物を得る工程を備える、製造方法。
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