JP7153382B1 - 容器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗装層を保護するミドルコート層上に金属箔層をホットスタンプにより形成することが可能な容器の製造方法を提供する。【解決手段】この容器の製造方法は、金属箔層36を形成するホットスタンプ工程S204の前に残留溶剤除去工程S202による乾燥処理を行い、クラックの原因となる塗膜中の残留溶剤の除去を行う。これにより、塗装層32を保護するミドルコート層34上に金属箔層36をクラックを生じさせることなく綺麗に形成することができる。これにより、塗装層32と金属箔層36とが組み合わさった加飾性に優れた容器本体10を製造することができる。また、加飾の自由度の幅を飛躍的に向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、塗装層を保護するミドルコート層上に金属箔層をホットスタンプにより形成することが可能な容器の製造方法に関するものである。
合成樹脂は安価で軽量なことに加え成形性に優れ、個体、液体を問わず様々な物品の容器として広く用いられている。このため、これら合成樹脂製の容器に対する塗装や加飾の手法に関しても様々なものが実用化している。例えば、化粧品の容器等では見た目の高級感を高めるため、例えば下記[特許文献1]にも記載されているように、表面に光沢のある金属膜を蒸着し、その上にさらに塗装や印刷等を行う加飾方法が実用化されている。ただし、蒸着膜は基本的に容器の全面に形成され、特定の図柄や文字等を形成することは難しい。この点、金属箔ラミネートフィルムを熱間プレス法を用いて所定の形に箔押しする所謂ホットスタンプは、型の形状に応じた図柄、模様、文字等を金属箔層で形成することができる。
特許第4863087号公報
よって、塗装による加飾を施した上にホットスタンプにより金属箔層の形成を行えば、より一層優れた加飾を施すことができる。ただし、塗装層上に直接金属箔層の形成を行うことはできないため、塗装層上に保護層としてのミドルコート層を形成し、このミドルコート層上に金属箔層の形成を行う必要がある。しかしながら、本願発明者らが塗装層上にミドルコート層を形成し、このミドルコート層上にホットスタンプによる金属箔層の形成を行ったところ、後のトップコート層形成工程で図10(a)の外観図及び図10(b)の断面SEM(Scanning Electron Microscope:走査電子顕微鏡)写真に示すように金属箔層にクラックが生じるという不具合が発生した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、塗装層を保護するミドルコート層上に金属箔層をホットスタンプにより形成することが可能な容器の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、
(1)容器本体10の表面全体に下地層30を形成する下地層形成工程S102と、
前記下地層30上に塗装層32を形成する塗装工程S104と、
前記塗装層32上に溶剤系のクリア塗料を塗布してミドルコート層34を形成するミドルコート層形成工程S106と、
前記ミドルコート層34の溶剤成分を除去することで、前記ミドルコート層34の表面粗さを粗くし表面粗さの高低差を3.02μm~3.34μmとする残留溶剤除去工程S202と、
金属薄膜と熱接着樹脂層とを有する金属箔ラミネートフィルムを前記ミドルコート層34上に加熱しながら押圧し、少なくとも一部の面全体に金属箔層36を形成するホットスタンプ工程S204と、
前記金属箔層36上にトップコート層38を形成するトップコート層形成工程S206と、を有し、
前記残留溶剤除去工程S202により前記トップコート層形成工程S206での前記金属箔層36のクラック発生を防止することを特徴とする容器の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)残留溶剤除去工程S202が、60℃±5℃で180min±5minの乾燥処理であることを特徴とする上記(1)記載の容器の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)容器本体10が透明もしくは半透明の合成樹脂製であり、
ホットスタンプ工程S204後にレーザ光を照射して前記容器本体10の表面に形成された各層を部分的に除去し、窓部40を形成するレーザ除去工程S108をさらに有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の容器の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)容器本体10の少なくとも1つの側面が内側に凹んだ曲面12であり、
ホットスタンプ工程S204が、前記曲面12と略同等の曲率を有するローラ62を用い、前記曲面12に金属箔ラミネートフィルムを載せ、所定の温度に加熱した前記ローラ62が前記金属箔ラミネートフィルムを押圧しながら前記曲面12に沿って転動することで、前記金属箔ラミネートフィルムを熱圧着し、金属箔層36を形成することを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれかに記載の容器の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
本発明に係る容器の製造方法は、金属箔層を形成するホットスタンプ工程の前に残留溶剤除去工程を行い、塗膜中の残留溶剤の除去を行う。これにより、塗装層を保護するミドルコート層上に金属箔層をクラックを生じさせることなく形成することができる。これにより、塗装層と金属箔層とが組み合わさった加飾性に優れた容器本体を製造することができる。
本発明に係る容器の製造方法の工程フローチャートである。 本発明に係る容器の製造方法を説明する図である。 本発明に係る容器の製造方法を説明する図である。 乾燥条件と金属箔層のクラック発生率を示すグラフである。 乾燥条件を変化させた場合のGC-MS分析の結果を示す図である。 乾燥条件を変化させた場合のミドルコート層表面のSEM写真である。 曲面へのホットスタンプ工程を説明する図である。 窓部を備えた本発明に係る容器の製造方法の工程フローチャートである。 窓部を備えた本発明に係る容器の製造方法を説明する図である。 金属箔層のクラックを説明する図である。
本発明に係る容器の製造方法の実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る容器の製造方法の工程フローチャートであり、図2(A)~(C)、図3(A)~(B)、図9(A)~(B)は各工程における容器本体10の模式的な拡大断面図であり、図2(a)~(c)、図3(a)~(b)、図9(a)~(b)は各工程における容器本体10の模式的な外観図である。
先ず、容器本体10は例えばポリエチレン、ポリプロピレン、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂の他、ガラスや金属等の周知の材料で形成された容器であり、上面には内容物を取り出すための開口部14を有している。また、容器本体10の形状には特に限定は無く、直方体、円柱、楕円柱、その他、如何なる形状としても良い。また、容器本体10の色に関しても特に限定は無く、如何なるものを用いても良い。ただし、後述のレーザ除去工程S108により容器本体10に窓部40を形成する場合には、容器本体10は少なくとも内容物の液面や内容物の量が視認可能な透明もしくは半透明のものを用いる。尚、本例では1つの側面が内側に凹んだ曲面12を有する容器本体10を用い、この曲面12と開口部14を有する上面に金属箔層36を形成する例を用いて説明を行う。
次に、本発明に係る容器の製造方法に関して説明を行う。本発明に係る容器の製造方法では、先ず図2(A)、(a)に示すように、容器本体10の表面全体に下地層30を形成する(下地層形成工程S102)。この下地層30は塗装層32の下地となって塗料の密着性を向上させるためのものであり、シンナー等の周知の溶剤系のクリア塗料を用いることが好ましい。尚、下地層30の塗布方法に特に限定は無いが噴霧による塗布が一般的である。そして、塗布された下地層30は例えば50℃ 2minの条件で乾燥が行われ、これにより容器本体10上に下地層30が形成される。
次に、図2(B)、(b)に示すように、この下地層30の上に塗装層32を形成する(塗装工程S104)。この塗装層32は様々なデザインの絵柄、模様、文字等で構成して容器本体10に対する加飾性を高める機能を有する。また、塗装層32の形成方法は基本的に噴霧(スプレー)により行う。また、塗装層32を形成する塗料に関しても特に限定は無く、要求される絵柄のデザインに応じて、周知の各種塗料等を用いることができる。尚、本例では図2(b)に示すように塗装層32としてグラデーション塗装を行った例を示している。そして、塗布された塗装層32は例えば50℃ 2minの条件で乾燥が行われ、これにより下地層30上に塗装層32が形成される。
次に、図2(C)、(c)に示すように、塗装層32の表面にミドルコート層34を形成する(ミドルコート層形成工程S106)。尚、後述するホットスタンプ工程S204では金属箔ラミネートフィルムを加熱しながら圧着し金属箔層36を形成する。このミドルコート層34は塗装層32を保護するとともに金属箔層36の密着性を向上させるためのものであり、周知の溶剤系のクリア塗料を用いる。また、ミドルコート層34の塗布方法に関しては特に限定は無いが噴霧による塗布が一般的である。そして、塗布されたミドルコート層34は例えば50℃ 2minの条件で乾燥が行われ、これにより塗装層32上にミドルコート層34が形成される。
ここで、金属箔層36のクラックの原因に関する考察と、残留溶剤除去工程S202の乾燥条件に関して説明を行う。先ず、上記のようにして下地層30、塗装層32、ミドルコート層34を形成し各50℃ 2minの乾燥を行った後、さらに自然放置による乾燥をそれぞれ0hr、5hr、24hr(1日)、48hr(2日)、72hr(3日)、240hr(10日)行って試料を作製した。これらの試料に、後述のホットスタンプ工程S204及びトップコート層形成工程S206と同一の条件で金属箔層36とトップコート層38とを形成した。このときの自然乾燥の時間と金属箔層36のクラックの発生率のグラフを図4(a)に示す。この図4(a)から、ミドルコート層形成後の乾燥時間が長い程、クラックの発生率が減少することが判る。
次に、クラック発生率が85%の乾燥時間24hr後の試料と、クラック発生率が0%の乾燥時間240hr後の試料の表面からの揮発物質をGC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析)にて分析を行った。その結果を図5(a)、(b)に示す。尚、図5(a)が乾燥時間24hr後の試料のGC-MSの結果であり、図5(b)が乾燥時間240hr後の試料のGC-MSの結果である。これら図5(a)、(b)から、乾燥時間240hr後の試料の方が乾燥時間24hr後のものよりも全体的にピーク値が低いことが判る。特に塗料中の溶剤成分である酢酸ブチルを示す図5中のナンバー2のピーク値では、乾燥時間240hr後の試料の値が乾燥時間24hr後の試料の値の約38%に減少している。また、同じく溶剤成分であるウンデカンを示す図中のナンバー3のピーク値、及び4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンを示す図中のナンバー5のピーク値では、乾燥時間240hr後の試料の値が乾燥時間24hr後の試料の値の約13%~14%に減少している。これらのことから、従来の50℃ 2minの乾燥条件では塗膜(主にミドルコート層)中に未だ多くの残留溶剤が存在しており、これが金属箔層36のクラックの発生原因と推測される。よって、ホットスタンプ前に塗膜中の残留溶剤の除去を行うことで金属箔層36のクラックの発生を防止できることが判る。
次に、乾燥時間を1時間に固定し乾燥温度を常温(20℃)、40℃、50℃、60℃と変化させた場合の乾燥温度と金属箔層のクラック発生率のグラフを図4(b)に示す。この図4(b)のグラフから乾燥時間が1時間の場合、乾燥温度が60℃以上でクラックの発生率が減少することが判る。ただし、乾燥温度が80℃以上になると、合成樹脂製の容器本体10では軟化して変形する可能性が有る。よって、乾燥温度は60℃±5℃とする。
次に、乾燥温度を60℃で固定し乾燥時間を0hr、1hr、2hr、3hr、4hr、5hrと変化させた場合の乾燥時間と金属箔層のクラック発生率のグラフを図4(c)に示す。この図4(c)のグラフから乾燥温度が60℃の場合、乾燥時間2時間(120min)以上でクラックの発生率は0%になることが判る。尚、乾燥時間は短い方が生産工程上好ましい。以上の事から、クラックの発生を防止するための残留溶剤除去工程S202の乾燥処理の条件は60℃±5℃ 180min±5minとする。
ここで、図6(a)に自然乾燥時間24hr後の試料のミドルコート層表面のSEM写真を、図6(b)に自然乾燥時間240hr後の試料のミドルコート層表面のSEM写真を、図6(c)に60℃・180min乾燥後の試料のミドルコート層表面のSEM写真を示す。図6(a)、(b)から、自然乾燥時間24hr後の試料の表面は比較的凹凸が少なくなだらかであるのに対し、自然乾燥時間240hr後の試料の表面は乾燥時間24hrのものと比較して凹凸が大きいことが判る。ここで、両者のミドルコート層の表面を表面粗さ計で測定したところ、乾燥時間24hr後のものは測定限界以下で測定不能あったのに対し、乾燥時間240hr後のものは高低差(MAX-MIN値)が3.02μmであった。このことから、残留溶剤が多く存在しクラックの発生が認められる自然乾燥時間24hr後のミドルコート層の表面は比較的なだらかであるのに対し、十分に乾燥しクラックが発生しない自然乾燥時間240hr後のミドルコート層の表面は凹凸が存在し比較的粗いことがわかる。また、図6(c)に示す60℃・180minの条件で乾燥した試料の表面は、自然乾燥時間240hr後の表面と同等で凹凸が存在することがわかる。また、この試料の表面粗さ(高低差)を測定したところ、自然乾燥時間240hr後のものと同等の3.34μmであった。これらことから乾燥条件60℃・180min後の表面は乾燥時間240hr後のものと同等であり、このことからも残留溶剤除去工程S202の乾燥条件は60℃±5℃で180min±5minが好適と考えられる。
従って、ミドルコート層34が形成された容器本体10は、次に60℃±5℃の乾燥機に180min±5min投入され乾燥処理が施される。これにより、ミドルコート層34及びその他の層の残留溶剤成分が除去される(残留溶剤除去工程S202)。
次に、ミドルコート層34上に金属箔層36を形成するホットスタンプ工程S204を行う。このホットスタンプ工程S204は、以下のようにして行うことが好ましい。先ず、金属薄膜と熱接着樹脂層とを有する周知の金属箔ラミネートフィルムを準備する。次に、容器本体10の面のうち、金属箔層36を形成したい部分のミドルコート層34上に金属箔ラミネートフィルムの熱接着樹脂層が接するように載置する。次に、180℃~200℃の温度に加熱したプレス型で金属箔ラミネートフィルムを所定の圧力で容器本体10に押圧し熱間プレスを行う。これにより、金属箔ラミネートフィルムの熱接着樹脂層が溶融するとともに、熱間プレスが終了してプレス型が金属箔ラミネートフィルムから離れると溶融していた熱接着樹脂層が冷却硬化する。これにより、金属箔ラミネートフィルムの金属薄膜が容器本体10のミドルコート層34上に熱圧着し、図3(A)、(a)に示す金属箔層36となる
尚、長辺方向が直線で短辺方向が内側に凹んだ曲面12に金属箔層36を形成する場合のホットスタンプ工程S204は、以下のようにして行うことが好ましい。先ず、図7(A)に示す周面が凸状で曲面12と略同等の曲率を有するローラ62をホットスタンプ装置に設置する。尚、ローラ62もしくはホットスタンプ装置には、ローラ62を180℃~200℃の温度に加熱可能な加熱装置が設けられている。次に、残留溶剤成分除去後の容器本体10を曲面12が上を向くようにホットスタンプ装置にセットする。このとき、ローラ62は曲面12の上方に位置する。次に、金属箔ラミネートフィルムを熱接着樹脂層が下(曲面12側)となるように載置する。次に、ローラ62を180℃~200℃の温度に加熱した後、下降させ、金属箔ラミネートフィルムを曲面12に対して所定の圧力で押圧する。そして、図7(B)に示すように、この状態でローラ62を曲面12の長辺方向に沿って所定の速度で転動させる。これにより、ローラ62が接触した部分の熱接着樹脂層が溶融するとともに、ローラ62が通過した部分の熱接着樹脂層は冷却して硬化する。そして、ローラ62が容器本体10を通過することで、容器本体10の曲面12に金属薄膜が熱圧着し金属箔層36が形成される。
上記のようにして、容器本体10の一部に金属箔層36が形成されると、次に、図3(B)、(b)に示すように、金属箔層36を含めた容器本体10の全体にトップコート層38を形成する(トップコート層形成工程S206)。このトップコート層38は金属箔層36を保護するためのものであり、下地層30、ミドルコート層34と同様に周知の溶剤系のクリア塗料を用いることが好ましい。尚、トップコート層38の塗布方法に特に限定は無いが下地層30、ミドルコート層34と同様に噴霧による塗布が一般的である。そして、塗布されたトップコート層38は例えば50℃ 2minの条件で乾燥が行われ、これにより、塗装層32上に金属箔層36が形成された容器本体10の加飾が完成する。そして、加飾が完了した容器本体10には、開口部14に注ぎ口や周知の吐出口(ディスペンサ)、噴霧器等が取り付けられ、本発明の容器が完成する。
尚、容器本体10が透明もしくは半透明で、容器本体10に窓部40を形成する場合、図8のフローチャートに示すように、トップコート層形成工程S206の前にレーザ除去工程S108を行う。このレーザ除去工程S108は、窓部40の形成位置にレーザ光を照射して、図9(A)に示すように、下地層形成工程S102~ホットスタンプ工程S204で形成された各層、即ち、レーザ光の照射部分が金属箔層36の形成位置であれば下地層30、塗装層32、ミドルコート層34、金属箔層36の各層、またレーザ光の照射部分が金属箔層36の非形成位置であれば下地層30、塗装層32、ミドルコート層34の各層を熱により変質させて除去するものである。この際、レーザ光の照射条件を最適化することで、容器本体10への損傷を抑制しながら容器本体10の表面に形成された各層のみを除去することができる。尚、用いるレーザ光はYAGレーザ、炭酸ガスレーザ、半導体レーザ等、周知のレーザを用いることができる。これにより、レーザ光の照射部分の各層は図9(a)に示すように部分的に除去されて、透明もしくは半透明の容器本体10の表面が露出し、容器内部の視認が可能な窓部40となる。そして、窓部40の形成された容器本体10はトップコート層形成工程S206にて、図9(B)、(b)に示すように窓部40を含めた容器本体10の全体にトップコート層38が形成され、容器本体10の加飾が完成する。そして、加飾が完了した容器本体10には、開口部14に注ぎ口や周知の吐出口(ディスペンサ)、噴霧器等が取り付けられ、本発明の容器が完成する。
以上のように、本発明に係る容器の製造方法は、金属箔層36を形成するホットスタンプ工程S204の前に残留溶剤除去工程S202による乾燥処理を行い、クラックの原因となる塗膜中の残留溶剤の除去を行う。これにより、塗装層32を保護するミドルコート層34の上に金属箔層36をクラックを生じさせることなく綺麗に形成することができる。これにより、塗装層32と金属箔層36とが組み合わさった加飾性に優れた容器本体10を製造することができる。また、加飾の自由度の幅を飛躍的に向上させることができる。
尚、本例で示した各工程の使用部材、使用装置、条件等は一例であるから、これに限定されるものではなく、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の必要な工程を適宜挿入することができる。
10 容器本体
12 曲面
30 下地層
32 塗装層
34 ミドルコート層
36 金属箔層
38 トップコート層
40 窓部
62 ローラ
S102 下地層形成工程
S104 塗装工程
S106 ミドルコート層形成工程
S108 レーザ除去工程
S202 残留溶剤除去工程
S204 ホットスタンプ工程
S206 トップコート層形成工程

Claims (4)

  1. 容器本体の表面全体に下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層上に塗装層を形成する塗装工程と、
    前記塗装層上に溶剤系のクリア塗料を塗布してミドルコート層を形成するミドルコート層形成工程と、
    前記ミドルコート層の溶剤成分を除去することで、前記ミドルコート層の表面粗さを粗くし表面粗さの高低差を3.02μm~3.34μmとする残留溶剤除去工程と、
    金属薄膜と熱接着樹脂層とを有する金属箔ラミネートフィルムを前記ミドルコート層上に加熱しながら押圧し、少なくとも一部の面全体に金属箔層を形成するホットスタンプ工程と、
    前記金属箔層上にトップコート層を形成するトップコート層形成工程と、を有し、
    前記残留溶剤除去工程により前記トップコート層形成工程での前記金属箔層のクラック発生を防止することを特徴とする容器の製造方法。
  2. 残留溶剤除去工程が、60℃±5℃で180min±5minの乾燥処理であることを特徴とする請求項1記載の容器の製造方法。
  3. 容器本体が透明もしくは半透明の合成樹脂製であり、
    ホットスタンプ工程後にレーザ光を照射して前記容器本体の表面に形成された各層を部分的に除去し、窓部を形成するレーザ除去工程をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の容器の製造方法。
  4. 容器本体の少なくとも1つの側面が内側に凹んだ曲面であり、
    ホットスタンプ工程が、前記曲面と略同等の曲率を有するローラを用い、前記曲面に金属箔ラミネートフィルムを載せ、所定の温度に加熱した前記ローラが前記金属箔ラミネートフィルムを押圧しながら前記曲面に沿って転動することで、前記金属箔ラミネートフィルムを熱圧着し、金属箔層を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の容器の製造方法。
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