JP7152088B1 - 削孔ビット、削孔装置 - Google Patents

削孔ビット、削孔装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7152088B1
JP7152088B1 JP2022082414A JP2022082414A JP7152088B1 JP 7152088 B1 JP7152088 B1 JP 7152088B1 JP 2022082414 A JP2022082414 A JP 2022082414A JP 2022082414 A JP2022082414 A JP 2022082414A JP 7152088 B1 JP7152088 B1 JP 7152088B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insertion member
cylindrical body
rod
blade plate
circumferential direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022082414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023170568A (ja
Inventor
辰徳 奥野
博 山田
亮吾 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Kinzoku Co Ltd
Original Assignee
Toho Kinzoku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Kinzoku Co Ltd filed Critical Toho Kinzoku Co Ltd
Priority to JP2022082414A priority Critical patent/JP7152088B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7152088B1 publication Critical patent/JP7152088B1/ja
Publication of JP2023170568A publication Critical patent/JP2023170568A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】筒体と、前側部分が筒体の前側開口から突出する挿通部材とを備えた削孔ビットであって、次回の削孔のために挿通部材を再利用できることで、ランニングコストを安価に抑えることに適した削孔ビットを提供する。【解決手段】本発明の削孔ビットは、筒体11と、挿通部材12とを備える。挿通部材12の前側部分が筒体11の前側開口32から突出するように筒体11の内部に挿通部材12が挿通された状態で、挿通部材12を「筒体11の周方向他方側」に回転させて、挿通部材12の凹部41に筒体11の凸部15を入れることで、挿通部材12と共に筒体11を前記周方向他方側に回転させることや、挿通部材12と共に筒体11を前後方向に移動させることが可能とされる。挿通部材12を筒体11の前記周方向一方側に回転させて、凹部41から凸部15を外すことで、挿通部材12を後退させることが可能とされる。【選択図】図4

Description

本発明は、地盤補強用パイプ等を設置する孔を形成するために使用される削孔ビット、及び当該削孔ビットを備えた削孔装置に関する。
従来、トンネルの掘削前に軟弱地盤の切羽を安定させるため、切羽の周囲にパイプ(鋼管等)を設置することが行われており、特許文献1には、パイプ設置用の孔を形成するために使用される削孔ビットが開示されている。
特許文献1の削孔ビットは、前後に開口を有する筒体と、筒体と一体に設けられて、筒体の前側開口から突出する突出体とを備えており、筒体の後側にパイプが配置される。特許文献1の削孔ビットは、打撃力、回転力及び推力が加えられることで、軟弱地盤の削孔を行なうものであり、パイプは削孔された孔内に引き込まれる。
特開2001-32664号公報
ところで特許文献1の削孔ビットは、筒体と突出体とが一体に形成されるため、孔内にパイプを引き込んだ後に、パイプの前側に配置される筒体と共に、突出体も孔内に残置させる必要があった。したがって突出体を次回の削孔のために再利用することができなかった。
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、筒体と、前側部分が筒体の前側開口から突出する挿通部材とを備えた削孔ビットであって、次回の削孔のために挿通部材を再利用できることで、ランニングコストを安価に抑えることに適した削孔ビット、及び当該削孔ビットを備える削孔装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.筒体と、
前記筒体の内部に挿通される挿通部材とを備え、
前記筒体は、前後に開口を有するものであって、前記筒体の内周面には、径内側に突出する凸部が設けられ、
前記挿通部材の外周には、前後方向に延びる凸条部が設けられて、当該凸条部の前後方向中間部には、前記筒体の周方向一方側に凹む凹部が設けられ、
前記挿通部材の前側部分が前記筒体の前側開口から突出するように前記筒体の内部に前記挿通部材が挿通された状態で、前記挿通部材を前記筒体の周方向他方側に回転させて、前記凹部に前記凸部を入れることで、前記挿通部材と共に前記筒体を前記周方向他方側に回転させることや、前記挿通部材と共に前記筒体を前後方向に移動させることが可能とされ、
前記挿通部材を前記筒体の周方向一方側に回転させて、前記凹部から前記凸部を外すことで、前記挿通部材を後退させることが可能とされる削孔ビット。
項2.前記挿通部材の前側部分には、軸部と、一又は複数の羽根板とが設けられており、
前記削孔ビットの正面視において、前記軸部は前記筒体の軸心上に位置し、前記羽根板は前記軸部から前記筒体の径外側へ延びており、
前記羽根板は、前記筒体の軸心に平行な前記周方向他方側の側面を有する項1に記載の削孔ビット。
項3.前記挿通部材の前側部分には、第一の前記羽根板と、第二の前記羽根板と、第一の補強部と、第二の補強部とが設けられており、
前記削孔ビットの正面視において、前記第一の羽根板は前記軸部から第一方向に延びており、前記第二の羽根板は、前記軸部から前記第一方向と逆向きの第二方向に延びており、
前記第一の補強部は、前記第一の羽根板に対して前記周方向一方側に形成されたものであって、前記第一の羽根板及び前記軸部から突出する第一突出部と、前記第二の羽根板から突出する第二突出部とを備え、前記第一突出部の前端面は第一傾斜面によって構成され、前記第一突出部の前端面は第一湾曲面によって構成されており、
前記第一傾斜面は、前記第一の羽根板の前端側縁とこれに連なる前記軸部の第一の前端側縁とから、前記第一方向及び前記第二方向に対して垂直な第三方向に延びるものであって、前記第三方向に向かうにつれて後側に傾斜しており、
前記第一湾曲面は、前記第一傾斜面の前記第二の羽根板側の側縁から前記第二方向に延びるものであって、前記第二方向に向かうにつれて後側に湾曲しており、
前記第二の羽根板の前記周方向他方側の側面は、前記第一湾曲面の側方で露出しており、
前記第二の補強部は、前記第二の羽根板に対して前記周方向一方側に形成されたものであって、前記第二の羽根板及び前記軸部から突出する第三突出部と、前記第一の羽根板から突出する第四突出部とを備え、前記第三突出部の前端面は第二傾斜面によって構成され、前記第四突出部の前端面は第二湾曲面によって構成されており、
前記第二傾斜面は、前記第一の羽根板の前端側縁とこれに連なる前記軸部の第二の前端側縁とから、前記第三方向と逆向きの第四方向に延びるものであって、前記第四方向に向かうにつれて後側に傾斜しており、
前記第二湾曲面は、前記第二傾斜面の前記第一の羽根板側の側縁から前記第一方向に延びるものであって、前記第一方向に向かうにつれて後側に湾曲しており、
前記第二の羽根板の前記周方向他方側の側面は、前記第二湾曲面の側方で露出しており、
前記筒体と前記挿通部材との間には第一及び第二の隙間が形成されており、
前記削孔ビットの正面視において、前記第一の隙間は前記第一湾曲面の外側に位置し、前記第二の隙間は前記第二湾曲面の外側に位置する項2に記載の削孔ビット。
項4.前記羽根板の前端部には、超硬合金チップで形成された硬質刃体が設けられている項2又は3に記載の削孔ビット。
項5.前記筒体の前端面には、超硬合金チップで形成された複数の硬質刃体が前記筒体の周方向に間隔をあけて設けられている項1乃至4のいずれかに記載の削孔ビット。
項6.前記凹部の後側の空間は、前記凸条部の全幅に延びる溝によって構成される項1乃至5のいずれかに記載の削孔ビット。
項7.項1乃至6のいずれかに記載の削孔ビットと、
ロッドと、
筒状のパイプリーダーとを備え、
前記ロッドの後端部がジョイントを介して削岩機のシャンクロッドに連結された状態で、前記ロッドがパイプの内部に挿通されて、前記パイプの後端部がジョイントの前部に嵌合され、前記パイプリーダーの後側が前記パイプの先端部に螺着され、
前記筒体は、前記パイプリーダーに対して相対回転可能となるように前記パイプリーダーの前側に取り付けられ、
前記挿通部材は、前記ロッドの前端部に螺着され、
前記シャンクロッドが生じさせる動力により、
前記挿通部材の前側部分が前記筒体の前側開口から突出するように前記筒体の内部に前記挿通部材が挿通された状態で、前記ロッド及び前記挿通部材を前記筒体の周方向他方側に回転させて、前記凹部に前記凸部を入れることと、
前記凹部に前記凸部が入れられた状態で、前記ロッド、前記挿通部材、及び前記筒体を、前記筒体の周方向他方側に回転させることと、
前記凹部に前記凸部が入れられた状態で、前記ロッド、前記挿通部材、及び前記筒体を前後方向に移動させることと、
前記ロッド及び前記挿通部材を前記筒体の周方向一方側に回転させて、前記凹部から前記凸部を外すことと、
前記凹部から前記凸部が外れた状態で、前記ロッド及び前記挿通部材を後退させて前記パイプから抜き出すことが可能とされる削孔装置。
項8.前記ロッドは、中空管体から構成されるものであって、前記ロッドの前端部の外周面には雄ネジ部が形成され、
前記挿通部材は、中空筒体から構成されるものであって、後側に開口する空洞を有しており、前記挿通部材の空洞の後側の内周面には、雌ネジ部が形成され、
前記ロッドの前端部を前記挿通部材の空洞の後側に挿入して、前記雄ネジ部を前記雌ネジ部に螺合させることで、前記ロッドの前端部に前記挿通部材が螺着され、
前記挿通部材の前側部分には、前記ロッドの空洞から前記挿通部材の空洞の前側に流入した流体を吐出するための流路が形成されている項7に記載の削孔装置。
本発明の削孔ビット及び削孔装置によれば、次回の削孔のために挿通部材を再利用できることで、ランニングコストを安価に抑えることに適する。
本発明の実施形態に係る削孔ビットを備える削孔装置を示す図であり、左半分は側面図であり、右半分は縦断面図である。 削孔装置の前側を示す図であり、上半分は縦断面図であり、下半分は側面図である。 削孔装置を組み立てる手順を示す図であり、(A),(B),(C),(D)の上半分は、縦断面図であり、(A),(B),(C),(D)の下半分は、側面図である。 挿通部材及びロッドを後退させる手順を示す図であり、(A),(B)の上半分は、縦断面図であり、(A),(B)の下半分は、側面図である。 (A)はパイプリーダーの正面図である、(B)の上半分はパイプリーダーの縦断面図であり、(B)の下半分はパイプリーダーの側面図である。 削孔ビットの斜視図である。 削孔ビットの斜視図である。 削孔ビットの正面図である。 (A)は筒体の正面図であり、(B)の上半分は筒体の縦断面図であり、(B)の下半分は筒体の側面図であり、(C)は筒体の背面図である。 挿通部材の斜視図である。 (A)は挿通部材の正面図であり、(B)及び(C)の上半部は挿通部材の縦断面図、(B)及び(C)の下半分は挿通部材の側面図である。 (A)及び(B)は、削孔ビットの背面図であり、(A)は挿通部材に形成される凹部に筒体に形成される凸部を係合させる前の状態を示し、(B)は挿通部材に形成される凹部に筒体に形成される凸部を係合させた状態を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る削孔ビット4を備える削孔装置1を示す図であり、左半分は側面図であり、右半分は縦断面図である。図2は、削孔装置1の前側を示す図である。図3は、削孔装置1を組み立てる手順を示す図である。図4は後述する挿通部材12及びロッド2をパイプPから引き抜く手順を示す図である。図2の上半分や、図3の(A),(B),(C),(D)の上半分や、図4(A),(B)の上半分は、縦断面図であり、図2の下半分や、図3の(A),(B),(C),(D)の下半分や、図4(A),(B)の下半分は、側面図である。
削孔装置1は、地山Mの削孔と地盤補強用のパイプPの設置とを同時に行なうことが可能なものであり、ロッド2と、パイプリーダー3と、削孔ビット4とを備える。
ロッド2は、金属製の中空管体から構成される。削孔装置1の使用時には、ロッド2の後端部がジョイントJを介して削岩機DのシャンクロッドS(動力源)に連結された状態で、ロッド2がパイプPの内部に挿通されて、パイプPの後端部がジョイントJの前部に嵌合される(図1)。ロッド2の空洞5(図2~図4)は、液体又は気体である流体を流すために使用される。上記の液体は、例えば水であり、上記の気体は、例えば空気である。
ロッド2は、複数の中空管体を直列に繋ぎ合わせたものであってもよい。この場合、最も後側の中空管体がジョイントJを介して削岩機DのシャンクロッドSに連結される。また中空管体の各々の空洞が連通することで、流体を流すための流路(ロッド2の空洞)が構成される。
図5(A)はパイプリーダー3の正面図である、図5(B)の上半分はパイプリーダー3の縦断面図であり、図5(B)の下半分はパイプリーダー3の側面図である。
パイプリーダー3は、前後に開口を有する金属製の中空筒体から構成されるものであり、前側の大径部6と、後側の小径部7と、大径部6と小径部7とを繋ぐ中間部8とを有する。大径部6の外径は中間部8の外径と等しく、小径部7の内径は中間部8の内径と等しい。大径部6及び中間部8の外径は小径部7の外径よりも大きく、大径部6の内径は小径部7及び中間部8の内径よりも大きい。大径部6の内周面には雌ネジ部9が形成される。小径部7の外周面には雄ネジ部10が形成される。削孔装置1の使用時には、パイプリーダー3の小径部7をパイプPの前端部の内部に挿入して、小径部7の外周面に形成される雄ネジ部10と、パイプPの内周面に形成される雌ネジ部19とを螺合させることで、パイプリーダー3の後側(小径部7)がパイプPの前端部に螺着される(図3(B),(C)参照)。
図6及び図7は、削孔ビット4の斜視図である。図8は、削孔ビット4の正面図である。図9(A)は後述する筒体11の正面図であり、図9(B)の上半分は筒体11の縦断面図であり、図9(B)の下半分は筒体11の側面図であり、図9(C)は筒体11の背面図である。
削孔ビット4は、筒体11と、挿通部材12とを備えており、挿通部材12は、前側部分31が筒体11の前側開口32から突出するように筒体11の内部に挿通される。本明細書では、上記のように挿通部材12が筒体11の内部に挿通された状態を基準として、「筒体11の周方向」や「筒体11の軸心T」や「筒体11の径外側」の用語を用いる。
筒体11は、前後に開口を有するものであって、パイプPの前側に配置される(詳細には、図2に示すように、パイプPの前側にパイプリーダー3が配置され、パイプリーダー3の前側に筒体11が配置される)。
筒体11は、金属(例えば鋳鉄)から製造されるものであり、前側のフランジ部13と、後側の本体部14とを有しており、フランジ部13の外径は本体部14の外径よりも大きい。
本体部14の後端部(すなわち筒体11の後端部)の内周面には、径内側に突出する凸部15が設けられる(図2,図3,図4,図9)。図示例では、2つの凸部15が設けられているが、凸部15の数は1又は任意の複数とされ得る。なお凸部15が複数設けられる場合には、当該複数の凸部15を筒体11の周方向に等しい間隔をあけて設けることが好ましい。
本体部14の後端部の外周面には、雄ネジ部16が形成される。削孔ビット4の使用時には、パイプリーダー3の大径部6の内側に筒体11の本体部14を挿入して、筒体11の雄ネジ部16とパイプリーダー3の雌ネジ部9とを螺合させてから、これらネジ部16,9が螺合しなくなるまで、大径部6の内側に本体部14をねじ込むことが行なわれる(図2,図3(B)~図3(D)は上記の操作が行なわれた状態を示す)。これにより、筒体11がパイプリーダー3の前側に取り付けられて、筒体11をパイプリーダー3に対して相対回転させることが可能な状態とされる(すなわちパイプリーダー3を回転させることなく、筒体11を回転させることが可能な状態とされる)。
図2,図6~図9に示すように、筒体11の前端面20(すなわちフランジ部13の前端面20)には、超硬合金チップから形成された硬質刃体21が設けられる。図示例では、6個の硬質刃体21が設けられているが(図6~図8)、硬質刃体21の数は一又は任意の複数とされ得る。複数の硬質刃体21が設けられる場合には、当該複数の硬質刃体21を筒体11の周方向に等しい間隔をあけて設けることが好ましい。また必ずしも、硬質刃体21を超硬合金チップから形成する必要はなく、例えばサーメット、セラミックス、或いは鋼材から硬質刃体21を形成してもよい。また筒体11と同一の材料から硬質刃体21を形成してもよい。例えば、打撃により粉砕しなければならない大きな礫を含まない軟弱地盤の削孔のために削孔ビット4が使用される場合には、筒体11及び硬質刃体21の双方が鋳鉄から形成され得る。また筒体11の材料と硬質刃体21の材料とが同一とされる場合には、硬質刃体21は、筒体11と一体に成形され得る。
図10は挿通部材12の斜視図である。図11(A)は挿通部材12の正面図であり、図11(B),(C)の上半部は挿通部材12の縦断面図、図11(B),(C)の下半分は挿通部材12の側面図である。図12(A)及び(B)は、挿通部材12が筒体11の内部に挿通された状態を示す削孔ビット4の背面図である。
挿通部材12は、金属製の中空筒体から構成されるものであり、後側に開口する空洞30を有する。空洞30の後側の内周面には、雌ネジ部34が形成される(図2,図3,図11(B),(C))。削孔装置1の使用時には、ロッド2の前端部を空洞30の後側に挿入して、ロッド2の前端部の外周面に形成された雄ネジ部35を雌ネジ部34に螺合させることで、ロッド2の前端部に挿通部材12が螺着される(図3(A),(B))。
なお図示例では、空洞30は、前側から後側に向けて小径部36と中径部37と大径部38とがこの順序で連なった構造(すなわち前側から後側に向けて径が2段階に拡大する構造)を有しており(図11(B))、中径部37の内周面に雌ネジ部34が形成される。削孔装置1の使用時には、中径部37及び大径部38によって構成される空洞30の後側にロッド2の前端部が挿入されて、雌ネジ部34に雄ネジ35が螺合される。
ロッド2の前端部を空洞30の後側に挿入して、ロッド2の雄ネジ部35を挿通部材12の雌ネジ部34に螺合させた状態(図2,図3(B)~(D)の状態)では、ロッド2の空洞5を流れる流体を、空洞30の前側に流入させることができる(空洞30の前側は小径部36(図11(B))に相当する)。
挿通部材12の外周には、前後方向に延びる凸条部40が設けられる(図10)。凸条部40の前後方向中間部には、「筒体11の周方向一方側」に凹む凹部41が設けられる。凹部41の後側の空間は、凸条部40の全幅に延びる溝42によって構成される(上記の凸条部40の全幅は、「筒体11の周方向」における凸条部40の全幅を意味する)。凸条部40の後側にはパイプ牽引部43が設けられる。当該パイプ牽引部43は凸条部40よりも外側に突出する。凸条部40及びパイプ牽引部43は、凸部15(図9)の数ほど設けられる(図示例では、2つの凸部15が筒体11に設けられることで、凸条部40及びパイプ牽引部43が2つ設けられる)。凸条部40及びパイプ牽引部43が複数設けられる場合には、複数の凸部15が筒体11の周方向に等しい間隔をあけて設けられ、凸条部40の各々の前後方向中間部に凹部41が設けられ、凸条部40の各々の後側にパイプ牽引部43が設けられる。
削孔装置1の使用時には、挿通部材12の前側部分31が筒体11の前側開口32から突出するように筒体11の内部に挿通部材12を挿通した状態で、挿通部材12を「筒体11の周方向他方側」に回転させて、挿通部材12の凹部41に筒体11の凸部15を入れることが行われる。これにより、挿通部材12と共に筒体11を「筒体11の周方向他方側」に回転させることや、挿通部材12と共に筒体11を前後方向に移動させることが可能とされる。また挿通部材12を「筒体11の周方向一方側」に回転させて、凹部41から凸部15を外すことで、挿通部材12を筒体11から後退させてパイプPから引き抜くことが可能とされる。
地山Mを削孔する間では、挿通部材12と共に筒体11を「筒体11の周方向他方側」に回転させることや、挿通部材12と共に筒体11を前進させることが行われる。この間、雄ネジ部16と雌ネジ部9とが螺合して筒体11と共にパイプリーダー3が回転することを防止するために、筒体11を「筒体11の周方向一方側」に回転させることで(すなわち筒体11を削孔時と逆回りに回転させることで)、雄ネジ部16と雌ネジ部9とが螺合するものとされる。また地山Mを削孔する間に雄ネジ部35及び雌ネジ部34が螺合した状態を維持するために、ロッド2を「筒体11の周方向他方側」に回転させることで、雄ネジ部35と雌ネジ部34とが螺合するものとされる。
挿通部材12の前側部分31には、軸部50(図6~図8)と、第一の羽根板51(図6,図8)と、第二の羽根板52(図7,図8)と、第一の補強部53(図7,図8)と、第二の補強部54(図6,図8)とが設けられる。
削孔ビット4の正面視において、軸部50は筒体11の軸心T上に位置し、第一及び第二の羽根板51,52はそれぞれ軸部50から「筒体11の径外側」へ延びる。より具体的には、削孔ビット4の正面視において、第一の羽根板51は、軸部50から第一方向に延び、第二の羽根板52は、軸部50から「第一方向と逆向きの第二方向」に延びる(上記の第一方向及び第二方向は、いずれも軸部50から「筒体11の径外側」へ向かう方向である)。第一の羽根板51は、筒体11の軸心Tに平行な「筒体11の周方向他方側」の側面55を有する(図6)。第二の羽根板52は、筒体11の軸心Tに平行な「筒体11の周方向他方側」の側面56を有する(図7)。
第一の羽根板51の前端部や、第二の羽根板52の前端部には、それぞれ、超硬合金チップから形成された硬質刃体57が設けられる。なお必ずしも、硬質刃体57を超硬合金チップから形成する必要はなく、例えばサーメット、セラミックス、或いは鋼材から硬質刃体57を形成してもよい。また羽根板51,52と同一の材料から硬質刃体57を形成してもよい。例えば、打撃により粉砕しなければならない大きな礫を含まない軟弱地盤の削孔のために削孔ビット4が使用される場合には、例えば羽根板51,52及び各硬質刃体57が鋳鉄から形成され得る。また羽根板51,52の材料と硬質刃体57の材料とが同一とされる場合には、各硬質刃体57は、これが設けられる羽根板と一体に成形され得る。
図8に示すように、第一の補強部53は、第一の羽根板51に対して「筒体11の周方向一方側」に形成される(第二の羽根板52に対しては第一の補強部53は「筒体11の周方向他方側」に形成される)。当該第一の補強部53は、第一の羽根板51及び軸部50から突出する第一突出部60と、第二の羽根板52から突出する第二突出部61とを備える。第一突出部60の前端面は第一傾斜面62によって構成される。第二突出部61の前端面は第一湾曲面63によって構成される。
第一傾斜面62は、第一の羽根板51の前端側縁51aと軸部50の第一の前端側縁50aとから、「第一方向及び第二方向に対して垂直な第三方向」に延びる。上記の前端側縁51aは、第一の羽根板51の「筒体11の周方向一方側」における前端側縁であり、上記の第一の前端側縁50aは、前端側縁51aに連なる軸部50の前端側縁である。上記の第一傾斜面62は、第三方向に向かうにつれて後側に傾斜する。
第一湾曲面63は、第一傾斜面62の第二の羽根板52側の側縁62aから第二方向に延びる。図7に示すように、当該第一湾曲面63は、第二方向に向かうにつれて後側に湾曲する。この湾曲により、第二の羽根板52の側面56は、第一湾曲面63の側方(「筒体11の周方向一方側」)で露出するものとされる。
図8に示すように、第二の補強部54は、第二の羽根板52に対して「筒体11の周方向一方側」に形成される(第一の羽根板51に対しては第二の補強部54は「筒体11の周方向他方側」に形成される)。当該第二の補強部54は、第二の羽根板52及び軸部50から突出する第三突出部70と、第一の羽根板51から突出する第四突出部71とを備える。第三突出部70の前端面は第二傾斜面72によって構成される。第四突出部71の前端面は第二湾曲面73によって構成される。
第二傾斜面72は、第二の羽根板52の前端側縁52aと軸部50の第二の前端側縁50bとから、「第三方向と逆向きの第四方向」に延びる。上記の前端側縁52aは、第二の羽根板52の「筒体11の周方向一方側」における前端側縁であり、上記の第二の前端側縁50bは、前端側縁52aに連なる軸部50の前端側縁である。上記の第二傾斜面72は、第四方向に向かうにつれて後側に傾斜する(図6)。
第二湾曲面73は、第二傾斜面72の第一の羽根板51側の側縁72aから第一方向に延びる。当該第二湾曲面73は、第一方向に向かうにつれて後側に湾曲する(図6)。この湾曲により、第一の羽根板51の側面55は、第二湾曲面73の側方(筒体11の周方向一方側)で露出する。
筒体11の内部に挿通部材12を挿通して、挿通部材12の凹部41に筒体11の凸部15を入れた状態では、筒体11と挿通部材12との間に第一及び第二の隙間80,81が形成される(図8)。削孔ビット4の正面視において、第一の隙間80は、第一湾曲面63の外側に位置し、第二の隙間81は、第二湾曲面73の外側に位置する。
挿通部材12の前側部分31には、空洞30に流入した流体(液体又は気体)を吐出するための流路90が形成される。図示例では、上記の流路90として、第一~第四流路90A,90B,90C,90Dが形成されている(図6,図7,図11)。第一流路90Aの吐出口は第一傾斜面62に形成されている。第二流路90Bの吐出口は第二傾斜面72に形成されている。第三流路90Cの吐出口は、第二の羽根板52の側面56と第一湾曲面63との境界に形成されている(図7)。第四流路90Dの吐出口は、第一の羽根板51の側面55と第二湾曲面73との境界に形成されている(図6)。
削孔装置1の使用時には、挿通部材12の空洞30の後側にロッド2の前端部を挿入して、挿通部材12の雌ネジ部34にロッド2の雄ネジ35を螺合させることが行われる(図3(A),(B))。またネジ部16,9が螺合しなくなるまで、筒体11の大径部6の内側にパイプリーダー3の本体部14をねじ込むことで、筒体11をパイプリーダー3の前側に取り付けられて、筒体11をパイプリーダー3に対して相対回転させることが可能な状態とされる(すなわちパイプリーダー3を回転させることなく、筒体11を回転させることが可能な状態とされる(図3(B)))。そしてジョイントJを介してロド2の後端部をシャンクロッドSに連結した状態で、パイプPの内部にロッド2及び挿通部材12を挿入して、パイプPの後端部をジョイントJの前部に嵌合させて(図1,図3(B))、パイプリーダー3の後側をパイプPの先端部に螺着させることが行なわれる(図2,図3(B),(C))。シャンクロッドSは、削孔装置1の動力源として使用されるものであり、ロッド2に加える動力として、前方又は後方への推力と、「筒体11の周方向一方側又は周方向他方側」への回転力とを生じさせることができる(以下、前方又は後方への推力の総称として「前後方向の推力」と記す)。
そしてシャンクロッドSが生じさせる前方への推力により、ロッド2を前進させて、挿通部材12の前側部分31が筒体11の前側開口32から突出するように筒体11の内部に挿通部材12を挿通させた状態で、シャンクロッドSが生じさせる「筒体11の周方向他方側」への回転力により、ロッド2及び挿通部材12を「筒体11の周方向他方側」に回転させて、挿通部材12の凹部41に筒体11の凸部15を入れることが行われる(図3(C),(D),図12)。この際には、ロッド2を適宜回転させることで、凸条部40が凸部15に接触することを回避しながら、挿通部材12の前側部分31が筒体11の前側開口32から突出するように筒体11の内部に挿通部材12を挿通させて、各凸部15の側方に凹部41を位置させることが行なわれる(図3(D),図12(A))。しかる後、ロッド2と共に挿通部材12を「筒体11の周方向他方側」に回転させることで、各凸部15を凹部41内に入れることが行なわれる。各凸部15を凹部41内に入れた状態では、シャンクロッドSが生じさせる「筒体11の周方向他方側」への回転力(動力)により、ロッド2、挿通部材12、及び筒体11を「筒体11の周方向他方側」に回転させることや、シャンクロッドSが生じさせる前後方向の推力により、ロッド2、挿通部材12、及び筒体11を前後方向に移動させることが可能となる。
また各凸部15を凹部41内に入れた状態(図2,図3(d),図12(b)の状態)では、ロッド2の空洞5と挿通部材12の空洞30とが連通することで、空洞5を流れる流体(液体又は気体)を、空洞30を介して第一~第四流路90A,90B,90C,90Dに供給して、第一~第四流路90A,90B,90C,90Dの吐出口から吐出させることができる。
削孔中は、シャンクロッドSが生じさせる「筒体11の周方向他方側」への回転力、及び/又は前方への推力が、ロッド2を介して削孔ビット4(挿通部材12及び筒体11)に加えられることで、羽根板51,52や硬質刃体21,57による削孔が行なわれて、パイプPを設置する孔が形成される。この際には、削孔ビット4に加えられる推力によって挿通部材12の前側部分31が地山Mに突き刺さることや、削孔ビット4に加えられる回転力によって羽根板51,52や硬質刃体21,57が地山Mを削ることで、パイプPを設置する孔が形成される。そして雌ネジ部9のネジ山の後端9a(図5(B))と雄ネジ部16のネジ山の前端16a(図9(B))との当接を介して、筒体11がパイプリーダー3及びパイプPを前側に引っ張ることや、パイプリーダー3の小径部7とパイプ牽引部42との当接を介して挿通部材12がパイプリーダー3及びパイプPを前側に引き込むことで、パイプPは無理なく削孔された孔内に引き込まれる。
また削孔中には、羽根板51,52や硬質刃体21,57によって粉砕された繰粉が、前側開口32から筒体11の内部に入り込み、湾曲面63,73に沿って流れて隙間80,81を通って後方へ排出される。また第一~第四流路90A,90B,90C,90Dの吐出口から流体(液体又は気体)が吐出されることで、上記の繰粉の流れが促進される。吐出口90A,90Bへの流体の供給は削孔直前から行われることが好ましい。このようにすれば、粉砕された繰粉が流体と混じることで泥漿が形成されて、特に土壌層や砂層で形成された軟弱地盤を削孔する場合には、繰粉が流体と混合されて、排出が容易な流動性の高い泥漿が形成される。また粘土層で形成された軟弱地盤を削孔する場合、繰粉は粘性の高い粘土塊となるが、湾曲面63,73が繰粉と流体の混合を促進させる働きをし、且つ、吐出口90C,90Dから追加供給される流体が泥漿や粘土塊の表面を覆って流れ性を改善する潤滑剤としての働きを担うことで、上記の粘土塊が排出経路の途中で詰まったり堆積したりする問題を回避できる。
所定深さの削孔が行われ、パイプPが所望の深さまで地中に埋設されると、削孔を停止し、ジョイントJへのパイプPの嵌合を解除することが行われる。そして「筒体11の周方向一方側」への回転力(削孔時と逆向きの回転力)をシャンクロッドSに生じさせることで、ロッド2及び挿通部材12を「筒体11の周方向一方側」に回転させて、各凸部15を凹部41から外すことが行われる(図4(A))。この後、シャンクロッドSに後方への推力を生じさせることで、ロッド2及び挿通部材12を後退させてパイプPから抜き出すことが行われて、筒体11、パイプリーダー3、及びパイプPは削孔された孔に残置する。
1本の削孔とパイプPの埋設を終えた後には、孔から抜き取った挿通部材12及びロッド2を用いて、次回の削孔とパイプPの埋設が行われる。
本実施形態の削孔ビット4によれば、次回の削孔のために挿通部材12を再利用できるため、ランニングコストを安価に抑えることに適する。
また本実施形態の削孔ビット4は、挿通部材12の前側部分31に、第一及び第二の羽根板51,52の側面55,56が軸心Tに平行であることで、回転抵抗が大きい。したがって削孔ビット4は、地盤の性状に応じた回転力及び推力が加えられることで、削孔を迅速に行なうことが可能である。なお、第一及び第二の羽根板51,52の前端部に設けられる硬質刃体57,57も、それぞれ筒体11の軸心Tに平行な「筒体11の周方向他方側」の側面を有するものとすることが好ましい。このようにすれば硬質刃体57によっても回転抵抗を大きくすることができるので、より削孔を迅速に行なうことができる。更には羽根板51,52の周方向他方側に側面55,56が設けられることで、回転力を効率よく削孔力に変換できるため、騒音の激しい打撃力に頼ることなく、回転力と推力による静かな削孔が可能となる。勿論、大きな礫に対応するために打撃力と推力による削孔も行われてもよい。
また本実施形態の削孔ビット4によれば、第一及び第二の羽根板51,52が第一の補強部53,第二の補強部54によって補強されるため、第一及び第二の羽根板51,52に大きな回転力及び推力が加えられる状況下でも削孔を行うことができる。
また本実施形態の削孔ビット4によれば、第一傾斜面62が第三方向に向かうにつれて後側に傾斜し(図7)、第二傾斜面72が第四方向に向かうにつれて後側に傾斜することで(図6)、削孔ビット4に加えられる推力によって挿通部材12の前側部分31が地山Mに突き刺さりやすい。このため迅速な削孔を行うことができる。
また特許文献1のように筒体の前側開口から突出させる突出体を筒体と一体に設ける場合には、筒体と結合するための補強を突出体に行う必要があるところ、本実施形態の削孔ビット4によれば、筒体11と別体の挿通部材12を筒体11の内部に挿通して、挿通部材12の前側部分31を筒体11の前側開口32から突出させることで、筒体11と結合するための補強を挿通部材12に施す必要がない。したがって上記の補強により隙間80,81を狭める必要がない。これにより隙間80,81を広く確保できるので、粉砕した繰粉を円滑に後方に排出できる。
また本実施形態の削孔ビット4によれば、削孔中にシャンクロッドSの動力が、凹部41内の凸部15から凸条部40に加えられることで、凸条部40に摩耗による窪みが生じ得るが、溝42が、上記の窪みに凸部15が強く噛み込むことを回避する遊間として機能する。このため凸部15が上記の窪みに強く噛み込むことで、挿通部材12を「筒体11の周方向一方側」に回転させることができなくなる事態を回避できる。したがって削孔後に挿通部材12を「筒体11の周方向一方側」に回転させて凹部41から凸部15を外すことを円滑に行うことができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々改変できる。
例えば、挿通部材12の前側部分31に形成する流路90は、上記実施形態に示した第一~第四流路90A,90B,90C,90Dに限定されず、流路90A,90B,90C,90D以外の流路90が形成されてもよく、流路90A,90B,90C,90Dのいずれかが省略されてもよい。
また挿通部材12の前側部分31の構造は、上記の軸部及び羽根板を備える構造に限定されず、挿通部材に回転力及び/又は推力が加えられることで、削孔の可能な様々な構造とされ得る。また筒体と挿通部材との間の隙間も前側部分の構造等に応じて種々設定され得る。
例えば上記実施形態では、挿通部材12の前側部分31に第一の羽根板51と第二の前記羽根板52とが設けられていたが、挿通部材12の前側部分31に設ける羽根板の数は1又は2以外の複数とされ得る。またこの場合においても、削孔ビットの正面視で筒体11の軸心T上に位置する軸部50を挿通部材12の前側部分31に設けて、上記正面視で羽根板を軸部50から「筒体11の径外側」へ延びるものとし、羽根板が、筒体11の軸心Tに平行な筒体の周方向他方側の側面を有するものとすることが好ましい。
また上記実施形態では、第一の補強部53が、第一の羽根板51及び軸部50から突出する第一突出部60と、第二の羽根板52から突出する第二突出部61とを備え、第二の補強部54が、第二の羽根板52及び軸部50から突出する第三突出部70と、第一の羽根板51から突出する第四突出部71とを備える例を示したが、第一の補強部53は、第一突出部60のみを備えるものであってもよく、第二の補強部54は、第三突出部70のみを備えるものであってもよい。また羽根板51,52の補強を要せずに削孔が可能な場合等には、第一の補強部53及び第二の補強部54は、必ずしも必要なく、省略されてもよい。
1 削孔装置
2 ロッド
3 パイプリーダー
4 削孔ビット
11 筒体
12 挿通部材
15 凸部
21 筒体の硬質刃体
30 挿通部材の空洞
31 挿通部材の前側部分
32 筒体の前側開口
40 凸条部
41 凹部
42 溝
50 軸部
50a 軸部の前端側縁
50b 軸部の前端側縁
51 第一の羽根板
51a 第一の羽根板の前端側縁
52 第二の羽根板
52a 第二の羽根板の前端側縁
53 第一の補強部
54 第二の補強部
55 第一の羽根板の筒体の周方向他方側の側面
56 第二の羽根板の筒体の周方向他方側の側面
57 羽根板の硬質刃体
60 第一突出部
61 第二突出部
62 第一傾斜面
62a 第一傾斜面の第二の羽根板側の側縁
63 第一湾曲面
70 第三突出部
71 第四突出部
72 第二傾斜面
72a 第二傾斜面の第一の羽根板側の側縁
73 第二湾曲面
80 隙間
81 隙間
J ジョイント
P パイプ
S シャンクロッド
T 筒体の軸心

Claims (8)

  1. 筒体と、
    前記筒体の内部に挿通される挿通部材とを備え、
    前記筒体は、前後に開口を有するものであって、前記筒体の内周面には、径内側に突出する凸部が設けられ、
    前記挿通部材の外周には、前後方向に延びる凸条部が設けられて、当該凸条部の前後方向中間部には、前記筒体の周方向一方側に凹む凹部が設けられ、
    前記挿通部材の前側部分が前記筒体の前側開口から突出するように前記筒体の内部に前記挿通部材が挿通された状態で、前記挿通部材を前記筒体の周方向他方側に回転させて、前記凹部に前記凸部を入れることで、前記挿通部材と共に前記筒体を前記周方向他方側に回転させることや、前記挿通部材と共に前記筒体を前後方向に移動させることが可能とされ、
    前記挿通部材を前記筒体の周方向一方側に回転させて、前記凹部から前記凸部を外すことで、前記挿通部材を後退させることが可能とされる削孔ビット。
  2. 前記挿通部材の前側部分には、軸部と、一又は複数の羽根板とが設けられており、
    前記削孔ビットの正面視において、前記軸部は前記筒体の軸心上に位置し、前記羽根板は前記軸部から前記筒体の径外側へ延びており、
    前記羽根板は、前記筒体の軸心に平行な前記周方向他方側の側面を有する請求項1に記載の削孔ビット。
  3. 前記挿通部材の前側部分には、第一の前記羽根板と、第二の前記羽根板と、第一の補強部と、第二の補強部とが設けられており、
    前記削孔ビットの正面視において、前記第一の羽根板は前記軸部から第一方向に延びており、前記第二の羽根板は、前記軸部から前記第一方向と逆向きの第二方向に延びており、
    前記第一の補強部は、前記第一の羽根板に対して前記周方向一方側に形成されたものであって、前記第一の羽根板及び前記軸部から突出する第一突出部と、前記第二の羽根板から突出する第二突出部とを備え、前記第一突出部の前端面は第一傾斜面によって構成され、前記第一突出部の前端面は第一湾曲面によって構成されており、
    前記第一傾斜面は、前記第一の羽根板の前端側縁とこれに連なる前記軸部の第一の前端側縁とから、前記第一方向及び前記第二方向に対して垂直な第三方向に延びるものであって、前記第三方向に向かうにつれて後側に傾斜しており、
    前記第一湾曲面は、前記第一傾斜面の前記第二の羽根板側の側縁から前記第二方向に延びるものであって、前記第二方向に向かうにつれて後側に湾曲しており、
    前記第二の羽根板の前記周方向他方側の側面は、前記第一湾曲面の側方で露出しており、
    前記第二の補強部は、前記第二の羽根板に対して前記周方向一方側に形成されたものであって、前記第二の羽根板及び前記軸部から突出する第三突出部と、前記第一の羽根板から突出する第四突出部とを備え、前記第三突出部の前端面は第二傾斜面によって構成され、前記第四突出部の前端面は第二湾曲面によって構成されており、
    前記第二傾斜面は、前記第一の羽根板の前端側縁とこれに連なる前記軸部の第二の前端側縁とから、前記第三方向と逆向きの第四方向に延びるものであって、前記第四方向に向かうにつれて後側に傾斜しており、
    前記第二湾曲面は、前記第二傾斜面の前記第一の羽根板側の側縁から前記第一方向に延びるものであって、前記第一方向に向かうにつれて後側に湾曲しており、
    前記第二の羽根板の前記周方向他方側の側面は、前記第二湾曲面の側方で露出しており、
    前記筒体と前記挿通部材との間には第一及び第二の隙間が形成されており、
    前記削孔ビットの正面視において、前記第一の隙間は前記第一湾曲面の外側に位置し、前記第二の隙間は前記第二湾曲面の外側に位置する請求項2に記載の削孔ビット。
  4. 前記羽根板の前端部には、超硬合金チップで形成された硬質刃体が設けられている請求項2に記載の削孔ビット。
  5. 前記筒体の前端面には、超硬合金チップで形成された複数の硬質刃体が前記筒体の周方向に間隔をあけて設けられている請求項1に記載の削孔ビット。
  6. 前記凹部の後側の空間は、前記凸条部の全幅に延びる溝によって構成される請求項1に記載の削孔ビット。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の削孔ビットと、
    ロッドと、
    筒状のパイプリーダーとを備え、
    前記ロッドの後端部がジョイントを介して削岩機のシャンクロッドに連結された状態で、前記ロッドがパイプの内部に挿通されて、前記パイプの後端部がジョイントの前部に嵌合され、前記パイプリーダーの後側が前記パイプの先端部に螺着され、
    前記筒体は、前記パイプリーダーに対して相対回転可能となるように前記パイプリーダーの前側に取り付けられ、
    前記挿通部材は、前記ロッドの前端部に螺着され、
    前記シャンクロッドが生じさせる動力により、
    前記挿通部材の前側部分が前記筒体の前側開口から突出するように前記筒体の内部に前記挿通部材が挿通された状態で、前記ロッド及び前記挿通部材を前記筒体の周方向他方側に回転させて、前記凹部に前記凸部を入れることと、
    前記凹部に前記凸部が入れられた状態で、前記ロッド、前記挿通部材、及び前記筒体を、前記筒体の周方向他方側に回転させることと、
    前記凹部に前記凸部が入れられた状態で、前記ロッド、前記挿通部材、及び前記筒体を前後方向に移動させることと、
    前記ロッド及び前記挿通部材を前記筒体の周方向一方側に回転させて、前記凹部から前記凸部を外すことと、
    前記凹部から前記凸部が外れた状態で、前記ロッド及び前記挿通部材を後退させて前記パイプから抜き出すことが可能とされる削孔装置。
  8. 前記ロッドは、中空管体から構成されるものであって、前記ロッドの前端部の外周面には雄ネジ部が形成され、
    前記挿通部材は、中空筒体から構成されるものであって、後側に開口する空洞を有しており、前記挿通部材の空洞の後側の内周面には、雌ネジ部が形成され、
    前記ロッドの前端部を前記挿通部材の空洞の後側に挿入して、前記雄ネジ部を前記雌ネジ部に螺合させることで、前記ロッドの前端部に前記挿通部材が螺着され、
    前記挿通部材の前側部分には、前記ロッドの空洞から前記挿通部材の空洞の前側に流入した流体を吐出するための流路が形成されている請求項7に記載の削孔装置。
JP2022082414A 2022-05-19 2022-05-19 削孔ビット、削孔装置 Active JP7152088B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022082414A JP7152088B1 (ja) 2022-05-19 2022-05-19 削孔ビット、削孔装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022082414A JP7152088B1 (ja) 2022-05-19 2022-05-19 削孔ビット、削孔装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7152088B1 true JP7152088B1 (ja) 2022-10-12
JP2023170568A JP2023170568A (ja) 2023-12-01

Family

ID=83593759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022082414A Active JP7152088B1 (ja) 2022-05-19 2022-05-19 削孔ビット、削孔装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7152088B1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06294281A (ja) * 1993-04-09 1994-10-21 Taisei Corp パイプルーフ用パイプの打設方法
JPH08121073A (ja) * 1994-08-31 1996-05-14 Tobishima Corp 鋼管先受け工法及び同工法に用いる装置
JP2001032664A (ja) * 1999-07-23 2001-02-06 Toho Kinzoku Co Ltd さく孔装置
JP2005042438A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Shinnikko Kk 地中削孔用補強管の埋設工法及び補強管用先頭管
JP2006037613A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Mitsubishi Materials Corp 堀削工具
JP2017190580A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 西松建設株式会社 地山補強工法における下孔削孔方法、及び地山補強工法
JP2018062805A (ja) * 2016-10-13 2018-04-19 有限会社海昌 芯材埋設工法
JP2022010648A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 東邦金属株式会社 削孔ビット、削孔装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06294281A (ja) * 1993-04-09 1994-10-21 Taisei Corp パイプルーフ用パイプの打設方法
JPH08121073A (ja) * 1994-08-31 1996-05-14 Tobishima Corp 鋼管先受け工法及び同工法に用いる装置
JP2001032664A (ja) * 1999-07-23 2001-02-06 Toho Kinzoku Co Ltd さく孔装置
JP2005042438A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Shinnikko Kk 地中削孔用補強管の埋設工法及び補強管用先頭管
JP2006037613A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Mitsubishi Materials Corp 堀削工具
JP2017190580A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 西松建設株式会社 地山補強工法における下孔削孔方法、及び地山補強工法
JP2018062805A (ja) * 2016-10-13 2018-04-19 有限会社海昌 芯材埋設工法
JP2022010648A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 東邦金属株式会社 削孔ビット、削孔装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023170568A (ja) 2023-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4270493B2 (ja) 地盤孔明機のリーマ装置
JP2004293142A (ja) 管埋設方法
JP7152088B1 (ja) 削孔ビット、削孔装置
JP4582477B2 (ja) 拡翼式掘削翼を備えた地盤改良装置及び芯材入り補強体の施工方法
US5687805A (en) Back reamer apparatus
US3369617A (en) Horizontal earth boring method
JP7066215B2 (ja) 削孔ビット、削孔装置
JP6895929B2 (ja) 削孔器具、棒状部材および削孔方法
JP4475497B2 (ja) 自穿孔ロックボルト及び自穿孔ロックボルトの施工方法
KR20020086575A (ko) 홀을 드릴링하기 위한, 특히 충격식 또는 회전 충격식드릴링하기 위한 장치
JP3726179B2 (ja) さく孔装置
JP4515164B2 (ja) 削孔装置および削孔方法
JP4983762B2 (ja) 掘削工具
JP2006348478A (ja) 鋼管の外周ビット
JP3755124B2 (ja) 削孔ビット
JP2004293135A (ja) 地盤孔明機のリーマ装置
JP2003301681A (ja) さく孔装置
JP3865344B2 (ja) 推進工法用拡径治具
JP3182389B2 (ja) 削孔工法
JP2920590B2 (ja) 穿孔装置
JP5011096B2 (ja) 破砕カッタ
JP4426949B2 (ja) 既設管の入れ替え工法
TWI333522B (ja)
JP3843820B2 (ja) 削孔ビット
KR101232324B1 (ko) 강관 압입용 접이식 헤드 커터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220527

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7152088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150