JP2014148573A - トウプリプレグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、樹脂含有率がコントロールされた高品質なトウプリプレグを低コストに製造することが出来るトウプリプレグの製造方法を提供することにある。
【解決手段】円筒形のロール8(以下、コーティングロールと呼ぶ)表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給するトウプリプレグの製造方法において、樹脂6と強化繊維束2とを接触させる直前に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】円筒形のロール8(以下、コーティングロールと呼ぶ)表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給するトウプリプレグの製造方法において、樹脂6と強化繊維束2とを接触させる直前に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は繊維強化複合材料に好適に用いられるトウプリプレグの製造方法に関する。
トウプリプレグは炭素繊維、ガラス繊維等の強化繊維束にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂組成物を含浸してなる中間材料である。トウプリプレグ等の中間材料には、最終製品である複合材料成形品の製造コストを低減し品質を向上させることが求められている。特に、トウプリプレグの樹脂含有率は、複合材料成形品の強化繊維と樹脂との含有率に影響し、複合材料成形品の強度、弾性率、熱膨張率等の物性の制御因子となるため、トウプリプレグの樹脂含有率のコントロールは極めて重要なことである。
樹脂含有率がコントロールされた、高品質なトウプリプレグを製造する手段として特許文献1には、強化繊維束の進行速度を検出してフィードバックし、樹脂の供給量を制御する樹脂供給量制御部を具備する製造装置が開示されている。しかし特許文献1に示されている装置を用いた方法ではトウプリプレグが含有する樹脂含有率がコントロールされた、高品質なトウプリプレグを製造することはできるが、低コストにトウプリプレグを製造することは困難である。低コストにトウプリプレグを製造するには複数本の強化繊維束を並列して製造装置に供給して単位時間当たりの処理量を多くすること、トウプリプレグの製造又は品種切り替え等の運用にかかる労力を低く抑えること、そして製造装置の設備コストを低く抑えることが必要であるが、特許文献1に示されている製造装置では、複数本のトウプリプレグを並列製造する装置であっても1系列毎に樹脂供給装置とその制御部を有さなければならず、1系列当りの設備コストと装置のメンテナンスに必要な労力の低減に限界があるからである。
また特許文献2には、回転する溝付ローラの溝部に溶融樹脂を供給しながら、回転方向の下流側でこの溝部に供給された溶融樹脂を強化繊維束に転写することで強化繊維束に樹脂を定量的に付着させる方法が開示されている。しかし特許文献2に示されている方法では供する強化繊維束の太さにより溝付ローラを変更する必要がある。具体的には3,000本のフィラメントからなる強化繊維束に適した溝を持った溝付ローラを用いて、30,000本の同じフィラメントからなる強化繊維束を処理した場合、溝幅が狭く強化繊維束に十分に樹脂を転写・含浸させることができない。従って、原料となる繊維束の種類に応じて溝付きローラを多種類用意して交換する必要があり、設備面でのコストアップと品種切り替えに必要な時間と労力を考慮すると工業的に利用することは難しい。また、この方法では、溝側面と強化繊維束との擦過のためフィラメント切れが起こりやすく、溝付ローラ以降のプロセスで糸の巻き付きが発生し易くなるという問題があった。
特許文献3では、炭素繊維束を回転ドラムに付設したドクターブレードで薄膜状にした樹脂上に接触させることにより連続的に樹脂を含浸している。タッチロール法は装置の仕様を都度変更することなく幅広い種類の強化繊維束や樹脂に適応でき、かつ品種切り替え等の運用にかかる労力を低く抑えることが出来る。さらに製造装置への初期投資も安価で、タッチロール法を用いたトウプリプレグ製造方法は低コストにトウプリプレグを作製するのに適している。しかし一般的に強化繊維束はトラバースさせながら芯材へ巻き取っているため、その折返し部分で強化繊維束が歪んでしまい強化繊維束の幅が安定しない。強化繊維束の幅が安定しなければ回転ドラムから強化繊維束へ供給する樹脂量も安定せず、作製するトウプリプレグの樹脂含有率を精度良くコントロールすることは出来ない。
本発明の目的は、樹脂含有率がコントロールされた高品質なトウプリプレグを低コストに製造することが出来るトウプリプレグの製造方法を提供することにある。
本発明は次のような手段を採用するものである。
[1]円筒形のロール8(以下、コーティングロールと呼ぶ)表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給するトウプリプレグの製造方法において、樹脂6と強化繊維束2とを接触させる直前に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法である。
[1]円筒形のロール8(以下、コーティングロールと呼ぶ)表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給するトウプリプレグの製造方法において、樹脂6と強化繊維束2とを接触させる直前に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法である。
[2]上記ロール8から強化繊維束2が離れた直後に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とする[1]記載のトウプリプレグの製造方法。
樹脂6を強化繊維束2に供給する直前に、室温において固形のトウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2に付与して、幅を規制することを特徴とする[1]または[2]に記載のトウプリプレグの製造方法。
本発明のトウプリプレグの製造方法により樹脂含有率がコントロールされた高品質なトウプリプレグを安価に製造することが出来る。本発明の製造方法により製造されたトウプリプレグはフィラメントワインディング法、オートテープレイアップ法、ドラムワインディング法により繊維強化複合材料の製造に好適に用いることが出来る。
本発明は、コーティングロール8表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給する直前、または供給する直前と直後に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法である。
さらに具体的には、本発明のトウプリプレグ製造方法においては、少なくともクリール、強化繊維束2を開繊させるユニット、強化繊維束2の幅を規制するための手段、樹脂6を強化繊維束2に供給するための樹脂6が薄く塗工されたコーティングロール8、樹脂6を強化繊維束2に含浸させるための加熱ロール、トウプリプレグを巻き取るワインダを使用することが好ましい。
本製造方法では、均一な厚みとなるよう樹脂6が塗工されたコーティングロール8に強化繊維束2を接触させることにより連続的に樹脂を供給する方法、所謂タッチロール法により強化繊維2へ樹脂6を供給する。さらにドクターブレード、コンマロール、円筒形のロール等を使用し、これらとコーティングロール8との間隔を調整することにより、コーティングロール8に均一な厚みの樹脂を塗工し、強化繊維束2に供給する樹脂6の量を調整することが好ましい。
コーティングロール8は、本トウプリプレグ製造方法にて取り扱う樹脂6が1Pa・s〜100Pa・sの粘度となる温度まで加熱できることが好ましい。樹脂6の粘度が100Pa・sより大きいと樹脂6の強化繊維束2への供給が困難となり、かつコーティングロール8の表面から強化繊維束2が離れる際に強化繊維束2の単糸がコーティングロール8の表面に付着して持ってゆかれ巻き付きが発生する場合が多くなる。一方、樹脂6の粘度が1Pa・sより小さいとコーティングロールとドクターブレードや円筒形のロールやコンマロールとの間隔のみで塗工厚を精度良く調整することが困難となる。
コーティングロール8は駆動により回転速度を制御することが好ましい。コーティングロール8が強化繊維束2によりつれ回りする場合は、強化繊維束2の張力、樹脂粘度、コーティングロール8が回転するために必要なトルク、コーティングロール8に接する強化繊維束2の本数等の条件が変化することによって、コーティングロール8の周速と強化繊維束2との搬送速度との比が変化してしまったり、コーティングロール8が回転しなかったりといった問題が生じてしまう。
コーティングロール8と強化繊維束2との接触長は50mm〜300mmであることが好ましい。接触長が50mmより短い場合、樹脂6が強化繊維束2へ上手く供給することが出来ず、作製するトウプリプレグの樹脂含有率を精度良くコントロールすることが出来ない。また接触長が300mmより長い場合、強化繊維束2の単糸がコーティングロール8の表面に付着して持ってゆかれ巻きつきが発生する場合が多くなる。
コーティングロール8の直径は装置や装置を設置する場所の制約が無い限り長いことが好ましい。具体的にはコーティングロール8の直径は150mm以上であることが好ましい。直径が150mmより小さい場合、コーティングロール8の表面に塗工された樹脂6上に強化繊維束2が接する際に樹脂6は強化繊維束2の長手方向に対して垂直方向に大きく動いてしまい、樹脂6が強化繊維束2へ上手く供給することが出来ず、作製するトウプリプレグの樹脂含有率を精度良くコントロールすることが出来ない。
強化繊維束2の幅を規制するための手段としては、所望の溝を有すガイドを設置することである。
溝を有すガイドとは強化繊維束2の幅を規制することが出来る公知のガイドであれば何れも用いることが出来る。具体的には円筒形状のロール表面の周方向に一定の幅と深さで加工された溝を有する溝ロールや長さ方向に一定の幅と深さで加工された溝を有する板等がある。規制ガイドとの擦過による強化繊維束2へのダメージを抑えるため当該規制ガイドは自由回転、又は強化繊維束2の搬送速度と同程度の周速で回転する溝ロールであることが好ましい。
溝を有すガイドとは強化繊維束2の幅を規制することが出来る公知のガイドであれば何れも用いることが出来る。具体的には円筒形状のロール表面の周方向に一定の幅と深さで加工された溝を有する溝ロールや長さ方向に一定の幅と深さで加工された溝を有する板等がある。規制ガイドとの擦過による強化繊維束2へのダメージを抑えるため当該規制ガイドは自由回転、又は強化繊維束2の搬送速度と同程度の周速で回転する溝ロールであることが好ましい。
当該規制ガイドを通過するまでに強化繊維束2の幅は当該規制ガイドの規制幅程度としておくことが好ましい。具体的には規制ガイドの溝幅がボビンから巻きだされた強化繊維束2の幅よりも広い場合、過熱されたロールに強化繊維束2を擦過させるなどして予め当該規制ガイドの規制幅程度まで強化繊維束2を開繊させておくことが好ましい。また、規制ガイドの溝幅がボビンから巻きだされた強化繊維束2の幅よりも狭い場合は、当該規制ガイドの前に、強化繊維束2の幅より狭く、且つ当該規制ガイドの規制幅より広い規制幅のガイドを設置することにより、強化繊維束2の幅を狭めておくことが好ましい。
強化繊維束2の幅や作製するトウプリプレグの幅により適した規制ガイドの規制幅は変化する。樹脂6を強化繊維束2に含浸させることとは、樹脂6を強化繊維束2の厚み方向へ移動させることであり、強化繊維束2の厚み、即ち樹脂6を移動させる距離が短いほど樹脂6の含浸は容易となる。このため3,000本のフィラメントからなる強化繊維束2を5mmの溝幅の規制ガイドに通過させた後に樹脂を供給して含浸させる場合と、30,000本のフィラメントからなる強化繊維束2を5mmの溝幅の規制ガイドに通過させた後に樹脂を供給して含浸させる場合とでは含浸状態が大きく異なる。また強化繊維束2に樹脂6がある程度含浸してしまうと、その後強化繊維束2の幅を大きく変化させることは困難となる。このため溝幅は得ようとするトウプリプレグの幅に対して大きく異ならないこと、具体的には得ようとするトウプリプレグの幅に対して±20%以内となるようにすることが好ましい。
規制ガイドの設置はコーティングロール8直前でも、直前と直後とに設置しても良い。設備上の制約や支障が無い限り、規制ガイドはコーティングロール8に近い位置に設置することが好ましい。具体的には規制ガイドの溝表面からコーティングロール8の表面までの直線距離が30cmより近いことが好ましい。規制ガイドがコーティングロール8から離れていると規制ガイドにより規制された強化繊維束2の幅が変動してしまうからである。
規制ガイドをコーティングロール8の直前と直後とに設置する場合は、直前に設置する規制ガイドの規制幅と直後に設置する規制ガイドの規制幅とを等しくすることが好ましい。
強化繊維束2に樹脂を供するまでに強化繊維束2の幅を規制する手段としては規制ガイドの他に、室温において固形のトウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2に付与して幅を規制する方法がある。
強化繊維束2へ供給されるトウ幅固定用樹脂12は室温環境下において固形であれば、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でも、その両方を混合したものでもかまわない。
強化繊維束2へ付与するトウ幅固定用樹脂12は間隔を空けて少量ずつ強化繊維束2へ付与してもよいし、強化繊維束2の表面に薄く均一に付与してもよい。
付与されるトウ幅固定用樹脂12の量としては強化繊維束2の収束性、フィラメント数等、及び付与の仕方により異なるが、単位長さあたりに付与されたトウ幅固定用樹脂12の質量が単位長さあたりの強化繊維束2の質量に対し0.5質量%〜5.0質量%であることが好ましい。単位長さあたりに付与されたトウ幅固定用樹脂12の質量が単位長さあたりの強化繊維束2の質量に対し0.5質量%よりも少ない場合、強化繊維束2の幅を十分に規制することが出来ない。また5.0質量%よりも多い場合、作製したトウプリプレグを用いた強化繊維複合材料の物性が低下する原因となる可能性がある。
トウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2へ付与するには、トウ幅固定用樹脂12を加熱溶融して強化繊維束2へ付与しても良く、トウ幅固定用樹脂12をエマルジョンあるいは溶液としたものを強化繊維束2へ付与した後に、加熱等の手段により水あるいは溶媒を除去しても良い。また、トウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2へ付与する手段としては、加熱溶融あるいはエマルジョンや溶液としたトウ幅固定用樹脂12をロールやケージを用いて強化繊維束2へ転写・付与する方法、加熱溶融あるいはエマルジョンや溶液としたトウ幅固定用樹脂12を噴き付けにより強化繊維束2へ付与する方法等を挙げることができる。
ロールを用いてトウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2へ付与する場合、コーティングロール8の直前にトウ幅固定用樹脂12が塗工されたロール13、及びロール13の直前、又は直前、直後に強化繊維束2の幅を規制する規制ガイドからなるユニットを設置する方法がある。
ロール13の直前に設置する規制ガイドは、可能な限りロール13に近づけることが好ましい。
ロール13が表面の平滑な円筒形のロールである場合、強化繊維束2の表面に薄く樹脂を塗布することが出来る。ロール13が周方向に一定の間隔で加工された溝を複数有する場合、又はロール13がケージ状である場合、強化繊維束2の表面に任意の間隔で少量のトウ幅固定用樹脂12を塗布することが出来る。当該ユニットに使用するロール13は、自由回転でもよいし、モータ等により駆動されてもよい。
トウ幅固定用樹脂12を加熱溶融して強化繊維束2へ付与する場合、ロール13はトウ幅固定用樹脂12の粘度が1Pa・s〜300Pa・sとなる温度まで加熱できることが好ましい。樹脂12の粘度が300Pa・sより大きい場合、強化繊維束2への樹脂12の付与が困難となり、かつロール13の表面から強化繊維束2が離れる際に強化繊維束2の単糸がロール13の表面に付着して持ってゆかれ巻きつきが発生する場合が多くなる。一方、トウ幅固定用樹脂12の粘度が1Pa・sより低い場合、トウ幅固定用樹脂12が放熱し強化繊維束2の幅を十分に規制するに足りる粘度まで増粘するために時間を要し、その間に強化繊維束2の幅が変化してしまう可能性がある。
クリールは芯材に巻かれた強化繊維束2の巻径が変化しても、同じ張力で解舒できるような機構を有することが好ましい。
樹脂6を強化繊維束2に含浸させるための加熱ロールとは、表面が平滑な円筒形状のロールである。当該加熱ロールは自由回転でも、モータ等により駆動されても良い。
トウプリプレグを巻き取るワインダは既知のワインダを用いることが出来る。
図1は、強化繊維束2に樹脂6を供給する直前に強化繊維束2の幅を規制するガイドを配置することを特徴とするトウプリプレグの製造装置の例である。
図1に示すように強化繊維束2はクリール1に仕掛けられたボビンより引き出されて開繊ロールユニット3にて拡幅される。拡幅された強化繊維束2は溝ロール4によりトウ幅を規制される。樹脂6が塗工されたコーティングロール8と強化繊維束2とが接することで樹脂6は強化繊維束2へ供給される。樹脂6が供給された強化繊維束2は含浸ロールユニットを通過することで樹脂6を十分含浸させられ、次いでゴデットロール10を通じて、ワインダ11に導かれ巻き取られる。コーティングロール8は加熱溶融した樹脂6を貯める樹脂溜め5、及びコーティングロール上に塗工される樹脂厚を調整するためのドクターブレード7を有している。
図2は、強化繊維束2に樹脂6を供す前に室温において固形の樹脂12を加熱溶融状態で強化繊維束2に付与して室温に冷却しつつ幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造装置の例である。
図2に示すように強化繊維束2はクリール1に仕掛けられたボビンより引き出されて開繊ロールユニット3にて拡幅される。拡幅された強化繊維束2は周方向に一定の間隔で加工された溝を複数有するロール13と接することでトウ幅固定用樹脂12が付与される。ロール13上での強化繊維束2の幅を調整するため、ロール13の前及び後ろには溝ロール4を各々設置する。トウ幅固定用樹脂12により幅を固定された強化繊維束2は図1と同様にコーティングロール8、含浸ロールユニット9、ゴデットロール10を通じワインダ11へと導かれ芯材に巻き取られる。
<実施例1>
図1に示すトウプリプレグ製造方法にてトウプリプレグを作製した。
図1に示すトウプリプレグ製造方法にてトウプリプレグを作製した。
下記の原料を使用した。
<強化繊維束>
炭素繊維(三菱レイヨン株式会社製、製品名:パイロフィルTRH50−18M)
<樹脂>
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:jER828)
<強化繊維束>
炭素繊維(三菱レイヨン株式会社製、製品名:パイロフィルTRH50−18M)
<樹脂>
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:jER828)
樹脂溜め5、及びコーティングロール8の表面温度を65℃に保持し、65℃に加温したエポキシ樹脂を樹脂溜め5上に一定量供給した。強化繊維束2の搬送速度を10m/min、筒形のロール8の周速を9m/min、溝ロール4の溝幅を10mmとし溝ロール4の溝底面と筒形のロール8の表面との間隔を25cmとしてトウプリプレグを作製した。ドクターブレード7とコーティングロール8との間隔は作製したトウプリプレグの樹脂含有率が凡そ23質量%となるよう調整した。
トウプリプレグを計100m作製した。これを3mずつ切断し、3mに切断したトウプリプレグの質量Wtを測定した。次いでこれら3mに切断したトウプリプレグが含むエポキシ樹脂組成物を溶剤により除去し、3mに切断したトウプリプレグが含む強化繊維束2の質量Wfを得た。式1のとおりトウプリプレグの樹脂含有率を算出した。
樹脂含有率(質量%)=(Wt−Wf)/Wt×100 ・・・(式1)
図3、及び表1に実施例1による試験結果を示す。平均値は22.8質量%と目標の23質量%程度であった。さらに樹脂含有率の最大値と最小値は中心値から±1.4質量%となり、本発明の製造方法を用いることで高品位なトウプリプレグを作製することが出来た。
1:クリール
2:強化繊維束
3:開繊ロールユニット
4:溝ロール
5:樹脂溜め
6:樹脂
7:ドクターブレード
8:コーティングロール
9:含浸ロールユニット
10:ゴデットロール
11:ワインダ
12:トウ幅固定用樹脂
13:プレコーティングロール
2:強化繊維束
3:開繊ロールユニット
4:溝ロール
5:樹脂溜め
6:樹脂
7:ドクターブレード
8:コーティングロール
9:含浸ロールユニット
10:ゴデットロール
11:ワインダ
12:トウ幅固定用樹脂
13:プレコーティングロール
Claims (3)
- 円筒形のロール8表面に均一な厚みとなるよう塗工された樹脂6と強化繊維束2とを接触させることで樹脂6を強化繊維束2に供給するトウプリプレグの製造方法において、樹脂6と強化繊維束2とを接触させる直前に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とするトウプリプレグの製造方法。
- 前記ロール8から強化繊維束2が離れた直後に強化繊維束2の幅を規制することを特徴とする請求項1記載のトウプリプレグの製造方法。
- 樹脂6を強化繊維束2に供給する直前に、室温において固形のトウ幅固定用樹脂12を強化繊維束2に付与して、幅を規制することを特徴とする請求項1または2記載のトウプリプレグの製造方法。
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