JP7165001B2 - 草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法 - Google Patents

草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法 Download PDF

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Description

本発明は、草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法に関するものである。詳しくは、水田の除草作業を行う際に、回転して雑草の掻き取りを行う掻取体に残った雑草を、掻取体に強く絡まる前に、掻取体の動きに伴って掻取体から除去することができるようにした草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法に関する。
水稲の栽培において、稲の周りの条間や株間の田面に生える雑草を、大きく成長しないうちに除去する除草作業は、その善し悪しが水稲の収穫量にも影響を及ぼす、きわめて重要な作業である。近年においては、走行機(又は管理機)に取り付けた除草機、或いは除草専用機等を使用して、主に機械的な除草作業が行われている。このような、除草機の一例としては、例えば本願発明者が提案した特許文献1の水田除草作業機がある。
この従来の水田除草作業機は、走行機と、走行機の前方に配され、高さ調節機構を有すると共に除草作業において稲株の条間となる位置に設けられ、水面に浮いた雑草の切断を行う上下方向に回転する複数のカッターを有する草切断装置と、草切断装置の前方に配され、放射状に設けられた線条体の回転軌跡が円盤状で水平方向に対し走行方向側が下がるように所要角度で傾斜している掻取体(特許文献1の図5、図6参照)で田面を掻いて稲株の周りの雑草を掻き取る草掻取装置とを備える。
特開2016-208873号公報
上記従来の水田除草作業機は、条間のみならず、特に機械による除草がしにくいとされる株間の除草も効率的に行うことができる点で有用である。しかしながら、実地での使用を重ねるのに伴い、次の点で改善の余地があることも分かってきた。
即ち、線条体を有する掻取体を回転させて田面の雑草を掻き取ると、雑草は線条体から離れ、水面又は水中に浮遊して草切断装置により切断されるが、雑草の一部は線条体に引っ掛かるようにして離れずに残る。そして、作業が進むにつれて、線条体には多くの雑草が強く絡み付き、掻取体の回転にも支障が出やすくなり、ついには、雑草の掻き取りができなくなることがあった。
このため、除草作業の途中で作業機を止めて、掻取体から雑草を除去する作業を行う必要があった。ところが、除草作業機には、作業の効率を上げるために、掻取体が条間方向に対応して多数設けられており、雑草を除去する作業には相当の手間と時間がかかってしまうので、結局、除草作業の効率を上げることが難しくなるというジレンマがあった。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、水田の除草作業を行う際に、回転して雑草の掻き取りを行う掻取体に残った雑草を、掻取体に強く絡まる前に、掻取体の動きに伴って掻取体から除去することができるようにした草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法を提供することを目的とするものである。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の草掻取具は、回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体と、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転移動する線条体と接触して、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を有する草除去部材とを備える。
草掻取具は、線条体の回転軌跡が水田の田面に触れるようにして、掻取体が回転することにより、各線条体が田面に生えている雑草を掻き取り、田面から分離させることができる。掻き取られた雑草の大部分は、各線条体から離れて、水面又は水中に浮遊するが、一部は各線条体に引っ掛かって残る。
各線条体に残っている雑草は、雑草の掻き取りを行うための掻取体の回転に伴って、草除去部材により、各線条体から削ぎ取られる。つまり、草除去部材は、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転移動する線条体と接触して、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を有するので、各線条体に残っている雑草は、削取部によって、各線条体の基部から先部へ向けて押しやられて、各線条体から削ぎ取られるようにして離れる。
これにより、従来のような、除草作業における掻取体の回転に伴って、各線条体に雑草が絡まってしまい、田面の雑草の掻き取りができなくなる等の不都合が生じることが抑制される。また、除草作業の途中で作業機を止めて行われる、掻取体から雑草を除去する作業の負担も解消されるか、或いは軽減される。
本明細書及び特許請求の範囲にいう線条体としては、例えば適宜長さの金属製(ピアノ線や鋼線、針金等)、合成樹脂製(ナイロンやポリエチレン等)、或いは金属線を芯材として合成樹脂で被覆した複合材料製のワイヤ状、或いはピン状のもの等があげられるが、これらに限定されるものではない。また、線条体は、剛性を有する材質でもよいが、準剛性、可撓性等、変形性を有するものを採用してもよい。
草除去部材の材料としては、望ましくは水を吸収しない防水性を有する材料、例えば合成樹脂、天然樹脂、金属、或いはそれらの複合材料等が挙げられるが、これらに限定はしない。なお、交換ができるようにしておけば、必ずしも防水性のものでなくてもよく、例えば木材、竹材、或いは皮革(天然、合成)等を採用することもできる。
また、本明細書及び特許請求の範囲にいう、「掻取」、或いは「掻き取り(る)」の用語は、雑草を抜き取る意味や摘み取る意味ではなく、水田の田面の土を掻いて、或いは土と雑草を掻いて、雑草を土から分離させることを含む意味で使用している。
(2)本発明の草掻取具は、草除去部材が可撓性又は弾性を有し、線条体が接触し変形させた草除去部材の反発力に抗して回転移動するようにしてある構成としてもよい。
この草掻取具は、草除去部材が、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、これに線条体が接触して、草除去部材を可撓性又は弾性に抗して変形させていることで、削取部は、略平均的な所要の反発力を以て線条体と接触することができる。
そして、草掻取具が回転することにより、線条体に引っ掛かっている雑草は、草除去部材の削取部によって、安定的に削ぎ取られる。
(3)本発明の草掻取具は、線条体の回転軌跡が円錐台の側面状であり、線条体を有する掻取体の回転軸が、その移動方向と水平に直交する方向へ倒れるように所要角度で傾斜しており、線条体は回転軌跡の最低部においては略水平となって回転するようにしてある構成としてもよい。
この草掻取具は、線条体の回転軌跡が円錐台の側面状であり、線条体を有する掻取体の回転軸が作業機の走行方向と水平に直交する方向へ倒れるように所要角度で傾斜しており、各線条体は、回転軌跡の最低部において、略水平となるようにしてあるので、走行方向へ水平に移動する条件下においては、掻取体による高さ方向の掻き取り可能な範囲を広くとることができる。
従って、掻取体の高さの設定をする際に、例えば各線条体の回転軌跡の最低部の高さを、雑草の茎の基端よりやや低く設定する場合でも、それ程の精度を要求されることはなく、雑草を掻き取る上で作業時の走行に伴う作業機の高さの変動もほとんど影響することはないので、雑草を効率的に田面から掻き取って水中に誘導することができる。
(4)上記の目的を達成するために、本発明の水田除草作業機は、走行機と、走行機の前方又は後方、或いは走行機自体に配され、回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転移動する線条体と接触して、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を含む草除去部材を有する所要数の草掻取具と、草掻取具の走行機に対する高さが調節可能な高さ調節機構とを備える。
水田除草作業機は、走行機の前方又は後方、或いは走行機自体に配されている草掻取具により、田面の雑草を掻き取ることができる。即ち、線条体の回転軌跡が水田の田面に触れるようにして、掻取体が回転することにより、各線条体が田面に生えている雑草を掻き取り、田面から分離させることができる。掻き取られた雑草の大部分は、各線条体から離れて、水面又は水中に浮遊するが、一部は各線条体に引っ掛かって残る。
各線条体に残っている雑草は、雑草の掻き取りを行うための掻取体の回転に伴って、草除去部材により、各線条体から削ぎ取られる。つまり、草除去部材は、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転移動する線条体と接触して、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を有するので、各線条体に残っている雑草は、削取部によって、各線条体の基部から先部へ向けて押しやられて、各線条体から削ぎ取られるようにして離れる。
これにより、除草作業における掻取体の回転に伴って、各線条体に雑草が絡まってしまい、田面の雑草の掻き取りができなくなる等の不都合が生じることが抑制される。また、除草作業の途中で作業機を止めて行われる、掻取体から雑草を除去する作業の負担も解消されるか、或いは軽減される。
また、草掻取具は、高さ調節機構により、走行機に対する高さが調節可能であるので、田面における走行機の沈み深さに対応させて、走行機に対する草掻取具の高さ、即ち田面に対する高さを調節することができる。これにより、雑草の成長の度合いに合わせた、田面における雑草の掻き取り深さの設定が可能になる。
(5)本発明の水田除草作業機は、走行機の前方又は後方に配されており、除草作業時において稲株の条間となる位置にそれぞれ設けられた上下方向に回転する複数のカッターを有する、走行機に対する高さが調節可能な草切断装置を備える構成としてもよい。
この水田除草作業機は、草切断装置を備えることにより、上下方向に回転する複数のカッターが、稲株の条間の雑草の掻き取りと切断、及び草掻取具で田面から掻き取られ、水面又は水中に浮遊する雑草を切断することができる。なお、切断片となった雑草は、田面上に沈んでも、田面の土には根付きにくい。
(6)上記の目的を達成するために、本発明の水田除草方法は、回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体を水田の田面で回転させて、各線条体で雑草を掻き取る工程と、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する線条体と接触する草除去部材において、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように掻取体を回転させて、線条体に引っ掛かっている雑草を線条体から削ぎ取る工程とを備える。
この水田除草方法によれば、回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体を水田の田面で回転させて、各線条体で雑草を掻き取る工程により、雑草を田面から分離させることができる。掻き取られた雑草の大部分は、各線条体から離れて、水面又は水中に浮遊するが、一部は各線条体に引っ掛かって残る。
また、線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する線条体と接触する草除去部材において、その接触する部分が、線条体の回転移動に伴い、線条体の基部から先部へ向け相対的に移動するように掻取体を回転させて、線条体に引っ掛かっている雑草を線条体から削ぎ取る工程により、各線条体に引っ掛かって残っている雑草は、削取部で各線条体の基部から先部へ向けて押しやられて、各線条体から削ぎ取られるようにして離れる。
これにより、除草作業における掻取体の回転に伴って、各線条体に雑草が絡まってしまい、田面の雑草の掻き取りができなくなる等の不都合が生じることが抑制される。また、除草作業の途中で作業機を止めて行われる、掻取体から雑草を除去する作業の負担も解消されるか、或いは軽減される。
本発明は、水田の除草作業を行う際に、回転して雑草の掻き取りを行う掻取体に残った雑草を、掻取体に強く絡まる前に、掻取体の動きに伴って掻取体から除去することができるようにした草掻取具、それを使用した水田除草作業機及び水田除草方法を提供することができる。
本発明に係る水田除草作業機の一実施の形態を示す斜視図である。 図1に示す水田除草作業機の正面図である。 図1に示す水田除草作業機の作業ユニットの側面視説明図である。 図1に示す水田除草作業機の動力伝達系の構成を示す説明図である。 図1に示す水田除草作業機の底面視説明図である。 本発明に係る草掻取具の一実施の形態を示す斜視図である。 図6に示す草掻取具の分解斜視説明図である。 草掻取具の掻き取った雑草をピンから削ぎ取る動きを示す説明図である。 水田除草作業機の草掻取具により田面の株間の雑草を掻き取っている状態を示す正面視説明図である。
図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
なお、以下の説明において、方向や位置の説明において、「前、後、左、右」の用語を使用する場合があるが、走行機1の走行方向側を「前」、その逆方向側を「後」とし、「左、右」については、便宜上、走行機1に搭乗した作業者(操縦者)から見た「左、右」を基準とする。
水田除草作業機Wは、走行機1と、走行機1の前方側に、走行機1に対して高さの調節ができるようにして取り付けられている除草機Aを備えている。なお、水田除草作業機Wでは、各種スイッチ、レバー等の操作系については、図示を省略しているものがある。また、本実施の形態では、除草機Aは走行機1の前方に設けられているが、これに限定されるものではなく、走行機1の後方、或いは走行機1自体に設ける構成としてもよい。
走行機1は、車台フレーム10の後部にエンジン11が搭載されている。エンジン11の前方には座席12が取り付けられ、その前方にはハンドル13を備える操縦部(符号省略)が設けられている。また、各車輪14は、四輪操舵構造(詳細な構造説明については省略)であり、小回りが利く構造で水田内の走行に有利である。
車台フレーム10の前端部には、除草機Aが昇降リンク装置15を介して昇降可能に取り付けられている。昇降リンク装置15は、上側の一本のリンク150、下側の二本の並設されたリンク151、152を有し、それぞれの基端部は、車台フレーム10に固定された上軸153、下軸154に対し上下方向に回動可能に取り付けられている(図3参照)。
リンク150、151、152の先端部は、後述する除草機Aの後部のブラケット33に固定された上軸331、下軸332に上下方向に回動可能に取り付けられている。また、車台フレーム10側の上軸153とブラケット33側の下軸332の間には、シリンダー基部がリンク150内に下部開口側から収まるようにして、油圧シリンダー16のシリンダー基端とロッド先端が上下方向に回動可能に取り付けられている(図3参照)。
この構造によれば、油圧シリンダー16のロッドを伸縮させることで、除草機Aを適宜昇降して、走行機1に対する除草機Aの高さ、つまり除草機Aが備える後述する草掻取装置5、及び草切断装置6の高さを調節することができる。なお、除草機Aの高さは、後述するフロートセンサ装置9からの情報を基に制御される。
除草機Aは、基フレーム2(図1、図2参照)を有し、上記ブラケット33は基フレーム2の上に固定されている動力中継機3のケースブラケット30の後部側に固定されている。ブラケット33の後部には、上記のように上軸331、及び下軸332が固定され、上軸331にはリンク150の先端部が、下軸332にはリンク151、152の先端部、及び油圧シリンダー16のロッド先端部が上下方向に回動可能に取り付けられている。
ここで、まず、除草機Aの構造の概略を説明する。
除草機Aの基フレーム2の上面側には動力中継機3が固定されている。動力中継機3には、後方の走行機1から動力取出軸17を介し動力が入力される。動力中継機3はギヤ装置(符号省略)を内蔵し、走行方向に対し直角かつ水平方向に、右方向(図1、図2では向かって左方向)に向け設けられた駆動軸31を備えている。
基フレーム2には、後で説明する揺動フレーム4が中心軸20を介し中心軸20を中心として上下方向へ揺動(又は回動)できるように軸着されている。揺動フレーム4の下側には、水田の田面に生えている雑草を草掻取具56の掻取体560によって掻き取る草掻取装置5が昇降調節可能に取り付けられている。草掻取装置5、及び草切断装置6は、水田における除草作業において、後述する水平制御装置8によって常時水平度が調節され、略水平を保つようにしてある。
揺動フレーム4の後側には、掻き取られて水面に浮いた雑草を切断する草切断装置6が、連結腕部材(符号省略)を介し取り付けられている。草切断装置6は、後で説明するカッター駆動軸66に沿って九箇所に取り付けられたカッター65を有し、各カッター65は、カッター駆動軸66に沿って固定位置の調節が可能である。
草切断装置6は、動力中継機3の駆動軸31により駆動される。なお、草掻取装置5は、後述するように自身が備えた油圧モーター57により駆動されるようになっている。また、草掻取具56、及びカッター65の数は特に限定されず、稲株の条数に合わせて適宜設定することができる。
以下、除草機Aの各部の構成を更に詳細に説明する。
(a)草切断装置6を駆動する駆動系
基フレーム2の上面に固定されている動力中継機3は、ケースブラケット30を有し、上記ブラケット33は、ケースブラケット30の後部に固定されている。動力中継機3には、後方の走行機1から、スプライン構造を有し角度の変化に伴い伸縮自在な動力取出軸17を介してエンジン11の動力が入力される。動力中継機3は、上記したように右方向に向け設けられた駆動軸31を備えている(図2等参照)。
駆動軸31の先端側は、揺動フレーム4に固定されている支持フレーム(符号省略)に回転自在に軸支された中継駆動軸64に接続され、動力が入力される。駆動軸31は、スプライン構造を有し伸縮自在であり、基端側と先端側に自在継手(符号省略)を有しているので、揺動フレーム4が上下方向に揺動しても動力伝達が可能である。これにより、草掻取装置5、及び草切断装置6の水平度を調節する際の、駆動軸31先端を接続する中継駆動軸64の上下方向の動きに対応できるようになっている。
なお、中継駆動軸64には、スプロケット(図示省略)が設けられ、カッター駆動軸66に設けられたスプロケット(図示省略)との間にチェーン(図示省略)が掛けられている。これら各軸、スプロケット及びチェーンは、チェーンケース34(図2参照)に収められている。チェーンケース34は、上端側が中継駆動軸64を中心として回動可能に取り付けられ、草切断装置6の上下方向の動きに対応できるようになっている。
また、駆動軸31の回転速度は、走行機1の走行速度とは別に調節できるようになっている。これにより、上記エンジン11が作動しており、動力取出軸17に動力が伝わっていれば、走行機1の走行、停止とは無関係に草切断装置6の作動速度をそれぞれ調節することができる。
上記揺動フレーム4は、左右方向に所要の長さを有する角管で形成され、基フレーム2の前部に、中心軸20を介し、中心軸20を中心として揺動可能に軸着されている。つまり、揺動フレーム4は、基フレーム2と平行位置を含み左右側が上下方向へ所要の角度範囲で回動できるようにしてある。なお、揺動フレーム4を揺動調節して、草掻取装置5及び草切断装置6を水平に制御する水平制御装置8については後述する。
(b)草掻取装置5
主に、図4、及び図6乃至図9を参照する。
草掻取装置5は、草切断装置6と略同じ長さの吊設バー55を有している。吊設バー55は、基フレーム2に設けられた吊下部材(符号省略)の下端に略水平に固定されている。
吊設バー55には、長手方向に一定間隔で十六箇所に草掻取具56が取り付けられており、隣り合う一組の草掻取具56、56が設けられる八箇所に下部ケース550が設けられている。下部ケース550には、取付傾斜部553がそれぞれ吊設バー55の長手方向に配置されて二箇所に設けられ、それぞれ挿通穴(図示省略)が形成されている。各取付傾斜部553には、各挿通穴に合わせるように、支承筒554が取付傾斜部553と直角方向に、基部ブラケット555をネジ着して固定されている。
また、吊設バー55は水平に固定されており、下部ケース550の各取付傾斜部553は、吊設バー55の下面に対し約60°で傾斜しており、従って、各支承筒554及び後述する各回転軸561の角度は、水平面である田面に対し作業機の走行方向と水平に直交する方向へ倒れるように、約60°で傾斜している。なお、各取付傾斜部553及び各支承筒554及び後述する各回転軸561の角度は、上記角度に限定されるものではなく、適宜設定が可能である。
支承筒554は、略円筒状で所定の長さに形成されている。各支承筒554の内部には、上下二箇所に玉軸受(図示省略)が固定されている。各支承筒554の内部には、回転軸561が通されており、回転軸561は各玉軸受により回転自在に軸支されている。回転軸561の上端部にはベベルギヤ562(図9に図示)が固定されており、ベベルギヤ562は、下部ケース550の内部の空間に位置している。
図9に示すように、ベベルギヤ562は、隣り合う他の草掻取具56の回転軸561に固定されているベベルギヤ562と噛み合うようになっている。また、吊設バー55に並行して、中継回転軸563が軸支されており、中継回転軸563には、一組の草掻取具56、56が設けられる八箇所において、一方の草掻取具56のベベルギヤ562と噛み合うベベルギヤ564が固定されている。
中継回転軸563の中央部には、ベベルギヤである従動ギヤ(符号省略)が固定され、従動ギヤは、吊設バー55に固定された油圧モーター57の回転軸に固定してあるベベルギヤ(符号省略)と噛み合っている。これによれば、各草掻取具56は、油圧モーター57により、中継回転軸563を介し連動して回転する。
一組の隣り合う草掻取具56、56は、互いに反対方向に回転するように、かつ作業時に、後述する線条体566が、稲株を両側から抱き込む方向に回転するように駆動される。
なお、油圧モーター57には、オイルラインや操作系などが付帯するが、その図示及び説明は、ここでは省略する。
各回転軸561の先端部にはネジ部561aが設けられており、袋ナット561bをネジ着して、六角形の回転盤565が固定されている。回転盤565の外周部には、各辺に沿うよう六箇所に金属製の直線的なピン状の線条体566が取り付けられている。各線条体566は、先部側が回転盤565の外周部から張り出すように斜め放射状かつ回転盤565と約30°の傾斜角度を以て取り付けられている。
回転盤565と各線条体566により、掻取体560が形成されている。なお、線条体566の数は、本実施の形態の五本に限定されるものではなく、適宜設定が可能である。また、各線条体566の回転盤565に対する角度も上記角度に限定されるものではなく、適宜設定が可能である。
上記支承筒554の先端には、先部ブラケット556が設けられており、先部ブラケット556には、草除去部材567が固定されている(図6乃至図8参照)。先部ブラケット556は、支承筒554の外周面に対して反時計回り方向に徐々に上り傾斜するように固定されている(特に図8参照)。また、先部ブラケット556の上面には、所要間隔で二箇所にネジピン556aが立てられている。
草除去部材567の形状は、各図に示すように、外周部が全周にわたり直線状又は所要曲率で形成された曲線状の細長い楕円に近い形状の板体である。草除去部材567の幅方向における一方側の直線状の縁部寄りには、所要間隔で二箇所に孔567a(図7参照)が形成されている。また、他方側の縁部は、外側へ所要の曲率で膨らむように、かつ線条体566の回転方向に徐々に外方へ張り出すように形成された削取部567bとなっている。
なお、草除去部材567は、可撓性又は弾性を有する合成樹脂で形成されており、充分な厚味を以て形成されている。本実施の形態では、厚さが2mmであるが、線条体566に引っ掛かった雑草を削ぎ取ることが可能であれば、特に限定はされない。
草除去部材567は、各孔567aを各ネジピン556aに嵌め入れ、金属製で可撓性を有し、二箇所に通し孔(符号省略)を有する座板568を挟み、袋ナット569を各ネジピン556aに締め付けることによって、上記のように傾斜している先部ブラケット556に固定されている。
これにより、草除去部材567は、先部ブラケット556に沿って傾斜しており(特に図8参照)、上記草掻取具56の掻取体560の各線条体566のうち一部(最大三本)の線条体566と上方から自身がやや変形するように接触させてある(図8参照)。なお、座板568は、草除去部材567の変形による線条体566に対する反発を助ける機能を有している。
なお、隣り合う草掻取具56の掻取体560の線条体566の回転軌跡は一部重なるように設定され、雑草の掻き取り残しが生じないようにしている。また、上記構造により、吊設バー55が水平である場合、各掻取体560の線条体566は、回転軌跡の最低部において略水平になり、田面と平行になる。
そして、油圧モーター57で駆動されることにより、各掻取体560は、上記回転方向に回転して各線条体566の回転軌跡が、傾いた円錐台の側面状となり、各線条体566が田面下から水面より上の空間までの範囲で回転軌跡を描いて回転する。これにより、作業時には、各線条体566により、田面において雑草を田面下から水中へ移動させるようにして掻き取ることができる。
(c)草掻取装置5の高さ調節機構
図1、及び図3を主に参照する。
草掻取装置5は、揺動フレーム4の右端部に設けられている高さ調節レバー59(図1、図3参照)を回動調節することにより、後述する草切断装置6に対して高さを調節することができる。高さ調節レバー59の基端部は、駆動軸(符号省略)に固定されている。駆動軸は、上記連結腕部材の前側にそれぞれ回転可能に軸支されている。
また、揺動フレーム4の上記高さ調節レバー59側には、調節操作盤593が設けられている。調節操作盤593の上板部には、高さ調節レバー59が移動できる案内部594が形成され、案内部594の縁部には、長手方向に複数の掛止溝部(符号省略)が段階的に形成されている。高さ調節レバー59の基部側には、掛止溝部に掛止可能な掛止板部(符号省略)が形成されている。
この構造によれば、高さ調節レバー59を上下方向に回動させると、吊設バー55が昇降回動する。このように、高さ調節レバー59を回動し、所要の掛止溝部に掛止板部を掛止することにより、草切断装置6に対する吊設バー55の高さ、すなわち草掻取装置5の各草掻取具56の高さを調節することができる。
(d)草切断装置6
図1、図3及び図5を主に参照する。
草掻取装置5の後方には、上記揺動フレーム4に固定された連結腕部材と左右の軸支持部材61、61(図3参照、奥側の軸支持部材61は見えない)を介し、草切断装置6が取り付けられている。軸支持部材61、61には、カッターカバー63が固定されている。
軸支持部材61、61の下方側には、カッター駆動軸66が略水平方向に回転可能に軸支されている(図3、図5参照)。カッター駆動軸66は、断面形状の外形が六角形の管体(六角管)である。カッター駆動軸66には、上記カッターカバー63を構成する、それぞれ両端側の二箇所、かつ作業時に稲株の条間を通る位置(合計で九箇所)に設けられたカバー部630の内部に収めて、カッター65が取り付けられている。
各カッター65は、互いに略同じ構造で向きが反対の一対のカッターユニット(符号省略)からなる。カッターユニットは、取付基板(符号省略)の周方向の三箇所に、略L板形状の刃体657が固定されている。刃体657は、取付基板に固定された取付板部(符号省略)と、取付板部に対し直角に曲げられ、回転方向と逆側へやや逃げ角を設け傾斜した刃板部(符号省略)を有している。各カッターユニットは、カッター駆動軸66に沿って移動調節が可能である。
そして、各カッター65を構成する各カッターユニットは、各カバー部630内で互いに所要間隔をおいて取り付けられている。また、各カッターユニットは、それぞれに設けられている各刃体657を互いに向かい合うように、かつ軸周方向へ60°ずらして取り付けられている。カッター駆動軸66が回転し各カッター65が回転することにより、各刃体657は、水面に浮いているか、又は水中に浮遊している雑草を上から叩くようにして切断することができる。
(e)草掻取装置5及び草切断装置6の水平度調節機構
揺動フレーム4に取り付けられている草掻取装置5と草切断装置6の除草作業中における水平度は、水平制御装置8によって制御される(図1、図2参照)。
水平制御装置8は、上記吊設バー55に取り付けられた水平度センサ(図示省略)を有している。水平度センサは、揺動フレーム4の水平度を検出し、図示していない制御部に水平度情報の信号を送る。
また、水平制御装置8は、揺動フレーム4上面に固定されており、電動モーターとギヤ装置(何れも図示省略)により進退動する駆動ロッド81を有している。駆動ロッド81は、ケースブラケット30へ向け斜め上方に設けられ、先端がケースブラケット30に上下方向に回動可能に軸着されている。
この構造によれば、水平度センサからの水平度情報の信号を制御部で受けることにより、電動モーターの回転軸の回転方向と回転量が制御され、ギヤ装置により駆動ロッド81が進退動して揺動フレーム4及び揺動フレーム4に取り付けられている草掻取装置5と草切断装置6が中心軸20を中心として揺動し、水田での除草作業における草掻取装置5と草切断装置6の水平度が制御される。
(f)除草機Aの高さ調節機構
除草機Aの高さは、フロートセンサ装置9により制御される。
フロートセンサ装置9は、揺動フレーム4上面の中心軸20近傍より前後方向へ向け軸支された軸(符号省略)に基部が固定された吊りアーム(符号省略)を有している。吊りアームの先端には、所要長さの均衡アーム92の中央部が上下方向に回動可能に軸支されている。均衡アーム92の四箇所には、それぞれ脚部材93が垂設され、各脚部材93の下端には、船型のフロート94が取り付けられている。
田面に接して上下動する各フロート94の動きは、センサ(図示省略)によって検出されるようになっており、このセンサからの高さ位置情報の信号を制御部で受けることにより、上記油圧シリンダー16が作動してロッドが伸縮され、除草機A全体の高さが制御されて、例えば各フロート94が高くなった場合は、油圧シリンダー16のロッドが縮んで除草機Aが低くなる。
〔作用〕
図1乃至図9を参照して、水田除草作業機Wの作用を説明する。
水稲の栽培においては、稲がある程度生育した後に、稲の周りの条間や株間に生える雑草を大きく成長しないうちに田面から除去する除草作業を行う。
〔1〕除草機Aを前側にして水田除草作業機Wを水田に乗り入れ、草掻取装置5の各草掻取具56が、各稲株71の間に二つずつ位置するように配置する(図9参照)。なお、各草掻取具56の各組の間隔(図9で左右方向の間隔)は、一般的な田植機で植えられる稲株71の条間の幅(30cm)に合わせてあるので、水田除草作業機Wは上記位置に比較的容易に配置することができる。
〔2〕そして、まず、操縦者による走行機1側の操作で、除草機Aの揺動フレーム4に取り付けられた草掻取装置5と草切断装置6が水平度制御装置8によって水平になるように、つまり水田の田面7と平行になるように設定する。
〔3〕同じく走行機1側の操作で、油圧シリンダー16を作動させて除草機Aの高さを調節する。このとき、草切断装置6のカッター65の回転軌跡の下端の高さ(刃体657の最低高さ)の位置が、田面7よりやや低くなるように(例えば10mm程度低くなるように)、つまり各刃体657で田面7を掻くことができるように設定する。
〔4〕次に、高さ調節レバー59を操作して、草掻取装置5の各掻取体560の各線条体566のうち各線条体566の回転軌跡の前部側の最低部の高さが、田面7に生えている雑草70の根部に掛かるように設定する(図9参照)。更に、フロートセンサ装置9の各フロート94を田面7に載せてセッティングを終了する。
〔5〕走行機1側の操作で、動力中継機3の駆動軸31を駆動すると、草切断装置6のカッター駆動軸66に固定されている各カッター65が回転する。また、油圧モーター57が駆動されると、草掻取装置5の各掻取体560が回転する。なお、各掻取体560の回転速さと各カッター65の回転速さは、走行機1の走行速さとは関わりなくそれぞれ独立して調節できるので、除草作業の状況に合わせてそれぞれ好適に調節することができ、作業がしやすい。
〔6〕走行機1により水田除草作業機Wを前進させると、各掻取体560は、各線条体566で稲株71を両側から抱き込む方向へ回転し、かつ線条体566の回転軌跡が水田の田面7に触れるように回転することにより、各線条体566が田面7に生えている雑草70を掻き取り、田面7から分離させることができる。掻き取られた雑草の大部分は、各線条体から離れて、水面又は水中に浮遊するが、一部は各線条体に引っ掛かって残る。
なお、図8の中図では、説明の便宜上、雑草70を塊として仮想線で表しているが、実際上、雑草は、後述するように塊になる前の段階で除去される。
また、掻取体560は、各線条体566の回転軌跡が円錐台の側面状であり、各線条体566は、回転軌跡の最低部において略水平になっており、田面7の下から水面より上の空間まで回転軌跡を描いて回転する。従って、作業機が走行方向へ水平に移動する条件下においては、例えば各線条体566が水平に回転するものと比較して、高さ方向の掻き取り可能な範囲を広くとることができる。
これにより、掻取体560の高さの設定をする際に、例えば各線条体566の回転軌跡の最低部の高さを、雑草70の根部に掛かるように設定する場合でも、それ程の精度を要求されることはなく、雑草を掻き取る上で作業時の走行に伴う作業機の高さの変動もほとんど影響することはないので、雑草70を効率的に田面7から掻き取ることができる。
各線条体566に残っている雑草70は、雑草70の掻き取りを行うための掻取体560の回転に伴って、掻き取りと同時に、又は並行して、草除去部材567により、各線条体566から削ぎ取られる。つまり、草除去部材567は、線条体566の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する各線条体566は、削取部567bにおいて、その変形による反発力に抗して接触している(図8参照)。
そして、草除去部材567の削取部567bが、線条体566の回転方向に徐々に外方へ張り出すようになっている形状によって、線条体566と接触する部分が、線条体566の回転移動に伴い、線条体566の基部から先部へ向け相対的に移動する。よって、各線条体566に引っ掛かって残っている雑草70は、削取部567bによって、各線条体566の基部から先部へ向けて押しやられて、各線条体566から削ぎ取られるようにして離れる(図8の中図参照)。
これにより、従来のように、除草作業における掻取体560の回転に伴って、各線条体566に雑草70が絡まってしまうことにより田面7の雑草70の掻き取りができなくなる等の不都合が生じることを防止するか、抑制することができる。また、除草作業の途中で作業機を止めて行われる、掻取体560から強く絡まった雑草を除去する作業(クリーニング作業)の負担が解消されるか、或いは軽減される。
〔7〕草掻取装置5の後方においては、草切断装置6の各カッター65によって、上記水面又は水中に浮遊している雑草70を切断すると共に、稲株71の条間の田面下においては、各掻取体560で取り切れなかった雑草70の掻き取りと切断を同時に行うことができる。
〔8〕このように、田面7の雑草70が、各掻取体560による掻き取り後、各カッター65によって切断されるので、雑草70の切断片が後で田面7に沈んだ場合でも、田面7の土に根付くことを防止できる。また、これにより、結果的に除草回数を減らすことができる。
なお、操縦者は、前を向いた無理のない姿勢のまま、各カッター65及び各カッター65の前方の各掻取体560の掻き取りの様子及び状況を確認することでき、除草状態をリアルタイムで確認しながら作業を行うことができる。これにより、例えば走行機1の走行位置が稲株71の条間の幅方向へ多少ずれているような場合等も迅速に修正することができ、効率的な除草作業を行うことができる。
また、草掻取装置5と草切断装置6の水平度は、水平度制御装置8により制御されており、各掻取体560による田面7での掻き取り深さを各掻取体560において略同じ状態で維持することができるので、除草機Aの幅方向の各所で差のない安定した除草作業を行うことができる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴及びその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
W 水田除草作業機
1 走行機
10 車台フレーム
11 エンジン
12 座席
13 ハンドル
14 車輪
15 昇降リンク装置
150、151、152 リンク
153 上軸
154 下軸
16 油圧シリンダー
17 動力取出軸
A 除草機
2 基フレーム
20 中心軸
3 動力中継機
30 ケースブラケット
31 駆動軸
33 ブラケット
331 上軸
332 下軸
34 チェーンケース
4 揺動フレーム
5 草掻取装置
55 吊設バー
550 下部ケース
553 取付傾斜部
554 支承筒
555 基部ブラケット
556 先部ブラケット
556a ネジピン
56 草掻取具
560 掻取体
561 回転軸
561a ネジ部
561b 袋ナット
562 ベベルギヤ
563 中継回転軸
564 ベベルギヤ
565 回転盤
566 線条体
567 草除去部材
567a 孔
567b 削取部
568 座板
569 袋ナット
57 油圧モーター
59 高さ調節レバー
593 調節操作盤
594 案内部
6 草切断装置
61 軸支持部材
63 カッターカバー
630 カバー部
64 中継駆動軸
65 カッター
657 刃体
66 カッター駆動軸
7 田面
70 雑草
71 稲株
8 水平制御装置
81 駆動ロッド
9 フロートセンサ装置
92 均衡アーム
93 脚部材
94 船型のフロート

Claims (6)

  1. 回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体と、
    前記線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する前記線条体と接触して、その接触する部分が、前記線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を有する草除去部材とを備える
    草掻取具。
  2. 前記草除去部材が可撓性又は弾性を有し、前記線条体が接触し変形させた前記草除去部材の反発力に抗して回転移動するようにしてある
    請求項1記載の草掻取具。
  3. 前記線条体の回転軌跡が円錐台の側面状であり、前記線条体を有する前記掻取体の回転軸が、その移動方向と水平に直交する方向へ倒れるように所要角度で傾斜しており、前記線条体は回転軌跡の最低部においては略水平となって回転するようにしてある
    請求項1又は2記載の草掻取具。
  4. 走行機と、
    該走行機の前方又は後方、或いは前記走行機自体に配され、回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体、前記線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する前記線条体と接触して、その接触する部分が、前記線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように形成された削取部を含む草除去部材を有する所要数の草掻取具と、
    該草掻取具の前記走行機に対する高さが調節可能な高さ調節機構とを備える
    水田除草作業機。
  5. 前記走行機の前方又は後方に配されており、除草作業時において稲株の条間となる位置にそれぞれ設けられた上下方向に回転する複数のカッターを有する、前記走行機に対する高さが調節可能な草切断装置を備える
    請求項4記載の水田除草作業機。
  6. 回転軸を中心として軸周方向に所要間隔で放射状に設けられた複数の線条体を有する掻取体を水田の田面で回転させて、前記各線条体で雑草を掻き取る工程と、
    前記線条体の回転軌跡で形成される面に沿って配されており、回転する前記線条体と接触する草除去部材において、その接触する部分が、前記線条体の回転移動に伴い、基部から先部へ向け相対的に移動するように前記掻取体を回転させて、前記線条体に引っ掛かっている雑草を前記線条体から削ぎ取る工程とを備える
    水田除草方法。
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