JP2017103922A - 電力供給ユニット一体型回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、電力供給ユニットの金属筐体と回転電機本体の反負荷側ブラケットとを電気的に絶縁状態に固定して、補機の性能低下を抑制できるとともに、パワー回路部の温度上昇を抑制できる電力供給ユニット一体型回転電機を提供する。【解決手段】この発明による電力供給ユニット一体型回転電機は、金属筐体の取付部が、固定部材により、反負荷側ブラケットの固定部に締着固定されて、電力供給ユニットと回転電機本体とが軸方向に並んで一体に構成され、電力供給ユニットのパワー回路部が、高電圧の第1バッテリに接続され、制御回路部が、低電圧の第2バッテリに接続され、金属筐体と反負荷側ブラケットが、電気的に絶縁状態に固定されている。【選択図】図2

Description

この発明は、固定子巻線又は界磁巻線に電力を供給する電力供給ユニットが一体に取り付けられた電力供給ユニット一体型回転電機に関するものである。
車両用回転電機は、回転電機本体と、回転電機本体と外部装置との電力の授受を行うインバータと、を備えている。近年、車両用回転電機を搭載する車体側の省スペース化、車両用交流発電機の車体への搭載性の向上、さらには回転電機本体とインバータとを接続する配線ハーネスの縮小化などから、回転電機本体とインバータとを一体化させた、電力供給ユニット一体型回転電機の開発が進められている。ここでは、コンバータ回路、コンデンサ、インバータ回路をあわせた装置そのものをインバータとする。
インバータでは、半導体部品のスイッチングを制御して、例えば、バッテリの直流電力と回転電機本体の交流電力との授受を行っている。そこで、半導体部品のスイッチング制御により発生する高周波電流が車体に流れ、バッテリに接続された他の機器の性能が低下する恐れがあった。
従来の電動パワーステアリング装置においては、半導体部品が搭載された、インバータとして機能するパワー基板のグランド配線と導電性の中継部材とを電気的かつ機械的に固定し、さらに中継部材とモータケースの取付部とを電気的かつ機械的に固定して、半導体部品のスイッチング制御により発生する高周波電流の車体への流れ経路を断ち、高周波電流により影響を抑制していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−6088号公報
従来の電動パワーステアリング装置では、バッテリの電流は、バッテリの正極端子からパワー基板に流れ、パワー基板のグランド配線からバッテリのグランド端子に戻る。しかし、パワー基板のグランド配線とモータケースとが中継部材を介して電気的に接続され、モータケースが車体に固定されている。そして、車体は、導電率は高くないが、機械的強度を必要とするため、断面積が大きいので、抵抗が大きくならない。そこで、パワー基板のグランド配線からバッテリのグランド端子に戻る電流の一部が分流して、パワー基板のグランド配線から中継部材、モータケースおよび車体を介してバッテリのグランド端子に流れるので、車体の抵抗による電圧ドロップが生じ、グランド電位が変化する。
ここで、インバータにより回転電機本体との間で電力の授受が行われるバッテリに高電圧系のバッテリを使用し、インバータを制御する制御部や補機に電力を供給するバッテリに低電圧系のバッテリを使用する、回転電機の高出力化を目的とする2電位系のシステムがある。従来の電動パワーステアリング装置をこの2電位系のシステムに適用すると、高電圧系のバッテリの大電流が車体に流れ込み、車体における電圧ドロップが大きくなり、グランド電位の変化が大きくなる。高電圧系のバッテリと低電圧系のバッテリのグランド端子はともに車体に接続されているので、低電圧系のバッテリに接続された補機の電圧がこのグランド電位の変化により変化し、補機の性能が低下するという課題があった。
また、従来の電動パワーステアリング装置では、回転電機本体の巻線や鉄心がジュール損やヒステリシス損により発熱する。そこで、巻線や鉄心での発熱が、モータケースおよび中継部材を介してパワー基板に伝達されるので、パワー基板の温度が上昇し、回転電機本体の出力が低下するという課題もあった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、電力供給ユニットの金属筐体と回転電機本体の反負荷側ブラケットとを電気的に絶縁状態に固定して、補機の性能低下を抑制できるとともに、パワー回路部の温度上昇を抑制できる電力供給ユニット一体型回転電機を提供する。
この発明の電力供給ユニット一体型回転電機は、負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットからなるハウジング、上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに回転可能に支持されて、上記ハウジング内に配設された回転子、および上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに軸方向両側から保持されて、上記回転子を囲繞するように同軸に配設された固定子を有する回転電機本体と、電力半導体部品により構成されたパワー回路部、上記パワー回路部の動作を制御する制御基板、および上記パワー回路部および上記制御基板が搭載された金属筐体を有する電力供給ユニットと、を備え、上記金属筐体の取付部が、固定部材により、上記反負荷側ブラケットの固定部に締着固定されて、上記電力供給ユニットと上記回転電機本体とが軸方向に並んで一体に構成されている。そして、上記パワー回路部が、高電圧の第1バッテリに接続され、上記制御回路部が、低電圧の第2バッテリに接続され、上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットが、電気的に絶縁状態に固定されている。
この発明によれば、金属筐体と反負荷側ブラケットが、電気的に絶縁状態に固定されている。そこで、高電圧系の第1バッテリの大電流の車体への流れ込みが防止され、低電圧系の第2バッテリに接続されている補機の電圧の変化が抑えられるので、補機の性能低下を防止することができる。また、回転電機本体の巻線や鉄心での発熱が、金属筐体に伝達されないので、パワー回路部の温度上昇が抑えられ、回転電機本体の出力を向上できる。
この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機の電気的接続図である。 図1のIII−III矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクとリヤブラケットの取付構造を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクとリヤブラケットの取付構造の第1実施態様を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第1実施例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第2実施例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第3実施例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第4実施例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第5実施例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機における静電容量形成部の一例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機における静電容量形成部の他の例を示す要部断面図である。 この発明の実施の形態2に係る電力供給ユニット一体型回転電機を示す要部断面図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機を示す要部断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機の電気的接続図、図3は図1のIII−III矢視断面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクとリヤブラケットの取付構造を示す要部断面図である。
図1および図2において、電力供給ユニット一体型回転電機は、回転電機本体200と、回転電機本体200の軸方向に並んで回転電機本体200と一体化され、回転電機本体200に電力を供給する電力供給ユニット300と、を備える。
回転電機本体200は、それぞれ、鉄などの金属材料を用いて腕状に作製された負荷側ブラケット(以下、フロントブラケットという。)1および反負荷側ブラケット(以下、リヤブラケットという。)2からなるハウジング10と、界磁巻線5を有し、回転軸4に固着された回転子6と、固定子鉄心32および固定子巻線31を有する固定子3と、を備えている。
回転軸4は、フロントブラケット1に設けられたフロント側ベアリング71とリヤブラケット2に設けられたリヤ側ベアリング72とに回転可能に支持されている。回転子6は、回転軸4に固着されて、ハウジング10内に回転可能に配設されている。固定子3は、軸方法の両側からフロントブラケット1の一端部とリヤブラケット2の他端部により挟持されて、回転子6の径方向外側に、回転子6を囲繞するように配設されている。
フロントブラケット1から軸方向外側に突出する回転軸4のフロント側端部には、プーリ9が装着されている。回転電機本体200は、プーリ9およびベルト(図示せず)を介してエンジンのクランク軸(図示せず)に連結されている。
冷却ファン73,74が、回転子6のフロント側およびリヤ側の端面に固着されて、回転子6と供回り可能となっている。フロントブラケット1およびリヤブラケット2の端面には、冷却風の吸気口11,21が設けられている。また、フロントブラケット1およびリヤブラケット2の外周側面には、冷却風の排気口12,22が設けられている。そして、フロント側では、吸気口11と排気口12とを連通する通風路R1が、フロントブラケット1の軸方向の内側端面と回転子6との間に形成されている。リヤ側では、外部と吸気口21とを連通する通風路R2が、リヤブラケット2の軸方向の外側端面と金属筐体であるヒートシンク140との間に形成されている。また、吸気口21と排気口22とを連通する通風路R3が、リヤブラケット2の軸方向の内側端面と回転子6との間に形成されている。
電力供給ユニット300は、電力半導体部品121、平滑コンデンサ122、樹脂ケース126、制御基板124、ヒートシンク140、ブラシ100、回転センサ110などで構成される。
電力半導体部品121は、それぞれ、並列に接続されたスイッチング素子およびダイオードからなる上アーム171および下アーム172を有し、スイッチング素子が直列となるように接続された上アーム171と下アーム172を樹脂封止して構成されている。パワー回路部120は、図示されていないが、電力半導体部品121を3つ並列に接続して構成される。そして、電力半導体部品121の正極端子が高電圧系の第1バッテリ500の正極端子501に接続され、電力半導体部品121のグランド端子が第1バッテリ500のグランド端子502に接続される。各電力半導体部品121の上アーム171と下アーム172との接続部、すなわち交流端子が第4バスバー211を介して固定子巻線31に接続されている。また、上アーム171および下アーム172のスイッチング素子をON/OFFする制御信号が入力される信号端子が、制御基板124と接続されている。
電力半導体部品121は、アルミ、銅などの絶縁被覆された金属基板やセラミック基板に、半田などにより接合された状態で、ヒートシンク140の一方の面(以下、搭載面とする。)に搭載される。これにより、電力半導体部品121とヒートシンク140との電気絶縁性が確保されるので、電力半導体部品121が接合された金属基板やセラミック基板とヒートシンク140との間に、粘性や流動性のあるグリースやゲル、あるいは接着剤、流動性のないシートやテープなどの伝熱材を配設する場合には、伝熱材の厚さを薄くできる。また、電力半導体部品121が接合された金属基板やセラミック基板とヒートシンク140との固定に、半田などの導電材を用いることができる。また、放熱フィン141が、ヒートシンク140の搭載面と反対側の面の、電力半導体部品121の搭載領域と相対する領域に、ヒートシンク140の搭載面と反対側の面と垂直に突出して径方向に延びるように形成されている。
電力半導体部品121の正極端子、グランド端子および交流端子を構成するリードフレームは、粘性や流動性のあるグリースやゲル、あるいは接着剤、流動性のないシートやテープなどの電気絶縁性の伝熱材を介してヒートシンク140の搭載面に搭載され、リードフレームとヒートシンク140との間の熱抵抗が低減されている。また、リードフレームがヒートシンク140と同電位の場合には、半田などの導電性部材でリードフレームをヒートシンク140に接合してもよく、あるいはばねやねじによりリードフレームをヒートシンク140に押圧してもよい。この場合、リードフレームとヒートシンク140との間の熱抵抗が著しく低減され、高温での信頼性が向上する。
なお、図示していないが、スイッチング素子やダイオードを用いてブリッジ回路に構成された界磁回路部が、ヒートシンク140の搭載面に搭載されている。そして、界磁回路部のブリッジ回路の上アーム側が、第1バッテリ500の正極端子501に接続され、下アーム側が第1バッテリ500のグランド端子502に接続されている。そして、界磁巻線5がダイオードに並列に接続されている。
制御基板124には、CPUなどの電子部品180が実装され、パワー回路部120および界磁回路部のスイッチング素子をON/OFF制御する制御回路が構成されている。制御基板124は、パワー回路部120および界磁回路部のスイッチング素子をON/OFF制御し、第1バッテリ500の直流電力と、固定子巻線31の交流電力および界磁巻線5の直流電力との授受を行う。制御基板124の電力は、低電圧系の第2バッテリ600から供給される。
電力半導体部品121、平滑コンデンサ122、制御基板124などが、ヒートシンク140の搭載面上に搭載されている。また、樹脂ケース126が、ヒートシンク140の搭載面に実装された電子部品を内包するようにヒートシンク140の搭載面に実装されている。さらに、樹脂ケース126のヒートシンク140と反対側の開口が樹脂カバー130により塞口され、ヒートシンク140の搭載面に実装された電子部品が水や粉塵から保護されている。ここで、図示していないが、制御基板124が隠れるまでポッティン材を樹脂ケース126内に充填すれば、防水性および防塵性を向上させることができるとともに、耐震性を向上させることができる。
リヤブラケット2の固定部40には、図4に示されるように、固定部材としてのねじ800が螺着される雌ねじ部2aが形成され、ザグリ2bが雌ねじ部2aのヒートシンク140側に形成されている。ヒートシンク140の取付部41には、ザグリ2bと同等の内径を有する貫通孔140aが形成されている。第1絶縁体801は、ねじ800の軸部800bより大径の内径で、貫通孔140aの内径と同等の外径を有する円筒部801aと、円筒部801aの端部から径方向外方に突出する、ねじ800の頭部800aより大径の外径を有するリング平板状のフランジ部801bと、を有する。第2絶縁体802は、円筒部801aの外径と同等の内径を有するリング平板状のフランジ部802aを有する。
ヒートシンク140の取付部41は、搭載面と反対側の面をリヤブラケット2に向けて、貫通孔140aを雌ねじ部2aに合わせてリヤブラケット2の固定部40に重ねられる。このとき、第2絶縁体802のフランジ部802aがヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に配設される。さらに、第1絶縁体801が、円筒部801aを貫通孔140aとザグリ2bに挿入して、フランジ部801bをヒートシンク140の搭載面側に位置させて配置される。ねじ800は、軸部800bを円筒部801a内に差し入れて、雌ねじ部2aに締着され、ヒートシンク140の取付部41がリヤブラケット2の固定部40に固定される。
このヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との連結部においては、図4に示されるように、第1絶縁体801のフランジ部801bが、ヒートシンク140の取付部41とねじ800の頭部800aとの間に配設され、第1絶縁体801の円筒部801aが、ヒートシンク140の取付部41とねじ800の軸部800bとの間、およびリヤブラケット2の固定部40とねじ800の軸部800bとの間に配設され、第2絶縁体802のフランジ部802aが、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に配設されて、ヒートシンク140とリヤブラケット2とが、電気的に絶縁されている。
ブラシ100および回転センサ110が、リヤブラケット2から軸方向外側に突出する回転軸4のリヤ側端部に配設されている。回転センサ110には、ホール素子やレゾルバが用いられる。
ここで、電力供給ユニット一体型回転電機の電気的接続について図2および図3を参照しつつ説明する。
樹脂ケース126の内周部には、直流電力送電用の配線部材である第1バスバー125がインサート成形あるいはアウトサート成形されている。第1バスバー125は、ケーブル503を介して第1バッテリ500の正極端子501に接続されている。電力半導体部品121の正極端子が、第2バスバー128を介して第1バスバー125に接続されている。電力半導体部品121の交流端子が、第3バスバー129を介して固定子巻線31の口出し線に接続された第4バスバー211に接続されている。
ヒートシンク140は、ケーブル504を介して第1バッテリ500のグランド端子502に接続されている。電力半導体部品121のグランド端子は、ヒートシンク140にねじ80により締着固定された第5バスバー123に接続されている。なお、平滑コンデンサ122を搭載しない場合には、第5バスバー123を省略し、電力半導体部品121のグランド端子はヒートシンク140にねじ80により締着固定される。
第2および第3バスバー128,129の一部が、放熱性を向上させるために、ヒートシンク140を反搭載面側に突出させて形成されたバスバー収納部143の搭載面側に形成された凹部に収納されている。また、第2および第5バスバー128,123は、耐振動性や絶縁性を向上するために、樹脂127で覆われている。また、第4バスバー211は、耐振動性や絶縁性を向上するために、樹脂体212で覆われている。
平滑コンデンサ122は、第2バスバー128と第5バスバー123との間、すなわち第1バッテリ500の正極端子501とグランド端子502との間に挿入され、電流リプルを吸収し、電圧変動を抑制する。なお、電圧変動の要因である電力半導体部品121の間近に配置することが望ましい。平滑コンデンサ122は、電流リプルが印加されることで発熱し、温度上昇する。この平滑コンデンサ122の温度上昇は平滑コンデンサ122の寿命に影響することから、平滑コンデンサ122は、ヒートシンク140を反搭載面側に突出させて形成された平滑コンデンサ収納部142の搭載面側に形成された凹部に収納される。
高電圧系の第1バッテリ500の正極端子501に接続されたケーブル503は、第1バスバー125にねじなどにより接続され、グランド端子502に接続されたケーブル504は、ヒートシンク140にねじやボルトなどにより接続される。低電圧系の第2バッテリ600の正極端子601に接続されたケーブル603は、制御基板124の正極端子にねじやコネクタなどにより接続され、グランド端子602に接続されたケーブル604は、制御基板124のグランド端子182にねじやコネクタなどにより接続される。電力半導体部品121のグランド端子と制御基板124のグランド端子182が、ターミナル181により接続されている。第1バッテリ500のグランド端子502と第2バッテリ600のグランド端子602が、車体700に接続されている。
電力供給ユニット一体型回転電機は、フロントブラケット1とリヤブラケット2に設けられた取付部(図示せず)を車体700のボディやエンジンに、ボルトで強固に固定される。リヤブラケット2および車体700は、固定子鉄心32とフロントブラケット1を介して電気的に接続される。
このように構成された電力供給ユニット一体型回転電機では、第1バッテリ500の直流電力が、電力供給ユニット300で交流電力に変換され、固定子巻線31に供給される。これにより、固定子鉄心32に回転磁界が発生し、回転子6が回転する。そして、冷却ファン73,74が、回転子6の回転に連動して回転する。これにより、フロント側では、吸気口11から給気された冷却風W1が通風路R1を流通し、排気口12から外部に排出される。そして、固定子巻線31のコイルエンドが、通風路R1を流通する冷却風W1により冷却される。
一方、リヤ側では、冷却風W2が、外部からリヤブラケット2とヒートシンク140との間の通風路R2を径方向内方に流れ、吸気口21から回転電機本体200内に流入し、通風路R2を流通して、排気口22から外部に排出される。そして、放熱フィン141が、通風路R2内に突出し、通風路R2内を流通する冷却風W2にさらされる。バスバー収納部143が、通風路R2内に突出し、通風路R2内を流通する冷却風W2にさらされる。そこで、電力半導体部品121での発熱は、放熱フィン141およびバスバー収納部143を介して冷却風W2に放熱され、電力半導体部品121の温度上昇が抑制される。また、平滑コンデンサ収納部142が、通風路R2内に突出し、通風路R2内を流通する冷却風W2にさらされる。そこで、平滑コンデンサ122での発熱は、平滑コンデンサ収納部142を介して冷却風W2に放熱され、平滑コンデンサ122の温度上昇が抑制される。さらに、固定子巻線31のコイルエンドが、通風路R3を流通する冷却風W2により冷却される。
つぎに、電力供給ユニット一体型回転電機における電流の流れを説明する。電力供給ユニット一体型回転電機を電動機として動作する場合と発電機として動作する場合では、電流の流れが異なるが、ここでは、電力供給ユニット一体型回転電機を電動機として動作する場合について説明する。
電流は、第1バッテリ500の正極端子501からケーブル503を通じて電力供給ユニット300の正極端子に流れ込み、電力半導体部品121の上アーム171を介して固定子巻線31に流れた後に、電力半導体部品の下アーム172を介してヒートシンク140に流れ、ヒートシンク140に取り付けられたケーブル504を通じて第1バッテリ500のグランド端子502に戻る。
実施の形態1では、ヒートシンク140の取付部41が、ねじ800によりリヤブラケット2の固定部40に締着固定され、第1絶縁体801が、ヒートシンク140の取付部41とねじ800との間、およびリヤブラケット2の固定部40とねじ800との間に配設され、第2絶縁体802が、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に配設されており、ヒートシンク140とリヤブラケット2とが、電気的に絶縁されている。そこで、電流が、ヒートシンク140からリヤブラケット2、固定子鉄心32、フロントブラケット1を介して車体700に流れ込むことが防止される。
高電圧系の電流は、ケーブル503、504を介して電力供給ユニット300と第1バッテリ500の間を行き来するが、第1および第2絶縁体801、802が無い場合には、ヒートシンク140から車体700を介して第1バッテリ500に流れる経路も存在する。車体700の構造体の導電率は高くないが、頑丈なため断面積が大きく、抵抗が大きくない。そこで、ヒートシンク140からケーブル504を介してグランド端子502に流れる電流の一部が分流し、ヒートシンク140から車体700を介して第1バッテリ500に至る経路に流れ込む。高電圧系の電流が当該経路に流れ込むと、車体700の構造体の電気抵抗により電圧ドロップが生じ、グランド電位が変化する。車体700は第2バッテリ600のグランド端子602に接続されているため、車体700における電圧ドロップに起因するグランド電位の変化により、第2バッテリ600に接続されている補機の性能が低下してしまう。実施の形態1では、第1および第2絶縁体801、802を配置しているので、高電圧系の電流が車体700に流れ込むことが防止され、第2バッテリ600に接続されている補機の性能低下を防止することができる。
固定子巻線31や界磁巻線5に電流が流れるため、ジュール損失が生じ、固定子巻線31や界磁巻線5が発熱する。また、固定子鉄心32や回転子6は磁界の変化によるヒステリシス損失や渦電流損失が生じ、固定子鉄心32や回転子6が発熱する。固定子巻線31、界磁巻線5、固定子鉄心32および回転子6での発熱により、これらの部品と熱的に接続されているリヤブラケット2の温度が上昇する。
実施の形態1では、第1および第2絶縁材801,802がヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に配設されている。そこで、第1および第2絶縁体801、802に低熱伝導率の材料を用いることにより、リヤブラケット2からヒートシンク140への熱伝導が抑えられ、ヒートシンク140の温度上昇を抑制することができる。これにより、電力半導体部品121の温度上昇を抑制でき、出力を向上することができる。
一般的に、電気を通さない材料は熱を通しにくい材料が多いため、第1および第2絶縁体801、802の材料を容易に選定することができる。例えば、第1および第2絶縁体801、802の材料には、樹脂やセラミックを用いることができる。樹脂を用いる場合には、電力供給ユニット一体型回転電機が高温環境で使用されることから耐熱性に優れ、かつ、ねじ800で締めるためにクリープにより第1および第2絶縁体801、802の厚みが薄くなること、および温度サイクルによりクラックが第1および第2絶縁体801、802に入ることを抑制するために、機械特性のよい、PPS樹脂やフェノール樹脂が適している。
なお、上記実施の形態1では、電力半導体部品121のグランド端子または第5バスバー123がヒートシンク140にねじ80により締着固定されているが、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との連結部において、電力半導体部品121のグランド端子または第5バスバー123を、ヒートシンク140の取付部41と第1絶縁体801のフランジ部801bとの間に配置し、ねじ800により、ヒートシンク140と共にリヤブラケット2に締着固定してもよい。この場合、ねじ80が不要となり、部品点数を削減できる。
つぎに、第1および第2絶縁体の実施態様について図5を参照しつつ説明する。図5はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクとリヤブラケットの取付構造の第1実施態様を示す要部断面図である。
ヒートシンク140の取付部41には、ザグリ140bが貫通孔140aのリヤブラケット2側に形成されている。第1絶縁体801Aは、円筒部801aと、フランジ部801bと、フランジ部801bの外周縁部から円筒部801aと反対側に突出し、ねじ800の頭部800aを取り囲む筒状の第1周壁部801cと、を備える。第2絶縁体802Aは、フランジ部802aと、フランジ部802aの内周縁部から突出し、ヒートシンク140のザグリ140bに挿入される環状突起部802bと、フランジ部802aの外周縁部から環状突起部802bと反対側に突出し、リヤブラケット2の固定部40を覆う筒状の第2周壁部802cと、を備える。
ヒートシンク140の取付部41は、貫通孔140aを雌ねじ部2aに合わせてリヤブラケット2の固定部40に重ねられる。このとき、第2絶縁体802Aのフランジ部802aがヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に配設され、環状突起部802bがヒートシンク140のザグリ140bに挿入され、第2周壁部802cがリヤブラケット2の取付部41の外周を覆っている。さらに、第1絶縁体801Aが、円筒部801aを貫通孔140aとザグリ2bに挿入して、フランジ部801bをヒートシンク140の取付部41の搭載面側に位置させて配置される。ねじ800は、軸部800bを円筒部801a内に差し入れて、雌ねじ部2aに締着され、ヒートシンク140の取付部41がリヤブラケット2の固定部40に取り付けられる。
この第1実施態様では、第1絶縁体801Aの第1周壁部801cが、ねじ800の頭部800aの外周を囲っているので、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との沿面距離が長くなり、絶縁性能を向上させることができる。また、ヒートシンク140の貫通孔140aのリヤブラケット2側にザグリ140bが形成され、第2絶縁体802Aの環状突起部802bが、ヒートシンク140のザグリ140bに挿入されて、円筒部801aの外周側に配置されているので、ヒートシンク140の取付部41とねじ800との沿面距離を長くすることができ、絶縁性能を向上させることができる。第2絶縁体802Aの第2周壁部802cが、リヤブラケット2の固定部40の外周部を囲っているので、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との沿面距離を伸ばすことができ、絶縁性能を向上することができる。
ここで、電力半導体部品121のスイッチング素子をON/OFF制御することにより、高周波のノイズを生じる。このノイズが、電波となって放出され、あるいは低電圧系のケーブル603,604を経由して伝導されることで、近傍の機器の性能を低下させる恐れがある。そこで、制御基板124のグランド端子182を面積の広いヒートシンク140に接続することで、ノイズの発生を抑制できる。
つぎに、制御基板124のグランド端子182とヒートシンク140との電気的な接続構造について図6から図10に基づいて具体的に説明する。図6はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第1実施例を示す要部断面図、図7はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第2実施例を示す要部断面図、図8はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第3実施例を示す要部断面図、図9はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第4実施例を示す要部断面図、図10はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機におけるヒートシンクと制御基板のグランド端子との接続構造の第5実施例を示す要部断面図である。
第1実施例では、図6に示されるように、金属製の線材からなるターミナル181を用い、ターミナル181の一端をヒートシンク140に圧入し、ターミナル181の他端を制御基板124のグランド端子182に圧入し、ヒートシンク140とグランド端子182とを電気的に接続している。第2実施例では、図7に示されるように、ターミナル181の一端をヒートシンク140にねじ81により固定し、ターミナル181の他端を制御基板124のグランド端子182に圧入し、ヒートシンク140とグランド端子182とを電気的に接続している。
なお、第1および第2実施例では、ターミナル181の他端を制御基板124のグランド端子182に圧入しているが、半田で接合してもよい。
第3実施例では、図8に示されるように、断面が円形又は多角形の柱体181aと柱体181aの底面に形成された小径の圧入部181bとからなる金属製のターミナル181Aを用い、圧入部181bをヒートシンク140に圧入して、柱体181aの底面をヒートシンク140に当接させ、制御基板124を柱体181aにねじ82により締着固定して、グランド端子182を柱体181aの上面に当接させている。第4実施例では、図9に示されるように、断面が円形又は多角形の柱体181aと柱体181aの底面に形成された小径の圧入部181bと、柱体181aの上面に形成された雄ねじ部181cとからなる金属製のターミナル181Bを用い、圧入部181bをヒートシンク140に圧入して、柱体181aの底面をヒートシンク140に当接させ、雄ねじ部181cを制御基板124に開けた貫通孔に通し、雄ねじ部181cに螺着したナット83を締着して、グランド端子182を柱体181aの上面に当接させている。
第3および第4実施例では、ヒートシンク140とグランド端子182とを接続する導体部が、断面が円形又は多角形の柱体181aで構成されているので、導体部の断面積が大きくなり、電気抵抗を下げることができる。また、制御基板124での発熱が柱体181aを介してヒートシンク140に伝達されるので、制御基板124の温度上昇を抑制することができる。さらに、制御基板124がねじ82やナット83によりターミナル181A,181Bに締着固定されているので、制御基板124の耐振性が高められる。
第5実施例では、図10に示されるように、ヒートシンク140に設けられた柱状の突起をターミナル181Cとし、制御基板124をターミナル181Cにねじ82により締着固定して、グランド端子182をターミナル181Cの上面に当接させている。第5実施例では、ターミナルを別部材で作製する必要がないので、第3および第4実施例に効果に加えて、部品点数を削減できる効果が得られる。
なお、ターミナル181,181A,181B,181Cは、複数個所に配置することで効果が向上し、制御基板124の4か所に分散させて配置することで効果があることが確認されている。
ここで、第2絶縁体802に誘電率の高い材料を用いることで、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との間に静電容量を持たせることができ、ヒートシンク140とリヤブラケット2との間のインピーダンスを低減させることができる。車体700の構造物は金属で導電性があり、断面積も広いため、制御基板124のグランド端子182をヒートシンク140にターミナル181を介して電気的に接続し、かつヒートシンク140とリヤブラケット2とを静電容量を介して接続することで、制御基板124で発生する高周波のノイズを車体700に誘導させて拡散し、低減することができる。
ヒートシンク140とリヤブラケット2の間に形成される静電容量形成部は、ヒートシンク140の取付部41とリヤブラケット2の固定部40との連結部に限定されない。図11はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機における静電容量形成部の一例を示す要部断面図、図12はこの発明の実施の形態1に係る電力供給ユニット一体型回転電機における静電容量形成部の他の例を示す要部断面図である。
図11に示される電力供給ユニット一体型回転電機では、ヒートシンク140Aは、平滑コンデンサ収納部142のリヤブラケット2側の面をリヤブラケット2側に突出させた凸部809と、リヤブラケット2側の面のターミナル181の接続部と相対する領域をリヤブラケット2側に突出させた凸部810と、を備える。そこで、凸部809,810とリヤブラケット2との対向面間の距離が狭まり、当該対向面間が静電容量形成部50を構成する。これにより、ヒートシンク140Aとリヤブラケット2とが、静電容量形成部50における静電容量を介して接続される。さらに、誘電率の高い材料、すなわち誘電体で作製された第3絶縁体808が当該静電容量形成部50に配設されている。
図11に示される電力供給ユニット一体型回転電機では、静電容量形成部50が平滑コンデンサ収納部142とターミナル181の接続部の真下位置に形成されているので、ヒートシンク140Aとリヤブラケット2との間のインピーダンスを低減させることができる。さらに、誘電率の高い材料で作製された第3絶縁体808が当該静電容量形成部50に挿入されているので、ヒートシンク140Aとリヤブラケット2との間のインピーダンスをさらに低減させることができる。したがって、制御基板124で発生する高周波のノイズを低減させることができる。
図12に示される電力供給ユニット一体型回転電機では、リヤブラケット2Aは、ヒートシンク140側の面の平滑コンデンサ収納部142と対向する領域を平滑コンデンサ収納部142側に突出させた凸部811と、ヒートシンク140側の面のターミナル181の接続部と相対する領域をヒートシンク140側に突出させた凸部812と、を備える。そこで、凸部811,812とヒートシンク140との対向面間の距離が狭まり、当該対向面間が静電容量形成部50を構成する。これにより、ヒートシンク140とリヤブラケット2Aとが、静電容量形成部50における静電容量を介して接続される。さらに、第3絶縁体808が当該静電容量形成部50に挿入されている。
そこで、図12に示される電力供給ユニット一体型回転電機においても、静電容量形成部50が平滑コンデンサ収納部142とターミナル181の接続部の真下位置に形成され、第3絶縁体808が当該静電容量形成部50に挿入されているので、制御基板124で発生する高周波のノイズを低減することができる。
ここで、静電容量形成部50の個数を増やすことで、静電容量を持たせるヒートシンク140A,140とリヤブラケット2,2Aとの対向面の面積を増大できるので、ヒートシンク140A,140とリヤブラケット2,2Aとの間のインピーダンスを低減させる観点から、静電容量形成部50の個数を増やすことが有効である。
また、静電容量形成部50がターミナル181の接続部の真下位置に形成されているので、制御基板124で発生するノイズを効果的に低減できる。
第3絶縁体808には、比誘電率が二桁程度のセラミックスや、一桁程度の樹脂などの、高誘電率の材料を用いることができる。セラミックスは、絶縁性に優れるので、ヒートシンク140A,140とリヤブラケット2,2Aとの間の隙間を狭くでき、静電容量形成部50における静電容量をさらに大きくできる。なお、第3絶縁体808の誘電率、静電容量形成部50における対向面の面積、静電容量形成部50における対向面間の隙間は、ノイズの周波数やインピーダンスに応じて適宜設定することで、ノイズを有効に低減することができる。
実施の形態2.
図13はこの発明の実施の形態2に係る電力供給ユニット一体型回転電機を示す要部断面図である。
図13において、ヒートシンク140Bは、リヤブラケット2側の面のターミナル181の接続部と相対する領域をリヤブラケット2側に突出させた凸部810を備える。リヤブラケット2Bは、ヒートシンク140B側の面の平滑コンデンサ収納部142と対向する領域を平滑コンデンサ収納部142側に突出させた凸部811を備える。固定子巻線31に接続された第4バスバー211(図示せず)は、耐振動性や絶縁性を向上するために、樹脂体212Aで覆われている。
第4バスバー211は、リヤブラケット2Bから電力供給ユニット300付近まで配置されるので、この樹脂体212Aは、ヒートシンク140Bとリヤブラケット2Bの固定部まで容易に延長できる。そこで、樹脂体212Aを延長し、その延長部212aをヒートシンク140Bの取付部41とリヤブラケット2Bの固定部40との間に配設して、第2絶縁体を構成している。さらに、樹脂体212Aを延長し、その延長部212bを凸部811と平滑コンデンサ収納部142との間の静電容量形成部50に挿入して、第3絶縁体を構成している。さらにまた、樹脂体212Aを延長し、その延長部212cを凸部810とリヤブラケット2Bとの間の静電容量形成部50に挿入して、第3絶縁体を構成している。
樹脂ケース126Aを延長し、その延長部126aをねじ800とヒートシンク140Bの取付部41との間に配置して、第1絶縁体を構成している。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
したがって、この実施の形態2によれば、部品数を増やすことなく、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
1 負荷側ブラケット(フロントブラケット)、2,2A,2B 反負荷側ブラケット(リヤブラケット)、2a 雌ねじ部、2b ザグリ、3 固定子、6 回転子、10 ハウジング、40 固定部、41 取付部、50 静電容量形成部、120 パワー回路部、121 電力半導体部品、124 制御基板、126A 樹脂ケース、126a 延長部(第1絶縁体)、140,140A,140B ヒートシンク(金属筐体)、140a 貫通孔、140b ザグリ、181,181A,181B,181C ターミナル、182 グランド端子、200 回転電機本体、211 第4バスバー、212 樹脂体、300 電力供給ユニット、500 第1バッテリ、600 第2バッテリ、800 ねじ(固定部材)、800a 頭部、800b 軸部、801 第1絶縁体、801a 円筒部、801b フランジ部、801c 第1周壁部、802 第2絶縁体、802a フランジ部、802b 環状突起部、802c 第2周壁部、808 第3絶縁体(誘電体)。
この発明の電力供給ユニット一体型回転電機は、負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットからなるハウジング、上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに回転可能に支持されて、上記ハウジング内に配設された回転子、および上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに軸方向両側から保持されて、上記回転子を囲繞するように同軸に配設された固定子を有する回転電機本体と、電力半導体部品により構成されたパワー回路部、上記パワー回路部の動作を制御する制御基板、および上記パワー回路部および上記制御基板が搭載された金属筐体を有する電力供給ユニットと、を備え、上記金属筐体の取付部が、固定部材により、上記反負荷側ブラケットの固定部に締着固定されて、上記電力供給ユニットと上記回転電機本体とが軸方向に並んで一体に構成されている。そして、上記パワー回路部が、高電圧の第1バッテリに接続され、上記制御回路部が、低電圧の第2バッテリに接続され、上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットが、電気的に絶縁状態に固定され、上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットは、上記金属筐体の上記反負荷側ブラケットと反対側から上記金属筐体の取付部に形成された貫通孔に挿入された上記固定部材を上記反負荷側ブラケットの固定部に形成された雌ねじ部に締着して一体化されており、第1ザグリが、上記雌ねじ部の上記金属筐体側に形成されており、上記貫通孔内および上記第1ザグリ内に挿入されて上記固定部材の軸部を囲繞する円筒部、および上記円筒部から径方向外方に延びて上記固定部材の頭部と上記金属筐体との間に配設された第1フランジ部を有する第1絶縁体と、上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットとの間の上記円筒部の外周側に配設された第2フランジ部を有する第2絶縁体と、を備える。

Claims (11)

  1. 負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットからなるハウジング、上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに回転可能に支持されて、上記ハウジング内に配設された回転子、および上記負荷側ブラケットと上記反負荷側ブラケットに軸方向両側から保持されて、上記回転子を囲繞するように同軸に配設された固定子を有する回転電機本体と、
    電力半導体部品により構成されたパワー回路部、上記パワー回路部の動作を制御する制御基板、および上記パワー回路部および上記制御基板が搭載された金属筐体を有する電力供給ユニットと、を備え、
    上記金属筐体の取付部が、固定部材により、上記反負荷側ブラケットの固定部に締着固定されて、上記電力供給ユニットと上記回転電機本体とが軸方向に並んで一体に構成されている電力供給ユニット一体型回転電機において、
    上記パワー回路部が、高電圧の第1バッテリに接続され、
    上記制御基板が、低電圧の第2バッテリに接続され、
    上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットが、電気的に絶縁状態に固定されている電力供給ユニット一体型回転電機。
  2. 上記制御基板のグランド端子が、ターミナルにより上記金属筐体に接続されている請求項1記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  3. 上記ターミナルは、上記金属筐体の一部を突出させたものである請求項2記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  4. 上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットの対向面を接近させた静電容量形成部を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  5. 誘電体が上記静電容量形成部に挿入されている請求項4記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  6. 上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットは、上記金属筐体の上記反負荷側ブラケットと反対側から上記金属筐体の取付部に形成された貫通孔に挿入された上記固定部材を上記反負荷側ブラケットの固定部に形成された雌ねじ部に締着して一体化されており、
    第1ザグリが、上記雌ねじ部の上記金属筐体側に形成されており、
    上記貫通孔内および上記第1ザグリ内に挿入されて上記固定部材の軸部を囲繞する円筒部、および上記円筒部から径方向外方に延びて上記固定部材の頭部と上記金属筐体との間に配設された第1フランジ部を有する第1絶縁体と、
    上記金属筐体と上記反負荷側ブラケットとの間の上記円筒部の外周側に配設された第2フランジ部を有する第2絶縁体と、を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  7. 第2ザグリが、上記貫通孔の上記反負荷側ブラケット側に形成されており、
    上記第2絶縁体は、上記第2フランジ部の内周縁部から突出し、上記第2ザグリ内に挿入されている環状突起部を有している請求項6記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  8. 上記第1絶縁体は、上記第1フランジ部の外周縁部から突出して上記固定部材の頭部の外周を覆う第1周壁部を有する請求項6又は請求項7記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  9. 上記第2絶縁体は、上記第2フランジ部の外周縁部から突出して上記反負荷側ブラケットの固定部の外周を覆う第2周壁部を有する請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  10. 上記電力供給ユニットは、上記金属筐体に装着されて、上記金属筐体に搭載された上記パワー回路部および上記制御基板を取り囲む樹脂ケースを備え、
    上記第1絶縁体が、上記樹脂ケースにより構成されている請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
  11. 上記固定子と上記電力供給ユニットとを接続するバスバーと、
    上記バスバーを覆う樹脂体と、を備え、
    上記第2絶縁体が、上記樹脂体により構成されている請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の電力供給ユニット一体型回転電機。
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