JP7172203B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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本発明は、車両の車体前部構造に関する。
従来、ボンネット下の空間(いわゆるエンジンルーム)を形成する骨格部材を、複数の部材で筋交い状に連結することで車体前部の剛性を向上させた構造が提案されている(例えば特許文献1参照)。車体前部の剛性を向上させることで、車両旋回時における車体前部のねじれが抑えられるため、操縦安定性が向上する。
米国特許第9533714号明細書
しかしながら、上記の特許文献1の構造では、車両側方に位置する部材と車両前方において車幅方向に延設された部材とが複数の部材により斜めにのみ接続されており、車両旋回時における車体のねじれの抑制効果をより高めるためには改善の余地がある。
本件の車体前部構造は、このような課題に鑑み案出されたもので、車両旋回時における車体のねじれを効果的に抑制することを目的の一つとする。なお、これらの目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示する車体前部構造は、車両の前端部において車幅方向に延設されたアッパバーと、前記アッパバーよりも後方において車幅方向の左右両側に位置する一対の固定先部材と、前記アッパバーの車幅方向中間部と各々の前記固定先部材とを接続する一対の第1ブレースと、車幅方向に延設され、前記一対の第1ブレース間を接続する第2ブレースと、を備え、各々の前記第1ブレースは湾曲形成されており、前記第2ブレースは、前記一対の第1ブレースの中間部同士を接続する
(2)前記各々の第1ブレースは、上面視で内側に向かって凸となるように湾曲されていることが好ましい。
(3)前記各々の第1ブレースは、前面視で上方に向かって凸となるように湾曲形成されていることが好ましい。
(4)前記固定先部材は、スプリングハウスの上端部に固定されるとともに前記スプリングハウスの上面から上方へ立設されたブラケットであることが好ましい
(5)前記第2ブレースは、前記一対の第1ブレースの変形を阻害しない変形許容部を有することが好ましい。
)前記車体前部構造は、前記アッパバーの下方に位置する骨格部材と前記アッパバーとを接続して前記アッパバーを支持する一対のサイドポストと、前記アッパバーの前記車幅方向中間部と各々の前記サイドポストとを接続する一対の第3ブレースと、を備えていることが好ましい。
)前記第1ブレースの各前端部が前記アッパバーに固定される車幅方向位置と、前記第3ブレースの各上端部が前記アッパバーに固定される車幅方向位置とが一致していることが好ましい。
開示の車体前部構造によれば、一対の第1ブレースと、車幅方向に延設されてこれらを接続する第2ブレースとによって、車両旋回時における車体前部のねじれを効果的に抑制することができる。
第一実施形態に係る車体前部構造が適用された車両の模式的な斜視図である。 図1の車体前部構造を示す拡大斜視図である。 (a)~(c)は図1の車体前部構造が備える第1ブレース及び第2ブレースの構成及び作用を説明するための模式図であり、(d)は変形例である。 第二実施形態に係る車体前部構造を示す拡大斜視図である。 (a)~(c)は図4の車体前部構造が備える第1ブレース及び第2ブレースの構成及び作用を説明するための模式図であり、(d)は変形例である。 他の実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図である。
図面を参照して、実施形態としての車体前部構造について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
以下の説明では、車両の進行方向を前方(車両前方)、逆側を後方(車両後方)とし、前方を基準に左右を定める。また、重力の方向を下方とし、その逆を上方として説明する。さらに、車両の左右方向(車幅方向)において、車室側(車両内側)を「内側」といい、その逆(車両外側)を「外側」という。
[1.第一実施形態]
[1-1.全体構成]
図1に示すように、本実施形態の車体前部構造は、モノコック構造の車両1に適用される。車両1の車体の車室前方側には、左右一対のフロントサイドメンバ2(骨格部材)が配置される。フロントサイドメンバ2は、図示しないボンネットの下方の空間(例えばエンジンルームとして使用される空間、以下「ボンネット室1A」と呼ぶ)を下面側から支える骨格部材である。
一対のフロントサイドメンバ2は、左右方向に互いに間隔をあけて配置され、前後方向(車長方向)に延設される。なお、フロントサイドメンバ2の間はクロスメンバ14などで接続される。また、フロントサイドメンバ2の前端面には、クラッシュボックス7が固定される。フロントサイドメンバ2よりも上方には、左右一対のアッパフレーム3(フロントフェンダエプロンとも呼ばれる)が配置される。アッパフレーム3は、フロントサイドメンバ2よりも車幅方向外側(車両外側)の位置でフロントピラー4から前方に向かって延設される。なお、車室とボンネット室1Aとの間は、ダッシュパネル5で前後方向に区画される。
一対のフロントサイドメンバ2の間には、車両1のエンジンやトランスミッションなどのパワープラント(図示略)が配置される。また、ダッシュパネル5の前方であってフロントサイドメンバ2の外側かつアッパフレーム3の内側には、スプリングハウス6が設けられる。スプリングハウス6は、図示しないフロントサスペンションの上部を車体に支持するための部位であり、サスペンションタワー,ストラットタワーとも呼ばれる。図2に示すように、スプリングハウス6は、内側にショックアブソーバ及びコイルスプリング(いずれも図示略)を収容する容器形状に形成され、フロントサイドメンバ2及びアッパフレーム3の各々に対して接合される。
図1に示すように、車体の前端部には車幅方向に延設された部材が複数配置される。本実施形態では、上から順番に、アッパバー10,バンパビーム8,フロントクロスメンバ9が設けられる。アッパバー10は、左右のアッパフレーム3の前端部同士を接続する部材であり、フロントサイドメンバ2よりも上方に配置される。本実施形態のアッパバー10は、車幅方向の中央部において車幅方向に延設されたアッパセンタバー11と、アッパセンタバー11の左右各端部から後方外側へ湾曲して延設されたアッパサイドバー12とが接合されて構成される。すなわち、アッパバー10は上面視で、車幅方向に直線状に延びるアッパセンタバー11と左右のアッパサイドバー12とによって略弓形に形成される。
バンパビーム8は、左右のクラッシュボックス7同士を接続する部材であり、フロントサイドメンバ2と略同一の高さ位置に配置される。フロントクロスメンバ9は、フロントサイドメンバ2の前端部同士を下方から接続する部材である。なお、フロントサイドメンバ2の前端部の上方には、アッパバー10を支持するサイドポスト13が立設される。左右一対のサイドポスト13は、アッパバー10の下方に位置するフロントサイドメンバ2とアッパバー10(本実施形態ではアッパセンタバー11の左右各端部)とを接続する。
[1-2.詳細構成]
本実施形態の車体前部構造は、ダッシュパネル5の前方においてボンネット室1Aを形成する三方向(前方及び側方)の部材の車両旋回時におけるねじれを抑制するための三種類のブレース21,22,23を備える。すなわち、ブレース21,22,23は、車体前部の剛性を高める機能を持つ。以下、ブレース21,22,23をそれぞれ、「第1ブレース21」,「第2ブレース22」,「第3ブレース23」と呼び、各ブレース21,22,23について詳述する。
図2に示すように、左右一対の第1ブレース21は、アッパバー10の車幅方向中間部と、アッパバー10よりも後方において車幅方向の左右両側に位置する一対の固定先部材のそれぞれとを接続する。本実施形態の車体前部構造には、固定先部材として、スプリングハウス6の上端部に固定されるとともにその上面6aから上方へ立設されたブラケット24が設けられる。すなわち、本実施形態の各第1ブレース21は湾曲形成されており、その前端部がアッパバー10の車幅方向中間部のうち略中央の上面に固定され、その後端部が各ブラケット24の上面に固定される。なお、第1ブレース21の各前端部は、少なくともアッパバー10の車幅方向両端部を除いた中間部に固定されていればよく、中央に固定されるものに限られない。
本実施形態の第1ブレース21は、上面視で内側(後方内側)に向かって凸となるように湾曲形成されている。すなわち、第1ブレース21は、図3(a)に示すように、その前端部と後端部とを結ぶ直線(二点鎖線)に対し、中間部が内側に位置するように弓形に湾曲している。本実施形態の第1ブレース21はさらに、図2に示すように、前面視で上方に向かって凸となるように湾曲形成されている。つまり、第1ブレース21は三次元的に湾曲している。なお、本実施形態の第1ブレース21はパイプ状であって、その前端部及び後端部のそれぞれに平坦部が設けられており、この平坦部においてボルト締結される。
このように、第1ブレース21は、左右のブラケット24とアッパバー10の中間部とを斜めに接続する。これにより、図3(b)に示すように、車両旋回時において、一方の第1ブレース21が引っ張られるとともに他方の第1ブレース21が圧縮されるように変位しようとしても、どちらもその動きが制限されることになり、車体前部のねじれが抑制される。
図2に示すように、本実施形態のブラケット24は、板金を屈曲するとともに接合することで、前面,後面,内面,外面,上面の計5面を有するタワー形状に形成される。ブラケット24は、例えばアッパバー10と同等かそれ以上の剛性を持つ高剛性部材として設けられる。なお、ブラケット24は、その下端部がスプリングハウス6の上端部にスポット溶接等で接合されることで立設される。ブラケット24の上面は平坦面に形成され、この上面に第1ブレース21の後端部が載置されたのちボルト締結されることで、第1ブレース21が固定される。
第2ブレース22は、図2に示すように一本だけ設けられ、一対の第1ブレース21間を接続する。本実施形態の第2ブレース22は、第1ブレース21の後端部(ブラケット24近傍)同士を繋ぐように車幅方向に延設される。本実施形態の第2ブレース22は直線のパイプ状であり、その左右の各端部に平坦部が設けられており、この平坦部において第1ブレース21と固定される。なお、第2ブレース22の固定方法は特に限られず、例えば第1ブレース21に対して溶接により固定してもよいし、ボルト締結してもよい。このように、斜めに延びる第1ブレース21同士を接続する第2ブレース22を設けることで、車体前部のねじれがより効果的に抑制される。
左右一対の第3ブレース23は、アッパバー10の車幅方向中間部と左右それぞれのサイドポスト13とを接続する。本実施形態の第3ブレース23は、その上端部がアッパバー10の車幅方向中間部のうち略中央の前面に固定され、その下端部が各サイドポスト13の下端部の前面に固定される。また、本実施形態の第3ブレース23は、上面視で前方に凸となるように湾曲形成されており、ボンネット室1Aに配置されるエアコンコンデンサやラジエータ等(いずれも図示略)との干渉が回避される。なお、第3ブレース23が、前面視で上方又は下方に凸となるように(すなわち三次元的に)湾曲形成されていてもよいし、上面視及び前面視の少なくとも一方で直線状となるように設けられていてもよい。
このように、第3ブレース23は、左右のサイドポスト13とアッパバー10の中間部とを斜めに接続する。これにより、第1ブレース21と同様に、車両旋回時において、一方の第3ブレース23が引っ張られるとともに他方の第3ブレース23が圧縮されるように変位しようとしても、どちらもその動きが制限されることになり、車体前部のねじれが上方(第1ブレース21)及び前方(第3ブレース23)の二方向から抑制される。
本実施形態の車体前部構造では、一対の第1ブレース21及び一対の第3ブレース23がいずれも左右対称に設けられる。また、図2に示す例では、第1ブレース21の各前端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置と、第3ブレース23の各上端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置とが僅かにずれている(前者が後者よりも外側にある)が、これらの車幅方向位置が一致していてもよい。この場合、車体前部のねじれがより効果的に抑制される。
[1-3.作用,効果]
(1)上述した車体前部構造によれば、上面視で斜め(ハの字状)になるように配置された一対の第1ブレース21と、これらを接続する第2ブレース22とによって、車両旋回時における車体前部のねじれを効果的に抑制することができる。これにより、車両旋回時に車体前部がふらつかずにスムーズに曲がるため、操縦安定性及び乗り心地を共に向上させることができる。
また、第1ブレース21は直線状ではなく湾曲形成されているため、前方から荷重が入力されたときに変形することで荷重を吸収できることから、その荷重が第1ブレース21を介して車体(例えばスプリングハウス6等)に伝達することを抑制できる。これにより、車両前側を軽くぶつけたときのような軽い前突時に車体が受けるダメージを抑制することができ、軽衝突時の修理コストを抑えることができる。なお、第1ブレース21の湾曲方向によっては、第1ブレース21を取り外すことなくボンネット室1A内にアクセスしやすくなり、例えば補機バッテリ等を容易に交換することができる。
(2)上述した第1ブレース21は、上面視で内側に凸となるように湾曲形成されているため、図3(c)に示すように、前方から荷重(図中白抜き矢印)が入力された場合に、第1ブレース21を後方内側へ凸となるように湾曲又は屈曲変形させることができる。このため、図3(d)の変形例として示した車体前部構造の場合と比較して、変形後の第1ブレース21が突っ張ることがないため、変形によって荷重を吸収しつつ、その荷重が車体へ伝達されることをも防ぐことができる。このため、軽い前突時に車体が受けるダメージをより抑制することができる。
なお、図3(d)の変形例では、第1ブレース21′が、上面視で前方へ凸となるように湾曲形成されている。この場合、前方からの荷重入力により第1ブレース21′が突っ張るように変形しうるが、車両旋回時における車体前部のねじれを抑制する効果は、図3(c)の構成と同様に得ることができる。
(3)上述した第1ブレース21は、前面視で上方に向かって凸となるように湾曲形成されている。このため、前方から荷重が入力されたときに、第1ブレース21を上方へ凸となるように変形させることができる。これにより、ボンネット室1A内に配置されているパワープラント等との接触を回避しながら荷重を吸収することができ、車体が受けるダメージを抑制することができる。
さらに、上述した実施形態のように、第1ブレース21が三次元的に湾曲形成されている場合には、前方から荷重が入力されたときに、第1ブレース21を三次元的に、すなわち上方かつ後方内側へ凸となるように変形させることができる。このため、車体が受けるダメージをより抑制することができる。
(4)上述した車体前部構造では、第1ブレース21の固定先部材としてブラケット24が設けられるため、第1ブレース21の変形に加えて、ブラケット24も変形することで荷重を吸収することができる。これにより、第1ブレース21が直接的に車体(例えばスプリングハウス6等)に固定される場合と比較して、車体が受けるダメージをより抑制することができる。
(5)上述した車体前部構造では、アッパバー10の車幅方向中間部と各サイドポスト13とを接続する一対の第3ブレース23が設けられているため、車両前側からも車体前部のねじれを抑制することができる。
(6)また、第1ブレース21の各前端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置と、第3ブレース23の各上端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置とが一致している場合には、車体前部のねじれを上方と前方の二方向から効果的に抑制することができるため、操縦安定性及び乗り心地をより一層向上させることができる。
[2.第二実施形態]
次に、図4及び図5(a)~(d)を用いて、第二実施形態にかかる車体前部構造を説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については、第一実施形態と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態の構造は、第1ブレース間を接続する第2ブレース22′の構成を除いて、第一実施形態の構成と同一である。
図4及び図5(a),(b)に示すように、本実施形態の第2ブレース22′は、車幅方向に延設されて一対の第1ブレース21の中間部同士を接続している。本実施形態の第2ブレース22′も直線のパイプ状であり、その左右の各端部に平坦部が設けられている。第1ブレース21の中間部には、第2ブレース22′を取り付けるためのフランジ25が固定されている。なお、フランジ25は、第1ブレース21の中間部において車幅方向内側に向かって突設された板状部材である。第2ブレース22′は、フランジ25に例えばボルト締結されることで、フランジ25を介して第1ブレース21に固定される。
本実施形態の第2ブレース22′には、図4に示すように、その中間部に第1ブレース21の変形を阻害しないための変形許容部26が設けられる。変形許容部26は、例えば図4に示すように、パイプ状の第2ブレース22′を部分的にへこませた凹部として設けられていてもよいし、ビードや切欠き部等として設けられていてもよい。変形許容部26は、第1ブレース21が図5(c)に示すように互いに接近する方向に変形した場合には、屈曲することでその変形を許容する(阻害しない)。
一方、変形許容部26は、第1ブレース21′が図5(d)に示すように互いに離隔する方向に変形した場合には、分離することでその変形を許容する(阻害しない)。なお、第2ブレース22′が、屈曲を促す変形許容部26と分離を促す変形許容部26とを異なる位置に備えていてもよい。例えば、第2ブレース22′とフランジ25とがボルト締結される場合に、変形許容部が、荷重の入力によりボルトが破断するように構成されていてもよい。
したがって、本実施形態の車体前部構造であっても、上述した第一実施形態と同様に、上面視で斜め(ハの字状)になるように配置された一対の第1ブレース21,21′と、これらを接続する第2ブレース22′とによって、車両旋回時における車体前部のねじれを効果的に抑制することができる。これにより、車両旋回時に車体前部がふらつかずにスムーズに曲がるため、操縦安定性及び乗り心地を共に向上させることができる。
さらに、第2ブレース22′が第1ブレース21,21′の中間部同士を接続することから、第一実施形態の構成に比べて、第1ブレース21,21′自体のねじれを効果的に抑制できるため、車両旋回時における車体前部のねじれをさらに効果的に抑制できる。なお、本実施形態の構成によれば、第一実施形態と同様の構成からは同様の効果を得ることができる。
[3.その他]
上述した車体前部構造は一例であって、上述したものに限られない。例えば、第1ブレースの湾曲方向は上述したものに限られず、図3(d)や図5(d)に示すように上面視で外側に向かって凸となっていてもよいし、前面視で下方に向かって凸となっていてもよい。また、三次元的に湾曲していなくてもよく、例えば、第1ブレースが前面視では直線状に延設されていてもよい。
また、第1ブレース21の後端部が固定される固定先部材がブラケット24ではなく、車体(例えばスプリングハウス6等)であってもよい。また、第2ブレース22,22′は車幅方向に延設されて第1ブレース21,21′間を接続するものであればよく、例えば上面視で僅かに斜めになっていてもよい。また、第2ブレースの本数は1本に限られず、例えば上述した第2ブレース22及び22′の両方を設けてもよい。なお、第3ブレース23は必須の構成ではなく省略可能である。
上述した実施形態では、モノコック構造の車両1に適用された車体前部構造を説明したが、図6に示すように、シャシフレーム構造の車両1′に対して上述した車体前部構造を適用してもよい。シャシフレーム構造の車両1′には上記のスプリングハウス6が存在しないため、アッパバー10′よりも後方においてアッパバー10′の左右両側に位置するフードヒンジブラケット30に第1ブレース21の後端部が固定される。すなわち、車両1′では、固定先部材がフードヒンジブラケット30とされる。フードヒンジブラケット30は、アッパバー10′と同等かそれ以上の剛性を持つ高剛性部材である。
第1ブレース21,第2ブレース22及び第3ブレース23は、上述した第一実施形態と同様に形成され、車両1′の車体前部に適用される。なお、図6に示す車両1′では、第1ブレース21の各前端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置と、第3ブレース23の各上端部がアッパバー10に固定される車幅方向位置とが一致している。このような構成であっても、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、図6に示す車両1′から第3ブレース23を省略してもよい。
1,1′ 車両
2 フロントサイドメンバ(骨格部材)
6 スプリングハウス
10 アッパバー
13 サイドポスト
21,21′ 第1ブレース
22,22′ 第2ブレース
23 第3ブレース
24 ブラケット(固定先部材)
26 変形許容部
30 フードヒンジブラケット(固定先部材)

Claims (7)

  1. 車両の前端部において車幅方向に延設されたアッパバーと、
    前記アッパバーよりも後方において車幅方向の左右両側に位置する一対の固定先部材と、
    前記アッパバーの車幅方向中間部と各々の前記固定先部材とを接続する一対の第1ブレースと、
    車幅方向に延設され、前記一対の第1ブレース間を接続する第2ブレースと、を備え、
    各々の前記第1ブレースは湾曲形成されており、
    前記第2ブレースは、前記一対の第1ブレースの中間部同士を接続する
    ことを特徴とする、車体前部構造。
  2. 前記各々の第1ブレースは、上面視で内側に向かって凸となるように湾曲形成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記各々の第1ブレースは、前面視で上方に向かって凸となるように湾曲形成されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車体前部構造。
  4. 前記固定先部材は、スプリングハウスの上端部に固定されるとともに前記スプリングハウスの上面から上方へ立設されたブラケットである
    ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の車体前部構造
  5. 前記第2ブレースは、前記一対の第1ブレースの変形を阻害しない変形許容部を有する
    ことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  6. 前記アッパバーの下方に位置する骨格部材と前記アッパバーとを接続して前記アッパバーを支持する一対のサイドポストと、
    前記アッパバーの前記車幅方向中間部と各々の前記サイドポストとを接続する一対の第3ブレースと、を備えた
    ことを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  7. 前記第1ブレースの各前端部が前記アッパバーに固定される車幅方向位置と、前記第3ブレースの各上端部が前記アッパバーに固定される車幅方向位置とが一致している
    ことを特徴とする、請求項記載の車体前部構造。
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