JP7172159B2 - 測位装置、測位方法及び測位プログラム - Google Patents
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Description
自装置の現在位置を逐次測位する測位手段と、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出手段と、
前記第1の導出手段とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出手段と、
前記第1の導出手段によって導出された進行方向と前記第2の導出手段によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測手段と、
前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位手段によって測位された現在位置を修正する第1の修正手段と、
を備え、
前記第1の修正手段は、
前記測位手段によって測位された現在位置と当該現在位置の測位の直前に測位された現在位置とを結ぶ第1ベクトルを、前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に射影して第2ベクトルを決定し、
ユーザの走行状態から予測される予測速度に対する前記第2ベクトルの速度成分の比率を算出し、算出された前記比率の値が所定の範囲内にある場合、前記第2ベクトルの速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする。
また、信号処理部17は、上記のジャイロ方位修正処理によって修正された角速度データに基づいて、測位装置10の次の進行方向を予測し、GNSS計測部13で計測された位置データ(GNSS位置データ)を当該予測された次の進行方向に基づいて修正するGNSS位置修正処理(後述)を行う。
なお、信号処理部17は、所定のロジック回路から構成されているが、当該構成は一例であってこれに限られるものではない。例えば、信号処理部17は、その処理の内容に応じてロジック回路と制御部11の両方で分担して当該処理を実行するようにしても良い。
ここで、鉛直軸回りの角速度データは、軸補正部16でセンサ座標系からワールド座標系へ変換された角速度データである。
上述した処理は、ジャイロセンサの角速度から計算したジャイロ方位は環境の影響を受けない(場所毎の誤差は少ない)が、ジャイロオフセットの蓄積誤差が生じる、一方、GNSS方位は周辺の建物等によって場所毎の誤差を生じることはあるが蓄積誤差は生じない、という特徴を利用し、ジャイロ方位を長周期(数十秒程度)GNSS方位にロックさせることで正確な方位を得るものである。
このように、採用する速度を予測速度により制限をかけるのは、例えば、高架下をくぐるときなどは、GNSS位置座標が高架手前では押し戻され、高架通過後は一気に跳んでしまうといった不具合を抑制するためである。
ここで、予測速度は、ユーザの走行状態を示すピッチとストライドを用いて算出される。ストライドは、過去の走行距離をピッチで割ることにより算出されたものである。
具体的には、混合比作成部114は、例えば、カーブの入りと出の角度差(ジャイロ推定)が20度未満の場合、元のGNSS位置座標P1の混合比を0.1とする。このように、カーブ度合いが低い場合、予測方位に基づく次の位置座標P2の重みを高めることで経路のうねりを抑制している。
また、混合比作成部114は、カーブの入りと出の角度差が20度以上60度未満の場合、当該角度差に応じて、元のGNSS位置座標P1の混合比を0.1~1の間で調整する。
また、混合比作成部114は、カーブの入りと出の角度差が60度以上の場合、元のGNSS位置座標P1の混合比を1とする。このように、カーブ度合いが高い場合、元のGNSS位置座標P1の重みを高めることで位置ずれを抑制している。
なお、上記の角度差と混合比は一例であり、適宜変更可能である。
このため、測位装置10によれば、GNSS計測部13によって導出された進行方向と、角速度計測部14によって導出された進行方向とを併用することにより、例えば、市街地のようなマルチパスの多い場所でも正確な測位結果が得られる。
このため、測位装置10によれば、次の位置P2を求める際に予測速度を用いて制限をかけることによって、より滑らかな軌跡を作成するための測位結果を得ることができる。
このため、測位装置10によれば、次の位置P2を求める際に予測速度を用いて制限をかけることによって、より滑らかな軌跡を作成するための測位結果を得ることができる。
このため、測位装置10によれば、カーブ度合いが低い場合、例えば、予測方位dr4に基づく次の位置座標P2の重みを高めることで経路のうねりを抑制することができる。一方、カーブ度合いが高い場合、元のGNSS位置座標P1の重みを高めることで位置ずれを抑制することができる。
言い換えれば、角速度計測部14によって導出された進行方向とGNSS計測部13によって導出された進行方向とから、次の進行方向を予測してもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
自装置の現在位置を逐次測位する測位手段と、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出手段と、
前記第1の導出手段とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出手段と、
前記第1の導出手段によって導出された進行方向と前記第2の導出手段によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測手段と、
前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位手段によって測位された現在位置を修正する第1の修正手段と、
を備えることを特徴とする測位装置。
<請求項2>
前記予測手段は、前記第1の導出手段によって導出された進行方向を、前記第2の導出手段によって導出された進行方向を用いて修正し、修正された進行方向に基づいて、次の進行方向を予測することを特徴とする請求項1に記載の測位装置。
<請求項3>
前記予測手段は、前記修正された進行方向に基づいて現在の進行方向を修正することにより、次の進行方向を予測することを特徴とする請求項1に記載の測位装置。
<請求項4>
前記第1の導出手段は、ジャイロセンサにより逐次検出される鉛直軸回りの角速度に基づいて、自装置の進行方向を逐次導出することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の測位装置。
<請求項5>
前記測位手段は、衛星測位システムにより自装置の現在位置を逐次測位し、
前記第2の導出手段は、前記測位手段により逐次測位される現在位置に基づいて、自装置の進行方向を逐次導出することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の測位装置。
<請求項6>
前記第1の修正手段は、前記測位手段によって測位された現在位置と当該現在位置の測位の直前に測位された現在位置とを結ぶベクトルを、前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に射影することにより、当該現在位置を修正することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の測位装置。
<請求項7>
ユーザの走行状態から予測される予測速度に対する前記ベクトルの速度成分の比率を算出する第1の算出手段を備え、
前記第1の修正手段は、前記第1の算出手段によって算出された前記比率の値が所定の範囲内にある場合、前記次の進行方向に前記ベクトルの速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする請求項6に記載の測位装置。
<請求項8>
前記第1の修正手段は、前記第1の算出手段によって算出された前記比率の値が所定の範囲の上限値を超える場合、前記次の進行方向に当該上限値に対応する速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とし、当該比率の値が所定の範囲の下限値を下回る場合、前記次の進行方向に当該下限値に対応する速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする請求項7に記載の測位装置。
<請求項9>
ユーザが走行する際の経路のカーブ度合いに応じて、前記第1の修正手段によって修正された現在位置を更に修正する第2の修正手段を備えることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の測位装置。
<請求項10>
前記予測手段によって予測された進行方向であり、且つ、所定の時間間隔を空けて得られる各進行方向に基づいて、前記経路のカーブ度合いを算出する第2の算出手段と、
前記第2の算出手段によって算出された前記カーブ度合いに基づいて、混合比を決定する決定手段と、を備え、
前記第2の修正手段は、前記決定手段によって決定された混合比に基づいて、前記第1の修正手段によって修正された現在位置に対応する位置座標と、修正される前の現在位置に対応する位置座標とを混合することによって、前記第1の修正手段によって修正された現在位置を更に修正することを特徴とする請求項9に記載の測位装置。
<請求項11>
前記第1の修正手段により修正された現在位置を出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の測位装置。
<請求項12>
測位装置を用いた測位方法であって、
自装置の現在位置を逐次測位する測位工程と、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出工程と、
前記第1の導出工程とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出工程と、
前記第1の導出工程によって導出された進行方向と前記第2の導出工程によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測工程と、
前記予測工程によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位工程によって測位された現在位置を修正する修正工程と、
を含むことを特徴とする測位方法。
<請求項13>
測位装置のコンピュータを、
自装置の現在位置を逐次測位する測位手段、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出手段、
前記第1の導出手段とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出手段、 前記第1の導出手段によって導出された進行方向と前記第2の導出手段によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測手段、
前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位手段によって測位された現在位置を修正する修正手段、
として機能させることを特徴とする測位プログラム。
10 測位装置
11 制御部
12 記憶部
13 GNSS計測部(測位手段、第2の導出手段)
14 角速度計測部(第1の導出手段)
15 加速度計測部
16 軸補正部
17 信号処理部(予測手段、第1の修正手段、第1の算出手段、第2の修正手段、第2の算出手段、決定手段、出力手段)
18 送信部
20 軌跡作成及び表示装置
Claims (11)
- 自装置の現在位置を逐次測位する測位手段と、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出手段と、
前記第1の導出手段とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出手段と、
前記第1の導出手段によって導出された進行方向と前記第2の導出手段によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測手段と、
前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位手段によって測位された現在位置を修正する第1の修正手段と、
を備え、
前記第1の修正手段は、
前記測位手段によって測位された現在位置と当該現在位置の測位の直前に測位された現在位置とを結ぶ第1ベクトルを、前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に射影して第2ベクトルを決定し、
ユーザの走行状態から予測される予測速度に対する前記第2ベクトルの速度成分の比率を算出し、算出された前記比率の値が所定の範囲内にある場合、前記第2ベクトルの速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする測位装置。 - 前記第1の修正手段は、算出された前記比率の値が所定の範囲の上限値を超える場合、前記次の進行方向に当該上限値に対応する速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とし、当該比率の値が所定の範囲の下限値を下回る場合、前記次の進行方向に当該下限値に対応する速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする請求項1に記載の測位装置。
- 前記予測手段は、前記第1の導出手段によって導出された進行方向を、前記第2の導出手段によって導出された進行方向を用いて修正し、修正された進行方向に基づいて、次の進行方向を予測することを特徴とする請求項1または2に記載の測位装置。
- 前記予測手段は、前記修正された進行方向に基づいて現在の進行方向を修正することにより、次の進行方向を予測することを特徴とする請求項3に記載の測位装置。
- 前記第1の導出手段は、ジャイロセンサにより逐次検出される鉛直軸回りの角速度に基づいて、自装置の進行方向を逐次導出することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の測位装置。
- 前記測位手段は、衛星測位システムにより自装置の現在位置を逐次測位し、
前記第2の導出手段は、前記測位手段により逐次測位される現在位置に基づいて、自装置の進行方向を逐次導出することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の測位装置。 - ユーザが走行する際の経路のカーブ度合いに応じて、前記第1の修正手段によって修正された現在位置を更に修正する第2の修正手段を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の測位装置。
- 前記予測手段によって予測された進行方向であり、且つ、所定の時間間隔を空けて得られる各進行方向に基づいて、前記経路のカーブ度合いを算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記カーブ度合いに基づいて、混合比を決定する決定手段と、を備え、
前記第2の修正手段は、前記決定手段によって決定された混合比に基づいて、前記第1の修正手段によって修正された現在位置に対応する位置座標と、修正される前の現在位置に対応する位置座標とを混合することによって、前記第1の修正手段によって修正された現在位置を更に修正することを特徴とする請求項7に記載の測位装置。 - 前記第1の修正手段により修正された現在位置を出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の測位装置。
- 測位装置を用いた測位方法であって、
自装置の現在位置を逐次測位する測位工程と、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出工程と、
前記第1の導出工程とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出工程と、
前記第1の導出工程によって導出された進行方向と前記第2の導出工程によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測工程と、
前記予測工程によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位工程によって測位された現在位置を修正する修正工程と、
を含み、
前記修正工程は、
前記測位工程によって測位された現在位置と当該現在位置の測位の直前に測位された現在位置とを結ぶ第1ベクトルを、前記予測工程によって予測された前記次の進行方向に射影して第2ベクトルを決定し、
ユーザの走行状態から予測される予測速度に対する前記第2ベクトルの速度成分の比率を算出し、算出された前記比率の値が所定の範囲内にある場合、前記第2ベクトルの速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とする工程を含むことを特徴とする測位方法。 - 測位装置のコンピュータを、
自装置の現在位置を逐次測位する測位手段、
自装置の進行方向を逐次導出する第1の導出手段、
前記第1の導出手段とは異なる方法で自装置の進行方向を逐次導出する第2の導出手段、
前記第1の導出手段によって導出された進行方向と前記第2の導出手段によって導出された進行方向とを用いて、次の進行方向を予測する予測手段、
前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に基づいて、前記測位手段によって測位された現在位置を修正する修正手段、
として機能させ、
前記修正手段は、
前記測位手段によって測位された現在位置と当該現在位置の測位の直前に測位された現在位置とを結ぶ第1ベクトルを、前記予測手段によって予測された前記次の進行方向に射影して第2ベクトルを決定し、
ユーザの走行状態から予測される予測速度に対する前記第2ベクトルの速度成分の比率を算出し、算出された前記比率の値が所定の範囲内にある場合、前記第2ベクトルの速度成分だけ進めた位置を修正後の現在位置とすることを特徴とする測位プログラム。
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