JP2006090788A - 伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラム - Google Patents

伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 高速ディジタル信号等の伝送に用いられる伝送路の伝送マージンの検証に関し、検証精度の向上を図る。
【解決手段】 検証すべき対象装置(44)に対応する擬似伝送路(伝送路56、62、66等)の伝送路損失及び立上り波形を測定する測定部(LSIテスター4、ネットワークアナライザ6、パルスジェネレータ8、オシロスコープ10等)と、この測定部で測定された前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出し、この伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する演算部(テスターコントローラ12)とを備えた構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高速ディジタル信号等を伝送する各種伝送路の伝送マージンの自動検証に関し、既存の測定器の組合せ等により自動検証を実現する伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラムに関する。
近年、ディジタル電子機器に求められる情報処理量の増加に伴い、機器内のディジタル信号の伝送速度が高速化されている。高速ディジタル信号を伝送する伝送路について、その伝送マージンの検証が必要とされる所以である。
伝送路の伝送マージンの検証には、伝送路の各要素部品の規格と、一般的な伝送工学理論に基づいた机上計算により行われてきたが、その検証結果には誤差が多いため、製品の動作を保証する根拠にその検証結果を用いるには不十分であった。
このような伝送路やその伝送マージンに関し、下記の特許文献1、2、3が存在している。特許文献1では、A/D変換装置について、アナログ入力端子と兼用している外部トリガ入力端子からの外部トリガでA/D変換動作を開始した場合、アナログ入力でない外部トリガ信号として入力している信号までもA/D変換してしまうため、A/D変換が完了するまで1チャネル分の時間の無駄があり、これが割込信号の発生を1チャネル分遅延させてしまうという課題に対し、変換動作時間の短縮化及び誤動作を防止したA/D変換装置を開示したにすぎないものである。
また、特許文献2では、高周波回路設計支援装置として、補正データ生成部を持ち、状態図表示部における状態図パーツの座標変化量を、対応する回路図シンボルのパラメータ変化量に換算する構成が開示されている。
また、特許文献3では、高周波回路設計及び高周波測定に関し、高周波用半導体素子の入力端及び出力端に設けるインピーダンス整合回路のパラメータ決定について開示している。
特開平5−276039号公報 特開平11−232314号公報 特開2002−245107号公報
ところで、伝送路の伝送マージンについて、その検証が不十分な場合には製品の動作を保証する根拠としては許容することができない。斯かる課題について、特許文献1〜3には全く開示されておらず、それを解決する技術の開示や示唆もない。
そこで、本発明は、高速ディジタル信号等の伝送に用いられる伝送路の伝送マージンの検証に関し、検証精度の向上を図ることを目的とする。
また、本発明の他の目的は、実測による検証精度の向上を図るとともに、測定工数の簡略化、自動検証を実現することにある。
上記目的を達成するため、本発明の伝送マージンの検証装置は、検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定する測定部と、この測定部で測定された前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出し、この伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する演算部とを備えた構成である。
この伝送マージンの検証装置では、検証すべき対象装置に対応するため、単一又は複数の擬似伝送路を準備し、その擬似伝送路について、伝送路損失及び立上り波形が測定部により測定される。そこで、演算部では、測定部で測定された伝送路損失及び立上り波形を参照し、対象装置の伝送波形を算出し、この伝送波形と対象装置のマスクとの関係付けを行い、対象装置の伝送マージンを算出している。
上記目的を達成するためには、前記測定部において、シミュレータにより算出した前記擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定する構成としてもよい。即ち、擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形の測定データには、必ずしも実測データを用いる必要はない。そこで、シミュレータを用いて擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を算出する。この場合、擬似伝送路もシミュレーション処理により想定されるものであってもよい。
上記目的を達成するためには、前記測定部にシミュレータとの連携により、プリエンファシス又は多値符号を含む伝送波形に対する立上り波形を取得する構成としてもよい。即ち、伝送波形には、プリエンファシス又は多値符号を含む複雑な伝送波形を用いることにより、その伝送波形に対する立上り波形を取得すれば、対象装置の伝送マージンの検証精度の向上に寄与することができる。ここで、プリエンファシス又は多値符号を含む複雑な伝送波形とは、信号伝送において、信号のある周波数成分を他の成分に対して相対的に増強してSN比を向上し、歪みを減らすようにした処理を伴う信号や、「0」と「1」以外の数値(多値)符号を表す信号等の複雑な形態の信号波形である。
上記目的を達成するため、本発明の伝送マージンの検証方法は、検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を取得する処理と、前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出する処理と、前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する処理とを含む構成である。
この伝送マージンの検証方法では、検証すべき対象装置に対応するため、単一又は複数の擬似伝送路を準備し、その擬似伝送路について伝送路損失及び立上り波形を測定する。この処理の後、伝送路損失及び立上り波形を参照し、対象装置の伝送波形を算出する。そして、測定された伝送波形と対象装置のマスクとの関係付けを行うことにより、対象装置の伝送マージンを算出する。この結果、測定工数の簡略化、自動検証が実現されるとともに、伝送マージンの検証精度の向上が図られる。
上記目的を達成するため、本発明の伝送マージンの検証プログラムは、検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を表すデータを取得するステップと、前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出するステップと、前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出するステップとを含み、これらのステップをコンピュータに実行させる構成である。このようなステップを備えた検証プログラムをコンピュータに実行させれば、既述の伝送マージンの検証方法がコンピュータ処理により実現でき、伝送マージンの自動検証を行える。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
(1) 高速ディジタル信号等の伝送に用いられる伝送路の伝送マージンの検証に関し、検証精度を向上させることができる。
(2) 検証工数の簡略化とともに多項目にわたる伝送マージンの自動検証を確立することきができる。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る伝送マージン検証装置を示す図である。
この伝送マージン検証装置2には、測定部の一例である複数の測定器としてLSI(Large Scale Integration )テスター4、ネットワークアナライザ6、パルスジェネレータ8、オシロスコープ10等が設置されているとともに、テスターコントローラ12が設置されている。この実施形態では、LSIテスター4には複数種類の個別の測定器としてネットワークアナライザ6、パルスジェネレータ8、オシロスコープ10が組み合わせられている。また、テスターコントローラ12は、測定データの演算処理部とともに各種測定器の機能制御部の一例である。即ち、テスターコントローラ12は、各測定器の機能の選択及び/又は制御を行い、自動測定・検証機能を実現している。
テスターコントローラ12はコンピュータ等で構成され、ROM(Read-Only Memory)に格納された測定プログラム、検証プログラム等の実行により、セレクタ14、16、スイッチ17等の選択、データ等の設定、演算等を実行する。ネットワークアナライザ6は、LSIテスター4の評価用プリント配線板18の上に被測定物として設置されたテストボード20のデータ出力D1を受けて損失を測定し、このネットワークアナライザ6の測定出力がセレクタ14、16に加えられている。テストボード20は例えば、伝送マージンを測定すべき伝送路である。パルスジェネレータ8は、テスターコントローラ12によるデータ設定に基づきデータを作成し、この出力がセレクタ16に加えられている。オシロスコープ10は、テストボード20からのデータ出力D2を受け、その波形の表示を行うが、この測定出力がセレクタ14に加えられている。セレクタ14には、ネットワークアナライザ6及びオシロスコープ10の各出力が加えられるとともに、テスターコントローラ12から制御出力が加えられており、このセレクタ14により選択された測定結果出力がテスターコントローラ12に加えられる。テスターコントローラ12は、セレクタ14で選択された既述の出力を受け、パルスジェネレータ8に対するデータ設定、セレクタ16に対する選択制御信号を発生している。
テストボード20には、セレクタ16の選択により、ネットワークアナライザ6又はパルスジェネレータ8の何れか一方の出力が加えられ、データ出力D1、D2が得られる。この結果、オシロスコープ10では波形観測、ネットワークアナライザ6では損失が測定される。
この実施形態において、テスターコントローラ12に外部装置としてのシミュレータ19を接続し、シミュレータ19から実測データに準ずるデータを取り込むようにしてもよい。
次に、テスターコントローラについて、図2を参照して説明する。図2は、テスターコントローラの構成例を示している。
このテスターコントローラ12は例えば、パーソナルコンピュータで構成され、CPU(Central Processing Unit )22、記憶部24、RAM(Random-Access Memory)26、入出力部28、表示部30等を備えている。CPU22は、記憶部24に格納されている各種プログラムを実行するとともに、各種の測定制御や測定値の演算、検証等の処理を実行する。記憶部24はROM等を備えており、例えば、ROMには測定制御プログラム32、検証プログラム34が格納され、各種の測定データや規格(スペック)等のデータを格納するデータベース36やライブラリ38が設けられている。RAM26には測定データや演算途上のデータが格納される。入出力部28は、各種データの入出力を担当し、例えば、キーボードにより各種の規格値の入力、CD−ROMからのデータ入力を担当するとともに、データ出力を担当する。このデータ出力には、CD−ROMへの書込み等も包含される。表示部30はLCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、画像によるデータ提示等を行う。
斯かる構成のテスターコントローラ12を用いれば、伝送マージン検証装置2(図1)に設置された各種の測定器に関し、測定器の選択や各測定器の機能選択、測定データの各種処理を迅速かつ容易に実行することができる。なお、テスターコントローラ12は、例えば、図3に示すように、記憶部24にシミュレーションプログラム39を格納し、テスターコントローラ12をシミュレータとして構成するようにしてもよい。
次に、テストボードを用いた伝送系の伝送マージンの検証について、図4を参照して説明する。図4は、テストボードに設置される伝送系及び測定器の構成例を示している。図1と同一部分には同一符号を付してある。
LSIテスター4は、テストボード20に搭載されるリレーの制御により、各種外部測定器としてネットワークアナライザ6、パルスジェネレータ8、オシロスコープ10とテストボード20との接続を変更する。テストボード20に接続された測定器例えば、ネットワークアナライザ6及びオシロスコープ10は、テスターコントローラ12により制御され、測定を行う。その測定結果がテスターコントローラ12に読み込まれ、被測定系である伝送路40の損失や伝送路40に対するノイズ源42からのノイズを測定することができる。
次に、伝送マージンを検証するための対象装置について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、伝送マージン検証装置により伝送マージンを検証する対象装置の一例を示す図、図6はその対象装置の構成を示す図である。
この対象装置44にはPIU(Plug in Unit)としてのプリント配線板(以下「PT板」という)46、48、BWB(Back Wiring Board )としてのPT板50が備えられ、PT板46には送信デバイス52、PT板48には受信デバイス54が備えられている。これら送信デバイス52と受信デバイス54とを連結するため、PT板46には伝送路56及びBWBコネクタ(以下単に「コネクタ」と称する)58、PT板48にはコネクタ60、伝送路62及び結合コンデンサ64が備えられ、PT板50には伝送路66が備えられている。コネクタ58は、PT板46側の伝送路56とPT板50側の伝送路66との間に介在し、両者を結合させる。また、コネクタ60は、PT板48側の伝送路62とPT板50側の伝送路66との間に介在し、両者を結合させる。この実施形態では、結合コンデンサ64が設置されているが、このような結合コンデンサ64を設置していない対象装置44を用いてもよい。
このような対象装置44において、送信デバイス52側の出力波形(送信波形68)には出力振幅、波形の立上り時間/立下り時間(Tr/Tf)、出力ジッタ、受信デバイス54には波形マスク規格(SPEC)が存在し、損失については、PT板50、コネクタ58、60、結合コンデンサ64及び受信端整合により生じる。この場合、送信デバイス52から伝送路56、66、62を通して受信デバイス54に伝送される伝送波形は、高速ディジタル信号であって、2値符号、「0」、「1」以外の数値(多値)を表す多値符号やプリエンファシスを伴う複雑な信号であってもよい。プリエンファシスを伴う伝送波形は、信号伝送において、信号のある周波数成分を他の成分に対して相対的に増強してSN比を向上し、歪みを減らすようにした処理を伴う信号である。また、伝送波形には、例えば、音声帯域を用いてデータ伝送する場合、位相あるいは振幅を多数のレベルに分割し、入力データの複数ビットを1組としてそれらの各レベルに対応させる多値符号化された信号を含む。また、多値符号は、1符号を1バイトで構成するような符号、2個の2値符号を1個の4値符号に変換して伝送する2B1Qのような符号(ブロック符号)を含む。
そして、各伝送路56、62、66にはそれぞれ伝送路長及び伝送路損失が存在する。雑音については、コネクタストローク、PT板ストローク、電源雑音が存在し、PT板46、48、50によりジッタを生じる。これを図示すれば、図6に示す通り、送信デバイス52の送信波形68には振幅やジッタが生じ、送信デバイス52には雑音70が生じる。コネクタ58には雑音72が生じ、伝送路66の伝送波形74にはジッタが生じる。また、受信デバイス54には受信波形76に対し、波形マスク78が存在している。この波形マスク78は、受信デバイス54が受信できない波形振幅を表しており、このレベルを超えた受信波形76が受信デバイス54に受信される。
次に、本発明の第1の実施形態に係る伝送マージンの検証方法及び検証プログラムについて、図7を参照して説明する。図7は、伝送マージンの検証方法及び検証プログラムの処理手順を示している。
伝送マージンの検証は、図7に示すように、各種入力条件の入力(ステップS1)、伝送路損失の測定(ステップS2)、伝送波形の取得(ステップS3)、実伝送波形算出式の作成(ステップS4)、伝送路ジッタの取得(ステップS5)、伝送路ジッタと伝送路損失の関係式の作成(ステップS6)、受信デバイスのマスク規格との照合(ステップS7)の処理手順からなる。
各種入力条件の入力処理(ステップS1)は、検証するための入力条件をテスターコントローラ12に入力する。入力条件を具体的に列挙すれば、伝送速度、伝送距離、使用デバイスの入出力仕様等である。この入力条件について、図5の対象装置44を参照すると、伝送距離は伝送路長であり、使用デバイスの入出力仕様は、出力振幅、Tr/Tf、出力ジッタ、マスク規格等である。
伝送路損失の測定(ステップS2)は、LSIテスター4のテストヘッドに伝送路損失測定に用いるテストボード20を装着し、このテストボード20上に設置された異なる長さを持つ伝送路について伝送路損失を測定する(例えば、図9、図10)。この伝送路損失の測定には、ネットワークアナライザ6が用いられ、このネットワークアナライザ6はテストボード20の外部に接続される。伝送路損失としては、対象装置44中の伝送路56、62、66の損失及びコネクタ58、60の損失である。
伝送波形の取得(ステップS3)は、伝送路損失が測定された既述の伝送路について、パルスジェネレータ8及びオシロスコープ10を用いて伝送後の立上り波形を取得する(例えば、図11)。各伝送路にパルスジェネレータ8により信号を入力し、伝送後の立上り波形をオシロスコープ10により取得する。
実伝送波形の算出式の作成(ステップS4)は、伝送路損失と伝送波形とにより、実伝送波形を算出する計算式を作成する。ここで、実伝送波形とは対象装置44(図6)の伝送波形74である。この計算式の作成手順は、図8に示す通りである。即ち、対象装置の伝送路損失を求め(ステップS501)、受信端波形の算出と同様に、ステップS2、S3で測定された伝送路損失別の立上り波形より、対象装置44の伝送路損失における立上り波形を直線補完を以て求める(ステップS502)。
伝送路ジッタの取得(ステップS5)は、ステップS2で伝送路損失が測定された各伝送路について、パルスジェネレータ8とオシロスコープ10を用いて、伝送後のジッタ増加量を取得する。各伝送路にパルスジェネレータ8により信号を入力し、伝送後のジッタ増加量をオシロスコープ10により取得する(例えば、図11)。
伝送路ジッタと伝送路損失の関係式の作成(ステップS6)は、ステップS2、S5の結果を用いることにより、伝送路損失と伝送路ジッタの関係式を作成する。
そして、受信デバイス54のマスク規格との照合(ステップS7)では、ステップS4、S6の結果を用いることにより、伝送後の受信波形と受信デバイス54との関係を示す図を作成し、その合否を判定する。即ち、波形マージンを表す図(図12)を作成し、その合否を判定する。
次に、対象装置に対応する伝送路の前記伝送路損失の測定について、図9、図10及び図11を参照して説明する。図9は伝送路損失測定のために構成された擬似伝送路の構成を示す図、図10はネットワークアナライザが接続された擬似伝送路の構成を示す図、図11はパルスジェネレータ及びオシロスコープが接続された擬似伝送路の構成を示す図である。
図9に示すように、擬似伝送路を構成するためのPT板(BWB)80及びPT板(PIU)82が設置され、これらは直交方向に連結されている。PT板80には擬似伝送路として異なる長さの複数の伝送路84、86が隣接して設置され、PT板82には伝送路84に対応する伝送路88、90、伝送路86に対応する伝送路92、94が設置されている。これら伝送路84と伝送路88、90、伝送路86と伝送路92、94は、コネクタ96により連結されている。伝送路88の端子98は送信端、伝送路90の端子100は受信端に設定され、伝送路84、88、90及び端子98、100によって伝送波形測定系102が構成されている。伝送路92の端子104、伝送路94の端子106にはコネクタクロストークの測定のためのノイズ源42(図4)が接続されている。
このような構成において、図10に示すように、端子98、100にはネットワークアナライザ6が接続され、特定の入力による出力をネットワークアナライザ6が伝送路84、88、90を通して取得することにより、伝送路84、88、90の伝送路損失がネットワークアナライザ6に測定される。
また、上記構成において、図11に示すように、端子98にパルスジェネレータ8を接続するとともに、端子100にオシロスコープ10を接続する。この場合、端子98には任意の振幅を持つパルス108がパルスジェネレータ8から入力され、このパルス108が伝送路84、88、90に伝搬され、端子100から受信波形が取り出され、オシロスコープ10に入力される。この結果、オシロスコープ10には受信波形の立上りが測定される。
次に、波形マージンの測定について、図12を参照して説明する。図12には、横軸に時間T〔ps〕、縦軸に振幅V〔mV〕を取って波形マージンが示されている。
この波形マージンについて、Aは受信端波形の立上りを示し、Bは受信デバイスのマスクスペック、Cは雑音、Dはジッタを示している。この場合、受信デバイスにはマスクスペックBが存在し、このマスクスペックBは、その範囲を超えなければ、受信ができないことを表している。また、雑音Cの範囲を超えなければ、波形は雑音内に埋もれてしまうことになる。また、受信端波形を捉えるためには、ジッタDの範囲を超えなければならない。この場合、受信端波形AはジッタDの範囲を超えて存在しており、この受信端波形AとジッタDとの特定の時間軸上の振幅差が伝送マージンEとなる。
次に、受信端波形の算出について、図13を参照して説明する。図13の(A)は、損失をパラメータとした測定値線及び近似線を示す図、図13の(B)は、時間をパラメータとした測定値及び算出値を示す図である。
図13の(A)は、横軸に時間T〔ps〕、縦軸に電位V〔mV〕を取り、曲線aは例えば、5〔dB〕の損失をパラメータにした測定値を示し、曲線bは例えば、10〔dB〕の損失をパラメータにした測定値を示している。これらの測定値a、bから図13の(B)を作成する。即ち、図13の(B)では、横軸に損失〔dB〕、縦軸に電位V〔mV〕を取り、時間Tをパラメータにし、曲線a及びbの各測定値a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b4をプロットしたものである。そこで、ターゲットの損失として例えば、7.5〔dB〕を設定すれば、a1とb1、a2とb2、a3とb3、a4とb4との間の中間に推測損失値としてx1、x2、x3、x4が得られる。各値x1、x2、x3、x4は、測定値a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b4から求められたターゲット損失での電位を表す。各値x1、x2、x3、x4を図13の(A)上にプロットすると、曲線aと曲線bとの間に近似線xが得られ、ターゲットの損失即ち、7.5〔dB〕に対応した電位が得られる。これにより、受信端波形が算出される。
次に、伝送路ジッタの測定について、図14を参照して説明する。図14は、PRBS(Pseudo Random Binary Sequence :擬似乱数ビット列)ランダムパターンの伝送波形の重ね書き波形を示している。
伝送路ジッタは、伝送前後のジッタを対比した際のジッタ増加量であるが、一般には符号間干渉と呼ばれており、この場合、対象装置44に適用される通信プロトコルにおける最短周期信号の立上り波形と最長周期信号の立上り波形との時間差である。そこで、図14に示した伝送波形の重ね書き波形のクロスポイントのヒストグラムを測定する。具体的には、図14に示す重ね書き波形のクロスポイントの時間tjがジッタを表しており、これにより伝送路ジッタを測定することができる。
第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態に係る伝送マージンの検証方法及び検証プログラムについて、図15及び図16を参照して説明する。図15は、伝送マージンの算出のための対象装置の概要を示し、図16は、伝送マージンの算出手順を示している。図5及び図6に示す対象装置44と同一部分には同一符号を付してある。
この実施形態では、説明を簡略化するため、例えば、図15に示すように簡略化された対象装置44が用いられている。この対象装置44は、PT板46、48、50を備え、コネクタ58、60で連結されている。PT板46には送信デバイス52A、52Bが設置され、PT板48には受信デバイス54A、54Bが設置されている。送信デバイス52Aと受信デバイス54Aとの間には対象伝送系である伝送路66A、送信デバイス52Bと受信デバイス54Bとの間にはノイズ源伝送系である伝送路66Bが介在し、これら伝送路66A、66Bが伝送マージンを算出すべき伝送系を構成している。
このような対象装置44において、伝送マージンの算出に当たっては、図16に示すように、予め伝送路要素データが求められ(ステップS11)、この伝送路要素データを用いて対象伝送系の損失の計算を行う(ステップS12)。この伝送系の損失計算では、伝送する信号の伝送速度S〔bps〕を決定し、例えば、2.5〔Gbps〕とする。この場合、伝送路要素データは、対象装置44即ち、対象伝送系損失計算に必要なデータとして、PT板の単位長さあたりの損失LOSSpt〔dB/m〕、PT板長LENpt〔m〕、コネクタ1個あたりの損失LOSScn〔dB/個〕、コネクタ個数Ncn〔個〕が含まれる。ここで、PT板の単位長さあたりの損失LOSSptは、伝送するデータが変化する最短周期に対応する周波数での単位長さあたりの損失であり、これは実測により又はシミュレータを用いたシミュレーション等で取得する。PT板長LENptは、対象伝送系の長さを決定する要素となる。コネクタ1個あたりの損失LOSScnは、伝送するデータが変化する最短周期に対応する周波数での単位長さあたりの損失である。コネクタ個数Ncnは、対象伝送系に使用するコネクタの個数である。
これらの伝送路要素データを用いてターゲット損失LOSStarget〔dB〕が算出される(ステップS13)。ここで、ターゲット損失LOSStargetは、既述の要素データより計算される対象伝送系全体の損失であり、
LOSStarget=LOSSpt*LENpt+LOSScn*Ncn
・・・(1)
から算出される。このターゲット損失LOSStargetは、算出結果として表示部30(図2)に表示される。
また、このターゲット損失の算出と平行し、予めコネクタ要素データが求められ(ステップS14)、このコネクタ要素データを用いてコネクタクロストークを算出する(ステップS15)。ここで、コネクタクロストークは、クロストーク率Xcnr〔%〕で表され、このクロストーク率Xcnrは、コネクタ単体でノイズ源の振幅に対して、何%のノイズが対象伝送系に誘発されるかを表し、この測定は、時間軸測定で行い、可能な限り小さいTrTfのノイズ源を用いる必要がある。そして、このコネクタクロストークの算出には、対象装置44におけるコネクタストローク発生量の算出と、受信デバイス54に到着するノイズピーク値の算出が含まれる。そこで、前者のコネクタストローク発生量の算出に必要なコネクタ要素データには、TrTf増加率Ktrtf、ノイズ源伝送系長LENxcnn〔m〕、ノイズ源伝送系損失LOSSxtn〔dB〕、到着ノイズ源TrTf:Tcn〔ps〕、単体TrTf依存係数Kxt、ノイズ源送信振幅Vxncnt〔V〕、ノイズ源振幅Vxncn〔V〕が含まれ、また、後者のノイズピーク値の算出に必要なコネクタ要素データには、ノイズピーク減衰係数Knp、対象伝送系ノイズピーク伝送長LENxcnt〔m〕、対象伝送系ノイズピーク伝送損失LOSSxcnt〔dB〕等が含まれる。
ここで、TrTf増加率Ktrtfは、ノイズ源が伝送路を伝送される間にTrTfが増加する量と、伝送路の損失の関係を示す係数である。また、ノイズ源伝送系長LENxcnnは、ノイズ源がコネクタに到着するまでに伝送される距離である。また、ノイズ源伝送系損失LOSSxtnは、ノイズ源が送信デバイス52から出力されて、コネクタに到着するまでに伝送されるPT板の損失であり、
LOSSxtn=LOSSpt*LENxcnn ・・・(2)
から算出される。
また、到着ノイズ源TrTf:Tcnは、ノイズ源がコネクタに到着した時点でのTrTfであり、
Tcn=Ktrtf*LOSSxtn ・・・(3)
から算出される。また、単体TrTf依存係数Kxtは、ノイズ源のTrTfを変化させ、クロストーク率Xcnrの依存性である。また、ノイズ源送信振幅Vxncntは、ノイズ源が送信デバイス52から出力された地点での振幅である。また、ノイズ源振幅Vxncnは、ノイズ源がコネクタに到着した時点での振幅であり、
Vxncn=Vxncnt*10^(−LOSSxtn/20)・・・(4)
から算出される。
また、対象装置44におけるクロストーク発生量Vxtcn〔V〕は、対象装置44での使用条件におけるコネクタクロストーク発生量であり、
Vxtcn=Vxncn*Kxt*Tcn*Xcnr ・・・(5)
から算出される。このようにコネクタクロストークは、式(2)、(3)、(4)、(5)等の処理により算出される(ステップS15)。
そして、受信デバイス54側に到着するクロストーク量である到着クロストーク量の算出処理が実行される(ステップS16)。ここで、ノイズピーク減衰係数Knpは、対象伝送系に誘発されるノイズピーク波形が伝送路を伝送される間に減衰する量と伝送される伝送路の損失の関係を示す係数である。また、対象伝送系ノイズピーク伝送長LENxcntは、対象伝送系に誘発されたノイズピークが受信デバイス54に到着されるまでに伝送されるPT板の長さである。また、対象伝送系ノイズピーク伝送損失LOSSxcntは、対象伝送系に誘発されたノイズピークが受信デバイス54に到着されるまでに伝送されるPT板の損失であり、
LOSSxcnt=LOSSpt*LENxcnt ・・・(6)
から算出される。
また、到着ノイズピーク値Vxtcnr〔V〕は、対象伝送系に誘発されたノイズピークが受信デバイス54に到着した時点のピーク電圧であり、
Vxtcnr=Vxtcn*Knp*LOSSxcnt ・・・(7)
から算出される。このように、到着クロストーク量は、式(6)、(7)等の処理により算出される(ステップS16)。
そして、伝送路ジッタを算出する(ステップS17)。この伝送路ジッタの算出には、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2〔dB〕、ターゲット損失区間両端伝送路ジッタJt1〔UI〕、Jt2〔UI〕及びターゲット損失伝送路ジッタJtt〔UI〕が含まれる。ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2の測定では、離散的な損失を持つ複数の伝送路に対して伝送路ジッタを測定し、マージン算出の対象となる損失LOSStargetがこの離散的な損失の中でどの損失と、どの損失の間に当てはまるかを算出し、この両損失がLt1、Lt2である。また、ターゲット損失区間両端伝送路ジッタJt1、Jt2は、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2に対応する伝送路ジッタである。また、ターゲット損失伝送路ジッタJttは、ターゲット損失における伝送路ジッタを損失で直線近似したものであり、
Jtt=Jt1+(Jt2−Jt1)
/(Lt2−Lt1)*(LOSStarget−Lt1) ・・・(8)
から算出される(ステップS18)。
このようなターゲット損失ジッタが算出された後、予め求められたデバイス出力ジッタ(ステップS19)を用いて受信端マスクの算出が行われる(ステップS20)。この受信端マスクの算出には、1bit幅時間T(=1/S)〔s〕、マスク中心時間Tmc(=T/2)〔s〕、マスク時間幅Tmw〔s〕、デバイスマスク角時間Tmd〔s〕、デバイスマスク振幅Vmd〔s〕、デバイス出力ジッタJo〔s〕が用いられ、雑音マスク電位Vmsn〔V〕の算出(ステップS21)及びジッタマスク角時間Tmj〔s〕の算出(ステップS22)が行われる。
ここで、1bit幅時間Tは、データ伝送速度より求められる1bit幅時間である。また、マスク中心時間Tmcは、受信マスクの中心時間であり、1bit幅時間Tの中心時間とする。また、マスク時間幅Tmwは、マスクの時間軸方向の幅である。また、デバイスマスク角時間Tmdは、マスクの角になる時間であり、
Tmd=Tmc−Tmw*2 ・・・(9)
から算出される。通常、この部分のマージンが最も厳しくなる。
デバイスマスク振幅Vmdは、マスクの振幅であり、また、デバイス出力ジッタJoは、送信デバイス52の出力ジッタである。雑音マスク電位Vmsnは、デバイスマスクにコネクタクロスマージンを上乗せしたときのマスク電位であり、
Vmsn=Vmd/2+Vxtcnr ・・・(10)
から求められる(ステップS21)。ジッタマスク角時間Tmjは、伝送路ジッタを上乗せした場合のマスクの角の時間であり、
Tmj=Tmd−Jo/2−Jtt/2 ・・・(11)
から算出される(ステップS22)。
そして、ターゲット損失(ステップS13)、ジッタマスク角時間(ステップS22)、予め求められている波形データ(ステップS23)から伝送波形の算出を行い(ステップS24)、これによりターゲット波形電位Vtを算出する(ステップS25)。このターゲット波形電位Vtとともに、既述の雑音マスク電位(ステップS21)を用いて伝送マージンを算出し(ステップS26)、波形マージンMw〔V〕を算出する(ステップS27)。この場合、波形マージンMwは、受信端マスクのターゲットポイント(ジッタマスク角時間Tmj、雑音マスク電位Vmsn)、ターゲット波形電位Vtの電圧差であり、式(15)で求められるターゲット波形電位Vt及び式(10)で求められた雑音マスク電位Vmsnから、
Mw=Vt−Vmsn ・・・(12)
となる。
次に、この伝送マージンの算出手順の伝送波形算出(ステップS24)について、図17を参照して説明する。図17は、伝送波形の算出の手順を表すフローチャートである。
この伝送波形算出処理では、波形算出の分解能となる1bit幅の分割数である1bit幅時間軸分割を行い(ステップS31)、既に算出したジッタマスク角時間{ステップS22(図16)}を用いてターゲット時間区間の検出を行い(ステップS32)、ターゲット時間区間両端時間を算出する(ステップS33)。この時間間隔と既述のターゲット損失{ステップS13(図16)}とを用いてターゲット損失区間を検出し(ステップS34)、ターゲット損失区間両端損失を検出する(ステップS35)。既述の波形データ{ステップS23(図16)}を参照し、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間区間両端電位を検出し(ステップS36)、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間における電位を検出する(ステップS37)。そして、ターゲット損失{ステップS13(図16)}を参照し、ターゲット波形電位を算出する(ステップS38)。
この伝送波形の算出には、1bit幅分割数Ns〔s〕、ターゲット時間区間両端時間Tt1〔s〕、Tt2〔s〕、ターゲット損失区間両端損失Lt1〔dB〕、Lt2〔dB〕、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間区間両端電位Vlt11〔V〕、Vlt12〔V〕、Vlt21〔V〕、Vlt22〔V〕が用いられ、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間における電位Vt1〔V〕、Vt2〔V〕が算出されるとともに、ターゲット波形電位Vt〔V〕が算出される。
ここで、1bit幅分割数Nsは波形算出の分解能であって、1bit幅の分割数である。ターゲット時間区間両端時間Tt1、Tt2は、マージン算出の対象となる時間軸上の点としてジッタマスク角時間Tmjが1bit幅分割数Nsで分割した区間のどの区間に当てはまるかを算出し、その区間の両端の分割点時間である。また、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2は、離散的な損失を持つ複数の伝送路に対して波形データを取得する。この場合、波形データの取得に用いる信号パターンは検討対象となる装置で用いられるプロトコルと同等の0連続bitを持つ繰返し信号とする。計算に用いるのは、取得した波形の立上りから1bit分であり、マージン算出の対象となる損失LOSStargetがこの離散的な損失の中で、どの損失と、どの損失の間に当てはまるかを算出し、この両損失を表している。
また、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間区間両端電位Vlt11、Vlt12、Vlt21、Vlt22は、ターゲット損失区間両端損失の伝送路を伝送された波形について、ターゲット時間区間両端時間の電位である。そして、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間における電位Vt1、Vt2は、ターゲット損失区間両端損失の伝送路を伝送された波形について、ターゲット時間における電位をターゲット時間区間の直線近似で算出し、
Vt1=Vlt11+(Vlt12−Vlt11)
/(Tt2−Tt1)*(Tmj−Tt1) ・・・(13)
Vt2=Vlt21+(Vlt22−Vlt21)
/(Tt2−Tt1)*(Tmj−Tt1) ・・・(14)
から算出される。
また、ターゲット波形電位Vtは、ターゲット損失区間両端損失波形のターゲット時間における電位Vt1、Vt2から損失による直線近似でマージン計算の対象となる波形の電位であり、
Vt=Vt1+(Vt2−Vt1)
/(Lt2−Lt1)*(LOSStarget−Lt1)・・・(15)
から算出される。
そして、これらの処理を経て、波形データ等から伝送波形が算出され、既述のステップS25(図16)のターゲット波形電位の算出処理が実行される。この処理の後、既述のステップS26(図16)による伝送マージンの算出処理が実行される。そして、既述した通り、波形マージンMwは、受信端マスクのターゲットポイント(ジッタマスク角時間Tmj、雑音マスク電位Vmsn)、ターゲット波形電位Vtの電圧差であり、式(15)で求められたVt及び式(10)で求められたVmsnから、式(12)により算出される。
次に、波形データの取得について、図18を参照して説明する。図18は、波形データを取得すべき対象装置に対する入力波形及び出力波形の信号パターンを示している。
図18のAに示すように、波形データの取得に用いる信号パターンは、検討対象となる装置で用いられるプロトコルと同等の0連続bitを持つ繰返し信号とする。即ち、Lレベルが「0000・・・」であり、Hレベルが「1111・・・」である。これを入力波形とすれば、例えば、図18のBに示す出力波形が得られる。この出力波形の立上り部分である1bit幅分Boを取得する。
次に、伝送路ジッタの測定について、図19を参照して説明する。図19は、伝送路ジッタの測定を示している。
この伝送路ジッタの測定には、PT板110に長さの異なる伝送長を持つ複数の伝送路112、114、116を設置し、各伝送路112、114、116について、その入力端にパルスジェネレータ8を接続してパルス信号を注入すると、出力端に接続されたオシロスコープ10には各伝送路112、114、116毎に出力波形118、120、122が測定される。この出力波形118、120、122により各伝送路112、114、116が持つ伝送路ジッタを測定することができる。
次に、伝送路ジッタの算出について、図20を参照して説明する。図20は、伝送路損失に対する伝送路ジッタを示している。
伝送路ジッタの算出には、図20に示すように、横軸に伝送路損失、縦軸に伝送路ジッタを取って伝送路損失と伝送路ジッタとの関係を求める。既述したように、この伝送路ジッタの算出には、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2、ターゲット損失区間両端伝送路ジッタJt1、Jt2及びターゲット損失LOSStargetが用いられる。ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2の測定では、離散的な損失を持つ複数の伝送路に対して伝送路ジッタを測定し、マージン算出の対象となる損失LOSStargetがこの離散的な損失の中でどの損失と、どの損失の間に当てはまるかを算出する。また、ターゲット損失区間両端伝送路ジッタJt1、Jt2は、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2に対応する伝送路ジッタである。そこで、これらターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2、ターゲット損失区間両端伝送路ジッタJt1、Jt2を用いて伝送路ジッタを直線近似すると、式(8)からターゲット損失伝送路ジッタJttが求められる。即ち、ターゲット損失LOSStargetに対応するターゲット損失伝送路ジッタJttが直線近似された伝送路ジッタから求められる。
次に、受信端マスクの算出について、図21を参照して説明する。図21は、雑音マスク及び受信端マスクを示している。
受信端マスクの算出には、図21に示すように、横軸に時間T、縦軸に電圧時間を設定し、原点を中心に電圧時間を取り、雑音マスク及び受信端マスクを表示する。データ伝送速度Sより1bit幅時間T(=1/S)を求め、受信端マスクの中心時間Tmcを1bit幅時間Tの中心に定義し、マスクの時間軸方向の幅をマスク時間幅Tmwと定義する。マスクの角になる時間を算出し、これがデバイスマスク角時間Tmdであり、式(9)から算出される。デバイスマスクにコネクタクロスマージンを上乗せしたときの雑音マスク電位Vmsnを式(10)から算出し、マスクの振幅をデバイスマスク振幅Vmdと定義し、送信デバイス52の出力ジッタ、伝送路ジッタを上乗せした場合のジッタマスク角時間Tmjを式(11)から算出する。
次に、伝送波形の算出について、図22を参照して説明する。図22は、ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2及びターゲット損失LOSStargetを示している。
伝送マージンの算出対象となる時間軸上の点をジッタマスク角時間Tmjとし、このジッタマスク角時間Tmjが波形算出の分解能となる1bit幅の分割数Nsで分割した区間のどの区間に当てはまるかを算出し、その区間の両端の分割点時間をターゲット時間区間両端時間Tt1、Tt2とする。離散的な損失を持つ複数の伝送路に対して取得した波形データを取得する。この場合、計算に用いるのは取得した波形の立上りから1bit幅分(図18のBに示すBo)である。波形マージンの算出の対象となるターゲット損失LOSStargetが離散的な損失中でどの損失とどの損失の間に当てはまるかを算出し、これら両損失がそれぞれターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2である。ターゲット損失区間両端損失Lt1、Lt2の伝送路を伝送した波形について、ターゲット時間区間両端電位をVlt11、Vlt12、Vlt21、Vlt22とし、ターゲット時間における電位をターゲット時間区間両端時間Tt1、Tt2の直線近似で算出し、これらをVt1、Vt2とする。ターゲット時間における電位Vt1、Vt2は、既述の通り、式(13)、(14)から求められる。また、ターゲット時間における電位Vt1、Vt2から直線近似により、伝送マージン計算の対象となる波形の電位Vtが求められる。
そして、受信端マスクのターゲットポイント即ち、ジッタマスク角時間Tmjの電位Vmsn(図21)とターゲット波形電位Vt(図22)との電圧差を波形マージンMwとし、この波形マージンMwは既述の式(12)から求められる。
第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態に係る伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラムについて、図23ないし図27を参照して説明する。図23は、この実施形態に係る検証方法及び検証プログラムの一例である処理手順を示し、図24は、伝送マージン検証のために取得した波形を示し、図25は、取得された波形によるアイパターン、図26は、波形マージンの算出を示し、図27は、伝送マージンを示している。
この実施形態では、伝送マージンの算出処理に関し、図23に示すように、波形の取得(ステップS41)の後、アイパターンの作成を行い(ステップS42)、そのアイパターンの内側プロットの作成(ステップS43)の後、伝送マージンの算出(ステップS44)を行っている。
波形の取得(ステップS41)では、対象装置44で用いられるプロトコルと同じ長さの0連続ビットを持つ信号パターンを用いることにより、離散的な損失を持つ複数の伝送路112、114、116(図19)から例えば、図24に示す伝送波形をオシロスコープ10を用いて取得する。このとき、オシロスコープ10が持つ既存のアベレージング機能を利用し、測定系のノイズを除去する。また、取得波形は、信号パターンの繰返しが一巡する時間長とする。
アイパターンの作成(ステップS42)では、取得した波形を1ビット幅で区切り、全てを重ねることにより、図25に示すアイパターンを作成する。
また、アイパターンの内側プロットの作成(ステップS43)では、図25に示すアイパターンの上側プロットの最小値を抜き出し、アイパターンの内側のプロットを作成する。
そして、伝送マージンの算出(ステップS44)では、初期状態の波形マージンVm0を算出する。この波形マージンVm0の算出には、先ず、マスク中心時間Tmcをマスク時間幅の1/2とし、既述の波形マージン算出手順(図16)に従って算出する。このときのマージンを波形マージンVm0とする。但し、このとき、波形マージン及び受信端マスクを示す図26において、波形マージンVm0を基準に、マスクより大きいレベルのマージンをVma(プラスマージン)、マスクより小さいレベルのマージンをVmb(マイナスマージン)とする。そして、時間軸のプラス方向に波形を移動して波形マージンを算出し、任意のステップだけずらした点の波形マージンを任意状態における波形マージンVmnとする。そして、図27において、伝送マージンのVm(n+1)−Vm(n)の値がプラスからマイナスに転じる直前のマスク位置を最適と判断し、このときのマージンを最適マージンVmbestとする。
このように、伝送マージンの検出のための波形には、繰返し波形に代え、ランダムパターンの重ね合せ信号の縁を用いてもよい。このような信号を用いた処理によれば、反射に対する精度、受信端マスクの時間軸位置の最適化を図ることができる。オシロスコープ10の上書き機能を用いてアイパターンが形成された場合には、測定系のノイズの影響を無視できないが、アベレージング波形の重ね合せによれば、測定系のノイズが除かれ、正確な測定が可能になる。
次に、他の実施形態及びその特徴事項について列挙して説明する。
(1) シミュレータとの連携
シミュレータ19との連携により、伝送路シミュレーションを実行してもよい。第1の実施形態で示した実伝送波形の算出に用いた測定データ間の補完作業に伝送路シミュレーションを用いることにより、測定数を大幅に減らすことができ、テストボード20の作成コストの削減を図ることができる。
また、他の方法として、シミュレータ19との連携により、送信デバイス52の出力波形をシミュレーションで実現してもよい。シミュレータ19は伝送路だけでなく、対象装置44で用いられる送信デバイス52の出力波形をシミュレーションで実現し、複雑な伝送波形の検証として例えば、プリエンファシス、多値符号等を簡単に検証することができる。ここで、プリエンファシスは、既述したように、信号伝送において、信号のある周波数成分を他の成分に対して相対的に増強してSN比を向上し、歪みを減らすようにした処理である。多値符号とは、「0」と「1」以外の数値(多値)符号である。シミュレータ19との連携による斯かる伝送波形の既述の処理では、同等の機能をハードウェアで実現する場合に比較し、安価である。
(2) クロストークの測定
クロストークの測定に関し、LSIテスター4が備える多チャネル同時出力の機能を利用することにより、一般的には固定値(最悪見積り)しか入力できなかったクロストークノイズについて、実際にそれぞれの伝送ネットに対して測定することができる。この結果、検証の精度が高まるとともに、より詳細な最適化を行うことができるので、より伝送マージンの多い検証結果を得られ、対象装置44における伝送距離を増加することができる。
(3) アイパターンの検証方法
アイパターンの検証方法に関し、ステップ波形(長周期の繰返し信号)の検証では反射の符号間干渉の影響を見ることができない。実際にランダムパターンを伝送し、測定することにより、精度を高めることができるが、測定器の電圧軸ノイズ成分が測定精度に大きく影響する。そこで、予め測定系が持っている電圧軸ノイズを測定し、これを測定結果から差し引くことにより、電圧軸ノイズ成分の測定精度に対する影響を除去することができる。測定系が持っているノイズは、長周期の繰返し信号の平坦部におけるノイズを測定すればよい。即ち、反射が充分に収まる時間の周期を持った信号で測定すれば、反射、符号間の干渉のない純粋なノイズ成分を測定することができる。これにより測定精度を向上させることができる。
(4) 伝送路ジッタの測定方法
伝送路ジッタ測定方法に関し、一般に伝送路ジッタは、伝送前のジッタと伝送後のジッタとを測定し、ジッタ増加量を測定値としている。例えば、図9に示す伝送路ジッタ測定である。この方法では、電圧軸方向のノイズがジッタとして加算されてしまう。しかし、繰返し波形とランダム波形のジッタ量の差分を純粋な時間軸方向のジッタ量として算出すれば、電圧軸方向のノイズがジッタとして加算されることはなく、電圧軸方向のノイズの影響を回避することができる。
伝送路ジッタをオシロスコープ10上の重ね書き波形で測定する場合、 その波形には、第1に、測定すべき伝送路ジッタ、第2に、測定器のジッタ、第3に、測定器のノイズによるジッタとして測定される時間軸方向のぶれ、が含まれるので、第2及び第3のジッタを除去する必要がある。第2の測定器のジッタは、伝送距離に無関係に一定であるので、単純に測定器の出力直近で測定したジッタを測定波形から差し引くことにより除去できる。しかし、第3のジッタについては、伝送後の波形のTr/Tfにより、ジッタとして見える量が変化するので、単純引き算では除去できない。しかし、この点について、本発明では、測定すべき伝送路ジッタ(一般には符号間干渉と呼ばれる)が含まれていない単純繰返し波形のジッタを各伝送距離で測定し、取り除くべき成分を測定し、実際のデータ伝送波形(PRBSランダムパターン等)での測定値から差し引くことにより、純粋な伝送路ジッタを測定している。この方法により測定精度が向上する。
伝送路ジッタの他の測定方法として、伝送路ジッタは、一般に符号間干渉と呼ばれているが、対象装置44に適用される信号プロトコルにおける、a.最短周期信号の立上り波形と、b.最長周期立上り波形(信号)の時間差である。一般的な測定では、伝送路にaとbとを含むPRBSランダムパターンを伝送し、この伝送波形の重ね書き波形よりヒストグラム測定によりジッタ値を測定することができる。そこで、aとbの各波形を別々に測定し、その差分を伝送路ジッタとすれば、アベレージング機能を用いることができ、既述の伝送路ジッタ測定方法と同等の精度を得ることができる。既述の伝送路ジッタ測定方法では充分な重ね書き波形を得るための時間を要するが、アベレージング機能を用いる場合には、測定時間の短縮化が図られる。
(6) 受信端不整合分の入れ込み
受信端不整合分の入れ込みに関し、実際に装置を作成する際には、各要素部品のばらつきを考慮に入れる必要がある。その一つは、受信デバイスに内蔵される終端抵抗ばらつきである。このばらつきが伝送系に特性インピーダンスの不整合を生じさせ、伝送波形の劣化、伝送マージンに影響を与え、伝送マージンを減少させる。これを検証するため、LSIテスター4側の終端を変化させれば、測定精度を向上させることができる。
(7) 信号プロトコル別の立上り波形確認
信号プロトコル別の立上り波形確認に関し、一般に立上り波形の取得には、反射の影響が出ない程度に長い周期を持った繰返し波形を用いる。実際には立上り時間が信号周期により異なる。そこで、適用される信号プロトコルに含まれる最短周期と最長周期とを確認した後、各周期について立上り波形を取得する。最悪条件の立上り波形を検証データに用いれば、測定精度の向上が図られる。
次に、以上述べた本発明の伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラムの各実施形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて付記として列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定する測定部と、
この測定部で測定された前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出し、この伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する演算部と、
を備えたことを特徴とする伝送マージンの検証装置。
(付記2) 前記測定部において、シミュレータにより算出した前記擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定することを特徴とする付記1記載の伝送マージンの検証装置。
(付記3) 前記測定部にシミュレータとの連携により、プリエンファシス又は多値符号を含む伝送波形に対する立上り波形を取得することを特徴とする付記1記載の伝送マージンの検証装置。
(付記4) 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を取得する処理と、
前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出する処理と、
前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する処理と、
を含むことを特徴とする伝送マージンの検証方法。
(付記5) 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を表すデータを取得するステップと、
前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出するステップと、
前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出するステップと、
を含み、これらのステップをコンピュータに実行させることを特徴とする伝送マージンの検証プログラム。
(付記6) 前記測定部は、対象装置に含まれる複数の伝送系のクロストークを測定することを特徴とする付記1記載の伝送マージンの検証装置。
(付記7) 測定器ノイズを長周期繰返しパターンの平坦部で測定する処理を含み、前記伝送マージンの算出に前記測定器ノイズを除去して求められたアイパターンを用いることを特徴とする付記4記載の伝送マージンの検証方法。
(付記8) 繰返し波形のジッタを測定する処理と、
前記繰返し波形のジッタをランダムパターンのジッタから除いて伝送路ジッタを求める処理と、
を含むことを特徴とする付記4記載の伝送マージンの検証方法。
(付記9) 対象装置に適用される信号プロトコルの最短周期と最長周期を求める処理と、
前記最短周期及び前記最長周期の繰返し信号で立上り波形を取得する処理と、
前記最短周期の繰返し信号の立上り波形と、前記最長周期の繰返し信号の立上り波形との差分を伝送路ジッタとして算出する処理と、
を含むことを特徴とする付記4記載の伝送マージンの検証方法。
(付記10) 測定装置側の終端抵抗を変化させて受信端不整合を測定する処理を含むことを特徴とする付記4記載の伝送マージンの検証方法。
(付記11) 対象装置に適用されるプロトコルの最短周期と最長周期について伝送波形の立上りを取得する処理と、
前記伝送波形の立上りから最悪条件を確認する処理と、
を含むことを特徴とする付記4記載の伝送マージンの検証方法。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明の伝送マージンの検証装置、その検証方法及び検証プログラムは、高速ディジタル信号等の伝送に用いられる伝送路の伝送マージンの検証精度の向上を図ることができるとともに、測定工数の簡略化、多項目にわたる伝送マージンの自動検証を実現することができ、有用である。
第1の実施形態に係る伝送マージンの検証装置を示す図である。 テスターコントローラの構成例を示すブロック図である。 テスターコントローラの他の構成例を示すブロック図である。 伝送系及び測定器の構成例を示すブロック図である。 対象装置の一例を示す図である。 対象装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態に係る伝送マージンの検証方法及び検証プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 対象装置の伝送路損失の算出処理を示すフローチャートである。 伝送路損失測定のために構成された擬似伝送路の構成を示す図である。 ネットワークアナライザが接続された擬似伝送路の構成を示す図である。 パルスジェネレータ及びオシロスコープが接続された擬似伝送路の構成を示す図である。 受信端波形の立上り、受信デバイスのマスク規格、ジッタ及び雑音を示す図である。 受信端波形の算出を示す図である。 伝送路ジッタの測定に用いる波形を示す図である。 第2の実施形態に係る対象装置の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る伝送マージンの検証方法及び検証プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 波形算出処理の手順を示すフローチャートである。 波形データの取得を示す図である。 伝送路ジッタの測定を示す図である。 伝送路ジッタの算出を示す図である。 受信端マスクの算出を示す図である。 伝送波形の算出を示す図である。 第3の実施形態に係る伝送マージンの検証方法及び検証プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 伝送波形を示す図である。 アイパターンを示す図である。 受信端マスク及び波形マージンを示す図である。 伝送マージンから最適マージンの算出を示す図である。
符号の説明
2 伝送マージン検証装置
4 LSIテスター(測定部)
6 ネットワークアナライザ
8 パルスジェネレータ
10 オシロスコープ
12 テスターコントローラ(演算部)
19 シミュレータ
22 CPU
24 記憶部
44 対象装置

Claims (5)

  1. 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定する測定部と、
    この測定部で測定された前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出し、この伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する演算部と、
    を備えたことを特徴とする伝送マージンの検証装置。
  2. 前記測定部において、シミュレータにより算出した前記擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を測定することを特徴とする請求項1記載の伝送マージンの検証装置。
  3. 前記測定部にシミュレータとの連携により、プリエンファシス又は多値符号を含む伝送波形に対する立上り波形を取得することを特徴とする請求項1記載の伝送マージンの検証装置。
  4. 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を取得する処理と、
    前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出する処理と、
    前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出する処理と、
    を含むことを特徴とする伝送マージンの検証方法。
  5. 検証すべき対象装置に対応する擬似伝送路の伝送路損失及び立上り波形を表すデータを取得するステップと、
    前記伝送路損失及び前記立上り波形を参照し、前記対象装置の伝送波形を算出するステップと、
    前記伝送波形と前記対象装置のマスクとを関係付けて前記対象装置の伝送マージンを算出するステップと、
    を含み、これらのステップをコンピュータに実行させることを特徴とする伝送マージンの検証プログラム。
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