JP7170593B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置の改良技術に関する。
ハイブリッド車両や電動車両に搭載される電力変換装置は、例えばバッテリとモータとの間に配置されており、バッテリに貯えられている電力を制御してモータへ供給する。このような電力変換装置では、電気回路の基準電位を決めるために、導電性を有している筐体に回路基板を電気的に接続している。この筐体は、フレームグラウンドの機能を有する。フレームグラウンドの技術は各種提案されてきた(例えば、特許文献1)。
特許文献1で知られている回路基板は、電気回路に配線が施された配線基板を導電性のケースに収納し、配線基板の外周側端面の一部分に金属メッキが施されたメッキ側端部を有し、メッキ側端部と電気回路のグラウンドとケースとが導電部材によって電気的に接続されている、というものである。この導電部材は、バネ性を有しており、ケースの内壁面に片持ち固定されている。導電部材の自由端は、メッキ側端部に弾性を有して接触している。
特開2013-162083号公報
特許文献1で知られている技術では、フレームグラウンドの構成が複雑であり、改良の余地がある。
本発明は、簡易な構成によって、フレームグラウンドを構成することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、
半導体素子と、
前記半導体素子を制御する制御回路を備えた制御回路用基板と、
前記制御回路用基板に一端部を接続されるとともに、前記半導体素子に他端部を接続されることによって、前記制御回路用基板と前記半導体素子との間を電気的に接続している複数の導電性部材と、
前記半導体素子を収容するとともに前記制御回路用基板を配置した樹脂製ケースと、
前記樹脂製ケースを収容した導電性を有する筐体と、
を含む電力変換装置において、
前記複数の導電性部材のなかの少なくとも1つは、前記他端部の接続先を、前記半導体素子から前記筐体へ置き換えられた構成である、
ことを特徴とする電力変換装置が提供される。
さらに、請求項1に係る発明では、
前記複数の導電性部材は、少なくとも一部を前記樹脂製ケースに埋設された複数のピンによって構成されており、
前記複数のピンは、前記他端部の接続先が前記半導体素子である複数の制御信号用のピンと、前記他端部の接続先が前記筐体であるフレームグラウンド用のピンと、によって構成されている。
請求項2に係る発明では、
前記複数の導電性部材の前記他端部は、それぞれボンディングワイヤにより構成されており、
前記複数のボンディングワイヤの端が、前記半導体素子又は前記筐体に対して電気的に接続且つ固定されている。
請求項3に係る発明では、前記複数の導電性部材の前記一端部は、前記制御回路用基板に対して個別に半田部分により固定されている。
請求項4に係る発明では、
前記制御回路用基板を前記樹脂製ケースに固定する固定部材を、更に有しており、
前記固定部材は、前記半田部分の近傍に位置している。
請求項5に係る発明では、
前記複数の制御信号用のピン同士は、前記制御回路用基板の板面に、それぞれ均等の第1の間隔を有して直線状に配列されており、
前記フレームグラウンド用のピンは、前記複数の制御信号用のピンに対し、前記第1の間隔よりも大きい第2の間隔を有して、前記制御回路用基板の板面に配列されている。
請求項1に係る発明では、複数の導電性部材の各々の一端部は、制御回路用基板に電気的に接続されている。複数の導電性部材の少なくとも1つは、「他端部」を筐体に電気的に接続されている。複数の導電性部材の残りは、「他端部」を半導体素子に電気的に接続されている。つまり、複数の導電性部材の少なくとも1つは、制御回路用基板と筐体とを電気的に接続している、フレームグラウンド用の導電性部材となる。また、複数の導電性部材の残りは、制御回路用基板と半導体素子とを電気的に接続している、制御信号用の導電性部材となる。このため、制御信号用の複数の導電性部材に対して、フレームグラウンド用の導電性部材を同じ構成とし、他端部の接続先のみを異ならせるだけでよい。従って、簡易な構成によって、フレームグラウンドを構成することができる。
さらに、請求項1に係る発明では、ピンから成る複数の導電性部材の、それぞれ少なくとも一部を、樹脂製ケースに埋設している。このため、樹脂製ケースを成形するときに、複数の制御信号用のピンと、フレームグラウンド用のピンとを、同時に埋設することができる。つまり、フレームグラウンド用のピンのみを別個に埋設する必要はない。樹脂製ケースに対して、全てのピンを確実に且つ簡単に埋設することができる。
請求項2に係る発明では、全ての導電性部材の他端部をそれぞれ構成している、複数のボンディングワイヤの端が、半導体素子又は筐体に固定されている。このため、制御信号用の複数の導電性部材と、フレームグラウンド用の導電性部材とを、半導体素子や筐体に確実に且つ容易に固定することができる。しかも、全てのボンディングワイヤの端を同一工程によって接合するだけで、迅速に固定することができる。
請求項3に係る発明では、制御信号用の複数の導電性部材の一端部と、フレームグラウンド用の導電性部材の一端部とを、フロー半田等の半田工程によって一度に固定することができる。
請求項4に係る発明では、制御回路用基板を樹脂製ケースに固定する固定部材が、半田部分の近傍に位置しているので、制御回路用基板が振動した場合や半田工程の場合に、半田部分に過大な外力がかかりにくい。このため、半田部分の信頼性を高めることができる。
請求項5に係る発明では、複数の制御信号用のピン同士は、互いに狭い第1の間隔を有して、制御回路用基板の板面に直線状に配列している。第1の間隔を狭めることによって、制御回路用基板及び樹脂製ケースの小型化を図ることができる。一方、フレームグラウンド用のピンは、複数の制御信号用のピンに対し、第1の間隔よりも大きい第2の間隔を有して、制御回路用基板の板面に配列している。このため、複数の制御信号用のピンに対する、フレームグラウンド用のピンの電気的な絶縁距離を確保して、互いのノイズの影響を排除することができる。従って、制御信号用のピンとフレームグラウンド用のピンとの間の電気的な絶縁性を確保しつつ、電力変換装置の小型化を図ることができる。
本発明による電力変換装置において筐体を省略して分解した斜視図である。 図1に示される電力変換装置の組立状態において制御信号用の複数の制御信号用のピン周りの断面図である。 図1に示される電力変換装置の組立状態においてフレームグラウンド用のピン周りの断面図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1及び図2に示されるように、電力変換装置10は、例えばバッテリとモータとの間に配置されており、バッテリに貯えられている電力を制御してモータへ供給するために、ハイブリッド車両や電動車両に搭載される。
この電力変換装置10は、導電性を有する有底の筐体20と、この筐体20の内部且つ内底面21に重ねられた導電性を有する平板状のヒートシンク30と、このヒートシンク30の上面31に一体に形成されてなるとともに筐体20に収容された矩形状の樹脂製ケース40と、この樹脂製ケース40に収容された半導体素子50と、樹脂製ケース40の上部に配置された制御回路用基板60(第1基板60)と、を含む。
筐体20とヒートシンク30とに囲まれた冷媒路32には、冷媒が流れる。つまり、ヒートシンク30は冷媒路32のリッドの機能を兼ねる。筐体20の上部開口は、カバー22によって塞がれている。
上述のように、ヒートシンク30と樹脂製ケース40は、一体成形品(例えばモールド成型品)であることが好ましい。樹脂製ケース40は、平面視略矩形状(正方形を含む)を呈しており、上が開放された有底の部材である。つまり、樹脂製ケース40は、底部41とこの底部41の周囲を囲む周壁42とからなる一体成型品である。底部41のなかの、少なくとも半導体素子50が配置されている部位は、開口している。
ヒートシンク30と樹脂製ケース40は、この樹脂製ケース40を筐体20に向かって見て矩形状(略矩形、略正方形を含む)、つまり平面視矩形状の構成である。樹脂製ケース40の下端部の縁には、この縁の全周囲または一部にフランジ43が一体に設けられている。このフランジ43は、樹脂製ケース40と共にヒートシンク30の上面31に一体に形成されてなる。このフランジ43には、導電性を有する複数の鍔付き環状のカラー44が一体に設けられている。フランジ43とヒートシンク30とは、導電性を有する複数の固定部材45(第1固定部材45)によって、筐体20の底部21に固定されている。筐体20に対し、フランジ43とヒートシンク30とが複数の固定部材45によって固定される部位は、平面視矩形状である樹脂製ケース40の少なくとも四隅に位置していることが好ましい。この複数の固定部材45は、例えばカラー44を挿通したボルトによって構成される。
半導体素子50は、例えばIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等の発熱性が高いパワー半導体であり、半導体素子用基板51(第2基板51)に実装されている。この半導体素子用基板51は、ヒートシンク30の上面31に設けられている(実装されている)。このため、半導体素子50をヒートシンク30によって冷却することができる。例えば、半導体素子50とフリーホイールダイオード(環流ダイオード)との組み合わせによって、パワーモジュールが構成される。
ヒートシンク30の上面31のなかの、半導体素子用基板51が設けられていない部分31a、つまり露出面31aは、樹脂製ケース40の内部に露出している。
制御回路用基板60は、半導体素子50を制御する制御回路61を備えている。つまり、この制御回路用基板60には、半導体素子50のスイッチングを制御するための制御回路61(スイッチング制御回路61)が設けられている。例えば、半導体素子50がIGBTである場合には、制御回路用基板60に設けられるスイッチング制御回路61は、IGBTのゲートを駆動するゲートドライバ回路によって構成される。
さらに、この制御回路用基板60には、少なくとも1つのフレームグラウンド用端子62と、複数の信号用端子63と、が設けられている。フレームグラウンド用端子62は、制御回路61の電圧の基準(基準電位)を決めるために、制御回路61と筐体20とを電気的に接続する端部である。複数の信号用端子63は、制御回路61と半導体素子50とを電気的に接続する端部である。制御回路用基板60は、フレームグラウンド用端子62と複数の信号用端子63とに位置する、複数の挿通孔64を有している。この複数の挿通孔64は、各端子62,63を個別に貫通している。
図1~図3に示されるように、電力変換装置10は、さらに複数の導電性部材70を備えている。この複数の導電性部材70は、少なくとも1つの第1導電性部材80と、残りの複数の第2導電性部材90と、の集合体である。
第1導電性部材80は、制御回路用基板60と筐体20とを電気的に接続している、いわゆる「フレームグラウンド用の導電性部材」となる。より詳しく述べると、この第1導電性部材80は、一端部80aを制御回路用基板60のフレームグラウンド用端子62に電気的に接続されるとともに、他端部80bを筐体20に電気的に接続されている。以下、第1導電性部材80のことを、適宜「フレームグラウンド用の導電性部材80」と言い換える。
複数の第2導電性部材90は、制御回路用基板60と半導体素子50とを電気的に接続している、いわゆる「制御信号用の導電性部材」となる。より詳しく述べると、複数の第2導電性部材90は、一端部90aを制御回路用基板60の複数の信号用端子63に電気的に接続されるとともに、他端部90bを半導体素子50に電気的に接続されている。第2導電性部材90の個数は、信号用端子63の個数と同じである。第2導電性部材90のことを、適宜「制御信号用の導電性部材90」と言い換える。
先に、前記複数の第2導電性部材90について詳しく説明する。複数の第2導電性部材90は、全て同じ構成である。各第2導電性部材90は、それぞれ第2ピン91(第2バスバー91)と第2ボンディングワイヤ92とから成る。以下、第2ピン91のことを、適宜「制御信号用のピン91」と言い換える。第2ボンディングワイヤ92のことを、適宜「制御信号用のボンディングワイヤ92」と言い換える。
第2ピン91は、導電性を有しているL字状の部材(例えばL字状に屈曲した板材)から成る。より具体的には、この第2ピン91は、樹脂製ケース40の底部41に設けられた横板部93と、この横板部93の端から起立した縦板部94とから成る。
第2ピン91の少なくとも一部、つまり縦板部94の下半分と横板部93とは、樹脂製ケース40に埋設されている。詳しくは、横板部93は樹脂製ケース40の底部41に埋設している。縦板部94は樹脂製ケース40の周壁42に埋設している。但し、横板部93の上面93a(樹脂製ケース40の上部の開口45を向いている面93a)、つまりヒートシンク30とは反対側の面93aは、樹脂製ケース40から露出している。縦板部94の上半分は、樹脂製ケース40の上(周壁42の上端)から上方へ突出している。
ここで、縦板部94のなかの、上端から制御回路用基板60よりも下位までの範囲を、上端部94a(第2導電性部材90の一端部90a)という。この上端部94aは、第2ピン91のなかの他の部位よりも細い。つまり、第2導電性部材90の第2ピン91のなかの、少なくとも一端部90aを含む一部は、他の部分よりも細く構成されている。
各上端部94aは、複数の信号用端子63に位置している複数の挿通孔64を挿通するとともに、複数の信号用端子63に対して個別に半田部分65(半田付け部65、半田層65ともいう)により固定されている。この結果、複数の第2導電性部材90の一端部90aは、制御回路用基板60に対して個別に半田部分65により固定されている。
複数の第2導電性部材90の他端部90bは、それぞれ第2ボンディングワイヤ92により構成されている。複数の第2ボンディングワイヤ92は、横板部93のなかの、樹脂製ケース40から露出した上面93aと、半導体素子50の各端子52(図1参照)とを、接続している。つまり、複数の第2ボンディングワイヤ92の端92a(一端92a)は、半導体素子50に対して電気的に接続且つ固定されている。この結果、複数の第2導電性部材90の他端部90bは、半導体素子50に電気的に接続されている。
次に、前記第1導電性部材80について詳しく説明する。前記第1導電性部材80は、複数の第2導電性部材90に対して基本的に同じ構成である。この第1導電性部材80は、第1ピン81(第1バスバー81)と第1ボンディングワイヤ82とから成る。以下、第1ピン81のことを、適宜「フレームグラウンド用のピン81」と言い換える。第1ボンディングワイヤ82のことを、適宜「フレームグラウンド用のボンディングワイヤ82」と言い換える。
第1ピン81は、導電性を有しているL字状の部材(例えばL字状に屈曲した板材)から成る。より具体的には、この第1ピン81は、樹脂製ケース40の底部41に設けられた横板部83と、この横板部83の端から起立した縦板部84とから成る。
第1ピン81の少なくとも一部、つまり縦板部84の下半分と横板部83とは、樹脂製ケース40に埋設されている。詳しくは、横板部83は樹脂製ケース40の底部41に埋設している。縦板部84は樹脂製ケース40の周壁42に埋設している。但し、横板部83の上面83a(樹脂製ケース40の上部の開口45を向いている面83a)、つまりヒートシンク30とは反対側の面83aは、樹脂製ケース40から露出している。縦板部84の上半分は、樹脂製ケース40の上(周壁42の上端)から上方へ突出している。
ここで、縦板部84のなかの、上端から制御回路用基板60よりも下位までの範囲を、上端部84a(第1導電性部材80の一端部80a)という。この上端部84aは、第1ピン81のなかの他の部位よりも細い。つまり、第1導電性部材80の第1ピン81のなかの、少なくとも一端部80aを含む一部は、他の部分よりも細く構成されている。
上端部84aは、フレームグラウンド用端子62に位置している挿通孔64を挿通するとともに、フレームグラウンド用端子62に対して個別に半田部分65(半田付け部65、半田層65ともいう)により固定されている。この結果、第1導電性部材80の一端部80aは、制御回路用基板60に対して半田部分65により固定されている。
図1に示されるように、複数の第2ピン91同士は、制御回路用基板60の板面60aに、それぞれ均等の第1の間隔P1を有して直線状に配列されている。第1ピン81は、複数の第2ピン91に対し、第1の間隔P1よりも大きい第2の間隔P2を有して、制御回路用基板60の板面60aに配列されている。
第1導電性部材80の他端部80bは、第1ボンディングワイヤ82により構成されている。第1ボンディングワイヤ82は、横板部83のなかの、樹脂製ケース40から露出した上面83aと、ヒートシンク30の露出面31aとを、接続している。つまり、第1ボンディングワイヤ82の端82a(一端82a)は、ヒートシンク30に対して電気的に接続且つ固定されている。上述のように、ヒートシンク30は、筐体20に固定されている。この結果、第1導電性部材80の他端部80bは、筐体20に電気的に接続且つ固定されていることになる。
図1及び図3に示されるように、制御回路61が、フレームグラウンド用端子62と第1導電性部材80とヒートシンク30とを介して筐体20に接続されることにより、筐体20をフレームグラウンドとして用いて、制御回路61の電圧の基準(基準電位)を決めることができる。
図1及び図2に示されるように、制御回路用基板60は、樹脂製ケース40に固定部材101(第2固定部材101)によって固定されている。この固定部材101は、少なくともいずれか1つの半田部分65の近傍に位置している。詳しく述べると、樹脂製ケース40は、周壁42の上端から上方へ突出した複数のボス102を有する。制御回路用基板60は、ボス102の上端面に複数の固定部材101によって固定される。制御回路用基板60の四隅には、複数の固定部材101を挿通可能な複数の貫通孔66が形成されてなる。この固定部材101は、ボス102の上端面にネジ止めするビスによって構成される。
以上の説明をまとめると、次の通りである。
図1~図3に示されるように、電力変換装置10は、
半導体素子50と、
前記半導体素子50を制御する制御回路61を備えた制御回路用基板60と、
前記制御回路用基板60に一端部80a,90aを接続されるとともに、前記半導体素子50に他端部80b,90bを接続されることによって、前記制御回路用基板60と前記半導体素子50との間を電気的に接続している複数の導電性部材70と、
前記半導体素子50を収容するとともに前記制御回路用基板60を配置した樹脂製ケース40と、
前記樹脂製ケース40を収容した導電性を有する筐体20と、
を含む。
前記複数の導電性部材70のなかの少なくとも1つ80(フレームグラウンド用の導電性部材80)は、前記他端部80bの接続先を、前記半導体素子50から前記筐体20へ置き換えられた構成である。
このように、複数の導電性部材70の各々の一端部80a,90aは、制御回路用基板60に電気的に接続されている。複数の導電性部材70の少なくとも1つ80は、「他端部80b」を筐体20に電気的に接続されている。複数の導電性部材70の残り90(制御信号用の導電性部材90)は、「他端部90b」を半導体素子50に電気的に接続されている。つまり、複数の導電性部材70の少なくとも1つ80は、制御回路用基板60と筐体20とを電気的に接続している、フレームグラウンド用の導電性部材80となる。また、複数の導電性部材70の残り90は、制御回路用基板60と半導体素子50とを電気的に接続している、制御信号用の導電性部材90となる。このため、制御信号用の複数の導電性部材90に対して、フレームグラウンド用の導電性部材80を同じ構成とし、他端部80b,90bの接続先のみを異ならせるだけでよい。従って、簡易な構成によって、フレームグラウンドを構成することができる。
さらには、前記複数の導電性部材80,90の前記他端部80b,90bは、それぞれボンディングワイヤ82,92により構成されている。前記複数のボンディングワイヤ82,92の端82a,92aは、前記半導体素子50又は前記筐体20に対して電気的に接続且つ固定されている。
このように、全ての導電性部材80,90の他端部80b,90bをそれぞれ構成している、複数のボンディングワイヤ82,92の端82a,92aが、半導体素子50又は筐体20に固定されている。このため、制御信号用の複数の導電性部材90と、フレームグラウンド用の導電性部材80とを、半導体素子50や筐体20に確実に且つ容易に固定することができる。しかも、全てのボンディングワイヤ82,92の端82a,92aを同一工程によって接合するだけで、迅速に固定することができる。
さらには、前記複数の導電性部材80,90の前記一端部80a,90aは、前記制御回路用基板60に対して個別に半田部分65により固定されている。このため、制御信号用の複数の導電性部材90の一端部90aと、フレームグラウンド用の導電性部材80の一端部80aとを、フロー半田等の半田工程によって一度に固定することができる。
さらには、電力変換装置10は、前記制御回路用基板60を前記樹脂製ケース40に固定する固定部材101を有している。前記固定部材101は、前記半田部分65の近傍、例えば、フレームグラウンド用端子62の部位における半田部分65の近傍に位置している。このため、制御回路用基板60が振動した場合や半田工程の場合に、半田部分65に過大な外力がかかりにくい。半田部分65の信頼性を高めることができる。ここで、近傍とは、半田部分65に対して、固定部材101が極力近い位置であることが、好ましい。
さらには、前記複数の導電性部材80,90(導電性部材70)は、少なくとも一部を前記樹脂製ケース40に埋設された複数のピン81,91によって構成されている。前記複数のピン81,91は、前記他端部80aの接続先が前記半導体素子50である複数の制御信号用のピン91(第2ピン91)と、前記他端部90aの接続先が前記筐体20であるフレームグラウンド用のピン81(第1ピン81)と、によって構成されている。
このため、樹脂製ケース40を成形するときに、複数の制御信号用のピン91と、フレームグラウンド用のピン81とを、同時に埋設することができる。つまり、フレームグラウンド用のピン81のみを別個に埋設する必要はない。樹脂製ケース40に対して、全てのピン81,91を確実に且つ簡単に埋設することができる。
さらには、前記複数の制御信号用のピン91同士は、前記制御回路用基板60の板面60aに、それぞれ均等の第1の間隔P1を有して直線状に配列されている。前記フレームグラウンド用のピン81は、前記複数の制御信号用のピン91に対し、前記第1の間隔P1よりも大きい第2の間隔P2を有して、前記制御回路用基板60の板面60aに配列されている。
このため、第1の間隔P1を狭めることによって、制御回路用基板60及び樹脂製ケース40の小型化を図ることができる。また、第2の間隔P2を広げることによって、複数の制御信号用のピン91に対する、フレームグラウンド用のピン81の電気的な絶縁距離を確保して、互いのノイズの影響を排除することができる。従って、複数の制御信号用のピン91とフレームグラウンド用のピン81との間の電気的な絶縁性を確保しつつ、電力変換装置10の小型化を図ることができる。
なお、本発明では、電力変換装置10は電動車両や、いわゆるハイブリッド車両に搭載される他、舶用や一般産業用に供することもできる。
また、ヒートシンク30の有無は任意である。例えばヒートシンク30を廃止した構成の場合には、半導体素子50を筐体20の内底面21に実装するとともに、第1ボンディングワイヤ82の端82aを筐体20の内底面21に電気的に接続且つ固定することが可能である。
本発明は、車両に搭載される電力変換装置に好適である。
10…電力変換装置、20…筐体、40…樹脂製ケース、50…半導体素子、60…制御回路用基板、60a…板面、70…導電性部材、80…フレームグラウンド用の導電性部材、80a…一端部、80b…他端部、81…フレームグラウンド用のピン、82…フレームグラウンド用のボンディングワイヤ、82a…端、90…制御信号用の導電性部材、90a…一端部、90b…他端部、91…制御信号用のピン、92…制御信号用のボンディングワイヤ、92a…端、101…固定部材、P1…第1の間隔、P2…第2の間隔。

Claims (5)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子を制御する制御回路を備えた制御回路用基板と、
    前記制御回路用基板に一端部を接続されるとともに、前記半導体素子に他端部を接続されることによって、前記制御回路用基板と前記半導体素子との間を電気的に接続している複数の導電性部材と、
    前記半導体素子を収容するとともに前記制御回路用基板を配置した樹脂製ケースと、
    前記樹脂製ケースを収容した導電性を有する筐体と、
    を含む電力変換装置において、
    前記複数の導電性部材のなかの少なくとも1つは、前記他端部の接続先を、前記半導体素子から前記筐体へ置き換えられた構成であり、
    前記複数の導電性部材は、少なくとも一部を前記樹脂製ケースに埋設された複数のピンによって構成されており、
    前記複数のピンは、前記他端部の接続先が前記半導体素子である複数の制御信号用のピンと、前記他端部の接続先が前記筐体であるフレームグラウンド用のピンと、によって構成されている、
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記複数の導電性部材の前記他端部は、それぞれボンディングワイヤにより構成されており、
    前記複数のボンディングワイヤの端が、前記半導体素子又は前記筐体に対して電気的に接続且つ固定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記複数の導電性部材の前記一端部は、前記制御回路用基板に対して個別に半田部分により固定されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御回路用基板を前記樹脂製ケースに固定する固定部材を、更に有しており、
    前記固定部材は、前記半田部分の近傍に位置している、ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記複数の制御信号用のピン同士は、前記制御回路用基板の板面に、それぞれ均等の第1の間隔を有して直線状に配列されており、
    前記フレームグラウンド用のピンは、前記複数の制御信号用のピンに対し、前記第1の間隔よりも大きい第2の間隔を有して、前記制御回路用基板の板面に配列されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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