JP7173706B2 - レゾルバ装置 - Google Patents

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本発明は、レゾルバ装置に関する。
従来、この種のレゾルバ装置としては、レゾルバから得られた回転角の波形の誤差補正を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、レゾルバから得られた回転角から一定の回転速度(角速度)でロータが機械1周期だけ回転するとした場合における理想角を減じることにより誤差値を求め、得られた誤差値に基づいて誤差補正を行なう。これにより、レゾルバの検出精度を高めることができるとしている。
特開2013-257229号公報
ところで、エンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸にレゾルバが取り付けられている場合、得られる誤差値は、エンジンの状態によっては、エンジンからの影響を受けて大きくばらつくことがある。この場合、誤差値に基づいて回転角を補正しても、十分な精度を確保することができない。
本発明のレゾルバ装置は、レゾルバの回転角をより適正に補正することを主目的とする。
本発明のレゾルバ装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のレゾルバ装置は、
エンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸に取り付けられたレゾルバにより得られる回転角を補正するレゾルバ装置であって、
前記回転角の誤差値を取得し、前記エンジンの回転数が低いほど小さくなり及び/又は前記エンジンのトルクが高いほど小さくなるように反映率を設定し、前記誤差値を前記反映率で反映させた補正値を用いて前記回転角を補正する、
ことを要旨とする。
この本発明のレゾルバ装置では、エンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸に取り付けられたレゾルバにより得られる回転角の誤差値を取得する。続いて、エンジンの回転数が低いほど小さくなり及び/又はエンジンのトルクが高いほど小さくなるように反映率を設定する。そして、誤差値を反映率で反映させた補正値を用いて回転角を補正する。本願の発明者らは、エンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸にレゾルバが取り付けられている場合、当該レゾルバにより得られる回転角の誤差値は、エンジンの状態によっては、エンジンからの影響を受けて大きくばらつくことがあり、ばらつきの程度は、エンジンの回転数が低いほど,エンジンのトルクが高いほど大きくなることを見出した。したがって、エンジンの回転数が低いほど小さくなり及び/又はエンジンのトルクが高いほど小さくなるように誤差値を補正値に反映させる際の反映率を設定することで、レゾルバの回転角をより適正に補正することができる。
こうした本発明のレゾルバ装置において、前記モータの回転変化速度が高いほど小さくなり及び/又は前記モータのトルク変化速度が高いほど小さくなるように前記反映率を設定するものとしてもよい。これは、レゾルバにより得られる回転角の誤差値は、モータの回転変化速度やトルク変化速度によっても大きな影響を受けることに基づく。
また、本発明のレゾルバ装置において、前記誤差値を複数取得し、取得した複数の誤差値を平均化して前記補正値を導出する平均化処理を行ない、前記平均化処理を行なう際の平均化回数を、前記エンジンの回転数が低いほど多くなり及び/又は前記エンジンのトルクが高いほど多くなるように設定するものとしてもよい。
ハイブリッド自動車の構成の概略を示す構成図である。 本発明の一実施例としてのレゾルバ装置100の構成の概略を示す構成図である。 回転角データDTと基準角信号NMとレゾルバ誤差δの時間変化の様子を示す説明図である。 モータECU40のCPU40aにより実行される回転角補正量設定処理の一例を示すフローチャートである。 反映率設定用マップの一例を示す説明図である。 反映率設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン回転数とエンジントルクとレゾルバ誤差のバラツキの大小との関係を示す説明図である。 反映率設定用マップの一例を示す説明図である。 反映率設定用マップの一例を示す説明図である。 平均化回数設定用マップの一例を示す説明図である。 平均化回数設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、ハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。図2は、本発明の一実施例としてのレゾルバ装置100の構成の概略を示す構成図である。ハイブリッド自動車20は、図1,図2に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、蓄電装置としてのバッテリ50と、有段変速機60と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、実施例のレゾルバ装置100と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、CPUやROM、RAM、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートから入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、エンジン22のクランクシャフト23の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23aからのクランクシャフト23のクランク角θcrを挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23aからのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、回転要素としてサンギヤとリングギヤとキャリアとを有するシングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ30のサンギヤは、モータMG1の回転子に接続されている。リングギヤは、伝達部材32を介してモータMG2の回転子および有段変速機60の入力軸に接続されている。キャリヤは、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト23に接続されている。
モータMG1,MG2は、何れも、例えば同期発電電動機として構成されている。モータMG1の回転子は、上述したように、プラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2の回転子は、上述したように、伝達部材32を介してプラネタリギヤ30のリングギヤおよび有段変速機60の入力軸に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられると共に電力ライン54を介してバッテリ50に接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、CPU40aやROM40b、RAM40c、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、例えば、モータMG1,MG2の各回転子と一体回転する各回転軸101にそれぞれ取り付けられたレゾルバ102からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる相電流を検出する電流センサからのモータMG1,MG2の各相の相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2を挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、各レゾルバ102からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の電気角θe1,θe2や回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されている。このバッテリ50は、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52により管理されている。
バッテリECU52は、CPUやROM、RAM、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいてバッテリ50の蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
有段変速機60は、例えば、第1速から第4速までの前進段や後進段を形成可能な4段変速の有段変速機として構成されている。この有段変速機60の入力軸は、上述したように、伝達部材32を介してプラネタリギヤ30のリングギヤおよびモータMG2に接続されている。有段変速機60の出力軸は、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸36に接続されている。
HVECU70は、CPUやROM、RAM、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、駆動軸36の回転数を検出する回転数センサ36aからの駆動軸36の回転数Ndや、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。さらに、運転者が燃費を優先する通常モードと、燃費よりも運転者の運転感覚(ドライバビリティやドライブフィーリング)を優先するドラビリ優先モードとを含む複数の走行モードから実行する走行モードを選択するためモードスイッチ90からのモード信号も挙げることもできる。HVECU70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。HVECU70から出力される信号としては、例えば、有段変速機60への制御信号を挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
ここで、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や、後進ポジション(Rポジション)、ニュートラルポジション(Nポジション)、前進ポジション(Dポジション)などが用意されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)や、エンジン22の運転を伴わずに走行する電動走行(EV走行)を行なう。
実施例のレゾルバ装置100は、図2に示すように、モータMG1,MG2の各回転子と一体に回転する各回転軸101にそれぞれ取り付けられたレゾルバ102と、レゾルバ102に励磁信号を出力する発振回路110と、レゾルバ102からの出力信号をデジタル変換する周知のレゾルバデジタルコンバータ(以下、R/Dコンバータという)112と、R/Dコンバータ112からのデータを入力して補正する電子制御ユニットとしてのモータECU40と、を備える。
レゾルバ102は、図示するように、回転軸101と一体で回転する磁性体としてのロータ104と、励磁コイル105と2つの出力コイル106,107とを内蔵する磁性体としてのステータ108とを備える。励磁コイル105には、発振回路110から励磁信号(図中、REF信号)として一定周波数の交流電流が印加される。2つの出力コイル106,107は、互いに電気的に90度の間隔をもって配置され、出力信号を出力する。この2つの出力コイル106,107の出力信号は、楕円形状のロータ104の回転により生じるロータ104とステータ108との間隙の変化に伴ってそれぞれピーク値を補完すると、正弦波状,余弦波状に変化する(以下、図示するように、出力コイル106,107の出力信号をそれぞれSIN信号,COS信号ともいう)。レゾルバ102(2つの出力コイル106,107)の出力信号はアナログ信号をデジタル変換するR/Dコンバータ112に励磁信号と共に入力される。R/Dコンバータ112は、SIN信号とCOS信号との差などから回転軸101の回転角に相当する回転角データDTを生成すると共に、SIN信号とCOS信号とがクロスするタイミングの1つで回転角データDTの回転周期を定める基準角(基準位置)を示すパルス状の基準角信号NMを生成し、生成した回転角データDTと基準角信号NMとをモータECU40に出力する。なお、生成された回転角データDTは、レゾルバ102の出力信号に含まれるレゾルバ102の経年変化や個体差による誤差や、R/Dコンバータ112のデジタル変換処理に伴う誤差などにより、回転軸101の実際の回転角と比較して誤差(以下、レゾルバ誤差とも称する)を含んでいる。
モータECU40は、回転角全域をN個の領域に分割し、領域ごとに入力した回転軸101のN個の回転角データDT(1),DT(2),…,DT(N)が理想的な回転角としての理想角となるよう回転角データDT(1),DT(2),…,DT(N)の補正量DA(1),DA(2),…,DA(N)を設定する。そして、回転角データDT(1),DT(2),…,DT(N)を補正量DA(1),DA(2),…,DA(N)で補正することにより補正回転角θ(1),θ(2),…,θ(N)を設定している。図3に、回転角データDTと基準角信号NMとレゾルバ誤差δの時間変化の様子の一例を示す。図中、一点鎖線が理想角を示し、回転角データDTと理想角との差がレゾルバ誤差δである。図示するように、理想角は、基準角信号NMを入力する毎に、レゾルバ102が略等速で回転していたときの理想的な回転角データDTとして推定される角度である。
レゾルバ102の出力信号から得られる回転角データDTの補正は、図4に例示する回転角補正量設定処理により設定される補正量DAを用いて行なわれる。回転角補正量設定処理は、モータECU40のCPU40aにより基準角信号NMがオンされる度に繰り返し実行される。回転角補正量設定処理では、モータECU40のCPU40aは、まず、今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)(ただし、変数i=1~N,値Nは回転角全域における領域の分割数,以下同じ)を設定する(ステップS100)。今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)の設定は、以下のように行なわれる。すなわち、CPU40aは、まず、今回周期の回転角データDT0(i)と基準角信号NMとを入力すると共に、入力した回転角データDT0(i)をRAM40cに順次記憶する。続いて、CPU40aは、入力した基準角信号NMがオン信号であるかオフ信号であるかを判定する。CPU40aは、基準角信号NMがオン信号であるときには、1回の回転周期が終了したと判断し、今回周期についての理想角を示す理想角データDR0(i)を設定する。そして、CPU40aは、回転角データDT0(i)から理想角データDR0(i)を減じたものをレゾルバ誤差δ0(i)として設定してRAM40cに順次記憶する。なお、CPU40aは、1回の回転周期が終了し、新たな回転周期が開始されると、今回周期の回転角データDT0(i)が前回周期の回転角データDT1(i)となると共に今回周期よりも前の周期の各回転角データDT1(i),DT2(i),…がそれぞれ1回前の周期の回転角データDT2(i),DT3(i),…となるようにデータを更新する。また、今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)が前回周期のレゾルバ誤差δ1(i)となると共に今回周期よりも前の周期の各レゾルバ誤差δ1(i),δ2(i),…がそれぞれ1回前の周期の各レゾルバ誤差δ2(i),δ3(i),…となるようにデータを更新する。
こうして今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)を取得すると、CPU40aは、今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)を今回周期の補正量DA0(i)に反映する際の実行用反映率αを、エンジン22の状態に応じて設定する(ステップS110)。この処理は、エンジン22の回転数Neと図5に例示する反映率設定用マップとに基づいて反映率α1を設定すると共に、エンジン22のトルクTeと図6に例示する反映率設定用マップとに基づいて反映率α2を設定し、設定した反映率α1,α2のうち小さい方を実行用反映率αとして設定することにより行なわれる。反映率α1,α2は、いずれも、値0(0%)~値1(100%)の範囲で定められる。反映率α1は、図5に示すように、エンジン22の回転数Neが低いほど小さくなるように設定される。反映率α2は、図6に示すように、エンジン22のトルクTeが高いほど小さくなるように設定される。こうする理由については後述する。
続いて、CPU40aは、実行用反映率αに基づいて次式(1)により今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)を調整してレゾルバ誤差δ0(i)を再設定する(ステップS120)。ここで、式(1)中、「δ1ave(i)」は、この回転角補正量設定処理の前回の制御周期(前回周期)において、後述するステップS130の平均化処理により算出された平均誤差を示す。
δ0(i)=α・δ0(i)+(1-α)・δ1ave(i) …(1)
次に、CPU40aは、平均化回数を値Zとしたときに、今回周期から(Z-1)周期前までの各レゾルバ誤差δ0(i)~δ(Z-1)(i)の総和を平均化回数Zで除したものを今回周期の平均誤差δ0ave(i)として算出してRAM40cに記憶する(ステップS130)。なお、CPU40aは、次の回転周期が開始されると、今回周期の平均誤差δ0ave(i)が前回周期の平均誤差δ1ave(i)となると共に今回周期よりも前の周期の各平均誤差δ1ave(i),δ2ave(i),…がそれぞれ1回前の各平均誤差δ2ave(i),δ3ave(i),…となるようにデータを更新する。
そして、CPU40aは、算出した今回周期の平均誤差δave(i)を今回周期の補正量DA0(i)として設定すると共に設定した今回周期の補正量DA0(i)をRAM40cに記憶して(ステップS140)、本処理を終了する。CPU40aは、次の回転周期が開始されると、今回周期の補正量DA0(i)が前回周期の補正量DA1(i)となると共に今回周期よりも前の周期の各補正量DA1(i),DA2(i),…がそれぞれ1回前の周期の各補正量DA2(i),DA3(i),…となるようにデータを更新する。そして、新たに得られた今回周期の回転角データDT0(i)を前回周期の補正量DA1(i)を用いて補正することにより補正回転角θ(i)を設定する。
こうした処理により、補正量は前回周期のデータを用いて設定されることになり、現在のモータの回転軸101の回転状態(例えば高速や低速で回転している状態)をより反映した補正量をもってレゾルバ102からの回転角データDTを補正することができる。しかし、モータMG1の回転子やモータMG2の回転子はエンジン22のクランクシャフト26にプラネタリギヤ30を介して接続されているため、モータMG1,MG2の回転軸101に取り付けられたレゾルバ102から得られる回転角データDTは、エンジン22の状態によっては、エンジン22からの影響を受けて、レゾルバ誤差δに大きなバラツキが発生する場合があった。本願の発明者らは、鋭意研究の結果、レゾルバ102の出力信号から得られる回転角データDTに含まれる誤差のバラツキは、図7に示すように、エンジン22の回転数Neが低いほど大きくなると共にエンジン22のトルクTeが高いほど大きくなることを見出した。そこで、本実施例では、エンジン22の回転数Neが低いほど小さくなると共にエンジン22のトルクTeが高いほど小さくなるように、レゾルバ誤差を補正量に反映させる際の実行用反映率αを設定することにより、補正量をより適正に設定することができる。
以上説明した実施例のレゾルバ装置100では、レゾルバ102から得られる回転角データDT0(i)の理想角に対するレゾルバ誤差を設定し、エンジン22の回転数Neが低いほど小さくなると共にエンジン22のトルクTeが高いほど小さくなるようにレゾルバ誤差を補正量に反映する際の実行用反映率αを設定する。本願の発明者らはエンジン22からの動力が伝達されるモータMG1,MG2の回転軸101にレゾルバ102が取り付けられている場合、レゾルバ102から得られる回転角データの理想角に対する誤差のバラツキは、エンジン22の回転数Neが低いほど,エンジン22のトルクTeが高いほど、エンジン22からの影響を受けやすく、大きくなることを見出した。したがって、エンジン22の回転数Neが低いほど小さくなると共にエンジン22のトルクTeが高いほど小さくなるように実行用反映率αを設定することで、補正量を適正に設定することができる。この結果、レゾルバの回転角をより適正に補正することができる。
実施例のレゾルバ装置100では、レゾルバ誤差を補正量に反映させる際の実行用反映率αとして、エンジン22の回転数Neに基づいて反映率α1を設定すると共にエンジン22のトルクTeに基づいて反映率α2を設定し、設定した反映率α1,α2のうち小さい方を設定するものとした。しかし、エンジン22の回転数Neに基づいて設定される反映率α1を実行用反映率αとしてもよいし、エンジン22のトルクTeに基づいて設定される反映率α2を実行用反映率αとしてもよい。
実施例のレゾルバ装置100では、実行用反映率αを、エンジン22の回転数NeとトルクTeとに基づいて設定するものとした。しかし、実行用反映率αを、モータMG1,MG2の回転変化速度(回転加速度)とトルク変化速度とに基づいて設定するものとしてもよい。具体的には、図8に例示する反映率設定用マップを用いてモータMG1,MG2の回転変化速度(回転加速度)に基づいて反映率α3を設定すると共に図9に例示する反映率設定用マップを用いてモータMG1,MG2のトルク変化速度に基づいて反映率α4を設定し、設定した反映率α3,α4のうち小さい方、あるいはエンジン22の回転数NeやトルクTeに基づく反映率α1,α2も含む反映率α1,α2,α3,α4のうち最も小さいものを実行用反映率αとして設定するものとしてもよい。また、モータMG1,MG2の回転変化速度(回転加速度)に基づいて設定される反映率α3を実行用反映率αとしてもよいし、モータMG1,MG2のトルク変化速度に基づいて設定される反映率α4を実行用反映率αとしてもよい。
実施例のレゾルバ装置100では、エンジン22の回転数NeやトルクTeに基づいて実行用反映率αを設定し、設定した実行用反映率αでレゾルバ誤差を補正量に反映させるものとした。しかし、エンジン22の回転数NeやトルクTeに基づいて実行用平均化回数を設定し、設定した実行用平均化回数を用いてステップS130による平均化処理を実行するものとしてもよい。実行用平均化回数の設定は、例えば、図10に例示する平均化回数設定用マップを用いてエンジン22の回転数Neに基づいて平均化回数Z1を設定すると共に、図11に例示する平均化回数設定用マップを用いてエンジン22のトルクTeに基づいて平均化回数Z2を設定し、設定した平均化回数Z1,Z2のうち多い方を実行用平均化回数として設定することにより行なわれる。平均化回数Z1は、図10に示すように、エンジン22の回転数Neが低いほど多くなるように設定される。平均化回数Z2は、図11に示すように、エンジン22のトルクTeが高いほど多くなるように設定される。勿論、エンジン22の回転数Neに基づいて設定される平均化回数Z1を実行用平均化回数としてもよいし、エンジン22のトルクTeに基づいて設定される平均化回数Z2を実行用平均化回数としてもよい。また、モータMG1,MG2の回転変化速度(回転加速度)やトルク変化速度に基づいて実行用平均化回数を設定してもよい。この場合、実行用平均化回数は、モータMG1,MG2の回転変化速度が高いほど多くなり、モータMG1,MG2のトルク変化速度が高いほど多くなるように設定すればよい。
実施例のレゾルバ装置100では、ステップS100で設定した今回周期のレゾルバ誤差δ0(i)を、前回周期の平均誤差δ1ave(i)を用いて式(1)により実行用反映率αに応じて調整するものとした。しかし、前回周期の平均誤差δ1ave(i)に代えて、平均化回数ZとしてZ回前の周期に設定したレゾルバ誤差δ(Z)(i)を用いるものとしてもよい。
実施例のレゾルバ装置100では、平均化回数を値Zとして今回周期から(Z-1)回前の周期までの各レゾルバ誤差δ0(i)~δ(Z-1)(i)を用いて平均化処理を行なうものとした。しかし、平均化処理を行なうことなく、実行用反映率αを用いてステップS120において調整されたレゾルバ誤差から直接に補正量を設定してもよい。
実施例のレゾルバ装置100では、モータMG1,MG2の両方についてそれぞれ回転角データの誤差を補正量に反映させる際に用いる反映率を設定するものとした。しかし、モータMG1,MG2の一方についてのみ反映率を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、有段変速機60を備えるものとした。しかし、有段変速機60を備えずに、プラネタリギヤ30のリングギヤが接続された伝達部材32と駆動軸36とが直接に接続されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とHVECU70とを備えるものとした。しかし、これらのうちの少なくとも2つは、単一の電子制御ユニットとして構成されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、プラネタリギヤ30のサンギヤ,リングギヤ,キャリヤにモータMG1,エンジン22,モータMG2および駆動軸が接続されるものとした。しかし、例えば、駆動軸に変速機を介してモータを接続すると共にモータにクラッチを介してエンジンを接続したハイブリッド自動車の構成としてもよい。本発明のレゾルバ装置は、このようにエンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸にレゾルバが取り付けられるものであれば、如何なる構成のハイブリッド自動車にも適用可能である。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1,MG2が「モータ」に相当し、レゾルバ102が「レゾルバ」に相当し、レゾルバ102とモータECU40とを含むレゾルバ装置100が「レゾルバ装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、レゾルバ装置やハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクシャフト、23a クランクポジションセンサ、24 エンジンECU、28 ダンパ、29 トランスミッションケース、30 プラネタリギヤ、32 伝達部材、36 駆動軸、36a 回転数センサ、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータECU、41,42 インバータ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリECU、54 電力ライン、60 有段変速機、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 モードスイッチ、100 レゾルバ装置、101 回転軸、102 レゾルバ、104 ロータ、105 励磁コイル、106,107 出力コイル、108 ステータ、110 発振回路、112 レゾルバデジタルコンバータ(R/Dコンバータ)、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. エンジンからの動力が伝達されるモータの回転軸に取り付けられたレゾルバにより得られる回転角を補正するレゾルバ装置であって、
    所定周期で前記回転角の誤差値を取得し、今回周期から所定周期前までの各誤差値の平均誤差を求め、前記平均誤差を補正値として用いて前記回転角を補正するものであり、
    前記平均誤差を求めるにあたり、今回周期の前記誤差値を前記平均誤差に反映する際の重みである反映率を、前記エンジンの回転数が低いほど小さくなり及び/又は前記エンジンのトルクが高いほど小さくなるように設定する
    ことを特徴とするレゾルバ装置。
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