JP7169500B2 - スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法 - Google Patents

スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7169500B2
JP7169500B2 JP2021028462A JP2021028462A JP7169500B2 JP 7169500 B2 JP7169500 B2 JP 7169500B2 JP 2021028462 A JP2021028462 A JP 2021028462A JP 2021028462 A JP2021028462 A JP 2021028462A JP 7169500 B2 JP7169500 B2 JP 7169500B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slope
signal
absolute value
modulation signal
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021028462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022129686A (ja
Inventor
達也 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP2021028462A priority Critical patent/JP7169500B2/ja
Publication of JP2022129686A publication Critical patent/JP2022129686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7169500B2 publication Critical patent/JP7169500B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、基準信号のスペクトラムを拡散してスペクトラム拡散クロック信号を発生するスペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法に関する。
近年、IoTやクラウドコンピューティングの普及により通信システムは膨大なデータを扱うようになり、通信システムを構成する各種の通信機器のインタフェースは高速化とシリアル伝送化が進んでいる。例えば、USB(登録商標)(Universal Serial Bus)やPCIe(登録商標)(Peripheral Component Interconnect Express)などのハイスピードシリアルバス(High Speed Serial Bus)の規格では、LTSSM(Link Training and Status State Machine、以下、「リンク状態管理機構」と称する)と呼ばれるステートマシンにより、デバイス間の通信の初期化やリンク速度の調整などが管理されている。また、上記の規格では、電磁両立性(Electro-Magnetic Compatibility:EMC)対策として、基準信号のスペクトラムを拡散したスペクトラム拡散クロック(Spread-Spectrum Clocking:SSC)によるSSC変調が採用されている。
そして、通信機器における信号の品質評価の指標の一つとして、受信データのうちビット誤りが発生した数と受信データの総数との比較として定義されるビット誤り率(Bit Error Rate:BER)が知られている。BERを測定する従来の誤り率測定装置は、パルスパターン発生装置(Pulse Pattern Generator:PPG)から規格が定める特定パターンを高速に切り替えて出力することによって、被試験対象(Device Under Test:DUT)が備えるリンク状態管理機構を制御し、特定のステートに遷移させる機能(シーケンスパターン機能)を備えている。なお、DUTをステート遷移させるパターンは規格で定められており、誤り率測定装置は、それらのパターンの出力順をシーケンスパターン機能により組み合わせて、PPGからパターンを出力するようになっている。
図11は、リンク状態管理機構のステート遷移の一例を示しており、ステートとして、L0、L0s、L1、L2、Detect、Polling、Configuration、Disabled、Hot Reset、Loopback、Recoveryが定義されている。
ここで、この種の誤り率測定装置では、DUTの誤り率測定を行う際に、スペクトラム拡散されたスペクトラム拡散クロック信号(以下、「SSC変調信号」とも称する)とデータ信号を用いて所望のパルスパターン信号を発生させてDUTに入力させる必要がある。そのため、所望のスプレッド方式でSSC変調信号を発生することができるSSC発生器やパルスパターン発生装置が要求されている。
そして、従来のSSC発生器やパルスパターン発生装置の内部では、SSC変調信号を発生させるために、所定の変調周波数を有する三角波を発生し、この三角波によって所定の基準周波数を有する基準信号を周波数掃引して周波数変調を掛けていた(例えば、特許文献1参照)。
ところで、USB4の規格においては、図11に示したLoopback(ループバック)ステートなどの定常状態と、定常状態の間の途中の遷移状態であるトレーニング中の状態とでは動作要求が異なる。
図12は、定常状態におけるダウンスプレッド方式のSSC変調信号を発生するための変調用信号の波形(三角波)の波形パターンを示しており、縦軸は基準信号の基準周波数に対する周波数偏移を表している。なお、以降では、この波形パターンを「定常状態モード」の波形パターンとも呼ぶ。この例では、基準周波数に対する周波数偏移の中心周波数は、基準周波数よりも2500ppmほど低くなっている。また、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きは、三角波の1/2周期でその正負が切り替わるが、絶対値は常に一定である。
図13(a)は、USB4のトレーニング中の状態におけるSSC変調信号を発生するための変調用信号の波形パターンを示しており、縦軸は基準信号の基準周波数に対する周波数偏移を表している。なお、以降では、この波形パターンを「周期的バーストモード」の波形パターンとも呼ぶ。周期的バーストモードの波形パターンの第0区間(時間幅dt0)から第3区間(時間幅dt3)までの時間区間における周波数偏移の傾きは、定常状態と異なり時間変動している。第0区間から第3区間までの周波数偏移によって、基準周波数に対する周波数偏移の中心周波数は、図12の定常状態の場合よりも大きく(絶対値が小さく)なっている。なお、周期的バーストモードの波形パターンの第4区間(時間幅dt4)から第8区間(時間幅dt8)までは、周波数偏移の傾きが定常状態と等しい三角波になっている。最後の第9区間(時間幅dt9)は、第8区間の最後の周波数偏移から第0区間の周波数偏移に戻すための時間区間である。周期的バーストモードの波形パターンは、第0区間から第9区間を1フレームとして繰り返される。
図13(b)は、周期的バーストモードから定常状態モードに移行するための変調用信号の波形パターンを示しており、縦軸は基準信号の基準周波数に対する周波数偏移を表している。なお、以降では、この波形パターンを「連続的モード」の波形パターンとも呼ぶ。連続的モードの波形パターンの第0区間から第3区間までの時間区間における周波数偏移の傾きは、定常状態と異なり時間変動している。第0区間から第3区間までの周波数偏移によって、基準周波数に対する周波数偏移の中心周波数は、図12の定常状態の場合よりも大きく(絶対値が小さく)なっている。なお、連続的モードの波形パターンの第4区間から第9区間までは、周波数偏移の傾きが定常状態と等しい三角波になっている。連続的モードの波形パターンは、第0区間から第9区間までが1フレームであり、第9区間に連続して、定常状態モードの波形パターンが開始される。
なお、周期的バーストモードと連続的モードの波形パターンの第1区間(時間幅dt1)は、いずれも周波数偏移の傾きが一定ではない曲線状の波形になっている。
近年、通信システムを構成する各種の通信機器の多くは、同期用のクロック信号を伝送せず、データ信号のみを伝送するようになっており、受信側の通信機器は、受信したデータ信号からクロック信号を再生するクロック再生回路を備えている。
トレーニング前の状態において、SSC変調が掛かっていない基準信号に基づくパルスパターン信号をDUTに入力している状態から、いきなり定常状態と同等のSSC変調が掛かった基準信号に基づくパルスパターン信号をDUTに入力してしまうと、DUT内のクロック再生回路の入力周波数変動が大きくなる。このため、クロック再生回路内でロックが外れて再生クロックが出力されなくなってしまい、正しくリンクトレーニングが行えなくなる。そこで、USB4などの規格では、SSC変調が掛かっていない基準信号にまず、図13(a)及び(b)に示すような定常状態でのSSC変調よりも周波数偏移の少ないSSC変調を掛けることにより、DUT内のクロック再生回路の入力周波数変動を抑えることが要求されている。トレーニングが完了して定常状態へ移行した後は、定常状態でのSSC変調を基準信号に掛けることが可能になる。
特許第6606211号公報
周期的バーストモード又は連続的モードの波形パターンの第4区間以降や、定常状態モードの波形パターンは、周波数偏移の傾きの絶対値が一定値であるため、CPUなどから常に同じ値を傾きの絶対値として指示すればよい。一方、周期的バーストモードと連続的モードの波形パターンの第1区間は、時間によって傾きの絶対値が変わるが、CPUからの指示で1クロックごとに傾きの絶対値を逐次変化させることは現実的ではないという問題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、トレーニング中の変調用信号の特定の時間区間における曲線状の波形を容易に生成することができるスペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器は、基準周波数Fcの基準信号を発生する基準信号発生源と、変調用信号を発生する変調用信号発生器と、前記変調用信号で前記基準信号を周波数変調してスペクトラム拡散クロック信号を発生する変調部と、を備え、前記変調用信号発生器は、前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの正負を表す傾き正負情報を出力する傾き正負情報出力部と、前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの絶対値を表す傾き絶対値情報を出力する傾き絶対値情報出力部と、前記傾き正負情報と前記傾き絶対値情報を乗算して得られる前記傾きを表す傾き情報を出力する乗算部と、前記傾き情報を所定のクロック周期ごとに累積加算することで、前記変調用信号を生成する累積加算部と、を備え、前記傾き絶対値情報出力部は、前記変調用信号の波形が曲線状になる時間区間において、N次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を前記所定のクロック周期ごとに算出する曲線傾き算出部を含む構成である。
この構成により、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器は、変調用信号の波形が曲線状になる第1区間において、N次の多項式に従って傾き絶対値情報を所定のクロック周期ごとに算出するため、トレーニング中の変調用信号の特定の時間区間における曲線状の波形を容易に生成することができる。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器においては、前記曲線傾き算出部は、前記変調用信号の波形が三角関数で表される時間区間において、前記三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器は、変調用信号の波形が三角関数で表される第1区間において、その三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って傾き絶対値情報を算出するため、演算量を抑えて第1区間の傾き絶対値情報を算出することができる。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器においては、前記曲線傾き算出部は、少なくとも4つの乗算器と、少なくとも2つの加算器とにより構成され、前記少なくとも4つの乗算器及び前記少なくとも2つの加算器により前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器においては、曲線傾き算出部を4つの乗算器と2つの加算器とにより構成できるため、例えばFPGAを用いて簡易に曲線傾き算出部を構成することができる。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器においては、前記曲線傾き算出部は、前記変調用信号の波形が2次関数で表される時間区間において、前記2次関数を微分して得られる1次関数に従って前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器は、変調用信号の波形が2次関数で表される第1区間において、その2次関数を微分して得られる1次関数に従って傾き絶対値情報を算出するため、演算量を抑えて第1区間の傾き絶対値情報を算出することができる。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器においては、前記曲線傾き算出部は、少なくとも1つの乗算器と、少なくとも1つの加算器とにより構成され、前記少なくとも1つの乗算器及び前記少なくとも1つの加算器により前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
この構成により、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器は、曲線傾き算出部を1つの乗算器と1つの加算器とにより構成できるため、FPGAを用いて簡易に曲線傾き算出部を構成することができる。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生方法は、基準周波数Fcの基準信号を発生する基準信号発生ステップと、変調用信号を発生する変調用信号発生ステップと、前記変調用信号で前記基準信号を周波数変調してスペクトラム拡散クロック信号を発生する変調ステップと、を含み、前記変調用信号発生ステップは、前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの正負を表す傾き正負情報を出力する傾き正負情報出力ステップと、前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの絶対値を表す傾き絶対値情報を出力する傾き絶対値情報出力ステップと、前記傾き正負情報と前記傾き絶対値情報を乗算して得られる前記傾きを表す傾き情報を出力する乗算ステップと、前記傾き情報を所定のクロック周期ごとに累積加算することで、前記変調用信号を生成する累積加算ステップと、を含み、前記傾き絶対値情報出力ステップは、前記変調用信号の波形が曲線状になる時間区間において、N次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を前記所定のクロック周期ごとに算出する曲線傾き算出ステップを含む構成である。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生方法においては、前記曲線傾き算出ステップは、前記変調用信号の波形が三角関数で表される時間区間において、前記三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
また、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生方法においては、前記曲線傾き算出ステップは、前記変調用信号の波形が2次関数で表される時間区間において、前記2次関数を微分して得られる1次関数に従って前記傾き絶対値情報を算出する構成であってもよい。
また、本発明に係るパルスパターン発生装置は、上記のいずれかのスペクトラム拡散クロック発生器により発生された前記スペクトラム拡散クロック信号を用いてパルスパターン信号を発生する構成である。
この構成により、本発明に係るパルスパターン発生装置は、スペクトラム拡散クロック発生器からのSSC変調信号と外部から入力されるデータ信号とから所望の繰り返しパターンによるパルスパターン信号を発生することができる。
また、本発明に係るパルスパターン発生方法は、上記のいずれかのスペクトラム拡散クロック発生方法により発生された前記スペクトラム拡散クロック信号を用いてパルスパターン信号を発生するステップを含む構成である。
また、本発明に係る誤り率測定装置は、上記のパルスパターン発生装置と、被試験対象を試験するための試験信号の入力に伴って前記被試験対象から出力される被測定信号と前記試験信号とを比較して、前記被測定信号の誤り率を算出する誤り率算出部と、を備え、前記試験信号は、前記パルスパターン発生装置により発生された前記パルスパターン信号であってもよい。
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、SSC変調信号により変調されたパルスパターン信号を試験信号として用いて、DUTの誤り率測定を行うことができる。
また、本発明に係る誤り率測定方法は、上記のパルスパターン発生方法と、被試験対象を試験するための試験信号の入力に伴って前記被試験対象から出力される被測定信号と前記試験信号とを比較して、前記被測定信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップと、を含み、前記試験信号は、前記パルスパターン発生方法により発生された前記パルスパターン信号であってもよい。
本発明は、トレーニング中の変調用信号の特定の時間区間における曲線状の波形を容易に生成することができるスペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法を提供するものである。
本発明の第1の実施形態に係るSSC発生器の構成を示すブロック図である。 図1に示したSSC発生器が備える変調用信号発生器により生成される、傾き正負情報、傾き絶対値情報、傾き情報、オフセット前の変調用信号、及びオフセット後の変調用信号を示すグラフである。 トレーニング中の状態におけるSSC変調信号を発生するための変調用信号の波形パターンを示す拡大グラフである。 図1に示した周期的バーストモード傾き切替部及び連続的モード傾き切替部が有する曲線傾き算出部の構成を示す構成図であって、(a)はUSB4用の構成を示しており、(b)はDP1.4用の構成を示している。 (a)は従来の累積加算部におけるフレームごとの出力のずれを示す説明図であり、(b)は図1に示した累積加算部におけるフレームごとの出力のずれの補正処理を示す説明図である。 図1に示したSSC発生器を用いるSSC発生方法の処理を示すフローチャートである。 図6のフローチャートにおけるステップS5の処理の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置が備えるパルスパターン発生装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るパルスパターン発生方法及び誤り率測定方法の処理を示すフローチャートである。 リンク状態管理機構のステート遷移を示す図である。 定常状態におけるダウンスプレッド方式のSSC変調信号を発生するための三角波の波形パターンを示すグラフである。 (a)はトレーニング中の状態におけるSSC変調信号を発生するための変調用信号の波形パターンを示すグラフであり、(b)はトレーニング中の状態から定常状態に移行するための変調用信号の波形のパターンを示すグラフである。
以下、本発明に係るスペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るスペクトラム拡散クロック発生器(以下、「SSC発生器」とも称する)1は、基準信号発生源10と、変調用信号発生器20と、変調部35と、操作部40と、表示部41と、変調制御部42と、を備える。
基準信号発生源10は、基準周波数Fcの基準信号(クロック信号)を発生するようになっている。基準周波数Fcは、例えば数GHz程度の周波数である。
変調用信号発生器20は、基準信号に対してSSC変調を行うための変調用信号を発生するものであり、フレーム周波数カウント部21と、傾き正負情報出力部22と、傾き絶対値情報出力部23と、乗算部24と、切替制御部25と、累積加算部26と、オフセット加算部27と、を含む。なお、フレーム周波数カウント部21、傾き正負情報出力部22、傾き絶対値情報出力部23、乗算部24、及び累積加算部26には、所定のクロック周期Tclkを与える動作クロックが外部から入力される。
フレーム周波数カウント部21は、外部から入力される動作クロックのクロック数をカウントするものであり、変調制御部42から入力される変調周波数の情報に基づいて、変調用信号の波形パターンのフレームの先頭でクロック数のカウント値をリセットするようになっている。なお、フレーム周波数カウント部21によりカウントされたクロック数のカウント値は、傾き正負情報出力部22、傾き絶対値情報出力部23、及び切替制御部25に入力される。
傾き正負情報出力部22は、周期的バーストモード正負切替部22aと、連続的モード正負切替部22bと、定常状態モード正負切替部22cと、セレクタ(SEL)22dと、を含む。
周期的バーストモード正負切替部22aは、図13(a)に示すような周期的バーストモードの波形パターンの周波数偏移の傾きの正負を表す、+1又は-1の値からなる傾き正負情報を出力するようになっている。具体的には、周期的バーストモード正負切替部22aは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、時間幅dt0,dt1,dt5,dt7,dt9の時間区間においては「+1」を傾き正負情報として出力し、時間幅dt2,dt3,dt4,dt6,dt8の時間区間においては「-1」を傾き正負情報として出力する。図2の1段目のグラフの1フレーム目は、周期的バーストモード時の傾き正負情報の一例を示している。
連続的モード正負切替部22bは、図13(b)に示すような連続的モードの波形パターンの周波数偏移の傾きの正負を表す、+1又は-1の値からなる傾き正負情報を出力するようになっている。具体的には、連続的モード正負切替部22bは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、時間幅dt0,dt1,dt5,dt7,dt9の時間区間においては「+1」を傾き正負情報として出力し、時間幅dt2,dt3,dt4,dt6,dt8の時間区間においては「-1」を傾き正負情報として出力する。図2の1段目のグラフの2フレーム目は、連続的モード時の傾き正負情報の一例を示している。
定常状態モード正負切替部22cは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、変調用信号の三角波の波形の1/2周期ごとに、図12に示すような定常状態モードの波形パターンの周波数偏移の傾きの正負を表す、+1又は-1の値からなる傾き正負情報を出力するようになっている。図2の1段目のグラフの3フレーム目は、定常状態モード時の傾き正負情報の一例を示している。
SEL22dは、周期的バーストモード時には周期的バーストモード正負切替部22aからの傾き正負情報を乗算部24に出力し、連続的モード時には連続的モード正負切替部22bからの傾き正負情報を乗算部24に出力し、定常状態モード時には定常状態モード正負切替部22cからの傾き正負情報を乗算部24に出力するようになっている。
傾き絶対値情報出力部23は、周期的バーストモード傾き切替部23aと、連続的モード傾き切替部23bと、定常状態モード傾き切替部23cと、セレクタ(SEL)23dと、を含む。
周期的バーストモード傾き切替部23aは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、図13(a)に示すような周期的バーストモードの波形パターンの周波数偏移の傾きの絶対値の情報(以下、「傾き絶対値情報」とも称する)を出力するようになっている。周期的バーストモード傾き切替部23aから出力される傾き絶対値情報は、ユーザによる操作部40への操作入力により指定される変調周波数や任意の時間区間ごとの周波数偏移に応じて決まる。図2の2段目のグラフの1フレーム目は、周期的バーストモード時の傾き絶対値情報の一例を示している。周期的バーストモード時の傾き絶対値情報は、周期的バーストモード時の周波数偏移の傾きを所定のクロック周期Tclkにわたって積分した値に相当する。
連続的モード傾き切替部23bは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、図13(b)に示すような連続的モードの波形パターンの周波数偏移の傾き絶対値情報を出力するようになっている。連続的モード傾き切替部23bから出力される傾き絶対値情報は、ユーザによる操作部40への操作入力により指定される変調周波数や任意の時間区間ごとの周波数偏移に応じて決まる。図2の2段目のグラフの2フレーム目は、連続的モード時の傾き絶対値情報の一例を示している。連続的モード時の傾き絶対値情報は、連続的モード時の周波数偏移の傾きを所定のクロック周期Tclkにわたって積分した値に相当する。
図3に示すように、周期的バーストモード時と連続的モード時の変調用信号の波形は、時間幅dt1の第1区間において曲線状になっている。このため、図4(a)又は(b)に示すように、周期的バーストモード傾き切替部23a及び連続的モード傾き切替部23bは、変調用信号の波形が曲線状になる時間幅dt1の第1区間において、N次の時間の多項式に従って傾き絶対値情報を所定のクロック周期Tclkごとに算出する曲線傾き算出部230を含む。例えば、曲線傾き算出部230は、第1区間における変調用信号の波形が三角関数で表される場合に、その三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って傾き絶対値情報を算出するものであってもよい。
以下、第1区間における変調用信号の波形が三角関数で表される場合に、曲線傾き算出部230をFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成する例について説明する。時間幅dt1の第1区間の周波数偏移の振幅をA、第1区間のクロックカウント数を表す変数をxとすると、例えばUSB4用の変調用信号の第1区間の波形yは下記の式(1)のような正弦関数で表現できる。ここで、クロックカウント数xは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づくものであり、第1区間の先頭で0となり、第1区間の最後でdtとなるように、第1区間の先頭で0に初期化されるものとする。
Figure 0007169500000001
式(1)をxで微分すると、下記の式(2)に示すように、波形yのクロックカウント数xごとの傾きを表現できる。
Figure 0007169500000002
FPGAは四則演算はできるが三角関数を直接演算することはできない。このため、上記の式(2)をマクローリン展開して、FPGAが演算可能な形式に変換する必要がある。ここで、余弦関数cos(x)のマクローリン展開は、下記の式(3)のように表される。
Figure 0007169500000003
式(3)について、採用する次数を増やせば増やすほど、cos(x)の近似の精度は高くなるが、FPGAで使用するビット数が大きくなるとともに計算量が膨大になり、FPGAに組み込むことが困難になってしまう。このため、本実施形態では、xの4乗の項までを採用することにする。これにより、式(2)は下記の式(4)のように近似される。なお、採用する次数は、上記の4に限らず、FPGAのリソース等に応じて任意の値を選択することができる。
Figure 0007169500000004
図4(a)は、式(4)をFPGAで表現した曲線傾き算出部230の構成を示している。すなわち、曲線傾き算出部230は、少なくとも4つの乗算器231,232,233,234と、少なくとも2つの加算器235,236とにより構成される。図4(a)において、c1は、式(4)の第1項の定数πA/2dtを表している。また、c2は、式(4)の第2項の係数(πA/4dt)×(π/2dt)を表している。また、c3は、式(4)の第3項の係数(πA/48dt)×(π/2dt)を表している。
乗算器231は、クロックカウント数xを2乗して出力するようになっている。乗算器232は、乗算器231からの出力xと、係数c2とを乗算して出力するようになっている。乗算器233は、乗算器231からの出力xを2乗して出力するようになっている。乗算器234は、乗算器233からの出力xと、係数c3とを乗算して出力するようになっている。加算器235は、定数c1と、乗算器232からの出力c2×xとを加算して出力するようになっている。加算器236は、加算器235からの出力c1+c2×xと、乗算器234からの出力c3×xとを加算して出力するようになっている。
これにより、図4(a)に示す曲線傾き算出部230は、傾き絶対値情報c1+c2×x+c3×xを第1区間にわたってクロックカウント数xごとに出力することができる。なお、図示は省略しているが、曲線傾き算出部230には、各乗算器231~234へ入力される2つのデータの入力タイミングや、各加算器235,236へ入力される2つのデータの入力タイミングを一致させるための遅延回路が適宜設けられている。
あるいは、曲線傾き算出部230は、第1区間における変調用信号の波形が2次関数で表される場合に、その2次関数を微分して得られる1次関数に従って傾き絶対値情報を算出するものであってもよい。
以下、第1区間における変調用信号の波形が2次関数で表される場合に、曲線傾き算出部230をFPGAで構成する例について説明する。時間幅dt1の第1区間の周波数偏移の振幅をA、第1区間のクロックカウント数を表す変数をxとすると、例えばDP1.4用の変調用信号の第1区間の波形yは下記の式(5)のような2次関数で表現できる。
Figure 0007169500000005
式(5)をxで微分すると、下記の式(6)に示すように、波形yのクロックカウント数xごとの傾きを表現できる。
Figure 0007169500000006
図4(b)は、式(6)をFPGAで表現した曲線傾き算出部230の構成を示している。すなわち、曲線傾き算出部230は、少なくとも1つの乗算器237と、少なくとも1つの加算器238とにより構成される。図4(b)において、c1は、式(6)の第1項の定数2A/dtを表している。また、c2は、式(6)の第2項の係数-2A/dtを表している。
乗算器237は、クロックカウント数xと、係数c2とを乗算して出力するようになっている。加算器238は、定数c1と、乗算器237からの出力c2×xとを加算して出力するようになっている。これにより、図4(b)に示す曲線傾き算出部230は、傾き絶対値情報c1+c2×xを第1区間にわたってクロックカウント数xごとに出力することができる。なお、図示は省略しているが、曲線傾き算出部230には、乗算器237へ入力される2つのデータの入力タイミングや、加算器238へ入力される2つのデータの入力タイミングを一致させるための遅延回路が適宜設けられている。
つまり、図4(a)及び(b)に示した曲線傾き算出部230は、可変パラメータをAとdtのみとして第1区間における傾き絶対値情報を算出するようになっている。このため、パラメータAとdtを適切な値に設定することで、曲線傾き算出部230は、所望の変調用信号の波形に応じた傾き絶対値情報を算出することができる。ここで、パラメータAは、後述する「Overshoot_Peak」から「Initial_Frequency」を減算した値として、変調制御部42から与えられる。また、パラメータdtは、時間幅dt1を所定のクロック周期Tclkで除算した値として、変調制御部42から与えられる。
定常状態モード傾き切替部23cは、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、図12に示すような定常状態モードの波形パターンの周波数偏移の傾き絶対値情報を出力するようになっている。定常状態モード傾き切替部23cから出力される傾き絶対値情報は、ユーザによる操作部40への操作入力により指定される変調周波数や任意の時間区間ごとの周波数偏移に応じて決まる。図2の2段目のグラフの3フレーム目は、定常状態モード時の傾き絶対値情報の一例を示している。定常状態モード時の傾き絶対値情報は、定常状態モード時の周波数偏移の傾きを所定のクロック周期Tclkにわたって積分した値に相当する。
SEL23dは、周期的バーストモード時には周期的バーストモード傾き切替部23aからの傾き絶対値情報を乗算部24に出力し、連続的モード時には連続的モード傾き切替部23bからの傾き絶対値情報を乗算部24に出力し、定常状態モード時には定常状態モード傾き切替部23cからの傾き絶対値情報を乗算部24に出力するようになっている。
切替制御部25は、周期的バーストモードを連続的モードを経て定常状態モードに切り替えるための切替指示を含む切替制御信号が入力され、その切替タイミングを制御するための切替タイミング制御信号をSEL22d及びSEL23dに出力するようになっている。なお、以降では、周期的バーストモードの波形パターンを「第1パターン」、連続的モードの波形パターンを「第2パターン」、定常状態モードの波形パターンを「第3パターン」とも称する。ここで、切替指示は、例えば、DUTが備えるリンク状態管理機構がトレーニング中の状態から定常状態に遷移したことを示すものであり、SSC発生器1の外部から切替制御部25に入力される。あるいは、切替指示は、操作部40への操作入力により、任意のタイミングで切替制御部25に与えられてもよい。
乗算部24は、傾き正負情報出力部22から出力された傾き正負情報と、傾き絶対値情報出力部23から出力された傾き絶対値情報を乗算して得られる値、すなわち、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの情報(以下、「傾き情報」とも称する)を出力するようになっている。
累積加算部26は、乗算部24から出力された変調用信号の傾き情報を所定のクロック周期Tclkごとに累積加算することで、変調用信号を生成するようになっている。
オフセット加算部27は、累積加算部26により生成された変調用信号の全体を必要に応じてオフセットすることで、所望の変調用信号を出力するようになっている。例えば、オフセット加算部27は、時間幅dt0の第0区間における周波数偏移の分だけ変調用信号の全体をオフセットする。
図1に示す操作部40は、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、例えば表示部41の表示画面に対応する入力面への接触操作による接触位置を検出するためのタッチセンサを備えるタッチパネルで構成される。操作部40は、ユーザが表示画面に表示されている特定の項目の位置を指やスタイラス等で触れた際に、タッチセンサが表示画面上で検出した位置と項目の位置との一致を認識することにより、各項目に割り当てられた機能を実行するための信号を変調制御部42に出力する。操作部40は、表示部41に操作可能に表示されるものであってもよく、あるいは、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されるものであってもよい。
ユーザによる操作部40への操作入力により、所望の規格に応じたスペクトラム拡散が施されたSSC変調信号を発生するために必要な設定情報として、スプレッド方式の選択、変調周波数、基準信号発生源10から出力される基準信号の基準周波数Fc、任意の時間区間ごとの周波数偏移(基準周波数Fcに対する変調の割合)などの設定を行うことが可能である。さらに、ユーザによる操作部40への操作入力により、周期的バーストモードから連続的モードを経て定常状態モードに切り替えるための切替指示を変調制御部42から切替制御部25に出力させることも可能である。
表示部41は、液晶ディスプレイやCRT等の表示機器で構成され、変調制御部42による表示制御に基づき、SSC発生器1に関する設定項目画面や、設定項目画面において各種条件を設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象の表示を行うようになっている。
変調制御部42は、例えばCPU、ROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、SSC発生器1を構成する上記各部の動作を制御するものである。また、変調制御部42は、ROM等に記憶された所定のプログラムをRAMに移してCPUで実行することにより、変調用信号発生器20の少なくとも一部をソフトウェア的に構成することが可能である。なお、変調用信号発生器20の少なくとも一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのデジタル回路で構成することも可能である。あるいは、変調用信号発生器20の少なくとも一部は、デジタル回路によるハードウェア処理と所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成することも可能である。
図1に示す変調制御部42は、操作部40に対する操作入力に応じて、変調用信号の波形を制御するものである。例えば、変調制御部42は、操作部40に対する操作入力に応じて、変調用信号発生器20から出力される変調用信号の波形のパターンを第1パターンから第2パターンへ切り替えるようになっている。さらに、変調制御部42は、変調用信号発生器20を構成する上記各部の動作を制御するようになっている。
以下、図13(a)及び(b)に示す変調用信号の波形を決定する各種パラメータについて説明する。なお、これらのパラメータは、操作部40に対する操作入力に応じて変調制御部42に設定されるようになっている。
「SSC_Deviation」は、変調用信号の三角波の波形部分の周波数偏移の振幅を示すパラメータである。例えばUSB4の規格の要求では、「SSC_Deviation」の値には5000ppmと5600ppmと5800ppmが含まれるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「SSC_Deviation」として例えば0~7000ppmの範囲で任意の値を設定可能である。
「SSC_Frequency」は、変調用信号の波形の変調周波数を示すパラメータである。例えばUSB4の規格の要求では、「SSC_Frequency」の値には32kHzと36kHzが含まれるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「SSC_Frequency」として例えば28~37kHzの範囲で任意の値を設定可能である。なお、変調周波数とは、変調用信号における三角波の波形部分の周波数を指しており、周期的バーストモードや連続的モードの波形パターンのフレームの周波数は、変調周波数の1/4の値となる。
「Initial_Frequency」は、複数の時間区間のうちの第0区間における基準周波数Fcからの変調用信号の波形の周波数偏移を示すパラメータである。例えばUSB4の規格の要求では、「Initial_Frequency」の値には+300ppm,0ppm,-300ppmが含まれるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Initial_Frequency」として例えば-1000~1000ppmの範囲の任意の値を設定可能である。
「Minimum_SSC_Deviation」は、変調用信号の波形の周波数偏移の最小値を示すパラメータである。例えばUSB4の規格の要求では、「Minimum_SSC_Deviation」の値には-5000ppm,-4700ppm,-5300ppm,-5600ppmが含まれるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Minimum_SSC_Deviation」として例えば-7000ppmから後述する「Overshoot_Peak-Step2」ppmと「Initial_Frequency」ppmとのいずれか小さい方までの範囲で任意の値を設定可能である。
「Maximum_SSC_deviation」は、第5区間から第8区間までの三角波の周波数偏移の最大値を示すパラメータであり、「Minimum_SSC_deviation」と「SSC_Deviation」との和として、下記の式(7)に示すように算出される。
Figure 0007169500000007
「Overshoot_Peak」は、複数の時間区間のうちの第1区間の最後における、基準周波数Fcからの変調用信号の波形の周波数偏移を示すパラメータである。USB4の規格の要求では、「Overshoot_Peak」の値は1300ppmであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Overshoot_Peak」として例えば「Initial_Frequency」から「SSC_Deviation」までの範囲の任意の値を設定可能である。
「Step1」は、複数の時間区間のうちの第2区間における変調用信号の波形の周波数偏移を示すパラメータである。USB4の規格の要求では、「Step1」の値は1400ppmであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Step1」として例えば、0から後述する「Step2」までの任意の値を設定可能である。また、DP1.4の場合には、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Step1」として例えば、0から「Overshoot_Peak-Minimum_SSC_Deviation」までの範囲の任意の値を設定可能である。
「Step2」は、複数の時間区間のうちの第3区間における変調用信号の波形の周波数偏移を示すパラメータである。USB4の規格の要求では、「Step2」の値は2200ppmであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、「Step2」として例えば「Step1」から「Minimum_SSC_Deviation」までの範囲の任意の値を設定可能である。なお、DP1.4の場合には「Step2」は存在しない。
「SSC_slope」は、第5区間から第9区間までの三角波の傾きを示すパラメータであり、「SSC_Deviation」と「SSC_Frequency」とを用いて、下記の式(8)により算出される。
Figure 0007169500000008
dt1は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが非線形である第1区間の時間幅を示すパラメータである。USB4の規格の要求では、dt1の値は0.5μsであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、dt1として例えば0.1~1.5μsの範囲で任意の値を設定可能である。
dt2は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが線形である第2区間の時間幅を示すパラメータである。dt2の値は、USB4の規格の要求では0.2μsであり、DP1.4の規格の要求では1.0μsであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、dt2として例えば0.1~1.5μsの範囲で任意の値を設定可能である。
dt3は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが線形である第3区間の時間幅を示すパラメータである。dt3の値は、USB4の規格の要求では0.8μsであるが、変調制御部42には操作部40への操作入力により、dt3として例えば0.1~1.5μsの範囲で任意の値を設定可能である。一方、DP1.4の場合には、dt3の値は、後述する式(11)により算出されるdt5を用いて、下記の式(9)により算出される。
Figure 0007169500000009
dt4は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが線形である第4区間の時間幅を示すパラメータであり、「Overshoot_Peak」と、「Step2」と、「Minimum_SSC_deviation」と、「SSC_slope」とを用いて、下記の式(10)により算出される。一方、DP1.4の場合には、dt4=0である。
Figure 0007169500000010
dt5は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが線形である第5区間の時間幅を示すパラメータであり、「SSC_Frequency」を用いて、下記の式(11)に示すように算出される。
Figure 0007169500000011
dt9は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが線形である第9区間の時間幅を示すパラメータであり、dt5と、「Initial_Frequency」と、「Maximum_SSC_deviation」と、「SSC_slope」とを用いて、下記の式(12)により算出される。一方、DP1.4の場合には、dt9=dt5である。
Figure 0007169500000012
dt0は、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きが0である第0区間の時間幅を示すパラメータであり、下記の式(13)に示すように、第1区間から第9区間までの時間幅の和を、変調用信号の1フレームの時間幅から減算することで得られる。
Figure 0007169500000013
ところで、累積加算部26においては、動作クロックの分解能や、使用可能なビット数の制限などによって、変調用信号の波形のフレームの先頭(若しくは最後尾)で出力が元の値に正しく戻らないことが起こり得る。このような場合、図5(a)に示すように、時間の経過とともに元の値からのずれが積算されて、周波数偏移の中心周波数が変化してしまうという問題がある。そこで、累積加算部26は、図5(b)に示すように、フレーム周波数カウント部21のカウント値に基づいて、変調用信号の波形の1フレームごとの値を所定値にリセットするようになっている。例えば、累積加算部26は、変調用信号の波形のフレームの先頭(若しくは最後尾)の値を「Initial_Frequency」の値にリセットしてもよい。
図1に示す変調部35は、変調用信号発生器20のオフセット加算部27から出力された変調用信号で基準信号発生源10から出力された基準信号を周波数変調してSSC変調信号を発生するものであり、加算器35aを含んで構成される。
加算器35aは、基準信号発生源10から入力される基準信号と、変調用信号発生器20から入力される変調用信号とを加算することにより、周波数をスペクトラム拡散したSSC変調信号を出力する。
以下、本実施形態のSSC発生器1を用いるスペクトラム拡散クロック発生方法について、図6及び図7のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。ここでは、変調用信号発生器20が周期的バーストモード時又は連続的モード時の変調用信号を生成する場合を例に挙げる。
まず、ユーザによる操作部40への操作入力により、SSC変調に関する各種パラメータとして、所望の規格、スプレッド方式、基準周波数Fc、「SSC_Deviation」、「SSC_Frequency」、「Initial_Frequency」、「Minimum_SSC_Deviation」、「Overshoot_Peak」、「Step1」、「Step2」、dt1、dt2、dt3などの情報が入力される(ステップS1)。
次に、変調制御部42は、ステップS1でユーザにより入力された各種パラメータを、基準信号発生源10や変調用信号発生器20に設定する(変調制御ステップS2)。変調制御ステップS2は、ステップS4以降の処理によって生成される変調用信号の波形を制御するためのステップである。
次に、基準信号発生源10は、基準周波数Fcの基準信号を発生する(基準信号発生ステップS3)。
次に、傾き正負情報出力部22は、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの正負を表す傾き正負情報を出力する(傾き正負情報出力ステップS4)。
次に、傾き絶対値情報出力部23は、フレーム周波数カウント部21からのカウント値に基づいて、変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの絶対値を表す傾き絶対値情報を出力する(傾き絶対値情報出力ステップS5)。
次に、乗算部24は、傾き正負情報出力ステップS4から出力された傾き正負情報と、傾き絶対値情報出力ステップS5から出力された傾き絶対値情報を乗算して得られる傾きを表す傾き情報を出力する(乗算ステップS6)。
次に、累積加算部26は、乗算ステップS6から出力された傾き情報を所定のクロック周期Tclkごとに累積加算することで、変調用信号を生成する(累積加算ステップS7)。なお、ステップS4~S7は、変調用信号を発生する変調用信号発生ステップに相当する。
次に、変調部35は、累積加算ステップS7から出力された変調用信号で基準信号発生ステップS3から出力された基準信号を周波数変調して、SSC変調の掛かった信号(SSC変調信号)を発生する(変調ステップS8)。
次に、変調制御部42は、SSC変調を停止する指示が操作部40に入力されたか否かを判断する(ステップS9)。SSC変調を停止する指示が操作部40に入力されていない場合には、引き続きステップS4以降の処理が実行される。一方、SSC変調を停止する指示が操作部40に入力された場合には、変調制御部42は、上記一連のスペクトラム拡散クロック発生処理を終了する。
以下、図7のフローチャートを参照しながら、図6のフローチャートにおけるステップS5の処理の詳細を説明する。ここでは、変調用信号の波形が曲線状になる時間幅dt1の第1区間における処理についてのみ説明する。
まず、変調制御部42は、ステップS1でユーザにより入力された規格がUSB4であるかDP1.4かを判断する(ステップS11)。
ステップS11においてユーザによりUSB4が入力されたと判断された場合、傾き絶対値情報出力部23は、変調用信号の波形が三角関数(例えば、正弦関数)で表される第1区間において、その三角関数を微分して得られる関数(例えば、余弦関数)をマクローリン展開したN次の多項式に従って傾き絶対値情報を所定のクロック周期Tclkごとに算出する(曲線傾き算出ステップS12)。
一方、ステップS11においてユーザによりDP1.4が入力されたと判断された場合、傾き絶対値情報出力部23は、変調用信号の波形が2次関数で表される第1区間において、その2次関数を微分して得られる1次関数に従って傾き絶対値情報を所定のクロック周期Tclkごとに算出する(曲線傾き算出ステップS13)。
以上説明したように、本実施形態に係るSSC発生器1は、変調用信号の波形が曲線状になる第1区間において、N次の多項式に従って傾き絶対値情報を所定のクロック周期Tclkごとに算出するため、トレーニング中の変調用信号の特定の時間区間における曲線状の波形を容易に生成することができる。
また、本実施形態に係るSSC発生器1は、変調用信号の波形が三角関数で表される第1区間において、その三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って傾き絶対値情報を算出するため、演算量を抑えて第1区間の傾き絶対値情報を算出することができる。
また、本実施形態に係るSSC発生器1は、曲線傾き算出部230を4つの乗算器231~234と2つの加算器235,236とにより構成できるため、FPGAを用いて簡易に曲線傾き算出部230を構成することができる。
また、本実施形態に係るSSC発生器1は、変調用信号の波形が2次関数で表される第1区間において、その2次関数を微分して得られる1次関数に従って傾き絶対値情報を算出するため、演算量を抑えて第1区間の傾き絶対値情報を算出することができる。
また、本実施形態に係るSSC発生器1は、曲線傾き算出部230を1つの乗算器237と1つの加算器238とにより構成できるため、FPGAを用いて簡易に曲線傾き算出部230を構成することができる。
また、本実施形態に係るSSC発生器1は、操作部40への操作入力により変調用信号の各種パラメータを任意に設定することができるため、あらかじめ波形ファイルを用意することなく、用途に応じて様々な波形をその都度生成することができる。特に、本実施形態に係るSSC発生器1は、規格の要求を超えた変調用信号の各種パラメータを設定することが可能であるため、規格外のSSC変調信号に対するDUTの耐性を試験することもできる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るパルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法について、図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。また、第1の実施形態と同様の動作についても適宜説明を省略する。
図8に示すように、第2の実施形態に係る誤り率測定装置100は、DUT200から送信される被測定信号のBERを測定するものであって、パルスパターン発生装置50と、データ記憶部51と、信号受信部52と、同期検出部53と、誤り率算出部54と、操作部55と、表示部56と、制御部57と、を備える。
データ記憶部51は、RAMなどのメモリによって構成され、基準になるデータ信号(低レベル電圧:「0」と高レベル電圧:「1」のデータ)をあらかじめ記憶している。
図9に示すように、パルスパターン発生装置50は、スペクトラム拡散されたSSC変調信号を用いて所望のパルスパターン信号を発生するものであり、第1の実施形態のSSC発生器1と、パルスパターン発生部2と、を備える。
パルスパターン発生装置50は、データ記憶部51から読み込んだデータ信号を、SSC発生器1により発生されたSSC変調信号を用いて変調することにより、パルスパターン信号を生成する。そして、パルスパターン発生装置50は、このようにして生成されたパルスパターン信号を試験信号としてDUT200に送信するようになっている。このとき、DUT200は、パルスパターン発生装置50から送信されたパルスパターン信号を受信して、受信したパルスパターン信号を被測定信号として信号受信部52に送信する。
パルスパターン発生部2は、SSC発生器1により発生されたSSC変調信号と、データ記憶部51から入力されるデータ信号を入力とし、データ信号をSSC変調信号で変調した所望の繰り返しパターンによるパルスパターン信号を発生するようになっている。例えば、パルスパターン発生部2は、DUT200に入力する既知パターンのパルスパターン信号(試験信号)として、SSC変調信号により変調されたPRBS(Pseudo-Random Bit Sequence:擬似ランダム・ビット・シーケンス)パターン、繰り返し信号としての0,1の連続パターン、任意のパターンからなるプログラマブルパターンを発生する。
図8に示す信号受信部52は、DUT200から送信された被測定信号を受信し、受信した被測定信号を同期検出部53に出力するようになっている。また、信号受信部52は、判断部52aと、切替指示出力部52bとを含む。
判断部52aは、遷移トリガに基づいて、DUT200に搭載されたリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したか否かを判断するようになっている。ここで、この遷移トリガは、DUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したことを示すトリガであり、DUT200から送信されたものであってもよく、DUT200から送信された被測定信号に基づいて信号受信部52が生成したものであってもよい。
切替指示出力部52bは、判断部52aによりDUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したと判断された場合に、SSC発生器1の切替制御部25に切替指示を出力するようになっている。
同期検出部53は、データ記憶部51から読み込んだデータ信号と、信号受信部52から出力された被測定信号との同期を取るようになっている。そして、同期検出部53は、同期が取れた状態の被測定信号を誤り率算出部54に出力する。
誤り率算出部54は、DUT200を試験するための試験信号の入力に伴ってDUT200から出力される被測定信号と試験信号とを比較して、被測定信号の誤り率を算出するものである。例えば、誤り率算出部54は、同期検出部53から出力された被測定信号と、データ記憶部51に記憶されているデータ信号とを順次比較することにより、被測定信号の誤りビットを検出するとともに、被測定信号のBERを算出するようになっている。
操作部55は、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、第1の実施形態における操作部40と同様に構成され、ユーザによる表示部56の表示画面に対応する入力面への接触操作が制御部57に通知されるようになっている。
表示部56は、第1の実施形態における表示部41と同様に構成され、制御部57による表示制御に基づき、誤り率算出部54により算出された被測定信号のBERなどの各種表示内容を表示するようになっている。
制御部57は、第1の実施形態における変調制御部42と同様に構成され、誤り率測定装置100を構成する上記各部の動作を制御するようになっている。また、制御部57は、ROM等に記憶された所定のプログラムをRAMに移して実行することにより、誤り率算出部54の少なくとも一部をソフトウェア的に構成することが可能である。なお、誤り率算出部54の少なくとも一部は、FPGAやASICなどのデジタル回路で構成することも可能である。あるいは、誤り率算出部54の少なくとも一部は、デジタル回路によるハードウェア処理と所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成することも可能である。
なお、本実施形態における操作部55、表示部56、及び制御部57は、それぞれ第1の実施形態における操作部40、表示部41、及び変調制御部42を兼ねていてもよい。
DUT200は、リンク状態管理機構を搭載しており、リンク状態管理機構が例えば図11に示すような任意のステートに遷移した状態で、誤り率測定装置100から入力された試験信号を誤り率測定装置100の被測定信号として出力する(折り返す)ようになっている。DUT200が対応する規格の例としては、PCIe Gen1~4、USB3.1~4、DP1.4、CEI(Common Electrical Interface)、Ethernet(登録商標)、InfiniBandなどが挙げられる。
DUT200は、信号受信部210と、信号送信部220と、を含む。さらに、信号受信部210は、クロック再生回路211と、データ抽出部212と、を含む。
クロック再生回路211は、誤り率測定装置100から送信された試験信号から再生クロック信号を生成する。データ抽出部212は、クロック再生回路211から出力される再生クロック信号を動作クロックとして使用して、誤り率測定装置100から入力された試験信号のデータを抽出し、抽出したデータを信号送信部220に出力する。例えば、データ抽出部212は、少なくとも1つの0/1判定器を有しており、各0/1判定器にクロック再生回路211からの再生クロック信号が入力されることで、誤り率測定装置100から送信された試験信号のレベルの判定を再生クロック信号のタイミングで行うことができる。
信号送信部220は、データ抽出部212により抽出された試験信号のデータを被測定信号として誤り率測定装置100に出力するようになっている。また、信号送信部220は、DUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したことを示す遷移トリガを、誤り率測定装置100の信号受信部52に送信するようになっていてもよい。
以下、本実施形態のパルスパターン発生方法及び誤り率測定方法について、図10のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
まず、パルスパターン発生装置50のSSC発生器1は、SSC変調信号を発生する(ステップS31)。
次に、パルスパターン発生装置50のパルスパターン発生部2は、データ記憶部51から読み込んだデータ信号をSSC変調信号で変調して、所望の繰り返しパターンによるパルスパターン信号を発生する(ステップS32)。
次に、判断部52aは、DUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したか否かを判断する(判断ステップS33)。この判断は、DUT200から遷移トリガが送信されたか否か、あるいは、DUT200から送信された被測定信号に基づいて信号受信部52が遷移トリガを生成したか否かに基づいて行われる。
次に、切替指示出力部52bは、判断ステップS33によりDUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移したと判断された場合に、SSC発生器1の切替制御部25に切替指示を出力する(切替指示出力ステップS34)。
次に、誤り率算出部54は、DUT200を試験するための試験信号の入力に伴ってDUT200から出力される被測定信号と試験信号とを比較して、被測定信号の誤り率を算出する(誤り率算出ステップS35)。ここで、試験信号は、ステップS32により発生されたパルスパターン信号である。
以上説明したように、本実施形態に係るパルスパターン発生装置50は、SSC発生器1からのSSC変調信号とデータ記憶部51から入力されるデータ信号とから所望の繰り返しパターンによるパルスパターン信号を発生することができる。
また、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、SSC変調信号により変調されたパルスパターン信号を試験信号として用いて、DUT200のリンク状態管理機構が所定のステートに遷移した場合に、DUT200の誤り率測定を行うことができる。
1 SSC発生器
2 パルスパターン発生部
10 基準信号発生源
20 変調用信号発生器
22 傾き正負情報出力部
23 傾き絶対値情報出力部
24 乗算部
26 累積加算部
35 変調部
42 変調制御部
50 パルスパターン発生装置
54 誤り率算出部
100 誤り率測定装置
200 DUT
230 曲線傾き算出部
231,232,233,234,237 乗算器
235,236,238 加算器

Claims (12)

  1. 基準周波数Fcの基準信号を発生する基準信号発生源(10)と、
    変調用信号を発生する変調用信号発生器(20)と、
    前記変調用信号で前記基準信号を周波数変調してスペクトラム拡散クロック信号を発生する変調部(35)と、を備え、
    前記変調用信号発生器は、
    前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの正負を表す傾き正負情報を出力する傾き正負情報出力部(22)と、
    前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの絶対値を表す傾き絶対値情報を出力する傾き絶対値情報出力部(23)と、
    前記傾き正負情報と前記傾き絶対値情報を乗算して得られる前記傾きを表す傾き情報を出力する乗算部(24)と、
    前記傾き情報を所定のクロック周期ごとに累積加算することで、前記変調用信号を生成する累積加算部(26)と、を備え、
    前記傾き絶対値情報出力部は、前記変調用信号の波形が曲線状になる時間区間において、N次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を前記所定のクロック周期ごとに算出する曲線傾き算出部(230)を含むことを特徴とするスペクトラム拡散クロック発生器。
  2. 前記曲線傾き算出部は、前記変調用信号の波形が三角関数で表される時間区間において、前記三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項1に記載のスペクトラム拡散クロック発生器。
  3. 前記曲線傾き算出部は、少なくとも4つの乗算器(231~234)と、少なくとも2つの加算器(235,236)とにより構成され、前記少なくとも4つの乗算器及び前記少なくとも2つの加算器により前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項2に記載のスペクトラム拡散クロック発生器。
  4. 前記曲線傾き算出部は、前記変調用信号の波形が2次関数で表される時間区間において、前記2次関数を微分して得られる1次関数に従って前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項1に記載のスペクトラム拡散クロック発生器。
  5. 前記曲線傾き算出部は、少なくとも1つの乗算器(237)と、少なくとも1つの加算器(238)とにより構成され、前記少なくとも1つの乗算器及び前記少なくとも1つの加算器により前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項4に記載のスペクトラム拡散クロック発生器。
  6. 基準周波数Fcの基準信号を発生する基準信号発生ステップ(S3)と、
    変調用信号を発生する変調用信号発生ステップ(S4~S7)と、
    前記変調用信号で前記基準信号を周波数変調してスペクトラム拡散クロック信号を発生する変調ステップ(S8)と、を含み、
    前記変調用信号発生ステップは、
    前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの正負を表す傾き正負情報を出力する傾き正負情報出力ステップ(S4)と、
    前記変調用信号の波形の周波数偏移の傾きの絶対値を表す傾き絶対値情報を出力する傾き絶対値情報出力ステップ(S5)と、
    前記傾き正負情報と前記傾き絶対値情報を乗算して得られる前記傾きを表す傾き情報を出力する乗算ステップ(S6)と、
    前記傾き情報を所定のクロック周期ごとに累積加算することで、前記変調用信号を生成する累積加算ステップ(S7)と、を含み、
    前記傾き絶対値情報出力ステップは、前記変調用信号の波形が曲線状になる時間区間において、N次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を前記所定のクロック周期ごとに算出する曲線傾き算出ステップ(S12,S13)を含むことを特徴とするスペクトラム拡散クロック発生方法。
  7. 前記曲線傾き算出ステップは、前記変調用信号の波形が三角関数で表される時間区間において、前記三角関数を微分して得られる関数をマクローリン展開したN次の多項式に従って前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項6に記載のスペクトラム拡散クロック発生方法。
  8. 前記曲線傾き算出ステップは、前記変調用信号の波形が2次関数で表される時間区間において、前記2次関数を微分して得られる1次関数に従って前記傾き絶対値情報を算出することを特徴とする請求項6に記載のスペクトラム拡散クロック発生方法。
  9. 前記請求項1から請求項5のいずれかに記載のスペクトラム拡散クロック発生器により発生された前記スペクトラム拡散クロック信号を用いてパルスパターン信号を発生することを特徴とするパルスパターン発生装置。
  10. 前記請求項6から請求項8のいずれかに記載のスペクトラム拡散クロック発生方法により発生された前記スペクトラム拡散クロック信号を用いてパルスパターン信号を発生するステップ(S32)を含むことを特徴とするパルスパターン発生方法。
  11. 前記請求項9に記載のパルスパターン発生装置(50)と、
    被試験対象(200)を試験するための試験信号の入力に伴って前記被試験対象から出力される被測定信号と前記試験信号とを比較して、前記被測定信号の誤り率を算出する誤り率算出部(54)と、を備え、
    前記試験信号は、前記パルスパターン発生装置により発生された前記パルスパターン信号であることを特徴とする誤り率測定装置。
  12. 前記請求項10に記載のパルスパターン発生方法と、
    被試験対象(200)を試験するための試験信号の入力に伴って前記被試験対象から出力される被測定信号と前記試験信号とを比較して、前記被測定信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップ(S35)と、を含み、
    前記試験信号は、前記パルスパターン発生方法により発生された前記パルスパターン信号であることを特徴とする誤り率測定方法。
JP2021028462A 2021-02-25 2021-02-25 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法 Active JP7169500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021028462A JP7169500B2 (ja) 2021-02-25 2021-02-25 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021028462A JP7169500B2 (ja) 2021-02-25 2021-02-25 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022129686A JP2022129686A (ja) 2022-09-06
JP7169500B2 true JP7169500B2 (ja) 2022-11-11

Family

ID=83150922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021028462A Active JP7169500B2 (ja) 2021-02-25 2021-02-25 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7169500B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006217539A (ja) 2005-02-07 2006-08-17 Fujitsu Ltd スペクトラム拡散クロック発生回路およびスペクトラム拡散クロック発生回路の制御方法
JP2013255164A (ja) 2012-06-08 2013-12-19 Renesas Electronics Corp 半導体装置
US20170093604A1 (en) 2015-09-24 2017-03-30 Semiconductor Components Industries, Llc Spread spectrum clock generator and method therefor
US20190173454A1 (en) 2017-12-06 2019-06-06 Lg Display Co., Ltd. Spread spectrum clock generation apparatus and method, and display device and touch display device
JP7122426B1 (ja) 2021-03-23 2022-08-19 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP2022122458A (ja) 2021-02-10 2022-08-23 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0822426B2 (ja) * 1987-07-14 1996-03-06 本田技研工業株式会社 金属部材の防錆処理法
JP2001069039A (ja) * 1999-08-31 2001-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd スペクトラム拡散信号受信装置およびスペクトラム拡散信号受信方法
JP7193504B2 (ja) * 2020-07-20 2022-12-20 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP7185713B2 (ja) * 2020-08-19 2022-12-07 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006217539A (ja) 2005-02-07 2006-08-17 Fujitsu Ltd スペクトラム拡散クロック発生回路およびスペクトラム拡散クロック発生回路の制御方法
JP2013255164A (ja) 2012-06-08 2013-12-19 Renesas Electronics Corp 半導体装置
US20170093604A1 (en) 2015-09-24 2017-03-30 Semiconductor Components Industries, Llc Spread spectrum clock generator and method therefor
US20190173454A1 (en) 2017-12-06 2019-06-06 Lg Display Co., Ltd. Spread spectrum clock generation apparatus and method, and display device and touch display device
JP2022122458A (ja) 2021-02-10 2022-08-23 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP7122426B1 (ja) 2021-03-23 2022-08-19 アンリツ株式会社 スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022129686A (ja) 2022-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7122426B1 (ja) スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
US7020567B2 (en) System and method of measuring a signal propagation delay
WO2010100955A1 (en) Method and apparatus for time vernier calibration
US20040153267A1 (en) System and method of testing a transceiver
US11588479B2 (en) Spread spectrum clock generator and spread spectrum clock generation method, pulse pattern generator and pulse pattern generation method, and error rate measuring device and error rate measuring method
JP7193504B2 (ja) スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP7185713B2 (ja) スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
US10353917B2 (en) Method and apparatus for analyzing a transmission signal
JP7169500B2 (ja) スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
US8479081B2 (en) Method for visually confirming a relationship between an edited packet and serial data
JP6606211B2 (ja) スペクトラム拡散クロック発生器およびパルスパターン発生装置とスペクトラム拡散クロック発生方法およびパルスパターン発生方法
JP2006090788A (ja) 伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラム
CN112269422A (zh) 一种时钟发生电路以及展频测试系统
US11165552B2 (en) Clock recovery device, an error rate measurement device, a clock recovery method, and an error rate measurement method
US10050631B1 (en) Systems and methods for synchronizing multiple oscilloscopes
TW201303533A (zh) 距離量測方法及系統
JP2022034645A (ja) スペクトラム拡散クロック発生器及びスペクトラム拡散クロック発生方法、パルスパターン発生装置及びパルスパターン発生方法、並びに、誤り率測定装置及び誤り率測定方法
JP2021145215A (ja) パターン同期回路、それを用いた誤り率測定装置、及びパターン同期方法
JP2004287738A (ja) 伝送波形解析装置
JP2006003255A (ja) ジッタ測定方法およびジッタ測定装置
JP7162629B2 (ja) ネットワーク試験装置およびネットワーク試験方法
JP3360009B2 (ja) ビット誤り測定装置
JP7399146B2 (ja) 誤り検出装置および誤り検出方法
JP7058308B2 (ja) 誤り率測定装置、及び誤り率測定方法
EP2172858A1 (en) Circuit simulation apparatus and method, medium containing circuit simulation program

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221003

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20221007

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20221012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7169500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150