JP7151687B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド車や電気自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスとしては、複数の電気機器間を電気的に接続する電線と、その電線から放射される電磁波(電磁ノイズ)を吸収する電磁波吸収部材とを備えたものが知られている。この種のワイヤハーネスでは、フェライトコア等からなる電磁波吸収部材の貫通孔に電線を貫通させることで、電線の外周に電磁波吸収部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-130886号公報
ところで、上記ワイヤハーネスでは、低減したい電磁波が大きくなるほど、電磁波吸収部材が大型化する。このように大型化した電磁波吸収部材に電線を貫通させると、例えば車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材が振動し、その電磁波吸収部材の振動によって電線が揺さぶられ、電線が損傷するおそれがある。
本開示の目的は、電磁波吸収部材の振動を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、第1導電路と、前記第1導電路と並んで設けられた第2導電路と、前記第1導電路の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材と、前記第1導電路における前記電磁波吸収部材の設置領域において、前記第1導電路を前記第2導電路に固定する固定部材と、を有する。
本開示のワイヤハーネスによれば、電磁波吸収部材の振動を抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略平面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における3-3断面図)である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図(図3における4-4断面図)である。 図5は、変更例のワイヤハーネスを示す概略平面図である。 図6は、変更例のワイヤハーネスを示す概略平面図である。 図7は、変更例のワイヤハーネスを示す概略平面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、第1導電路と、前記第1導電路と並んで設けられた第2導電路と、前記第1導電路の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材と、前記第1導電路における前記電磁波吸収部材の設置領域において、前記第1導電路を前記第2導電路に固定する固定部材と、を有する。
この構成によれば、電磁波吸収部材の設けられた第1導電路が、電磁波吸収部材の設置領域において固定部材によって第2導電路に固定される。これにより、第1導電路とその第1導電路に並んで設けられた第2導電路とが、電磁波吸収部材の設置領域において一体化される。このため、電磁波吸収部材を、第1導電路と第2導電路とによって保持することができる。この結果、電磁波吸収部材を第1導電路のみで保持する場合に比べて、電磁波吸収部材を安定して保持することができる。よって、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材が振動することを抑制でき、電磁波吸収部材の振動に起因して第1導電路が損傷することを抑制できる。
ここで、本明細書における「電磁波吸収部材の設置領域」は、第1導電路が第2導電路に固定されることによって、電磁波吸収部材の振動を抑制することのできる領域のことをいう。本明細書における「電磁波吸収部材の設置領域」には、電磁波吸収部材の近傍の領域が含まれる。ここで、本明細書において「近傍」とは、例えばAの近傍であるときに、Aの近くであって、Aを含んでも含まなくてもよいことを示す概念であり、Aを含まない場合には、Aの端から電磁波吸収部材の長さ方向の寸法L1の3倍の長さ(3×L1)以内の範囲を意味する。
[2]前記第2導電路は、前記第1導電路よりも剛性が高いことが好ましい。この構成によれば、第1導電路を、その第1導電路よりも剛性の高い第2導電路と一体化することができる。これにより、剛性の高い第2導電路によって電磁波吸収部材を保持することができるため、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。これにより、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材が振動することをより抑制でき、電磁波吸収部材の振動に起因して第1導電路が損傷することをより抑制できる。
[3]前記第2導電路又は前記第1導電路に設けられた車体固定用の第1クランプを更に有し、前記固定部材は、前記第1クランプの近傍に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第2導電路又は第1導電路に設けられた車体固定用の第1クランプの近傍に、第1導電路を第2導電路に固定する固定部材が設けられる。これにより、第1クランプの近傍において、第1導電路が第2導電路に一体化される。このため、第1導電路及び第2導電路の一方に設けられた第1クランプにより、第1導電路及び第2導電路の双方を車体に固定することができる。この結果、第1導電路及び第2導電路の双方にクランプを設ける場合に比べて、部品点数を低減することができる。また、車体に対する第1クランプによる固定力によって、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。これにより、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材が振動することをより抑制でき、電磁波吸収部材の振動に起因して第1導電路が損傷することをより抑制できる。
[4]前記第2導電路又は前記第1導電路に設けられ、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと離れて設けられた第2クランプを更に有し、前記固定部材は、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと前記第2クランプとの間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第2導電路又は第1導電路に設けられた車体固定用の第1クランプと、第2導電路又は第1導電路に設けられた車体固定用の第2クランプとの間に、第1導電路を第2導電路に固定する固定部材が設けられる。これにより、第1クランプと第2クランプとの間において、第1導電路が第2導電路に一体化される。このため、第1導電路及び第2導電路の一方に設けられた第1クランプと第1導電路及び第2導電路の一方に設けられた第2クランプとにより、第1導電路及び第2導電路の双方を車体に固定することができる。この結果、第1導電路及び第2導電路の双方に一対のクランプを設ける場合に比べて、部品点数を低減することができる。また、車体に対する第1クランプ及び第2クランプによる固定力によって、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。これにより、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材が振動することをより抑制でき、電磁波吸収部材の振動に起因して第1導電路が損傷することをより抑制できる。
[5]前記電磁波吸収部材は、前記第1導電路の長さ方向において、前記第1クランプと前記第2クランプとの間に設けられており、前記第1クランプ及び前記第2クランプのうち前記第1クランプ側に片寄って設けられていることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材が第1クランプと第2クランプとの間に設けられるため、車体に対する第1クランプ及び第2クランプによる固定力によって、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。また、電磁波吸収部材が、第1クランプ及び第2クランプのうち一方の第1クランプ側に片寄って設けられる。これにより、第1クランプによる固定点に近い位置に電磁波吸収部材を設けることができるため、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。
[6]前記第1導電路の端部に接続されたコネクタを更に有し、前記固定部材は、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと前記コネクタとの間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第2導電路又は第1導電路に設けられた車体固定用の第1クランプとコネクタとの間に、第1導電路を第2導電路に固定する固定部材が設けられる。これにより、第1クランプとコネクタとの間において、第1導電路が第2導電路に一体化される。このため、第1クランプとコネクタとの間において、車両走行等に伴う電磁波吸収部材の振動を抑制できる。したがって、電磁波吸収部材の振動に起因してコネクタが損傷することを抑制できる。
[7]前記電磁波吸収部材は、前記第1導電路の外周に設けられており、前記固定部材は、前記電磁波吸収部材を前記第2導電路に固定するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材が固定部材により第2導電路に固定されることで、第1導電路が電磁波吸収部材を介して第2導電路に固定される。これにより、電磁波吸収部材を第1導電路と第2導電路とによって挟み込んだ状態で保持することができる。この結果、電磁波吸収部材をより安定して保持することができる。
[8]前記固定部材は、前記電磁波吸収部材の外周面を被覆するように形成されており、前記固定部材は、外表面に緩衝層を有することが好ましい。
この構成によれば、固定部材の緩衝層によって電磁波吸収部材の外周面が覆われるため、例えば電磁波吸収部材の外周面とその周辺部品との間に緩衝層を介在させることができる。これにより、電磁波吸収部材と周辺部品とが直接接触することを抑制できるため、電磁波吸収部材と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。また、固定部材が緩衝層を有するため、固定部材と緩衝層とを別部品で構成する場合に比べて、部品点数を低減することができる。
[9]前記固定部材は、粘着層を有するテープ部材であることが好ましい。この構成によれば、固定部材が粘着層を有するテープ部材で構成されるため、粘着層によって第2導電路の外周面等に粘着させつつ固定部材を巻き回すことができる。これにより、ワイヤハーネスの組立作業性を向上することができる。
[10]前記電磁波吸収部材は、前記第1導電路が貫通される貫通孔を有する環状の磁性体コアと、前記磁性体コアを収容するとともに前記第1導電路が貫通される貫通孔を有する環状のケースとを有することが好ましい。この構成によれば、磁性体コアがケースに収容されるため、磁性体コアがその周辺部品に接触して損傷することを抑制できる。
ここで、本明細書における「環」は、外縁形状が円形の円環、外縁形状が楕円形や長円形の環、外縁形状が多角形の多角形環、外縁形状が角丸多角形の環を含み、外縁形状が直線又は曲線で結ばれる任意の閉じた形状からなるものを言う。「環」は、平面視において貫通孔を有する形状であり、外縁形状と貫通孔の内周形状とが同じ形状であるものや、外縁形状と貫通孔の内周形状とが異なる形状であるものを含む。「環」は、貫通孔の貫通方向に沿って延びる所定の長さを有するものを含み、その長さの大小は問わない。また、本明細書における「環状」は、全体として環と見做せればよく、C字状のように一部に切り欠き等を有するものを含む。
[11]前記第1導電路は、1本又は複数本の第1電線と、前記第1電線の外周を包囲する第1外装部材とを有し、前記第2導電路は、1本又は複数本の第2電線と、前記第2電線の外周を包囲する第2外装部材とを有し、前記電磁波吸収部材は、前記第1外装部材の外周に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第1電線の外周を包囲する第1外装部材の外周に電磁波吸収部材が設けられる。このため、電磁波吸収部材が第1電線の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、電磁波吸収部材との接触に起因して第1電線が損傷することを好適に抑制できる。また、第2電線の外周が第2外装部材によって包囲されているため、電磁波吸収部材が第2電線の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、電磁波吸収部材との接触に起因して第2電線が損傷することを好適に抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器(機器)を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両Vに搭載されるものである。ワイヤハーネス10は、機器M1と機器M2とを電気的に接続する導電路20と、機器M3と機器M4とを電気的に接続する導電路30と、電磁波吸収部材40とを有している。
導電路20は、例えば、その長さ方向の一部が車両Vの床下を通る態様で機器M1から機器M2にかけて配索されている。機器M1及び機器M2の一例としては、機器M1が車両Vの前方寄りに設置されたインバータであり、機器M2が機器M1よりも車両Vの後方に設置された高圧バッテリである。インバータとしての機器M1は、例えば、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータは、高圧バッテリの直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリとしての機器M2は、例えば、百ボルト以上の電圧を供給可能なバッテリである。すなわち、本実施形態の導電路20は、高圧バッテリとインバータ間の高電圧のやりとりを可能とする高圧回路を構成している。
導電路30は、例えば、その長さ方向の一部が車両Vの床下を通る態様で機器M3から機器M4にかけて配索されている。機器M3及び機器M4の一例としては、機器M3が車両Vの前方寄りに設置されたリレーボックスであり、機器M4が車両Vの後方寄りに設置された低圧バッテリである。リレーボックスとしての機器M3は、低圧バッテリから供給された電圧を、車両Vに搭載された各種機器に分配する。低圧バッテリとしての機器M4は、上記高圧バッテリよりも低い(例えば、12ボルト)電圧を供給可能なバッテリである。すなわち、本実施形態の導電路30は、低圧バッテリから供給される低電圧に対応可能な低電回路を構成している。
ワイヤハーネス10は、例えば、導電路20と導電路30とが並列に延在するように配索された並列配索部位と、導電路20と導電路30とが互いに異なる方向に延在するように配索された個別配索部位とを有している。
図2に示すように、並列配策部位では、導電路20と導電路30とが並んで設けられている。並列配策部位では、例えば、導電路20と導電路30とが互いに平行に延びるように設けられている。並列配索部位は、例えば、その長さ方向の一部が車両Vの床下に配索されている。導電路20,30はそれぞれ、設定された配索経路に応じて二次元状又は三次元状に曲げられるように形成されている。ここで、本明細書における「平行」は、厳密に平行の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行の場合も含まれる。
(導電路20の構成)
図1に示すように、導電路20は、1本又は複数本(ここでは、2本)の電線21と、電線21の両端部に取り付けられた一対のコネクタC1と、複数の電線21を一括して包囲する外装部材25とを有している。各電線21の一端部はコネクタC1を介して機器M1と接続され、各電線21の他端部はコネクタC1を介して機器M2と接続されている。各電線21は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。各電線21は、例えば、ワイヤハーネス10の配策経路に応じて、二次元状又は三次元状に曲げられるように形成されている。本実施形態の各電線21は、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。各電線21は、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有しないノンシールド電線であってもよい。
(電線21の構成)
図3に示すように、各電線21は、導体よりなる芯線22と、芯線22の外周を被覆する絶縁被覆23とを有する被覆電線である。芯線22としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚り線、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。芯線22としては、例えば、撚り線、柱状導体や筒状導体を組み合わせて用いてもよい。柱状導体としては、例えば、単芯線やバスバなどを挙げることができる。本実施形態の芯線22は、撚り線である。芯線22の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
(芯線22の構成)
芯線22の長さ方向と直交する平面によって芯線22を切断した断面形状(つまり、横断面形状)は、任意の形状にすることができる。芯線22の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成されている。本実施形態の芯線22の横断面形状は、円形状に形成されている。
(絶縁被覆23の構成)
絶縁被覆23は、例えば、芯線22の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆23は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆23の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆23の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆23は、例えば、芯線22に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
(外装部材25の構成)
外装部材25は、全体として長尺の筒状をなしている。本実施形態の外装部材25は、円筒状に形成されている。外装部材25の内部空間には、電線21が収容されている。外装部材25としては、例えば、金属製又は樹脂製のパイプや、樹脂製のプロテクタ、樹脂等からなり可撓性を有するコルゲートチューブやゴム製の防水カバー又はこれらを組み合わせて用いることができる。金属製のパイプの材料としては、銅系、鉄系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。樹脂製のプロテクタやコルゲートチューブの材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
図2に示すように、本実施形態の外装部材25は、合成樹脂製のコルゲートチューブである。外装部材25は、例えば、複数の電線21の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。外装部材25は、例えば、その長さ方向に沿って環状凸部26と環状凹部27とが交互に連設された蛇腹構造を有している。
(導電路30の構成)
図1に示すように、導電路30は、例えば、1本又は複数本(ここでは、2本)の電線31と、電線31の外周を包囲する外装部材35とを有している。例えば、電線31の一端部は機器M3と接続され、電線31の他端部は機器M4と接続される。各電線31は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。各電線31は、例えば、ワイヤハーネス10の配策経路に応じて、二次元状又は三次元状に曲げられるように形成されている。本実施形態の電線31は、低電圧に対応可能な低圧電線である。電線31は、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有しないノンシールド電線であってもよい。
(電線31の構成)
図3に示すように、各電線31は、導体よりなる芯線32と、芯線32の外周を被覆する絶縁被覆33とを有する被覆電線である。芯線32としては、例えば、撚り線、柱状導体や筒状導体などを用いることができる。芯線32としては、例えば、撚り線、柱状導体や筒状導体を組み合わせて用いてもよい。柱状導体としては、例えば、単芯線やバスバなどを挙げることができる。本実施形態の芯線32は、撚り線である。芯線32の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
(芯線32の構成)
芯線32の横断面形状は、任意の形状にすることができる。芯線32の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成されている。本実施形態の芯線32の横断面形状は、円形状に形成されている。
(絶縁被覆33の構成)
絶縁被覆33は、例えば、芯線32の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆33は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆33の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆33の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆33は、例えば、芯線32に対する押出成形によって形成することができる。
(外装部材35の構成)
外装部材35は、全体として長尺の筒状をなしている。本実施形態の外装部材35は、円筒状に形成されている。外装部材35の内部空間には、電線31が収容されている。外装部材35としては、例えば、金属製又は樹脂製のパイプや、樹脂製のプロテクタ、樹脂等からなり可撓性を有するコルゲートチューブやゴム製の防水カバー又はこれらを組み合わせて用いることができる。本実施形態の外装部材35は、電線31よりも剛性の高い金属製のパイプである。外装部材35は、例えば、電線31よりも曲げ剛性の高い部材である。外装部材35は、例えば、外装部材25(コルゲートチューブ)よりも曲げ剛性の高い部材である。外装部材35の外周面は、例えば、平滑面に形成されている。
外装部材35の材料としては、例えば、外装部材25を構成する材料よりも機械的強度(剛性や硬度等)の高い材料を用いることができる。外装部材35の材料としては、例えば、銅系、鉄系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。本実施形態の外装部材35は、飛翔物や水滴から電線31を保護する保護機能を有するとともに、電線31を電磁波から保護する電磁シールド機能を有している。
(導電路20,30の構成)
導電路30は、例えば、導電路20よりも剛性が高い。例えば、外装部材35が外装部材25よりも剛性が高く形成されていることにより、導電路30が導電路20よりも剛性が高く形成されている。外装部材35は、例えば、以下のような方法により剛性が高められている。例えば、外装部材35は、外装部材25を構成する材料よりも機械的強度の高い材料によって構成されている。例えば、外装部材35の外周寸法は、外装部材25の外周寸法よりも大きく設定されている。本実施形態では、外装部材35の外径が外装部材25の外径よりも大きく設定されている。例えば、外装部材35の厚み(つまり、径方向に延びる寸法)は、外装部材25の厚みよりも厚く形成されている。
(ワイヤハーネス10の構成)
図2に示すように、例えば、導電路20に設けられた電磁波吸収部材40と、導電路30を車両V(図1参照)の車体に固定するクランプ70,80と、導電路20を導電路30に固定する固定部材90とを有している。
(電磁波吸収部材40の構成)
電磁波吸収部材40は、導電路20の長さ方向の一部に設けられている。電磁波吸収部材40は、電線21の長さ方向の一部に設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20と導電路30とが並列に配策される並列配策部位における導電路20に設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、外装部材25の外周に設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、外装部材25の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、複数の電線21の外周を一括して包囲するように設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、電線21から放射される電磁波(電磁ノイズ)の一部を吸収する。
なお、以下の説明では、単に「長さ方向」と記載した場合には、電線21の中心軸線が延びる方向を意味するものとし、単に「周方向」と記載した場合には、電線21の中心軸線の周方向を意味するものとする。また、以下の説明では、単に「径方向」と記載した場合には、電線21の中心軸線の径方向を意味するものとする。
電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、導電路30に設けられたクランプ70の近傍に設けられている。ここで、本明細書において「近傍」とは、例えばAの近傍であるときに、Aの近くであって、Aを含んでも含まなくてもよいことを示す概念であり、Aを含まない場合には、Aの端から電磁波吸収部材40の長さ方向の寸法L1の3倍の長さ(3×L1)以内の範囲を意味する。本実施形態の電磁波吸収部材40は、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70と離れて設けられている。例えば、電磁波吸収部材40は、クランプ70の端から長さ(3×L1)以内の領域に設けられている。
電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70とクランプ80との間に設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70,80のうちクランプ70側に片寄って設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70とコネクタC1との間に設けられている。電磁波吸収部材40は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70とコネクタC1とのうちクランプ70側に片寄って設けられている。
図4に示すように、電磁波吸収部材40は、例えば、複数の電線21が一括して貫通する貫通孔41を有している。電磁波吸収部材40は、例えば、貫通孔41を有することにより環状をなしている。貫通孔41は、例えば、電磁波吸収部材40を電線21の長さ方向に貫通するように形成されている。複数の電線21は、例えば、貫通孔41を貫通するように設けられている。外装部材25は、例えば、複数の電線21の外周を一括して包囲した状態で貫通孔41を貫通するように設けられている。
ここで、本明細書における「環」は、外縁形状が円形の円環、外縁形状が楕円形や長円形の環、外縁形状が多角形の多角形環、外縁形状が角丸多角形の環を含み、外縁形状が直線又は曲線で結ばれる任意の閉じた形状からなるものを言う。「環」は、平面視において貫通孔を有する形状であり、外縁形状と貫通孔の内周形状とが同じ形状であるものや、外縁形状と貫通孔の内周形状とが異なる形状であるものを含む。「環」は、貫通孔の貫通方向に沿って延びる所定の長さを有するものを含み、その長さの大小は問わない。また、本明細書における「環状」は、全体として環と見做せればよく、C字状のように一部に切り欠き等を有するものを含む。電磁波吸収部材40は、例えば、電線21の長さ方向から見た平面視において貫通孔41を有し、その貫通孔41の貫通方向に沿って延びる所定の長さを有する環状に形成されている。
電磁波吸収部材40は、例えば、環状をなす磁性体コア50と、磁性体コア50を収容し、環状をなすケース60とを有している。磁性体コア50は、複数の電線21が一括して貫通する貫通孔51を有している。ケース60は、複数の電線21が一括して貫通する貫通孔61を有している。貫通孔51と貫通孔61とによって電磁波吸収部材40の貫通孔41が構成されている。
(磁性体コア50の構成)
磁性体コア50は、例えば、貫通孔51を有することにより環状をなしている。磁性体コア50は、例えば、電線21の長さ方向の両端が開口する環状をなしている。本実施形態の磁性体コア50は、円環状に形成されている。貫通孔51は、例えば、磁性体コア50を長さ方向に貫通するように形成されている。
磁性体コア50は、例えば、電線21の周方向全周にわたって電線21に対して対向するように配置されることで、電線21から放射される電磁波を低減する機能を有している。磁性体コア50は、例えば、電線21から放射される電磁波を吸収し、この電磁波のエネルギーを振動等の力学的エネルギーや熱エネルギーに変換する。これにより、電線21から放射される電磁波が周辺の機器等に及ぼす悪影響が低減される。
ここで、本明細書における「対向」とは、面同士又は部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、2つの部分の間に、2つの部分とは別の部材が介在している場合と、2つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。
磁性体コア50は、例えば、軟磁性材料を含む成形体である。軟磁性材料としては、例えば、鉄(Fe)、鉄合金やフェライトなどを挙げることができる。鉄合金としては、例えば、Fe-ケイ素(Si)合金やFe-ニッケル(Ni)合金などを挙げることができる。磁性体コア50としては、例えば、フェライトコア、アモルファスコア、パーマロイコアを用いることができる。フェライトコアは、例えば、軟磁性を示すソフトフェライトからなる。ソフトフェライトとしては、例えば、ニッケル(Ni)と亜鉛(Zn)を含むフェライトやマンガン(Mn)と亜鉛(Zn)を含むフェライトを挙げることができる。磁性体コア50の材料は、例えば、低減したい電磁ノイズの周波数帯に応じて適宜選択することができる。
図3に示すように、本実施形態の磁性体コア50は、磁性体コア50の周方向全周にわたって連続して形成されており、閉環状に形成されている。すなわち、本実施形態の磁性体コア50には、磁性体コア50の軸線方向に沿って延びるスリットが形成されていない。本実施形態の磁性体コア50は一部品によって構成されている。なお、本実施形態では、磁性体コア50を一部品で構成するようにしたが、複数のコア材を組み合わせて環状をなす磁性体コア50を構成するようにしてもよい。例えば、磁性体コア50を、横断面半円状の一対のコア材を組み合わせて円環状に構成するようにしてもよい。
図4に示すように、磁性体コア50は、例えば、磁性体コア50の周方向及び軸線方向に沿って延びる外周面50Aと、磁性体コア50の軸線方向の両端に位置し、磁性体コア50の径方向に沿って延びる一対の側面50Bとを有している。一対の側面50Bは、例えば、外周面50Aと貫通孔51の内周面との間に設けられている。磁性体コア50の外周寸法は、例えば、外装部材25,35の外周寸法よりも大きく設定されている。
(ケース60の構成)
ケース60は、例えば、貫通孔61を有することにより環状をなしている。ケース60は、例えば、電線21の長さ方向の両端が開口する環状をなしている。本実施形態のケース60は、円環状に形成されている。貫通孔61は、例えば、ケース60を長さ方向に貫通するように形成されている。外装部材25は、例えば、複数の電線21の外周を一括して包囲した状態で貫通孔61を貫通するように設けられている。本実施形態の外装部材25は、貫通孔51,61によって構成された電磁波吸収部材40の貫通孔41を貫通するように設けられている。
ケース60は、例えば、ケース60の周方向及び軸線方向に沿って延びる周壁62と、ケース60の軸線方向の両端に位置し、ケース60の径方向に沿って延びる一対の側壁63とを有している。各側壁63には、その側壁63を軸線方向に貫通する貫通孔61が形成されている。各側壁63は、例えば、外装部材25の環状凹部27に嵌合する係止部64を有している。各係止部64は、例えば、外装部材25の長さ方向において環状凸部26と係止するように設けられている。この係止部64と環状凸部26との係止により、外装部材25の長さ方向におけるケース60の移動を規制することができる。
係止部64の先端面は、例えば、環状凹部27の外周面に接触するように形成されている。係止部64は、例えば、電線21の長さ方向における両側が環状凸部26の側面に挟まれている。係止部64は、例えば、環状凸部26の側面と対向している。係止部64は、例えば、環状凸部26の側面と接触している。係止部64は、例えば、貫通孔61の周方向全周にわたって連続して形成されていてもよいし、貫通孔61の周方向の一部に形成されていてもよい。
ケース60は、磁性体コア50を収容する収容部65を有している。収容部65は、磁性体コア50を収容可能な大きさに形成されている。収容部65は、例えば、貫通孔61と連通するように形成されている。収容部65は、例えば、周壁62の内周面と側壁63の内周面とによって囲まれた空間によって構成されている。収容部65は、例えば、磁性体コア50の外周面50Aを包囲するように形成されている。例えば、周壁62は、磁性体コア50の外周面50Aを被覆するように形成されている。周壁62の内周面は、例えば、磁性体コア50の外周面50Aと対向するように形成されている。収容部65は、例えば、磁性体コア50の側面50Bを包囲するように形成されている。各側壁63は、例えば、磁性体コア50の側面50Bを被覆するように形成されている。各側壁63の内周面は、例えば、磁性体コア50の側面50Bと対向するように形成されている。
本実施形態のケース60は、収容部65内に磁性体コア50を収容した状態で、係止部64を外装部材25の環状凹部27に嵌合させることにより、外装部材25の外周に取り付けられている。このとき、磁性体コア50は、例えば、ケース60の収容部65と外装部材25の外周面とによって保持されている。
ケース60は、例えば、ケース60の軸線方向に沿って延びるスリットを有していてもよいし、ケース60の軸線方向に沿って延びるスリットを有していなくてもよい。ケース60を一部品で構成してもよいし、ケース60を複数の部品を組み合わせて構成するようにしてもよい。
なお、ケース60の材料としては、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。ケース60の材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
(クランプ70の構成)
図2に示すように、クランプ70は、例えば、導電路20,30のうち導電路30の外周に設けられている。クランプ70は、例えば、外装部材35の外周面に取り付けられている。
クランプ70は、例えば、導電路20と導電路30とが並列に配策される並列配策部位に設けられている。クランプ70は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40の近傍に設けられている。クランプ70は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40と離れて設けられている。すなわち、クランプ70は、電磁波吸収部材40と接触しないように設けられている。クランプ70は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40よりもコネクタC1から離れた位置に設けられている。
クランプ70は、例えば、導電路30を保持する保持部71と、車体に固定される固定部72とを有している。クランプ70は、例えば、保持部71と固定部72とが一体に形成された単一部品である。クランプ70の材料としては、例えば、樹脂材料や金属材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。金属材料としては、例えば、鉄系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。
保持部71は、例えば、外装部材35の外周面を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。例えば、保持部71は、外装部材35の外側に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の保持部71は、円筒状に形成されている。
固定部72は、例えば、保持部71の外周面から保持部71の径方向外側に突出するように形成されている。固定部72は、例えば、車両V(図1参照)の車体パネルに固定される。固定部72が車体パネルに固定されることにより、保持部71に保持された導電路30が車体に固定される。
(クランプ80の構成)
クランプ80は、例えば、導電路20,30のうち導電路30の外周に設けられている。クランプ80は、例えば、外装部材35の外周面に取り付けられている。
クランプ80は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70と離れて設けられている。クランプ80は、導電路20と導電路30とが並列に配策される並列配策部位に設けられている。クランプ80は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40の近傍に設けられている。但し、クランプ80は、クランプ70よりも電磁波吸収部材40から離れて設けられている。すなわち、クランプ80と電磁波吸収部材40との間の距離は、クランプ70と電磁波吸収部材40との間の距離よりも長い。換言すると、電磁波吸収部材40は、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70,80のうちクランプ70側に片寄って設けられている。クランプ80は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40とコネクタC1との間に設けられている。
クランプ80は、例えば、導電路30を保持する保持部81と、車体に固定される固定部82とを有している。クランプ80は、例えば、保持部81と固定部82とが一体に形成された単一部品である。クランプ80の材料としては、例えば、樹脂材料や金属材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。金属材料としては、例えば、鉄系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。
保持部81は、例えば、外装部材35の外周面を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。例えば、保持部81は、外装部材35の外側に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の保持部81は、円筒状に形成されている。
固定部82は、例えば、保持部81の外周面から保持部81の径方向外側に突出するように形成されている。固定部82は、例えば、車両V(図1参照)の車体パネルに固定される。固定部82が車体パネルに固定されることにより、保持部81に保持された導電路30が車体に固定される。
(固定部材90の構成)
固定部材90は、導電路20における電磁波吸収部材40の設置領域において、導電路20を導電路30に固定するように形成されている。ここで、本明細書における「電磁波吸収部材40の設置領域」は、導電路20が導電路30に固定されることによって、電磁波吸収部材40の振動を抑制することのできる領域のことをいう。本明細書における「電磁波吸収部材40の設置領域」には、電磁波吸収部材40の近傍の領域が含まれる。導電路20は、例えば、固定部材90により導電路30に固定されることによって、導電路30と一体化されている。
固定部材90は、例えば、導電路20と導電路30とが並列に配策される並列配策部位に設けられている。固定部材90は、例えば、電磁波吸収部材40の近傍において、導電路20を導電路30に固定するように設けられている。固定部材90は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、コネクタC1とクランプ70との間に設けられている。固定部材90は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70とクランプ80との間に設けられている。固定部材90は、例えば、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70,80のうちクランプ70側に片寄って設けられている。
固定部材90は、例えば、電磁波吸収部材40を介して導電路20を導電路30に固定するように形成されている。例えば、固定部材90は、導電路20に取り付けられた電磁波吸収部材40を導電路30に固定するように形成されている。固定部材90は、例えば、導電路20に取り付けられた電磁波吸収部材40と、導電路20と並列に配策された導電路30とを一つにまとめるように、電磁波吸収部材40の外周面と導電路30の外周面とにわたって巻き回されている。固定部材90は、例えば、電磁波吸収部材40の外周と導電路30の外周とを一括して包囲するように形成されている。
図3及び図4に示すように、固定部材90は、例えば、1本のテープ部材91が電磁波吸収部材40と導電路30の外装部材35とに巻き回されて形成されている。テープ部材91は、例えば、粘着層92と、外表面に形成された緩衝層93とを有している。粘着層92としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤を用いることができる。緩衝層93は、例えば、粘着層92と一体に形成されている。緩衝層93は、例えば、電磁波吸収部材40よりも衝撃吸収性及びクッション性に優れている。緩衝層93は、例えば、外装部材25よりも衝撃吸収性及びクッション性に優れている。緩衝層93は、例えば、電磁波吸収部材40よりも吸音性に優れている。緩衝層93は、例えば、外装部材25よりも吸音性に優れている。緩衝層93としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート不織布などからなる布層を用いることができる。緩衝層93としては、例えば、発泡樹脂からなる樹脂層を用いることができる。発泡樹脂における気泡構造は、連続気泡構造であってもよいし、独立気泡構造であってもよい。発泡樹脂としては、例えば、発泡ウレタンや発泡ポリエチレンなどを用いることができる。なお、テープ部材91は、粘着層92と緩衝層93との間に他の層を有していてもよい。
テープ部材91は、例えば、粘着層92を径方向内側に向けた状態で、電磁波吸収部材40の外周面及び外装部材35の外周面に対して巻き回されている。テープ部材91の粘着層92は、例えば、電磁波吸収部材40のケース60の外周面に接触するとともに、外装部材35の外周面に接触している。テープ部材91は、例えば、ケース60の外周面(具体的には、周壁62の外周面)と外装部材35の外周面とにわたって連続的に巻き回されている。図3に示すように、テープ部材91は、ケース60の外周面と外装部材35の外周面との間に架け渡されるように形成されている。テープ部材91は、例えば、ケース60の外周と外装部材35の外周とを一括して包囲するように形成されている。テープ部材91は、例えば、ケース60の外周と外装部材35の外周とを周方向全周にわたって包囲するように形成されている。
テープ部材91は、例えば、ケース60の外周面を被覆するとともに、外装部材35の外周面を被覆している。テープ部材91は、例えば、ケース60の外周面と外装部材35の外周面とを、導電路20と導電路30とが互いに接近する方向(以下、「接近方向」という。)に締め付けるように被覆している。このようにテープ部材91によって接近方向に締め付けることによって、電磁波吸収部材40が導電路30に固定され、導電路20が電磁波吸収部材40を介して導電路30に固定されている。このとき、電磁波吸収部材40の周方向の一部は、例えば、導電路20と導電路30とによって径方向両側から挟み込むように保持されている。例えば、ケース60の外周面の一部は、外装部材35の外周面に接触している。
テープ部材91は、例えば、ケース60の外周面から外装部材35の外周面にかけて連続的に巻かれている。テープ部材91は、例えば、導電路20,30の長さ方向の所定範囲におけるケース60及び外装部材35の外周面に対して連続的に巻かれている。
図4に示すように、テープ部材91は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。ここで、オーバーラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向における所定部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。オーバーラップ巻きの構造としては、例えば、ハーフラップ巻きの構造であることが好ましい。ここで、ハーフラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向において略半分となる部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。
図2に示すように、本実施形態のテープ部材91は、電磁波吸収部材40の近傍に設けられたクランプ70の外周には巻き回されていない。すなわち、テープ部材91は、導電路20,30の長さ方向において、クランプ70と離れて設けられている。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、導電路20と、導電路20と並んで設けられた導電路30と、導電路20の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材40と、導電路20における電磁波吸収部材40の設置領域において、導電路20を導電路30に固定する固定部材90とを有する。
この構成によれば、電磁波吸収部材40の設けられた導電路20が、電磁波吸収部材40の設置領域において固定部材90によって導電路30に固定される。これにより、導電路20とその導電路20に並んで設けられた導電路30とが、電磁波吸収部材40の設置領域において一体化される。このため、電磁波吸収部材40を、導電路20と導電路30とによって保持することができる。この結果、電磁波吸収部材40を導電路20のみで保持する場合に比べて、電磁波吸収部材40を安定して保持することができる。よって、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材40が振動することを抑制でき、電磁波吸収部材40の振動に起因して導電路20(特に、電線21)が損傷することを抑制できる。
(2)導電路30の剛性を、導電路20の剛性よりも高くした。これにより、導電路20を、剛性の高い導電路30と一体化することができる。これにより、剛性の高い導電路30によって電磁波吸収部材40を保持することができるため、電磁波吸収部材40をより安定して保持することができる。これにより、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材40が振動することをより抑制でき、電磁波吸収部材40の振動に起因して電線21が損傷することをより抑制できる。
(3)導電路30に車体固定用のクランプ70を設け、そのクランプ70の近傍に固定部材90を設けた。これにより、クランプ70の近傍において、導電路20が導電路30に一体化される。このため、導電路30に設けられたクランプ70により、導電路20及び導電路30の双方を車体に固定することができる。この結果、導電路20及び導電路30の双方にクランプ70を設ける場合に比べて、部品点数を低減することができる。
また、例えば導電路20の配策スペースが狭く、導電路20に対してクランプを設けることができない場合であっても、導電路30に設けられたクランプ70によって導電路20を車体に固定することができる。
さらに、車体に対するクランプ70による固定力によって、電磁波吸収部材40をより安定して保持することができる。これにより、車両走行等に伴う振動に起因して電磁波吸収部材40が振動することをより抑制でき、電磁波吸収部材40の振動に起因して電線21が損傷することをより抑制できる。
(4)導電路20の長さ方向においてクランプ70とクランプ80との間に、導電路20を導電路30に固定する固定部材90を設けた。これにより、クランプ70とクランプ80との間において、導電路20が導電路30に一体化される。このため、導電路30に設けられたクランプ70,80により、導電路20及び導電路30の双方を車体に固定することができる。この結果、導電路20及び導電路30のそれぞれに一対のクランプ70を設ける場合に比べて、部品点数を低減することができる。また、車体に対するクランプ70,80による固定力によって、電磁波吸収部材40をより安定して保持することができる。
(5)電磁波吸収部材40を、導電路20の長さ方向において、クランプ70とクランプ80との間に設け、クランプ70,80のうちクランプ70側に片寄って設けた。この構成によれば、クランプ70による固定点に近い位置に電磁波吸収部材40を設けることができるため、電磁波吸収部材40をより安定して保持することができる。
(6)固定部材90を、導電路20の長さ方向においてクランプ70とコネクタC1との間に設けた。これにより、クランプ70とコネクタC1との間において、導電路20が導電路30に一体化される。このため、クランプ70とコネクタC1との間において、車両走行等に伴う電磁波吸収部材40の振動を抑制できる。したがって、電磁波吸収部材40の振動に起因してコネクタC1が揺さぶられることを抑制できる。この結果、電磁波吸収部材40の振動に起因してコネクタC1が損傷することを抑制できる。
(7)電磁波吸収部材40を導電路20の外周に設けた。また、固定部材90を、電磁波吸収部材40を導電路30に固定するように形成した。この構成によれば、電磁波吸収部材40が固定部材90により導電路30に固定されることで、導電路20が電磁波吸収部材40を介して導電路30に固定される。これにより、電磁波吸収部材40を導電路20と導電路30とによって挟み込んだ状態で保持することができる。この結果、電磁波吸収部材40をより安定して保持することができる。
(8)固定部材90を、電磁波吸収部材40の外周面を被覆するように形成した。固定部材90の外表面に緩衝層93を設けた。この構成によれば、緩衝層93によって電磁波吸収部材40の外周面が覆われるため、例えば電磁波吸収部材40の外周面とその周辺部品との間に緩衝層93を介在させることができる。これにより、電磁波吸収部材40と周辺部品とが直接接触することを抑制できるため、電磁波吸収部材40と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。また、固定部材90が緩衝層93を有するため、固定部材90と緩衝層93とを別部品で構成する場合に比べて、部品点数を低減することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、固定部材90によって、電磁波吸収部材40を介して導電路20を導電路30に固定するようにしたが、固定部材90を設ける位置はこれに限定されない。例えば、導電路20における電磁波吸収部材40の設置領域内であれば、固定部材90を設ける位置は特に限定されない。例えば、固定部材90は、電磁波吸収部材40の近傍に設けられることが好ましい。
例えば、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40から離れた位置に固定部材90を設けるようにしてもよい。この場合の固定部材90は、電磁波吸収部材40の外周面を被覆していない。
・例えば図5に示すように、導電路20,30の長さ方向において電磁波吸収部材40と離れた位置の外装部材25を外装部材35に固定するように固定部材90を形成するようにしてもよい。本変更例の固定部材90は、導電路20,30の長さ方向において、電磁波吸収部材40とクランプ80との間に設けられている。本変更例の固定部材90は、電磁波吸収部材40の近傍に位置して電磁波吸収部材40から露出する外装部材25と、その外装部材25と並列に配策された外装部材35とを一つにまとめるように、外装部材25の外周面と外装部材35の外周面とにわたって巻き回されている。この固定部材90により、外装部材25は、電磁波吸収部材40の近傍において外装部材35と一体化されている。固定部材90は、例えば、外装部材25の外周面と外装部材35の外周面とにわたって連続的に巻き回されている。固定部材90は、外装部材25の外周面と外装部材35の外周面との間に架け渡されるように形成されている。固定部材90は、例えば、外装部材25の外周と外装部材35の外周とを一括して包囲するように形成されている。固定部材90は、例えば、外装部材25の外周と外装部材35の外周とを周方向全周にわたって包囲するように形成されている。
この構成によれば、電磁波吸収部材40の近傍において、導電路20と導電路30とが固定部材90により一体化される。これにより、2つの導電路20,30によって電磁波吸収部材40を保持できるため、電磁波吸収部材40を安定して保持することができる。
・例えば図6に示すように、導電路20,30の長さ方向においてクランプ70と重なる位置に固定部材90を設けるようにしてもよい。本変更例の固定部材90は、電磁波吸収部材40の近傍に位置して電磁波吸収部材40から露出する外装部材25を、クランプ70及びそのクランプ70の近傍に位置してクランプ70から露出する外装部材35に固定するように形成されている。固定部材90は、例えば、外装部材25とクランプ70及び外装部材35とを一つにまとめるように、外装部材25の外周面とクランプ70の外周面と外装部材35の外周面とにわたって巻き回されている。この固定部材90により、外装部材25は、クランプ70及び外装部材35と一体化されている。固定部材90は、例えば、外装部材25の外周面とクランプ70の外周面とにわたって連続的に巻き回されるとともに、外装部材25の外周面と外装部材35の外周面とにわたって連続的に巻き回されている。固定部材90は、例えば、クランプ70の外周面を被覆するように形成されている。但し、固定部材90は、例えば、クランプ70の固定部72に干渉しないように形成されている。すなわち、固定部材90は、固定部72を被覆しないように形成されている。
この構成によれば、電磁波吸収部材40の近傍において、固定部材90により、クランプ70を介して導電路20と導電路30とが一体化される。これにより、2つの導電路20,30によって電磁波吸収部材40を保持できるとともに、車体に対するクランプ70の固定力によっても電磁波吸収部材40を保持できる。また、クランプ70を介して導電路20,30が一体化されるため、クランプ70を車体に固定することにより導電路20,30の双方を好適に車体に固定することができる。
・例えば、導電路20,30の長さ方向においてクランプ80と重なる位置に固定部材90を設けるようにしてもよい。この場合の固定部材90は、電磁波吸収部材40と離れた位置の外装部材25を、クランプ80及びそのクランプ80の近傍に位置してクランプ80から露出する外装部材35に固定するように形成される。
・上記実施形態及び上記各変更例において、導電路20,30の長さ方向における固定部材90の形成範囲を拡張又は縮小してもよい。例えば、図5及び図6に示した変更例において、導電路20,30の長さ方向における固定部材90の形成範囲を、電磁波吸収部材40の外周面を被覆する範囲まで拡張してもよい。
・上記実施形態では、導電路30にクランプ70を設けるようにしたが、これに限定されない。
例えば図7に示すように、導電路20にクランプ70を設けるようにしてもよい。例えば、外装部材25の外周面にクランプ70を設けるようにしてもよい。この場合であっても、クランプ70は、例えば、電磁波吸収部材40の近傍に設けられる。
・上記実施形態では、導電路20にクランプ80を設けるようにしたが、これに限定されない。
例えば図7に示すように、導電路20にクランプ80を設けるようにしてもよい。例えば、外装部材25の外周面にクランプ80を設けるようにしてもよい。この場合であっても、クランプ80は、例えば、導電路20の長さ方向において電磁波吸収部材40とコネクタC1との間に設けられる。
・上記実施形態では、クランプ70,80を1つの導電路30に設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、クランプ70を導電路30に設け、クランプ80を導電路20に設けるようにしてもよい。例えば、クランプ70を導電路20に設け、クランプ80を導電路30に設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、クランプ70の近傍に電磁波吸収部材40を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、クランプ80の近傍に電磁波吸収部材40を設けるようにしてもよい。すなわち、クランプ70,80のうちコネクタC1に近い側のクランプ80の近傍に電磁波吸収部材40を設けるようにしてもよい。
・上記実施形態におけるクランプ80を省略してもよい。
・上記実施形態におけるクランプ70を省略してもよい。
・上記実施形態のテープ部材91における緩衝層93を省略してもよい。
・上記実施形態では、固定部材90をテープ部材91で構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、固定部材90として、金属バンドや樹脂製の結束バンドを用いることができる。
・上記実施形態では、第1外装部材として合成樹脂製のコルゲートチューブからなる外装部材25に具体化し、第2外装部材として金属製のパイプからなる外装部材35に具体化したが、これに限定されない。例えば、第1外装部材として合成樹脂製のコルゲートチューブからなる外装部材25に具体化し、第2外装部材として合成樹脂製のコルゲートチューブからなる外装部材35に具体化してもよい。
・上記実施形態では、外装部材35の外周寸法を、外装部材25の外周寸法よりも大きく形成したが、これに限定されない。例えば、外装部材35の外周寸法を、外装部材25の外周寸法と同じ寸法に形成してもよいし、外装部材25の外周寸法よりも小さく形成してもよい。
・上記実施形態では、外装部材35の厚みを、外装部材25の厚みよりも厚く形成したが、これに限定されない。例えば、外装部材35の厚みを、外装部材25の厚みと同じ厚さに形成してもよいし、外装部材25の厚みよりも薄く形成してもよい。
・上記実施形態では、外装部材35を金属製のパイプで構成し、外装部材25を合成樹脂製のコルゲートチューブで構成することで、外装部材35の剛性を外装部材25の剛性よりも高くなるようにしたが、これに限定されない。例えば、外装部材35を合成樹脂製のコルゲートチューブで構成し、そのコルゲートチューブの長さ方向の略全長にわたってテープ部材を巻き回すことにより、外装部材35の剛性を外装部材25の剛性よりも高くするようにしてもよい。この場合の外装部材35としては、例えば、軸線方向に沿って延びるスリットを有するコルゲートチューブを用いることができる。この場合には、上記テープ部材が、外装部材35の剛性を高める機能と、コルゲートチューブのスリットを閉塞する機能との2つの機能を果たすことができる。
・上記実施形態では、外装部材35の剛性を外装部材25の剛性よりも高くすることで、導電路30の剛性を導電路20の剛性よりも高くなるようにした。これに限らず、例えば、電線31の剛性を電線21の剛性よりも高くすることで、導電路30の剛性を導電路20の剛性よりも高くしてもよい。
・上記実施形態では、導電路30の剛性を導電路20の剛性よりも高くしたが、これに限定されない。例えば、導電路30の剛性を、導電路20の剛性と同じ剛性としてもよいし、導電路20の剛性よりも低くしてもよい。
・上記実施形態では、電磁波吸収部材40を、磁性体コア50とケース60とによって構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、磁性体コア50の外周面50Aとケース60の内周面との間に緩衝部材を設けるようにしてもよい。例えば、ケース60を省略してもよい。この場合には、磁性体コア50のみによって電磁波吸収部材40が構成される。
・上記実施形態では、外装部材25の内部に収容される電線21が2本であったが、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線21の本数は変更することができる。例えば、外装部材25の内部に収容される電線21は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
・上記実施形態では、外装部材35の内部に収容される電線31が2本であったが、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線31の本数は変更することができる。例えば、外装部材35の内部に収容される電線31は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
・上記実施形態における外装部材35に電線31以外の電線を収容してもよい。例えば、外装部材35に電線21を収容してもよい。この場合には、例えば、外装部材35に収容された電線21,31のうち電線21が外装部材35の所定部位から導出され、その導出された電線21が外装部材25に収容される。そして、電線21の収容された外装部材25が、電線21,31の収容された外装部材35と並列に配策される。
・上記実施形態では、導電路20を、電線21と外装部材25とによって構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、外装部材25の内部に電磁シールド部材を設けるようにしてもよい。電磁シールド部材は、例えば、複数の電線21を一括して包囲するように設けられる。電磁シールド部材は、例えば、外装部材25の内周面と電線21の外周面との間に設けられる。電磁シールド部材としては、例えば、可撓性を有する編組線や金属箔を用いることができる。編組線としては、複数の金属素線が編成された編組線や、金属素線と樹脂素線とを組み合わせて編成された編組線を用いることができる。金属素線の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。樹脂素線としては、例えば、パラ系アラミド繊維等の絶縁性及び耐剪断性に優れた強化繊維を用いることができる。
例えば、導電路20から外装部材25を省略してもよい。この場合には、例えば、電線21のみによって導電路20が構成される。この場合には、例えば、電線21の外周に電磁波吸収部材40が設けられる。
・上記実施形態では、導電路30を、電線31と外装部材35とによって構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、外装部材35の内部に電磁シールド部材を設けるようにしてもよい。電磁シールド部材は、例えば、複数の電線31を一括して包囲するように設けられる。電磁シールド部材は、例えば、外装部材35の内周面と電線31の外周面との間に設けられる。電磁シールド部材としては、例えば、可撓性を有する編組線や金属箔を用いることができる。
例えば、導電路30から外装部材35を省略してもよい。この場合には、例えば、電線31のみによって導電路30が構成される。この場合には、例えば、電線31の外周に固定部材90が設けられる。
・上記実施形態の電線21をシールド電線に変更してもよい。
・上記実施形態の電線21を低圧電線に変更してもよい。
・上記実施形態の電線31をシールド電線に変更してもよい。
・上記実施形態の電線31を高圧電線に変更してもよい。
・上記実施形態における電磁波吸収部材40の数及び設置位置は特に限定されない。例えば、ワイヤハーネス10に対して2個以上の電磁波吸収部材40を設けてもよい。
・車両Vにおける機器M1~M4の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
C1 コネクタ
L1 寸法
M1-M4 機器
V 車両
10 ワイヤハーネス
20 導電路
21 電線
22 芯線
23 絶縁被覆
25 外装部材
26 環状凸部
27 環状凹部
30 導電路
31 電線
32 芯線
33 絶縁被覆
35 外装部材
40 電磁波吸収部材
41 貫通孔
50 磁性体コア
50A 外周面
50B 側面
51 貫通孔
60 ケース
61 貫通孔
62 周壁
63 側壁
64 係止部
65 収容部
70 クランプ
71 保持部
72 固定部
80 クランプ
81 保持部
82 固定部
90 固定部材
91 テープ部材
92 粘着層
93 緩衝層

Claims (7)

  1. 第1導電路と、
    前記第1導電路と並んで設けられた第2導電路と、
    前記第1導電路の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材と、
    前記第1導電路における前記電磁波吸収部材の設置領域において、前記第1導電路を前記第2導電路に固定する固定部材と、
    前記第2導電路のみに設けられた車体固定用の第1クランプ及び第2クランプとを有し、
    前記第2クランプは、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと離れて設けられており、
    前記電磁波吸収部材は、前記第1導電路の長さ方向において、前記第1クランプと前記第2クランプとの間に設けられており、前記第1クランプ及び前記第2クランプのうち前記第1クランプ側に片寄って設けられており、
    前記第2導電路は前記第1導電路よりも剛性が高く、
    前記第1クランプ及び前記第2クランプは、前記第2導電路のみを保持する円筒状の保持部と、前記保持部の外周面から前記保持部の径方向外側に突出するように形成されて車体に固定される固定部とから構成され、
    前記電磁波吸収部材は、前記第1クランプの前記保持部の外周面と径方向に重ならない位置に設けられており、
    前記固定部材は、粘着層を有するテープ部材であり、前記第1導電路における前記電磁波吸収部材の設置領域において、前記第1導電路の外周と前記第2導電路の外周とを一括して包囲するように巻き回されているワイヤハーネス。
  2. 前記固定部材は、前記第1クランプの近傍に設けられている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記固定部材は、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと前記第2クランプとの間に設けられている請求項に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記第1導電路の端部に接続されたコネクタを更に有し、
    前記固定部材は、前記第1導電路の長さ方向において前記第1クランプと前記コネクタとの間に設けられている請求項又は請求項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記固定部材は、前記電磁波吸収部材の外周面を被覆するように形成されており、
    前記固定部材は、外表面に緩衝層を有する請求項1から請求項のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記電磁波吸収部材は、前記第1導電路が貫通される貫通孔を有する環状の磁性体コアと、前記磁性体コアを収容するとともに前記第1導電路が貫通される貫通孔を有する環状のケースとを有する請求項1から請求項のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記第1導電路は、1本又は複数本の第1電線と、前記第1電線の外周を包囲する第1外装部材とを有し、
    前記第2導電路は、1本又は複数本の第2電線と、前記第2電線の外周を包囲する第2外装部材とを有し、
    前記電磁波吸収部材は、前記第1外装部材の外周に設けられている請求項1から請求項のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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