JP2002034116A - シールドカプラーおよびその製造方法 - Google Patents

シールドカプラーおよびその製造方法

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JP2002034116A
JP2002034116A JP2000217517A JP2000217517A JP2002034116A JP 2002034116 A JP2002034116 A JP 2002034116A JP 2000217517 A JP2000217517 A JP 2000217517A JP 2000217517 A JP2000217517 A JP 2000217517A JP 2002034116 A JP2002034116 A JP 2002034116A
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coupler
conductive sheet
shield
conductive
protective tube
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Masayuki Sato
正行 佐藤
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールドカプラーを構成する各種部材と一体
にカプラー本体をインサート成形することにより、水密
性と電磁シールドに優れ、しかも組付け作業の簡略化と
効率化を図り得るシールドカプラーおよびシールドカプ
ラーの製造方法を提供する。 【解決手段】 シールドカプラー1は、棒状の成形治具
21に導電性シート13や保護管12、更に導電シェル14等を
装着した後、金型にセットしてカプラー本体11をインサ
ート成形し、導電性シート13の端部13aをシールドター
ミナル15によって導電シェル14に接続した後、筐体2に
組付けて導電シェル14を筐体2に圧接させる。成形治具
21を抜き取った後に電線4を配線するのであるが、カプ
ラー本体11と導電性シート13、導電シェル14との接合面
が密着しているので水密性が向上し、水分の浸潤による
絶縁性の低下、ノイズ漏洩を確実に防止できる。カプラ
ー本体11と他の部材が一体化されているので、組付け
作業が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被取付体、例えば筐
体内に組付けられた電子機器等に接続される電線を電磁
シールドするとともに、水分の浸潤を防止するように構
成したシールドカプラーと、シールドカプラーの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】現代の車両は、走行制御等を電子制御に
より行うように構成されていて、CPUを始め高度な機
能を有する電子機器が装備されている。そして、電子機
器間はワイヤーハーネス等により接続されるのである
が、誤動作を防止するためにはワイヤーハーネスや電線
を電磁シールドする必要がある。一方、自動車等の車両
は使用環境が厳しく、雨中を走行する際、或いは洗車等
の際に電子機器に水分を浸潤させてはならない。そこ
で、従来から種々のシールドカプラーが提案されている
が、以下に図10を参照して従来のシールドカプラーの一
例を説明する。なお、図10に例示したシールドカプラー
は、特開平9-180824号に「シールド構造」として開示さ
れているものである。
【0003】コネクタ31は、両端が開口した筒状の本体
部33と、この本体部33の外周に設けられた係止部材37と
から構成される。コネクタ31は合成樹脂により一体成形
され、外周面および内周面の全面に例えばニッケルメッ
キを施すことにより導電性を有したものになっている。
固定部35には固定孔39が形成され、固定穴39にはボルト
40が挿通される。コネクタ31は、固定穴39に挿通された
ボルト40を被取付体41の雌ねじ部43に螺合することによ
り、固定部35を介して被取付体41に固定される。
【0004】被取付体41は例えば金属からなり、アース
45によって接地される。また、被取付体41が絶縁材から
なる場合には、固定部35との接触面に図示しないメッキ
層が形成され、このメッキ層が接地されることになる。
つまり、被取付体41に固定されたコネクタ31は、固定部
35が固定されると同時に、アース45へ接続が完了するよ
うになっている。
【0005】固定部35と反対側の本体部33の外周には、
複数本の円環状の凸部47が形成され、本体部33の内部に
は端子51が圧着された電線53が挿通される。電線53の外
周にはパッキン部材55が装着され、パッキン部材55は電
線53の外周と本体部33との間を水密状態に封止する。電
線53は、外周に導電性シート(ラミネートシート)57が
全長にわたって巻かれ、更にその外側には蛇腹状の保護
管であるコルゲートチューブ59が挿通される。そして、
図示の組付け状態では、コルゲートチューブ59の凹部59
aが凸部47に係止し、コルゲートチューブ59の抜け防止
が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したシー
ルド構造は、下記のような問題点を有している。即ち、
本体部33等の全ての部材がロック構造により組み立てら
れる構成であるから、各部材の接合面に隙間が形成され
てしまい、各部材間の隙間を通じてシールド構造内に水
分が浸入する。水分が浸入すると、電子機器の絶縁性が
損なわれ、動作不安定の一因になる。また、水分が浸入
すると、接触不良が生じてシールド不良になることもあ
った。一方、シールド構造の組立に際しては、各部材を
決められた手順によって組付けねばならず、作業効率が
良くない上に、シールド構造の品質や機能にばらつきが
生じやすい。
【0007】車両に関する技術的動向の一つに、電気自
動車やエコラン車の開発があるが、この種の車両にあっ
てはインバータとモータとを接続する電線から電気的ノ
イズが発生する。車両の制御はディジタル信号により行
われるので、前記電気的ノイズのシールドが不完全であ
ると、他の電子機器に重大な影響を及ぼす。ところが、
従来のシールドカプラーについて、前記電気的ノイズの
対策を採ろうとすると、ワイヤーハーネスや電線を加工
する際に面倒な作業が必要になり、作業性がよくなかっ
た。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みて成されたもの
であり、その目的は水密性と電磁シールドに優れ、しか
も組付け作業の簡略化と効率化を図り得るシールドカプ
ラーおよびシールドカプラーの製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる上記課題
は、下記(1)および(2)に記載のシールドカプラー
およびシールドカプラーの製造方法によって解消され
る。 (1)電線を覆う導電性シートと、前記導電性シートを
覆う保護管と、前記保護管の一端を係止するとともに前
記電線を挿通させるカプラー本体と、前記導電性シート
に接触するとともに前記電線を挿通させる導電シェルと
を備えたシールドカプラーにおいて、前記導電性シート
の端部が露出するように前記保護管を被せた状態で前記
カプラー本体をインサート成形し、前記カプラー本体と
前記保護管および前記導電性シートとの接合面を水密に
したことを特徴とするシールドカプラー。
【0010】前記構成のシールドカプラーによれば、カ
プラー本体は電線に対し電磁シールドを行う導電性シー
トと、導電性シートを保護する保護管と一体にインサー
ト成形したものである。従って、カプラー本体と保護
管、更にカプラー本体と導電性シートとの接合面におい
て、インサート成形時にカプラー本体となる合成樹脂が
微小な隙間や凹凸面に食い込むようになる。この結果、
カプラー本体と保護管、更に導電性シートは実質的に一
体化され、水分が浸潤するような隙間が形成されないの
で水密性が向上し、水分の浸潤による絶縁性の低下、ノ
イズ漏洩を確実に防止できる。
【0011】(2)棒状の成形治具に導電性シートを被
せ、前記導電性シートの端部を露出させた状態で保護管
を被せ、且つ前記導電性シートの露出部分に導電シェル
を被せた状態で、前記成形治具と一体に前記導電性シー
ト、前記保護管、前記導電シェルを金型にセットし、前
記導電性シートおよび保護管と一体にカプラー本体をイ
ンサート成形し、前記導電性シートの端部を前記導電シ
ェルの内側から外側に折り曲げ、シールドターミナルを
被嵌して前記導電性シートを前記導電シェルに圧接させ
た後、前記棒状の成形治具を抜き取り、該抜き取りによ
り形成された前記導電性シートの内部空間に電線を配線
することを特徴とするシールドカプラーの製造方法。
【0012】このようなシールドカプラーの製造方法に
よれば、棒状の成形治具に導電性シートを被せ、その外
側に保護管を被せ、更に導電性シートと電気的に接続し
て接地させるための導電シェル等を被せた状態で金型に
セットし、合成樹脂を注入してカプラー本体をインサー
ト成形する。従って、カプラー本体と導電性シート、更
に保護管や導電シェルが実質的に一体化され、カプラー
本体と他の部材との間に隙間が形成されないので水分の
浸潤を防止できる。
【0013】また、導電性シートと導電シェルとは、棒
状の成形治具に被せたままの状態で導電性シートを導電
シェルの内側から外側に折り曲げ、シールドカプラーを
被せることにより接続され、この接続に続いて棒状の成
形治具と一体に被取付体、例えば筐体等に取付られる。
この取付により、導電シェルが筐体に固定されるので、
導電性シートは導電シェルを介して筐体に接続される。
筐体は接地されているので、導電性シートも確実に接地
される。この状態で棒状の成形治具を抜き取り、抜き取
りにより生じた導電性シートの内部空間に電線を配線す
るので、電線から電気的ノイズが生じても、確実に電磁
シールドされる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシールドカプ
ラーの第1実施形態を図1ないし図3に基づいて詳細に
説明する。図1は第1実施形態におけるシールドカプラ
ーの構成を示す断面図、図2はシールドカプラーを構成
するカプラー本体の組付け形態を示す斜視図、図3はシ
ールドカプラーを構成する導電性シートの電磁シールド
作用を示す斜視図である。
【0015】図1ないし図3に示すシールドカプラー
(以下、単にカプラーと略称する)1は、被取付体であ
る筐体2に設けた配線孔3を挿通する電線4を水密に配
線するとともに、電磁シールドする機能を有している。
カプラー1は、カプラー本体11と、カプラー本体11を構
成する筒状の係止部11aに係止される保護管12と、保護
管12の中側に配設される導電性シート13と、カプラー本
体11を構成するフランジ部11bによって筐体2の側面に
圧接するように組付けられる導電シェル14と、導電性シ
ート13の端部13aを導電シェル14に圧接させるシールド
ターミナル15等を備えている。
【0016】なお、本実施形態におけるカプラー本体11
は、筐体2に組付ける段階で保護管12、導電性シート1
3、導電シェル14と一体化され、筐体2に組付ける際は
導電シェル14の外側に環状のスペーサ16と0リング17を
嵌め込み、図1に想像線で示した成形治具21を用いて一
挙に配線孔3に差し込んでから、ボルト18等を用いて筐
体2に固定する。この組付け方法、言い換えれば製造方
法は、本発明の第2実施形態として後に詳細に説明する
が、筐体2に組付ける段階で筒状の係止部11aと保護管
12との接合面、更に係止部11aと導電性シート13との接
合面が密着し、いわゆる水密構造になっている。従っ
て、従来のこの種カプラーと異なり、筒状の係止部11a
と保護管12との接合面から水分が浸潤することはない。
【0017】また、導電シェル14は、図1および図2に
示すように配線孔3を貫通して端部が筐体2内に突出す
る筒部14aと、フランジ部14bとを備えている。そし
て、筒部14aの内側面の全域にわたって導電性シート13
が接触し、しかも端部13aが筒部12aの中側から外側に
折り返され、図1および図3に示すようにシールドター
ミナル15を嵌め込んで圧接させている。
【0018】導電シェル14は金属材料により構成されて
いるので、図1および図2に示すように導電性シート13
と導電シェル14とを接触させ、且つボルト18によって導
電シェル14のフランジ部14bを筐体2の側面に圧接させ
ることにより、導電性シート13が導電シェル14を介して
接地され、導電性シート13内に配線された電線4の電磁
シールドが行われる。
【0019】カプラー1を筐体2に組付けた場合、筐体
2の外側にあっては図2に示すように筐体2の側面にカ
プラー本体11のフランジ部11bと保護管12のフランジ部
12bとが積層状に固定され、筒状の係止部11aが突出し
た形態になっている。そして、筒状の係止部11aの先端
から保護管12が導出され、その内部に導電性シート13、
電線4が配設されている。
【0020】一方、筐体2の中側にあっては、図3に示
すように筐体2の側面に環状のシールドターミナル15が
取り付けられ、その内部から電線4が導出された形態に
なっている。そして、電線4の端部には接続端子5が圧
着等により接続され、接続端子5は図示を省略した電子
機器の外部接続端子やリレースイッチ等の外部接続端子
にネジ止め固定される。
【0021】この構成にあっては、筐体2の外部から内
部への水分の浸潤は完全に防止され、電線4の電磁シー
ルドも完全行われる。そして、組付けに先立って、この
ようにカプラー本体11、保護管12、導電性シート13等が
一体化されているので、筐体2への組付け作業が簡略に
なる。このようなカプラー1の種々の特徴は、以下に本
発明の第2実施形態として説明するシールドカプラーの
製造方法によってより明確に開示される。
【0022】次に、本発明の第2実施形態を図4ないし
図9を参照して詳細に説明する。図4はカプラーの製造
工程を示す斜視図、図5はカプラー本体の成形工程を示
す金型の断面図、図6はカプラー本体の成形と他の部材
との一体化を示す斜視図、図7はカプラー本体の成形と
他の部材との一体化を示す断面図、図8は導電性シート
の接続と筐体への組付け工程を示す断面図、図9はカプ
ラーを筐体に組付ける形態を示す断面図である。
【0023】カプラー1を製造する場合は、図4に示す
ように棒状の成形治具21の外側に所望長さの導電性シー
ト13、保護管12を装着するとともに、保護管12の端部か
らカプラー本体11の筒状の係止部11aを形成するための
空間を介した位置に金属性の導電シェル14を装着し、導
電シェル14の筒状部14aにスペーサ16を装着する。
【0024】このように、成形治具21の周囲に各部材を
取り付けた状態で、図5に示すように金型22内に装着す
るのであるが、金型22は合わせ金型であり、金型として
組み立てられた状態では図5に示すように成形治具21や
導電性シート13を挿通するための中空部、導電シェル14
やスペーサ16を嵌合する凹部、更にカプラー本体11を形
成するための中空部23等が形成される。
【0025】金型22内に成形治具21等を装着した状態で
は、図5に示したように中空部23内に保護管12の一部と
導電性シート13の一部が露出する。保護管12は合成樹脂
によって可撓性を有する管状体に成形されたものであ
り、表面に凹凸が連続した形成された、いわゆる蛇腹状
になっている。そして、金型22内に成形治具21等を装着
した状態では、保護管12の端部における複数の凹凸部分
が、中空部23内に位置決めされる。
【0026】この状態で、中空部23に連通して形成され
た充填孔24から矢印Aに示すように中空部23内に合成樹
脂を充填し固化する。そして、金型22を外すと、図6に
示すように筒状部11bが保護管12の一端を覆い、且つフ
ランジ部11aの全面が導電シェル14のフランジ部14bの
全面に密着したカプラー本体11がインサート成形され
る。
【0027】この製造方法で注目すべきは、中空部23に
合成樹脂を充填することにより、図7に示すように保護
管12の表面に形成された凹凸の隙間はもとより、微小な
隙間にも合成樹脂が流入し、一体化されたようになるこ
とである。従って、カプラー本体11と保護管12との接合
面に隙間が形成されず、水分の浸潤を防止することがで
きる。しかも、中空部23内に充填された合成樹脂は、導
電性シート13の表面に形成された例えば織り目や合わせ
目のような微小な凹凸、隙間にも食い込むので、導電性
シート13の一部がカプラー本体11の内側面に張り付いた
ようになる。
【0028】このカプラー本体11をカプラー1の一部材
として使用する場合は、後述するように成形治具21を抜
き取った後に形成される管状の中空部に、図1に示した
ように電線4を挿通させる。しかし、導電性シート13が
カプラー本体11の内側面に張り付いたようになるので、
この部分で弛むようなことがなく、電線4を挿通させる
際の引っ掛かりを防止することができ、作業性の向上を
図り得るとともに、導電性シート13の引き破り等を防止
できる。
【0029】なお、本実施形態では導電性シート13とし
て管状に形成されているものを図示しているが、これに
代えてシート状のものを成形治具21の外周囲に螺旋状に
巻き付けることもある。このような形態を考慮すると、
導電性シート13の弛みを防止できる構成の利点をより一
層理解できる。
【0030】このようにカプラー本体11をインサート成
形した後、図8に示すように導電性シート13の端部13a
を導電シェル14の内側から外側に折り曲げ、その外側か
らシールドターミナル15を嵌め込む。この結果、導電性
シート13は導電シェル14に圧接し、導電性シート13と導
電シェル14とが電気的に接続される。なお、導電性シー
ト13と導電シェル14との接触をより一層確実にするため
に、図1に溝部15aで示したようにシールドターミナル
15の一部を外周囲からかしめてもよい。
【0031】このように導電性シート13を固定した後、
スペーサ16の外周囲に管状に形成した溝部16aに図8に
想像線で、また図9に実線で示したように0リング17を
嵌め込む。そして、図9に示すように成形治具21にカプ
ラー本体11等の各部材を装着したまま、スペーサ16を先
端にして筐体2に形成した配線孔3内に挿入する。この
時点では、のように0リング17が装着されているので、
配線孔3内への挿入は圧入になる。圧入後は、0リング
17の作用によって水密になり、配線孔3から筐体2内へ
の水分の浸潤を防止できる。
【0032】そして、導電シェル14のフランジ部14bが
筐体2の外側面に密着するまで挿入を行い、筐体2に形
成したネジ孔2aにフランジ部14bに形成したネジ挿通
孔14cと、フランジ部11bに形成したネジ挿通孔11cと
が連通するように位置合わせし、ネジ挿通孔11cにカラ
ー25を嵌め込んだ後、ワッシャ26、ボルト18を用いて図
1に示したように固定する。次に、成形治具21を筐体2
の外側に引き抜き、この引き抜きにより形成された中空
部内に電線4を挿入し、図1ないし図3を参照して説明
したようなシールドカプラー1を完成する。
【0033】以上の如く、本実施形態におけるシールド
カプラーの製造方法は、シールドカプラー1を筐体2に
組付ける以前に、カプラー本体11がインサート成形によ
って保護管12、導電性シート13、導電シェル14等と一体
化され、しかも導電性シート13の端部13aがシールドタ
ーミナル15によって導電シェル14に接続されている。そ
して、カプラー本体11を主部材とした組立体をボルト18
等を用いて筐体2に組付けた後、成形治具21を抜き取
り、抜き取りにより形成された導電性シート13内の中空
部に電線4を配線する。
【0034】この製造方法では、シールドカプラー1の
組立てに際し、各部材を係止させながら組み立てる必要
はなく、組立作業の効率化を図ることができる。しか
も、カプラー本体11を主部材とした組立体をボルト18等
を用いて筐体2に組付けることにより、導電性シート13
が導電シェル14を介して筐体2に電気的に接続されるの
で、筐体2を接地することにより電線4は導電性シート
13により完全に電磁シールドされ、電線4から発生する
電気的ノイズを遮断することができる。また、他の電子
機器や電線から発生した電気的ノイズの電線4への重畳
を完全に防止できる。
【0035】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明のシールド
カプラーは、カプラー本体を電線に対し電磁シールドを
行う導電性シートと、導電性シートを保護する保護管と
一体にインサート成形し、カプラー本体と保護管、更に
カプラー本体と導電性シートとの接合面において隙間が
形成されないように構成したものである。この結果、カ
プラー本体と保護管、更に導電性シートは実質的に一体
化され、水分が浸潤するような隙間が形成されないので
水密性が向上し、水分の浸潤による絶縁性の低下、ノイ
ズ漏洩を確実に防止できる。
【0036】また、本発明におけるシールドカプラーの
製造方法は、棒状の成形治具に導電性シートを被せ、そ
の外側に保護管を被せ、更に導電性シートと電気的に接
続して接地させるための導電シェル等を被せた状態で金
型にセットし、合成樹脂を注入してカプラー本体をイン
サート成形する。更に、導電性シートと導電シェルと
は、棒状の成形治具に被せたままの状態で導電性シート
を導電シェルの内側から外側に折り曲げ、シールドカプ
ラーを被せることにより接続され、この接続に続いて棒
状の成形治具と一体に被取付体、例えば筐体等に取付ら
れる。
【0037】従って、カプラー本体と導電性シート、更
に保護管や導電シェルが実質的に一体化され、カプラー
本体と他の部材との間に隙間が形成されないので水分の
浸潤を防止できる。導電シェルが筐体に固定されるの
で、導電性シートは導電シェルを介して筐体に接続さ
れ、筐体の接地によって導電性シートも確実に接地され
る。この状態で棒状の成形治具を抜き取り、抜き取りに
より生じた導電性シートの内部空間に電線を配線するの
で、電線から発生する電気的ノイズ、或いは導電性シー
トの外部に発生する電気的ノイズの双方に対し確実に電
磁シールドすることができる。更に、シールドカプラー
の組立に際しては、各部材を相互に係止させながら順次
組み立てる必要はなく、筐体等の被取付体への組付け作
業、配線作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるシールドカプラー
の構成を示す断面図である。
【図2】シールドカプラーの組付け形態を示す斜視図で
ある。
【図3】シールドカプラーの組付け形態および導電シー
トの端部処理形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態であるシールドカプラー
の製造方法のうちの成形治具への各部材の装着形態を示
す斜視図である。
【図5】カプラー本体のインサート成形を示す金型の模
式的断面図である。
【図6】インサート成形されたカプラー本体と各部材と
の関連を示す斜視図である。
【図7】インサート成形されたカプラー本体と各部材と
の関連を示す断面図である。
【図8】導電性シートの導電シェルとの接続を示す断面
図である。
【図9】シールドカプラーの筐体への組付けを示す断面
図である。
【図10】従来のシールドカプラーの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 シールドカプラー 2 筐体 3 配線孔 4 電線 5 接続端子 11 カプラー本体 11a,14a 筒状の係止部 11b,14b フランジ部 12 保護管 13 導電性シート 13a 端部 14 導電シェル 15 シールドターミナル 16 スペーサ 17 0リング 18 ボルト 21 カプラー本体 22 金型 23 中空部 24 充填孔 25 ワッシャ 26 カラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 3/04 H02G 3/04 J 3/22 3/22 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線を覆う導電性シートと、前記導電性
    シートを覆う保護管と、前記保護管の一端を係止すると
    ともに前記電線を挿通させるカプラー本体と、前記導電
    性シートに接触するとともに前記電線を挿通させる導電
    シェルとを備えたシールドカプラーにおいて、 前記導電性シートの端部が露出するように前記保護管を
    被せた状態で前記カプラー本体をインサート成形し、前
    記カプラー本体と前記保護管および前記導電性シートと
    の接合面を水密にしたことを特徴とするシールドカプラ
    ー。
  2. 【請求項2】 棒状の成形治具に導電性シートを被せ、 前記導電性シートの端部を露出させた状態で保護管を被
    せ、 且つ前記導電性シートの露出部分に導電シェルを被せた
    状態で、前記成形治具と一体に前記導電性シート、前記
    保護管、前記導電シェルを金型にセットし、 前記導電性シートおよび保護管と一体にカプラー本体を
    インサート成形し、 前記導電性シートの端部を前記導電シェルの内側から外
    側に折り曲げ、シールドターミナルを被嵌して前記導電
    性シートを前記導電シェルに圧接させた後、 前記棒状の成形治具を抜き取り、 該抜き取りにより形成された前記導電性シートの内部空
    間に電線を配線することを特徴とするシールドカプラー
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014160589A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Yazaki Corp シールドコネクタ構造
KR101859772B1 (ko) 2011-11-29 2018-05-18 엘지이노텍 주식회사 모터의 케이블 연결구조
CN114097153A (zh) * 2019-10-23 2022-02-25 住友电装株式会社 线束

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