JP3922698B2 - 半導体装置 - Google Patents

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    • H01L2924/13091Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor [MOSFET]

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、MOSトランジスタ(MOSFET)等の半導体素子により大電流を出力するのに好適に用いられる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置としては、例えばバッテリ等の直流電源を交流に変換し、電動モータ等を交流電流によって駆動する3相交流式のインバータ装置が知られている(例えば、特開平10−229680号公報等)。
【0003】
この種の従来技術によるインバータ装置は、例えば3相交流の各相(U相、V相、W相)が高電圧側の回路ユニットと低電圧側の回路ユニットとによってそれぞれ構成され、これらの回路ユニットは、複数の半導体素子を並列に接続することによって構成されている。
【0004】
この場合、例えば高電圧側の回路ユニットは、その本体部分となるベース板上にU字状の金属フィンが垂直に立設され、各半導体素子は、例えばねじ止め等の手段により金属フィンに対して垂直に立てた状態で取付けられている。また、3相の各相を構成する高電圧側の回路ユニットは、バッテリ等のプラス電極に接続される略L字状の高電圧端子板を用いて互いに並列に接続されている。
【0005】
また、低電圧側の回路ユニットも同様に、各半導体素子がベース板上の金属フィンに立てた状態で取付けられ、各相の回路ユニットは、バッテリ等のマイナス電極に接続される略L字状の低電圧端子板を用いて互いに並列に接続されている。また、高電圧側と低電圧側の回路ユニットの間には、両者間を接続する略L字状の接続板が設けられている。
【0006】
ここで、各半導体素子は、例えばねじ止め等の手段により金属フィンに逆さに立てた状態で取付けられ、ソース、ゲート等の端子が上向きに突出している。このため、接続板は、その一端側が高電圧側の各半導体素子を覆う位置でソースに接続されると共に、他端側が下向きに略L字状をなして屈曲し、低電圧側の回路ユニットと接続されている。また、低電圧側の各半導体素子も同様に、上向きに突出したソース等が他の接続板に接続され、この接続板は下向きに屈曲して低電圧端子板と接続されている。
【0007】
また、高電圧端子板と低電圧端子板とは、例えば各回路ユニットのベース板の裏面側に沿って延びる金属板等により形成され、これらの端子板と接続板とは各半導体素子を上,下で挟むように配置されている。また、各端子板の一端側は、ベース板の裏面側から上向きに略L字状をなして屈曲し、インバータ装置に設けられた電源コンデンサ等の上面側に引出されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ベース板上に金属フィンを立設し、各半導体素子を逆さに立てた状態で金属フィンに取付ける構成としている。しかし、この場合には、例えば低電圧側の各半導体素子のソース等を接続板と低電圧端子板とによって素子の上側から下側へと略コ字状に引回す必要がある。
【0009】
このため、従来技術では、接続板と低電圧端子板とを含めた低電圧側の配線構造が複雑化して長くなり、その寄生インダクタンスが大きくなるため、インバータ装置の作動時には、例えば低電圧側の配線に大きなサージ電圧等が発生して装置の動作が不安定となることがあり、信頼性が低下するという問題がある。
【0010】
また、従来技術のインバータ装置にあっては、高電圧側と低電圧側の半導体素子間を接続する接続板や、低電圧端子板、高電圧端子板等もL字状に屈曲して形成されているため、これらの部位でも寄生インダクタンスが増大する虞れがある。しかも、半導体素子、金属フィン等を立てた状態で配置したり、L字状の接続板や端子板等を用いることにより、これらの部位で厚みが増して装置全体が大型化し、インバータ装置を他の電気機械等に搭載し難くなるという問題がある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、例えば多数の半導体素子を実装する場合でも、装置全体の配線構造を簡略化して寄生インダクタンスを小さく抑制でき、装置全体を薄型でコンパクトに形成できると共に、信頼性を向上できるようにした半導体装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、金属材料により板状に形成され電源の低電圧側に接続される低電圧端子が設けられた第1の金属板と、該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され前記電源の高電圧側に接続される高電圧端子が設けられた第2の金属板と、前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され外部に電流を出力する出力端子が設けられた第3の金属板と、前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第1の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、モールド樹脂封止された半導体素子を前記第2の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第2の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の出力配線部に接続した高電圧側素子と、モールド樹脂封止された半導体素子を前記第3の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第3の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の低電圧配線部に接続した低電圧側素子と、前記高電圧側素子と低電圧側素子の通電状態を該各素子のゲートを介して制御する制御回路基板とからなる構成を採用している。
【0013】
このように構成することにより、第1の金属板等による低電圧側の電流経路と、第2の金属板等による高電圧側の電流経路とを幅広に形成して積層することができる。これにより、電流経路の寄生インダクタンスを低減して素子がサージ電圧等により損傷するのを防止することができる。
【0014】
また、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子を用いて高電圧側素子と低電圧側素子とを構成でき、これらの素子を電極が金属板に沿って突出した横向き状態で金属板に実装できるから、装置全体を薄型でコンパクトに形成でき、素子の放熱性を高めることができると共に、コストダウンを図ることができる。
【0015】
また、請求項2の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とを構成する半導体素子はドレインまたはコレクタと接続された裏面電極を有し、前記高電圧側素子の裏面電極を前記第2の金属板に接続し、前記低電圧側素子の裏面電極を前記第3の金属板に接続する構成としている。
【0016】
これにより、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子の裏面側に形成された裏面電極、または放熱部材(ヒートスプレッダ)を兼ねた裏面電極等を金属板に接続することができる。
【0017】
従って、例えば半導体素子のドレインまたはコレクタとなる電極等に折曲げ加工や半田付け等を施して金属板と接続する必要がなくなるから、ドレインまたはコレクタを裏面電極によって簡単な作業で金属板と接続することができる。また、ドレインまたはコレクタの大きな電流を通電する太い配線等を配線基板上に設けずに済むので、配線基板を小型化することができる。また、例えば汎用的な半導体素子においては、ドレインとなる電極の両側にソース及びゲートとなる電極が比較的狭い間隔をもって並んでいるから、中央のドレインを金属板や配線基板と接続しない構造とすることにより、両側のソース及びゲート用の配線構造を容易に形成することができる。
【0018】
また、請求項3の発明によると、金属材料により板状に形成され電源の高電圧側に接続される高電圧端子が設けられた第1の金属板と、該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され前記電源の低電圧側に接続される低電圧端子が設けられた第2の金属板と、前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され外部に電流を出力する出力端子が設けられた第3の金属板と、前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第2の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、モールド樹脂封止された半導体素子を前記第1の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第1の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の出力配線部に接続した高電圧側素子と、モールド樹脂封止された半導体素子を前記第3の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第3の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の低電圧配線部に接続した低電圧側素子と、前記高電圧側素子と低電圧側素子の通電状態を該各素子のゲートを介して制御する制御回路基板とにより構成している。
【0019】
これにより、第1ないし第3の金属板により高電圧側と低電圧側の電流経路を幅広に形成して積層できるから、電流経路の寄生インダクタンスを低減でき、半導体素子を寄生インダクタンスによるサージ電圧等から保護することができる。また、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子を横向き状態で金属板に実装できるから、装置全体を薄型でコンパクトに形成でき、素子の放熱性を高めることができる。
【0020】
また、請求項4の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とを構成する半導体素子はドレインまたはコレクタと接続された裏面電極を有し、前記高電圧側素子の裏面電極を前記第1の金属板に接続し、前記低電圧側素子の裏面電極を前記第3の金属板に接続する構成としている。
【0021】
これにより、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子の裏面側に形成された裏面電極、または放熱部材(ヒートスプレッダ)を兼ねた裏面電極等をドレインまたはコレクタとして簡単な作業で金属板に接続できるから、ソース及びゲート用の配線構造を容易に形成でき、配線基板を小型化することができる。
【0022】
また、請求項5の発明によると、半導体素子のソースまたはエミッタは半導体素子の本体側から伸びる電極として形成し、この電極を配線基板に接続する構成としている。
【0023】
これにより、例えばワイヤボンディングやリード線等の配線構造を用いることなく、ソースまたはエミッタとなる電極を金属板に沿うように伸ばして配線基板側と接続でき、これらの接続構造を簡略化することができる。
【0024】
また、請求項6の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とはそれぞれ複数個設け、これら複数個の高電圧側素子と複数個の低電圧側素子とを互いに並行な位置関係をもって並べる構成としている。
【0025】
これにより、例えば金属板を幅広に形成して高電圧側素子と低電圧側素子とを互いに近接した状態で各金属板の幅方向等に並べて並行に配置できるから、個々の金属板や高電圧側素子と低電圧側素子との間の寄生インダクタンスをより低減することができる。また、個々の素子に通電される電流量を金属板の幅方向に分散でき、各素子を電流の集中等による損傷から保護することができる。
【0026】
また、請求項7の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とはソースまたはエミッタからなる電極が互いに同じ向きに伸びるように配置され、配線基板の出力配線部と低電圧配線部とは前記電極の伸長方向に対して第3の金属板を挟んで配置する構成としている。
【0027】
これにより、高電圧側素子から第3の金属板に向けて伸びた電極を配線基板の出力配線部と接続でき、低電圧側素子から第3の金属板の外側に伸びた電極を配線基板の低電圧配線部と容易に接続できると共に、これらを小さな面積範囲内にコンパクトに配置することができる。
【0028】
また、請求項8の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とはソースまたはエミッタからなる電極が互いに向い合って第2,第3の金属板間に伸びるように配置され、配線基板の出力配線部と低電圧配線部とは前記第2,第3の金属板間に配置する構成としている。
【0029】
これにより、高電圧側素子から第2,第3の金属板間に伸びた電極を配線基板の出力配線部と接続でき、低電圧側素子から第2,第3の金属板間に伸びた電極を配線基板の低電圧配線部と接続することができる。従って、各素子や配線基板等のレイアウト設計を容易に行うことができ、これらを小さな面積範囲内にコンパクトに配置することができる。
【0030】
また、請求項9の発明によると、配線基板には前記高電圧側素子と低電圧側素子のゲートが接続される制御配線部を形成し、前記配線基板の出力配線部、低電圧配線部、制御配線部のうち少なくとも制御配線部を前記制御回路基板に接続する構成としている。これにより、配線基板を介在させることによって各素子と制御回路基板とを容易に接続でき、例えば多数の素子間を接続する配線のパターン設計等を円滑に行うことができる。
【0031】
また、請求項10の発明によると、第2,第3の金属板のうち少なくとも一方の金属板は絶縁性のセラミックス層に固着された金属層によって形成し、前記セラミックス層と金属層とはセラミックス基板として構成している。これにより、汎用的なセラミックス基板を用いて半導体装置を構成できるから、絶縁材等の部品点数を削減して組立作業を効率よく行うことができる。
【0032】
また、請求項11の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とは電気機械のハウジング内に電動モータと一緒に配置され前記電動モータを交流電流により駆動するインバータ装置を構成している。
【0033】
これにより、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子と第1ないし第3の金属板とを用いてインバータ装置をコンパクトに形成でき、これを電気機械のハウジング内に容易に搭載することができる。また、例えばインバータ装置の低電圧端子、高電圧端子、出力端子等を装置の側面から金属板と平行に引出すことができるので、これらの端子をハウジングの外側へと容易に延ばすことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による半導体装置を、添付図面に従って詳細に説明する。
【0035】
ここで、図1ないし図4は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、半導体装置としてインバータ装置を例に挙げて述べる。
【0036】
1は後述の負荷17を駆動するインバータ装置で、該インバータ装置1は、後述のベース金属板2、樹脂ケース4、積層金属板5,8、配線基板10、IGBT11,12、制御回路基板14等を含んで構成されている。
【0037】
また、インバータ装置1は、後述の図4に示す3相交流式のインバータ回路16において、例えばU相、V相、W相からなる3相のうち1相分の回路を構成しているものである。
【0038】
2はインバータ装置1を構成する第1の金属板としてのベース金属板で、該ベース金属板2は略四角形状の平板として形成され、図2中の左,右方向(X軸方向)及び前,後方向(Y軸方向)に沿って水平方向に延びている。
【0039】
3はベース金属板2と一体に形成された低電圧端子で、該低電圧端子3は、ベース金属板2から張出した平板状の端子として形成され、例えばインバータ装置1の左側面から突出すると共に、その突出端側は後述するバッテリ15のマイナス極側に接続されるものである。この場合、低電圧端子3と後述の高電圧端子7、出力端子9とは、インバータ装置1の側面のうちベース金属板2に近い裏面側の部位から外部に引出され、金属板2等とほぼ平行に延びている。
【0040】
4は例えば接着、樹脂モールド等の手段を用いてベース金属板2の表面側に固着された絶縁性の樹脂ケースで、該樹脂ケース4は、積層金属板5,8、制御回路基板14等を取囲む枠状体として形成され、蓋板(図示せず)等によって閉塞されるものである。
【0041】
5はベース金属板2に絶縁材6を介して積層された第2の金属板としての高電圧側の積層金属板で、該積層金属板5は、図2、図3に示す如く、ベース金属板2よりも小さな略四角形状の平板として形成され、例えばベース金属板2のX軸方向一側(左側)に配置されると共に、Y軸方向の幅寸法W1を有している。
【0042】
7は高電圧側の積層金属板5と一体に形成された高電圧端子で、該高電圧端子7は、積層金属板5から張出した平板状の端子として形成され、例えば樹脂ケース4の左側面から低電圧端子3と同じ向きに突出すると共に、低電圧端子3と重なり合わない位置に配置されている。そして、高電圧端子7はバッテリ15のプラス極側に接続されるものである。
【0043】
8はベース金属板2に絶縁材6を介して積層された第3の金属板としての出力側の積層金属板で、該積層金属板8は、図2に示す如く、積層金属板5とほぼ同様に、Y軸方向の幅寸法W2をもつ略四角形状の平板として形成されている。また、積層金属板8は、例えばベース金属板2のX軸方向他側(右側)に配置され、積層金属板5とX軸方向の隙間を挟んで対向している。
【0044】
9は複数の金属線9Aを用いて出力側の積層金属板8に接続して設けられた平板状の出力端子で、該出力端子9は細長い金属片等によって形成され、例えば樹脂モールド等の手段により樹脂ケース4の左側面に取付けられると共に、樹脂ケース4の内,外に突出している。そして、出力端子9は、電動モータ等の負荷17に接続されるものである。
【0045】
10はベース金属板2の表面側に設けられた配線基板で、該配線基板10は、例えば絶縁性の樹脂材料等により略コ字状の枠体として形成され、積層金属板8をX軸方向の左,右両側等から取囲んで配置されている。また、配線基板10には、例えば印刷等の手段により所定の配線パターンが設けられ、この配線パターンは、積層金属板8の左側に配置された出力配線部10Aと、積層金属板8の右側に配置された低電圧配線部10Bと、これらの配線部10A,10Bにそれぞれ隣接して配置された制御配線部10C,10Dとを有している。
【0046】
この場合、出力配線部10Aは、積層金属板5の幅寸法W1にわたってY軸方向に細長く形成され、積層金属板5,8間に配置されると共に、例えばワイヤボンディング等の手段により各金属線10E等を用いて出力側の積層金属板8と複数箇所で接続されている。また、低電圧配線部10Bは、出力配線部10Aとほぼ同様に細長く形成され、各金属線10F等を用いて低電圧側のベース金属板2と複数箇所で接続されている。
【0047】
また、出力配線部10Aと低電圧配線部10Bとは、後述するIGBT11,12のエミッタE等の伸長方向(X軸方向)に対して、積層金属板8を挟んで配置されている。さらに、制御配線部10C,10Dは、それぞれ出力配線部10A、低電圧配線部10Bと並んで細長く延びる配線パターンとして形成され、後述の金属線14A等を用いて制御回路基板14と接続されている。
【0048】
11は高電圧側の積層金属板5に面実装された例えばIGBT、MOSFET等からなる4個の高電圧側素子(以下、IGBT11という)で、該各IGBT11は、例えば樹脂モールド等の手段により封止して形成された汎用的な半導体素子からなり、Y軸方向に一定のピッチ(間隔)をもって直線状に並んでいる。また、IGBT11は、例えば金属材料等により形成され後述のコレクタCに接続された裏面電極としての導体板11Aと、該導体板11A上に固着された樹脂ケース11Bと、例えば一定の剛性をもつ細長い金属線等により形成され、該樹脂ケース11Bから突出した複数の電極としてのコレクタC、エミッタE、ゲートGとにより構成されている。
【0049】
ここで、IGBT11は、例えばコレクタC、エミッタE及びゲートGが金属板2,5,8等に沿って横向きに伸びるような状態(横向き状態)で、導体板11Aが半田等を用いて積層金属板5に固着されている。また、コレクタC、エミッタE及びゲートGは横向きに伸びつつ、下側に向けて斜めに屈曲し、それぞれ必要に応じた長さにカットされている。そして、コレクタCは、例えば半田付け等の手段によって積層金属板5と接続され、エミッタEは配線基板10の出力配線部10Aと接続されると共に、ゲートGは配線基板10の制御配線部10Cと接続されている。
【0050】
12は出力側の積層金属板8に面実装された例えばIGBT、MOSFET等からなる4個の低電圧側素子(以下、IGBT12という)で、該各IGBT12は、IGBT11とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等からなり、導体板12A、樹脂ケース12B、コレクタC、エミッタE、ゲートG等によって構成されている。
【0051】
そして、IGBT12は横向き状態で積層金属板8に固着され、そのコレクタC、エミッタE及びゲートGは、金属板2,5,8等に沿ってIGBT11のエミッタE等と同じ伸長方向に伸びつつ、下側に向けて斜めに屈曲している。また、コレクタC(導体板12A)は積層金属板8と接続され、エミッタEは配線基板10の低電圧配線部10Bと接続されると共に、ゲートGは配線基板10の制御配線部10Dと接続されている。また、高電圧側の各IGBT11と低電圧側の各IGBT12には、そのコレクタCとエミッタEとの間にダイオード13(図4参照)がそれぞれ並列に接続されている。
【0052】
ここで、インバータ装置1は、高電圧側のIGBT11と低電圧側のIGBT12とを4個ずつ並列に接続することにより、汎用的な樹脂モールド型の半導体素子を用いた場合でも、装置全体として通電可能な電流量を増大し、また各IGBT11,12の内部抵抗等による損失を小さく抑える構成となっている。
【0053】
この場合、高電圧側と低電圧側のIGBT11,12は、互いにほぼ等しいピッチでY軸方向に沿って列設され、積層金属板5,8の幅寸法W1,W2のほぼ全長にわたって互いに並行な位置関係をもつように並べて配置されると共に、個々のIGBT11,12がX軸方向の間隔をもってそれぞれ対向している。
【0054】
これにより、インバータ装置1は、高電圧側の各IGBT11等を介して積層金属板5,8間に大電流が流れるとき、または低電圧側の各IGBT12等を介して積層金属板8とベース金属板2との間に大電流が流れるときに、これらの電流経路が金属板2,5,8のほぼ全幅にわたって均等に形成され、高電圧側と低電圧側の電流経路が金属板2,5等によって上,下に積層された状態となる。従って、本実施の形態では、金属板2,5,8等の寄生インダクタンスを幅寸法W1,W2等に応じて小さく抑制でき、また大電流を個々のIGBT11,12に安定的に分散できる構成となっている。
【0055】
14は樹脂ケース4内に取付けられる制御回路基板で、該制御回路基板14は、図3に示す如く、金属板2,5,8の上側に隙間をもって配置され、各IGBT11,12の通電状態を制御する制御回路(図示せず)が設けられている。また、制御回路基板14は、複数の金属線14A等を用いて配線基板10の制御配線部10C,10Dに接続され、これらの制御配線部10C,10Dを介して個々のIGBT11,12のゲートGに制御信号を出力するものである。
【0056】
そして、インバータ装置1は、制御回路基板14を用いて各IGBT11,12をON,OFF制御することにより、バッテリ15等の直流電源を交流に変換する。この場合、インバータ装置1は、図4に示す如く、例えばインバータ装置1とほぼ同様に構成された他のインバータ装置1′,1″と一緒にバッテリ15に対して並列に接続され、これらのインバータ装置1,1′,1″をU相,V相,W相とする3相交流式のインバータ回路16を構成する。そして、インバータ回路16の各出力端子9,9′,9″は、例えば3相交流の電流を出力して電動モータ等の負荷17を駆動するものである。
【0057】
本実施の形態によるインバータ装置1は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0058】
まず、インバータ装置1の作動時には、各IGBT11,12が制御回路基板14により所定のタイミングでON,OFFされると、高電圧側の積層金属板5と出力側の積層金属板8との間には、各IGBT11、配線基板10の出力配線部10A等を介して大電流がX軸方向に流れ、また低電圧側の積層金属板8とベース金属板2との間にも、各IGBT12、配線基板10の低電圧配線部10B等を介して大電流がX軸方向に流れる。
【0059】
この場合、各IGBT11,12は、互いに並行な位置関係をもって対向するように積層金属板5,8の幅寸法W1,W2にわたって並べて配置されているため、これらの大電流の電流経路は積層金属板5,8のほぼ全幅にわたって均等に形成され、高電圧側と低電圧側の電流経路が上,下に積層された状態となる。
【0060】
これにより、金属板2,5,8の寄生インダクタンスを幅寸法W1,W2等に応じて低減することができる。また、大電流が個々のIGBT11,12にほぼ均等に分散して通電されるようになるため、一部のIGBT11,12が電流の集中等によって損傷するのを防止することができる。
【0061】
また、IGBT11,12の通電時には、その電流量に応じて多量の熱が発生する。しかし、各IGBT11,12は積層金属板5,8に面実装され、これらの金属板5,8はベース金属板2に広い面積をもって積層されているため、IGBT11,12の熱を金属板2,5,8を介して効率よく逃すことができる。
【0062】
かくして、本実施の形態では、ベース金属板2に積層金属板5,8を積層し、これらの積層金属板5,8には、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子からなる高電圧側と低電圧側のIGBT11,12を互いに並行に並べて実装する構成としたので、金属板2,5,8のほぼ全幅にわたって均等な電流経路を形成でき、高電圧側と低電圧側の電流経路を上,下に積層することができる。
【0063】
これにより、金属板2,5,8の幅寸法W1,W2等を大きくして寄生インダクタンスを低減できると共に、高電圧側と低電圧側のIGBT11,12を近接させて両者間の寄生インダクタンスも容易に減少させることができる。また、金属板2,5,8を用いて装置全体の配線構造を簡略化でき、従来技術のようにL字状に屈曲した接続板、端子板等の部品を用いる必要がなくなるから、これらの部品による寄生インダクタンスの増大も防止することができる。
【0064】
そして、インバータ装置1の作動時には、配線の寄生インダクタンスに応じて発生するサージ電圧等を小さく抑制でき、IGBT11,12がサージ電圧等によって損傷するのを防止できると共に、個々のIGBT11,12に通電される電流量を均等な電流経路により分散でき、これらの素子を電流の集中等による損傷から確実に保護することができる。
【0065】
また、IGBT11,12が切換動作を行うときには、ベース金属板2側の寄生インダクタンスを低減できる上に、IGBT11,12間の寄生インダクタンスも小さくできるから、金属板8,2間に負の誘導起電力等が発生し、これによって低電圧端子3側に負のサージ電圧や電圧のリンギング等が発生するのを防止することができる。従って、ベース金属板2の電位が負のサージ電圧等によってグランド電位よりもマイナス側に変動するのを避けることができるので、例えばベース金属板2の電位を制御回路基板14の基準電位として用いる場合でも、制御回路基板14を安定的に作動させることができる。
【0066】
従って、本実施の形態によれば、IGBT11,12を大きな電流等に対しても安定的に作動させることができ、信頼性を向上させることができる。また、例えば5個以上の多数のIGBT11,12等をインバータ装置1に実装する場合には、金属板2,5,8の幅寸法W1,W2等をIGBT11,12の個数に対応して広くするだけで対応でき、電流許容量の大きなインバータ装置1を容易に実現することができる。
【0067】
しかも、本実施の形態では、金属板2,5,8の積層化するだけでなく、例えば樹脂モールド型の汎用的なIGBT11,12を横向き状態で配置したので、これらのコレクタC、エミッタE及びゲートGを金属板2,5,8に沿って伸ばすことができる。これにより、インバータ装置1全体を薄型でコンパクトに形成でき、これを他の電気機械等に容易に搭載できると共に、汎用的な樹脂モールド素子を用いてコストダウンを促進することができる。
【0068】
しかも、IGBT11,12の裏面電極となる導体板11A,12Aを金属板5,8に接続できるから、コレクタCとなる電極等に折曲げ加工や半田付け等を施して金属板5,8と接続しなくてもよくなり、コレクタCを導体板11A,12Aによって簡単な作業で金属板5,8と接続することができる。また、コレクタCの大きな電流を通電する太い配線等を配線基板10上に設けずに済むので、配線基板10を小型化することができる。
【0069】
また、例えば汎用的な半導体素子であるIGBT11,12には、コレクタCとなる電極の両側にエミッタE及びゲートGとなる電極が比較的狭い間隔をもって並んでいるから、中央のコレクタCを金属板5,8と接続しない構造とすることにより、両側のエミッタE及びゲートG用の配線構造を容易に形成することができる。さらに、IGBT11,12のエミッタEとゲートGとは、例えばワイヤボンディングやリード線等の配線構造を用いることなく配線基板10と接続でき、これらの接続構造を簡略化することができる。
【0070】
また、金属板2,5,8を積層化し、IGBT11,12を半田付け等により横向き状態で面実装したから、ねじ止め等の手段と比較してIGBT11,12と積層金属板5,8との間の熱抵抗を小さくできると共に、積層金属板5,8とベース金属板2との間に広い接触面積を確保でき、これによってIGBT11,12の放熱性を高めることができる。また、IGBT11,12をねじ止めする取付スペースや工数を削減でき、装置を水平方向にも小型化することができる。
【0071】
また、各IGBT11,12のエミッタE、ゲートG等を互いに同じ伸長方向に伸ばして配置し、配線基板10の出力配線部10Aと低電圧配線部10Bとは、積層金属板8を挟んで配置したので、高電圧側のIGBT11から積層金属板8に向けて突出したコレクタCを出力配線部10Aと接続でき、低電圧側のIGBT12から積層金属板8の外側に突出したコレクタCを低電圧配線部10Bと接続することができる。これにより、配線基板10、IGBT11,12等のレイアウト設計を容易に行うことができ、これらを小さな面積範囲内にコンパクトに配置することができる。
【0072】
また、制御回路基板14を金属板2,5,8の上側に隙間をもって配置し、この基板14を金属線14Aにより配線基板10の制御配線部10C,10Dを介して各IGBT11,12のゲートGと接続したので、制御配線部10C,10Dを介在させることによって各IGBT11,12と制御回路基板14とを容易に接続でき、多数のIGBT11,12間を接続する配線のパターン設計を円滑に行うことができる。また、例えば金属板2,5,8と同じ平面上に制御回路基板14を設ける必要がなくなり、高電圧側と低電圧側のIGBT11,12を容易に近接させることができる。
【0073】
さらに、例えばワイヤボンディング等の手段によって配線基板10と制御回路基板14との間を接続したので、従来技術のように半導体素子の端子等を制御回路基板の貫通孔に挿通する場合と比較して、各部品を高い精度で位置合わせする必要がなくなり、各部品の組立や接続作業を効率よく行うことができる。
【0074】
一方、低電圧端子3はベース金属板2と一体に形成し、高電圧端子7は積層金属板5と一体に形成したので、これらの端子3,7を容易に形成でき、インバータ装置1の部品点数を削減することができる。また、平板状の端子3,7をインバータ装置1の側面から引出すことができるので、例えば各端子を樹脂ケース4の上面側から引出すためにL字状に屈曲させる必要がなくなり、寄生インダクタンスの低減を促進することができる。
【0075】
次に、図5及び図6は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、第1の金属板に高電圧端子を設け、第2の金属板に低電圧端子を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0076】
21はインバータ装置で、該インバータ装置21は、後述のベース金属板22、樹脂ケース24、積層金属板25,28、配線基板30、IGBT31,32、制御回路基板33等を含んで構成され、例えば3相交流式のインバータ回路のうち1相分の回路を構成しているものである。
【0077】
22はインバータ装置21を構成する第1の金属板としてのベース金属板で、該ベース金属板22は、略四角形状の平板として形成され、図5中のX軸方向及びY軸方向に沿って水平方向に延びている。また、ベース金属板22には平板状の高電圧端子23が一体に形成され、該高電圧端子23は、例えばインバータ装置21の右側面のうちベース金属板22に近い裏面側の部位から突出している。
【0078】
ここで、インバータ装置21は、ベース金属板22が高電圧端子23を介してバッテリ15のプラス極側に接続され、後述の積層金属板25が低電圧端子27を介してバッテリ15のマイナス極側に接続される構成となっている。これにより、インバータ装置21は、第1の実施の形態と比較して低電圧側(積層金属板25)の導体面積が小さく形成されている。
【0079】
24はベース金属板22の表面側に固着された絶縁性の樹脂ケースで、該樹脂ケース24は、第1の実施の形態とほぼ同様に、積層金属板25,28、制御回路基板33等を取囲む枠状体として形成されている。
【0080】
25はベース金属板22に絶縁材26を介して積層された第2の金属板としての低電圧側の積層金属板で、該積層金属板25は、図5、図6に示す如く、ベース金属板22よりも小さな略四角形状の平板として形成されている。また、積層金属板25には平板状の低電圧端子27が一体に形成され、該低電圧端子27は、例えば樹脂ケース24の右側面から突出している。
【0081】
28はベース金属板22に絶縁材26を介して積層された第3の金属板としての出力側の積層金属板で、該積層金属板28は、ベース金属板22よりも小さな略四角形状の平板として形成されている。
【0082】
ここで、積層金属板28は、ベース金属板22のX軸方向の中央近傍に配置されている。そして、ベース金属板22には、積層金属板28のX軸方向一側(左側)に後述のIGBT31が配置され、積層金属板28のX軸方向他側(右側)に低電圧側の積層金属板25が配置されている。
【0083】
29は金属線29Aを用いて出力側の積層金属板28に接続して設けられた平板状の出力端子で、該出力端子29は細長い金属片等によって形成され、例えば樹脂モールド等の手段により樹脂ケース24の左側面に取付けられると共に、樹脂ケース24の内,外に突出している。そして、出力端子29は、電動モータ等の負荷17に接続されるものである。
【0084】
30はベース金属板22の表面側に設けられた配線基板で、該配線基板30は、第1の実施の形態とほぼ同様に、例えば絶縁性の樹脂材料等により略コ字状の枠体として形成され、積層金属板28をX軸方向の左,右両側等から取囲んで配置されている。また、配線基板30には、例えば印刷等の手段により所定の配線パターンが設けられ、この配線パターンは、積層金属板28の左側に位置して各IGBT31と金属板28との間に配置された出力配線部30Aと、積層金属板28の右側に位置して金属板25,28間に配置された低電圧配線部30Bと、これらの配線部30A,30Bにそれぞれ隣接して配置された制御配線部30C,30Dとを有している。
【0085】
この場合、出力配線部30Aは、積層金属板25,28の全幅にわたってY軸方向に細長く形成され、例えばワイヤボンディング等の手段により各金属線30E等を用いて出力側の積層金属板28と複数箇所で接続されている。また、低電圧配線部30Bは、出力配線部30Aとほぼ同様に細長く形成され、各金属線30F等を用いて低電圧側の積層金属板25と複数箇所で接続されている。また、制御配線部30C,30Dは、それぞれ出力配線部30A、低電圧配線部30Bと並んで細長く延びる配線パターンとして形成され、後述の金属線33A等を用いて制御回路基板33と接続されている。
【0086】
31はベース金属板22に横向き状態で面実装された例えば4個の高電圧側素子としてのIGBTで、該各IGBT31は、第1の実施の形態とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子によって構成されている。また、IGBT31は、導体板31A上に固着された樹脂ケース31BからコレクタC、エミッタE及びゲートGが金属板22,25,28等にほぼ沿って横向きに突出し、これらのコレクタC、エミッタE及びゲートGは横向きに伸びつつ、先端側が上,下方向に折曲げられている。
【0087】
そして、各IGBT31は、Y軸方向に沿って一定のピッチで直線状に並んで配置され、そのコレクタC(導体板31A)は、例えば半田付け等の手段によってベース金属板22と接続されている。また、IGBT31のエミッタEは配線基板30の出力配線部30Aと接続され、ゲートGは配線基板30の制御配線部30Cと接続されている。
【0088】
32は出力側の積層金属板28に横向き状態で面実装された例えば4個の低電圧側素子としてのIGBTで、該各IGBT32は、IGBT31とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等からなり、導体板32A、樹脂ケース32B、コレクタC、エミッタE、ゲートG等によって構成されている。
【0089】
そして、これらのコレクタC、エミッタE及びゲートGは、金属板22,25,28等に沿って横向きに伸びつつ、下側に向けて斜めに屈曲している。この場合、コレクタC(導体板32A)は積層金属板28と接続され、エミッタEは配線基板30の低電圧配線部30Bと接続されると共に、ゲートGは配線基板30の制御配線部30Dと接続されている。また、各IGBT31,32のコレクタCとエミッタEとの間には、第1の実施の形態とほぼ同様に、ダイオード(図示せず)がそれぞれ並列に接続されている。
【0090】
ここで、高電圧側と低電圧側の各IGBT31,32は、第1の実施の形態とほぼ同様に、互いにほぼ等しいピッチでY軸方向に沿って列設され、個々のIGBT31,32がX軸方向の間隔をもってそれぞれ対向すると共に、積層金属板25,28のほぼ全幅にわたって並行に並んでいる。
【0091】
これにより、インバータ装置21は、高電圧側の各IGBT31を介してベース金属板22と積層金属板28との間に大電流がX軸方向に流れるとき、または低電圧側の各IGBT32を介して積層金属板25,28間に大電流がX軸方向に流れるときに、金属板22,25,28のY軸方向のほぼ全幅にわたって幅広な電流経路を形成し、高電圧側と低電圧側の電流経路が金属板22,25によって上,下に積層された状態となる。従って、本実施の形態では、金属板22,25,28等の寄生インダクタンスをこれらの幅寸法に応じて小さく抑制でき、また大電流を個々のIGBT31,32に安定的に分散できるものである。
【0092】
33は樹脂ケース24内に取付けられる制御回路基板で、該制御回路基板33は、図5、図6に示す如く、第1の実施の形態とほぼ同様に、複数の金属線33A等を用いて配線基板30の制御配線部30C,30Dに接続され、各IGBT31,32のゲートGに制御信号を出力するものである。
【0093】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、ベース金属板22に高電圧端子23を設け、積層金属板25に低電圧端子27を設ける構成としたので、積層金属板25からなる低電圧側の導体面積を小さく形成でき、低電圧側の寄生インダクタンスをより低減することができる。
【0094】
次に、図7は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、前記第1の実施の形態にセラミックス基板を用いる構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0095】
41はインバータ装置で、該インバータ装置41は、第1の実施の形態とほぼ同様に、ベース金属板2、樹脂ケース4、配線基板10、IGBT11,12、制御回路基板14と、後述の積層金属板43,46等とを含んで構成されている。しかし、積層金属板43,46は、後述するセラミックス基板42,45の一部として構成されている。
【0096】
42は例えば半田付け、接着等の手段によりベース金属板2上に設けられたセラミックス基板で、該セラミックス基板42は、例えば汎用的な積層基板等により構成され、第1の実施の形態における高電圧側の積層金属板5と絶縁材6とに代えて用いられるものである。そして、セラミックス基板42は、絶縁材となるセラミックス層42Aの両面側に金属層42Bが積層されている。
【0097】
43はセラミックス基板42の表面側の金属層42Bを用いて形成された第2の金属板としての積層金属板で、該積層金属板43には、高電圧側のIGBT11が実装されている。また、積層金属板43には、例えば半田付け、超音波接合等の手段により高電圧端子44が接合され、該高電圧端子44は樹脂ケース4の外部に突出している。
【0098】
45はベース金属板2上に設けられた他のセラミックス基板で、該セラミックス基板45は、セラミックス基板42とほぼ同様の汎用的な積層基板等からなり、第1の実施の形態における出力側の積層金属板8と絶縁材6とに代えて用いられるものである。そして、セラミックス基板45は、絶縁材となるセラミックス層45Aの両面側に金属層45Bが積層されている。
【0099】
46はセラミックス基板45の表面側の金属層45Bを用いて形成された第3の金属板としての積層金属板で、該積層金属板46には、低電圧側のIGBT12が実装され、出力端子47が接合されている。
【0100】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、汎用的なセラミックス基板42,45を用いてインバータ装置41を構成できるから、絶縁材6等の部品点数を削減して組立作業を効率よく行うことができる。
【0101】
次に、図8は本発明による第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、前記第2の実施の形態にセラミックス基板を用いる構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0102】
51はインバータ装置で、該インバータ装置51は、第2の実施の形態とほぼ同様に、ベース金属板22、樹脂ケース24、配線基板30、IGBT31,32、制御回路基板33と、後述の積層金属板54,57等とを含んで構成されている。しかし、積層金属板54,57は、後述するセラミックス基板53,56の一部として構成されている。
【0103】
52は例えば半田付け、接着等の手段によりベース金属板22上に設けられた第1のセラミックス基板で、該セラミックス基板52は、前記第3の実施の形態とほぼ同様に、例えば汎用的な積層基板等により構成され、絶縁性のセラミックス層52Aの両面側に金属層52Bが積層されている。そして、高電圧側のIGBT31は、セラミックス基板52を介してベース金属板22上に実装され、IGBT31のコレクタCは、金属線52Cを用いてベース金属板22と接続されている。
【0104】
53はベース金属板22上に設けられた第2のセラミックス基板で、該セラミックス基板53は、第2の実施の形態における低電圧側の積層金属板25と絶縁材26とに代えて用いられ、絶縁材となるセラミックス層53Aの両面側に金属層53Bが積層されている。
【0105】
54はセラミックス基板53の表面側の金属層53Bを用いて形成された第2の金属板としての積層金属板で、該積層金属板54には、例えば半田付け、超音波接合等の手段により低電圧端子55が接合され、該低電圧端子55は樹脂ケース24の外部に突出している。
【0106】
56はベース金属板22上に設けられた第3のセラミックス基板で、該セラミックス基板56は、第2の実施の形態における出力側の積層金属板28と絶縁材26とに代えて用いられ、絶縁材となるセラミックス層56Aの両面側に金属層56Bが積層されている。
【0107】
57はセラミックス基板56の表面側の金属層56Bを用いて形成された第3の金属板としての積層金属板で、該積層金属板57には、低電圧側のIGBT32が実装され、金属線58A等を用いて出力端子58が接合されている。
【0108】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第2,第3の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0109】
次に、図9及び図10は本発明による第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、高電圧側素子と低電圧側素子とを電極が互いに向い合うように配置する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0110】
61はインバータ装置で、該インバータ装置61は、第1の実施の形態とほぼ同様に、ベース金属板2、樹脂ケース4、積層金属板5、IGBT11、制御回路基板14′と、後述の積層金属板62、配線基板64、IGBT65等とを含んで構成されている。
【0111】
62はベース金属板2に絶縁材6を介して積層された第3の金属板としての積層金属板で、該積層金属板62は、図9、図10に示す如く、略四角形状の平板として形成され、積層金属板5とX軸方向の間隔をもって配置されている。また、積層金属板62には、樹脂ケース4の外部に突出し電動モータ等の負荷17に接続される平板状の出力端子63が一体に形成されている。
【0112】
64はベース金属板2の表面側に設けられた配線基板で、該配線基板64は、例えば絶縁性の樹脂材料等により略四角形状に形成され、積層金属板5,62間に配置されている。また、配線基板64には、第1の実施の形態とほぼ同様に、所定の配線パターンが設けられ、この配線パターンは、配線基板64の左側に配置された出力配線部64Aと、右側に配置された低電圧配線部64Bと、これらの配線部64A,64Bにそれぞれ隣接して配置された制御配線部64C,64Dとを有している。
【0113】
そして、配線基板64の出力配線部64Aは、各金属線64E等を用いて出力側の積層金属板62と接続されている。また、低電圧配線部64Bは、各金属線64F等を用いて低電圧側のベース金属板2と接続され、制御配線部64C,64Dは、各金属線14A′を介して制御回路基板14′に接続されている。
【0114】
65は出力側の積層金属板62に横向き状態で面実装された例えば4個の低電圧側素子としてのIGBTで、該各IGBT65は、IGBT11とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等からなり、導体板65A、樹脂ケース65B、コレクタC、エミッタE、ゲートG等によって構成されている。そして、各IGBT65は、高電圧側のIGBT11とほぼ等しいピッチでY軸方向に沿って列設され、各IGBT11と並行な位置関係をもって並んでいる。
【0115】
しかし、IGBT65はX軸方向に対して高電圧側のIGBT11と逆向きに配置されている。これにより、IGBT11,65のコレクタC、エミッタE及びゲートGは互いに向い合った状態で配置され、金属板2,5,62等に沿って互いに逆向きに伸びている。
【0116】
そして、各IGBT11は、ソースDとゲートGとが積層金属板5からX軸方向の一側に向けて積層金属板5,62間に突出し、ソースDは配線基板64の出力配線部64Aに接続されると共に、ゲートGは制御配線部64Cに接続されている。また、各IGBT65は、ソースDとゲートGとが積層金属板62からX軸方向の他側に向けて積層金属板5,62間に突出し、ソースDは低電圧配線部64Bに接続されると共に、ゲートGは制御配線部64Dに接続されている。
【0117】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、IGBT11,65のコレクタC、エミッタE及びゲートGを互いに向い合った状態で逆向きに伸長させることにより、配線基板64の出力配線部64A、低電圧配線部64B及び制御配線部64C,64Dを積層金属板5,62間に配置できるから、これらの配線部64A〜64Dを1箇所に集約して配線基板64を小型化でき、またインバータ装置61の設計自由度を高めることができる。
【0118】
次に、図11は本発明による第6の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、インバータ装置を電気機械に適用する構成としたことにある。
【0119】
71は例えば自動車等の車両に搭載されるインバータ付き電気機械で、該インバータ付き電気機械71は、その外郭となる段付き筒状のハウジング72を有し、該ハウジング72は、後述の電動モータ75を収容する筒状のモータケース72Aと、自動変速機73を収容する変速機ケース72Bと、これらのケース72A,72B間を仕切る仕切板72Cとにより大略構成されている。
【0120】
73はハウジング72の変速機ケース72B内に収容された自動変速機で、該自動変速機73は、車両のエンジン側に連結された入力軸74と、車輪側に連結された出力軸(図示せず)との間に設けられ、例えば運転者の変速操作等に応じてエンジンの回転を変速しつつ、変速した回転を出力軸に伝達するものである。
【0121】
75はハウジング72のモータケース72A内に設けられた多相交流式の電動モータで、該電動モータ75は、モータケース72A内に固定された環状のステータ75Aと、入力軸74の外周側に固着されたマグネット等からなるロータ75Bとにより構成されている。そして、電動モータ75は、後述のインバータ装置76から給電されることによって入力軸74を回転駆動し、例えばエンジンと協働して車両を走行させるものである。
【0122】
76はハウジング72のモータケース72A内に設けられたインバータ装置で、該インバータ装置76は、前記第1ないし第5の実施の形態で用いたインバータ装置1,21,41,51,61のいずれかによって構成され、ベース金属板77、高電圧端子78、低電圧端子79、出力端子80等を有している。
【0123】
ここで、インバータ装置76は、例えばベース金属板77が熱伝導性の高い絶縁材(図示せず)等を介してハウジング72の仕切板72Cに取付けられている。また、高電圧端子78と低電圧端子79とは、モータケース72Aの開口端に設けられた切欠き溝81等を介してハウジング72の外部に引出され、これらは車両のバッテリ等に接続されている。この場合、モータケース72Aの切欠き溝81には、ケースの内,外をシールするシール部材82が設けられている。
【0124】
そして、インバータ装置76は、その出力端子80がモータケース72A内で電動モータ75と接続され、バッテリ等の電力を用いて電動モータ75を交流電流により駆動するものである。
【0125】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1ないし第5の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、インバータ装置76の裏面側に位置するベース金属板77をハウジング72の仕切板72Cに取付ける構成としている。
【0126】
この場合、インバータ装置76は、その側面のうちベース金属板77に近い部位から高電圧端子78と低電圧端子79とが突出しているので、モータケース72Aの開口端に切欠き溝81を形成するだけで、これらの端子78,79を仕切板72Cに沿ってハウジング72の外部へと容易に引出すことができる。これにより、従来のモータケース72Aに対して貫通孔等を形成する必要がなくなり、簡単な溝加工を施すだけで、インバータ装置76をハウジング72内に容易に配置できると共に、シール部材82等の装着も円滑に行うことができる。
【0127】
また、例えば42V程度の高電圧を有するバッテリ等を車両に搭載する場合でも、インバータ装置76のベース金属板77とハウジング72の仕切板72Cとの間に絶縁材等を介在させることにより、サージ電圧等に対する絶縁対策を確実に行うことができ、高電圧仕様の車両にも容易に適用することができる。
【0128】
なお、前記各実施の形態では、高電圧側素子として4個のIGBT11(31)を実装し、低電圧側素子として4個のIGBT12(32,65)を実装した場合を例に挙げて述べた。しかし、本発明は、高電圧側素子と低電圧側素子の個数が実施例に限定されるものではなく、例えば2個または3個の高電圧側素子に対して、これと同数の低電圧側素子を並行に並べる構成としてもよく、また5個以上の高電圧側素子と低電圧側素子とを並行に並べる構成としてもよい。
【0129】
また、実施の形態では、高電圧側素子と低電圧側素子とをIGBT11,12,31,32,65等により構成した。しかし、本発明はIGBTに限らず、例えば高電圧側素子や低電圧側素子として通常のバイポーラトランジスタ等を用いる構成としてもよい。
【0130】
また、本発明では、高電圧側素子や低電圧側素子としてMOSFETを用いる構成としてもよく、この場合には、例えば図4中において、高電圧側素子となるMOSFETのドレイン、ソース、ゲートが、IGBT11のコレクタC、エミッタE、ゲートGにそれぞれ対応し、低電圧側素子となるMOSFETのドレイン、ソース、ゲートが、IGBT12のコレクタC、エミッタE、ゲートGに対応するものである。
【0131】
また、実施の形態では、コレクタC、エミッタE及びゲートGが針金状の電極として横向きに突出したIGBT11,12,31,32,65を用いる構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば針金状のコレクタCを廃止し、コレクタCが導体板11A,12A,31A,32A,65A自体により構成されたタイプの半導体素子を用いる構成としてもよく、この導体板11A,12A,31A,32A,65Aを金属板と接続する構成としてもよい。
【0132】
さらに、実施の形態では、半導体装置としてインバータ装置1,21,41,51,61,76を例に挙げて述べた。しかし、本発明はこれに限らず、大電流を通電する各種の半導体装置に適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるインバータ装置を示す斜視図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図3】図2中の矢示III-III方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図4】インバータ装置を含めたインバータ回路全体を示す回路図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図6】図5中の矢示VI-VI方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図10】図9中の矢示X−X方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態によるインバータ装置を電気機械に搭載した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1′,1″,21,41,51,61,76 インバータ装置(半導体装置)
2,22,77 ベース金属板(第1の金属板)
3,27,55,79 低電圧端子
4,24 樹脂ケース
5,25,43,54 積層金属板(第2の金属板)
6,26 絶縁材
7,23,44,78 高電圧端子
8,28,46,57,62 積層金属板(第3の金属板)
9,9′,9″,29,47,58,63,80 出力端子
10,30,64 配線基板
10A,30A,64A 出力配線部
10B,30B,64B 低電圧配線部
10C,10D,30C,30D,64C,64D 制御配線部
11,31 IGBT(高電圧側素子)
11A,12A,31A,32A,65A 導体板(裏面電極)
11B,12B,31B,32B,65B 樹脂ケース
12,32,65 IGBT(低電圧側素子)
14,14′,33,62 制御回路基板
15 バッテリ(電源)
42,45,52,53,56 セラミックス基板
42A,45A,52A,53A,56A セラミックス層(絶縁材)
42B,45B,52B,53B,56B 金属層
71 インバータ付き電気機械
72 ハウジング
75 電動モータ
C コレクタ(電極)
E エミッタ(電極)
G ゲート(電極)

Claims (11)

  1. 金属材料により板状に形成され電源の低電圧側に接続される低電圧端子が設けられた第1の金属板と、
    該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され前記電源の高電圧側に接続される高電圧端子が設けられた第2の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され外部に電流を出力する出力端子が設けられた第3の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第1の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、
    モールド樹脂封止された半導体素子を前記第2の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第2の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の出力配線部に接続した高電圧側素子と、
    モールド樹脂封止された半導体素子を前記第3の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第3の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の低電圧配線部に接続した低電圧側素子と、
    前記高電圧側素子と低電圧側素子の通電状態を該各素子のゲートを介して制御する制御回路基板とにより構成してなる半導体装置。
  2. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とを構成する半導体素子は前記ドレインまたはコレクタと接続された裏面電極を有し、前記高電圧側素子の裏面電極を前記第2の金属板に接続し、前記低電圧側素子の裏面電極を前記第3の金属板に接続する構成としてなる請求項1に記載の半導体装置。
  3. 金属材料により板状に形成され電源の高電圧側に接続される高電圧端子が設けられた第1の金属板と、
    該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され前記電源の低電圧側に接続される低電圧端子が設けられた第2の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層され外部に電流を出力する出力端子が設けられた第3の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第2の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、
    モールド樹脂封止された半導体素子を前記第1の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第1の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の出力配線部に接続した高電圧側素子と、
    モールド樹脂封止された半導体素子を前記第3の金属板上に配置することにより構成され、該半導体素子のドレインまたはコレクタを前記第3の金属板と接続すると共に該半導体素子のソースまたはエミッタを前記配線基板の低電圧配線部に接続した低電圧側素子と、
    前記高電圧側素子と低電圧側素子の通電状態を該各素子のゲートを介して制御する制御回路基板とにより構成してなる半導体装置。
  4. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とを構成する半導体素子は前記ドレインまたはコレクタと接続された裏面電極を有し、前記高電圧側素子の裏面電極を前記第1の金属板に接続し、前記低電圧側素子の裏面電極を前記第3の金属板に接続する構成としてなる請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体素子のソースまたはエミッタは前記半導体素子の本体側から伸びる電極として形成し、この電極を前記配線基板に接続する構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とはそれぞれ複数個設け、これら複数個の高電圧側素子と複数個の低電圧側素子とを互いに並行な位置関係をもって並べる構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の半導体装置。
  7. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とは前記ソースまたはエミッタからなる電極が互いに同じ向きに伸びるように配置され、前記配線基板の出力配線部と低電圧配線部とは前記電極の伸長方向に対して前記第3の金属板を挟んで配置する構成としてなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の半導体装置。
  8. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とは前記ソースまたはエミッタからなる電極が互いに向い合って前記第2,第3の金属板間に伸びるように配置され、前記配線基板の出力配線部と低電圧配線部とは前記第2,第3の金属板間に配置する構成としてなる請求項1,3,4,5または6に記載の半導体装置。
  9. 前記配線基板には前記高電圧側素子と低電圧側素子のゲートが接続される制御配線部を形成し、前記配線基板の出力配線部、低電圧配線部、制御配線部のうち少なくとも制御配線部を前記制御回路基板に接続する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の半導体装置。
  10. 前記第2,第3の金属板のうち少なくとも一方の金属板は絶縁性のセラミックス層に固着された金属層によって形成し、前記セラミックス層と金属層とはセラミックス基板として構成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の半導体装置。
  11. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とは電気機械のハウジング内に電動モータと一緒に配置され前記電動モータを交流電流により駆動するインバータ装置を構成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載の半導体装置。
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