JP2004063681A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バスバ電極をベース金属板の裏面側に突出させることにより、放熱部材の厚みを利用して装置全体をコンパクトに形成する。
【解決手段】ベース金属板2には、積層金属板5,7等を介してMOSFET11,12を実装し、配線基板8,10とバスバ電極14,15とを接続する。また、バスバ電極14,15を、ベース金属板2の電極挿通孔3を介して裏面2B側に突出させ、これらの電極14,15を放熱部材18の電極収容孔20を介して外部の電源23と接続する。これにより、バスバ電極14,15の大きさを十分に確保しつつ、金属板2上での電極面積を小さくすることができる。従って、ベース金属板2上に各種の部品を容易に配置でき、インバータ装置1を薄型でコンパクトに形成できると共に、バスバ電極14,15等の寄生インダクタンスを低減することができる。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば大電流を出力するインバータ装置等として好適に用いられるの半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体装置としては、例えばバッテリ等の直流電源を交流に変換し、交流電流を出力する3相交流式のインバータ装置が知られている(例えば、特開平10−229680号公報等)。
【0003】
この種の従来技術によるインバータ装置は、例えば3相交流の各相(U相、V相、W相)の回路が複数の半導体素子を並列に接続することによって形成されている。そして、これらの半導体素子は、例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、MOSトランジスタ(MOSFET)等からなる樹脂モールド型の半導体素子を用いて構成されている。
【0004】
また、インバータ装置は、その本体部分となるベースプレート上にU字状の金属フィンが垂直に立設されている。そして、各半導体素子は、例えばねじ止め等の手段により金属フィンに対して垂直に立てた状態で取付けられ、ソース、ゲート等の端子が上向きに突出すると共に、ゲートの突出端側は、ベースプレートの上側に離間して配置された制御回路基板と接続されている。
【0005】
また、ベースプレートの表面側には、3相交流の各相の回路を電源のプラス極側、マイナス極側に接続する2個のバスバ電極が設けられ、これらのバスバ電極は、例えば金属板等を互いに絶縁した状態で積層することにより形成されると共に、ベースプレートの表面に沿って延びている。そして、各バスバ電極のうち高電圧側のバスバ電極は、金属フィン等を介して半導体素子のドレインに接続され、低電圧側のバスバ電極は、ベースプレートから立上がるようにL字状に屈曲した導体板等を用いて各半導体素子のソースに接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、平板状のバスバ電極をベースプレートの表面側に沿って延ばす構成としている。この場合、ベースプレート上には、バスバ電極以外にも各種の部品を搭載することが多いため、従来技術では、バスバ電極の面積を可能な限り小さく抑えたいという要求がある。
【0007】
しかし、例えばバスバ電極を細長い金属板等により形成すると、その寄生インダクタンスが増大して通電時に大きなサージ電圧等が発生し易くなり、半導体素子がサージ電圧によって損傷する虞れが生じる。
【0008】
このため、従来技術では、回路の寄生インダクタンスを抑えるためにバスバ電極をある程度大きく形成する必要があり、その小型化には限界があるため、ベースプレート上で他の部品や信号線等の配置が制約され、装置全体が大型化し易いという問題がある。
【0009】
これに対し、例えばバスバ電極をベースプレートの表面側に立設し、ベースプレート上で電極の面積を小さくする方法も考えられる。しかし、この場合には、バスバ電極の上方に制御回路基板等を配置すると、装置全体がベースプレートの板厚方向に大型化するばかりでなく、半導体素子と制御回路基板との間の配線距離が長くなって半導体素子がノイズ等により誤動作する虞れが生じる。
【0010】
また、制御回路基板を半導体素子と近い位置に配設するために、例えば制御回路基板にバスバ電極用の挿通孔等を形成し、この挿通孔を介してバスバ電極を制御回路基板よりも上側に引回す構成とした場合には、制御回路基板の面積や配線パターンが挿通孔によって制限され、その設計が難しくなるという問題がある。
【0011】
特に、例えば樹脂モールド型の半導体素子等を用いる場合には、従来技術のように半導体素子を立てた状態で配置しない限り、ベースプレートを小さく形成しつつ、その表面側に多数の半導体素子とバスバ電極とを配置するのが難しい。
【0012】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、バスバ電極の面積を十分に確保しつつ、ベースとなる金属板上で電極の面積を小さく抑えることができ、各種の部品を金属板上に容易に配置できると共に、装置全体をコンパクトに形成できるようにした半導体装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、金属材料により板状に形成され表面と裏面とに開口する電極挿通孔が設けられた第1の金属板と、該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第2の金属板と、前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第3の金属板と、前記第2,第3の金属板と異なる位置で前記第1の金属板の表面側に設けられ高電圧配線部と低電圧配線部とが形成された配線基板と、半導体素子により形成され前記第2の金属板の表面側に実装されると共に該配線基板の高電圧配線部に接続された高電圧側素子と、半導体素子により形成され前記第3の金属板の表面側に実装されると共に前記配線基板の低電圧配線部に接続された低電圧側素子と、前記第1の金属板の表面側で前記配線基板の高電圧配線部に接続されると共に前記電極挿通孔を介して前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が電源の高電圧側に接続される高電圧側バスバ電極と、前記第1の金属板の表面側で前記配線基板の低電圧配線部に接続されると共に前記電極挿通孔を介して前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が前記電源の低電圧側に接続される低電圧側バスバ電極と、前記高電圧側素子と低電圧側素子の放熱を行うため前記第1の金属板の裏面側に取付けられ前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が配置された放熱部材とからなる構成を採用している。
【0014】
このように構成することにより、例えば高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極を第1の金属板に対して垂直に立てた状態で配置でき、バスバ電極の幅を垂直方向に確保しつつ、第1の金属板上で電極の面積を小さくすることができる。また、バスバ電極を第1の金属板の表面側から電極挿通孔を介して裏面側に突出させたので、第1の金属板の表面側には、高電圧側素子と低電圧側素子とを互いに近付けた状態で容易に配置でき、例えば制御回路基板等の部品も、バスバ電極と干渉することなく、これらの素子と近い位置に配設することができる。
【0015】
これにより、例えば高電圧側素子と低電圧側素子との間の電流経路や素子とバスバ電極との間の電流経路等を短くでき、しかもバスバ電極の幅を金属板の板厚方向に対して十分に大きく形成できるので、電流経路の寄生インダクタンスを低減でき、素子をサージ電圧等から保護することができる。また、第1の金属板の裏面側では、例えばバスバ電極を放熱部材に沿って金属板の板厚方向に延ばすことができるから、放熱部材の厚み等を利用してバスバ電極の配置スペースを確保でき、半導体装置を薄型でコンパクトに形成することができる。
【0016】
即ち、バスバ電極を高電圧側素子と低電圧側素子との間に配置でき、かつバスバ電極を第1の金属板のうち素子が実装された表面側とは逆の裏面側に配置することができる。これにより、これらの半導体素子とバスバ電極との間を接続する配線を第1の金属板の表面側に引回す必要がなくなり、半導体装置を小型化しつつ、配線構造のインダクタンスを低減して半導体装置の動作を安定させることができる。
【0017】
また、例えば冷却フィン等を有する空冷式の放熱部材等を用いた場合には、放熱部材の厚みが冷却フィン等によって比較的大きくなる。これにより、放熱部材を特に厚肉に形成しなくても、放熱部材の厚さ方向に沿ってバスバ電極を第1の金属板から放熱部材の裏面側まで広い範囲にわたって幅広に形成でき、インダクタンスをより低減することができる。
【0018】
また、第1の金属板の表面側にはバスバ電極がほとんど配置されないため、この表面側で装置を薄型化することができる。さらに、例えば水冷式の放熱部材等を用いた場合にも同様に、放熱部材の厚みが冷却水路等によって比較的大きくなるので、放熱部材の厚みを変更することなく、バスバ電極を第1の金属板の裏面側から放熱部材に沿って容易に配置することができる。
【0019】
また、バスバ電極を第1の金属板の電極挿通孔を介して放熱部材側に突出させたとしても、高電圧側素子と低電圧側素子の裏面側には、第1の金属板等を介して放熱部材を配置できるので、高電圧側素子と低電圧側素子から発生する熱を第1の金属板等を介して放熱部材へと効率よく逃すことができる。従って、例えば高電圧側素子と低電圧側素子の放熱性に影響しないような素子間の位置でバスバ電極を第1の金属板の裏面側に突出させることにより、装置全体の小型化と、配線構造及びバスバ電極の低インダクタンス化と、放熱性の確保とを一緒に成立させることができる。
【0020】
また、請求項2の発明によると、放熱部材には第1の金属板の電極挿通孔と連通し高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が収容される電極収容孔を設ける構成としている。
【0021】
これにより、高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側を半導体装置の外側に大きく突出させる必要がなくなり、バスバ電極と周囲の構造物等と干渉を防止できると共に、バスバ電極を放熱部材により保護することができる。また、例えば熱伝導性が良好な絶縁性材料等を電極収容孔内に配置することにより、第1の金属板とバスバ電極の両方から放熱部材に対して熱伝導でき、半導体装置の放熱性を高めることができる。
【0022】
この場合、バスバ電極の突出端側を放熱部材(電極収容孔)に固定したり、放熱部材によって支持することにより、外力等によってバスバ電極が変形、損傷するのを防止でき、半導体装置の耐久性を高めることができる。また、例えば半導体装置をインバータ回路に適用した場合等、バスバ電極に100アンペア以上の大電流を通電する場合には、例えば電気伝導率が高い銅等の金属材料によりバスバ電極を形成したとしても、バスバ電極がジュール熱によって発熱し易い。
【0023】
この場合、従来技術では、半導体素子とバスバ電極とをベースプレート上で重ねるように配置しているため、バスバ電極の熱が半導体素子に伝わり易くなり、素子の温度が上昇して放熱性が低下することがある。しかし、本発明では、バスバ電極で発生する熱を放熱部材側に直接的に効率よく伝導でき、この熱が半導体素子側に伝わるのを防止することができる。
【0024】
さらに、バスバ電極の放熱性を高めることにより、例えば薄肉な金属板等によってバスバ電極を形成した場合でも、電極としての機能を発揮することができる。即ち、例えばインバータ装置等のように半導体素子がスイッチング動作を行う場合には、高周波的に変化する電流が所謂表皮効果によりバスバ電極の表層部位を主として流れる。
【0025】
このため、バスバ電極を薄肉に形成したとしても、電流経路への影響が小さいため、バスバ電極を幅広で薄肉に形成して寄生インダクタンスを容易に低減することができる。そして、バスバ電極を薄肉に形成することにより、例えば曲げ加工等の金属加工を容易に施すことができると共に、電極全体の熱容量が小さくなるので、その半田付け等を容易に行うことができる。
【0026】
また、請求項3の発明によると、放熱部材は第1の金属板の電極挿通孔を挟んで両側に分割して配置する構成としている。これにより、第1の金属板の裏面側には、例えば2個の放熱部材を電極挿通孔を挟んで両側に配置でき、個々の放熱部材の形状を簡略化することができる。この場合、例えば放熱部材にバスバ電極用の挿通孔等を孔加工する必要がなくなるから、汎用的で安価な放熱部材を用いることができる。
【0027】
また、請求項4の発明では、金属材料により板状に形成された第1の金属板と、該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第2の金属板と、前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第3の金属板と、前記第2,第3の金属板と異なる位置で前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第1の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、樹脂モールドされた半導体素子により形成され前記第2の金属板に接続されると共に前記第2の金属板に沿って延びる電極を介して前記配線基板の出力配線部に接続された高電圧側素子と、樹脂モールドされた半導体素子により形成され前記第3の金属板に接続されると共に前記第3の金属板に沿って延びる電極を介して前記配線基板の低電圧配線部に接続された低電圧側素子と、前記第1の金属板の表面側で前記第2の金属板に接続されると共に前記第1の金属板の外側を介して裏面側に突出し突出端側が電源の高電圧側に接続される高電圧側バスバ電極と、前記第1の金属板に接続されると共に前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が前記電源の低電圧側に接続される低電圧側バスバ電極と、前記高電圧側素子と低電圧側素子の放熱を行うため前記第1の金属板の裏面側に取付けられ前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が配置された放熱部材とから構成している。
【0028】
これにより、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等を用いて高電圧側素子と低電圧側素子とを形成し、これらの半導体素子を電極が互いに向い合うように横向きに倒した状態で金属板に実装すると共に、各素子の電極を高電圧側素子と低電圧側素子との間に立てた状態で配置したバスバ電極と接続することができる。この場合、バスバ電極は、半導体素子との接続部位から金属板の裏面側に突出しているので、第1の金属板の表面側には、バスバ電極、半導体素子、制御回路基板等の部品を互いに近付けた状態で容易に配置することができる。
【0029】
従って、請求項1に係る発明の場合とほぼ同様に、バスバ電極の幅を十分に確保しつつ、各部品間の電流経路を短くして寄生インダクタンスを低減でき、半導体素子をサージ電圧等から保護できると共に、放熱部材の厚み等を利用して半導体装置を薄型でコンパクトに形成することができる。
【0030】
特に、例えば樹脂モールドされた汎用的な半導体素子においては、ドレイン、ソース、ゲート等の電極が素子本体から同方向に突出しているため、例えば複数個の半導体素子を金属板上にコンパクトに配置するときには、金属板やバスバ電極を小型化してインダクタンスを抑えるのは難しい。しかし、この場合には、例えば複数個の高電圧側素子と複数個の低電圧側素子とを並行に並べて配置したり、また例えば制御回路基板を配線基板の表面側に板厚方向の隙間をもって配置する構成とすることができる。このような構成とすれば、半導体装置を薄型でコンパクトに形成しつつ、バスバ電極を幅広に形成でき、配線構造の引回し面積や半導体素子と制御回路基板との接続間隔を小さくすることができると共に、各半導体素子に電流を分散して一部の素子への電流集中を防止することができる。
【0031】
また、請求項5の発明によると、高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極は互いに並行に配置した2枚の金属板からなり、高電圧側素子と低電圧側素子とは前記2枚の金属板と並行に並べて複数個配置する構成としている。
【0032】
これにより、例えば高電圧側素子を介して高電圧側バスバ電極に電流が流れるとき、または低電圧側素子を介して低電圧側バスバ電極に電流が流れるときは、バスバ電極の幅方向等に対して電流量が均等化された幅広な電流経路を形成でき、例えば電流の方向が互いに逆向きとなる2つの電流経路を高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極とによって並行に配置することができる。これにより、電流経路の寄生インダクタンスをより確実に低減でき、半導体素子がサージ電圧等により損傷するのを防止することができる。また、個々の素子に通電される電流量を均等化でき、各素子を電流の集中等による損傷から保護することができる。
【0033】
特に、半導体装置の電流容量を大きくするために複数個の半導体素子を並列に接続する構成とした場合でも、これら複数個の高電圧側素子と複数個の低電圧側素子との間に高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極とを配置でき、各高電圧側素子と高電圧側バスバ電極との接続間隔と、各低電圧側素子と低電圧側バスバ電極との間の接続間隔とを、互いに同程度の短い間隔とすることができる。従って、複数個の半導体素子を並列接続する場合でも、一部の半導体素子への電流集中や寄生インダクタンスによるサージ電圧の増大等を防止することができる。
【0034】
また、請求項6の発明によると、配線基板の表面側には配線基板と板厚方向の隙間をもって対向する制御回路基板を設け、前記配線基板には、高電圧側素子と低電圧側素子の制御電極が接続される制御配線部と、該制御配線部から板厚方向に突出し前記制御回路基板と接続される接続ピンとを設ける構成としている。
【0035】
これにより、制御回路基板は、例えば第1の金属板の表面側と隙間をもって対向する位置に配設でき、この制御回路基板と素子の制御電極との間を配線基板上に突出した接続ピン等によって接続することができる。従って、制御回路基板やその接続構造等を配置するために第1の金属板の表面側に広い配置スペースを確保する必要がなくなり、そのレイアウト設計を容易に行うことができる。
【0036】
また、半導体素子と制御回路基板とを近接して配置できるから、半導体素子の制御電極と制御回路基板との間の接続間隔を短くして構造を簡略化でき、これらの接続部位にノイズ等が悪影響を与えるのを防止できると共に、製造コストを低減することができる。また、第1ないし第3の金属板上に制御電極用の配線領域を引回す必要がなくなるから、半導体装置を小型化でき、ノイズ等に対する信頼性をより高めることができる。
【0037】
さらに、請求項7の発明によると、高電圧側素子と低電圧側素子とはこれらの素子間に接続された出力電極を介して交流電流を出力するインバータ回路を構成している。これにより、半導体装置は、直流電源を交流に変換して出力電極から出力するインバータ回路を構成することができる。
【0038】
また、例えばインバータ回路の高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極との間に電源コンデンサ等のコンデンサを設ける場合には、このコンデンサを各バスバ電極の突出端側と一緒に放熱部材の位置に配設でき、コンデンサも含めて半導体装置を小型化することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による半導体装置を、添付図面に従って詳細に説明する。
【0040】
ここで、図1ないし図3は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、半導体装置としてインバータ装置を例に挙げて述べる。
【0041】
1は後述の負荷25を駆動するインバータ装置で、該インバータ装置1は、後述のベース金属板2、積層金属板5,7、配線基板8,10、MOSFET11,12、バスバ電極14,15、出力電極16、制御回路基板17、放熱部材18等を含んで構成されている。また、インバータ装置1は、後述の図3に示す3相交流式のインバータ回路24において、例えばU相、V相、W相からなる3相のうち1相分の回路を構成しているものである。
【0042】
2はインバータ装置1の本体部分を構成する第1の金属板としてのベース金属板で、該ベース金属板2は、図1、図2に示す如く、例えば四角形状の金属板等によって形成され、左,右方向(長さ方向)及び前,後方向(幅方向)に延びると共に、表面2Aと裏面2Bとを有している。
【0043】
3はベース金属板2の長さ方向のほぼ中間位置に設けられた電極挿通孔で、該電極挿通孔3は、ベース金属板2のほぼ全幅にわたって延びる細長いスリット状の貫通孔として形成されている。
【0044】
4は例えば接着、樹脂モールド等の手段を用いてベース金属板2の表面2A側に固着された絶縁性の樹脂ケースで、該樹脂ケース4は、積層金属板5,7、制御回路基板17等を取囲む枠状体として形成され、蓋板(図示せず)等によって閉塞されるものである。
【0045】
5はベース金属板2の表面2A側に絶縁材6を介して積層された第2の金属板としての高電圧側の積層金属板で、該高電圧側の積層金属板5は、細長い四角形状の平板として形成され、ベース金属板2の幅方向に延びている。
【0046】
7は第3の金属板としての低電圧側の積層金属板で、該低電圧側の積層金属板7は、積層金属板5とほぼ同様に、ベース金属板2の表面2A側に絶縁材6を介して積層され、積層金属板5と並行に延びている。また、これらの積層金属板5,7は、電極挿通孔3を挟んでベース金属板2の長さ方向一側,他側に配置され、互いに絶縁されている。
【0047】
8はベース金属板2の表面側に設けられた第1の配線基板で、該第1の配線基板8は、例えば絶縁性の樹脂材料等により四角形状に形成され、ベース金属板2の電極挿通孔3と積層金属板5との間に配置されると共に、これらと並行に延びている。
【0048】
ここで、配線基板8には、例えば印刷等の手段により所定の配線パターンが設けられている。そして、この配線パターンは、高電圧配線部8A、出力配線部8B、制御配線部8C等を含んで構成され、これらは各MOSFET11に対応して2個ずつ配置されている。また、高電圧配線部8Aと制御配線部8Cには、例えば金属ピン等からなる接続ピン9が設けられている。そして、各接続ピン9は、配線基板8の表面側から後述の制御回路基板17に向けて上向きに突出し、その突出端側は、例えば制御回路基板17に形成されたピン孔内に半田付け等の手段を用いて接続されている。
【0049】
10はベース金属板2の表面側に設けられた第2の配線基板で、該第2の配線基板10は、配線基板8とほぼ同様に、ベース金属板2の電極挿通孔3と積層金属板7との間に配置され、これらの配線基板8,10は、電極挿通孔3を挟んでベース金属板2の長さ方向一側,他側に配置されている。
【0050】
また、配線基板10には、低電圧配線部10A、出力配線部10B、制御配線部10C等が形成され、これらの配線部10A,10B,10Cにも、複数の接続ピン9が設けられている。この場合、配線基板8,10の高電圧配線部8A、低電圧配線部10A、出力配線部10B等に設けられた接続ピン9は、後述するバスバ電極14,15、出力電極16等の電圧を制御回路基板17によってモニタするためのものである。
【0051】
11は高電圧側の積層金属板5に面実装された高電圧側素子としての例えば2個のMOSFETで、該各MOSFET11は、例えば樹脂モールド等の手段により形成された汎用的な半導体素子からなり、積層金属板5に間隔をもって並んでいる。また、MOSFET11は、略四角形状の樹脂ケース11Aと、該樹脂ケース11Aから突出した複数の電極としてのソースS、ドレインD、ゲートGとにより構成されている。
【0052】
ここで、MOSFET11は、例えばドレインD、ソースS及びゲートGが積層金属板5に沿って横向きに伸びるような状態(横向き状態)で、樹脂ケース11Aが接着等の手段を用いて積層金属板5に固着されている。そして、ドレインDは、例えば半田付け等の手段によって配線基板8の高電圧配線部8Aに接続され、ソースSは出力配線部8Bに接続されている。また、ゲートGは、MOSFET11の制御電極として制御配線部8Cに接続され、制御回路基板17から接続ピン9と制御配線部8Cとを介して制御信号が入力されるものである。
【0053】
12は低電圧側の積層金属板7に面実装された低電圧側素子としての例えば2個のMOSFETで、該各MOSFET12は、MOSFET11とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等からなり、樹脂ケース12A、ドレインD、ソースS、ゲートG等によって構成されている。
【0054】
そして、MOSFET12は横向き状態で積層金属板7に固着され、そのドレインD、ソースS及びゲートGは、積層金属板7に沿って伸びると共に、MOSFET11のドレインD等と向い合うように逆向きに伸びている。また、ドレインDは、配線基板10の出力配線部10Bに接続され、ソースSは低電圧配線部10Cに接続されている。また、ゲートGは、制御配線部10Cと接続ピン9とを介して制御回路基板17に接続されている。さらに、高電圧側と低電圧側の各MOSFET11,12には、ドレインDとソースSとの間にダイオード13(図3参照)がそれぞれ並列に接続されている。
【0055】
ここで、インバータ装置1は、例えば高電圧側と低電圧側のMOSFET11,12を2個ずつ並列に接続することにより、汎用的な樹脂モールド型の半導体素子を用いた場合でも、装置全体として通電可能な電流量を増大し、また各MOSFET11,12の内部抵抗等による損失を小さく抑える構成となっている。
【0056】
また、高電圧側と低電圧側のMOSFET11,12は、後述するバスバ電極14,15の幅方向(例えば、図1中の前,後方向)に沿って互いに並行な位置関係をもつように並べて配置されている。これにより、インバータ装置1は、高電圧側の各MOSFET11等を介して電極14,16間に大電流が流れるとき、または低電圧側の各MOSFET12等を介して電極15,16間に大電流が流れるときに、これらの電流経路がバスバ電極14,15のほぼ全幅にわたって均等に形成された状態となる。従って、本実施の形態では、高電圧側と低電圧側の電流経路を幅広に形成して寄生インダクタンスを低減でき、また大電流を個々のMOSFET11,12にほぼ均等に分散できる構成となっている。
【0057】
14はベース金属板2に配線基板8を介して取付けられた高電圧側バスバ電極で、該高電圧側バスバ電極14は、図1、図2に示す如く、例えば金属板等の一部を折曲げることによって略L字状に形成され、ベース金属板2の幅方向及び板厚方向に延びる平板状の電極板部14Aと、該電極板部14Aと一体に形成された例えば2個の接続部14Bとにより構成されている。
【0058】
ここで、電極板部14Aは、その基端側がベース金属板2の表面2A側に配置され、その先端側がベース金属板2の電極挿通孔3を介して裏面2B側にほぼ垂直に突出すると共に、この突出端側は後述する放熱部材18の電極収容孔20内に収容されている。そして、電極板部14Aは、例えば電極収容孔20から突出する部位が後述する電源23のプラス電極側(高電圧側)に接続される。
【0059】
また、各接続部14Bは、ベース金属板2の表面2A側で電極板部14Aの基端側から略L字状に折曲げられて電極板部14Aの板厚方向に突出し、この突出端側は、例えば半田付け、スポット溶接等の手段を用いて配線基板8の各高電圧配線部8Aとそれぞれ固着、接続されている。
【0060】
15はベース金属板2に配線基板10を介して取付けられた低電圧側バスバ電極で、該低電圧側バスバ電極15は、高電圧側バスバ電極14とほぼ同様に、例えば一定の幅寸法をもつ金属板等により形成された平板状の電極板部15Aと、該電極板部15Aから略L字状に折曲げられ、配線基板10の各低電圧配線部10Aとそれぞれ固着、接続された例えば2個の接続部15Bとにより構成されている。
【0061】
そして、電極板部15Aは、バスバ電極14の電極板部14Aと並行に配置された状態でベース金属板2の裏面2B側に突出し、ベース金属板2の電極挿通孔3と放熱部材18の電極収容孔20とにわたって延びると共に、電極板部15Aのうち電極収容孔20から突出する部位は、電源23のマイナス電極側(低電圧側)に接続されるものである。
【0062】
このように、インバータ装置1は、バスバ電極14,15の本体部分となる電極板部14A,15Aをベース金属板2の裏面2B側に突出させ、これらの突出端側は放熱部材18に沿って配置しているため、本実施の形態では、インバータ装置1を薄型に形成しつつ、放熱部材18の厚みを利用してバスバ電極14の配置スペースを確保できる構成となっている。
【0063】
また、バスバ電極14,15は、高電圧側と低電圧側のMOSFET11,12間に位置してこれらの素子と並行に並べて配置されているので、バスバ電極14,15の幅寸法に応じて高電圧側と低電圧側の電流経路を幅広に形成でき、これらの電流経路を電流の方向が互いに逆向きとなるように並行に配置した状態でMOSFET11,12の直ぐ近くまで延ばすことができる。これにより、MOSFET11,12とバスバ電極14,15との間の寄生インダクタンスをより確実に低減できるものである。
【0064】
一方、16は例えば樹脂モールド等の手段により樹脂ケース4に取付けられた出力電極で、該出力電極16は、例えば複数箇所で分岐した金属板等により形成され、配線基板8,10の各出力配線部8A,10Aにそれぞれ接続されている。また、出力電極16は、その端部側が樹脂ケース4の外部に突出し、この突出端側は後述の負荷25等に接続されるものである。
【0065】
17は樹脂ケース4内に取付けられた制御回路基板で、該制御回路基板17は、配線基板8,10の上側に板厚方向の隙間をもって配置され、各接続ピン9等を用いて配線基板8,10の制御配線部8C,10Cに接続されると共に、個々のMOSFET11,12の通電状態を制御するものである。
【0066】
18はベース金属板2の裏面2B側に絶縁材19等を介して取付けられた例えば空冷式の放熱部材で、該放熱部材18は、例えば金属材料等により一定の厚みを有する板状構造物として形成され、複数のフィン部18Aを有している。また、放熱部材18には、ベース金属板2の電極挿通孔3と連通する電極収容孔20が板厚方向に貫通して設けられ、該電極収容孔20内には、バスバ電極14,15の電極板部14A,15Aが収容されている。
【0067】
また、電極収容孔20内には、例えば熱伝導性が良好な絶縁性材料等により形成され電極挿通孔3と電極収容孔20とをシールするシール材21と、電極板部14A,15Aを支持する絶縁性のホルダ22とが設けられている。
【0068】
そして、インバータ装置1は、図3に示す如く、これとほぼ同様に構成された他のインバータ装置1′,1″と共に電源23に対して並列に接続され、例えば3相交流式のインバータ回路24を構成すると共に、電動モータ等の負荷25に対して交流電流を出力するものである。
【0069】
本実施の形態によるインバータ装置1は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0070】
まず、インバータ装置1の作動時には、各MOSFET11,12が制御回路基板17により所定のタイミングでON,OFFされると、高電圧側バスバ電極14と出力電極16との間には各MOSFET11等を介して大電流が流れ、また低電圧側バスバ電極15と出力電極16との間にも、各MOSFET12等を介して大電流が流れると共に、これらの電流は駆動電流として負荷25に供給される。
【0071】
この場合、各MOSFET11,12は、互いに並行な位置関係をもって対向するように、並行に配置されたバスバ電極14,15の幅方向に並べて配置されている。このため、高電圧側バスバ電極14からMOSFET11を介して出力電極16に至る高電圧側の電流経路と、出力電極16からMOSFET12を介して低電圧側バスバ電極15に至る低電圧側の電流経路とは、バスバ電極14,15の幅方向にわたって均等に形成されると共に、電流の方向が互いに逆向きとなるようにバスバ電極14,15によって並行配置された状態となる。これにより、バスバ電極14,15を幅広に形成して寄生インダクタンスを低減することができる。
【0072】
また、MOSFET11,12は、ドレインD等の電極が互いに向い合うように配置され、バスバ電極14,15は、これらのMOSFET11,12間に配置されている。このため、MOSFET11,12とバスバ電極14,15とを短い距離で接続でき、高電圧側と低電圧側の電流経路、MOSFET11,12間の電流経路等をそれぞれ短尺に形成できると共に、これらの寄生インダクタンスをより一層低減することができる。
【0073】
さらに、各MOSFET11,12を並行に配置することにより、高電圧側と低電圧側の電流経路が個々のMOSFET11,12間においてほぼ同程度の経路長となる。従って、大電流が個々のMOSFET11,12にほぼ均等に分散して通電されるようになるため、各MOSFETのうち電流経路が短い一部のMOSFETの電流密度が大きくなり、このMOSFET等に電流が集中するのを防止することができる。
【0074】
また、インバータ装置1の作動時には、例えば100アンペア以上の大電流がMOSFET11,12に通電されるため、MOSFET11,12から多量の熱が発生する。しかし、各MOSFET11,12は、放熱部材18上に金属板2,5,7を介して実装されているため、MOSFET11,12の熱を金属板2,5,7を介して効率よく逃すことができる。
【0075】
しかも、バスバ電極14,15は、高い熱伝導性を有するシール材21等を介して放熱部材18の電極収容孔20の周壁に接触しているため、バスバ電極14,15からシール材21等を介して放熱部材18にも熱伝導を行うことができ、放熱性をより高めることができる。
【0076】
かくして、本実施の形態によれば、バスバ電極14,15を、ベース金属板2の表面2A側から電極挿通孔3を介して裏面2B側に突出させ、その突出端側を放熱部材18の電極収容孔20内に収容する構成としたので、バスバ電極14,15をベース金属板2に対して垂直に立てた状態で配置でき、これらの電極面積を垂直方向に確保しつつ、ベース金属板2上でバスバ電極14,15の面積(幅寸法)を小さく抑えることができる。
【0077】
これにより、ベース金属板2の表面2A側には、バスバ電極14,15用の広い配置スペースを確保する必要がなくなるから、MOSFET11,12、出力電極16、制御回路基板17等の部品を互いに近付けた状態でベース金属板2上にコンパクトに配置でき、ベース金属板2の面積や幅寸法を容易に小型化することができる。
【0078】
この場合、バスバ電極14,15をMOSFET11,12間に配置でき、かつバスバ電極14,15をベース金属板2のうちMOSFET11,12が実装された表面2A側とは逆の裏面2B側に配置できるので、これらのMOSFET11,12とバスバ電極14,15との間を接続する配線をベース金属板2の表面2A側に引回す必要がなくなり、インバータ装置1を小型化しつつ、配線構造のインダクタンスを低減して装置の動作を安定させることができる。
【0079】
この結果、例えばMOSFET11,12間の電流経路やMOSFET11,12とバスバ電極14,15との間の電流経路等を可能な限り短くでき、しかもバスバ電極14,15の面積や幅寸法を金属板2の板厚方向に対して放熱部材18の厚み程度の寸法まで十分に大きく形成できるので、電流経路の寄生インダクタンスを低減でき、MOSFET11,12をサージ電圧等から確実に保護することができる。
【0080】
そして、ベース金属板2の裏面2B側には、バスバ電極14,15と放熱部材18とを板厚方向に対して並列に並べた状態で配置できるから、放熱部材18の厚み等を利用してバスバ電極14,15の配置スペースを確保でき、インバータ装置1を薄型でコンパクトに形成することができる。
【0081】
この場合、例えば空冷式の放熱部材18等においては、その厚みがフィン部18A等によって比較的大きくなる。これにより、放熱部材18を特に厚肉に形成しなくても、その厚さ方向に沿ってバスバ電極14,15をベース金属板2から放熱部材18の裏面側まで広い範囲にわたって幅広に形成でき、インダクタンスをより低減することができる。また、ベース金属板2の表面2A側にはバスバ電極14,15がほとんど配置されないため、この表面2A側でインバータ装置1を薄型化することができる。
【0082】
一方、例えば水冷式の放熱部材等を用いた場合にも同様に、放熱部材の厚みが冷却水路等によって比較的大きくなるので、放熱部材の厚みを変更することなく、バスバ電極14,15をベース金属板2の裏面2A側から放熱部材に沿って容易に配置することができる。
【0083】
また、バスバ電極14,15をベース金属板2の電極挿通孔3を介して放熱部材18側に突出させたとしても、MOSFET11,12の裏面側には、ベース金属板2等を介して放熱部材18を配置できるので、MOSFET11,12から発生する熱をベース金属板2等を介して放熱部材18へと効率よく逃すことができる。
【0084】
従って、例えばMOSFET11,12の放熱性に影響しないような素子間の位置でバスバ電極14,15をベース金属板2の裏面2B側に突出させることにより、装置全体の小型化と、配線構造及びバスバ電極14,15の低インダクタンス化と、放熱性の確保とを一緒に成立させることができる。
【0085】
また、バスバ電極14,15の突出端側を放熱部材18の電極収容孔20内に収容したので、これらの電極14,15をインバータ装置1の外側に大きく突出させる必要がなくなり、バスバ電極14,15と周囲の構造物等と干渉を防止できると共に、バスバ電極14,15を放熱部材18によって保護することができる。
【0086】
この場合、バスバ電極14,15の突出端側をホルダ22によって放熱部材18の電極収容孔20内に固定し、放熱部材18によって支持するようにしたので、外力等によってバスバ電極が変形、損傷するのを防止でき、インバータ装置1の耐久性を高めることができる。
【0087】
また、例えば熱伝導性が良好なシール材21を電極収容孔20内に配置したので、インバータ装置1の放熱性をより高めることができる。この場合、例えばバスバ電極14,15に100アンペア以上の大電流を通電するときには、例えば電気伝導率が高い銅等の金属材料によりバスバ電極14,15を形成したとしても、バスバ電極14,15がジュール熱によって発熱し易い。しかし、本実施の形態では、バスバ電極14,15で発生する熱を電極収容孔20の位置等において放熱部材18側に直接的に効率よく伝導でき、この熱が半導体素子側に伝わるのを防止することができる。
【0088】
さらに、例えば高電圧側バスバ電極14と低電圧側バスバ電極15との間に電源コンデンサ等のコンデンサを設ける場合には、このコンデンサをバスバ電極14,15の突出端側と一緒に放熱部材18の電極収容孔20内に配置でき、コンデンサも含めてインバータ装置1を小型化することができる。
【0089】
また、バスバ電極14,15の放熱性を高めることにより、例えば薄肉な金属板等によってバスバ電極14,15を形成した場合でも、電極としての機能を発揮することができる。即ち、MOSFET11,12がスイッチング動作を行う場合には、高周波的に変化する電流が表皮効果によりバスバ電極14,15の表層部位を主として流れる。
【0090】
このため、バスバ電極14,15を薄肉に形成したとしても、電流経路への影響が小さいため、バスバ電極14,15を幅広で薄肉に形成して寄生インダクタンスを容易に低減することができる。そして、バスバ電極14,15を薄肉に形成することにより、例えば曲げ加工等の金属加工を容易に施すことができると共に、電極全体の熱容量が小さくなるので、その半田付け等を容易に行うことができる。
【0091】
一方、本実施の形態では、バスバ電極14,15を並行に配置し、MOSFET11,12をバスバ電極14,15と並行に並べて配置したので、高電圧側のMOSFET11と高電圧側バスバ電極14との接続間隔と、低電圧側のMOSFET12と低電圧側バスバ電極15との間の接続間隔とを、互いに同程度の短い間隔とすることができる。従って、複数個のMOSFET11,12を並列接続する場合でも、一部のMOSFETへの電流集中や寄生インダクタンスによるサージ電圧の増大等を防止することができる。
【0092】
また、バスバ電極14,15をベース金属板2の裏面2B側に突出させることにより、制御回路基板17を、バスバ電極14,15と干渉することなく、MOSFET11,12に近付けて配置できるから、これらを接続する接続ピン9等を短尺に形成でき、外部のノイズ等が接続ピン9に加わってMOSFET11,12が誤動作するのを防止することができる。
【0093】
この場合、制御回路基板17を配線基板8,10の上側に隙間をもって配置し、これらの間を接続ピン9により接続したので、制御回路基板17やその接続構造等を配置するためにベース金属板2の表面2A側に広い配置スペースを確保する必要がなくなり、そのレイアウト設計を容易に行うことができる。
【0094】
そして、MOSFET11,12と制御回路基板17とを近接して配置できるから、例えばゲートG等の電極と制御回路基板17との間の接続間隔を短くして構造を簡略化でき、これらの接続部位にノイズ等が悪影響を与えるのを防止できると共に、製造コストを低減することができる。また、金属板2,5,7上にゲートG用の配線領域等を引回す必要がなくなるから、インバータ装置1をより小型化でき、ノイズ等に対する信頼性をより高めることができる。
【0095】
また、例えば配線基板8,10として多層基板等を用いることにより、その配線部8A〜8C,10A〜10C等を積層して配置し、複数の接続ピン9を配線基板8,10の一箇所に集約することもできる。また、バスバ電極14,15、出力電極16等の電圧を制御回路基板17によりモニタするための接続ピン9等も配線基板8,10に容易に配置でき、設計自由度をより高めることができる。
【0096】
さらに、例えば図3中に示すインバータ装置1,1′,1″を用いて3相交流式のインバータ回路24を構成する場合には、これら各相の装置1,1′,1″のバスバ電極14,15等をベース金属板2の近傍で互いに接続でき、従来技術のようにバスバ電極を屈曲させてベースプレートから離れた位置まで引出す必要がなくなるから、各装置1,1′,1″間の寄生インダクタンスを低減してインバータ回路24全体の寄生インダクタンスを小さくすることができる。
【0097】
次に、図4及び図5は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、バスバ電極をベース金属板の外側を介して裏面側に突出させる構成としたことにある。
【0098】
31はインバータ装置で、該インバータ装置31は、後述のベース金属板32、積層金属板34,36、配線基板37、MOSFET38,39、バスバ電極40,41、出力電極42、制御回路基板43、放熱部材44等を含んで構成されている。また、インバータ装置31は、例えば3相交流式のインバータ回路において1相分の回路を構成しているものである。
【0099】
32は第1の金属板としてのベース金属板で、該ベース金属板32は、例えば左,右方向(長さ方向)及び前,後方向(幅方向)に延びる四角形状の金属板等によって形成され、表面32Aと裏面32Bとを有している。また、ベース金属板32の表面32A側には、絶縁性の樹脂ケース33が固着されている。
【0100】
34はベース金属板32の表面32A側に絶縁材35を介して積層された第2の金属板としての高電圧側の積層金属板で、該高電圧側の積層金属板34は、細長い四角形状の平板として形成され、ベース金属板32の幅方向に延びている。
【0101】
36は第3の金属板としての出力側の積層金属板で、該出力側の積層金属板36は、積層金属板34とほぼ同様に、ベース金属板32の表面32A側に絶縁材35を介して積層され、積層金属板34と絶縁された状態で並行に延びている。
【0102】
37はベース金属板32の表面32A側に設けられた配線基板で、該配線基板37は、例えば絶縁性の樹脂材料等により略コ字状の枠体として形成され、積層金属板36を左,右両側から取囲んで配置されている。また、配線基板37には、例えば印刷等の手段により所定の配線パターンが設けられ、この配線パターンは、例えば積層金属板34の左側に配置された出力配線部37Aと、積層金属板34の右側に配置された低電圧配線部37Bと、これらの配線部37A,37Bにそれぞれ隣接して配置された制御配線部37C,37Dとを有している。
【0103】
この場合、出力配線部37Aは積層金属板34,36間に配置され、例えばワイヤボンディング等の手段により各金属線37E等を用いて出力側の積層金属板36と複数箇所で接続されている。また、低電圧配線部37Bは、各金属線37F等を用いて低電圧側のベース金属板32と複数箇所で接続されている。さらに、制御配線部37C,37Dは、後述の金属線43A等を用いて制御回路基板43と接続されている。
【0104】
38は高電圧側の積層金属板34に面実装された高電圧側素子としての例えば4個のMOSFETで、該各MOSFET38は、例えば樹脂モールド等の手段により形成された汎用的な半導体素子からなり、後述するバスバ電極40,41等の幅方向に一定のピッチ(間隔)をもって直線状に並んでいる。また、MOSFET38は、例えば金属材料等により形成され後述のドレインDに接続された導体板38Aと、該導体板38A上に固着された樹脂ケース38Bと、該樹脂ケース38Bから突出した複数の電極としてのドレインD、ソースS、ゲートGとにより構成されている。
【0105】
ここで、MOSFET38は、例えばドレインD、ソースS及びゲートGが金属板34に沿って横向きに伸びるような状態(横向き状態)で、導体板38Aが半田等を用いて積層金属板34に固着されている。また、ドレインD、ソースS、及びゲートGは横向きに伸びつつ、下側に向けて斜めに屈曲し、それぞれ必要に応じた長さにカットされている。そして、ドレインDは、例えば半田付け等の手段によって積層金属板34と接続され、ソースSは配線基板37の出力配線部37Aと接続されると共に、ゲートGは制御配線部37Cと接続されている。
【0106】
39は出力側の積層金属板36に面実装された低電圧側素子としての例えば4個のMOSFETで、該各MOSFET39は、MOSFET38とほぼ同様に、例えば樹脂モールド型の汎用的な半導体素子等からなり、導体板39A、樹脂ケース39B、ドレインD、ソースS、ゲートG等によって構成されている。
【0107】
そして、MOSFET39は横向き状態で積層金属板36に固着され、そのドレインD(導体板39A)は積層金属板36と接続され、ソースSは配線基板37の低電圧配線部37Bと接続されると共に、ゲートGは制御配線部37Dと接続されている。また、高電圧側の各MOSFET38と低電圧側の各MOSFET39には、そのドレインDとソースSとの間にダイオード(図示せず)がそれぞれ並列に接続されている。
【0108】
ここで、インバータ装置31は、第1の実施の形態とほぼ同様に、例えば装置全体として通電可能な電流量を増大するためにMOSFET38,39が4個ずつ並列に接続されている。また、高電圧側と低電圧側のMOSFET38,39は、積層金属板34,36のほぼ全幅にわたって互いに並行な位置関係をもつように並べて配置され、高電圧側と低電圧側の電流経路を幅広に形成して寄生インダクタンスを低減すると共に、個々のMOSFET38,39の通電量を均等化する構成となっている。
【0109】
40は例えば電源(図示せず)のプラス極側に接続される高電圧側バスバ電極で、該高電圧側バスバ電極40は、図4、図5に示す如く、第1の実施の形態とほぼ同様に、ベース金属板32の幅方向及び板厚方向に延びる平板状の電極板部40Aと、該電極板部40Aと一体に形成された例えば2個の接続部40Bとにより構成されている。
【0110】
ここで、電極板部40Aは、その基端側がベース金属板32の表面32A側に配置され、その先端側がベース金属板32の外側を介して裏面32B側にほぼ垂直に突出すると共に、この突出端側は後述する放熱部材44の側面に沿って延びている。また、各接続部40Bは、ベース金属板32の表面32A側で電極板部40Aの基端側から略L字状に折曲げられて電極板部40Aの板厚方向に突出し、この突出端側は、例えば半田付け、スポット溶接等の手段を用いて積層金属板34と接続されている。また、各接続部40Bは、例えば樹脂モールド等の手段を用いて樹脂ケース33に固着されている。
【0111】
41は例えば電源のマイナス極側に接続される低電圧側バスバ電極で、該低電圧側バスバ電極41は、バスバ電極40とほぼ同様に、例えば一定の幅寸法をもつ金属板等により形成された平板状の電極板部41Aと、該電極板部41Aから略L字状に折曲げられ、ベース金属板32の表面32A側に接続されると共に樹脂ケース33に固着された例えば2個の接続部41Bとにより構成されている。
【0112】
そして、電極板部41Aは、バスバ電極40の電極板部40Aと平行に配置された状態でベース金属板32の外側を介して裏面32B側に突出し、これらの電極板部40A,41Aは、ベース金属板32の裏面32B側で放熱部材44に沿って板厚方向に延びている。
【0113】
一方、42は例えば樹脂モールド等の手段により樹脂ケース33に取付けられた出力電極で、該出力電極42は、樹脂ケース33の内,外に突出する細長い金属片等により形成されている。そして、出力電極42は、樹脂ケース33内に突出する部位が金属線42Aを用いて積層金属板36と接続され、樹脂ケース33の外部に突出する部位が電動モータ等の負荷に接続されるものである。
【0114】
43は樹脂ケース33内に取付けられた制御回路基板で、該制御回路基板43は、配線基板37の上側に板厚方向の隙間をもって配置され、各金属線43A等を介して各MOSFET38,39の通電状態を制御するものである。
【0115】
44はベース金属板32の裏面32B側に絶縁材45等を介して取付けられた放熱部材で、該放熱部材44は、例えば金属材料等により一定の厚みを有する板状構造物として形成され、複数のフィン部44Aを有している。
【0116】
そして、インバータ装置31の作動時には、高電圧側のバスバ電極40と出力電極42との間にMOSFET38、積層金属板34,36等を介して大電流が流れ、また出力電極42と低電圧側のバスバ電極41との間にMOSFET39、ベース金属板32、積層金属板36等を介して大電流が流れると共に、出力電極42から交流電流が出力されるものである。
【0117】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、ドレインD、ソースS、ゲートG等の電極が樹脂ケース38B,39Bから同方向に突出した樹脂モールド型の汎用的なMOSFET38,39を用いる構成としている。また、このような樹脂モールド型の半導体素子を用いる場合でも、MOSFET38,39を並行に並べて配置し、制御回路基板43を配線基板37の上側に板厚方向の隙間をもって配置する構成としている。
【0118】
これにより、インバータ装置31を薄型でコンパクトに形成しつつ、バスバ電極40,41を幅広に形成でき、配線構造の引回し面積やMOSFET38,39と制御回路基板43との接続間隔を小さくすることができると共に、各MOSFET38,39に電流を分散することができる。
【0119】
次に、図6は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、放熱部材を2個に分割して配置する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0120】
51はインバータ装置で、該インバータ装置51は、第1の実施の形態とほぼ同様に、ベース金属板2、積層金属板5,7、配線基板8,10、MOSFET11,12、バスバ電極14,15、出力電極16、制御回路基板17、放熱部材52等を含んで構成されている。
【0121】
しかし、放熱部材52は、例えば2個の分割体52A,52Bに分割して形成され、これらの分割体52A,52Bは、電極挿通孔3を挟んで両側に配置されると共に、ベース金属板2の裏面2B側に絶縁材53を介してそれぞれ取付けられている。
【0122】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、例えば放熱部材52を2個の分割体52A,52Bにより構成したので、放熱部材52に孔加工等を施す必要がなくなり、個々の分割体52A,52Bの形状を簡略化できると共に、汎用的で安価な放熱部材52を用いることができる。
【0123】
なお、前記各実施の形態では、高電圧側素子として2個または4個のMOSFET11(38)を実装し、これと同数のMOSFET12(39)を低電圧側素子として実装する構成とした。しかし、本発明における半導体素子の個数は実施の形態に限定されるものではなく、例えば高電圧側素子と低電圧側素子とを1個または3個ずつ配置する構成としてもよく、また高電圧側素子と低電圧側素子とを5個以上の複数個ずつ配置する構成としてもよい。
【0124】
また、実施の形態では、半導体素子をMOSFET11,12,38,39等により構成した。しかし、本発明はMOSFETに限らず、例えばIGBTや通常のバイポーラトランジスタ等を用いる構成としてもよい。
【0125】
また、第1の実施の形態では、バスバ電極14,15をベース金属板2の電極挿通孔3と放熱部材18の電極収容孔20とにわたって配置する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばバスバ電極14,15の寄生インダクタンスを低減するためのコンデンサや、インバータ回路24の電源23と並列に接続される電源コンデンサ等をバスバ電極14,15と一緒に電極挿通孔3、電極収容孔20等の内部に配置する構成としてもよい。これにより、インバータ回路24をよりコンパクトに形成することができる。
【0126】
さらに、実施の形態では、半導体装置としてインバータ装置1,31,51を例に挙げて述べた。しかし、本発明はこれに限らず、大電流を通電する各種の半導体装置に適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図3】インバータ装置を示す回路図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみたインバータ装置の断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態によるインバータ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1,31,51 インバータ装置(半導体装置)
2,32 ベース金属板(第1の金属板)
2A,32A 表面
2B,32B 裏面
3 電極挿通孔
5,34 積層金属板(第2の金属板)
7,36 積層金属板(第3の金属板)
6,35 絶縁材
8,10,37 配線基板
8A 高電圧配線部
9 接続ピン
10A 低電圧配線部
11,38 MOSFET(高電圧側素子)
12,39 MOSFET(低電圧側素子)
11A,12A,38B,39B 樹脂ケース
14,40 高電圧側バスバ電極
15,41 低電圧側バスバ電極
16,42 出力電極
17,43 制御回路基板
18,44,52 放熱部材
20 電極収容孔
37A 出力配線部
37B 低電圧配線部
D ドレイン(電極)
S ソース(電極)
G ゲート(制御電極)

Claims (7)

  1. 金属材料により板状に形成され表面と裏面とに開口する電極挿通孔が設けられた第1の金属板と、
    該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第2の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第3の金属板と、
    前記第2,第3の金属板と異なる位置で前記第1の金属板の表面側に設けられ高電圧配線部と低電圧配線部とが形成された配線基板と、
    半導体素子により形成され前記第2の金属板の表面側に実装されると共に該配線基板の高電圧配線部に接続された高電圧側素子と、
    半導体素子により形成され前記第3の金属板の表面側に実装されると共に前記配線基板の低電圧配線部に接続された低電圧側素子と、
    前記第1の金属板の表面側で前記配線基板の高電圧配線部に接続されると共に前記電極挿通孔を介して前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が電源の高電圧側に接続される高電圧側バスバ電極と、
    前記第1の金属板の表面側で前記配線基板の低電圧配線部に接続されると共に前記電極挿通孔を介して前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が前記電源の低電圧側に接続される低電圧側バスバ電極と、
    前記高電圧側素子と低電圧側素子の放熱を行うため前記第1の金属板の裏面側に取付けられ前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が配置された放熱部材とから構成してなる半導体装置。
  2. 前記放熱部材には前記第1の金属板の電極挿通孔と連通し前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が収容される電極収容孔を設けてなる請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記放熱部材は前記第1の金属板の電極挿通孔を挟んで両側に分割して配置してなる請求項1に記載の半導体装置。
  4. 金属材料により板状に形成された第1の金属板と、
    該第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第2の金属板と、
    前記第1の金属板の表面側に絶縁材を介して積層された第3の金属板と、
    前記第2,第3の金属板と異なる位置で前記第1の金属板の表面側に設けられ前記第3の金属板に接続される出力配線部と前記第1の金属板に接続される低電圧配線部とが形成された配線基板と、
    樹脂モールドされた半導体素子により形成され前記第2の金属板に接続されると共に前記第2の金属板に沿って延びる電極を介して前記配線基板の出力配線部に接続された高電圧側素子と、
    樹脂モールドされた半導体素子により形成され前記第3の金属板に接続されると共に前記第3の金属板に沿って延びる電極を介して前記配線基板の低電圧配線部に接続された低電圧側素子と、
    前記第1の金属板の表面側で前記第2の金属板に接続されると共に前記第1の金属板の外側を介して裏面側に突出し突出端側が電源の高電圧側に接続される高電圧側バスバ電極と、
    前記第1の金属板に接続されると共に前記第1の金属板の裏面側に突出し突出端側が前記電源の低電圧側に接続される低電圧側バスバ電極と、
    前記高電圧側素子と低電圧側素子の放熱を行うため前記第1の金属板の裏面側に取付けられ前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極の突出端側が配置された放熱部材とから構成してなる半導体装置。
  5. 前記高電圧側バスバ電極と低電圧側バスバ電極は互いに並行に配置した2枚の金属板からなり、前記高電圧側素子と低電圧側素子とは前記2枚の金属板と並行に並べて複数個配置する構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記配線基板の表面側には前記配線基板と板厚方向の隙間をもって対向する制御回路基板を設け、前記配線基板には、前記高電圧側素子と低電圧側素子の制御電極が接続される制御配線部と、該制御配線部から板厚方向に突出し前記制御回路基板と接続される接続ピンとを設けてなる請求項1,2,3,4または5に記載の半導体装置。
  7. 前記高電圧側素子と低電圧側素子とはこれらの素子間に接続された出力電極を介して交流電流を出力するインバータ回路を構成してなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の半導体装置。
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