JP7170967B2 - ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法 - Google Patents

ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7170967B2
JP7170967B2 JP2018199947A JP2018199947A JP7170967B2 JP 7170967 B2 JP7170967 B2 JP 7170967B2 JP 2018199947 A JP2018199947 A JP 2018199947A JP 2018199947 A JP2018199947 A JP 2018199947A JP 7170967 B2 JP7170967 B2 JP 7170967B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cord
rubber
rubber member
drive roller
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018199947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020066160A (ja
Inventor
慶 大西
俊太 木村
有 野坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2018199947A priority Critical patent/JP7170967B2/ja
Publication of JP2020066160A publication Critical patent/JP2020066160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7170967B2 publication Critical patent/JP7170967B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、整列した複数本のコードにゴムを被覆するゴム被覆装置および前記ゴム被覆装置を用いて帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状のコード入りゴム部材の製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造に際しては、カーカスプライやブレーカーなど、複数本のコードを有する帯状のコード入りゴム部材(以下、単に「コード入りゴム部材」ともいう)が用いられている。このようなコード入りゴム部材は、一般に、ゴム被覆装置を用いて、所定の間隔に整列した複数本のコードにゴムを被覆することにより製造されている(例えば、特許文献1~3)。
図2は、従来のゴム被覆装置の概略構成を示す側面図である。図2に示すように、従来のゴム被覆装置は、複数のリール14の各々をクリールスタンド12にセットして保持するリール保持手段10、保持された各リール14から引き出されてきたコード1をバッフル22により整列させて、ゴム押出機24中で、ゴム押出機24から押出されてきたゴムを被覆することによりコード入りゴム部材2に加工するゴム被覆部20、加工されたコード入りゴム部材2を引き出してクーリング部34に向けて送り出すゴム部材引出し用駆動ローラー40、および、ゴム部材引出し用駆動ローラー40から送り出されたコード入りゴム部材2をクーリング部34で冷却した後、巻取リール(図示せず)に巻き取る巻取手段30を備えている。
このとき、各コード1は、ゴム部材引出し用駆動ローラー40の引き出し速度に合わせて引き出されているが、リール14から引き出されたコード1に掛かるテンション(張力)が適切に制御されていないと、得られたコード入りゴム部材2にカールなどの不具合が発生する恐れがある。このため、クリールスタンド12にセットされたリールから引き出されるコード1には、所定のブレーキが掛かるようになっており、このブレーキ圧をクリールスタンド12において調整、制御している。
特開2017-35825号公報 特開2017-170622号公報 特開2016-141075号公報
しかしながら、従来のコード入りゴム部材の製造においては、生産性の向上を図るために生産速度を上昇させた場合、コードの材質によっては、コード1に掛かっているブレーキ圧のためにコード1の引き出しがゴム部材引出し用駆動ローラー40の上昇した引き出し速度に対応できなくなり、テンションを適切に制御できず、コードの撚りに乱れが発生することがある。このようなコードの撚りの乱れは、バッフルでコードの引っ掛かりを招いて、バッフルにコードの詰まりを生じさせる恐れがあり、その結果、適切にコード入りゴム部材が製造できなくなり、生産性の向上を図ることが難しくなる。
そこで、本発明は、生産速度を上昇させた場合であっても、コードに掛かるテンションを適切に制御して、コードの撚りに乱れが生じることがなく、コード入りゴム部材を製造することができるコード入りゴム部材の製造技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
整列した複数本のコードにゴムを被覆するゴム被覆装置であって、
コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持手段と、
前記リール保持手段に保持された各リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出手段と、
送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列手段と、
ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム押出機と、
前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し用駆動ローラーと、
前記ゴム部材引出し用駆動ローラーから送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取手段とを備えており、
さらに、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に、前記コードの引き出しに際して、前記コードに掛かる張力を制御する張力制御手段を備えていることを特徴とするゴム被覆装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記コード引出手段と前記ゴム押出機との間に、前記張力制御用駆動ローラーと前記ゴム部材引出し用駆動ローラーとの間において前記コードに掛かる荷重を計測するロードセルが配置されており、
前記コード引出手段が、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に設けられた張力制御用駆動ローラーにより構成され、
前記張力制御手段が、前記ロードセルが計測した荷重に基づいて、前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度に対する前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として変化させることにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載のゴム被覆装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記コード引出手段が、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に設けられた張力制御用駆動ローラーにより構成され、
前記張力制御手段が、前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度に対する前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として、所定の値に維持することにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載のゴム被覆装置である。
請求項4に記載の発明は、
請求項1に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
前記コード引出工程において、前記コードに掛かる張力を制御することを特徴とする帯状コード入りゴム部材の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、
請求項2に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
前記ロードセルが計測した前記コードに掛かる荷重に基づいて、前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度に対する前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として変化させることにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御することを特徴とする記載の帯状コード入りゴム部材の製造方法である。
請求項6に記載の発明は、
請求項3に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度に対する前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として、所定の値に維持することにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御することを特徴とする帯状コード入りゴム部材の製造方法である。
本発明によれば、生産速度を上昇させた場合であっても、コードに掛かるテンションを適切に制御して、コードの撚りに乱れが生じることがなく、コード入りゴム部材を製造することができるコード入りゴム部材の製造技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るゴム被覆装置を示す概略構成図である。 従来のゴム被覆装置の概略構成を示す側面図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
1.本実施の形態に係るゴム被覆装置の概略構成
図1は、本実施の形態に係るゴム被覆装置を示す概略構成図である。なお、以下において、コードとしてスチールコードを例にして説明するが、テキスタイルコードなどであってもよい。
図1に示すように、本実施の形態に係るゴム被覆装置は、コードが巻き取られた複数のリール14の各々をクリールスタンド12に保持するリール保持手段10、保持された各リール14から引き出されてきたコード1を整列させるコード整列手段(バッフル22)とゴムを押出して整列されたコード1へ被覆するゴム押出機24とを備えたゴム被覆部20、コード1へゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材2を引き出して下流側のクーリング部34に向けて送り出すゴム部材引出し用駆動ローラー32、ゴム部材引出し用駆動ローラー32から送り出されたコード入りゴム部材2をクーリング部34で冷却した後、巻取リール(図示せず)に巻き取る巻取手段30を備えている点においては、図2に示した従来のゴム被覆装置と基本的に同様である。
しかしながら、本実施の形態に係るゴム被覆装置は、リール保持手段10とゴム押出機24との間に、コード1の引き出しに際して、コード1に掛かる張力を制御する張力制御手段を備えている点において、従来と異なっている。
2.本実施の形態に係るゴム被覆装置の具体的な構成
以下、本実施の形態に係るゴム被覆装置の具体的な構成について説明する。なお、以下においては、まず、従来のゴム被覆装置と基本的な構成の部分について説明し、その後、本実施の形態におけるゴム被覆装置の特徴部である張力制御手段について説明する。
(1)リール保持手段
リール保持手段10は、コード1が巻き取られた複数のリール14をクリールスタンド12に保持するように構成されている。
(2)コード引出手段
コード引出手段は、リール保持手段に保持された各リール14からコード1を引き出して下流側へ送り出す。本実施の形態において、具体的なコード引出手段は、後述する張力制御用駆動ローラー18である。
(3)整列手段
整列手段は、各リール14から引き出されてきた複数のコード1を整列させるためにゴム押出機24の手前に設けられた金型(バッフル22)であり、バッフル22の表面に形成された複数の溝の各々に、コードを通すことにより、コード1を所定の間隔に整列させた状態でゴム押出機24に送り出すことができる。
(4)ゴム押出機
ゴム押出機24は、バッフル22において整列されたコード1に、ゴムを押出して被覆することにより、コード入りゴム部材2に成形する。このとき、被覆されたゴムの幅と厚みを制御するために、ゴム押出機24の先端部には、ダイプレート(図示せず)が備えられていることが好ましい。
(5)ゴム部材引出し用駆動ローラー
ゴム部材引出し用駆動ローラー32は、ゴム押出機24において成形されたコード入りゴム部材2を引き出し、下流側のクーリング部34へと送り出す。
(6)巻取手段
巻取手段30は、ゴム部材引出し用駆動ローラーを経由して送られてきたコード入りゴム部材2をクーリング部34を経由して搬送した後、巻取リール(図示せず)に巻き取る。
(7)張力制御手段
本実施の形態においては、リール保持手段10とゴム押出機24との間に、コード引出手段でもある張力制御用駆動ローラー18が設けられている。さらに、張力制御用駆動ローラー18とゴム押出機24との間に、張力制御用駆動ローラー18とゴム部材引出し用駆動ローラー32との間においてコード1に掛かる荷重を計測するロードセル17が配置されている。
従来は、図2に示す通り、ゴム押出機24の下流側に設けられたゴム部材引出し用駆動ローラーのみによって、クリールスタンド12のリールからコードを引き出していた。そして、コードのテンションの管理はクリールスタンド12のブレーキのみで行っていた。このため、前記した通り、生産速度を上げた場合、コードの材質によっては、コード1に掛かるブレーキ圧がゴム部材引出し用駆動ローラー40の引き出し速度に対応できなくなり、テンションの制御が適切に行われず、テンションによってコードの撚りに乱れが発生することがあった。
これに対して、本実施の形態においては、従来と同じゴム部材引出し用駆動ローラー32に加えて、上記したように、ゴム押出機24とリール保持手段10の間に、張力制御用駆動ローラー18を設け、さらに、張力制御用駆動ローラー18とゴム押出機24との間に、張力制御用駆動ローラー18とゴム部材引出し用駆動ローラー32との間においてコード1に掛かる荷重を計測するロードセル17を設けている。
そして、ロードセル17が計測したコード1に掛かる荷重に基づいて、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対する張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を変化させることにより、コード1に掛かる張力を所定の範囲に制御している。このとき、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度を基準速度として、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を調整することが好ましい。
また、上記では、ロードセル17による計測結果に基づいて、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対する張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を適宜変化させて、コード1に掛かる張力を所定の範囲に制御しているが、この2つの速度の比率を、予め定められた所定の値に維持することによっても、リール14から引き出されたコード1に掛かる張力を予め定めた所定の範囲に制御して、適切に維持することができる。
この場合、ゴム押出機24とリール保持手段10の間には、張力制御用駆動ローラー18のみを設ければよく、ロードセルの配置を設ける必要がないため、簡便な構成のゴム被覆装置とすることができる。
3.本実施の形態に係るコード入りゴム部材の製造方法
次に、上記した構成のゴム被覆装置を用いたコード入りゴム部材の製造方法について、説明する。
本実施の形態に係るコード入りゴム部材の製造方法は、コードに掛かるテンションを制御している点を除いて、リール14に巻き取られた状態でクリールスタンド12にセットされているコード1を引き出して、バッフル22で整列させた後、ゴム押出機24に送り出し、ゴム押出機24内でコード1にゴムを被覆して、コード入りゴム部材2を製造している点においては、従来のコード入りゴム部材の製造方法と基本的に同じである。
このため、以下においては、本実施の形態に係るコード入りゴム部材の製造方法における特徴部であるコードに掛かるテンションの制御方法について説明する。
(1)第1の制御方法
本方法においては、ロードセル17で計測された荷重に基づいて、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対する張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を、適宜、変化させることによって、コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する。
具体的には、図1に示すように、リール保持手段10とゴム押出機24との間に張力制御用駆動ローラー18を配置する。さらに、コード引出手段とゴム押出機24との間に、ロードセル17を配置し、張力制御用駆動ローラー18とゴム部材引出し用駆動ローラー32との間においてコード1に掛かる荷重を、コード1に掛かるテンションとして測定する。
そして、測定された荷重データに基づいて、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対する張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度の比率を、ゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度を基準として、適宜変動させる。
具体的には、ロードセル17によって計測された荷重データが設定荷重より大きい場合、コード1に掛かるテンションが強過ぎるため、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を、基準速度であるゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対して速く設定する。これにより、コード1に掛かるテンションが緩和されて、荷重を小さくさせることができ、コード1に掛かるテンションを適切なテンションに調整することができる。
一方、ロードセル17によって計測された荷重データが設定荷重より小さい場合、コード1に掛かるテンションが弱過ぎるため、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を、基準速度であるゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度に対して遅く設定する。これにより、コード1に掛かるテンションが強化されて、荷重を大きくさせることができ、コード1に掛かるテンションを適切なテンションに調整することができる。
これにより、生産速度を上昇させた場合でも、テンションが一定の範囲内にコントロールされた状態で、コードが引き出されてゴム押出機24に送り込まれるため、コードの撚りの乱れを招くことなく、適切に、コード入りゴム部材を製造することができる。
そして、このような調整をする制御手段を設けておくことにより自動でコードのテンションの制御をすることができる。
(2)第2の制御方法
本方法においては、ロードセルは設けず、ゴム押出機24とリール保持手段10の間に張力制御用駆動ローラー18のみを設ける。そして、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度に対するゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度の比率を所定の値に維持することによって、コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する。
即ち、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度が遅くなると、コード1に掛かるテンションが強くなると同時に、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度に対するゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度の比率が大きくなる。一方、張力制御用駆動ローラー18の周速度が速くなると、コード1に掛かるテンションが弱くなると同時に、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度に対するゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度の比率が小さくなる。
このため、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度に対するゴム部材引出し用駆動ローラー32におけるコード入りゴム部材2の引き出し速度の比率を所定の値に維持することによって、コードに掛かる張力を所定の範囲に制御することができる。なお、この場合においても、コード入りゴム部材2の引き出し速度を基準速度として、張力制御用駆動ローラー18におけるコード1の引き出し速度を変化させて、2つの速度の比率を所定の値に維持する。
そして、この方法の場合、ロードセルを用いることなく、2つのローラーにおける引き出し速度の比率を制御するのみでよいため、制御手段も簡易な構成の制御手段でよい。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
1.実験方法
実施例と比較例のゴム被覆装置を用いてコード入りゴム部材を製造し、その品質について評価した。
(1)実施例
実施例として、図1に示す本発明のゴム被覆装置を用いて、撚りが1×0.20+6×0.16、コード径がφ0.56mm、エンズが49本/5cmのスチールコードを使用し、表1に示すように、ゴム部材引出し用駆動ローラーにおけるコード入りゴム部材の引き出し速度と、張力制御用駆動ローラーにおけるコードの引き出し速度を変化させてゴムを被覆することにより、トータルゲージが1.05mmのコード入りゴム部材を製造した(実施例1~実施例3)。
(2)比較例
一方、比較例として、図2に示す従来のゴム被覆装置を用いたこと以外は、実施例と同様にして、コード入りゴム部材を製造した(比較例1、比較例2)。
2.実験結果
製造したコード入りゴム部材に対して、撚り乱れ発生の有無と、バッフル詰まり発生の有無とを評価した。実験の結果を表1に示す。
Figure 0007170967000001
表1より、実施例は、ゴム部材引出し用駆動ローラーにおけるコード入りゴム部材の引き出し速度と張力制御用駆動ローラーにおけるコードの引き出し速度とが適切に制御されているため、比較例よりもコードの撚りの乱れの発生、バッフル詰まりの発生を共に抑制できていることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1 コード
2 コード入りゴム部材
10 リール保持手段
12 クリールスタンド
14 リール
17 ロードセル
18 張力制御用駆動ローラー
20 ゴム被覆部
22 バッフル
24 ゴム押出機
30 巻取手段
32、40 ゴム部材引出し用駆動ローラー
34 クーリング部

Claims (6)

  1. 整列した複数本のコードにゴムを被覆するゴム被覆装置であって、
    コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持手段と、
    前記リール保持手段に保持された各リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出手段と、
    送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列手段と、
    ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム押出機と、
    前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し用駆動ローラーと、
    前記ゴム部材引出し用駆動ローラーから送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取手段とを備えており、
    さらに、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に、前記コードの引き出しに際して、前記コードに掛かる張力を制御する張力制御手段を備えていることを特徴とするゴム被覆装置。
  2. 前記コード引出手段と前記ゴム押出機との間に、前記張力制御用駆動ローラーと前記ゴム部材引出し用駆動ローラーとの間において前記コードに掛かる荷重を計測するロードセルが配置されており、
    前記コード引出手段が、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に設けられた張力制御用駆動ローラーにより構成され、
    前記張力制御手段が、前記ロードセルが計測した荷重に基づいて、前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度に対する前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として変化させることにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載のゴム被覆装置。
  3. 前記コード引出手段が、前記リール保持手段と前記ゴム押出機との間に設けられた張力制御用駆動ローラーにより構成され、
    前記張力制御手段が、前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度に対する前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として、所定の値に維持することにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御する制御手段であることを特徴とする請求項1に記載のゴム被覆装置。
  4. 請求項1に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
    コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
    保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
    送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
    ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
    前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
    送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
    前記コード引出工程において、前記コードに掛かる張力を制御することを特徴とする帯状コード入りゴム部材の製造方法。
  5. 請求項2に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
    コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
    保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
    送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
    ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
    前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
    送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
    前記ロードセルが計測した前記コードに掛かる荷重に基づいて、前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度に対する前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として変化させることにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御することを特徴とする帯状コード入りゴム部材の製造方法。
  6. 請求項3に記載のゴム被覆装置を用いてコードにゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を製造する帯状コード入りゴム部材の製造方法であって、
    コードが巻き取られた複数のリールを保持するリール保持工程と、
    保持された前記リールからコードを引き出して下流側へ送り出すコード引出工程と、
    送り出されてきた前記コードを整列させるコード整列工程と、
    ゴムを押出して、整列された前記コードへ被覆するゴム被覆工程と、
    前記ゴムが被覆された帯状のコード入りゴム部材を引き出して下流側へ送り出すゴム部材引出し工程と、
    送り出されてきた前記コード入りゴム部材を巻き取る巻取工程とを備えており、
    前記張力制御用駆動ローラーにおける前記コードの引き出し速度に対する前記ゴム部材引出し用駆動ローラーにおける前記コード入りゴム部材の引き出し速度の比率を、前記コード入りゴム部材の引き出し速度を基準速度として、所定の値に維持することにより、前記コードに掛かる張力を所定の範囲に制御することを特徴とする帯状コード入りゴム部材の製造方法。
JP2018199947A 2018-10-24 2018-10-24 ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法 Active JP7170967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199947A JP7170967B2 (ja) 2018-10-24 2018-10-24 ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199947A JP7170967B2 (ja) 2018-10-24 2018-10-24 ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020066160A JP2020066160A (ja) 2020-04-30
JP7170967B2 true JP7170967B2 (ja) 2022-11-15

Family

ID=70389253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018199947A Active JP7170967B2 (ja) 2018-10-24 2018-10-24 ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7170967B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7209354B2 (ja) 2019-06-27 2023-01-20 株式会社フジワラテクノアート 製麹装置のホッパー移動機構

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5881151A (ja) * 1981-11-09 1983-05-16 Bridgestone Corp ラジアルタイヤのカ−カスバンド製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7209354B2 (ja) 2019-06-27 2023-01-20 株式会社フジワラテクノアート 製麹装置のホッパー移動機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020066160A (ja) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2604731B1 (en) Method of folding filament
US7905970B2 (en) Apparatus and process for separation of multi-strand elastics
JP7170967B2 (ja) ゴム被覆装置および帯状のコード入りゴム部材の製造方法
JP2017196790A (ja) トッピングシートの形成方法及び装置
JPH06320642A (ja) タイヤ製造とストリップ材格納の方法とその装置
JP2014176991A (ja) ゴムシート材料の製造装置および製造方法
JP2018069666A (ja) 押出機
JP2017001316A (ja) ゴムシートの製造装置及び製造方法
JP4263076B2 (ja) スチールワイヤゴム複合材料の製造方法及びその装置
JP2014148573A (ja) トウプリプレグの製造方法
CN107310176B (zh) 贴胶片材的形成方法以及装置
JP2006089154A (ja) 繊維束の綾振り装置、巻取装置および繊維束パッケージの製造装置
KR100771277B1 (ko) 타이어용 캡플라이 제조 장치 및 방법
JP4290521B2 (ja) コード巻取りシステム
JP2011073809A (ja) ウェブの巻取り方法、及び機能性フィルムの製造方法
JP2016080838A (ja) 光ケーブル製造装置及び光ケーブル製造方法
JP7418742B2 (ja) クリールユニット及びクリール装置
CN204509450U (zh) 真空镀膜机张紧装置
JP6547236B2 (ja) コード−ゴムコーティング反の製造方法および製造装置
JP6305509B2 (ja) 加熱液体テーパ付ライン生産装置および方法
EP3842212B1 (en) Rubber coated cord manufacturing method and device
CN112078160B (zh) 丝材增强复合管材生产方法
KR101288874B1 (ko) 복합재 고무 코드지의 변부 재단 장치
JP2004330450A (ja) タイヤコードのトッピング方法、及びトッピング装置
JP2013107288A (ja) 押出トレーンおよび押出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7170967

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150