JP7166615B2 - 希土類磁石、膜、積層体、希土類磁石の製造方法、モータ、発電機、及び、自動車。 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、優れた保磁力を有する希土類磁石を提供することを課題とする。また、本発明は、膜、積層体、希土類磁石の製造方法、モータ、発電機、及び、自動車を提供することも課題とする。
[2]上記主相の粒径が1μm以下である、[1]に記載の希土類磁石。
[3]上記主相が、Al、Si、Ti(チタニウム)、V(バナジウム)、Mo(モリブデン)、Nb(ニオブ)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、C(炭素)、B、Mg、Cu、Zn、及び、W(タングステン)のいずれをも実質的に含有しない、[1]又は[2]に記載の希土類磁石。
[4]上記TがFe、及び、Coである、[1]~[3]のいずれかに記載の希土類磁石。
[5]上記MがCu、及び、Gaからなる群より選択される少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の希土類磁石。
[6]所定の方向に沿って、上記主相の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が優先配向している[1]~[5]のいずれかに記載の希土類磁石。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の希土類磁石を含有する膜。
[8]厚み方向に沿うように、上記主相の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が優先配向している[7]に記載の膜。
[9]下地層と、上記下地層に接するように形成された[1]~[6]のいずれかに記載の希土類磁石を含有する希土類磁石層と、を有し、上記下地層は多結晶構造を有し、かつ、結晶方位が上記下地層の厚み方向に沿って優先配向している、積層体。
[10]上記希土類磁石層の上記主相の結晶方位が、上記希土類磁石層の厚み方向に沿って優先配向している[8]に記載の積層体。
[11]上記下地層が、更に支持体を有する支持体層付き下地層である、[9]又は[10]に記載の積層体。
[12]上記支持体層付き下地層が、上記下地層と、上記支持体との間に更にバッファ層を有する、[11]に記載の積層体。
[13]更にキャップ層を備える、[9]~[12]のいずれかに記載の積層体。
[14]ThMn12型の結晶構造を有する多結晶相であって、R1を、La、Pr、Sm、Nd、Eu、Tb、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種とし、R2をY、Er、Tm、Ce、Dy、Ho、Yb、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種とし、TをFe、Co、及び、Niからなる群より選択される少なくとも1種とし、xを100/13~100/11の数とし、pを0.5~1の数としたとき、式2:(R1 pR2 1-p)XT100-Xで表される化合物を主成分とする希土類磁石前駆体を形成する工程1と、上記希土類磁石前駆体の表面の少なくとも一部を覆うように、Cu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種の元素Mを含有する非強磁性元素含有層を配置し、非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体を形成する工程2と、上記非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体を加熱し、上記希土類磁石前駆体中に元素Mを拡散させ、[1]~[6]のいずれかに記載の希土類磁石を得る工程3と、を有する希土類磁石の製造方法。
[15]上記工程1が、下地層上に希土類磁石前駆体を含有する希土類磁石前駆体層を形成する工程であり、上記下地層は多結晶構造を有し、かつ、結晶方位が上記下地層の厚み方向に沿って優先配向している、[13]に記載の希土類磁石の製造方法。
[16] [1]~[6]のいずれかに記載の希土類磁石を有するモータ。
[17] [16]に記載のモータを有する自動車。
[18] [1]~[6]のいずれかに記載の希土類磁石を有する発電機。
[19] [18]に記載の発電機を有する自動車。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に制限されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、特に断らない限り「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含有する範囲を意味する。
本発明の実施形態に係る希土類磁石は、主相と、上記主相の少なくとも一部を覆うように配置された粒界相と、を有する希土類磁石であって、R1を、La、Pr、Sm、Nd、Eu、Tb、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種とし、R2をY、Er、Tm、Ce、Dy、Ho、Yb、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種とし、TをFe、Co、及び、Niからなる群より選択される少なくとも1種とし、Mを、Cu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種とし、xを100/13~100/11の数とし、yを0を超え、10以下の数とし、pを0.5~1の数としたとき、全体組成が、式1:(R1 pR2 1-p)xMyT100-x-yで表され、少なくとも上記主相がThMn12型の結晶構造を有し、上記粒界相は、エネルギー分散型X線分析法により得られる線分析プロファイルから特定される上記希土類磁石中の上記Mの原子数単位の含有量が極大値となる位置Pmaxを基準に、上記線分析プロファイルにおける上記位置Pmaxの前後において、上記含有量が初めて上記極大値の1/2となる2つの位置Pboundaryの間の領域として定義される、希土類磁石である。
なお、x、y、及び、pはいずれも原子数基準である。
以下、本発明の実施形態に係る希土類磁石の構成について詳述する。
本発明の実施形態に係る希土類磁石の全体組成は、(R1 pR2 1-p)xMyT100-x-yで表される。
本明細書において、「全体組成」は、エネルギー分散型X線分析法により求められ、その測定方法は実施例に記載したとおりである。具体的には、全体組成は、希土類磁石の断面をADF-STEMにより観察し、得られた画像と同一視野の元素組成の平均をエネルギー分散型X線分析法により分析する方法により特定するものとする。
式1中、R1は、La、Pr、Sm、Nd、Eu、Tb、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種(以下、「特定希土類元素」ともいう。)である。R1の特定希土類元素は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、より優れた本発明の効果を有する希土類磁石が得られる点で、R1としては、Sm、La、Pr、Nd、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、Sm、La、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましく、Smが特に好ましい。
式1中、R2は、Y、Er、Tm、Ce、Dy、Ho、Yb、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種(以下、「特定元素」ともいう。)である。R2の特定元素は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、より優れた本発明の効果を有する希土類磁石が得られる点で、R2としては、Y、Ce、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
式1中、Tは、Fe、Co、及び、Niからなる群より選択される少なくとも1種である。これらは鉄族元素に分類され、常温、及び、常圧において、強磁性を示す点で共通の性質を有する。従って、TとしてのFe、Co、及び、Niは互いに置換可能であり、Tとしては上記鉄族元素を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
すなわち、Tは、Fe、及び、Coであることが好ましい。すなわち、式1としては、式:(R1 pR2 1-p)xMy(FeqCo1-q)100-x-yで表されることが好ましい。このとき、qは、0.5~0.9の数である。
なかでもより優れた本発明の効果を有する希土類磁石が得られる点で、式1としては、式:(SmpR2 1-p)xMy(FeqCo1-q)100-x-yで表されることがより好ましい。
式1中、Mは、Cu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。
なお、Mは、上記元素は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なかでも、Cu(1084℃)、Zn(419℃)、Al(660℃)、Mg(650℃)、Ge(938℃)、Au(1064℃)、Si(1414℃)、Ca(842℃)、及び、Ag(961℃)からなる群より選択される少なくとも1種の高融点元素Mhighは、後述する主相との親和性がより低く、粒界相により偏在しやすく、結果として、より優れた保磁力を有する希土類磁石が得られやすい。
なお、本明細書において、高融点元素Mhighは、単体の融点が400℃以上であって、かつ、希土類元素以外の元素を意味する。
また、上記説明において(カッコ)内の数値は各単体の融点である。
なお、本明細書において、低融点元素Mlowは、単体の融点が400℃未満であって、かつ、希土類元素以外の元素を意味する。
また、上記説明において(カッコ)内の数値は各単体の融点である。
本発明の実施形態に係る希土類磁石は、すでに説明した全体組成で表され、かつ、主相と、上記主相の少なくとも一部を覆うように配置された粒界相とを有する。粒界相は主相の少なくとも一部を覆うように配置されていればよいが、主相の全体を覆うように配置されていてもよい。
このとき、結晶粒の粒径としては特に制限されないが、より優れた保磁力を有する希土類磁石が得られる点で、1μm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、200nm以下が更に好ましく、100nm以下が特に好ましく、50nm以下が最も好ましい。なお、下限としては特に制限されないが、一般に10nm以上が好ましい。
なお、上記主相が2種以上の除外元素を含有する場合、上記2種以上の除外元素の合計が上記数値範囲内であることが好ましい。
粒界相は、主相の少なくとも一部を覆うように配置された相であり、言い換えれば、粒界相は、主相の周囲に存在する相である。
粒界相は、エネルギー分散型X線分析法により得られる線分析プロファイルから特定される希土類磁石中の元素Mの原子数単位の含有量が極大値となる位置Pmax(以下、「極大位置」ともいう。)を基準に、上記線分析プロファイルにおける上記極大位置の前後において、上記含有量が初めて上記極大値の1/2となる2つの位置Pboundary(以下、「境界位置」ともいう。)の間の領域として定義される。
まず、線分析プロファイルから極大位置を特定する。図1では、Max1~Max4における位置(横軸の値)がその候補となるが、本明細書における極大値とは、すでに説明した全体組成における元素Mの含有量より大きいものを意味し、図1で言えば、Max1及びMax2は極大値となり、Max3及びMax4は極大値としない。
極大位置は極大値Max1及びMax2を与える位置Pmax-1及びPmax-2として特定される。
次に、上記極大位置を基準にこれを挟む2つの境界位置を特定する。図1の極大位置Pmax-1を例に説明する。まず、極大位置Pmax-1における原子数基準の元素Mの含有量(極大値:Max1)が線分析プロファイルにより特定され、その1/2の量が特定される。次に、線分析プロファイルから、Pmax-1の前後、すなわち、横軸の正方向、及び、負方向において元素Mの含有量が初めて上記1/2の量となる境界位置が特定される。上記境界位置は、極大位置を基準に横軸の正方向、及び、負方向にそれぞれ1点ずつ存在する。図1では、Pboundary-1、及び、Pboundary-2がそれぞれの境界位置に該当する。
上記から、粒界相が特定される。粒界相は手順2において特定した2つの境界位置の間の領域であって、極大位置を含む領域として定義される。図1では、Pboundary-1~Pboundary-2の領域が粒界相として定義され、境界位置Pboundary-1、及び、Pboundary-2自体も粒界相に含まれる。
上記と同様に、Pmax-2に対して、粒界相は、Pboundary-3~Pboundary-4が定義される。
粒界相中におけるMの含有量の上限としては特に制限されないが、一般に30原子%以下が好ましい。
粒界相の厚みが上記数値範囲内であると、希土類磁石はより優れた本発明の効果を有する。
粒界相がR1を含有する場合、R1の含有量としては特に制限されないが、粒界相中の全原子に対して、一般に100/13~100/11原子%が好ましい。
また、粒界相がR2を含有する場合、R2の含有量としては特に制限されないが、R1との合計で上記数値範囲内であることが好ましい。このとき、R1とR2の含有量比は主相と同様であることが好ましい。
また、粒界相がTを含有する場合、Tの含有量としては特に制限されないが、粒界相の全原子に対して、一般に30~70原子%が好ましい。
なかでも、最大エネルギー積(BH)maxがより大きくなりやすい点で、結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が、所定の方向に沿って優先配向していることが好ましい。結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が所定の方向に沿って優先配向した希土類磁石を、本明細書においては、希土類異方性磁石ともいう。
すなわち、本発明の実施形態に係る希土類磁石は、希土類異方性磁石であることが好ましい。
なお、本明細書において、「優先配向」とは、XRD(X‐ray diffraction)のin plane測定、又は、out of plane測定において、所定の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方に由来するピーク以外のピークが実質的に検出されないことを意味する。
なお、実質的に検出されないとは、所定の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方に由来するピークのピーク強度の合計に対する、他のピークのピーク強度の合計が、1%以下であることを意味し、0.1%以下であることが好ましく、0.01%以下であることがより好ましく、他のピークが検出されないことが更に好ましい。
また、希土類磁石は平板状(膜)であってもよい。
本発明の実施形態に係る希土類磁石は、Nd-Fe-B系磁石と比較して、より優れた保磁力を有し、中でも、保磁力の温度係数がより小さいため、より高温特性に優れる。本発明の実施形態に係る希土類磁石は、高温環境下においてより優れた保磁力が要求される高性能永久磁石として、自動車モータ、及び、省エネ電化製品等に好ましく用いることができる。
[希土類磁石の製造方法]
本発明の実施形態に係る希土類磁石の製造方法としては特に制限されず、公知の希土類磁石の製造方法が適用できる。公知の希土類磁石の製造方法としては、例えば、後述する希土類磁石前駆体(例えば、Sm(Fe0.8Co0.2)12を作成し、上記希土類磁石前駆体を粉砕して粉末を作成し、粒界相を形成するための非強磁性元素(例えば、Cu)を含有する粉末を作成し、上記2種類の粉末を混合して成形して成形体を得て、上記成形体を必要に応じて磁場印加のもと、加熱、及び/又は、加圧することにより製造することもできる。
上記の様な製造方法としては、例えば、特開2017-50396号公報等が挙げられ、上記内容は本明細書に組み込まれる。
式2:(R1 pR2 1-p)XT100-X
で表される化合物を主成分とする希土類磁石前駆体を形成する工程である。
工程1は、所定の構造を有する化合物を主成分とする希土類磁石前駆体を形成する工程である。上記希土類磁石前駆体はThMn12型結晶構造し、多数の結晶粒が集合した多結晶相である。
上記希土類磁石前駆体は、すでに説明した除外元素を実質的に含有しないことが好ましく、全原子中の0.01原子%以下であることを意味し、0.001原子%以下であることがより好ましく、0.0001原子%以下がであることが更に好ましい。
スパッタリング法により希土類磁石前駆体層を形成する形態について詳述する。
また、上記支持体は別の元素がドープされたものであってもよく(例えば、ヒ素、及び/又は、リンがドープされたシリコン)、複数の層を有する積層体であってもよい(例えば、熱酸化膜付きシリコン)。
すなわち、希土類磁石前駆体は、支持体上に形成された下地層上に形成されることが好ましい。
下地層上に希土類磁石前駆体を形成することにより、希土類磁石前駆体の結晶配向を制御できる点で好ましい。
なお、下地層の材料は、上記の材料成分の1つ以上を含有することが好ましいが、2つ以上を含んでもよい。その場合、固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物、及び、これらの混合物のいずれであってもよいし、積層体であってもよい。すなわち、下地層は、複数の層の積層体であってもよい。
また、バッファ層の形成方法としては特に制限されないが、すでに説明した希土類磁石前駆体と同様の方法が適用できる。
工程2は、上記希土類磁石前駆体の表面の少なくとも一部を覆うように、Cu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種の元素Mを含有する非強磁性元素含有層を配置し、非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体を形成する工程である。
非強磁性元素含有層は、希土類磁石前駆体の表面積の51%以上を覆うよう形成されることが好ましく、80%以上を覆うように形成されることがより好ましく、希土類磁石前駆体の表面積の全体を覆うように形成されることが更に好ましい。
なかでも、Mが高融点元素を含有すると、希土類磁石前駆体と親和性がより低く(より固溶しにくく)後述する工程3において、希土類磁石前駆体の結晶中にはMが拡散しにくいため、結果として、より優れた保磁力を有する希土類磁石が得られやすい。
工程3は、非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体層を加熱し、希土類磁石前駆体へと、非強磁性元素を拡散させ、希土類磁石を得る(本明細書において、上記処理を「拡散処理」という場合がある)工程である。
加熱の温度としては特に制限されないが、一般に250~450℃が好ましく、350~450℃がより好ましい。
また、加熱の時間としては特に制限されないが、一般に0.5~3時間が好ましく、0.5~1時間がより好ましい。
また、加熱の際の雰囲気としては特に制限されないが、一般に不活性ガス雰囲気が好ましく、不活性ガスとしては例えば、Ar(アルゴン)等が挙げられる。
従って、本発明の実施形態に係る希土類磁石の製造方法は、工程3の後にキャップ層形成工程を有することが好ましい。
本発明の実施形態に係る膜は、すでに説明した希土類磁石を含有する膜である。
本発明の実施形態に係る膜中における希土類磁石の含有量としては特に制限されないが、一般に、50体積%以上が好ましく、60体積%以上がより好ましく、70体積%以上が更に好ましく、80体積%以上が特に好ましい。
バインダとしては特に制限されず、公知の材料を使用でき、無機材料、有機材料、及び、これらの複合材料が使用できる。公知のバインダとしては例えば、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なかでも、最大エネルギー積(BH)maxがより大きくなりやすい点で、結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が、厚み方向に沿って優先配向していることが好ましい。
すなわち、上記膜は、厚み方向に沿って結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が優先配向した希土類(異方性)磁石を含有する膜であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る積層体は、下地層と、上記下地層に接するように形成された、すでに説明した希土類磁石を含有する希土類磁石層と、を有し、上記下地層は多結晶構造を有し、かつ、結晶方位が下地層の厚み方向に沿って優先配向している積層体である。
積層体10は、キャップ層11、バッファ層16、及び、支持体17を有しているが、本積層体としては、下地層15と希土類磁石層12とを有していればよい。
また、積層体10における下地層15は、第1下地層13と第2下地層14との積層体であるが、本積層体としては上記に制限されず、下地層は単一の層であってもよい。
本発明の実施形態に係るモータは、上記希土類磁石を有するモータである。図3には、本発明の実施形態に係るモータとして、永久磁石モータ20を示した。永久磁石モータ20は、固定子21と、固定子21内に回転可能に配置された回転子24とを有する。回転子24は、芯材22と、芯材22中に配置された複数の希土類磁石23とを有する。
本発明の実施形態に係る発電機は、上記希土類磁石を有する発電機である。図4には、本発明の実施形態に係る発電機を示した。
発電機30は、上記希土類磁石を有する固定子31と、回転可能に設けられた回転子32とを有する。回転子32は、固定子31の内側に配置されており、回転子32は、シャフト34により、タービン33に接続されている。タービン33は、例えば、外部から供給される流体により回転し、上記回転によって発生した起電力が、発電機30の出力として取り出される。なお、発電機30は、他の部材であって公知の物、例えば、相分離母線、主変圧器、及び、帯電除去用のブラシ等を有していてもよい。
また、上記発電機30の回転子32には、タービン33の回転が伝達されているが本発明の実施形態に係る発電機としては上記に制限されず、自動車の回生エネルギー等を入力することもできる。
本発明の実施形態に係る自動車は、上記モータ、及び/又は、発電機を有する自動車である。
図5は、本発明の実施形態に係る自動車の発電、蓄電、及び、駆動機構を示す概念図である。自動車40は、車輪41と、モータ42とを有し、これらが車軸45で連結されている。モータ42は、すでに説明した希土類磁石を有するモータであり、このモータの出力により車輪41が回転する。
発電機44は、図示しないエンジンとシャフトにより接続されており、エンジンから生じた機械的エネルギにより発電機44の回転子が回転するよう構成されている。
熱酸化膜付きSi基板(支持体に該当する)上にアモルファスNiTa(10nm)をDCマグネトロンスパッタ法を用いて室温で成膜し、アモルファスNiTa層(バッファ層に該当する)を得た。次に、上記アモルファスNiTa層上に多結晶MgO(10nm)を同様の方法で成膜し、多結晶MgO層(第2下地層に該当する)を得た。次に、上記多結晶MgO層上にV(10nm)を同様の方法で成膜し、V層(第1下地層に該当する)を形成し、下地層付き支持体を得た。
次に、上記下地層付き支持体を400℃に加熱して、Sm、Fe、及び、Coターゲットをそれぞれ同時スパッタすることにより下地層上に希土類磁石前駆体(Sm(Fe0.8Co0.2)12の多結晶相の層)を成膜した。更に、希土類磁石前駆体上に、キャップ層としてV(10nm)を積層した。
上記の結果から、上記希土類磁石前駆体は、膜の厚み方向に沿ってc軸が優先配向した、ThMn12型結晶構造を有するSm(Fe0.8Co0.2)12多結晶であることが確認できた。
上記希土類磁石前駆体は、強い垂直磁気異方性を示しており、これは、XRD測定により示された主相のc軸配向に由来していると推測される。このとき飽和磁化は1.61T、保磁力は0.48Tだった。
図10をもとに、反磁場係数0.45で反磁場補正をした後に(BH)-H曲線をプロットしたところ(図11)、(BH)maxは267kJ/m3と見積もられた。
希土類磁石前駆体上にキャップ層を形成しなかったこと以外は上記と同様にして、下地層付き支持体上に、希土類磁石前駆体層を形成した。次に、室温で非強磁性元素M(Cu、Sm-Cu、La-Cu、Cu-Ga、Zn、Al-Zn、Mg-Zn、及び、Sn-Zn)をそれぞれ成膜し、その後、支持体ごと300~600°Cで加熱(30分間)し、下地層上に本発明の実施形態に係る希土類磁石(積層体)を得た。
なお、本段落における「-」は合金、又は、2種の金属の積層体を示している。
図13にはCu-Ga拡散処理後の面内TEM像を示した。Cu-Ga拡散処理後も拡散処理前とほぼ同様の多結晶構造が保たれている。
この視野全体からエネルギー分散型X線分析法により全体組成を求めると、Sm8.18Fe67.64Co18.95Cu3.29Ga1.94(各数値は原子数基準の含有量(at.%)である。)であった。
一方,Cu-Ga拡散後の試料(希土類磁石)では,1T以上の印加磁場においてもマイナーループにヒステリシスは見られず、傾きも小さかった。これは、拡散処理によって不可逆的な磁壁移動が小さくなったためであると推測される。
なかでも、上記希土類磁石を有するモータ、及び、発電機は、優れた特性を有するため、自動車、及び、電車等の輸送用機械に好ましく用いることができる。
11 :キャップ層
12 :希土類磁石層
13 :第1下地層
14 :第2下地層
15 :下地層
16 :バッファ層
17 :支持体
20 :永久磁石モータ
21 :固定子
22 :芯材
23 :希土類磁石
24 :回転子
30 :発電機
31 :固定子
32 :回転子
33 :タービン
34 :シャフト
40 :自動車
41 :車輪
42 :モータ
43 :蓄電池
44 :発電機
45 :車軸
Claims (19)
- 主相と、前記主相の少なくとも一部を覆うように配置された粒界相と、を有する希土類磁石であって、
R1を、La、Pr、Sm、Nd、Eu、Tb、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種とし、
R2をY、Er、Tm、Ce、Dy、Ho、Yb、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種とし、
TをFe、Co、及び、Niからなる群より選択される少なくとも1種とし、
MをCu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種とし、
xを100/13~100/11の数とし、
yを0を超え、10以下の数とし、
pを0.5~1の数としたとき、全体組成が、
式1:(R1 pR2 1-p)xMyT100-x-yで表され、少なくとも前記主相がThMn12型の結晶構造を有し、
前記粒界相は、エネルギー分散型X線分析法により得られる線分析プロファイルから特定される前記希土類磁石中の前記Mの原子数単位の含有量が極大値となる位置Pmaxを基準に、前記線分析プロファイルにおける前記位置Pmaxの前後において、前記含有量が初めて前記極大値の1/2となる2つの位置Pboundaryの間の領域として定義される、希土類磁石。 - 前記主相の粒径が1μm以下である、請求項1に記載の希土類磁石。
- 前記主相が、Al、Si、Ti、V、Mo、Nb、Cr、Mn、C、B、Mg、Cu、Zn、及び、Wのいずれをも実質的に含有しない、請求項1又は2に記載の希土類磁石。
- 前記TがFe、及び、Coである、請求項1~3のいずれか1項に記載の希土類磁石。
- 前記MがCu、及び、Gaからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか1項に記載の希土類磁石。
- 所定の方向に沿って、前記主相の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が優先配向している請求項1~5のいずれか1項に記載の希土類磁石。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載の希土類磁石を含有する膜。
- 厚み方向に沿うように、前記主相の結晶方位、及び、磁化容易軸からなる群より選択される少なくとも一方が優先配向している請求項7に記載の膜。
- 下地層と、前記下地層に接するように形成された請求項1~6のいずれか1項に記載の希土類磁石を含有する希土類磁石層と、を有し、前記下地層は多結晶構造を有し、かつ、結晶方位が前記下地層の厚み方向に沿って優先配向している、積層体。
- 前記希土類磁石層の前記主相の結晶方位が、前記希土類磁石層の厚み方向に沿って優先配向している請求項9に記載の積層体。
- 前記下地層が、更に支持体を有する支持体層付き下地層である、請求項9又は10に記載の積層体。
- 前記支持体層付き下地層が、前記下地層と、前記支持体との間に更にバッファ層を有する、請求項11に記載の積層体。
- 更にキャップ層を備える、請求項9~12のいずれか1項に記載の積層体。
- ThMn12型の結晶構造を有する多結晶相であって、
R1を、La、Pr、Sm、Nd、Eu、Tb、及び、Luからなる群より選択される少なくとも1種とし、
R2をY、Er、Tm、Ce、Dy、Ho、Yb、Gd、及び、Zrからなる群より選択される少なくとも1種とし、
TをFe、Co、及び、Niからなる群より選択される少なくとも1種とし、
xを100/13~100/11の数とし、
pを0.5~1の数としたとき、
式2:(R1 pR2 1-p)XT100-X
で表される化合物を主成分とする希土類磁石前駆体を形成する工程1と、
前記希土類磁石前駆体の表面の少なくとも一部を覆うように、Cu、Ga、Zn、Al、Mg、Sn、Ge、Au、Si、Ca、及び、Agからなる群より選択される少なくとも1種の元素Mを含有する非強磁性元素含有層を配置し、非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体を形成する工程2と、
前記非強磁性元素含有層付き希土類磁石前駆体を加熱し、前記希土類磁石前駆体中に元素Mを拡散させ、請求項1~6のいずれか1項に記載の希土類磁石を得る工程3と、を有する希土類磁石の製造方法。 - 前記工程1が、下地層上に希土類磁石前駆体を含有する希土類磁石前駆体層を形成する工程であり、前記下地層は多結晶構造を有し、かつ、結晶方位が前記下地層の厚み方向に沿って優先配向している、請求項14に記載の希土類磁石の製造方法。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載の希土類磁石を有するモータ。
- 請求項16に記載のモータを有する自動車。
- 請求項1~6のいずれか1項に記載の希土類磁石を有する発電機。
- 請求項18に記載の発電機を有する自動車。
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