JP3575718B2 - トウプリプレグの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は繊維強化プラスチックの成形、特にFW(フィラメントワインディング法)成形、組み紐、織物プリプレグ等に使用するトウプリプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維等の強化繊維とエポキシ樹脂からなる複合材料は、比強度、比弾性率に優れているため、スポーツ用途、航空機等の構造材料、土木材料、ロール等の分野に広く使用されている。
【0003】
これらの複合材料を製造するため、強化繊維をそのまま加工用材料として用いる場合もあるが、多くの場合は樹脂を含浸して織物プリプレグ、チョップドファイバープリミックス、シートプリプレグ、トウプリプレグ等の中間加工材料として使用される場合が多い。
【0004】
いずれの場合においても最終製品である複合材料成形品の製造コストを低減させ、一方では品質を高くすることが望まれている。特に複合材料成形品の繊維とマトリックス樹脂の割合をコントロールすることは、複合材料成形品の強度、弾性率、熱膨張率等の物性を高くし、品質の安定した製品を得る上で極めて重要なことである。
【0005】
トウプリプレグはフィラメントワインディング成形、組み紐、織物等の製造に用いられており、既存の方法に比べトウプリプレグを用いると、毛羽立ちが少なく、歩留まりが良いことによる作業効率の高さと、樹脂含浸工程が不要になること等によって、製造コストを低減することが可能である。
【0006】
トウプリプレグの製造方法としては、レジンバス法、回転ロール法、紙上転写法等が行われている。
レジンバス法ではトウをレジンバス内に通過させてマトリックス樹脂を含浸させた後、オリフィス、ロール等によって余剰のマトリックス樹脂を搾り取り樹脂含有量を調整する方法である。しかしながら、この方法はオリフィス、ロール等で余剰のマトリックス樹脂を搾り取る際にトウとの摩擦が生じ、糸切れ、毛羽立ち等を伴うトウの損傷が生じる。またマトリックス樹脂を搾り取ることによって樹脂含有量を調整するため、樹脂含有量を1%の精度で調整することは難しく、さらに樹脂含有量が40wt%以下のものを製造することは難しい。また、レジンバス内に直接トウを通過させるので、レジンバス内が毛羽等で汚損してしまう等の問題が生じる。
【0007】
また、回転ロール法は、回転ロール上にマトリックス樹脂層を形成しトウに転写するような転写ロール式の含浸法、例えばドクターブレードを持つ回転ドラムによる含浸法であるが、しかしながら、この方法についてもドクターブレードと回転ロール間のギャップの微調整が難しく、またトウの糸幅の不均一性による転写率のばらつきにより、樹脂含有量の均一性を保つことは難しい。また回転ロールとトウとの摩擦により、上記方法と同様に糸切れ、毛羽立ち等によるトウの損傷、およびレジンバス内の汚損が生じる。
【0008】
紙上転写法は、紙上にマトリックス樹脂層を形成し、トウに転写するような含浸法であるが、この方法についてもトウの糸幅の不均一性による転写率のばらつきにより、樹脂含有量の均一性を保つことは難しく、樹脂転写時の摩擦により、上記方法と同様に糸切れ、毛羽立ち等によるトウの損傷が発生する。
【0009】
これらの製造方法により製造されたトウプリプレグは、繊維とマトリックスの重量比を精度良く一定にすることが困難であることによる品質安定性の低さ、またトウの摩擦による損傷を防ぐために生産速度が低いことよる製造コストの高さ等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のトウプリプレグ製造方法における上記課題を解決し、樹脂含有量が均一で、任意の樹脂含有量の設定範囲が広く、かつ精度よく制御できる大量生産可能なトウプリプレグの製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、次に示すトウプリプレグの製造方法によって達成される。
すなわち本発明は、ノズルを介してマトリックス樹脂を一定の供給量でトウに供給し、かつ該ノズル上を通過するトウを一定速度とすることを特徴とするトウプリプレグの製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法をさらに詳細に説明する。
本発明によるトウプリプレグの製造工程の一例を図1に示す。同図において、1はクリール、2はガイドプーリー、3は第1予熱プーリー、4は第2予熱プーリー、5は第1熱プーリー、6は第2熱プーリー、7は冷却プーリー、8はノズル、9は樹脂供給ポンプ、10は樹脂タンク、11は糸速センサ、12は糸速制御装置、13は巻き取り装置、14はドラムをそれぞれ示す。
【0013】
図1において、クリール1から送り出されたトウはガイドプーリー2を通過して第1予熱プーリー3に通されて、所定温度まで加熱され同時にトウの断面は扁平な形状となる。第1予熱プーリー3を通過したトウは第2予熱プーリー4に通される。
【0014】
マトリックス樹脂は樹脂タンク10に保存されておりトウプリプレグの製造時には樹脂供給ポンプ9に送られる。樹脂タンク10はマトリックス樹脂の可使時間を長くできるように密閉型のものが好ましく用いられる。
マトリックス樹脂の加熱は樹脂タンク10あるいはノズル8の加熱により行うことができる。定量供給装置により供給されたマトリックス樹脂は第2予熱プーリー4を通過するトウに供給される。
マトリックス樹脂供給後、第1熱プーリー5および第2熱プーリー6を通してマトリックス樹脂およびトウを目的の温度まで加熱し、かつトウを扁平にして効果的に樹脂含有量が均一なトウプリプレグを製造することができる。
【0015】
トウのマトリックス樹脂供給面側に設置された第1熱プーリー5により、トウの上に供給されたマトリックス樹脂を該供給面側からトウ内部およびトウの他方の表面に至るまで強制的に含浸させることができ、さらに該第1プーリー5による含浸操作によりトウの他方の表面に余ったマトリックス樹脂を該トウのマトリックス樹脂供給面の反対側の面に設置された第2プーリー6により再度トウ内部に押し戻し強制的に含浸させることができ、このような操作により均一な樹脂含有量のトウを得ることができる。
【0016】
トウプリプレグは冷却用プーリー7を通過してプリプレグの断面形状を保持させた後、巻き取り装置13に連結されたドラム14に巻き取られる。
糸速センサ11は冷却プーリー7上に設置されているが、ノズル8を通過するトウの速度が実質的に測定できる位置であればどのような位置に該センサを設置してもよい。
【0017】
糸速センサ11および巻き取り装置13のドラム14は糸速制御装置12にそれぞれ連結されており、糸速センサ11により巻き取り速度を目的の糸速に制御している。
なお、図1ではクリール、ガイドプーリー、予熱プーリー、ノズル、熱プーリー、速度センサ、ドラム等はそれぞれ1個または2個であるが、それ以上を並列に設置して複数のトウプリプレグを同時に製造することもできる。
【0018】
本発明において均一な樹脂含有量のトウプリプレグを得るためにはトウにマトリックス樹脂を常に一定割合で供給することが必要である。
すなわち、ノズルを通過するトウの糸速を一定に制御し、かつこれに対する所定量のマトリックス樹脂をノズルを介して一定速度で供給し、トウとマトリックス樹脂を合体せしめることにより、均一な樹脂含有量のトウプリプレグを得ることができる。
【0019】
上記方法による樹脂含有量の設定値に対する精度は±2%以下、好ましくは±1%以下のトウプリプレグを得ることができる。
また、樹脂含有量の設定範囲は特に限定されないが通常5〜50wt%、好ましくは10〜40wt%にすることができる。樹脂の含有量が50wt%を超える場合は液だれがあって樹脂含有量を精度よく制御することが困難であり、また5wt%未満ではトウ内部にマトリックス樹脂を均一に含浸させることが困難となる。
【0020】
樹脂含有量の制御方法については、糸速あるいはマトリックス樹脂の供給量を上下させることで任意の樹脂含有量を有するトウプリプレグを得ることができる。
糸速はどのような手段でも制御することができるが、糸切れや毛羽発生防止のためトウに必要以上の張力を掛けないように、マトリックス樹脂供給前あるいは供給後に糸速センサを用いて糸速を感知し、例えば糸速が設定値を超えている場合は巻き取り機等の移送手段の出力を落とすことによって一定の糸速を維持することが好ましい。
【0021】
本発明においてはマトリックス樹脂を均一に含浸するため、目的の糸速の±5%以内、好ましくは±3%以内に糸速を制御する。
ドラムと熱プーリーの間に定速で巻き取るロール等を設置することもできるが、該ロールと巻き取りドラムの間のトウプリプレグに必要以上の張力がかかり強化繊維の種類によっては好ましくない場合がある。
【0022】
糸速は強化繊維の種類により好ましい範囲が存在する。
炭素繊維の場合は、通常5〜200m/min、好ましくは5〜150m/minの糸速で作業することができる。
炭素繊維の糸速が5m/min未満ではトウプリプレグの生産性が悪く好ましくなく、また200m/minを超えると糸切れや毛羽が発生しやすくなる。
また糸速はマトリックス樹脂の粘度、特にマトリックス樹脂供給時あるいは含浸時の粘度により好ましい範囲が存在する。
【0023】
マトリックス樹脂の粘度が0.01〜10poiseの場合には、通常5〜200m/min、好ましくは5〜150m/minの糸速で作業することができる。
マトリックス樹脂の粘度が10poiseを超え、100poise以下の場合には、通常5〜150m/min、好ましくは5〜120m/minの糸速で作業することができる。
【0024】
マトリックス樹脂の粘度が100poiseを超え、300poise以下の場合には、通常5〜120m/min、好ましくは5〜100m/minの糸速で作業することができる。
マトリックス樹脂の粘度が300poiseより大きい場合には、糸速は低速化し、粘度が0.01poise小さい場合は高速化することが可能であるが、液だれが発生しやすくなってしまうので好ましくない。
【0025】
一定量のマトリックス樹脂を供給する方法は、重力あるいは樹脂供給ポンプ等いずれの方法でもよい。重力を使用する場合には流量計や流量調節弁等で供給量を調整することが好ましい。繊維とマトリックス樹脂の比率を精度良くコントロールする場合は、定量供給性に優れるポンプを使用することが好ましい。定量供給性に優れるポンプの種類は限定されないが、例えばロータリーポンプ、プランジャーポンプ、ギアポンプ、モーノポンプ、渦巻ポンプ、カスケードポンプ、ミッドランドポンプ、ダイヤフラムポンプ等が挙げられる。
【0026】
トウプリプレグ中の樹脂含有量は、糸速が一定なのでマトリックス樹脂の供給量を調整することにより容易に制御することができる。
マトリックス樹脂の供給量は(糸速)×(単位長さあたりのトウの重さ)×(樹脂含有量(wt%)の設定値)/[100−(樹脂含有量(wt%)の設定値)]で決まるが、通常0.1〜240g/min、好ましくは1〜100g/minの範囲で設定される。
【0027】
トウとして適用される強化繊維は特に限定されないが炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維等が具体的に挙げられ、特に炭素繊維に好ましく用いられる。
マトリックス樹脂は特に限定されないが、トウプリプレグ用としては熱硬化性の樹脂、特にエポキシ樹脂が取り扱いやすく好ましい。
【0028】
マトリックス樹脂はトウへの供給前に予め硬化剤および硬化促進剤を混合あるいは分散しておくことができる。
一定量で供給されたマトリックス樹脂をトウへ供給する方法は特に限定されるものではないが、一定量のマトリックス樹脂をトウへ強制的に滴下し、プーリーに通すことによって強制的に含浸させる方法が好ましい。
【0029】
マトリックス樹脂供給時、供給前あるいは供給後に、マトリックス樹脂および/またはトウをそれぞれマトリックス樹脂の硬化温度より30℃以下の温度を上限として加熱してトウ内部へマトリックス樹脂を含浸しやすくすることができ、通常15〜150℃で行い、好ましくは15〜90℃の範囲で行えばマトリックス樹脂の粘度を容易に安定させることができる。
【0030】
粘度の高いマトリックス樹脂は、加熱あるいは溶剤希釈等の処理によって通常0.01〜300poise、好ましくは0.1〜100poise、最も好ましくは0.1〜10poiseの範囲に低粘度化して用いられる。
特に15〜30℃で上記範囲内にあればマトリックス樹脂が取り扱いが容易で好ましい。
マトリックス樹脂の粘度が300poiseを超える場合はトウへの含浸が不十分であり、かつトウの毛羽が発生しやすく、また粘度が0.01poiseに満たない場合は液だれし易くなる場合があり好ましくない。
【0031】
トウへのマトリックス樹脂の含浸しやすさはマトリックス樹脂の粘度だけでなく、トウのフィラメント径や使用されるサイジング剤でも異なる。フィラメント径が小さいトウや硬めのサイジング剤を使用したトウはマトリックス樹脂を含浸しにくい。
【0032】
トウへの加熱はマトリックス樹脂供給前、供給時あるいは供給後いずれでも行うことができるが、前記のような含浸しにくいトウの場合はマトリックス樹脂供給前にトウを予熱プーリーにより通常15〜150℃、好ましくは15〜90℃に加熱することが好ましい。
【0033】
トウの加熱方法はどのような方法でもよいが、トウの加熱、トウの扁平化およびマトリックス樹脂の含浸を同時に行える予熱プーリーおよび熱プーリーを使用することが好ましい。該プーリーの使用によってマトリックス樹脂の含浸を効果的に促進することができる。
また並列に熱プーリーを2個以上並べて、複数本のトウプリプレグを製造することも容易であり、場所をとらずかつ大量生産を行いやすい。
【0034】
均一な樹脂含有量のトウプリプレグを得るにはプーリーの溝の断面形状によっても影響を受ける。
予熱プーリーおよび熱プーリーの溝の断面形状はU字型、V字型、逆U字型、底が平らなU字型等いずれの形状でも使用することができるが、底が平らなU字型のものが、均一な厚みにトウを扁平化でき、かつマトリックス樹脂を均一に含浸することができるので好ましく用いられる。
【0035】
なお、扁平なトウの幅と厚みの比は通常10〜1000:1、好ましくは30〜100:1が良いとされる。
また、本発明では前記のような同様な効果が得られるならばプーリーの替わりにドラムやロール等を使用することができることはいうまでもない。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を示すが本発明はこれにより限定されないことはいうまでもない。
【0037】
実施例1
トウとして東レ(株)製炭素繊維T700−12K(商品名、フィラメント数12000本、トウの単位長さ当たりの重量0.8g/m)、マトリックス樹脂として25℃における粘度が30poiseで、かつ80℃における粘度が0.4poiseである硬化温度130℃の熱硬化性エポキシ樹脂を用い、図1に示される製造工程によってトウプリプレグを製造した。
【0038】
マトリックス樹脂を供給するノズル上を通過するトウの糸速は100m/minとした。樹脂供給量は14.1〜53.4g/minとして、樹脂含有量40wt%、31wt%、30wt%、20wt%、15wt%のトウプリプレグを製造した。
【0039】
このときエポキシ樹脂の供給前後に80℃に加熱した予熱プーリーおよび熱プーリーを設置し、加熱によりエポキシ樹脂を含浸し易くした。
このようにして製造されたトウプリプレグの実際の樹脂含有量を測定した。結果を表1に示す。
【0040】
また、このうち樹脂含有量が30wt%のトウプリプレグを用いて60gの円筒状のパイプ(繊維体積含有量61.6vol%)をフィラメントワインディング法により成形した。得られた円筒状パイプについて重量および成形体中の糸の体積分率を測定した。結果を表2に示す。
なお、各値の測定回数は5回であり、表1〜2に平均値とバラツキ値として示した。
【0041】
比較例1
実施例1と同様のトウに、実施例1と同様のマトリックス樹脂をドクターブレードを持つ回転ドラムを使用して含浸させて、実施例1と同様の樹脂含有量のトウプリプレグを製造し、得られたトウプリプレグの樹脂含有量を測定した。結果を表1に併せて示した。
【0042】
また、このうち樹脂含有量が30wt%のトウプリプレグを用いて60gの円筒状のパイプを実施例1と同様に成形し、重量および成形体中の糸の体積分率を測定した。結果を表2に併せて示した。
【0043】
比較例2
実施例1と同様のトウに、実施例1と同様のマトリックス樹脂をレジンバス法によって含浸させて、実施例1と同様の樹脂含有量のトウプリプレグを製造し、得られたトウプリプレグの樹脂含有量を測定した。結果を表1に併せて示した。
【0044】
【表1】
Figure 0003575718
【0045】
【表2】
Figure 0003575718
【0046】
表1から明らかなように、本発明の製造方法により製造されたトウプリプレグは、樹脂含有量の均一性が極めて高く、かつ樹脂含有量が広範囲にわたって安定である性能を有している。
また、表2から明らかなように、本発明により製造されたトウプリプレグから得られた成形品は、重量のばらつきが小さく、かつ糸の体積分率が均一である性能を有している。
【0047】
【発明の効果】
本発明によって、樹脂含有量を容易に広い範囲において任意の設定値に精度よく制御することができる。
また、本発明ではレジンバス等を使用しないので強化繊維の毛羽、糸切れによってマトリックス樹脂の樹脂タンクが汚染されることがなく、樹脂タンクの掃除等装置の保守管理が容易である。
そして、本発明により得られたトウプリプレグは樹脂含有量が均一なため、該トウプリプレグを用いた成形体は重量が安定しておりかつ偏肉がないため、成形体の弾性率や層間剪断強度等の諸物性が安定したものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるトウプリプレグ製造工程の概略図。
【符号の説明】
1:クリール、2:ガイドプーリー、3:第1予熱プーリー、4:第2予熱プーリー、5:第1熱プーリー、6:第2熱プーリー、7:冷却プーリー、8:ノズル、9:樹脂供給ポンプ、10:樹脂タンク、11:糸速センサ、12:糸速制御装置、13:巻き取り装置、14:ドラム。

Claims (5)

  1. ノズルを介してマトリックス樹脂を一定の供給量でトウに供給し、かつ該ノズル上を通過するトウを一定速度とすることを特徴とするトウプリプレグの製造方法。
  2. マトリックス樹脂はマトリックス樹脂の硬化温度より30℃低い温度を上限とする温度まで加熱した後にトウに供給されることを特徴とする請求項1に記載のトウプリプレグの製造方法。
  3. マトリックス樹脂供給後にトウとマトリックス樹脂を所定温度まで加熱することを特徴とする請求項1または2に記載のトウプリプレグの製造方法。
  4. マトリックス樹脂供給前にトウを予熱することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトウプリプレグの製造方法。
  5. トウを予熱するために予熱プーリーにマトリックス樹脂供給前のトウを通過させて加熱し、マトリックス樹脂を加熱するためにノズルを加熱して樹脂タンクから樹脂ポンプを用いてマトリックス樹脂をトウに一定の供給量で供給し、トウとマトリックス樹脂を加熱するために熱プーリーにマトリックス樹脂供給後のトウを通過させ、糸速センサで感知したトウの速度を糸速制御装置で巻き取り装置を制御してノズルを通過するトウを一定速度に制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトウプリプレグの製造方法。
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