JP6903497B2 - 泡吐出容器入り液体口腔用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
従来より、使用時において吐出口から口腔内へと泡状で適用すべく、内容物を泡状に吐出することが可能な容器に充填され、所望の性能を発揮する口腔用組成物が知られている。
例えば、特許文献1には、界面活性剤と、2種の特定粘度の高分子化合物を組み合わせた粘結剤とを含有し、ノンガス常圧容器に充填された泡状口腔用組成物が、泡の均一性に優れ、口腔内での泡の保型性、使用感が良好で、口腔内分散性に優れていることが記載されている。
また、特許文献2には、アニオン界面活性剤と、非イオン界面活性剤又は両性界面活性剤と、粘稠剤又は粘結剤等を含有し、ノンガス常圧容器に充填された泡状口腔用組成物が、良好な泡が形成して、泡が持続し、口腔内での分散性を高めることが記載されている。
特開平9−295923号公報 特開平8−333226号公報
しかしながら、従来の泡状口腔用組成物は、低温時に目詰まりを起こすなど、低温での吐出性や保存安定性の点で十分満足できるものではなかった。
本発明者は、アニオン界面活性剤と両性界面活性剤を併用し、特定の高分子化合物を特定の割合で組み合わせて用いることにより、良好な泡質を確保しつつ、低温でも目詰まりが抑制され、吐出性や保存安定性に優れた泡吐出容器入り液体口腔用組成物が得られることを見出した。
次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)アニオン性界面活性剤 0.1〜2.0質量%、
(B)両性界面活性剤 0.1〜2.0質量%、
(C)1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である多糖系天然高分子又は非イオン性半合成高分子から選ばれる1種又は2種 0.1〜2.0質量%、
(D)水
を含有し、研磨性粉体の含有量が0.5質量%以下である泡吐出容器入り液体口腔用組成物に関する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、良好な泡が形成され、口腔内で泡が持続して使用感に優れるとともに、低温でも容器の目詰まりが抑制され、低温での粘度上昇抑制および吐出性にも優れたものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(A)として、アニオン性界面活性剤を0.1質量%以上2.0質量%以下含有する。これにより、良好な泡を形成し、優れた組成物の使用感をもたらすことができる。
成分(A)のアニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩等のアルキル硫酸エステル塩;ラウリルリン酸塩等のアルキルリン酸塩;オレフィンの炭素数が14〜16のα−オレフィン(C14〜16)スルホン酸塩;N−ラウロイルサルコシン塩、N−ミリストイルサルコシン塩等のアシサルコシン塩;N−ラウロイルメチルタウリン塩、N−ミリストイルメチルタウリン塩等のN−メチルアシルタウリン塩;N−ラウロイルタウリン塩、N−ミリストイルタウリン塩等のN−アシルタウリン塩;N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−ミリストイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ココイルグルタミン酸塩等のN−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。
これらのうち、良好な泡を形成し、優れた組成物の使用感をもたらす観点から、アルキル硫酸エステル塩が好ましく、ラウリル硫酸エステル塩がより好ましい。
また、これらの塩としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができる。
成分(A)の含有量は、良好な泡を形成し、優れた組成物の使用感をもたらす観点から、液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.15質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。また、成分(A)の含有量は、低温でも容器の目詰まりを抑制し、低温での良好な吐出性を確保する観点から、液体口腔用組成物中に、2.0質量%以下であって、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、液体口腔用組成物に、0.1質量%以上2.0質量%以下であって、好ましくは0.15〜1.0質量%であり、より好ましくは0.2〜0.5質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(B)として、両性界面活性剤を0.1質量%以上2.0質量%以下含有する。成分(B)を成分(A)と併用することにより、より良好な泡を形成し、さらに口腔内で泡が持続して泡持ちが良く、優れた低温での吐出性を確保することができる。
成分(B)の両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−N−イミダゾリウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン;ラウリルスルホベタインやラウリルヒドロキシスルホベタイン等のアルキルスルホベタイン;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン;N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等の長鎖アルキルイミダゾリンベタイン塩などが挙げられる。
これらのうち、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、ヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタイン好ましく、アルキルの炭素数が2〜5であるヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインがより好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインがさらに好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができる。
成分(B)の含有量は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.15質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、2.0質量%以下であって、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上2.0質量%以下であって、好ましくは0.15〜1.5質量%であり、より好ましくは0.2〜1.0質量%である。
本発明において、成分(A)および成分(B)の質量比{(A)/(B)}は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続の観点から、好ましくは0.1以上であって、より好ましくは0.3以上であり、さらに好ましくは0.5以上である。また、成分(A)および成分(B)の質量比{(A)/(B)}は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.0以下であり、さらに好ましくは0.8以下である。そして、成分(A)および成分(B)の質量比{(A)/(B)}は、好ましくは0.1以上3.0以下であって、より好ましくは0.3〜2.0であり、さらに好ましくは0.5〜0.8である。
また、本発明において、成分(A)および成分(B)の合計含有量{(A)+(B)}は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続の観点から液体口腔用組成物中に、好ましくは0.2質量%以上であって、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上である。また、成分(A)および成分(B)の合計含有量{(A)+(B)}は、優れた低温での吐出性、および組成物の為害性の観点から、液体口腔用組成物中に、好ましくは3.0質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.9質量%以下である。そして、成分(A)および成分(B)の合計含有量{(A)+(B)}は、液体口腔用組成物中に、好ましくは0.2質量%以上3.0質量%以下であって、より好ましくは0.3〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.4〜0.9質量%である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、さらにノニオン界面活性剤を含有することが好ましい。ノニオン界面活性剤を含有することにより、上記成分(A)、成分(B)とともに、良好な泡を形成し、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性を効果的に高めることができる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エタノールアミドなどが挙げられる。
これらのうち、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油がより好ましい。
ノニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
ノニオン界面活性剤の含有量は、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、好ましくは0.1質量%以上であって、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.3質量%以上である。また、ノニオン界面活性剤の含有量は、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、好ましくは3.0質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下である。そして、ノニオン界面活性剤の含有量は、液体口腔用組成物中に、好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下であって、より好ましくは0.2〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.3〜0.8質量%である。
成分(A)、成分(B)およびノニオン界面活性剤の合計含有量は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続の観点から、液体口腔用組成物中に、0.5質量%以上が好ましく、0.7質量%以上がより好ましく、1.1質量%以上がさらに好ましい。また、成分(A)、成分(B)およびノニオン界面活性剤の合計含有量は、優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、5.0質量%以下が好ましく、4.0質量%以下がより好ましく、3.0質量%以下がさらに好ましい。そして、成分(A)、成分(B)およびノニオン界面活性剤の合計含有量は、液体口腔用組成物中に、0.5〜5.0質量%が好ましく、0.7〜4.0質量%がより好ましく、1.1〜3.0質量%がさらに好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、成分(C)として1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である多糖系天然高分子又は非イオン性半合成高分子から選ばれる1種又は2種を、0.1質量%以上2.0質量%以下含有する。かかる成分(C)は、成分(A)および成分(B)と組み合わせることにより、良好な泡を形成しつつ、口腔内での泡持ちを持続し、低温における容器の目詰まりを抑制することができる。これらの1質量%水溶液の25℃における粘度は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、5mPa・s〜80mPa・sが好ましく、10mPa・s〜50mPa・sがより好ましい。
ここで、粘度は、1質量%水溶液を作製し、BL粘度計(東機産業(株)社製、M1ローター、回転数:12〜30rpm/1分間)を用い、室温(25℃)での液粘度(mPa・s)を測定することにより求められる。
成分(C)として用いられる、1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である多糖系天然高分子としては、プルラン、ペクチン、グアガムが挙げられ、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、プルラン、ペクチンが好ましく、プルランがより好ましい。
成分(C)として用いられるプルランは、マルトトリオースが規則正しくα−1,6−結合した水溶性多糖であり、液体口腔用組成物に適度なとろみ感を付与しつつ、口腔内での良好な拡散性を確保し、また保湿成分としても作用する。かかるプルランは、本発明の液体口腔用組成物中に溶解した状態で含有されていることが好ましく、粒子状やカプセル状に加工されたものでないのが好ましい。
成分(C)として用いられる、1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である非イオン性半合成高分子としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースが挙げられ、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、質量平均分子量5万〜70万のヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロースが好ましい。
成分(C)の質量平均分子量(Mw)は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、好ましくは5万以上であり、より好ましくは10万以上であり、さらに好ましくは15万以上である。成分(C)の質量平均分子量(Mw)は、良好な泡の形成および低温での粘度上昇を抑制する観点から、好ましくは70万以下であり、より好ましくは60万以下であり、さらに好ましくは40万以下である。また、成分(C)の質量平均分子量(Mw)は、好ましくは5万〜70万であり、より好ましくは10万〜60万であり、さらに好ましくは15万〜40万である。
なお、質量平均分子量(Mw)は、GPC法(ゲル濾過クロマトグラフィー法)により求めることができる。
このような質量平均分子量(Mw)であるヒドロキシアルキルセルロースの市販品としては、ヒドロキシプロピルセルロースは、日本曹達社製のHPC−M(Mw=62万)が挙げられ、ヒドロキシエチルセルロースは、ダイセル社製のHECダイセル SE400(Mw=25万)が挙げられる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができる。
成分(C)の含有量は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上であって、0.15質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。また、成分(C)の含有量は、低温での粘度上昇抑制、および低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、2.0質量%以下であり、1.0質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.45以下がさらに好ましい。そして、成分(C)の含有量は、液体口腔用組成物中に、0.1〜2.0質量%であり、0.15〜1.0質量%が好ましく、0.2〜0.8質量%がより好ましく、0.2〜0.45がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)および成分(C)の質量比{(B)/(C)}は、良好な泡の形成、低温での粘度上昇抑制、および優れた低温での吐出性の観点から、好ましくは0.3以上であり、より好ましくは0.5以上であり、さらに好ましくは0.7以上である。また、成分(B)および成分(C)の質量比{(B)/(C)}は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および排液性の観点から、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.0以下であり、さらに好ましくは1.5以下である。そして、成分(B)および成分(C)の質量比{(B)/(C)}は、好ましくは0.3以上3.0以下であって、より好ましくは0.5〜2.0であり、さらに好ましくは0.7〜1.5である。
本発明において、成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の質量比{(A)+(B)}/(C)は、良好な泡の形成、低温での粘度安定性、および優れた低温での粘度上昇抑制の観点から、好ましくは0.8以上であり、より好ましくは1.2以上であり、さらに好ましくは1.7以上である。また、成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の質量比{(A)+(B)}/(C)は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および排液性の観点から、好ましくは4.0以下であり、より好ましくは3.0以下であり、さらに好ましくは2.2以下である。そして、成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の質量比{(A)+(B)}/(C)は、好ましくは0.8以上4.0以下であって、より好ましくは1.2〜3.0であり、さらに好ましくは1.7〜2.2である。
本発明における成分(D)の水は、液体口腔用組成物に配合した精製水やイオン交換水等だけでなく、配合した各成分に含まれる水分をも含む、液体口腔用組成物中に含まれる全水分を意味する。
成分(D)の水の含有量は、良好な泡が形成され、口腔内で泡が持続して、使用感に優れる観点から、液体口腔用組成物中に、35質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。また、成分(C)の水の含有量は、口腔内で泡が持続して、使用感に優れるとともに、低温でも容器の目詰まりが抑制され、低温での吐出性を確保する観点から、液体口腔用組成物中に、99質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、90質量%以下がさらに好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、研磨性粉体の含有量が0.5質量%以下である。このように研磨性粉体の含有を制限することにより、容器からの良好な吐出性を確保しつつ、低温での保存安定性を有効に高めることができる。
かかる研磨性粉体としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、吸油量が50〜150mL/100gの研磨性シリカ、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なお、吸油量とは、シリカが担持できる油量を示したものであり、測定方法はJIS K5101−13−2(2004年制定)に基づく方法により、吸収される煮あまに油の量により特定する。
研磨性粉体の含有量は、容器からの良好な吐出性を確保しつつ、低温保存安定性を確保する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、0.5質量%以下であり、0.4質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、或いは研磨性粉体を含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、エタノールの含有量が3質量%以下であることが好ましい。このようにエタノールの含有を制限することにより、低温での粘度上昇を有効に抑制し、低温で泡吐出容器の押圧力が過度に上昇するのを防止して容器からの良好な吐出性を確保することができる。
エタノールの含有量は、低温での粘度上昇を抑制し、低温で泡吐出容器の押圧力が過度に上昇するのを防止する観点から、本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物中に、3.0質量%以下であって、使用や保存を繰り返す度に吐出性が低下するのを防止する観点から、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは2.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以下であり、或いは本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、エタノールを含有しないのが好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、さらに、良好な泡を形成する観点から、(E)グリセリンを含有するのが好ましい。
成分(E)のグリセリンの含有量は、良好な泡が形成され、口腔内で泡が持続して、使用感に優れる観点から、液体口腔用組成物中に、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、7質量%以上がさらに好ましい。また、成分(D)のグリセリンの含有量は、使用感に優れる観点から、液体口腔用組成物中に、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。そして、成分(E)のグリセリンの含有量は、液体口腔用組成物中に3〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、7〜25質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(E)および成分(C)の質量比{(E)/(C)}は、良好な泡の形成、低温での粘度上昇抑制、および優れた低温での吐出性の観点から、好ましくは5以上であり、より好ましくは16以上であり、さらに好ましくは22以上である。また、成分(E)および成分(C)の質量比{(E)/(C)}は、良好な泡の形成、口腔内での泡持ちの持続、および排液性の観点から、好ましくは50以下であり、より好ましくは35以下であり、さらに好ましくは30以下である。そして、成分(E)および成分(C)の質量比{(E)/(C)}は、好ましくは5以上50以下であって、より好ましくは16〜35であり、さらに好ましくは22〜30である。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、さらに、良好な泡を形成する観点から、プロピレングリコールを含有するのが好ましく、上述のグリセリンと併用することがより好ましい。
プロピレングリコールの含有量は、良好な泡の形成、低温での粘度上昇抑制、および優れた低温での吐出性の観点から、液体口腔用組成物中に、1.0質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましく、3.0質量%以上がさらに好ましい。また、プロピレングリコールの含有量は、良好な泡が形成され、口腔内で泡が持続して、使用感に優れる観点から、液体口腔用組成物中に、15.0質量%以下が好ましく、12.0質量%以下がより好ましく、8.0質量%以下がさらに好ましい。そして、プロピレングリコールの含有量は、液体口腔用組成物中に、1.0〜15.0質量%が好ましく、2.0〜12.0質量%がより好ましく、3.0〜8.0質量%がさらに好ましい。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、前記以外に、通常の液体口腔用組成物に用いられる成分、例えば、前記以外のポリオール、殺菌剤、油性成分、香料、保存剤、薬効剤、pH調整剤、顔料、色素等を適宜含有することができる。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物は、前記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含む成分を混合することにより調製した液体口腔用組成物を、吐出口を備える泡吐出容器に充填されてなるものである。
本発明の泡吐出容器入り液体口腔用組成物を使用する際には、泡吐出容器が備える吐出口から、内容物である上記液体口腔用組成物を口腔内へ直接吐出して、吐出口を経由した液体口腔用組成物を泡状で口腔内へ適用する。これにより、良好な泡質をもたらすことで、優れた使用感を実感しながら、口腔内の隅々まで上記液体口腔用組成物を行き渡らせることができるため、液状液体口腔用組成物としても有用性の高い組成物である。
上記液体口腔用組成物を充填する泡吐出容器としては、吐出口を備えるものであればよく、ノンエアゾールタイプの容器であってもエアゾールタイプの容器であってもよい。
ノンエアゾールタイプの容器とは、圧縮ガス等の噴射剤が不要の常圧容器であり、かかる容器としては、例えば、スクイズタイプの容器とポンプタイプの容器が挙げられる。これらの容器は、内容物が吐出口を経由する際に良好に泡状の組成物を形成する観点、及び形成された泡が良好な保持性や均質性を有し、使用感等を高める等の観点から、いずれも容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、メッシュや複数の小孔を設けた多孔質部材を介在させてなる容器であるのが好ましい。
スクイズタイプの容器とは、変形可能な容器本体に位置する胴部をスクイズ変形させることにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、ヘッドスペース内から圧送される空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。具体的には、例えば、特開平7−215352号公報、実開昭58−174272号公報、及び実開昭62−42787号公報に記載の容器等を用いることができる。
ポンプタイプの容器とは、吐出口を有する泡吐出器に備えられたポンプヘッドを押し込むことにより、必要に応じて多孔質部材を経由させながら、外部から流入する空気と内容物を混合して泡を形成させ、かかる泡を吐出口から吐出させるものである。通常、外部から空気を流入させるための空気シリンダーと、内容物の流路となる液シリンダーを備えるとともに、ポンプヘッドの押し込みにより圧送される空気と内容物とを混合させるための混合室を備える。具体的には、例えば、特開平7−315463号公報、特開平8−230961号公報、及び実開平3−7963号公報に記載の容器等を用いることができる。
エアゾールタイプの容器とは、噴射剤として圧縮ガスを充填してなる容器であり、吐出口から内容物が吐出される際、バルブ機構を介してガスを取り込みながら泡が形成される。用いる圧縮ガスとしては、炭酸ガスを90質量%以上含有するガスであるのが好ましい。
本発明で用いる泡吐出容器としては、使用性の観点、すなわち吐出口から内容物を口腔内へ直接吐出しやすい観点、及び利便性や携帯性にも優れる観点から、スクイズ容器が好ましく、容器本体から吐出口に至るまでの内容物の流路中に、#90〜#305のメッシュを備える容器がより好ましい。
実施例1〜7、比較例1〜6
表1に示す処方にしたがって、泡吐出容器入り液体口腔用組成物を製造し、液粘度及び押し圧、泡粘度、排液性、泡立ち及び泡持ちを評価した。結果を表1に示す。
(製造方法)
[実施例1〜7、比較例1〜6]
表1に示す処方にしたがって、各成分を混合することにより、液体口腔用組成物を調製した。後述する評価方法(2)〜(6)に関しては、得られた各液体口腔用組成物をポンプフォーマー容器(大和製罐社製、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填して吐出口から内容物を吐出させ、泡状の試料として評価をおこなった。
(評価方法)
(1)−5℃液粘度:
得られた各液体口腔用組成物を−5℃で1週間保存後、BL粘度計(東機産業社製、M1ローター、回転数:12〜30rpm/1分間)を用い、−5℃に保持したままでの液粘度(mPa・s)を測定した。
(2)−5℃押し圧:
得られた各液体口腔用組成物100gをポンプフォーマー容器(大和製罐社製、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填し、−5℃で1週間保存後、−5℃に保持したままでの押し圧を測定した。押し圧の測定は、ポンプフォーマー容器のヘッド部分に圧力センサをとりつけ、指で垂直に力をかけた時の最大圧力を圧力測定器(KYOWA 製、WGA-670B)にて測定した。
(3)泡粘度:
得られた各液体口腔用組成物100gをポンプフォーマー容器(大和製罐社製、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填し、吐出口から内容物を吐出させ、BH粘度計(東機産業社製、H2ローター、回転数:5rpm/1分間)を用い、室温(25℃)にて泡粘度(mPa・s)を測定した。
(4)排液性:
以下の方法にしたがって泡性能として排液性を評価した。得られた各液体口腔用組成物100gをポンプフォーマー容器(大和製罐社製、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填し、ろ紙(ADVANTEC No.1、70mm)を5枚重ねた上に、吐出口から約1gの内容物を吐出させた。吐出後30秒経過した時点で泡をキムワイプ(大王製紙社製、ソフトワイパーS150ボックス)によりふき取り、ろ紙の重量変化を測定し(排液量)、以下の計算式から排液率(%)を算出した。
排液率(%)=(排液量(g))/(1.0(g))×100
排液率が高いほど泡の消泡が早く、泡の弾力性に乏しく、使用感が悪いことを意味する。
《使用感の評価》
得られた各液体口腔用組成物100gをポンプフォーマー容器(大和製罐社製、F5ポンプフォーマー、メッシュ:2枚、メッシュサイズ:#255/#255)に充填し、吐出口から吐出させた泡を専門パネラー3名が口腔内に含み、下記に示す項目(5)および(6)について、各基準にしたがって評価し、協議により評価結果を決定した。
(5)泡立ち:
口中で含漱、ブラッシングをした際の泡立ち(起泡性)の良さを以下の4段階で評価した。
A:口中での泡立ちがとても良い。
B:口中での泡立ちが良い。
C:口中での泡立ちが悪い。
D:口中での泡立ちがとても悪い。
(6)泡持ち:
口中で含漱、ブラッシングした際の泡持ち(唾液で希釈された時の泡の保持性)の良さを以下の4段階で評価した。
A:口中での泡持ちがとても良い。
B:口中での泡持ちが良い。
C:口中での泡持ちが悪い。
D:口中での泡持ちがとても悪い。
Figure 0006903497

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
    (A)アニオン性界面活性剤 0.1〜2.0質量%、
    (B)両性界面活性剤 0.1〜2.0質量%、
    (C)1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である多糖系天然高分子又は1質量%水溶液の25℃における粘度が3mPa・s以上100mPa・s未満である非イオン性半合成高分子から選ばれる1種又は2種 0.1〜2.0質量%、
    (D)水
    (E)グリセリン
    を含有し、成分(E)および成分(C)の質量比{(E)/(C)}が、16以上50以下であり、研磨性粉体の含有量が0.5質量%以下である泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  2. 成分(C)が、質量平均分子量5万〜70万のヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン及びペクチンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  3. 成分(A)及び成分(B)の質量比{(A)/(B)}が0.1以上3.0以下である請求項1又は2に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  4. 成分(A)と成分(B)の合計含有量と成分(C)の質量比{(A)+(B)}/(C)が0.8以上4.0以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
  5. エタノールの含有量が3質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の泡吐出容器入り液体口腔用組成物。
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