JP6441669B2 - 液体口腔用組成物 - Google Patents

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本発明は、液体口腔用組成物に関する。
従来より、アルミニウム塩等の金属塩は、象牙質の細管を有効に封鎖して象牙質知覚過敏症の症状を緩和する作用をもたらすだけでなく、優れた収斂作用をもたらして歯肉を引き締め、炎症を抑制することのできる成分として知られており、歯周病や歯肉炎を予防するための種々の歯磨剤や洗口剤に用いられている。その一方、こうしたアルミニウム塩等の金属塩は、渋みや苦味を増強させるおそれがあり、また場合によっては舌が痺れる等、強い刺激をもたらすおそれもある。
例えば、特許文献1には、アルミニウム塩とカリウム塩とを特定量で併用した口腔用組成物が開示されており、特許文献2には、乳酸アルミニウム塩等の水溶性アルミニウム塩と水溶性カリウム塩を配合し、さらに特定の直鎖脂肪族アルデヒドとラクトンを併用した液体口腔用組成物が開示されており、いずれも知覚過敏効果を確保しつつ、渋みや苦味の改善を図っている。また、特許文献3には、水溶性アルミニウム塩等の多価金属塩と、グリセリン、スクラロース、及び糖アルコールを各々特定量で併用することにより、収斂感を有しつつ、苦味や渋味等の味が改善された液体口腔用組成物が開示されている。
特開2001−172146号公報 特開2011−105690号公報 特開2012−140333号公報
しかしながら、収斂感に優れる液体口腔用組成物を得ようとするにあたり、特許文献1のように、アルミニウム塩の含有量を増大させると、苦味や渋味は抑制し得るものの、刺激性が増大して為害性が生じるおそれがある。また、特許文献2〜3に記載の技術では、知覚過敏効果には優れるものの、アルミニウム塩等の収斂成分としての作用を十分に発揮させて歯肉の引き締まり感を高めるには、依然として改善の余地がある上、為害性を有効に抑制し得ないおそれもある。
したがって、本発明は、アルミニウム塩等の収斂成分による収斂効果を十分に発揮させて、歯茎の引き締まり感を高めるとともに、為害性を有効に抑制することのできる液体口腔用組成物に関する。
そこで本発明者は、収斂成分として水溶性アルミニウム塩を用いつつ、特定の粘結剤を特定量で併用することにより、水溶性アルミニウム塩を多量に含有していても、為害性を有効に抑制しながら、極めて高い歯茎の引き締まり感を実感することのできる液体口腔用組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)水溶性アルミニウム塩 0.2質量%以上0.5質量%以下、
(B)ヒドロキシエチルセルロース及びプルランから選ばれる1種又は2種の粘結剤 0.1質量%以上3質量%以下、及び
(C)水 70質量%以上95質量%以下
を含有する液体口腔用組成物に関する。
本発明の液体口腔用組成物によれば、収斂成分による高い歯肉の引き締まり感をもたらしながら、為害性をも有効に抑制されるため、刺激や痺れ等を感じることのない良好な使用感を得ることができる。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(A)として、水溶性アルミニウム塩を0.2質量%以上0.5質量%以下含有する。かかる成分(A)の水溶性アルミニウム塩は、収斂作用を奏することにより、歯肉の引き締まり感をもたらし、抗炎症作用等を示すことのできる収斂成分である。こうした収斂成分としては、水溶性マグネシウム塩や水溶性亜鉛塩等の多価金属塩も知られているが、成分(A)の水溶性アルミニウム塩は、これらの多価金属塩とは異なり、後述する成分(B)の粘結剤を併用することによって、成分(A)により発揮される収斂効果が減じることなく歯肉の引き締まり感を増強させることができ、かつ為害性も有効に抑制することができる。
成分(A)の水溶性アルミニウム塩としては、乳酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム十二水和物)、ナトリウムミョウバン(硫酸ナトリウムアルミニウム十二水和物)、及び硝酸アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、収斂効果と為害性の抑制効果とをバランスよく発揮する観点から、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、及びアラントインジヒドロキシアルミニウムから選ばれる1種又は2種が好ましい。
成分(A)の含有量は、高い歯肉の引き締まり感と成分(B)との併用による為害性の抑制効果とを両立させる観点、及び苦味や渋味をも良好に抑制する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、0.2質量%以上であって、好ましくは0.25質量%以上であり、より好ましくは0.28質量%以上であり、0.5質量%以下であって、好ましくは0.45質量%以下であり、より好ましくは0.4質量%以下である。また、成分(A)の含有量は、0.2〜0.5質量%であって、好ましくは0.25〜0.45質量%であり、より好ましくは0.28〜0.4質量%である。
なお、水溶性とは、25℃の水100質量%中に、0.1質量%以上溶解する成分であることを意味する。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(B)として、ヒドロキシエチルセルロース及びプルランから選ばれる1種又は2種の粘結剤を0.1質量%以上3質量%以下含有する。かかる成分(B)は、成分(A)との併用により、主として成分(A)によりもたらされ得る刺激や痺れ等の為害性を有効に抑制しながら、優れた収斂作用を発揮し、歯肉の引き締まり感を増強させることができる。
成分(B)として用いられるヒドロキシエチルセルロースの質量平均分子量(Mw)は、為害性を有効に抑制する観点から、好ましくは20万以上であり、より好ましくは50万以上であり、さらに好ましくは100万以上であり、よりさらに好ましくは120万以上であり、好ましくは200万以下であり、より好ましくは160万以下である。また、ヒドロキシエチルセルロースの質量平均分子量(Mw)は、好ましくは20万〜200万であり、より好ましくは50万〜200万であり、さらに好ましくは100万〜160万であり、よりさらに好ましくは120万〜160万である。なお、質量平均分子量(Mw)とは、GPC法(ゲル濾過クロマトグラフィー法)により求める値を意味する。かかるGPC法では、分子量標品としてプルランを用いることができる。かかるヒドロキシエチルセルロースの市販品としては、株式会社ダイセルのHECダイセル SE400(Mw=25万)、HECダイセル SE550(Mw=50万)、HECダイセルSE600(Mw=102万)、HECダイセルSE850(MW=148万)が挙げられる。
成分(B)として用いられるヒドロキシエチルセルロースは、1質量%水溶液の20℃における粘度が50〜4000mPa・sであるものが好ましく、2000〜4000mPa・sであるものがより好ましい。
成分(B)として用いられるプルランは、マルトトリオースが規則正しくα−1,6−結合した水溶性多糖であり、液体口腔用組成物に適度なとろみ感を付与しつつ、口腔内での良好な拡散性を確保し、また保湿成分としても作用する。かかるプルランは、本発明の液体口腔用組成物中に溶解した状態で含有されていることが好ましく、粒子状やカプセル状に加工されたものでないのが好ましい。
なかでも、歯肉への好ましくない影響を抑制しながら高い収斂感を得る観点から、成分(B)として、ヒドロキシエチルセルロースを用いるのが好ましい。
成分(B)の含有量は、為害性を有効に抑制する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、口腔内で液体口腔用組成物を良好に拡散させつつ、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を高める観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、3質量%以下であって、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1.5質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の液体口腔用組成物中に、0.1質量%以上3質量%以下であって、好ましくは0.2〜2.5質量%であり、より好ましくは0.3〜1.5質量%である。
成分(A)と成分(B)の合計含有量は、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を十分に高めつつ、為害性を有効に抑制する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは0.7質量%以上であり、より好ましくは0.8質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。また、成分(A)と成分(B)の合計含有量は、歯肉の引き締まり感を高めつつ、口腔内における良好な分散性を確保する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは3.5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、さらに好ましくは2.5質量%以下である。そして、成分(A)と成分(B)の合計含有量は、好ましくは0.7〜3.5質量%であり、より好ましくは0.8〜3質量%であり、さらに好ましくは1〜2.5質量%である。
成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、成分(A)の上記含有量に左右されることなく、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を高めつつ、為害性を有効に抑制する観点から、好ましくは1.5以上であり、より好ましくは2以上であり、さらに好ましくは2.5以上である。また、成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、成分(A)の上記含有量に左右されることなく、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を高めつつ、為害性を有効に抑制する観点、及び口腔内において組成物を良好に拡散させる観点から、好ましくは10以下であり、より好ましくは8以下であり、さらに好ましくは6以下である。そして、成分(B)と成分(A)の含有量の質量比((B)/(A))は、好ましくは1.5〜10であり、より好ましくは2〜8であり、さらに好ましくは2.5〜6である。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(C)として、水を70質量%以上95質量%以下含有する。本発明における成分(C)の水とは、液体口腔用組成物に配合した精製水等だけでなく、例えば処方する際に用いる65%乳酸ナトリウム液(水溶液)のように、配合した各成分に含まれる水分をも含む、液体口腔用組成物中に含まれる全水分を意味する。かかる成分(D)の水を含有することにより、適度な粘性を保持しつつ、成分(A)による収斂感を増大させて歯肉の引き締まり感を高め、また各成分を良好に分散又は溶解させて口腔内で組成物を良好に拡散させることができる。
成分(C)の含有量は、成分(A)と成分(B)を併用することで、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を十分に高めつつ、口腔内での組成物の拡散性を確保する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、70質量%以上であって、好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、95質量%であって、好ましくは93質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(A)の優れた収斂作用を確保する観点、及び渋味や苦味を抑制する観点から、グリセリンを含有するのが好ましい。かかるグリセリンの含有量は、成分(A)によりもたらされ得る渋味や苦味を有効に抑制する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上である。また、グリセリンの含有量は、成分(A)の優れた収斂作用を確保する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは8質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは4質量%以下である。そして、グリセリンの含有量は、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは1〜8質量%であり、より好ましくは1〜5質量%であり、さらに好ましくは2〜4質量%である。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(A)によりもたらされ得る渋味や苦味を有効に抑制する観点から、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、マンニトール、ラクチトール、及び還元パラチノースから選ばれる1種又は2種以上の糖アルコールを含有するのが好ましく、キシリトール、エリスリトール、及びマルチトールから選ばれる1種又は2種以上の糖アルコールを含有するのがより好ましく、キシリトールを含有するのがさらに好ましい。かかる糖アルコールの含有量は、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜8質量%である。
本発明の液体口腔用組成物は、成分(A)の優れた収斂作用を確保する観点から、ソルビトールの含有を制限するのが好ましく、かかるソルビトールの含有量は、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、ソルビトールを含有しないことが好ましい。
本発明の液体口腔用組成物は、渋味や苦味を有効に抑制しつつ良好な風味を付与する観点から、甘味料として、人工甘味料であるスクラロースを含有するのが好ましい。かかるスクラロースの含有量は、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは0.002〜0.01質量%であり、より好ましくは0.0025〜0.009質量%であり、さらに好ましくは0.003〜0.008質量%である。
本発明の液体口腔用組成物は、清涼感や安定性を付与する観点、及び苦味や刺激を抑制しつつ、成分(A)の優れた収斂作用により歯肉の引き締まり感を有効に高める観点から、エタノールを含有してもよい。かかるエタノールの含有量は、清涼感や安定性を有効に付与する観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。また、エタノールの含有量は、苦味や刺激を抑制する観点、及び成分(A)による収斂感を有効に高める観点から、好ましくは8質量%以下であり、より好ましくは6質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。そして、エタノールの含有量は、好ましくは0.5〜8質量%であり、より好ましくは1〜6質量%であり、さらに好ましくは1〜5質量%である。
本発明の液体口腔用組成物には、上記成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば、界面活性剤、グリセリン以外の湿潤剤、pH調整剤、保存料、殺菌剤、酵素、金属塩以外の薬効成分、顔料、色素、香料等を適宜含有することができる。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。なかでも、良好な使用感をもたらす観点から、ノニオン界面活性剤が好ましく、さらにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましい。かかるノニオン界面活性剤の含有量は、良好な風味をもたらす観点、及び油性成分等の溶解性又は分散性を高める観点から、本発明の液体口腔用組成物中に、好ましくは0.3〜3質量%であり、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。
グリセリン以外の湿潤剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
香料としては、ペパーミント油、スペアミント油、シナモン油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、セージクラリー油、ナツメグ油、ファンネル油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、バジル油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ジンジャ−油、グレープフルーツ油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、レモンバーム油、ピメントベリー油、パルマローザ油、オリバナム油、パインニードル油、ペチグレン油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油等の天然香料成分、及びこれら天然香料成分を加工処理した香料成分;メントール、プレトール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、シトロネリルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、シトロネロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビルアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、カンファー、ラクトン、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブチルアセテート、イソアミルアセテート、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料成分;ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料成分が挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウムや、乳酸、乳酸ナトリウム等の一塩基酸及びその塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の液体口腔用組成物の25℃におけるpHは、成分(A)の安定性と歯肉のひきしめ感を有効に向上する観点から、好ましくは4.5〜6.5であり、より好ましくは5〜6.5であり、さらに好ましくは5〜6である。
本発明の液体口腔用組成物は、洗口剤、液体ハミガキ、洗口液として好適に用いることができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜7、比較例1〜6]
表1に示す組成にしたがって、各洗口液を調製した。次いで、下記方法及び評価項目にしたがって、吸光度を測定することによって収斂効果を評価するとともに、洗口液を実際に使用した際における評価を行った。
結果を表1に示す。
《吸光度の測定による収斂効果の評価》
収斂効果の評価は、収斂成分がタンパク質官能基と結びつくことを利用し、タンパク質溶液と洗口液を混合した際における濁度(吸光度)を測定し、得られた測定値を収斂効果の評価の指標とした。
タンパク質溶液としては、牛血清アルブミン(BSA、和光純薬工業(株))を用い、BSA水溶液(5%)0.5mL、乳酸緩衝液(乳酸:ムサシノ乳酸90(90%)0.0087質量%、及び乳酸ナトリウム溶液(50%)0.2質量%を配合し、pH5.2に調整)4mL、及び各洗口液0.5mLを混合した。得られた混合液を、38℃の温水浴において15分間インキュベートした後、混合液から96WELL(ポリスチレン製、Nunc-Immuno 96MicroWell)に300μL採取し、これを分光光度計(吸光マイクロプレートリーダー、SUNRISE Rainbow Thermo RC-R、TECANT社製)を用いて550nmでの吸光度を測定した。吸光度の測定値が大きいほど、収斂効果に優れると評価することができる。
《洗口液の使用時における評価》
2名の専門パネラーにより、各洗口液10mLを口に含み、20秒間含嗽した後、吐き出す動作を行い、かかる一連の動作中における、歯肉の引き締まり感、為害性、及び口腔内での拡散性について、下記評価基準にしたがって官能評価し、その平均値を求めた。
〈歯肉の引き締まり感〉
4:非常に歯肉が引き締まる感じがした
3:歯肉が引き締まる感じがした
2:少し歯肉が引き締まる感じがした
1:歯肉が引き締まる感じはしなかった
〈為害性〉
4:刺激や痺れ等を全く感じず、為害性が有効に抑制されていた
3:極僅かな刺激を感じたのみで、為害性が抑制されていた
2:僅かな刺激を感じた
1:痺れるほど刺激を強く感じた
〈口腔内での拡散性〉
4:適度なとろみがあり、口腔内で非常に速やかに広がった
3:とろみがあり、口腔内でよく広がった
2:とろみが強く、口腔内でやや広がりにくかった
1:口腔内で広がりにくかった
Figure 0006441669
表1に示すように、実施例1〜7の洗口液は、吸光度の測定においても優れた収斂効果を発揮すると評価される上、実際に使用した際にも歯肉の引き締まり感が高く、かつ為害性も有効に抑制されていた。
これに対し、成分(B)の代わりにヒドロキシプロピルセルロースやヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いた比較例1〜2、成分(A)の代わりに他の公知の収斂成分を用いた比較例3〜4、並びに成分(A)の含有量が0.2質量%に満たない比較例6は、いずれも吸光度の値が非常に低く、実際に使用した際にも歯肉の引き締まり感が不十分であった。また、実施例1〜6と同量の成分(A)を含有するものの成分(B)を含有しない比較例5は、吸光度の値が非常に高く、実際に使用した際にも歯肉の引き締まり感に優れる一方で、為害性が強いために使用性に劣ることが確認された。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)水溶性アルミニウム塩 0.2質量%以上0.5質量%以下、
    (B)ヒドロキシエチルセルロース及びプルランから選ばれる1種又は2種の粘結剤 0.1質量%以上3質量%以下、及び
    (C)水 70質量%以上95質量%以下
    を含有し、さらに
    グリセリン 1質量%以上8質量%以下、
    糖アルコール 0.5〜10質量%、及び
    スクラロース 0.002〜0.01質量%
    を含有し、かつ
    成分(B)と成分(A)の質量比((B)/(A))が2以上6以下である液体口腔用組成物。
  2. 25℃におけるpHが、4.5以上6.5以下である請求項1に記載の液体口腔用組成物。
  3. 成分(B)以外の粘結剤を含有しないか、又は成分(B)以外の粘結剤を0.1質量%未満含有する請求項1又は2に記載の液体口腔用組成物。
  4. 成分(A)と成分(B)の合計含有量が、0.7質量%以上3.5質量%以下であ請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体口腔用組成物。
  5. 成分(A)が、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、及びアラントインジヒドロキシアルミニウムから選ばれる1種又は2種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体口腔用組成物。
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