JP7161035B2 - モールドフラックス及びこれを用いた鋳造方法 - Google Patents
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Description
このような鋳造工程に際して、モールド内の溶鋼の上部にモールドフラックスが投入され、投入されたモールドフラックスは、モールドと凝固シェルとの隙間の間に流れ込む。流れ込んだモールドフラックスは、モールドの内壁と凝固シェルまたは半凝固済みの鋳片との間で潤滑作用をする。なお、モールドフラックスは、潤滑作用の他にも、溶鋼から分離されて浮き上がる非金属介在物を吸収して溶解し、溶鋼の再酸化を防ぎ、かつ、大気への熱の放出を抑えて溶鋼を保温する役割を果たす。
ところが、高含量のアルミニウム(Al)が含有された溶鋼を用いて鋳造するとき、モールドフラックスの主成分である酸化ケイ素(SiO2)と溶鋼中のアルミニウム(Al)とが反応して、モールドフラックス内の酸化ケイ素(SiO2)の含量が減り、酸化アルミニウム(Al2O3)の含量が増えるといった成分の変化が起こる。成分が変化されたモールドフラックス内の酸化アルミニウム(Al2O3)は、前記モールドフラックス内の他の成分である酸化カルシウム(CaO)、酸化ケイ素(SiO2)及び酸化ナトリウム(Na2O)と反応してCa-Al-O、Ca-Na-Al-O及びNa-Al-Si-Oなどの高融点結晶相を生成する。
したがって、高含量のアルミニウム(Al)を含有する溶鋼を用いて鋳造をする場合、溶鋼成分の厳しい制御、鋳片の連続生産量の制限及び鋳造速度の制御の少なくとも一つを行うことで、モールドフラックスの成分の変化を極力抑えていた。
本発明は、潤滑能を確保することのできるモールドフラックス及びこれを用いた鋳造方法を提供する。
前記モールドフラックスの融点は、1000℃~1300℃であることができる。
全体の重量%に対して、前記酸化ストロンチウム(SrO)が9重量%~10重量%含まれることが好ましい。
前記モールドフラックスは、酸化カルシウム(CaO)を含み、前記酸化カルシウム(CaO)は、塩基度(CaO/Al2O3)が0.4~0.6になるように含量が調節されることが好ましい。
前記モールドフラックスは、5重量%以下の酸化ナトリウム(Na2O)を含むことができる。
前記溶鋼の上部に投入されたモールドフラックスは、前記溶鋼の熱により溶融され、溶融されたモールドフラックスは、0.5 poise(ポアズ)~3 poiseの粘度を有することができる。
また、実施形態に係るモールドフラックスは、酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の含量を従来に比べて減らし、酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化カリウム(K2O)を含むようにモールドフラックスを用意する。したがって、潤滑能を阻害する高融点結晶相の生成を抑止または防止することができ、モールドフラックスによる欠陥の発生を防ぐことができる他、ブレークアウト(break out)などの操業事故を防いで安定的な操業を行うことができる。
さらに、成分の変化及び高融点結晶相の生成が抑止されることから、たとえ長時間にわたって用いるとしても、モールドフラックスは、その潤滑能を保持することができる。このため、実施形態に係るモールドフラックスを用いると、長時間にわたって安定的に連続鋳造を行うことができる。そして、鋳片の連続生産量及び鋳造速度を制限しなくても、モールドフラックスの成分の変化を抑止することができて、鋳片の生産量を向上させることができる。
図1に示したとおり、鋳造工程は、タンディッシュ(図示せず)内に受鋼されている溶鋼Mが浸漬ノズル10を介してモールド20に流れ込むと、冷却されているモールド20内において溶鋼Mの凝固が行われ始めて中間製品である半凝固状態の鋳片が得られる工程である。
このような鋳造工程に際して、モールド20内の溶鋼Mの上にはモールドフラックスFが投入されて溶融され、溶融されたモールドフラックスFは、モールド20と凝固シェルIとの隙間の間に流れ込む。モールド20と凝固シェルIとの隙間の間に流れ込んだモールドフラックスFは、モールド20の下側に引き抜かれる鋳片とともに連れて降りていきながら、鋳片を冷却させるために噴射される冷却水により洗い流されて消失する。
そして、モールドフラックスFが適切な潤滑能を有するとき、凝固シェルIが破れたり引きちぎれたりして、溶鋼Mが漏れ出るといったブレークアウト(break out)の発生を防ぐことができる。なお、モールドフラックスFが適切な潤滑能を有するとき、モールドフラックスが凝固シェルの内側、すなわち、溶鋼に浸透して鋳片の欠陥を生じさせるという不都合を防ぐことができる。
モールドフラックスFの潤滑能は、モールドフラックスFの融点、溶鋼に投入されたモールドフラックスの粘度及び液状の割合(または、液状率)に応じて決定される。ここで、モールドフラックスFの液状の割合とは、測定面積内において液状物質が占める面積を比率にて示したものであってもよい。
一方、モールドに装入される溶鋼及び溶鋼の湯面の温度は、約1300℃~1350℃であり、冷却されているモールドの内壁と隣り合う部分における溶鋼の温度は、約1000℃内外である。
このため、モールド内の溶鋼の湯面の温度である1300℃~1350℃におけるモールドフラックスの粘度、モールドの内壁と隣り合う溶鋼の温度である1000℃における液体状態(液状)の割合が確保されたモールドフラックスを用意する必要がある。
ここで、「0.5 poise~3 poise」とは、「0.5 poise以上、かつ、3 poise以下」であることを意味する。そして、後述するモールドフラックスの粘度、モールドフラックスの成分の含量、温度、液状の割合などについて説明するに当たって、「下限値~上限値」の形で説明されるが、これらは、「下限値以上、かつ、上限値以下」を意味する。
したがって、本発明の実施形態においては、融点が1000℃~1300℃であり、1300℃における粘度が0.5 poise~3 poiseであり、かつ、1000℃における液状の割合が70%~85%であるモールドフラックスを用意する。より好ましくは、融点が1100℃~1250℃であり、1300℃における粘度が0.7 poise~1.5 poiseであり、かつ、1000℃における液状の割合が75重量%~80重量%であるモールドフラックスを用意する。
本発明の実施形態に係るモールドフラックスは、溶鋼内のアルミニウム(Al)との反応主体物質である酸化ケイ素(SiO2)を含まず、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カリウム(K2O)、フッ素(F)、酸化ホウ素(B2O3)及び酸化リチウム(Li2O)を含み、これらの他に不可避な不純物が含まれてもよい。また、モールドフラックスは、酸化ナトリウム(Na2O)及び酸化マグネシウム(MgO)を含んでもよい。ここで、モールドフラックスは、不可避な不純物を含んでもよい。すなわち、意図しない様々な成分が含まれてもよい。ここで、微量の酸化ケイ素(SiO2)が含まれた状態を排除しない。
より好ましく、酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化カリウム(K2O)のそれぞれは、9重量%~10重量%で含まれてもよい。
そして、モールドフラックスは、5重量%以下の酸化ナトリウム(Na2O)、2重量%以下の酸化マグネシウム(MgO)を含んでもよい。また、モールドフラックスは、酸化ナトリウム(Na2O)及び酸化マグネシウム(MgO)の少なくとも一方を含まなくても良い(0重量%)。
酸化アルミニウム(Al2O3)は、中性酸化物であって、全体的なモールドフラックスの組成に応じて塩基性もしくは酸性として作用することができる。当該組成においては、SiO2成分がないため、主として酸性酸化物として作用してモールドスラグ内のガラス質構造の主体となって、溶鋼の上に投入されたモールドフラックスを非晶質またはガラス質の状態にする役割を果たす。
このような酸化アルミニウム(Al2O3)は、モールドフラックスの全体の重量%に対して32重量%以上、38重量%以下で含まれてもよい。
一方、モールドフラックス内の酸化アルミニウム(Al2O3)は、前記モールドフラックス内の酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の少なくとも一方と反応してCa-Al-O系及びCa-Na-Al-O系の少なくとも一方の高融点結晶相を生成し、このため、モールドフラックスの融点が急激に上昇する。そして、モールドフラックスは、モールド内の溶鋼に投入されて溶融されるが、モールドフラックス内の高融点結晶相の含量が多くなるにつれて、その粘度が次第に増加するという不都合がある。
したがって、酸化アルミニウム(Al2O3)の含量が38重量%を超えると、モールドフラックス内の酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の少なくとも一方と酸化アルミニウム(Al2O3)との間の反応量が多いため、多量の高融点結晶相が生成される虞がある。そして、これにより、モールドフラックスの融点が上がり、粘度が増加して、潤滑能が低下する虞がある。
[反応式]
SiO2(モールドフラックス)+Al(溶鋼)→Si(溶鋼)+Al2O3(モールドフラックス)
そして、従来のモールドフラックスは、酸化カルシウム(CaO)が24重量%以上、酸化ナトリウム(Na2O)が6重量%以上で含有されている。そして、上記のとおり、モールドフラックス内の酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)は、酸化アルミニウム(Al2O3)と反応して、Ca-Al-O及びCa-Na-Al-Oのような高融点結晶相を生成する。
したがって、酸化アルミニウム(Al2O3)が高含量で含有されるモールドフラックスを製造するに当たって、前記酸化アルミニウム(Al2O3)と反応して高融点結晶相を生成する酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の含量を制限する必要がある。
このとき、酸化カルシウム(CaO)の含量は、モールドフラックスの塩基度(CaO/Al2O3)が0.4以上、かつ、0.6以下になるように調節されるので、実施形態に係る酸化カルシウム(CaO)の含量は、12.8重量%~22.8重量%であってもよく、これは、従来に比べて低含量である。
このように、酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の含量が減るように、あるいは、含有されないようにモールドフラックスを用意することにより、モールドフラックス内の酸化アルミニウム(Al2O3)との反応が抑制または低減されることが可能になる。したがって、酸化アルミニウム(Al2O3)の含量が高くても、酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の少なくとも一方と酸化アルミニウム(Al2O3)との間の反応を通じた高融点結晶相の生成を抑制することができる。
実施形態に係るモールドフラックスは、酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化カリウム(K2O)を含むが、これらが酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)と略同じ機能をする代替材料であってもよい。より具体的に、酸化カルシウム(CaO)の代替材料として酸化ストロンチウム(SrO)を用い、酸化ナトリウム(Na2O)の代替材料として酸化カリウム(K2O)を用いてもよい。これを通じて、Ca-Al-O及びCa-Na-Al-Oのような高融点結晶相の生成を抑止することができる。
逆に、酸化カリウム(K2O)の含量が12重量%を超える場合、融点が1500℃以上と高いため、たとえモールドフラックスが溶鋼の上部に投入されるとしても、溶融されないという不都合がある。これは、カリウム(K)及びアルミニウム(Al)を含む高融点結晶相が多量生成されるためであると推察される。
本発明の実施形態に係る鋳造方法は、上記のモールドフラックスを用意する過程と、モールド20に溶鋼Mを注入する過程及び前記溶鋼Mの上部にモールドフラックスFを投入して鋳片を鋳造する過程を含む。
まず、モールドフラックスを用意する過程は、モールドフラックスの全体の重量%に対して、酸化アルミニウム(Al2O3)を32重量%~38重量%、酸化ストロンチウム(SrO)を8重量%~12重量%、酸化カリウム(K2O)を8重量%~12重量%、フッ素(F)を8重量%~12重量%、酸化ホウ素(B2O3)を5重量%~8重量%及び酸化リチウム(Li2O)を3重量%~5重量%含むように用意する。
溶鋼を用意する過程においては、転炉精錬などの精錬過程を通じて溶鋼の全体の重量%に対してアルミニウム(Al)が0.7重量%以上、より好ましくは、1.0重量%以上で多量含有された溶鋼を用意してもよい。そして、溶鋼は、電気鋼板の製造のための溶鋼であってもよい。
モールドフラックスと溶鋼が用意されれば、取鍋とタンディッシュを経て浸漬ノズル10を用いてモールド20に溶鋼Mを注入する。そして、モールド20に溶鋼Mが注入されれば、溶鋼Mの上部にモールドフラックスFを供給して鋳片を鋳造する。
このとき、本発明の実施形態に係る鋳造方法においては、酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の含量を従来に比べて減らし、代わりに酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化カリウム(K2O)を含有するモールドフラックスを用いる。このため、モールドフラックス内の酸化カルシウム(CaO)及び酸化ナトリウム(Na2O)の少なくとも一方と酸化アルミニウム(Al2O3)との間の反応を通じたモールドフラックスの成分の変化を効果的に抑止することができる。
また、Ca-Al-O系及びCa-Na-Al-O系のような高融点結晶相の生成を抑制または低減することができる。これにより、モールドフラックスの融点及び粘度の上昇、液状の割合の低下を抑えて潤滑能を確保することができる。
表1から表4は、比較例及び実施例に係るモールドフラックスにおいて、粘度、融点(℃)及び液状の割合(%)を示した表である。ここで、比較例及び実施例に係るモールドフラックスは、いずれも酸化アルミニウム(Al2O3)が30重量%以上の高濃度で含有されている。
実験のために、比較例及び実施例に係るモールドフラックスを用意し、これらの融点、粘度及び液状の割合を測定した。
ここで、融点は、比較例及び実施例に係るモールドフラックスのそれぞれに対して加熱顕微鏡(heating microscope)を用いて測定した。
そして、粘度は、比較例及び実施例に係るモールドフラックスのそれぞれを1300℃の温度に加熱し、1300℃の温度条件下で、一般的な粘度測定器で測定したものである。
その他の成分の含量(重量%)は、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(F2O3)、酸化マンガン(MnO)、酸化リン(P2O5)、酸化チタン(TiO2)の含量を合算した値である。
第1の実施例に係るモールドフラックスの組成をみると、塩基度(CaO/Al2O3)が0.4~0.6、酸化アルミニウム(Al2O3)が32重量%~38重量%、酸化ナトリウム(Na2O)が5重量%以下、フッ素(F)が8重量%~12重量%以下、酸化リチウム(Li2O)が3重量%~5重量%、酸化ホウ素(B2O3)が5重量%~8重量%、酸化カリウム(K2O)が8重量%~12重量%、酸化ストロンチウム(SrO)が8重量%~12重量%を満たし、SiO2を含まない(0重量%)。このため、第1の実施例の場合、粘度が0.74 poiseであって、0.5 poise~3 poise以下の範囲を満たし、融点が1237℃であって、1000℃~1300℃の範囲を満たし、液状の割合が79重量%であって、70%~85%の範囲を満たす。
一方、第5の比較例の場合、塩基度(CaO/Al2O3)が0.6を超え、酸化ケイ素(SiO2)を含み、酸化カリウム(K2O)及び酸化ストロンチウム(SrO)のそれぞれの含量が8重量%未満と低い。このため、第5の比較例に係るモールドフラックスは、液状の割合が85%を超えて高い。
また、第4及び第6の比較例の場合、塩基度(CaO/Al2O3)が0.4~0.6を満たすが、酸化ケイ素(SiO2)を含み、酸化カリウム(K2O)及び酸化ストロンチウム(SrO)のそれぞれの含量が8重量%未満と低い。このため、第4及び第6の比較例は、両方とも粘度が3 poiseを超え、第6の比較例は、液状の割合が85%を超える。
モールドに溶鋼を供給して鋳片を鋳造するとき、モールドを振動させ、これにより、鋳片の表面にオシレーションマーク(OSM;Oscillation Mark)が形成される。
一方、第14の比較例は、融点が1500℃以上であり、このため、1300℃において粘度の測定が不可能であり、1000℃における液状の割合が0%である。そして、第15の比較例は、液状の割合は70%~85%の範囲を満たすが、融点が1300℃を超え、粘度が3 poiseを超える。これは、第14の比較例の場合、酸化リチウム(Li2O)が3重量%未満であり、第15の比較例の場合、酸化リチウム(Li2O)が5重量%を超えるためであると推察される。
したがって、潤滑能を阻害する高融点結晶相の生成を抑止または防止することができ、モールドフラックスによる欠陥の発生を防ぐことができる他、ブレークアウト(break out)などの操業事故を防いで安定的な操業を行うことができる。
また、成分の変化及び高融点結晶相の生成が抑止されるので、たとえ長時間にわたって用いるとしても、その潤滑能を保持することができる。このため、実施形態に係るモールドフラックスを用いると、長時間にわたって安定的に連続鋳造を行うことができる。そして、鋳造速度及び鋳片の連続生産量を制限しなくても、モールドフラックスの成分の変化を抑止することができて、鋳片の生産量を向上させることができる。
20 モールド
F モールドフラックス
I 凝固シェル
M 溶鋼
Claims (11)
- 鋳片の鋳造に用いられるモールドフラックスであって、
全体の重量%に対して、酸化アルミニウム(Al2O3)を32重量%~38重量%、酸化ストロンチウム(SrO)を8重量%~12重量%、酸化カリウム(K2O)を8重量%~12重量%、フッ素(F)を8重量%~12重量%、酸化ホウ素(B2O3)を5重量%~8重量%、酸化リチウム(Li2O)を3重量%~5重量%及び不可避な不純物からなり、
酸化ケイ素(SiO2)を含まないか、不可避な不純物としてのみ含むことを特徴とするモールドフラックス。 - 前記モールドフラックスの融点は、1000℃~1300℃であることを特徴とする請求項1に記載のモールドフラックス。
- 全体の重量%に対して、前記酸化ストロンチウム(SrO)が9重量%~10重量%含まれることを特徴とする請求項1に記載のモールドフラックス。
- 全体の重量%に対して、前記酸化カリウム(K2O)が9重量%~10重量%含まれることを特徴とする請求項1に記載のモールドフラックス。
- 前記モールドフラックスは、酸化カルシウム(CaO)を含み、
前記酸化カルシウム(CaO)は、塩基度(CaO/Al2O3)が0.4~0.6になるように含量が調節されたことを特徴とする請求項1に記載のモールドフラックス。 - 前記酸化カルシウム(CaO)は、塩基度(CaO/Al2O3)が0.45~0.55になるように含量が調節されたことを特徴とする請求項5に記載のモールドフラックス。
- 前記モールドフラックスは、5重量%以下の酸化ナトリウム(Na2O)を含むことを特徴とする請求項1に記載のモールドフラックス。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のモールドフラックスを用意する過程と、
モールドに溶鋼を供給する過程と、
前記溶鋼の上部に前記モールドフラックスを投入して鋳片を鋳造する過程と、
を含むことを特徴とする鋳造方法。 - 前記溶鋼は、溶鋼の全体の重量%に対して0.7重量%以上のアルミニウム(Al)を含むことを特徴とする請求項8に記載の鋳造方法。
- 前記溶鋼の上部に投入されたモールドフラックスは、前記溶鋼の熱により溶融され、溶融されたモールドフラックスは、0.5 poise~3 poiseの粘度を有することを特徴とする請求項8に記載の鋳造方法。
- 前記鋳片を鋳造する過程において、
前記モールドフラックスは、前記溶鋼から形成される凝固シェルと前記モールドとの間に流れ込み、
前記凝固シェルとモールドとの間に流れ込んだモールドフラックスは、測定面積内において液状が占める面積の割合が70%~85%であることを特徴とする請求項8に記載の鋳造方法。
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