JP7172078B2 - ゴム/フィラー複合体の製造方法 - Google Patents
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Description
更に、配合ラテックスを凝固液に投入することにより、ゴム/フィラー複合体を得る際のろ過性を向上させることができる。これにより、ゴム/フィラー複合体製造時の生産性がより向上し、より性能の向上したゴム/フィラー複合体を生産性良く製造することができる。そしてそのようなゴム/フィラー複合体を用いることで、タイヤに要求される破断強度、破断時伸び、及び低燃費性がバランス良く改善されたゴム組成物、空気入りタイヤを得ることができる。
本発明のゴム/フィラー複合体の製造方法は、ゴムラテックスとフィラーとを混合して配合ラテックスを調製する工程(1)、及び、上記工程(1)で得られた配合ラテックスを凝固液に投入し凝固物を得る工程(2)を含む。なお、本発明の製造方法は、上記工程(1)及び(2)を含む限り、その他の工程を含んでいてもよく、また、上記工程(1)、(2)をそれぞれ、1回行ってもよいし、複数回繰り返し行ってもよい。
これに対して、本発明のゴム/フィラー複合体の製造方法では、ゴムラテックスとフィラーとを混合して得られる配合ラテックスを凝固液に投入して凝固物を得ることとすることで、酸性の凝固液にアルカリ性の配合ラテックスを投入していっても、系全体としては酸性の状態であるため、投入された配合ラテックスはただちに凝析して、ゴムとフィラーのどちらか一方だけが凝固し始めるという現象がほとんど起こらず、ゴムにフィラーが分散した状態で凝固反応が起こることから、ゴム中にフィラーが微細に分散したゴム/フィラー複合体を得ることができるものと推察される。
そして更に、配合ラテックスを凝固液に投入することにより、凝集が早く進み、得られる凝固物の粒子の大きさが大きくなるため、ゴム/フィラー複合体を得る際のろ過性が向上すると推察される。
本発明では、まず、ゴムラテックスとフィラーとを混合して配合ラテックスを調製する工程(1)が行われる。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
なお、上記粘土鉱物の平均粒径は、JIS Z 8815-1994に準拠して測定される粒度分布から算出された質量基準の平均粒径である。
特に、フィラーの形状が球状の場合には、フィラーの含有量は、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、20質量部以上が更に好ましい。他方、70質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
また、フィラーの形状が繊維状の場合には、フィラーの含有量は、5質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましく、10質量部以上が更に好ましい。他方、50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましく、40質量部以下が更に好ましい。
本発明では、次に、工程(1)で得られた配合ラテックスを凝固液に投入し凝固物を得る工程(2)が行われる。
上記工程(2)により、結果、凝固物(凝集ゴム及びフィラーを含む凝集物)が得られることとなるが、本発明においては、該工程(2)において凝固反応を行う際、配合ラテックスを凝固液に投入して凝固物を得ることとすることにより、ゴム中でのフィラーの分散性がより向上し、ゴム中にフィラーが微細に分散したゴム/フィラー複合体を得ることができ、更に、配合ラテックスを凝固液に投入することにより、ゴム/フィラー複合体を得る際のろ過性を向上させることができることから、より性能の向上したゴム/フィラー複合体を生産性良く製造することができる。
また、例えば、配合ラテックス中のフィラーが0.1~20g/分の速度で添加されるように配合ラテックスを添加するのが好ましい。該添加速度がこのような範囲であると、生産性を損なうことなく、本発明の効果をより好適に得ることができる。当該添加速度としてより好ましくは2g/分以上である。他方、より好ましくは10g/分以下である。
上記酸としては、例えば、ギ酸、硫酸、塩酸、酢酸などが挙げられる。また、上記塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム等のカルシウム塩などの1~3価の金属塩が挙げられる。
上記穴の開いているかご(ざる)としては、水が流れ落ちる構造になっていれば特に限定されず、例えば、プラスチックざる、金属ざるなどが挙げられる。
上記ろ過布としては、例えば、不織布、さらし、金属メッシュ、ポリメッシュなどが挙げられる。該ポリメッシュの材質としては、例えば、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)、ポリエチレンなどが挙げられ、該メッシュの目開きとしては、通常500μm以下のものが用いられる。
上記ゴム組成物は、上記ゴム/フィラー複合体を含む。上記ゴム/フィラー複合体は、マスターバッチとして使用できる。上記ゴム/フィラー複合体はゴム中にフィラーが十分に分散しており、他の成分と混合したゴム組成物においてもフィラーを十分に分散できる。そのため、効果的な補強性を発揮でき、破断強度、破断時伸び、及び低燃費性をバランス良く改善できる。
上記他のゴム成分としては、例えば、ジエン系ゴムを使用できる。
上記ジエン系ゴムとしては、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。また、上記以外のゴム成分としては、ブチル系ゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ゴム成分としては、SBR、BR、イソプレン系ゴムが好ましく、SBRがより好ましい。
変性ジエン系ゴムとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するジエン系ゴムであればよく、例えば、ジエン系ゴムの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性ジエン系ゴム(末端に上記官能基を有する末端変性ジエン系ゴム)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性ジエン系ゴムや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性ジエン系ゴム(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性ジエン系ゴム)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性ジエン系ゴム等が挙げられる。
なお、本明細書において、SBRのスチレン含量は、H1-NMR測定により算出される。
特に、フィラーの形状が球状の場合には、フィラーの含有量は、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、20質量部以上が更に好ましい。他方、70質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
また、フィラーの形状が繊維状の場合には、フィラーの含有量は、5質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましく、10質量部以上が更に好ましい。他方、50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましく、40質量部以下が更に好ましい。
なお、上記ゴム/フィラー複合体のフィラーとしてシリカを用いる場合には、当該シリカとは別に更にゴム組成物にシリカを配合することを意味する。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
上記ゴム組成物がシリカを含む場合、更にシランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT-Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217-2:2001によって求められる。
なお、上記ゴム/フィラー複合体のフィラーとして粘土鉱物を用いる場合には、当該粘土鉱物とは別に更にゴム組成物に上述のような他の充填剤を配合することを意味する。
ポリテルペンは、テルペン化合物を重合して得られる樹脂及びそれらの水素添加物である。テルペン化合物は、(C5H8)nの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C10H16)、セスキテルペン(C15H24)、ジテルペン(C20H32)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α-フェランドレン、α-テルピネン、γ-テルピネン、テルピノレン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、α-テルピネオール、β-テルピネオール、γ-テルピネオールなどが挙げられる。
また、固体状のアクリル系樹脂は、水酸基、カルボキシル基、シラノール基等を有していてよい。
加硫促進剤の含有量は特に制限はなく、要望する加硫速度や架橋密度に合わせて自由に決定すれば良いが、ゴム成分100質量部に対して、通常、0.3~10質量部、好ましくは0.5~7質量部である。
天然ゴムラテックス:Muhibbah LATEKS社から入手したフィールドラテックスを使用
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:172m2/g)
ミクロフィブリル化植物繊維:(株)スギノマシン製のバイオマスナノファイバー(製品名「BiNFi-s セルロース」、平均繊維長:約2μm、平均繊維径:約0.02μm、固形分:2質量%)
セピオライト:楠本化成(株)製のセピオライト(商品名:「PANSIL」、平均粒径:5μm)
アラミド繊維:ラインケミー社製のアラミド繊維(商品名:「AFP-40」、繊維幅:20μm、繊維長:500μm)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2種
ステアリン酸:日油(株)製の椿
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラ-NS(N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
シリカを固形分濃度が5質量%となるように水で希釈し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「magicLAB」、回転数:20000rpm)を用いて室温(20~30℃)で約60分撹拌して均一な水分散液(シリカの水分散液)を調製した。
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30質量%に調整した後、天然ゴムラテックスのゴム固形分100質量部に対して、上記調製した水分散液をシリカの乾燥重量(固形分)が10質量部となるように添加し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「T50」、回転数:8000rpm)を用いて25℃で5分撹拌、混合して、ゴムラテックス分散液(配合ラテックス)を調製した(pH10.5)。
次いで、室温下で1質量%ギ酸及び0.5質量%塩化カルシウム含有水溶液(凝固液)に当該配合ラテックスを250g/分(ゴム固形分:20g/分、シリカ:2g/分)の速度で連続的に添加しながら、電子制御撹拌機(500rpm、室温、10分)で撹拌して、凝固物を得た。得られた凝固物をろ過し、乾燥してゴム/フィラー複合体1-1を得た。
室温下で配合ラテックスに凝固液を連続的に添加した以外、実施例1と同様にして、ゴム/フィラー複合体1-2を得た。
ミクロフィブリル化植物繊維を水に分散させた分散液を固形分濃度が0.5質量%となるように水で希釈し、これを室温(20~30℃)で撹拌、及び超音波処理を10分間行い、ミクロフィブリル化植物繊維の水分散液を得た。
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30質量%に調整した後、天然ゴムラテックスのゴム固形分100質量部に対して、上記調製した水分散液をミクロフィブリル化植物繊維の乾燥重量(固形分)が10質量部となるように添加し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「T50」、回転数:8000rpm)を用いて25℃で5分撹拌、混合して、ゴムラテックス分散液(配合ラテックス)を調製した(pH10.5)。
次いで、室温下で1質量%ギ酸及び0.5質量%塩化カルシウム含有水溶液(凝固液)に当該配合ラテックスを500g/分(ゴム固形分:20g/分、ミクロフィブリル化植物繊維:2g/分)の速度で連続的に添加しながら、電子制御撹拌機(500rpm、室温、10分)で撹拌して、凝固物を得た。得られた凝固物をろ過し、乾燥してゴム/フィラー複合体2-1を得た。
室温下で配合ラテックスに凝固液を連続的に添加した以外、実施例2と同様にして、ゴム/フィラー複合体2-2を得た。
セピオライトを固形分濃度が2質量%となるように水で希釈し、電子制御撹拌機(IKAジャパン社製の「Eurostar」、回転数:500rpm)を用いて室温(20~30℃)で約24時間撹拌して均一な水分散液(セピオライトの水分散液)を調製した。
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30質量%に調整した後、天然ゴムラテックスのゴム固形分100質量部に対して、上記調製した水分散液をセピオライトの乾燥重量(固形分)が10質量部となるように添加し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「T50」、回転数:8000rpm)を用いて25℃で5分撹拌、混合して、ゴムラテックス分散液(配合ラテックス)を調製した(pH10.5)。
次いで、室温下で1質量%ギ酸及び0.5質量%塩化カルシウム含有水溶液(凝固液)に当該配合ラテックスを300g/分(ゴム固形分:20g/分、セピオライト:2g/分)の速度で連続的に添加しながら、電子制御撹拌機(500rpm、室温、10分)で撹拌して、凝固物を得た。得られた凝固物をろ過し、乾燥してゴム/フィラー複合体3-1を得た。
室温下で配合ラテックスに凝固液を連続的に添加した以外、実施例3と同様にして、ゴム/フィラー複合体3-2を得た。
アラミド繊維を固形分濃度が0.5質量%となるように水で希釈し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「magicLAB」、回転数:20000rpm)を用いて室温(20~30℃)で約60分撹拌して均一な水分散液(アラミド繊維の水分散液)を調製した。
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30質量%に調整した後、天然ゴムラテックスのゴム固形分100質量部に対して、上記調製した水分散液をアラミド繊維の乾燥重量(固形分)が10質量部となるように添加し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「T50」、回転数:8000rpm)を用いて25℃で5分撹拌、混合して、ゴムラテックス分散液(配合ラテックス)を調製した(pH10.5)。
次いで、室温下で1質量%ギ酸及び0.5質量%塩化カルシウム含有水溶液(凝固液)に当該配合ラテックスを500g/分(ゴム固形分:20g/分、アラミド繊維:2g/分)の速度で連続的に添加しながら、電子制御撹拌機(500rpm、室温、10分)で撹拌して、凝固物を得た。得られた凝固物をろ過し、乾燥してゴム/フィラー複合体4-1を得た。
室温下で配合ラテックスに凝固液を連続的に添加した以外、実施例4と同様にして、ゴム/フィラー複合体4-2を得た。
なお、ろ過は、プラスチックざるに不織布を敷いて、その上に凝固物をのせることで行った。
表2に示す配合に従って、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を130℃で4分間混練りした。次に、ロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して80℃で4分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間プレス加硫して加硫物を得た。得られた加硫物を下記により評価し、結果を表2に示した。
加硫物を用いて3号ダンベル型ゴム試験片を作製し、JIS K6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準じて引張試験を行い、破断強度(TB)、破断時伸び(EB)を測定した。比較例11のゴム試験片(基準試験片)のTB指数、EB指数をそれぞれ100とし、下記計算式により、実施例11の配合(加硫物)のTB、EBを指数表示した。TB指数が大きいほど破断強度が大きく補強性に優れ、EB指数が大きいほど破断時伸びが大きく耐クラック性に優れることを示す。
(TB指数)=(実施例11の配合のTB)/(基準試験片のTB)×100
(EB指数)=(実施例11の配合のEB)/(基準試験片のEB)×100
同様に、実施例12の配合(加硫物)のTB、EBは、比較例12のゴム試験片を基準試験片として、実施例13の配合(加硫物)のTB、EBは、比較例13のゴム試験片を基準試験片として、実施例14の配合(加硫物)のTB、EBは、比較例14のゴム試験片を基準試験片として、それぞれ指数表示した。
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で各配合(加硫物)のtanδを測定した。比較例11のゴム試験片(基準試験片)のtanδを100として、下記計算式により実施例11の配合(加硫物)のtanδを指数表示した(転がり抵抗指数)。指数が大きいほど転がり抵抗特性(低燃費性)が優れる。
(転がり抵抗指数)=(基準試験片のtanδ)/(実施例11の配合のtanδ)×100
同様に、実施例12の配合(加硫物)のtanδは、比較例12のゴム試験片を基準試験片として、実施例13の配合(加硫物)のtanδは、比較例13のゴム試験片を基準試験片として、実施例14の配合(加硫物)のtanδは、比較例14のゴム試験片を基準試験片として、それぞれ指数表示した。
ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製のゴム試験機動的粘弾性装置「RPA」で、各配合(加硫物)の弾性率G*を歪み1%から64%まで測定した。ΔG*を以下の式から算出して、フィラーの分散性の指標とした。
ΔG*=G*max〔G*の最大値〕-G*min〔G*の最小値〕
比較例11のゴム試験片(基準試験片)のΔG*を100として、下記計算式により実施例11の配合(加硫物)のΔG*を指数表示した(フィラー分散性指数)。指数が大きいほどフィラーの分散性に優れる。
(フィラー分散性指数)=(実施例11の配合のΔG*)/(基準試験片のΔG*)×100
同様に、実施例12の配合(加硫物)のΔG*は、比較例12のゴム試験片を基準試験片として、実施例13の配合(加硫物)のΔG*は、比較例13のゴム試験片を基準試験片として、実施例14の配合(加硫物)のΔG*は、比較例14のゴム試験片を基準試験片として、それぞれ指数表示した。
Claims (3)
- 天然ゴムラテックスとフィラーとを混合して配合ラテックスを調製する工程(1)、及び、前記工程(1)で得られた配合ラテックスを凝固液に投入し凝固物を得る工程(2)を含み、
前記フィラーが、シリカ、ミクロフィブリル化植物繊維、粘土鉱物、及び短繊維状フィラーからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記工程(1)において、天然ゴムラテックスのゴム固形分100質量部に対して、前記フィラーの含有量が5~70質量部であり、
前記凝固液が、酸及び塩であるゴム/フィラー複合体の製造方法。 - 請求項1記載のゴム/フィラー複合体の製造方法を用いて作製したゴム/フィラー複合体を混練する工程を含むゴム組成物の製造方法。
- 請求項1記載のゴム/フィラー複合体の製造方法を用いて作製したゴム/フィラー複合体を混練する工程を含む空気入りタイヤの製造方法。
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