JP7173902B2 - 保護素子 - Google Patents
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Description
この保護素子では、切断しやすい箇所を2か所設けたヒューズエレメントを準備する必要があり、切断プランジャによって2か所を切断する構成であるため、切断の力が2か所に分散されてしまい、その分、切断のために大きな力が必要になる。
図1は、第1実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は断面模式図であり、(b)は、ヒューズエレメントの平面模式図である。
図2は、図1(a)において点線で丸状に囲んだ箇所の拡大図であり、(a)は断面模式図であり、(b)は平面模式図である。
図1に示すヒューズエレメントは平面視で長方形の平板形状の例であり、図1(a)において、xで示す方向はヒューズエレメントの長手方向(通電方向)、yで示す方向はヒューズエレメントの幅方向(長手方向と直交する方向)、zで示す方向は、方向x及び方向yに直交する方向である。
ヒューズエレメント3としては、公知のヒューズエレメントに用いられる材料のものを用いることができる。典型的には、合金を含む金属材料のものを用いることができる。具体的には、Pb85%/SnやSn/Ag3%/Cu0.5%などを例示できる。
ここで、本明細書において「軟化温度」とは、固相と液相が混在あるいは共存する温度あるいは温度範囲を意味する。軟化温度は、ヒューズエレメントが外力により変形するくらい柔らかくなる温度あるいは温度帯(温度範囲)である。
例えば、ヒューズエレメントを構成する材料が2成分系合金である場合、固相線(溶融を始める温度)と液相線(完全に溶融する温度)との間の温度範囲は固相と液相が混じり合った、いわばシャーベット状の状態となっている。この固相と液相が混在あるいは共存する温度範囲は、ヒューズエレメントは外力により変形するくらい柔らかくなる温度範囲であり、この温度範囲が「軟化温度」である。
ヒューズエレメントを構成する材料が3成分系合金あるいは多成分系合金である場合は、上記固相線及び液相線を、固相面及び液相面と読み替えて同様に固相と液相が混在あるいは共存する温度範囲が「軟化温度」である。
一方、合金の場合には固相線と液相線との間に温度差があるので、「軟化温度」は温度範囲を有するものであるが、ヒューズエレメントを構成する材料が単一金属である場合、固相線/液相線は存在せず、1点の融点/凝固点が存在する。融点又は凝固点において固相と液相の混在あるいは共存する状態になるので、単一金属のヒューズエレメントの場合には、融点又は凝固点が本明細書における「軟化温度」である。
なお、固相線と液相線測定は、温度上昇過程において相状態変化に伴う潜熱による不連続点(時間変化におけるプラトーな温度)として行うことができる。固相と液相が混在あるいは共存する温度あるいは温度範囲を有する合金材料および単一金属共に、本発明のヒューズエレメントとして用いることができる。
また、ヒューズエレメント3を構成する1個の部材、又は、複数個の部材のそれぞれの形状は、ヒューズとして機能可能であれば特に形状に制限はなく、平板状やワイヤー状のものを例示できる。
このヒューズエレメント3の厚みtや幅wは、通常作動中の通電によっては実質的に変形せず、過電流が流れた際、又は、後述する発熱体の加熱によって、押圧手段で切断可能な任意の寸法を取ることができる。
一対の外部端子孔3aa、外部端子孔3baのうち、一方の外部端子孔は電源側へ接続するために用いることができ、他方の外部端子孔は負荷側へ接続するために用いることができる。
ここで、外部端子孔3aa、外部端子孔3baの形状は図示しない電源側あるいは負荷側の端子に係合可能な形状であれば特に制限はなく、図1(b)に示す外部端子孔3aa、外部端子孔3baは開放部分がない貫通穴であるが、一部に開放部分を有するつめ形状などでもよい。
切断部3Cは、z方向から平面視して、凹状部材20の凹部20aの開口に一致する箇所である。切断部3Cは切断が生じやすい箇所であるが、実際に切断される箇所は切断部3Cではないこともある。
この構成では、軟化温度が低い材料の層から順に固相と液相の混在状態となるが、本実施形態の保護素子では、ヒューズエレメント3には押圧手段によって凸状部材及び凹状部材を挟み切る力が作用しているので、すべての層が軟化温度に達しなくてもヒューズエレメント3は切断され得る。この構成では、各部位ごとにみれば、溶断と言える場合や、せん断と言える場合がある。
ヒューズエレメント3がこの構成である場合、軟化温度が低い材料の層から順に固相と液相の混在状態となるが、すべての層が軟化温度に達しなくてもヒューズエレメント3は切断され得る。
高融点金属層の軟化温度は低融点金属層の軟化温度よりも高いので、ヒューズエレメント3を構成する積層体のうち、低融点金属層において固相と液相の混在状態が先に始まり、ヒューズエレメント3は高融点金属層が軟化温度に達する前に切断され得る。
例えば、Sn/Ag3%/Cu0.5%合金の固相線は217℃である。
高融点金属層に用いられる高融点金属としては、Ag、Cu又はこれらを主成分とする金属を用いることが好ましい。例えば、Agは融点962℃であるため、Agを主成分とする金属からなる高融点金属層は低融点金属層が柔らかくなる温度では剛性を維持できるからである。
図3に、積層体の構造の例を模式的に示した斜視図を示す。
図3(a)に示す積層体(ヒューズエレメント)3AAは、方形状あるいは板状のものであり、内層として低融点金属層3Aaとし、外層として高融点金属層3Abとしたものであるが、内層と外層とを逆にしてもよい。
図3(b)に示す積層体(ヒューズエレメント)3BBは、丸棒状のものであり、内層として低融点金属層3Baとし、外層として高融点金属層3Bbとしたものであるが、内層と外層とを逆にしてもよい。
図3(c)に示す積層体(ヒューズエレメント)3CCは、方形状あるいは板状のものであり、低融点金属層3Caと高融点金属層3Cbとが積層された二層構造のものである。
図3(d)に示す積層体(ヒューズエレメント)3DDは、方形状あるいは板状のものであり、低融点金属層3Daを上下の高融点金属層3Db及び高融点金属層3Dcで挟み込んだ三層構造のものである。逆に、高融点金属層を二層の低融点金属層で挟み込んだ三層構造としてもよい。
図3(a)~(d)は、二層又は三層の積層体としたものであるが、四層以上としてもよい。
図1に示す保護素子100では、凸状部材10が備える凸部10aは直方体形状を有し、xy面に平行な下面10aAと、yz面に平行な外側面10aBa及び外側面10aBbと、xz面に平行な一対の外側面(不図示)とを有する。また、凹状部材20が備える凹部20aは凸部10aが挿入可能に、凸部10aの直方体形状に対応する孔(空間)を有し、yz面に平行な外側面内側面20aBa及び内側面20aBbと、xz面に平行な一対の内側面(不図示)とを有する。
図1に示す保護素子100では、外側面10aBa及び内側面20aBa、並びに、外側面10aBb及び内側面20aBbは、ヒューズエレメント3の通電方向(x方向)と交差していればよく、直交は一例である。
凸状部材10は、先端面10aAを有する凸部10aを少なくとも備え、ヒューズエレメント3の厚さ方向(z方向)において、ヒューズエレメント3を挟んで凹状部材20とは反対側に配置する。
図1に示す保護素子100では、凸部10は、ヒューズエレメント3の通電方向(x方向)において凹状部材20の凹部20aに嵌るような形状を有する。
z方向から平面視して、ヒューズエレメント3の通電方向(x方向)において、凸部10aの第1の端部3a側の外側面10aBaと凹部20aの第1の端部3a側の内側面20aBaとの離間距離d1、及び、凸部10aの第2の端部3b側の外側面10aBbと凹部20aの第2の端部3b側の内側面20aBbとの離間距離d2が小さく、凸部10aが凹部20a内に差し込まれる際に凸部10aの外側面と凹部20aの内側面が接触しつつ差し込まれる構成を、本明細書においては「嵌る」ということにする。
外側面10aBaと内側面20aBa、及び、外側面10aBbと内側面20aBbが「嵌る」構成は、それらの対向する面の対が「近接して配置する」構成の一例であり、離間距離d1及びd2は限定するものではないが、目安を言えば、0.1~0.2mmであり、好ましくは0.02~0.1mmである。離間距離d1及びd2の両者が同じであっても異なっていてもよい。
凸部10aと凹部20aとが互いに嵌るような形状とすることによって、せん断作用が効きやすくなる。
ここで、樹脂材料のガラス転移温度(Tg)とは、軟質のゴム状態から硬質のガラス状態になる温度をいう。樹脂はガラス転移温度以上に加熱すると分子が運動しやすくなり、軟質のゴム状態になる。一方、冷えていくと、分子の運動が制限されて、硬質のガラス状態になる。
また、特にナイロン系樹脂は耐トラッキング性(トラッキング(炭化導電路)破壊に対する耐性)が高く、250V以上である。耐トラッキング性は、IEC60112に基づく試験により求めることができる。ナイロン系樹脂の中でも、ナイロン46、ナイロン6T、ナイロン9Tを用いることが好ましく、耐トラッキング性を600V以上とすることができる。
凹状部材20は、凹部20aを少なくとも備え、ヒューズエレメント3の厚さ方向(z方向)において、ヒューズエレメント3を挟んで凸状部材10とは反対側に配置する。
図1に示す保護素子100では、上述の通り、凹部20aは凸状部材10の凸部10aが嵌るような形状を有する。
また、凸状部材10と同様に、凹状部材20を、樹脂以外の材料例えば、セラミックス材料で作製した場合に、凹部20aの一部をナイロン系樹脂で被覆してもよい。
押圧手段30としては、凸状部材10と凹状部材20とがヒューズエレメント3の切断部3Cを挟み込む方向(z方向)に相対的な距離を縮めるように弾性力を付与することができる公知の手段を用いることができる。例えば、バネやゴムなどを例示できる。
凸状部材10側及び凹状部材20側の両方に押圧手段30を設ける場合には、両方の押圧手段30を同じものにしてもよいし、異なるものにしてもよい。
また、凸状部材10側及び凹状部材20側の一方の側、あるいは、両方のそれぞれに、複数の押圧手段30を設置してもよい。
押圧手段30を複数備えた構成とした場合には、縮める程度を互いに異なるものとすることによって、弾性力を調整してもよい。
ここで、保護素子100では、凸状部材10及び凹状部材20が、押圧手段30による弾性力を受けて、ヒューズエレメント3をせん断するようにせん断力を付与しており、ヒューズエレメント3は完全溶融状態にならなくても切断され得る。ヒューズエレメント3がどのタイミングで切断されるかは、ヒューズエレメント3の構成や、凸状部材10及び凹状部材20の構成、押圧手段30の弾性力などによって決まる。
保護素子100においては、ヒューズエレメント自体を物理的に切断する点で、ヒューズエレメントとバネとの接合を切り離す上述のバネ利用タイプの保護素子とは異なる。
また、アーク放電は、距離に反比例する電界強度に依存するが、保護素子100では、切断されたヒューズエレメントの切断面同士の距離は弾性力によって急速に大きくなるので、アーク放電が発生してもアーク放電を速やかに止めることができる。
また、保護素子100では、ヒューズエレメントが完全溶融状態に至る前の柔らかくなる温度あるいは固相と液相とが混在する温度すなわち、軟化温度においてヒューズエレメントを切断できるので、アーク放電の発生自体を低減できる。
図4は、第1実施形態に係る保護素子の変形例の模式図であり、(a)は断面模式図であり、(b)は、ヒューズエレメント及び端子部材の側面模式図であり、(c)は、(b)に示したヒューズエレメント及び端子部材を裏側(-z側)から見た平面模式図である。上記図において同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記図と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図4に示す保護素子100Aでは、ヒューズエレメント3の第1の端部3aの厚み方向に第1の端子部材5が重なるように接続され、また、第2の端部3bの厚み方向に第2の端子部材6が重なるように接続されている点が主な差異である。
第1の端子部材、及び、第2の端子部材はそれぞれ、ヒューズエレメントの外部との接続のための剛性を補強し、電気抵抗を低減するものである。
第1の端子部材5は、第1の端部3aが備える外部端子孔3aaに対応する位置に外部端子孔5aを有する。また、第2の端子部材6は、第2の端部3bが備える外部端子孔3baに対応する位置に外部端子孔6aを有する。
そのうち、剛性強化の観点では、黄銅が好ましい。
そのうち、電気抵抗低減の観点では、銅が好ましい。
第1の端子部材、及び、第2の端子部材の材料は、同じでも異なっていてもよい。
第1の端子部材、及び、第2の端子部材の厚みは、同じでも異なっていてもよい。
図5は、第2実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は断面模式図であり、(b)は、第1の電極、第2電極及びヒューズエレメントの構成の側面模式図であり、(c)は第1の電極、第2電極及びヒューズエレメントの構成の平面模式図である。第1実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、第1実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
第1の電極1及び第2の電極2はそれぞれ、ヒューズエレメント3の第1の端部3a、第2の端部3bに電気的に接続されている。
一対の外部端子孔1a、2aのうち、一方の外部端子孔は電源側へ接続するために用いることができ、他方の外部端子孔は負荷側へ接続するために用いることができる。
ここで、外部端子孔1a、2aの形状は図示しない電源側あるいは負荷側の端子に係合可能な形状であれば特に制限はなく、図5(c)に示す外部端子孔1a、2aは開放部分がない貫通穴であるが、一部に開放部分を有するつめ形状などでもよい。
第1の電極1あるいは第2の電極2とヒューズエレメント3との間の電気抵抗を下げるためである。
はんだの材料としては公知のものを用いることができるが、抵抗率と融点の観点からSnを主成分とするものが好ましい。
図6は、第2実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図1(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図2(a)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
第3実施形態に係る保護素子の変形例として、図1に示す保護素子のように、第1の電極および第2の電極を備えない構成であってもよい。
押圧手段30として用いられているバネは凸状部材11の基部11bの上面11bAに載置され、縮められた状態で保持されている。
一方、第1実施形態及び第2実施形態に係る保護素子では、ヒューズエレメント3を挟み切るせん断作用は、厚さ方向(z方向)から平面視して、外側面10aBa及び内側面20aBaの近傍、並びに、外側面10aBb及び内側面20aBbの近傍の2か所で強くなる。第1実施形態及び第2実施形態に係る保護素子では、せん断作用が強い箇所が2か所になるが、切断試験を行ったところ、実際にはそのうちの一方の箇所で切断された。これは、一方の箇所で切断が進むと、他方の箇所にかかるせん断力が分散されるからであると考えられる。
また、最初からせん断部位を1か所とすることで押圧手段30であるバネの強度を低く設定することができ、その結果、ケース60の簡素化やバネの小型化により部材の低コスト化を図ることができる。
図7は、第4実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、図1(a)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
発熱素子40は、発熱体41を有し、さらに、ヒューズエレメント3側の表面に、発熱体41に電気的に接続された電極層42を有する。
外部回路の電流経路を遮断する必要が生じた場合に、外部回路に設けられた電流制御素子によって発熱体41に通電できる。
ヒューズエレメント3に定格電流を越えた電流が流れた状態、又は、発熱体41に通電された状態において、ヒューズエレメント3が軟化温度以上の温度に加熱され、ヒューズエレメントが切断される。ヒューズエレメント3が切断されることによって、外部回路の電流経路が遮断されると共に、発熱体41への給電も遮断される。
具体的には、図9に示すように、外側面10aBa及び内側面20aBaの近傍と、外側面10aBb及び内側面20aBbの近傍のうち、外側面10aBa及び内側面20aBaの近傍側で切断したいときには、発熱素子40を内側面20aBa側に配置する。
ケース60は、アルミナ等の熱伝導率が高いセラミックス材料によって形成されていることが好ましい。ヒューズエレメントが過電流により発熱した熱を効率的に外部に放熱し、中空で保持されたヒューズエレメントを局所的に加熱、溶断させることが可能となる。
図13(a)は、第5実施形態に係る保護素子の主要部の断面模式図である。
上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
かかる支持部材を備えることによって、ヒューズエレメントの定格電流通電中の温度以下においてヒューズエレメントのせん断負荷を低減することができる。
図13(a)においては、支持部材50はヒューズエレメント3に直接接して支持しているが、層を介して間接的に支持するものであってもよい。
ヒューズエレメントが切断される際には、支持部材50は、押圧手段30からの力により符号50Aに示すように変形している。
図15は、第6実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は断面模式図であり、(b)は、a)において点線で丸状に囲んだ箇所の拡大図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図16は、第6実施形態に係る保護素子の変形例の断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図16に示す保護素子800Aでは、ヒューズエレメント3の第1の端部3aの厚み方向に第1の端子部材5が重なるように接続され、また、第2の端部3bの厚み方向に第2の端子部材6が重なるように接続されている点が主な差異である。
図17は、第7実施形態に係る保護素子の主要部の断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図18は、第8実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図15(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図15(b)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
押圧手段30として用いられているバネは凸状部材11の基部11bの上面11bAに載置され、縮められた状態で保持されている。
図19は、第9実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図18(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図18(b)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図20は、第10実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図19(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図19(b)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図20に示す保護素子1200では、図19に示す保護素子1100と比較して、支持部材51がヒューズエレメント3を下から発熱素子40を介して間接的に支持する点が異なる。
図21は、第11実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図19(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図19(b)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図22は、第12実施形態に係る保護素子の主要部の模式図であり、(a)は図21(a)に対応する断面模式図であり、(b)は図21(b)に対応する断面模式図である。上記実施形態と同じ符号を用いた部材は同じ構成を有するものであり、説明を省略する。また、上記実施形態と符号が異なっていても機能が同じ部材については説明を省略する場合がある。
図22に示す保護素子1400では、図21に示す保護素子1100と比較して、支持部材51がヒューズエレメント23を下から発熱素子40を介して間接的に支持する点が異なる。
2 第2の電極
3、13、23 ヒューズエレメント
3a 第1の端部
3b 第2の端部
10、11 凸状部材
10a、11a 凸部
10aBa、10aBb 外側面
20 凹状部材
20a 凹部
20aBa、20aBb 内側面
30 押圧手段
40 発熱素子
41 発熱体
42 電極層
50 支持部材
60 ケース
100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400 保護素子
Claims (33)
- 第1の端部と第2の端部とを有し、前記第1の端部から前記第2の端部に向けて通電するヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントの前記第1の端部と前記第2の端部の間に位置する切断部を挟み込むように対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記切断部を挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記ヒューズエレメントを構成する材料の軟化温度以上の温度において、前記ヒューズエレメントが切断される、保護素子。 - 前記ヒューズエレメントは、1個又は複数個の、平板状又はワイヤー状のいずれかのパーツからなる、請求項1に記載の保護素子。
- 前記第1の端部に第1の端子部材が接続され、前記第2の端部に第2の端子部材が接続されている、請求項1又は2のいずれかに記載の保護素子。
- 第1の電極と第2の電極とを有し、
前記第1の電極と前記ヒューズエレメントの前記第1の端部、および前記第2の電極と前記ヒューズエレメントの前記第2の端部がそれぞれ接続されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の保護素子。 - 前記押圧手段はバネ又はゴムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記凹状部材には、前記凸部を前記凹部に誘導するガイドが設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記凸部に近接する位置に、前記ヒューズエレメントに接して前記ヒューズエレメントを加熱する発熱素子を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記発熱素子は、発熱体を有し、さらに、前記ヒューズエレメント側の表面に前記発熱体に電気的に接続された電極層を有する、請求項7に記載の保護素子。
- 第3の電極を有し、
前記発熱体の一端が前記電極層と電気的に接続され、前記発熱体の他端が前記第3の電極と電気的に接続されている、請求項8に記載の保護素子。 - 前記発熱体は、前記ヒューズエレメントの前記凸状部材側に配置される、請求項7~9のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記発熱体は、前記ヒューズエレメントの前記凹状部材側に配置される、請求項7~9のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記発熱素子の側面、前記凸部の外側面、及び、前記凹部の内側面は電気的に絶縁されている、請求項7~11のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記ヒューズエレメントは、内層を低融点金属、外層を高融点金属とする積層体である、請求項1~12のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記低融点金属はSnもしくはSnを主成分とする金属からなり、前記高融点金属は、Ag若しくはCu又はAg若しくはCuを主成分とする金属からなる、請求項13に記載の保護素子。
- 前記ヒューズエレメントに定格電流を越えた電流が流れた状態、又は、前記発熱体に通電された状態において、前記ヒューズエレメントが前記軟化温度以上の温度に加熱され、前記ヒューズエレメントが切断されて通電が遮断される、請求項1~14のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記凹状部材の前記凹部内に配置して、前記ヒューズエレメントを下から直接的又は間接的に支持するものであって、前記ヒューズエレメントの定格電流通電中の温度以下においては前記ヒューズエレメントの変形を抑制し、前記ヒューズエレメントを構成する材料の固相線温度以上の温度においては押圧手段からの力により変形し前記ヒューズエレメントの切断を許容する材料からなる支持部材を、備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の保護素子。
- 第1の端部と第2の端部とを有し、前記第1の端部から前記第2の端部に向けて通電するヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントの前記第1の端部と前記第2の端部の間に位置する切断部を挟み込むように対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記切断部を挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記凸部に近接する位置に、前記ヒューズエレメントに接して前記ヒューズエレメントを加熱溶融させる発熱素子を更に備え、
前記発熱素子の加熱によって、前記ヒューズエレメントを切断する、保護素子。 - 前記ヒューズエレメントは、1個又は複数個の、平板状又はワイヤー状のいずれかのパーツからなる、請求項17に記載の保護素子。
- 第1の電極と第2の電極を有し、前記第1の電極と前記ヒューズエレメントの前記第1の端部、および前記第2の電極と前記ヒューズエレメントの前記第2の端部がそれぞれ接続されている、請求項17又は18のいずれかに記載の保護素子。
- 前記押圧手段はバネ又はゴムである、請求項17~19のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記凹状部材には、前記凸部を前記凹部に誘導するガイドが設けられている、請求項17~20のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記発熱素子は、発熱体を有し、さらに、前記ヒューズエレメント側の表面に前記発熱体に電気的に接続された電極層を有する、請求項17~21のいずれか一項に記載の保護素子。
- 第3の電極を有し、
前記発熱体の一端が前記電極層と電気的に接続され、前記発熱体の他端が前記第3の電極と電気的に接続されている、請求項22に記載の保護素子。 - 前記発熱体は、前記ヒューズエレメントの前記凸状部材側に配置される、請求項22又は23のいずれかに記載の保護素子。
- 前記発熱体は、前記ヒューズエレメントの前記凹状部材側に配置される、請求項22又は23のいずれかに記載の保護素子。
- 前記発熱素子の側面、前記凸部の外側面、及び、前記凹部の内側面は電気的に絶縁されている、請求項17~25のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記ヒューズエレメントは、内層を低融点金属、外層を高融点金属とする積層体である、請求項17~26のいずれか一項に記載の保護素子。
- 前記低融点金属はSnもしくはSnを主成分とする金属からなり、前記高融点金属は、Ag若しくはCu又はAg若しくはCuを主成分とする金属からなる、請求項27に記載の保護素子。
- 前記凹状部材の前記凹部内に配置して、前記ヒューズエレメントを下から直接的又は間接的に支持するものであって、前記ヒューズエレメントの定格電流通電中の温度以下においては前記ヒューズエレメントの変形を抑制し、前記ヒューズエレメントを構成する金属材料の固相線温度以上の温度においては押圧手段からの力により変形し前記ヒューズエレメントの切断を許容する材料からなる支持部材を、備える、請求項17~28のいずれか一項に記載の保護素子。
- 第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれに、両端面がはんだにて接続されたヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントを挟み込むように対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記ヒューズエレメントを挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記ヒューズエレメントの前記第1の電極および前記第2の電極のいずれかに接続された一方の端面が、前記第1の方向からの平面視して、前記凹部の開口内に位置し、
前記はんだを構成する金属材料の軟化温度以上の温度において、前記一方の端面と前記第1の電極又は前記第2の電極との接続部が切断される、保護素子。 - 第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれに、両端面がはんだにて接続されたヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントを挟み込むように対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記ヒューズエレメントを挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記ヒューズエレメントの前記第1の電極および前記第2の電極のいずれかに接続された一方の端面が、前記第1の方向からの平面視して、前記凹部の開口内に位置し、
前記凸部に近接する位置に、前記ヒューズエレメントに接して前記ヒューズエレメントを加熱溶融させる発熱素子を更に備え、
前記発熱素子の加熱によって、前記一方の端面と前記第1の電極又は前記第2の電極との接続部が切断される、保護素子。 - 第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれに、両端面がはんだにて接続されたヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントを挟み込むように、対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記ヒューズエレメントを挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記ヒューズエレメントの前記第1の電極および前記第2の電極に接続された両端面が、前記第1の方向からの平面視して、前記凹部の開口内に位置し、
前記はんだを構成する金属材料の軟化温度以上の温度の温度において、前記ヒューズエレメントの両端面と前記第1の電極又は前記第2の電極との少なくとも一方の接続部が切断される、保護素子。 - 第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれに、両端面がはんだにて接続されたヒューズエレメントと、
前記ヒューズエレメントを挟み込むように、対向して配置する凸状部材及び凹状部材と、
前記凸状部材と前記凹状部材とが、前記ヒューズエレメントを挟み込む方向である第1の方向において相対的な距離を縮めるように弾性力を付与する押圧手段と、を備え、
前記ヒューズエレメントの通電方向と交差する、前記凸状部材の凸部及び前記凹状部材の凹部の対向する少なくとも一対の面は、前記第1の方向からの平面視において近接して配置し、
前記ヒューズエレメントの前記第1の電極および前記第2の電極に接続された両端面が、前記第1の方向からの平面視して、前記凹部の開口内に位置し、
前記凸部に近接する位置に、前記ヒューズエレメントに接して前記ヒューズエレメントを加熱溶融させる発熱素子を更に備え、
前記発熱素子の加熱によって、前記ヒューズエレメントの両端面と前記第1の電極又は前記第2の電極との少なくとも一方の接続部が切断される、保護素子。
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