JP7158433B2 - 泡吐出容器入り液体口腔用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
従来より、銅クロロフィリンナトリウムは、歯周炎や口臭の予防又は改善効果を発揮することが期待される成分であることから、種々の口腔用組成物に用いられている。
例えば、特許文献1には、銅クロロフィリンナトリウム等の銅化合物、亜鉛化合物、及びL-メントールを含有する口腔用組成物が開示されている。また、特許文献2では、特定のpH環境で多価金属又はその塩の含有を制限するなか、銅クロロフィリンナトリウム等のクロロフィル化合物と水とを特定量で含有することにより、銅クロロフィリンナトリウム等の安定性を高めた口腔用組成物が開示されている。
特開2017-193538号公報 特開2017-214307号公報
一方、銅クロロフィリンナトリウムは青色~緑色を呈する有色成分であり、口腔用組成物等へ含有させると、少量であっても口腔用組成物全体が濃緑色に着色して外観が悪化し、不快感を伴うおそれがある。
しかしながら、上記いずれの特許文献においても、こうした銅クロロフィリンナトリウムによる外観の悪化には全く着目していない。そのほかアズレンスルホン酸ナトリウム等の有色成分においても、銅クロロフィリンナトリウムと同様、口腔用組成物において外観の悪化を招くものの、アズレンスルホン酸ナトリウム配合による外観の悪化に着目した知見は見当たらない。このような状況の中、本発明者は、泡吐出容器入り液体口腔用組成物へ銅クロロフィリンナトリウムやアズレンスルホン酸ナトリウム等の寒色系の有色成分を含有させると、泡の粒径感が過度に強調されて、口腔内へ適用する際に、視覚的に強い不快感を伴うおそれがあるという課題を見出した。
また銅クロロフィリンナトリウムやアズレンスルホン酸ナトリウムは、口腔用組成物へ配合すると、いずれも特有の苦味や渋味、えぐみ等の異味を発現するという課題も有している。
すなわち、本発明は、銅クロロフィリンナトリウム等の有色成分による外観の悪化を効果的に緩和しつつ、かかる有色成分に由来する異味を有効に緩和又は抑制することのできる泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、銅クロロフィリンナトリウムやアズレンスルホン酸ナトリウムを液体口腔用組成物に配合する場合、ベタイン型両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤を特定の合計量で含有させ、かつ泡粒径が適切な範囲に制御された泡吐出容器入り液体口腔用組成物とすると、良好な外観を呈しつつ、成分(A)に由来する異味を有効に緩和又は抑制することを見出した。
したがって、本発明は、次の成分(A)~(D):
(A)銅クロロフィリンナトリウム、及びアズレンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種の有色成分 0.005質量%以上0.1質量%以下
(B)ベタイン型両性界面活性剤
(C)アニオン界面活性剤
(D)水
を含有し、
成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との合計量((B)+(C))が0.16質量%以上3質量%以下であり、かつ
泡吐出容器から吐出した直後の泡の画像解析により測定される平均泡粒径が50μm以上650μm以下である、
泡吐出容器入り液体口腔用組成物を提供するものである。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物によれば、特定の界面活性剤を特定量で含有させ、かつ泡粒径が適切な範囲に制御された泡を介在させることにより、成分(A)の有色成分による組成物の着色が効果的に緩和され、良好な外観を呈することができるとともに、成分(A)に由来する異味を有効に緩和又は抑制することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、「異味」とは、泡吐出容器入り液体口腔用組成物を口腔内に適用した際に感じられる、苦味や渋味、えぐみ等の違和感や不快感を伴う感触や味の総称である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(A)として、銅クロロフィリンナトリウム及びアズレンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種の有色成分を0.005質量%以上0.1質量%以下含有する。
成分(A)の含有量は、歯周炎や口臭の予防又は改善効果を充分に確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、0.005質量%以上であって、好ましくは0.0075質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、0.1質量%以下であって、好ましくは0.075質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(B)として、ベタイン型両性界面活性剤を含有する。かかる成分(B)を後述する成分(C)とともに特定の合計量で含有することにより、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を容器から吐出した際に良好な泡を形成させて、成分(A)による着色を効果的に緩和させるとともに、成分(A)の異味を緩和又は抑制することができる。
成分(B)としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン;2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチル-N-イミダゾリウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン;ラウリルスルホベタインやラウリルヒドロキシスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン;N-アルキル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の長鎖アルキルイミダゾリンベタイン塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、容器から吐出される本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物の泡の粒径を適切な範囲に容易に制御して、成分(A)による着色を効果的に緩和させる観点から、ヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン、及びアルキルスルホベタインから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインがより好ましく、アルキルの炭素数が2~5であるヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインがさらに好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインがよりさらに好ましい。
成分(B)の含有量は、成分(A)による着色を効果的に緩和しつつ、成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは0.08質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、成分(A)の安定性を保持する観点、及び成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは0.08~1.5質量%であり、より好ましくは0.3~1.2質量%であり、さらに好ましくは0.5~1質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物において、成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))は、良好な泡を形成しつつ成分(A)の着色を有効に緩和して泡保持性も良好とする観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは5以上であり、さらに好ましくは15以上であり、好ましくは150以下であり、より好ましくは90以下であり、さらに好ましくは80以下であり、よりさらに好ましくは70以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(C)として、アニオン界面活性剤を含有する。これにより、上記成分(B)と相まって、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を容器から吐出した際に良好な泡を形成させて、成分(A)による着色を効果的に緩和させるとともに、成分(A)の異味を有効に緩和又は抑制することができる。
成分(C)としては、ラウリル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩等のアルキル硫酸エステル塩;ラウリルリン酸塩等のアルキルリン酸塩;オレフィンの炭素数が14~16のα-オレフィン(C14~16)スルホン酸塩;N-ラウロイルグルタミン酸塩、N-ミリストイルグルタミン酸塩、N-パルミトイルグルタミン酸塩、N-ココイルグルタミン酸塩等のN-アシルグルタミン酸塩;N-ラウロイルメチルタウリン塩、N-ミリストイルメチルタウリン塩等のN-メチルアシルタウリン塩;N-ラウロイルタウリン塩、N-ミリストイルタウリン塩等のN-アシルタウリン塩;N-ラウロイルサルコシン塩、N-ミリストイルサルコシン塩等のアシサルコシン塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を容器から吐出した際に良好な泡を形成して、成分(A)による着色を効果的に緩和しつつ、成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、アルキル硫酸エステル塩、N-アシルグルタミン酸塩、及びN-メチルアシルタウリン塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルキル硫酸エステル塩がより好ましく、炭素数8~20のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル塩がさらに好ましい。
成分(C)の含有量は、成分(B)とも相まって、成分(A)による着色を効果的に緩和しつつ、成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは0.08質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である。また、成分(C)の含有量は、成分(B)とも相まって、成分(A)の安定性を保持する観点、及び成分(A)による過度な着色を有効に抑制する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である。そして、成分(C)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは0.08~1.5質量%であり、より好ましくは0.3~1.2質量%であり、さらに好ましくは0.5~1質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物において、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との合計量((B)+(C))は、泡吐出容器から吐出される泡の最適な泡粒径を形成する観点、及び成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、0.16質量%以上であって、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは0.7質量%以上であり、3質量%以下であって、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは1.8質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物において、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))は、成分(A)の着色の抑制による快適な使用感を付与する観点、及び成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上であり、さらに好ましくは0.3以上であり、よりさらに好ましくは0.5以上であり、好ましくは10以下であり、より好ましくは5以下であり、さらに好ましくは3.5以下であり、よりさらに好ましくは2以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物において、成分(C)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((C)/(A))は、良好な泡を形成しつつ成分(A)の着色を有効に緩和して泡保持性も良好とする観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは5以上であり、さらに好ましくは15以上であり、好ましくは150以下であり、より好ましくは90以下であり、さらに好ましくは80以下であり、よりさらに好ましくは70以下である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(D)として、水を含有する。本発明における成分(D)の水とは、泡吐出容器入り液体口腔用組成物に配合した精製水やイオン交換水等だけでなく、配合した各成分に含まれる水分をも含む、泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に含まれる全水分を意味する。かかる成分(D)の水を含有することにより、各成分を良好に分散又は溶解させ、成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制しながら、成分(A)の着色を有効に緩和することができる。
成分(D)の含有量は、良好な泡を形成しつつ成分(A)の着色を有効に緩和して優れた使用感をもたらす観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは55質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上である。また、成分(D)の含有量は、成分(A)の口腔内における有効性を十分に発揮させる観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは98質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは85質量%以下である。そして、成分(D)の含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは55~98質量%であり、より好ましくは60~90質量%であり、さらに好ましくは65~85質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、研磨性粉体の含有を制限するのが好ましい。これにより、容器からの良好な吐出性を確保できるのみならず、成分(A)による着色の緩和と成分(A)の異味の緩和又は抑制とを有効に両立させることができることがわかった。
かかる研磨性粉体としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、吸油量が50~150mL/100gの研磨性シリカ、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なお、吸油量とは、シリカが担持できる油量を示したものであり、測定方法はJIS K5101-13-2(2004年制定)に基づく方法により、吸収される煮あまに油の量により特定する。
研磨性粉体の含有量は、容器からの良好な吐出性を確保し、泡の粒径を適切な範囲に有効に制御する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.4質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、研磨性粉体を含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、エタノールの含有を制限するのが好ましい。これにより、容器からの良好な吐出性を確保して、成分(A)による着色を有効に緩和して快適な使用感をもたらしつつ、成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制することができる。
エタノールの含有量は、容器からの良好な吐出性を確保し、泡の粒径を適切な範囲に有効に制御する観点、及び快適な使用感を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下であり、よりさらに好ましくは1質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、エタノールを含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、さらに粒径が適切な範囲に制御された泡を形成させる観点から、グリセリンを含有するのが好ましい。
かかるグリセリンの含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは1~50質量%であり、より好ましくは5~30質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、さらに粒径が適切な範囲に制御された泡を形成させる観点から、プロピレングリコールを含有するのが好ましく、上記グリセリンとともに含有するのがより好ましい。
かかるプロピレングリコールの含有量は、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、好ましくは1~40質量%であり、より好ましくは5~20質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記成分のほか、例えば、ソルビトール、エリスリトール、還元パラチノース、マンニトール等の糖アルコール;アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナン、キサンタンガム等の粘結剤;パラオキシ安息香酸イソブチル、サリチル酸メチル等の保存剤;フッ化物;塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム等の殺菌剤;香料等を適宜含有させることができる。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、形成される泡によって成分(A)による着色を効果的に緩和する観点、及び成分(A)の異味を良好に緩和又は抑制する観点から、充填されてなる液体口腔用組成物を泡吐出容器から吐出した直後の泡を画像解析することによって測定される泡粒径の平均値が、好ましくは60μm以上であり、より好ましくは70μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上であり、好ましくは600μm以下であり、より好ましくは500μm以下であり、さらに好ましくは400μm以下である。
すなわち、本発明は、口腔内へ液体口腔用組成物を適用する際に、充填されてなる液体口腔用組成物を泡吐出容器から吐出した直後の泡が、上記範囲になるようにすれば、成分(A)の有色成分による組成物の着色が効果的に緩和され、良好な外観を呈することができるとともに、成分(A)に由来する異味を有効に緩和又は抑制することができるものである。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、泡粒径が適切な範囲に制御されて形成される泡によって、成分(A)による着色を効果的に緩和する観点から、25℃における泡粘度が、好ましくは1000mPa・s以上であり、より好ましくは1250mPa・s以上であり、さらに好ましくは1500mPa・s以上であり、好ましくは6000mPa・s以下であり、より好ましくは5000mPa・s以下であり、さらに好ましくは4000mPa・s以下である。
なお、泡粘度とは、容器に充填されてなる本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を吐出口から外部へ吐出させ、その際に形成された泡につき、BH粘度計を用いて25℃にて測定した値を意味する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、良好な外観を呈する快適な使用感を保持する観点から、25℃におけるpHが、好ましくは5.0~11.0であり、より好ましくは6.0~10.0である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、上記のとおり、成分(A)を0.005質量%以上0.1質量%以下なる量で含有しつつも、形成される泡によって、かかる成分(A)による着色を効果的に緩和することができるため、L***表色系に基づく測定方法によるL*値が有効に高められる。具体的には、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物における、L***表色系に基づく測定方法によるL*値は、好ましくは45~70であり、より好ましくは50~65であり、さらに好ましくは55~60である。
なお、L***表色系におけるL*値は、分光測色計(CM-700d、コニカミノルタ社製)、又はデジタルカメラD1x(ニコン社製)と白色フラッシュ光源(コニカミノルタ社製)を用いて無反射画像を撮影し、測色を行いたい無反射画像の領域をROIで囲んだ後、さらにAdobe Photoshop(アドビシステムズ社製)を用いてROIで囲んだ領域のL***値を測定し、得られる値を意味する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、吐出口を備える泡吐出容器に、上記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含む成分を混合することにより調製した液体口腔用組成物を内容物として充填してなるものである。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を使用する際には、泡吐出容器が備える吐出口から、内容物である上記液体口腔用組成物を口腔内へ直接吐出して、吐出口を経由した液体口腔用組成物を泡状で口腔内へ適用する。
上記液体口腔用組成物を充填する泡吐出容器としては、吐出口を備えるものであればよく、ノンエアゾールタイプの容器であってもエアゾールタイプの容器であってもよい。
ノンエアゾールタイプの容器とは、圧縮ガス等の噴射剤が不要の常圧容器であり、かかる容器としては、例えば、スクイズタイプの容器とポンプタイプの容器が挙げられる。これらの容器は、内容物が吐出口を経由する際に粒径が適切な範囲に制御された泡を形成させ、成分(A)による着色の緩和と成分(A)の異味の緩和又は抑制とを有効に両立させる観点から、いずれも容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、メッシュや複数の小孔を設けた多孔質部材を1枚又は複数枚介在させてなる容器であるのが好ましい。
より具体的には、液体口腔用組成物を内容物として充填してなる泡吐出容器が、容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、#50~#400のメッシュを設けた多孔質部材を介在させてなるのが好ましく、#80~#300のメッシュを設けた多孔質部材を介在させてなるのがより好ましく、#100~#250のメッシュを設けた多孔質部材を介在させてなるのがさらに好ましい。
スクイズタイプの容器とは、変形可能な容器本体に位置する胴部をスクイズ変形させることにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、ヘッドスペース内から圧送される空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。具体的には、例えば、特開平7-215352号公報、実開昭58-174272号公報、及び実開昭62-42787号公報に記載の容器等を用いることができる。
ポンプタイプの容器とは、吐出口を有する泡吐出器に備えられたポンプヘッドを押し込むことにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、外部から流入する空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。通常、外部から空気を流入させるための空気シリンダーと、内容物の流路となる液シリンダーを備えるとともに、ポンプヘッドの押し込みにより圧送される空気と内容物とを混合させるための混合室を備える。具体的には、例えば、特開平7-315463号公報、特開平8-230961号公報、及び実開平3-7963号公報に記載の容器等を用いることができる。
エアゾールタイプの容器とは、噴射剤として圧縮ガスを充填してなる容器であり、吐出口から内容物が吐出される際、バルブ機構を介してガスを取り込みながら泡が形成される。用いる圧縮ガスとしては、炭酸ガスを90質量%以上含有するガスであるのが好ましい。
なかでも、上記#メッシュを設けた多孔質部材を容易に介在させる観点、吐出口から内容物を口腔内へ直接吐出しやすい観点、及び利便性や携帯性にも優れる観点から、スクイズ容器が好ましい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1~19、比較例1~4]
表1~2に示す処方にしたがって、pHが5.6で、粘度が1836mPa・sである各液体口腔用組成物を調製した後、スクイズフォーマー容器(吉野工業所社製、メッシュ:1枚又は2枚、メッシュサイズ:#90、#200)に充填した。
なお、実施例で用いたフォーマー容器のメッシュサイズ等は、以下のとおりである。
実施例1→#90+#200 (メッシュ2枚)
実施例2→#200 (メッシュ1枚)
実施例3→#90+#90 (メッシュ2枚)
実施例4→#90 (メッシュ1枚)
実施例5→#90+#200 (メッシュ2枚)
実施例6→#200 (メッシュ1枚)
実施例7→#90+#90 (メッシュ2枚)
実施例8→#90+#200 (メッシュ2枚)
実施例9→#90+#90 (メッシュ2枚)
実施例10→#200 (メッシュ1枚)
実施例11→#90 (メッシュ1枚)
実施例12→#90+#200(メッシュ2枚)
実施例13→#90+#90 (メッシュ2枚)
実施例14→#200 (メッシュ1枚)
実施例15→#90+#200(メッシュ2枚)
実施例16→#90 (メッシュ1枚)
実施例17→#90+#200(メッシュ2枚)
実施例18→#200 (メッシュ2枚)
実施例19→#90 (メッシュ2枚)
比較例1→#90+#200 (メッシュ2枚)
比較例2→#90 (メッシュ1枚)
比較例4→#90+#200 (メッシュ2枚)
次いで、下記方法にしたがって各測定及び評価を行った。
結果を表1~2に示す。
《泡粒径の平均値の測定方法》
ポリスチレン製容器(アズワン製 3.5×3.5×1.0 mm)に、泡吐出容器に充填された液体口腔用組成物を吐出して形成された泡沫を満たし、デジタルマイクロスコープ(VHX-5000 キーエンス社製)で50~200倍で撮影した画像から、泡の粒径を算出し、測定された泡粒径の中央値を平均粒径とした。
《L***表色系におけるL*値の測定》
ポリスチレン製容器(アズワン製 3.5×3.5×1.0 mm)に液(吐出する前の、泡吐出容器に充填された口腔用組成物)及び泡(泡吐出容器から吐出した直後の口腔用組成物)を満たし、分光測色計(CM-700d、コニカミノルタ社製)を用いて、L*値を求めた。
なお、測定により得られたL*値は、泡の色について、目視により感じる外観の不快度と比較し、以下のように評価することができる。
見た目が良好で口腔内に含むことができる:L*≧45
色が濃すぎて口腔内に含むことをためらう:L*<45
《泡保持性の評価》
調製した各液体口腔用組成物100gをスクイズフォーマー容器に充填し、吐出口から内容物を吐出させた際の泡の状態を目視により観察し、以下の基準にしたがって評価した。
A:泡の形がしっかりと保持されている
B:泡の形が緩いが保持されている
C:泡がすぐに消えてしまい、形が保持されない
《成分(A)の異味の緩和又は抑制に関する評価》
専門パネラー5名に、前述の容器の吐出口から内容物を吐出させた状態の液体用口腔組成物を含嗽させ、吐出した後の味に関して、以下の基準で官能評価をおこなった。
3点:全く苦味、渋み、歯や粘膜のきしみを感じず、使用感が良好。
2点:やや苦味、渋み、歯や粘膜のきしみを感じ、使用後に違和感を覚える。
1点:苦味、渋み、歯や粘膜のきしみを強く感じ、使用感が悪い。
次いで、5名の評価から得られた得点の平均値を求め、成分(A)の異味の緩和又は抑制効果の評価の指標とした。
〇:2.5点以上3点以下
△:1.5点以上2.5点未満
×:1点以上1.5点未満
Figure 0007158433000001
Figure 0007158433000002

Claims (7)

  1. 次の成分(A)~(D):
    (A)銅クロロフィリンナトリウム、及びアズレンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種の有色成分 0.005質量%以上0.1質量%以下
    (B)ベタイン型両性界面活性剤
    (C)アニオン界面活性剤
    (D)水
    を含有し、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との合計量((B)+(C))が0.16質量%以上3質量%以下であり、かつ
    泡吐出容器から吐出した直後の泡の画像解析により測定される平均泡粒径が50μm以上650μm以下である、
    泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  2. 成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))が0.1以上10以下である請求項1に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  3. 成分(B)の含有量が、0.08質量%以上1.5質量%以下である請求項1又は2に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  4. 成分(C)の含有量が、0.08質量%以上1.5質量%以下である請求項1~3のいずれか1に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  5. 成分(C)が、アルキル硫酸エステル塩、N-アシルグルタミン酸塩、及びN-メチルアシルタウリン塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  6. 25℃における泡粘度が、1000mPa・s以上6000mPa・s以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  7. 泡吐出容器が、容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中において、#50~#400のメッシュを備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
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