JP7154321B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のコイルを有する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、1つのインバータ回路によって複数のコイルに電流を供給するものが提案されている。例えば、特許文献1に記載の誘導加熱調理器においては、演算制御回路は、複数のコイルに少なくとも2種類の周波数の電流を供給するようにインバータ回路を制御する。演算制御回路は、測定回路で測定された電流により、各周波数における複数のコイル間の電流の比をそれぞれ算出し、前記各周波数における電流の比の相対関係に基づいて被加熱体の大きさを判別する。
特開2006-310006号公報
特許文献1に記載の誘導加熱調理器では、各周波数における複数のコイル間の電流の比をそれぞれ算出し、前記各周波数における電流の比の相対関係に基づいて負荷の判別を行うので、負荷の判別に時間がかかる。このため、被加熱物が載置されていない無負荷において、負荷判定動作を速やかに停止することができない、という問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、1つの駆動回路によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、無負荷における負荷判定動作を速やかに停止することができる誘導加熱調理器を得るものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、最も内周側に配置された内周コイルと、最も外周側に配置された外周コイルと、前記内周コイルと前記外周コイルとの間に配置された中間コイルとを含む、複数の加熱コイルと、複数の前記加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給する1つの駆動回路と、複数の前記加熱コイルのそれぞれを、前記駆動回路から前記高周波電流が供給される導通状態と前記高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える開閉手段と、前記駆動回路及び前記開閉手段の動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記内周コイルが導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルが非導通状態において、前記内周コイルの上方の被加熱物の有無を判定し、前記内周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、前記駆動回路の動作を停止させ、前記内周コイルが導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルが非導通状態において、前記内周コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定し、前記内周コイルの上方に前記被加熱物が有る場合、前記内周コイル及び前記外周コイルが非導通状態、並びに前記中間コイルが導通状態において、前記中間コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定し、前記内周コイル及び前記中間コイルが非導通状態、並びに前記外周コイルが導通状態において、前記外周コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定するものである。
本発明においては、制御装置は、内周コイルが導通状態及び外周コイルが非導通状態において、内周コイルの上方の被加熱物の有無を判定し、内周コイルの上方に被加熱物が無い場合、駆動回路の動作を停止させる。このため、1つの駆動回路によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、無負荷における負荷判定動作を速やかに停止することができる。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の第1の誘導加熱手段を示す平面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の駆動回路を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器におけるコイル電流と入力電流の関係に基づく負荷判定特性図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器が誘導加熱する複合体の被加熱物を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと被加熱物を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の予熱モードにおける第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の小径加熱動作における第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の大径加熱動作における第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例2における第1の誘導加熱手段を示す平面図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の第1の誘導加熱手段を示す平面図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す分解斜視図である。
図1に示すように、誘導加熱調理器100の上部には、鍋等の被加熱物5が載置される天板4を有している。天板4には、被加熱物5を誘導加熱するための加熱口として、第1の誘導加熱口1及び第2の誘導加熱口2を備えている。第1の誘導加熱口1及び第2の誘導加熱口2は、天板4の手前側において、横方向に並設されている。また、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100は、3口目の加熱口として、第3の誘導加熱口3も備えている。第3の誘導加熱口3は、第1の誘導加熱口1及び第2の誘導加熱口2の奥側であって、天板4の横方向のほぼ中央位置に設けられている。
第1の誘導加熱口1、第2の誘導加熱口2及び第3の誘導加熱口3のそれぞれの下方には、加熱口に載置された被加熱物5を加熱する第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12及び第3の誘導加熱手段13が設けられている。各々の加熱手段は加熱コイル(図2参照)で構成されている。
天板4は、全体が耐熱強化ガラス又は結晶化ガラス等の赤外線を透過する材料で構成されている。また、天板4には、第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12、及び第3の誘導加熱手段13の加熱範囲に対応して、鍋の大まかな載置位置を示す円形の鍋位置表示が、塗料の塗布又は印刷等により形成されている。
天板4の手前側には、第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12及び第3の誘導加熱手段13で被加熱物5等を加熱する際の投入電力及び調理メニュー等を設定するための入力装置として、操作部40が設けられている。調理メニューには、後述する予熱モード、対流モード及び通常加熱モードが含まれる。なお、本実施の形態1では、誘導加熱コイル毎に操作部40を分けて、操作部40a、操作部40b及び操作部40cとしている。
また、操作部40の近傍には、報知手段として、各誘導加熱コイルの動作状態、操作部40からの入力及び操作内容等を表示する表示部41が設けられている。なお、本実施の形態1では、誘導加熱コイル毎に表示部41を分けて、表示部41a、表示部41b及び表示部41cとしている。
なお、操作部40及び表示部41は、上述のように誘導加熱手段毎に設けられている場合、及び、各誘導加熱手段共通のものとして設ける場合等、特に限定するものではない。ここで、操作部40は、例えばプッシュスイッチ及びタクトスイッチ等の機械的なスイッチ、電極の静電容量の変化により入力操作を検知するタッチスイッチ等により構成されている。また、表示部41は、例えばLCD及びLED等で構成されている。
なお、操作部40と表示部41とは、これらを一体に構成した操作表示部43としても良い。操作表示部43は、例えば、LCDの上面にタッチスイッチを配置したタッチパネル等によって構成される。
なお、LCDは、Liquid Crystal Deviceの略称である。また、LEDは、Light Emitting Diodeの略称である。
誘導加熱調理器100の内部には、駆動回路50と制御装置45とが設けられている。駆動回路50は、第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12、及び第3の誘導加熱手段13のコイルに高周波電力を供給する。制御装置45は、駆動回路50を含め誘導加熱調理器全体の動作を制御する。
駆動回路50により高周波電力が、第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12及び第3の誘導加熱手段13に供給されることで、各誘導加熱手段のコイルからは高周波磁界が発生する。なお、駆動回路50の詳細構成については、後述する。
第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12及び第3の誘導加熱手段13は、例えば次のように構成されている。なお、第1の誘導加熱手段11、第2の誘導加熱手段12及び第3の誘導加熱手段13は、同様の構成となっている。このため、代表して第1の誘導加熱手段11の構成を以下に説明する。
図2は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の第1の誘導加熱手段を示す平面図である。
第1の誘導加熱手段11は、同心円状に径が異なる複数のリング状の加熱コイルが配置されて構成されている。図2では、第1の誘導加熱手段11が、2重のリング状のコイルのものを示している。第1の誘導加熱手段11は、第1の誘導加熱口1の中央に配置された内周コイル111と、内周コイル111の外周側に配置された外周コイル112とを有している。即ち、内周コイル111は、第1の誘導加熱手段11を構成する複数の加熱コイルのうち、最も内周側に配置された加熱コイルである。外周コイル112は、第1の誘導加熱手段11を構成する複数の加熱コイルのうち、最も外周側に配置された加熱コイルである。
内周コイル111及び外周コイル112は、絶縁皮膜された金属からなる導線が巻き付けられることにより構成される。導線としては、例えば、銅又はアルミニウムなど任意の金属を用いることができる。また、内周コイル111及び外周コイル112は、それぞれ、導線が独立して巻かれている。
なお、以下の説明において、内周コイル111及び外周コイル112を総称して、各コイルと称する場合がある。
図3は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、内周コイル111及び外周コイル112は、電気的に直列に接続されている。内周コイル111及び外周コイル112は、1つの駆動回路50により駆動制御される。
開閉手段60は、内周コイル111に並列に接続された第1開閉手段61と、外周コイル112に並列に接続された第2開閉手段62とを有する。第1開閉手段61は、内周コイル111を、駆動回路50から高周波電流が供給される導通状態と高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える。第2開閉手段62は、外周コイル112を、駆動回路50から高周波電流が供給される導通状態と高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える。第1開閉手段61及び第2開閉手段62は、例えば、接点スイッチが電気信号によって開閉されるリレー、又は半導体材料により構成されたスイッチング素子により構成される。
内周コイル111が導通状態において、駆動回路50から内周コイル111に高周波電流が供給されることで、内周コイル111から高周波磁界が発生する。また、外周コイル112が導通状態において、駆動回路50から外周コイル112に高周波電流が供給されることで、外周コイル112から高周波磁界が発生する。
制御装置45は、専用のハードウェア、又はメモリ48に格納されるプログラムを実行するCPUで構成される。また、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112のそれぞれの上方に載置された被加熱物5の有無及び材質を判定する負荷判定部46を有している。
なお、CPUは、Central Processing Unitの略称である。また、CPUは、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、又はプロセッサともいう。
制御装置45が専用のハードウェアである場合、制御装置45は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置45が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現しても良いし、各機能部を一つのハードウェアで実現しても良い。
なお、ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。また、FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略称である。
制御装置45がCPUの場合、制御装置45が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ48に格納される。CPUは、メモリ48に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置45の各機能を実現する。ここで、メモリ48は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
なお、制御装置45の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしても良い。
なお、RAMは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMは、Read Only Memoryの略称である。また、EPROMは、Erasable Programmable Read Only Memoryの略称である。また、EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryの略称である。
図4は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の駆動回路を示す図である。
なお、駆動回路50は加熱手段毎に設けられているが、その回路構成は同一であっても良いし、加熱手段毎に変更しても良い。図4では第1の誘導加熱手段11を駆動する駆動回路50について図示する。
図4に示すように、駆動回路50は、直流電源回路22と、インバータ回路23と、共振コンデンサ24とを備える。駆動回路50には、内周コイル111と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路が接続されている。なお、図4に示すように、駆動回路50と共振回路との接続点を端子A及び端子Bにて示す。
直流電源回路22は、ダイオードブリッジ22a、リアクタ22b及び平滑コンデンサ22cを備え、交流電源21から入力される交流電圧を直流電圧に変換して、インバータ回路23へ出力する。
インバータ回路23は、スイッチング素子としてのIGBT23a及びIGBT23bが、直流電源回路22の出力に直列に接続されている。インバータ回路23は、フライホイールダイオードとしてダイオード23c及びダイオード23dが、それぞれIGBT23a及びIGBT23bと並列に接続されている。インバータ回路23は、2つのスイッチング素子を直列に接続した1つのアームを有する、いわゆるハーフブリッジ型のインバータである。
IGBT23aとIGBT23bは、制御装置45から出力される駆動信号によりオンオフ駆動される。制御装置45は、IGBT23aをオンさせている間はIGBT23bをオフ状態にし、IGBT23aをオフさせている間はIGBT23bをオン状態にし、交互にオンオフする駆動信号を出力する。これにより、インバータ回路23は、直流電源回路22から出力される直流電力を20kHz~100kHz程度の高周波の交流電力に変換して、内周コイル111と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路に電力を供給する。
共振コンデンサ24は、内周コイル111及び外周コイル112に直列接続されている。内周コイル111と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路は、内周コイル111及び外周コイル112のインダクタンス、並びに共振コンデンサ24の容量に応じた共振周波数を有する。なお、内周コイル111及び外周コイル112のインダクタンスは、金属負荷である被加熱物5が磁気結合した際に金属負荷の特性に応じて変化し、このインダクタンスの変化に応じて共振回路の共振周波数が変化する。
このように構成することで、導通状態における内周コイル111には、数十A程度の高周波電流が流れる。内周コイル111に流れる高周波電流により発生する高周波磁束によって、内周コイル111の直上の天板4上に載置された被加熱物5が誘導加熱される。
また、導通状態における外周コイル112には、数十A程度の高周波電流が流れる。外周コイル112に流れる高周波電流により発生する高周波磁束によって、外周コイル112の直上の天板4上に載置された被加熱物5が誘導加熱される。
なお、スイッチング素子であるIGBT23a及びIGBT23bは、例えばシリコン系からなる半導体で構成されているが、炭化珪素、あるいは窒化ガリウム系材料などのワイドバンドギャップ半導体材料を用いた構成でも良い。
スイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体を用いることで、スイッチング素子の導通損失を減らすことができる。また、駆動周波数を高周波にしても、即ちスイッチングを高速にしても、駆動回路50の放熱が良好であるため、駆動回路50の放熱フィンを小型にすることができ、駆動回路50の小型化及び低コスト化を実現することができる。
入力電流検出手段25aは、例えば電流センサで構成され、交流電源21から駆動回路50へ入力される電流を検出し、入力電流値に相当する電圧信号を制御装置45へ出力する。
コイル電流検出手段25bは、内周コイル111と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路に接続されている。コイル電流検出手段25bは、例えば、電流センサで構成され、内周コイル111及び外周コイル112に流れる電流を検出し、コイル電流値に相当する電圧信号を制御装置45に出力する。
なお、図4では、ハーフブリッジ駆動回路を示したが、本発明はこれに限定されない。インバータ回路23は、2つのスイッチング素子を直列に接続したアームを2つ有する、いわゆるフルブリッジ型のインバータでも良い。
(動作)
次に、本実施の形態1における誘導加熱調理器の動作について説明する。
図5は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱動作を示すフローチャートである。
以下、図5の各ステップに基づき、誘導加熱調理器100の加熱動作について説明する。
使用者により加熱口に被加熱物5が載置され、加熱開始(火力投入)の指示が操作表示部43に行われると、制御装置45は、加熱動作を開始する。
制御装置45は、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第2開閉手段62を閉状態として外周コイル112を非導通状態にする(ステップS1)。負荷判定部46は、内周コイル111が導通状態及び外周コイル112が非導通状態において、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する(ステップS2)。
図6は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器におけるコイル電流と入力電流の関係に基づく負荷判定特性図である。
図6に示すように、内周コイル111及び外周コイル112のそれぞれの上方に載置される負荷の有無及び材質によって、コイル電流と入力電流の関係が異なる。制御装置45は、図6に示すコイル電流と入力電流との関係をテーブル化した負荷判定テーブルを、予めメモリ48に記憶している。
ステップS2の負荷判定の動作において、制御装置45は、負荷判定用の特定の駆動信号でインバータ回路23を駆動し、入力電流検出手段25aの出力信号から入力電流を検出する。また同時に制御装置45は、コイル電流検出手段25bの出力信号からコイル電流を検出する。制御装置45の負荷判定部46は、検出したコイル電流及び入力電流と、図6の関係を表した負荷判定テーブルから、コイルの上方に載置された負荷の有無及び材質を判定する。このように、制御装置45の負荷判定部46は、入力電流とコイル電流との相関に基づいて、各コイルの上方に載置された被加熱物5の有無及び材質を判定する。
ここで、負荷となる被加熱物5の材質は、鉄又はフェライト系ステンレス鋼(SUS430)等の磁性体と、アルミニウム又は銅等の非磁性体とに大別される。さらに、被加熱物5の中には、非磁性体に磁性体を取り付けた複合体がある。
図7は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器が誘導加熱する複合体の被加熱物を示す図である。なお、図7においては、被加熱物5を底面から見た図を示している。
図7に示すように、複合体の被加熱物5は、例えば、アルミニウムなどの非磁性体のフライパンの底の中央部に、ステンレスなどの磁性体6が取り付けられて形成されている。磁性体6の非磁性体への取り付けは、例えば、貼り付け、溶着、溶射、圧着、嵌め込み、かしめ、又は埋め込み等、任意の方法が用いられる。
一般に、複合体の被加熱物5は、非磁性体であるベースの、底面が平らとなる中央部分に磁性体6が取り付けられ、底面が湾曲する外周部には磁性体6が取り付けられていない。このような被加熱物5が加熱口に載置されると、複数の加熱コイルの上方に磁性体と非磁性体とが載置されることとなる。つまり、負荷判定において、磁性体と非磁性体とが上方に載置されたコイルの負荷特性は、図6に示すように、磁性体の特性と非磁性体の特性との間の領域である「複合領域」の特性となる。
なお、負荷判定部46が判定する、各コイルの上方に載置された負荷の材質は、各コイルの直上の負荷の材質である。例えば図7に示す複合体の被加熱物5においては、内周コイル111の直上に磁性体6が載置され、磁性体6のさらに上方に被加熱物5のベースとなる非磁性体が載置される。この場合、負荷判定部46は、内周コイル111の上方に載置された負荷の材質が磁性体であると判定する。
再び図5を参照する。ステップS2の後、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無を判別する(ステップS3)。内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、駆動回路50の動作を停止させる(ステップS4)。即ち、内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合には、制御装置45は、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質の判定を行うことなく、負荷判定動作を終了させる。
内周コイル111の上方に被加熱物5が有る場合には、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質を判別する(ステップS5)。内周コイル111の上方の被加熱物5の材質が非磁性体である場合、制御装置45は、駆動回路50の動作を停止させる(ステップS4)。即ち、内周コイル111の上方に非磁性体の被加熱物5が載置された場合には、制御装置45は、当該被加熱物5が誘導加熱に適さない負荷であると判断し、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質の判定を行うことなく、負荷判定動作を終了させる。
一方、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質が磁性体である場合、制御装置45は、第1開閉手段61を閉状態として内周コイル111を非導通状態にし、第2開閉手段62を開状態として外周コイル112を導通状態にする(ステップS6)。負荷判定部46は、内周コイル111が非導通状態及び外周コイル112が導通状態において、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する(ステップS7)。
次に、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無と、被加熱物5の材質が磁性体又は非磁性体を含む材質のいずれであるかを判別する(ステップS8)。なお、上記負荷特性が複合領域である場合には、制御装置45は、被加熱物5の材質が非磁性体を含む材質であると判別する。
外周コイル112の上方の被加熱物5の材質が非磁性体を含む場合、制御装置45は、被加熱物5が複合体であると判断し、後述する複合体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS9)。外周コイル112の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、被加熱物5が小径の磁性体であると判断し、後述する小径加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS10)。外周コイル112の上方の被加熱物5の材質が磁性体である場合、制御装置45は、被加熱物5が大径の磁性体であると判断し、後述する大径加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS11)。
以下、複合体加熱動作、小径加熱動作及び大径加熱動作のそれぞれについて、詳細を説明する。
(複合体加熱動作)
図8は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと被加熱物を示す図である。なお、図8においては、複合体の被加熱物5が加熱口に載置された状態の縦断面を模式的に示している。また、図8においては、内周コイル111及び外周コイル112の中心Cから右側のみを示し、天板4の図示は省略している。
図8に示すように、誘導加熱調理器100の加熱口に、複合体の被加熱物5が載置された場合、上述した動作により、負荷判定部46は、内周コイル111の上方に磁性体が載置されたと判定をする。また、負荷判定部46は、外周コイル112の上方に非磁性体が載置されたと判定をする。
制御装置45は、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質が磁性体であり、且つ、外周コイル112の上方の被加熱物5の材質が非磁性体を含む場合、複合体加熱動作として、次の動作を行う。
[予熱モード]
複合体加熱動作における予熱モードとは、被加熱物5に調理物等を投入していない状態で、被加熱物5の温度を予め設定した温度に上昇させる加熱モードである。予熱モードにおいて、制御装置45は、複合体の被加熱物5の外周部を重視した加熱を行う。
ここで、被加熱物5の熱容量は、その材質によって異なる。例えば、アルミニウム又は銅等の非磁性体の熱容量は、鉄又はフェライト系ステンレス鋼(SUS430)等の磁性体の熱容量よりも小さい。また、被加熱物5の外周部は底面が湾曲している場合があり、外周コイル112と被加熱物5との距離が、被加熱物5の中央部と比較して離れる場合があり、被加熱物5の外周部が誘導加熱されにくい場合がある。このため、複合体の被加熱物5に調理物等を投入する前に、被加熱物5の外周部の温度を上昇させることで、後述する通常加熱モードにおける被加熱物5の温度の不均一を抑制することができる。
図9は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の予熱モードにおける第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。
図9に示すように、制御装置45は、第1開閉手段61を閉状態として内周コイル111を非導通状態にし、第2開閉手段62を開状態として外周コイル112を導通状態にする。すなわち、内周コイル111への高周波電流の供給を停止し、外周コイル112へ高周波電流を供給させる。また、制御装置45は、駆動回路50から外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の外周部が誘導加熱される。
なお、制御装置45により、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第2開閉手段62を閉状態として外周コイル112を非導通状態にするモードを時分割で短時間入れると被加熱物5の底面温度がより均一になってなお良い。あるいは、制御装置45により、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第2開閉手段62を開状態として外周コイル112も導通状態にするモードを時分割で短時間入れることにより被加熱物5の底面温度がより均一にするようにしても良い。
[通常加熱モード]
複合体加熱動作における通常加熱モードとは、被加熱物5に調理物等を投入した状態で、被加熱物5の全体を加熱する加熱モードである。通常加熱モードにおいて、制御装置45は、複合体の被加熱物5の中央部及び外周部の両方を加熱する。
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、第1開閉手段61を開状態及び第2開閉手段62を閉状態として、内周コイル111を導通状態及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、第1開閉手段61を閉状態及び第2開閉手段62を開状態として、内周コイル111を非導通状態及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から外周コイル112へ高周波電流を供給させる。
また、制御装置45は、駆動回路50から内周コイル111へ供給する高周波電流の周波数を、第1周波数に設定し、駆動回路50から外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、第1周波数よりも高い第2周波数に設定する。例えば、制御装置45は、第1周波数を、磁性体に対応して予め設定した周波数、例えば25kHz付近に設定する。また例えば、制御装置45は、第2周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を25kHz付近または90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の全体が誘導加熱される。即ち、通常加熱モードは、予熱モードよりも内周コイル111への通電電力量を多くした加熱モードである。
なお、駆動回路50から外周コイル112へ供給する高周波電流の第2周波数を、内周コイル111へ供給する高周波電流の第1周波数よりも高くする理由は次の通りである。
即ち、アルミニウムなどで構成された非磁性体を誘導加熱するには、被加熱物5に発生するうず電流の表皮深さを小さくし、浸透容積を小さくして電流のインピーダンスを大きくする必要がある。このため、非磁性体が上方に載置された外周コイル112には、高周波電流(例えば80kHz以上100kHz以下)を供給し、非磁性体に高周波のうず電流を発生させることにより、ジュール熱による被加熱物5の加熱が可能となる。
一方、鉄などで構成された磁性体においては、うず電流に対するインピーダンスが大きい。このため、磁性体が上方に載置された内周コイル111には、外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数よりも低い周波数(例えば20kHz以上35kHz以下)を供給においても十分にうず電流による被加熱物5のジュール熱による加熱が可能である。
ここで、複数の加熱口において、複数の誘導加熱手段を同時に駆動すると、お互いの駆動周波数の差分に相当する干渉音が発生する場合がある。このような干渉音を抑制するため、制御装置45は、第2周波数を第1周波数よりも可聴周波数以上(略20kHz以上)高くするようにしても良い。複数の加熱口において、同時に加熱動作を行う場合であっても、干渉音の発生を抑制することができる。
このような複合体加熱動作により、1つの駆動回路50から内周コイル111及び外周コイル112へ高周波電流を供給する構成において、複合体の被加熱物5の材質に適した誘導加熱を行うことができる。また、複合体の被加熱物5を加熱する際の加熱温度の不均一を抑制することができる。
(小径加熱動作)
図10は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の小径加熱動作における第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。
制御装置45は、内周コイル111の上方に被加熱物5が有り、且つ、外周コイル112の上方に被加熱物5が無い場合、小径加熱動作を行う。
図10に示すように、制御装置45は、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第2開閉手段62を閉状態として外周コイル112を非導通状態にする。すなわち、制御装置45は、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させ、駆動回路50から外周コイル112への高周波電流の供給を停止させる。また、制御装置45は、駆動回路50から内周コイル111へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を20kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された小径の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような小径加熱動作により、被加熱物5が載置されていない外周コイル112に高周波電流が供給されないため、エネルギーを有効に使用することができる。また、外周コイル112からの不要な磁界が放射されないようにすることができる。
(大径加熱動作)
図11は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の大径加熱動作における第1開閉手段及び第2開閉手段の動作状態を説明する図である。
制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112の上方に被加熱物5が有る場合、次の動作を行う。
[通常加熱モード]
大径加熱動作における通常加熱モードとは、大径の被加熱物5の全体を加熱する加熱モードである。通常加熱モードにおいて、制御装置45は、大径の被加熱物5の中央部及び外周部の両方を加熱する。
図11に示すように、制御装置45は、第1開閉手段61及び第2開閉手段62を開状態として内周コイル111及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。また、制御装置45は、駆動回路50から内周コイル111及び外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を20kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された大径の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような通常加熱モードの大径加熱動作により、被加熱物5の大きさ及び材質に適した誘導加熱を行うことができる。
[対流モード]
対流モードとは、煮込み又は麺ゆでなどの調理において、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせる調理モードである。
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111を非導通状態及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から外周コイル112へ高周波電流を供給させる。なお、制御装置45は、駆動回路50から各コイルへ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
このような対流モードの大径加熱動作により、内周コイル111による被加熱物5の中央部の加熱と、外周コイル112による被加熱物5の外周部の加熱とが交互に繰り返される。よって、被加熱物5に収容された煮汁等の液状の調理物に対流が起こり、液状の調理物を拡散させることができる。即ち、1つの駆動回路50によって内周コイル111及び外周コイル112を駆動する構成において、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせることができる。
以上のように本実施の形態1においては、複数の加熱コイルと、複数の加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給する1つの駆動回路50と、複数の加熱コイルのそれぞれを、駆動回路50から高周波電流が供給される導通状態と高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える開閉手段60と、を備える。このため、複数の加熱コイルのそれぞれに駆動回路50を備える構成と比較して、回路構成を簡易にすることができる。よって、誘導加熱調理器100の製造コストを低減することができる。また、1つの駆動回路50によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、複数の加熱コイルのそれぞれの導通状態と非導通状態とを切り替えることができる。
また、本実施の形態1においては、制御装置45は、内周コイル111が導通状態及び外周コイル112が非導通状態において、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無を判定し、内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合、駆動回路50の動作を停止させる。このため、1つの駆動回路50によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、無負荷における負荷判定動作を速やかに停止することができる。
また、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質及び外周コイル112の上方の被加熱物5の材質の判定結果に応じて、複合体加熱動作、小径加熱動作又は大径加熱動作を行う。このため、1つの駆動回路50によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、被加熱物5の大きさ及び材質に適した誘導加熱を行うことができる。
なお、上述した加熱動作(図5)において、ステップS7の後に次の動作を行ってもよい。制御装置45は、第1開閉手段61及び第2開閉手段62を共に開状態として、内周コイル111及び外周コイル112を共に導通状態にする。負荷判定部46は、この状態において、内周コイル111及び外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する。このような動作を加えることで、被加熱物5の全体の特性を把握することができる。
(変形例1)
開閉手段60は、第1開閉手段61及び第2開閉手段62の何れか一方のみを備える構成でも良い。以下、具体例を説明する。
図12は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。
図12に示すように、第1開閉手段61を省略し、第2開閉手段62のみを設ける構成でも良い。このような構成により、制御装置45は、被加熱物5が小径である場合に、上述した小径加熱動作を行うことができる。
図13は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。
図13に示すように、第2開閉手段62を省略し、第1開閉手段61のみを設ける構成でも良い。このような構成により、制御装置45は、被加熱物5が複合体である場合に、上述した予熱モードの複合体加熱動作を行うことができる。
(変形例2)
内周コイル111及び外周コイル112は、同心円状に形成された円形コイルに限らず、任意の形状でよい。また、内周コイル111及び外周コイル112は、一体に形成された1つのコイルに限らず、複数のコイルが直列に接続された構成でも良い。以下、具体例を説明する。
図14は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の変形例2における第1の誘導加熱手段を示す平面図である。
図14に示すように、第1の誘導加熱手段11は、第1の誘導加熱口1の中央に配置された内周コイル111と、内周コイル111の外周側に配置された外周コイル112とを有している。
内周コイル111は、同心円状に配置された円形コイル111a及び円形コイル111bを有する。円形コイル111a及び111bは直列に接続されている。第1開閉手段61は、円形コイル111a及び111bの直列回路に並列に接続される。第1開閉手段61は、円形コイル111a及び111bを、導通状態と非導通状態とに切り替える。
外周コイル112は、楕円コイル112a、楕円コイル112b、楕円コイル112c及び楕円コイル112dを有する。楕円コイル112a~112dは、それぞれ略1/4円弧状(バナナ状または胡瓜状)の平面形状を形成し、内周コイル111の外周にほぼ沿うようにして、内周コイル111の外側に配置されている。楕円コイル112a~112dは、直列に接続されている。第2開閉手段62は、楕円コイル112a~112dの直列回路に並列に接続される。第2開閉手段62は、楕円コイル112a~112dを、導通状態と非導通状態とに切り替える。このような構成においても、上述した加熱動作を行うことができ、同様の効果を奏することができる。
なお、内周コイル111及び外周コイル112を、同心円状に形成された3つ以上の円形の加熱コイルによって構成しても良い。即ち、3つ以上の円形の加熱コイルを、内周側に配置された一部の加熱コイルと、外周側に配置された他の一部の加熱コイルとに分ける。第1開閉手段61は、複数の加熱コイルのうち内周側の一部の加熱コイルに並列に接続され、導通状態と非導通状態とに切り替える。第2開閉手段62は、複数の加熱コイルのうち外周側の他の一部の加熱コイルに並列に接続され、導通状態と非導通状態とに切り替える。このような構成においても、上述した加熱動作を行うことができ、同様の効果を奏することができる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2における誘導加熱調理器の構成及び動作について、上記実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1と同じ構成には同一の符号を付し説明を省略する。
図15は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の第1の誘導加熱手段を示す平面図である。
図15に示すように、第1の誘導加熱手段11は、内周コイル111と外周コイル112との間に配置された中間コイル113を含む。中間コイル113は、絶縁皮膜された金属からなる導線が巻き付けられることにより構成される。導線としては、例えば、銅又はアルミニウムなど任意の金属を用いることができる。また、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112は、それぞれ、導線が独立して巻かれている。
図16は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
図16に示すように、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112は、電気的に直列に接続されている。内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112は、1つの駆動回路50により駆動制御される。
開閉手段60は、内周コイル111に並列に接続された第1開閉手段61と、外周コイル112に並列に接続された第2開閉手段62と、中間コイル113に並列に接続された第3開閉手段63とを有する。第3開閉手段63は、中間コイル113を、駆動回路50から高周波電流が供給される導通状態と高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える。第3開閉手段63は、例えば、接点スイッチが電気信号によって開閉されるリレー、又は半導体材料により構成されたスイッチング素子により構成される。中間コイル113が導通状態において、駆動回路50から中間コイル113に高周波電流が供給されることで、中間コイル113から高周波磁界が発生する。
図17は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。
図17に示すように、駆動回路50との接続点である端子A及び端子Bに、内周コイル111と中間コイル113と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路が接続されている。内周コイル111と中間コイル113と外周コイル112と共振コンデンサ24とからなる共振回路は、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112のインダクタンス、並びに共振コンデンサ24の容量に応じた共振周波数を有する。なお、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112のインダクタンスは、金属負荷である被加熱物5が磁気結合した際に金属負荷の特性に応じて変化し、このインダクタンスの変化に応じて共振回路の共振周波数が変化する。
このように構成することで、導通状態における内周コイル111には、数十A程度の高周波電流が流れる。内周コイル111に流れる高周波電流により発生する高周波磁束によって、内周コイル111の直上の天板4上に載置された被加熱物5が誘導加熱される。
また、導通状態における中間コイル113には、数十A程度の高周波電流が流れる。中間コイル113に流れる高周波電流により発生する高周波磁束によって、中間コイル113の直上の天板4上に載置された被加熱物5が誘導加熱される。
また、導通状態における外周コイル112には、数十A程度の高周波電流が流れる。外周コイル112に流れる高周波電流により発生する高周波磁束によって、外周コイル112の直上の天板4上に載置された被加熱物5が誘導加熱される。
(動作)
次に、本実施の形態2における誘導加熱調理器の動作について説明する。
図18及び図19は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作を示すフローチャートである。
以下、図18及び図19の各ステップに基づき、誘導加熱調理器100の加熱動作について、上記実施の形態1との相違点を中心に説明する。
制御装置45は、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第3開閉手段63を閉状態として中間コイル113を非導通状態にし、第2開閉手段62を閉状態として外周コイル112を非導通状態にする(ステップS21)。負荷判定部46は、内周コイル111が導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112が非導通状態において、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する(ステップS22)。
次に、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無を判別する(ステップS23)。内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、駆動回路50の動作を停止させる(ステップS24)。即ち、内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合には、制御装置45は、中間コイル113及び外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質の判定を行うことなく、負荷判定動作を終了させる。
内周コイル111の上方に被加熱物5が有る場合には、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質を判別する(ステップS25)。内周コイル111の上方の被加熱物5の材質が非磁性体である場合、制御装置45は、駆動回路50の動作を停止させる(ステップS24)。
一方、内周コイル111の上方の被加熱物5の材質が磁性体である場合、制御装置45は、第1開閉手段61を閉状態として内周コイル111を非導通状態にする。また、制御装置45は、第3開閉手段63を開状態として中間コイル113を導通状態にし、第2開閉手段62を閉状態として外周コイル112を非導通状態にする(ステップS26)。負荷判定部46は、内周コイル111及び外周コイル112が非導通状態、並びに中間コイル113が導通状態において、中間コイル113の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する(ステップS27)。
次に、制御装置45は、第3開閉手段63を閉状態として中間コイル113を非導通状態にし、第2開閉手段62を開状態として外周コイル112を導通状態にする(ステップS28)。負荷判定部46は、内周コイル111及び中間コイル113が非導通状態、並びに外周コイル112が導通状態において、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無及び材質を判定する(ステップS29)。
制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、中間コイル113の上方の被加熱物5の有無と、被加熱物5の材質が磁性体又は非磁性体を含む材質のいずれであるかを判別する(ステップS30)。
ステップS30において、中間コイル113の上方の被加熱物5の材質が非磁性体を含む場合、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無と、被加熱物5の材質が磁性体又は非磁性体を含む材質のいずれであるかを判別する(ステップS31)。
ステップS31において、外周コイル112の上方の被加熱物5の材質が非磁性体を含む場合、制御装置45は、被加熱物5が大径の複合体であると判断し、後述する大径の複合体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS32)。
ステップS31において、外周コイル112の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、被加熱物5が中径の複合体であると判断し、後述する中径の複合体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS33)。
ステップS30において、中間コイル113の上方の被加熱物5の材質が磁性体である場合、制御装置45は、負荷判定部46の判定結果に基づき、外周コイル112の上方の被加熱物5の有無と、被加熱物5の材質が磁性体又は非磁性体を含む材質のいずれであるかを判別する(ステップS34)。
ステップS34において、外周コイル112の上方の被加熱物5の材質が磁性体である場合、制御装置45は、被加熱物5が大径の磁性体であると判断し、後述する大径の磁性体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS35)。
ステップS34において、外周コイル112の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、被加熱物5が中径の磁性体であると判断し、後述する中径の磁性体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS36)。
ステップS30において、中間コイル113の上方に被加熱物5が無い場合、制御装置45は、被加熱物5が小径の磁性体であると判断し、後述する小径の磁性体加熱動作により被加熱物5の加熱動作を行う(ステップS37)。
以下、各加熱動作のそれぞれについて、詳細を説明する。
(大径の複合体加熱動作)
大径の複合体加熱動作において、制御装置45は、複合体の被加熱物5の外周部を重視して加熱する予熱モードと、被加熱物5の全体を加熱する通常加熱モードとを行う。
[予熱モード]
制御装置45は、内周コイル111を非導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112ルへ高周波電流を供給させる。また、制御装置45は、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の外周部が誘導加熱される。
なお、制御装置45により、第1開閉手段61を開状態として内周コイル111を導通状態にし、第2開閉手段62及び第3開閉手段63を閉状態として外周コイル112及び中間コイル113を非導通状態にするモードを時分割で短時間入れても良い。あるいは、制御装置45により、第1開閉手段61、第2開閉手段62及び第3開閉手段63の全てを開状態として、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112の全てを導通状態にするモードを時分割で短時間入れても良い。これらの動作により、被加熱物5の温度をより均一化できる。
[通常加熱モード]
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ、第1周波数の高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111を非導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112へ、第1周波数よりも高い第2周波数の高周波電流を供給させる。
制御装置45は、第1周波数を、磁性体に対応して予め設定した周波数、例えば25kHz付近に設定する。また例えば、制御装置45は、第2周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。なお、制御装置45は、第2周波数を第1周波数よりも可聴周波数以上(略20kHz以上)高くするようにしても良い。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を25kHz付近または90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような複合体加熱動作により、1つの駆動回路50から内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112へ高周波電流を供給する構成において、複合体の被加熱物5の材質及び大きさに適した誘導加熱を行うことができる。また、複合体の被加熱物5を加熱する際の加熱温度の不均一を抑制することができる。
(中径の複合体加熱動作)
中径の複合体加熱動作において、制御装置45は、複合体の被加熱物5の外周部を重視して加熱する予熱モードと、被加熱物5の全体を加熱する通常加熱モードとを行う。
[予熱モード]
制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を非導通状態、並びに中間コイル113を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113へ高周波電流を供給させる。また、制御装置45は、駆動回路50から中間コイル113へ供給する高周波電流の周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の外周部が誘導加熱される。
[通常加熱モード]
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ、第1周波数の高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を非導通状態、並びに中間コイル113を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113へ、第1周波数よりも高い第2周波数の高周波電流を供給させる。
制御装置45は、第1周波数を、磁性体に対応して予め設定した周波数、例えば25kHz付近に設定する。また例えば、制御装置45は、第2周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。なお、制御装置45は、第2周波数を第1周波数よりも可聴周波数以上(略20kHz以上)高くするようにしても良い。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を25kHz付近または90kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された複合体の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような複合体加熱動作により、1つの駆動回路50から内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112へ高周波電流を供給する構成において、複合体の被加熱物5の材質及び大きさに適した誘導加熱を行うことができる。また、複合体の被加熱物5を加熱する際の加熱温度の不均一を抑制することができる。
(大径の磁性体加熱動作)
大径の磁性体加熱動作において、制御装置45は、大径の被加熱物5の全体を加熱する通常加熱モードと、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせる対流モードとを行う。
[通常加熱モード]
制御装置45は、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。なお、制御装置45は、駆動回路50から各コイルへ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を20kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された大径の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような通常加熱モードにおける大径の磁性体加熱動作により、被加熱物5の大きさ及び材質に適した誘導加熱を行うことができる。
[対流モード]
制御装置45は、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112のうちの一部の加熱コイルを導通状態にして、駆動回路50からの高周波電流を供給させ、時間の経過と共に、導通状態にする加熱コイルを切り替えて、高周波電流を供給する加熱コイルを順次変更する。以下、具体例をパターン1~パターン4に分けて説明する。
<パターン1>
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を導通状態、並びに中間コイル113を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111を非導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。
<パターン2>
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作と第3動作とを順次行う。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態、中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、中間コイル113を導通状態、内周コイル111及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113へ高周波電流を供給させる。第3動作において、制御装置45は、外周コイル112を導通状態、内周コイル111及び中間コイル113を非導通状態にして、駆動回路50から外周コイル112へ高周波電流を供給させる。
<パターン3>
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態、中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111を非導通状態、中間コイル113及び外周コイル112を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。
<パターン4>
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を非導通状態、中間コイル113を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を導通状態、中間コイル113を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111及び外周コイル112へ高周波電流を供給させる。
なお、パターン1~パターン4の何れにおいても、制御装置45は、駆動回路50から各コイルへ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
このような対流モードにおける大径の磁性体加熱動作により、被加熱物5に収容された煮汁等の液状の調理物に対流が起こり、液状の調理物を拡散させることができる。即ち、1つの駆動回路50によって内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112を駆動する構成において、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせることができる。
(中径の磁性体加熱動作)
中径の磁性体加熱動作において、制御装置45は、中径の被加熱物5の全体を加熱する通常加熱モードと、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせる対流モードとを行う。
[通常加熱モード]
制御装置45は、内周コイル111及び中間コイル113を導通状態、外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111及び中間コイル113へ高周波電流を供給させる。なお、制御装置45は、駆動回路50から各コイルへ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を20kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された大径の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような通常加熱モードにおける中径の磁性体加熱動作により、被加熱物5の大きさ及び材質に適した誘導加熱を行うことができる。
[対流モード]
制御装置45は、以下の第1動作と第2動作とを交互に繰り返す。第1動作において、制御装置45は、内周コイル111を導通状態、中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。第2動作において、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を非導通状態、中間コイル113を導通状態にして、駆動回路50から中間コイル113へ高周波電流を供給させる。なお、制御装置45は、駆動回路50から各コイルへ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
このような対流モードにおける中径の大径加熱動作により、被加熱物5に収容された煮汁等の液状の調理物に対流が起こり、液状の調理物を拡散させることができる。即ち、1つの駆動回路50によって内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112を駆動する構成において、被加熱物5に収容した液状の調理物に対流を生じさせることができる。
(小径の磁性体加熱動作)
制御装置45は、内周コイル111を導通状態、中間コイル113及び外周コイル112を非導通状態にして、駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させる。駆動回路50から内周コイル111へ高周波電流を供給させ、駆動回路50から中間コイル113及び外周コイル112への高周波電流の供給を停止させる。なお、制御装置45は、駆動回路50から内周コイル111へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
そして、制御装置45は、インバータ回路23のスイッチング素子の駆動周波数を20kHz付近で可変することで火力(電力)を制御する。これにより、天板4上に配置された小径の磁性体の被加熱物5の全体が誘導加熱される。
このような小径の磁性体加熱動作により、被加熱物5が載置されていない中間コイル113及び外周コイル112に高周波電流が供給されないため、エネルギーを有効に使用することができる。また、中間コイル113及び外周コイル112からの不要な磁界が放射されないようにすることができる。
以上のように本実施の形態2においては、制御装置45は、内周コイル111が導通状態、並びに中間コイル113及び外周コイル112が非導通状態において、内周コイル111の上方の被加熱物5の有無を判定し、内周コイル111の上方に被加熱物5が無い場合、駆動回路50の動作を停止させる。このため、1つの駆動回路50によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、無負荷における負荷検知動作を速やかに停止することができる。
また、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112のそれぞれの上方の被加熱物5の有無及び材質の判定結果に応じた加熱動作を行う。このため、1つの駆動回路50によって複数の加熱コイルを駆動する構成において、被加熱物5の大きさ及び材質に適した誘導加熱を行うことができる。
(変形例1)
開閉手段60は、第1開閉手段61、第3開閉手段63及び第2開閉手段62の何れか1つを省略した構成でも良い。以下、具体例を説明する。
図20は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。
図20に示すように、第1開閉手段61を省略し、第3開閉手段63及び第2開閉手段62を設ける構成でも良い。このような構成により、制御装置45は、被加熱物5が磁性体である場合に、被加熱物5の大きさに応じて、上述した小径、中径又は大径の磁性体加熱動作を行うことができる。また、制御装置45は、被加熱物5が中径である場合に、上述した中径の磁性体加熱動作を行うことができる。また、制御装置45は、中径の磁性体加熱動作又は大径の磁性体加熱動作において、上述した対流モードを行うことができる。
図21は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の変形例1における開閉手段の構成を示す図である。
図21に示すように、第2開閉手段62を省略し、第1開閉手段61及び第3開閉手段63を設ける構成でも良い。このような構成により、制御装置45は、被加熱物5が大径の複合体である場合に、上述した大径の複合体加熱動作を行うことができる。
(変形例2)
内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112は、同心円状に形成された円形コイルに限らず、任意の形状でよい。また、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112は、一体に形成された1つのコイルに限らず、複数のコイルが直列に接続された構成でも良い。
例えば、内周コイル111、中間コイル113及び外周コイル112を、同心円状に形成された4つ以上の円形の加熱コイルによって構成しても良い。即ち、4つ以上の円形の加熱コイルを、内周側、中間、外周側の3つの加熱コイル群に分ける。第1開閉手段61は、複数の加熱コイルのうち内周側の加熱コイル群に並列に接続され、導通状態と非導通状態とに切り替える。第3開閉手段63は、複数の加熱コイルのうち中間の加熱コイル群に並列に接続され、導通状態と非導通状態とに切り替える。第2開閉手段62は、複数の加熱コイルのうち外周側の加熱コイル群に並列に接続され、導通状態と非導通状態とに切り替える。このような構成においても、上述した加熱動作を行うことができ、同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
以下、実施の形態3における誘導加熱調理器の構成及び動作について、上記実施の形態1及び2との相違点を中心に説明する。なお、上記実施の形態1及び2と同じ構成には同一の符号を付し説明を省略する。
図22は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。
図22に示すように、駆動回路50には、内周コイル111と外周コイル112と共振コンデンサ24aと共振コンデンサ24bとからなる共振回路が接続されている。
共振コンデンサ24aは、内周コイル111及び外周コイル112に直列接続されている。共振コンデンサ24bは、切替スイッチ70を介して、共振コンデンサ24aに対して並列に接続されている。
切替スイッチ70は、例えば、接点スイッチが電気信号によって開閉されるリレー、又は半導体材料により構成されたスイッチング素子により構成される。切替スイッチ70が閉状態のとき共振コンデンサ24bが共振コンデンサ24aに並列に接続される。切替スイッチ70が開状態のとき共振コンデンサ24bの接続が開放される。すなわち、切替スイッチ70を閉状態にすることで、内周コイル111及び外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量が大きくなる。また、切替スイッチ70を開状態にすることで、内周コイル111及び外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量が小さくなる。
(動作)
制御装置45は、複数の加熱コイルの導通状態と非導通状態との切り替え、並びに高周波電流の周波数の少なくとも一方に応じて、切替スイッチ70を切り替えて共振コンデンサの容量を可変させる。即ち、制御装置45は、複数の加熱コイルのうち導通状態の加熱コイルの数が多い程、共振コンデンサの容量を小さくする。また、制御装置45は、高周波電流の周波数が高い程、共振コンデンサの容量を小さくする。
以下、具体例について、上述した実施の形態1における複合体加熱動作、小径加熱動作及び大径加熱動作に分けて説明する。
(複合体加熱動作)
[予熱モード]
複合体加熱動作における予熱モードでは、制御装置45は、外周コイル112を導通状態にして、被加熱物5の外周部を重視した加熱を行う。また、制御装置45は、外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
この動作の場合、制御装置45は、切替スイッチ70を開状態とし、外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を小さくする。これにより、共振回路の共振周波数が高くなり、共振周波数と駆動回路50の駆動周波数とを近づけることができ、外周コイル112への加熱効率を向上することができる。
[通常加熱モード]
複合体加熱動作における通常加熱モードでは、制御装置45は、内周コイル111のみを導通状態にする第1動作と、外周コイル112のみを導通状態にする第2動作を交互に繰り返す。また、第1動作において、制御装置45は、内周コイル111へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば25kHz付近に設定する。また、第2動作において、制御装置45は、外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、非磁性体に対応する周波数、例えば90kHz付近に設定する。
この動作の場合、制御装置45は、第1動作において、切替スイッチ70を閉状態とし、内周コイル111と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を大きくする。また、制御装置45は、第2動作において、切替スイッチ70を開状態とし、外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を小さくする。これにより、第1動作及び第2動作の何れの動作においても、共振周波数と駆動回路50の駆動周波数とを近づけることができ、内周コイル111及び外周コイル112への加熱効率を向上することができる。
(小径加熱動作)
小径加熱動作では、制御装置45は、内周コイル111のみを導通状態にする。また、制御装置45は、内周コイル111へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
この動作の場合、制御装置45は、切替スイッチ70を閉状態とし、内周コイル111と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を大きくする。内周コイル111のみが導通状態となり共振回路のインダクタンスが小さくなるため、共振コンデンサの容量を大きくすることで、共振回路の共振周波数が負荷により大きく変わらないようにする。これにより、共振周波数と駆動回路50の駆動周波数とを近づけることができ、内周コイル111への加熱効率を向上することができる。
(大径加熱動作)
[通常加熱モード]
大径加熱動作における通常加熱モードでは、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112を導通状態にする。また、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
この動作の場合、制御装置45は、切替スイッチ70を開状態とし、内周コイル111及び外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を小さくする。内周コイル111及び外周コイル112が導通状態となり共振回路のインダクタンスが大きくなるため、共振コンデンサの容量を小さくすることで、共振回路の共振周波数が負荷により大きく変わらないようにする。これにより、共振周波数と駆動回路50の駆動周波数とを近づけることができ、内周コイル111及び外周コイル112への加熱効率を向上することができる。
[対流モード]
大径加熱動作における対流モードでは、制御装置45は、内周コイル111のみを導通状態にする第1動作と、外周コイル112のみを導通状態にする第2動作を交互に繰り返す。また、制御装置45は、内周コイル111及び外周コイル112へ供給する高周波電流の周波数を、磁性体に対応する周波数、例えば20kHz付近に設定する。
この動作の場合、制御装置45は、第1動作と第2動作の何れの動作においても、切替スイッチ70を閉状態とし、内周コイル111又は外周コイル112と共に共振回路を形成する共振コンデンサの容量を大きくする。内周コイル111及び外周コイル112の一方のみが導通状態となり共振回路のインダクタンスが小さくなるため、共振コンデンサの容量を大きくすることで、共振回路の共振周波数が負荷により大きく変わらないようにする。これにより、共振周波数と駆動回路50の駆動周波数とを近づけることができ、内周コイル111及び外周コイル112への加熱効率を向上することができる。
なお、本実施の形態3では、共振回路に2つの共振コンデンサを設ける構成を説明したが、3つ以上の共振コンデンサを設けても良い。また、複数の共振コンデンサを直列に接続し、少なくとも1つ以上の共振コンデンサを短絡する切替手段を設けて、共振コンデンサの容量を可変しても良い。また、複数の共振コンデンサの一部を直列に接続し、他の一部の共振コンデンサと並列に接続した構成でも良い。
なお、本実施の形態3では、内周コイル111と外周コイル112の2つの加熱コイルを備えた構成について説明したが、加熱コイルの数はこれに限定されない。例えば、上記実施の形態2の構成に、本実施の形態3の共振コンデンサの構成を適用しても良い。
1 第1の誘導加熱口、2 第2の誘導加熱口、3 第3の誘導加熱口、4 天板、5 被加熱物、6 磁性体、11 第1の誘導加熱手段、12 第2の誘導加熱手段、13 第3の誘導加熱手段、21 交流電源、22 直流電源回路、22a ダイオードブリッジ、22b リアクタ、22c 平滑コンデンサ、23 インバータ回路、23a IGBT、23b IGBT、23c ダイオード、23d ダイオード、24 共振コンデンサ、24a 共振コンデンサ、24b 共振コンデンサ、25a 入力電流検出手段、25b コイル電流検出手段、40 操作部、40a 操作部、40b 操作部、40c 操作部、41 表示部、41a 表示部、41b 表示部、41c 表示部、43 操作表示部、45 制御装置、46 負荷判定部、48 メモリ、50 駆動回路、60 開閉手段、61 第1開閉手段、62 第2開閉手段、63 第3開閉手段、70 切替スイッチ、100 誘導加熱調理器、111 内周コイル、111a 円形コイル、111b 円形コイル、112 外周コイル、112a 楕円コイル、112b 楕円コイル、112c 楕円コイル、112d 楕円コイル、113 中間コイル。

Claims (16)

  1. 最も内周側に配置された内周コイルと、最も外周側に配置された外周コイルと、前記内周コイルと前記外周コイルとの間に配置された中間コイルとを含む、複数の加熱コイルと、
    複数の前記加熱コイルのそれぞれに高周波電流を供給する1つの駆動回路と、
    複数の前記加熱コイルのそれぞれを、前記駆動回路から前記高周波電流が供給される導通状態と前記高周波電流が供給されない非導通状態とに切り替える開閉手段と、
    前記駆動回路及び前記開閉手段の動作を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記内周コイルが導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルが非導通状態において、前記内周コイルの上方の被加熱物の有無を判定し、
    前記内周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、前記駆動回路の動作を停止させ
    前記内周コイルが導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルが非導通状態において、前記内周コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定し、
    前記内周コイルの上方に前記被加熱物が有る場合、
    前記内周コイル及び前記外周コイルが非導通状態、並びに前記中間コイルが導通状態において、前記中間コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定し、
    前記内周コイル及び前記中間コイルが非導通状態、並びに前記外周コイルが導通状態において、前記外周コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定する
    誘導加熱調理器。
  2. 前記制御装置は、
    前記内周コイルの上方の前記被加熱物の材質が磁性体であり、且つ、前記中間コイル及び前記外周コイルの上方の前記被加熱物の材質が非磁性体を含む場合、
    前記内周コイルを非導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルを導通状態にして、前記駆動回路から前記中間コイル及び前記外周コイルへ前記高周波電流を供給させる
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御装置は、
    前記内周コイルの上方の前記被加熱物の材質が磁性体であり、且つ、前記中間コイル及び前記外周コイルの上方の前記被加熱物の材質が非磁性体を含む場合、
    前記内周コイルを導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルを非導通状態にして、前記駆動回路から前記内周コイルへ、第1周波数の前記高周波電流を供給させる動作と、
    前記内周コイルを非導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルを導通状態にして、前記駆動回路から前記中間コイル及び前記外周コイルへ、前記第1周波数よりも高い第2周波数の前記高周波電流を供給させる動作と、を交互に繰り返す
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御装置は、
    前記内周コイルの上方の前記被加熱物の材質が磁性体であり、前記中間コイルの上方の前記被加熱物の材質が非磁性体を含み、且つ前記外周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、
    前記内周コイル及び前記外周コイルを非導通状態、並びに前記中間コイルを導通状態にして、前記駆動回路から前記中間コイルへ前記高周波電流を供給させる
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記制御装置は、
    前記内周コイルの上方に前記被加熱物が有り、且つ、前記中間コイル及び前記外周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、
    前記内周コイルを導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルを非導通状態にして、前記駆動回路から前記内周コイルへ前記高周波電流を供給させる
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記制御装置は、
    前記内周コイル、前記中間コイル及び前記外周コイルの上方に前記被加熱物が有る場合、
    前記内周コイル、前記中間コイル及び前記外周コイルを導通状態にして、前記駆動回路から前記内周コイル、前記中間コイル及び前記外周コイルへ前記高周波電流を供給させる
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記制御装置は、
    前記内周コイル、前記中間コイル及び前記外周コイルの上方に前記被加熱物が有る場合、
    前記内周コイル、前記中間コイル及び前記外周コイルのうちの一部の前記加熱コイルを導通状態にして、前記駆動回路からの前記高周波電流を供給させ、
    時間の経過と共に、導通状態にする前記加熱コイルを切り替えて、前記高周波電流を供給する前記加熱コイルを順次変更する
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記制御装置は、
    前記内周コイル及び前記中間コイルの上方に前記被加熱物が有り、且つ、前記外周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、
    前記内周コイル及び前記中間コイルを導通状態、並びに前記外周コイルを非導通状態にして、前記駆動回路から前記内周コイル及び前記中間コイルへ前記高周波電流を供給させる
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記制御装置は、
    前記内周コイル及び前記中間コイルの上方に前記被加熱物が有り、且つ、前記外周コイルの上方に前記被加熱物が無い場合、
    前記内周コイルを導通状態、並びに前記中間コイル及び前記外周コイルを非導通状態にして、前記駆動回路から前記内周コイルへ前記高周波電流を供給させる動作と、
    前記内周コイル及び前記外周コイルを非導通状態、並びに前記中間コイルを導通状態にして、前記駆動回路から前記中間コイルへ前記高周波電流を供給させる動作と、を交互に繰り返す
    請求項に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記駆動回路は、複数の前記加熱コイルと共振回路を形成し、容量が可変に構成された共振コンデンサを備え、
    前記制御装置は、
    複数の前記加熱コイルの導通状態と非導通状態との切り替え、並びに前記高周波電流の周波数の少なくとも一方に応じて、前記共振コンデンサの容量を可変させる
    請求項1~の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記制御装置は、
    複数の前記加熱コイルのうち導通状態の前記加熱コイルの数が多い程、前記共振コンデンサの容量を小さくする
    請求項10に記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記制御装置は、
    前記高周波電流の周波数が高い程、前記共振コンデンサの容量を小さくする
    請求項10又は11に記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記駆動回路への入力電流を検出する入力電流検出手段と、
    前記加熱コイルに流れるコイル電流を検出するコイル電流検出手段とを備え、
    前記制御装置は、
    前記入力電流と前記コイル電流との相関に基づいて、前記加熱コイルの上方の前記被加熱物の有無及び材質を判定する
    請求項1~12の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記駆動回路は、
    2つのスイッチング素子を直列に接続したアームを少なくとも1つ有するインバータ回路を有する
    請求項1~13の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体材料により形成されている
    請求項14に記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記開閉手段は、半導体材料により形成されている
    請求項1~15の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
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