JP2017184295A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】パワー回路部を搭載したヒートシンクがハウジングに搭載されているため、ハウジングからの受熱により温度が上昇しヒートシンクに一体化されているパワー回路部、制御回路部もつられて温度が高くなるという問題があった。【解決手段】パワーモジュールと界磁モジュールと制御回路部とヒートシンクと熱可塑性樹脂製ケースと封止樹脂とを有する電子モジュール、保護カバー、冷却ファンを備え、保護カバーには、第1吸気口、第2吸気口を設け、リヤ側ハウジングには、排気口を設け、第1吸気口から軸端外周部、リヤ側ハウジング端面の通気口、冷却ファンを経由して排気口に通じる第1通風路を形成し、第2吸気口からリヤ側ハウジングの外側端面とヒートシンクとの間隙、リヤ側ハウジング端面の通気口、及び冷却ファンを経由して排気口に通じる第2通風路を形成し、電子モジュール内において熱可塑性樹脂製ケースとヒートシンク間に、断熱部が区画形成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、電動機とパワー回路を含む制御部が一体化された特に自動車等に搭載される回転電機に関するものである。
従来、交流回転電機において、電機子巻線を持つ固定子に電流を通電するスイッチング素子を備えたパワーアセンブリとパワーアセンブリを制御する制御回路を備えた制御アセンブリを回転電機に搭載することが提案されている。(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第5542977号公報 特許第4859950号公報
特許文献1では、ヒートシンクの一面にスイッチング素子を備えたパワー回路部を搭載し、パワー回路部と同一面の上部に制御回路部を備え、樹脂封止することでヒートシンク、パワー回路部、制御回路部を一体化する構成が提案されている。
この特許文献1では、パワー回路部を搭載したヒートシンクがハウジングに搭載されているため、ハウジングからの受熱により温度が上昇してしまう。そのため、ヒートシンクに一体化されているパワー回路部、制御回路部もつられて温度が高くなるという問題があった。特に、制御回路部については、ヒートシンクにつられて温度が上昇することで、使用する電子部品の耐熱を高くする必要があり、必要な性能を満たすにはサイズやコストアップにつながっていた。
特許文献2では、ヒートシンクの一面にスイッチング素子を備えたパワー回路部を搭載し、ブラケットに固定された制御回路部はコネクタでパワー回路部と接続し、反対側の面にフィンを備えた構成が提案されている。
この特許文献2では、パワー回路部と制御回路部を分割することで、制御回路部の固定位置をヒートシンクからハウジングに変更でき、接触面積が減り受熱を低減できる。しかし、パワー回路部との接続にコネクタが必要となり軸方向、径方向ともにサイズアップとなり、部品点数が増加しコストアップになるという課題があった。
この発明に係わる回転電機は、界磁コアと界磁巻線を有しリヤ側ハウジング及びフロント側ハウジングに回転自在に支持された回転子、この回転子の外側に配置され電機子巻線を有する固定子、前記電機子巻線に流れる電機子電流を制御するスイッチング素子を有するパワーモジュール、前記界磁巻線に流れる界磁電流を制御するスイッチング素子を有する界磁モジュール、この界磁モジュールと前記パワーモジュールを制御する制御回路部、この制御回路部、前記パワーモジュール、及び前記界磁モジュールが搭載されこれらを冷却するヒートシンク、このヒートシンクに固着された前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部の周囲を囲みこれらを収納した熱可塑性樹脂製ケース、この熱可塑性樹脂製ケースと前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部と前記ヒートシンクと、これらを前記熱可塑性樹脂製ケース内に封止する封止樹脂とを有する電子モジュール、及びこの電子モジュールを保護するために前記リヤ側ハウジングに設けられた保護カバー、及びこの保護カバー内において回転子軸の端部に設けられた冷却ファンを備えた回転電機であって、前記保護カバーの端面には、前記回転子軸の軸方向に開口する第1吸気口を設けると共に外周面には、前記回転子軸の径方向に開口する第2吸気口を設け、前記リヤ側ハウジングの外周面には、第1吸気口及び第2吸気口に対応する排気口を設け、前記第1吸気口から前記回転子軸の軸端外周部、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第1通風路を形成すると共に前記第2吸気口から前記リヤ側ハウジングの外側端面と前記ヒートシンクとの間隙、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第2通風路を形成し、前記電子モジュール内において前記熱可塑性樹脂製ケースと前記ヒートシンク間に、断熱部が区画形成されているものである。
この発明の回転電機によれば、パワーモジュール、界磁モジュール、制御回路部が樹脂封止された熱可塑性樹脂製ケースとヒートシンクの間に断熱部を設けることで、ヒートシンクからの受熱を低減し、電子モジュール内に温度勾配をつけることができる。これにより、制御回路部のうち、断熱部のリヤ側にある領域の温度を低減でき、制御回路部の電子部品の一部に耐熱の低い安価で小型な電子部品を使用することで小型化とコストを低減できる。また、断熱部を設けることで、封止樹脂の使用量を低減できる。これにより、製品の重量を低減し、自動車の燃費向上が見込める。
制御回路部の発熱部品を温度の低い位置に配置することが可能となり、信頼性の向上や耐熱の低い安価な部品を使用できる。
この発明の実施の形態1における回転電機を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における回転電機の電子モジュールの展開図である。 図2の電子モジュールの熱可塑性樹脂製ケースのみを示し、(a)は上面図、(b)は図(a)中のA−A線を矢印方向に見た断面図である。 この発明の実施の形態1における回転電機の電子モジュールを示す上面図である。 この発明の実施の形態1における回転電機の回路図である。 この発明の実施の形態2における回転電機の断熱部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における回転電機の断熱部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における断熱部の変形例を示す断面図である。
以下、図面に基づいて、この発明の各実施の形態を説明する。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
以下の実施の形態では、電動機として使用することで接続されたエンジンを再始動し、発電機として使用することで車両への電力供給や、バッテリを充電できる回転電機を例として説明する。なお、この発明は以下の記述に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合があり、また、発明の特徴に関係しない構成の図示は省略する。
実施の形態1.
図1〜図5に基づいて実施の形態1に係る回転電機を説明する。
図1は回転電機を示す断面図、図2は回転電機の電子モジュールの展開図、図3は図2の電子モジュールの熱可塑性樹脂製ケースのみを示し、(a)は上面図、(b)は図(a)中のA−A線の断面図、図4は回転電機の電子モジュールを示す上面図、図5はこの発明の実施の形態1における回転電機の回路図である。
図1において、回転電機1は、2種類のハウジング7、8、界磁巻線2、この界磁巻線2を覆う界磁鉄心3、回転子軸4aとなるシャフトを有しハウジング7、8に軸受22、23を介して回転自在に保持された回転子4、及びこの回転子4の外周側に配置された電機子巻線5を保持しハウジング7、8に固定された固定子6を備えている。
回転子4の片側端部には、図示しない内燃機関と双方向にトルクを授受するためにプーリ12が取り付けられており、ベルトを介して内燃機関と接続されている(以下プーリ側をフロント側、反プーリ側をリヤ側と呼ぶ)。
回転子4は、界磁電流を供給するためのスリップリング13を持ち、スリップリング13は、リヤ側ハウジング8よりリヤ側に突き出ている。回転子4の界磁鉄心3の両端面には、冷却風を発生させるための冷却ファン19、20が取り付けられている。また、回転子4の回転位相を検知するための回転センサ15のロータが、スリップリング13と軸受23の間に搭載されている。
リヤ側ハウジング8の更にリヤ側には、後述の電子モジュール25とブラシホルダ14と回転センサ保護カバー24が搭載されている。電子モジュール25の中央には、回転子軸4aが通る空間部Gがあり、この空間部Gには界磁巻線2に通電するためのブラシホルダ14が配置され電子モジュール25に固定されている。ブラシホルダ14とリヤ側ハウジング8の間には、回転センサ15の固定子が配置され、回転センサ15の信号配線が電子モジュール25に接続される。
電子モジュール25は、電機子巻線に流れる駆動時の電機子電流の供給及び発電時の電機子電流の整流を行うためのスイッチング素子30を周辺回路とともにまとめたパワーモジュール9、界磁巻線2に流す電流を制御するためのスイッチング素子30を周辺回路とともにまとめた界磁モジュール10、この界磁モジュール10とパワーモジュールを制御する制御回路部11、この制御回路部、パワーモジュール9、及び界磁モジュール10が搭載されこれらを冷却するヒートシンク17、このヒートシンクに固着されたパワーモジュール9と界磁モジュール10と制御回路部11の周囲を囲みこれらを収納した熱可塑性樹脂製ケース18、パワーモジュール9と界磁モジュール10の電力系の端子と接続されるターミナル(図示せず)などで構成され、これらのパワーモジュール9、界磁モジュール10、制御回路部11、ヒートシンク17は、封止樹脂27で熱可塑性樹脂製ケース18内に封止されている。そして、電子モジュール25の外周は、リヤ側ハウジングに設けられた保護カバー21で保護されている。
熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17の間は、封止樹脂27を注入した時に隙間から漏れないように接着剤26などで固定されている。接着剤26は、ヒートシンク17上にディスペンサや印刷などの方法で塗布される。ディスペンサで塗布する場合には、熱可塑性樹脂製ケース18と固定部分に液溜り用の凹部(図示せず)をヒートシンク17に設ける。
熱可塑性樹脂製ケース18には、図3(b)に示すように熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17間の少なくとも1か所に密閉された例えば空気の層(空気層)よりなる断熱部33が区画形成されている。また、この断熱部33は、熱可塑性樹脂製ケース18を介し制御回路部11の発熱部品である電子部品29と対向する位置に配置されている。なお、この断熱部33は、例えば熱可塑性樹脂製ケース18のヒートシンク17との接着面に凹部を設け、この凹部の周囲を接着剤26でヒートシンク17に固定することにより構成される。また、断熱部33は接着剤26の液溜りを兼ねることができる。
断熱部33を構成するため、熱可塑性樹脂製ケース18の内周枠部18f1と外周枠部18f2を、径方向につなぐリブ18aを追加することになるが、これによって熱可塑性樹脂製ケース18の剛性があがり反りを抑制できる。また、熱可塑性樹脂製ケース18の径方向における外周と内周の樹脂部分をつなぐ個所が増えるため成型時の樹脂の流動性が向上し生産性が向上する。
なお、熱可塑性樹脂製ケース18は、PPS(Poly Phenylene Sulfide)、PBT(Poly Butylene Terephthalate)等の熱可塑性樹脂で形成されている。
また、制御回路部11は熱溶着や熱かしめ、ねじ止めなどで熱可塑性樹脂製ケース18に固定され、パワーモジュール9と界磁モジュール10の信号端子は、はんだ付けなどで電気的に接合される。その後、熱可塑性樹脂製ケース18内は、耐震性の向上や防塵・防水、長期信頼性の向上のため封止樹脂27で封止される。封止樹脂27には、例えばウレタンやシリコーン、エポキシ系などの樹脂を用いる。
次に図1〜4に基づいてヒートシンク17を説明する。
ヒートシンク17は、円盤状の形状をしており、回転子軸4aに垂直に配置され、回転子軸4aとの間で間隔を設けて取り巻く環状板でアルミニウムや銅等の熱伝導体である。
このヒートシンク17の同一面上にパワーモジュール9、界磁モジュール10が接合され、その裏面側には、冷却用のフィン34がそれぞれ配置されている。ヒートシンク17を円盤状にすることで、リヤ側ハウジング8内の配置スペースを有効に使うことができ、ヒートシンク17のサイズを最大限とることができ、パワーモジュール9、界磁モジュール10の設置スペースやフィン34の面積を確保することができる。
パワーモジュール9や界磁モジュール10は、スイッチング素子30等を配線用のリードフレーム31に搭載し、トランスファーモールド成形を用いて箱状に樹脂封止された構造としている。
制御回路部11を構成する制御基板28に用いる基板の材料は、電気的特性と機械的特性のよいガラスエポキシ樹脂を用い、制御基板28にはパワーモジュール9と界磁モジュール10を制御するための電子部品29が実装され、熱可塑性樹脂製ケース18には外部機器との間で信号の送受信を行うための外部接続用のコネクタ32が実装されている。なお、制御基板28は、熱可塑性樹脂製ケース18に熱溶着や熱かしめ、ねじ止めなどで少なくとも1ヶ所以上で固定される(図示せず)。
次に電子モジュール25等を冷却する通風路について説明する。
保護カバー21には、冷却風を吸入するための、第1吸気口21a及び第2吸気口21bがそれぞれ設けられている。
すなわち、保護カバー端面の回転子軸付近には、回転子軸の軸方向に開口する第1吸気口21aを設けると共に外周面に、回転子軸の径方向に開口する第2吸気口21bを設け、リヤ側ハウジング8の外周面には、第1吸気口21a及び第2吸気口21bに対応する排気口8aが設けられている。
これによって、第1吸気口21aから回転子軸4aの軸端外周部、リヤ側ハウジング端面の通気口8b、及び冷却ファン20を経由して排気口8aに通じる回転子軸方向の第1通風路101が形成され、第2吸気口21bからリヤ側ハウジング8の外側端面とヒートシンク17との間隙、リヤ側ハウジング端面の通気口8b、及び冷却ファン20を経由して排気口8aに通じる径方向の第2通風路102が形成されている。
上記のように冷却風の経路を部品ごとに分けることで、各経路の構成を最適化できる。同時に各経路内の部品は、低温の冷却風で冷却することができるため、より効率的に冷却することができる。
上述のようにヒートシンク17は、円盤状の形状をしているが、回転電機は、基本的な構成要素が回転運動をするため、回転電機全体を円筒形にすることで体積が最小となる。
自動車のエンジンルームは、車室拡大を最大限に追及するために、コンパクト化され、また安全性の観点からも、エンジンルーム内に搭載されるエンジンや回転電機は小型化が要求されてきた。そのため、パワーモジュール9を円形に構成し、回転電機の円筒の頂部に集約配置することは、上記制約を満足するために重要である。すなわち、パワーモジュール9を円板上の限られたスペースに効率よく配置することが、製品の小型化達成のために特に必要とされている。
この実施の形態1では、制御回路部11の制御基板28をガラスエポキシ樹脂の基板としているが、セラミック基板や金属基板など電子部品29を実装し、配線可能な部材を用いても問題ない。
次に、実施の形態1に係る回転電機の動作を図5に基づいて説明する。
図5は、この実施の形態1の回路図であり、この実施の形態1では三相の電機子巻線を2組備えている。電動機として動作する場合には制御回路部11から界磁モジュール10に界磁電流を流すように指示を行い、界磁巻線2が励磁される。次にパワーモジュール9に三相交流波形を流すことで回転子4が回転し、トルクを出力する。
一方で発電機として動作する場合は、外部コントローラから必要な発電電流の指示を受け、制御回路部が要求された発電電流に応じた界磁電流を流すように界磁モジュール10に指示を出す。また、制御回路部11が相電圧を測定し、出力電圧を超えた場合にスイッチング素子30を切り替えるようにパワーモジュール9に指示することで電機子巻線5に発生する交流電流を直流電流へ整流を行う。
つづいて、制御回路部11の放熱構造を説明する。
制御回路部11に用いる制御基板28と、制御基板28に実装された電子部品29の放熱経路は、封止樹脂27を介して外気へ放熱する経路と、ヒートシンク17へ放熱する経路の2つがある。外気への放熱経路の場合、制御基板28の配線パターンに電流が流れた時のジュール発熱や、電子部品29の自己発熱は、封止樹脂27を介して熱伝導で電子モジュール25のリヤ側へ伝わり、封止樹脂27の外気側に到達し、熱伝達で外気へ放熱する。
次にヒートシンク17への放熱経路の場合、制御基板28の配線パターンに電流が流れた時のジュール発熱や、電子部品29の自己発熱は、封止樹脂27を介して熱伝導で電子モジュール25のフロント側にあるヒートシンク17へ伝わり、ヒートシンク17のフロント側にあるフィン34から熱伝達で外気へ放熱する。
制御回路部11の温度は、ヒートシンク17の温度と、制御基板28や電子部品29の温度上昇分を加えた値となるため、ヒートシンク17の温度に影響される。ヒートシンク17は、リヤ側ハウジング8を介して固定子6と熱的に接続している。外気が100℃の時に、最大で約200℃となる固定子6からの受熱により、外気よりも温度が高くなる。そのため、ヒートシンク17の温度上昇に伴い制御回路部11の温度も上昇するが、封止樹脂27よりも熱伝導率が一桁低い空気となる断熱部33にヒートシンク17からの受熱を抑制し、電子モジュール25内に温度勾配をつけることができる。これにより、制御回路部11のうち、断熱部33のリヤ側にある領域の温度を低減でき、制御回路部11の電子部品29の一部に耐熱の低い安価で小型な電子部品29を使用することで小型化とコストを低減できる。また、電子部品29において、マイコンなどの発熱部品やコンデンサなどの熱に弱い部品を持ってくることで長期信頼性の向上が見込める。加えて、空気層の断熱部33を設けることで、封止樹脂27の使用量を低減し、低コスト化と製品を軽量化できる。
この実施の形態1では、断熱部33を熱可塑性樹脂製ケース18側に設けたが、ヒートシンク17側に凹部を設けても同様の効果が得られることは言うまでもない。
このように、この実施の形態1によれば、熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17の間に空気層の断熱部33を設けることで、ヒートシンク17からの受熱を低減し、電子モジュール25内に温度勾配をつけることができる。これにより、制御回路部11のうち、断熱部33のリヤ側にある領域の温度を低減でき、制御回路部11の電子部品29の一部に耐熱の低い安価で小型な電子部品29を使用することで小型化とコストを低減できる。また、断熱部33を設けることで、封止樹脂27の使用量を低減できる。これにより、製品の重量を低減し、自動車の燃費向上が見込める。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2における回転電機の断熱部を示す断面図である。
以下、図6に基づいて実施の形態2に係る回転電機を説明する。
この実施の形態2も実施の形態1と同様に、車両の駆動補助及び発電に用いる交流発電電動機へ適用した例であり、回転電機本体と制御装置とを備えている。
実施の形態2における回転電機は、熱可塑性樹脂製ケース18の断熱部33の形状を変えたものである。その他の構成は、実施の形態1の図1と同じである。
図6において、熱可塑性樹脂製ケース18の断熱部33は、径方向の内周側と外周側に位置する部分の樹脂を部分的になくし、熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17間の空気層の断熱部33を径方向に開放(開口)し、冷却ファン20による冷却風が流れる第3通風路103を構成したものである。なお、接着剤26は断熱部33の形状に合わせて塗布する位置を変更する。
ヒートシンク17の径方向外向き及び内向きに開口して第1通風路101と第2通風路102とに連通する第3通風路103の構成により、熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17の間に低温の冷却風が流れることで、効率的に電子モジュール25とヒートシンク17を冷却でき、温度を低減することができる。
更に、通風路を増やすことで冷却ファン20の通風路における圧力損失を低減できるため、冷却ファン20の流量を増加することができ、これにより冷却性能の向上が見込め、ヒートシンク17だけでなく固定子6の温度も低減できる。加えて、回転子軸中心に導入できる冷却風を増やせるため、ブラシホルダ14、軸受23の冷却性が向上する。更に熱可塑性樹脂製ケース18の熱可塑性樹脂や封止樹脂の熱伝導率を高くすることで、電子モジュール25の冷却性を向上できる。
実施の形態2では、断熱部33を熱可塑性樹脂製ケース18側に設けたが、ヒートシンク17側に凹部を設けても同様の効果が得られることは言うまでもない。また、ヒートシンク17の冷却性が向上するため、ヒートシンク17の小型化やフィン34を低背化できる。
このように実施の形態2では、熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17間の空気層の断熱部33によって第3通風路103を構成し、この部分に冷却風を流すことで、ヒートシンク17からの受熱を低減し、電子モジュール25内に温度勾配をつけることができる。これにより、制御回路部11のうち、断熱部33のリヤ側にある領域の温度を低減でき、制御回路部11の電子部品29の一部に耐熱の低い安価で小型な電子部品29を使用することで小型化とコストを低減できる。また、断熱部33を設けることで、封止樹脂27の使用量を低減できる。これにより、製品の重量を低減し、自動車の燃費向上が見込める。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3における回転電機の断熱部を示す断面図、図8はこの発明の実施の形態3における断熱部の変形例を示す断面図である。
まず、図7に基づいて実施の形態3に係る回転電機を説明する。
この実施の形態3も実施の形態1、2と同様に、車両の駆動補助及び発電に用いる交流発電電動機へ適用した例であり、回転電機本体と制御装置とを備えている。
実施の形態3における回転電機は、ヒートシンク17の断熱部33側すなわち熱可塑性樹脂製ケース18の接着面よりもリヤ側に、第1通風路101のフィン34とは別のフィン34aを設けたものである。その他の構成は実施の形態2の図6と同じである。
この構成により第3通風路103に流れる冷却風への放熱面積を拡大し、ヒートシンク17の温度を低減することができる。また、フィン34aの配置により、狙った位置に冷却風の誘導ができる。なお、フィン34aは、断熱部内において、熱可塑性樹脂製ケース18側、及びヒートシンク17側の対向面のいずれか一方又は双方に取り付けることが可能である。
次に図8に基づいて、断熱部33の変形例を説明する。
この変形例は、図8のように、インサート成形やアウトサートされ制御基板28と熱的に接続したターミナル35を、第3通風路103に露出させフィン34aとしたものである。このように構成することによって冷却性を向上できる。なお、ターミナル35は、制御基板28と接続されてなくても同様の効果を得ることができる。
フィン34aは、熱可塑性樹脂製ケース18の接着面よりもリヤ側にあるが、接着面から凹ませてフィン34aを構成してもよい。
この構成によってヒートシンク17の冷却性が向上するため、ヒートシンク17の小型化やフロント側のフィン34を低背化できる。
このように実施の形態3によっても、実施の形態2と同じように熱可塑性樹脂製ケース18とヒートシンク17間の空気層の断熱部33に、第3通風路103を構成し、ヒートシンク17にフィン34を設け、冷却風を流すことで、ヒートシンク17からの受熱を低減し、電子モジュール25内に温度勾配をつけることができる。
これにより、制御回路部11のうち、断熱部33のリヤ側にある領域の温度を低減でき、制御回路部11の電子部品29の一部に耐熱の低い安価で小型な電子部品29を使用することで小型化とコストを低減できる。また、断熱部33を設けることで、封止樹脂27の使用量を低減できる。これにより、製品の重量を低減し、自動車の燃費向上が見込める。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1:回転電機、 4:回転子、 6:固定子、 8:リヤ側ハウジング、 8a:排気口、 8b:通気口、 9:パワーモジュール、 10:界磁モジュール、 11:制御回路部、 17:ヒートシンク、 18:熱可塑性樹脂製ケース、 18f1:熱可塑性樹脂製ケース18の内周枠部、 18f2:熱可塑性樹脂製ケース18の外周枠部、
20:冷却ファン、 21:保護カバー、 21a:第1吸気口 21b:第2吸気口
25:電子モジュール、 26:接着剤、 27:封止樹脂、 28:制御基板、
29:電子部品、 30:スイッチング素子、 31:リードフレーム、 33:断熱部、 34:フィン、 101:第1通風路、 102:第2通風路、 103:第3通風路
この発明に係わる回転電機は、界磁コアと界磁巻線を有しリヤ側ハウジング及びフロント側ハウジングに回転自在に支持された回転子、この回転子の外側に配置され電機子巻線を有する固定子、前記電機子巻線に流れる電機子電流を制御するスイッチング素子を有するパワーモジュール、前記界磁巻線に流れる界磁電流を制御するスイッチング素子を有する界磁モジュール、この界磁モジュールと前記パワーモジュールを制御する制御回路部、前記リヤ側ハウジングを介して固定子と熱的に接続されると共に前記制御回路部、前記パワーモジュール、及び前記界磁モジュールが搭載されこれらを冷却するヒートシンク、このヒートシンクに固着され前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部の周囲を囲みこれらを収納した熱可塑性樹脂製ケース、この熱可塑性樹脂製ケース前記パワーモジュール前記界磁モジュール前記制御回路部前記ヒートシンク、及び前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部とを前記熱可塑性樹脂製ケース内に封止する封止樹脂を有する電子モジュール、この電子モジュールを保護するために前記リヤ側ハウジングに設けられた保護カバー、及び前記リヤ側ハウジング内において回転子軸の端部に設けられた冷却ファンを備えた回転電機であって、前記熱可塑性樹脂製ケースには、前記制御回路部の電子部品と対向する位置に、この熱可塑性樹脂製ケースの内周枠部と、外周枠部と、この外周枠部及び内周枠部を径方向につなぐリブ部とによって区画形成された空気層の断熱部を設け、前記保護カバーの端面には、前記回転子軸の軸方向に開口する第1吸気口を設けると共に外周面には、前記回転子軸の径方向に開口する第2吸気口を設け、前記リヤ側ハウジングの外周面には、第1吸気口及び第2吸気口に対応する排気口を設け、前記第1吸気口から前記回転子軸の軸端外周部、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第1通風路を形成し、前記第2吸気口から前記リヤ側ハウジングの外側端面と前記ヒートシンクとの間隙、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第2通風路を形成し、前記断熱部を前記ヒートシンクの径方向外向き及び内向きに開口することにより、前記第1通風路と前記第2通風路とに連通する第3通風路を形成し、この第3通風路内において、前記熱可塑性樹脂製ケース側対向面及び前記ヒートシンク側対向面のいずれか一方又は双方に冷却フィンを設けたものである。

Claims (4)

  1. 界磁コアと界磁巻線を有しリヤ側ハウジング及びフロント側ハウジングに回転自在に支持された回転子、この回転子の外側に配置され電機子巻線を有する固定子、前記電機子巻線に流れる電機子電流を制御するスイッチング素子を有するパワーモジュール、前記界磁巻線に流れる界磁電流を制御するスイッチング素子を有する界磁モジュール、この界磁モジュールと前記パワーモジュールを制御する制御回路部、この制御回路部、前記パワーモジュール、及び前記界磁モジュールが搭載されこれらを冷却するヒートシンク、このヒートシンクに固着され前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部の周囲を囲みこれらを収納した熱可塑性樹脂製ケース、この熱可塑性樹脂製ケースと前記パワーモジュールと前記界磁モジュールと前記制御回路部と前記ヒートシンクとこれらを前記熱可塑性樹脂製ケース内に封止する封止樹脂とを有する電子モジュール、及びこの電子モジュールを保護するために前記リヤ側ハウジングに設けられた保護カバー、及びこの保護カバー内において回転子軸の端部に設けられた冷却ファンを備えた回転電機であって、
    前記保護カバーの端面には、前記回転子軸の軸方向に開口する第1吸気口を設けると共に外周面には、前記回転子軸の径方向に開口する第2吸気口を設け、前記リヤ側ハウジングの外周面には、第1吸気口及び第2吸気口に対応する排気口を設け、前記第1吸気口から前記回転子軸の軸端外周部、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第1通風路を形成すると共に前記第2吸気口から前記リヤ側ハウジングの外側端面と前記ヒートシンクとの間隙、前記リヤ側ハウジング端面の通気口、及び前記冷却ファンを経由して前記排気口に通じる第2通風路を形成し、前記電子モジュール内において前記熱可塑性樹脂製ケースと前記ヒートシンク間に、断熱部が区画形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記断熱部は、前記熱可塑性樹脂製ケースを介し前記制御回路部の発熱部品と対向する位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記断熱部には、前記ヒートシンクの径方向外向き及び内向きに開口して前記第1通風路と前記第2通風路とに連通する第3通風路を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記断熱部内において、前記熱可塑性樹脂製ケース及び前記ヒートシンクの対向面のいずれか一方又は双方に冷却フィンを取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機。
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