JP3266038B2 - グランド部材 - Google Patents

グランド部材

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JP3266038B2
JP3266038B2 JP05027297A JP5027297A JP3266038B2 JP 3266038 B2 JP3266038 B2 JP 3266038B2 JP 05027297 A JP05027297 A JP 05027297A JP 5027297 A JP5027297 A JP 5027297A JP 3266038 B2 JP3266038 B2 JP 3266038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤハーネスを
保護する電磁シールド性を有するコルゲート管をアース
板に接続固定するためのグランド部材に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車をはじめ各種の工作機械、
装置には高精度の電気・電子制御回路が組み込まれてお
り、電気機器や接続コードの電磁シールドの必要性が非
常に大きくなっている。図6はワイヤハーネスの従来の
電磁シールド構造の一例を示す。即ち、複数の電線から
成るワイヤハーネス1を金属メッキされた合成樹脂製の
コルゲート管(以下、電磁シールドコルゲート管とい
う)2で保護し、該コルゲート管2の中央に金属製のク
ランプ3を取付け、そのフランジ部3aの孔3bにボル
ト4を通し、アース板5のねじ孔5aに固定してアース
接続するようにしたものである。図中、2aは縦方向の
割り切、2bは波付けである。
【0003】上記の電磁シールド構造では、電磁シール
ドコルゲート管2が合成樹脂製であるから、クランプ3
で締め付けても、管径の僅かな違いや外力による変形の
ために、該コルゲート管2とクランプ3のリング部3c
との導通面の接触が安定せず、また、締付後に車両走行
時の振動等によりずれが生じ、電気的接続が不安定にな
るおそれがあった。また、電磁シールドコルゲート管2
は外周に波付け2bがあるので、クランプ3のリング部
3cとの電気的な導通接触面積を大きくするのは難し
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に着目してなされたもので、電磁シールドコルゲート管
に対する取付けが簡単で、電気的な導通接触面積が大き
く、アース板に対して確実かつ簡単に接続固定すること
ができるグランド部材を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために、本発明は、請求項1に記載のように、ワイヤハ
ーネスを保護する電磁シールドコルゲート管をアース板
に接続固定する合成樹脂製のグランド部材であって、前
記電磁シールドコルゲート管の波付けに対応する波付け
を有して該電磁シールドコルゲート管の外周に嵌着され
るコルゲート管部と、該コルゲート管部の縦方向の切り
割の一方の割り縁からのびる取付板部とを備えると共
に、該コルゲート管部の内周から前記取付板部の表裏両
面に連続して金属箔シールを設けて成ることを特徴とす
る。
【0006】本発明のグランド部材は、電磁シールドコ
ルゲート管の波付けに対応する波付けを有するコルゲー
ト管部を備えているから、このコルゲート管部を電磁シ
ールドコルゲート管の外周に嵌め込むだけで相互に位置
決めされ、振動などによる位置ずれの心配やボルト締め
による変形の心配がなく、取付けを容易に行うことがで
きる。また、電磁シールドコルゲート管とコルゲート管
部の間で金属箔シールは波付けの部分で挟持されるから
導通接触面積が飛躍的に増大する。従って、電磁シール
ドコルゲート管の外周にグランド部材のコルゲート管部
を嵌め込んで、その取付板部をアース板にねじなどによ
り固定することにより、ワイヤハーネスを保護する電磁
シールドコルゲート管を電気的かつ機械的に確実に接続
固定することができる。
【0007】請求項2の発明は、前記コルゲート管部が
前記電磁シールドコルゲート管と同径の金属めっき処理
が施されていない合成樹脂製のコルゲート管で形成され
ているものである。即ち、グランド部材のコルゲート管
部はいわば電磁シールドコルゲート管と同径,同質の同
一の材料からできているから、製造コストを安くするこ
とができる。また、双方の波付けが同じであるから、山
と谷とが整合し、互いにぴったり固定することができ
る。
【0008】請求項3の発明は、前記金属箔シールが、
プラスチックシートの片面に金属箔を設け、他面の両端
部に粘着部を設けて形成されているので、いわば金属箔
がプラスチックシートで裏打ち補強された形態である。
この金属箔シールの使用に際しては、その金属箔の面を
前記電磁シールドコルゲート管に巻付けて、両端部の一
方を磁シールドコルゲート管に、他方を前記取付部に沿
って折り返し、それぞれ両端の粘着部により固定すれば
よく、取扱が簡単である。
【0009】請求項4の発明は、前記金属箔シールが、
前記プラスチックシートの他面に所定間隔で複数の粘着
部を設けた長尺のテープとして形成されているので、粘
着部の部分でカットして所望の長さにすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、従来例と同一の構成部材に
は同一の符号を用い、詳細な説明を省略する。図1にお
いて、ワイヤハーネス1を挿通した電磁シールドコルゲ
ート管2の外周の中間部に合成樹脂製のグランド部材6
が嵌着されると共に、該コルゲート管2とグランド部材
6間には金属箔シート7が設けられている。
【0011】グランド部材6は、図2と図3に示すよう
に、コルゲート管部6aとその縦方向の切り割6bの一
方の割り縁からのびる取付板部6cとが一体に形成さ
れ、取付板部6cにはボルト通し用の孔6dが設けられ
ている。コルゲート管部6aは電磁シールドコルゲート
管2の波付け2bと同じ波付け6e有し、電磁シールド
コルゲート管2の外周にピッタリ嵌め込まれる構造であ
る。そして、このグランド部材6には、そのコルゲート
管部6aの内周から取付板部6cの表裏両面にわたって
金属箔シート7が設けられている。
【0012】金属箔シート7は、図4に示すように、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレンなどのプラスチックシート
7aの表面にアルミ箔、銅箔などの金属箔7bを積層す
ると共に、プラスチックシート7aの裏面の両端に粘着
部7cを設けたものである。なお、金属箔シート7は実
際的にはプラスチックシート7aの裏面に所定間隔で複
数の粘着部7cを設けた長尺のテープとして形成してお
き、粘着部7cの部分でカットして所望の長さにすれば
よい。
【0013】次に、電磁シールドコルゲート管2の接
地、固定方法について説明する。図1において、電磁シ
ールドコルゲート管2の外周中間部に金属箔シート7の
金属箔7b側をU字状に巻いて、両端の粘着部7c,7
cが該コルゲート管2の外側に十分はみ出るようにす
る。この際、できれば金属箔シート7を電磁シールドコ
ルゲート管2側に手指で押しつけ、波付け2bに沿わせ
るようにするのが好ましい。
【0014】次いで、プラスチックシート7aのU字底
側から電磁シールドコルゲート管2にグランド部材6の
コルゲート管部6aを被せるようにして嵌め込み、金属
箔シート7の一端をコルゲート管部6a側に折り返して
粘着部7cにより固定し、他端を取付板部6cの表面か
ら裏面側に折り返し、同様に粘着部7cにより粘着固定
する。最後に、グランド部材6の取付板部6cの孔6d
に面して金属箔シール7に孔をあけ、そこからボルト4
を通してアース板5のねじ孔5aに締付け、固定する。
【0015】上記から明らかなように、グランド部材6
のコルゲート管部6aは電磁シールドコルゲート管2の
波付け2bと同じ波付け6eを有するので、図5に示す
ように、波付け2b,6eの山Aと谷Bの係合により外
側から被せるだけで位置決め固定され、車両の走行や振
動により位置ずれが起こる心配がなく、嵌め込み作業も
簡単である。また、金属箔シート7の金属箔7bは、上
記山Aと谷Bに挟持され、かつこれらの斜面に沿って押
し広げられ、大きな導通接触面積を有して電磁シールド
コルゲート管2と接触するから、安定した電気的接続状
態が得られる。従って、ワイヤハーネス1の電磁シール
ドを効果的に行うことができる。図5中、aは金属箔シ
ート7を挟み込んだ導通領域、bは金属箔シート7のな
い非導通領域である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は次のよう
な効果を有する。請求項1の発明によれば、グランド部
材は、そのコルゲート管部を電磁シールドコルゲート管
の外周に嵌め込むだけで相互に位置決めされ、振動など
による位置ずれの心配や従来のボルト締めによる変形の
心配がなく、取付けを容易に行うことができる。また、
電磁シールドコルゲート管とコルゲート管部の間で金属
箔シールは波付けの部分で挟持されるから導通接触面積
が飛躍的に増大する。従って、電磁シールドコルゲート
管の外周にグランド部材のコルゲート管部を嵌め込ん
で、その取付板部をアース板にねじなどにより固定する
ことにより、ワイヤハーネスを保護する電磁シールドコ
ルゲート管を電気的かつ機械的に確実に接続固定するこ
とができ、ワイヤハーネスの電磁シールドを効果的に行
うことができる。
【0017】請求項2の発明によれば、グランド部材の
コルゲート管部はいわば電磁シールドコルゲート管と同
径,同質の同一の材料からできているから、製造コスト
を安くすることができる。また、双方の波付けが同じで
あるから、山と谷とが整合し、互いにぴったり固定する
ことができる。
【0018】請求項3の発明によれば、金属箔シールは
いわば金属箔がプラスチックシートで裏打ち補強された
形態であり、その使用に際しては、金属箔の面を電磁シ
ールドコルゲート管に巻付けて、両端部の一方を磁シー
ルドコルゲート管に、他方を前記取付部に沿って折り返
し、それぞれ両端の粘着部により固定すればよく、取扱
が簡単である。
【0019】請求項4の発明によれば、金属箔シールが
プラスチックシートの他面に所定間隔で複数の粘着部を
設けた長尺のテープとして形成されているので、粘着部
の部分でカットして所望の長さにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグランド部材を用いた電磁シールドコ
ルゲート管の接続固定方法を示す斜視図である。
【図2】図1のグランド部材の斜視図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】本発明のグランド部材の一部を構成する金属箔
シールの斜視図である。
【図5】図1の電磁シールドコルゲート管にグランド部
材を嵌着した状態の断面図である。
【図6】従来の電磁シールドコルゲート管の接続固定構
造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス 2 電磁シールドコルゲート管 2a 切り割 4 ボルト 5 アース板 6 グランド部材 6a コルゲート管部 6c 取付板 6d 孔 7 金属箔シート 7a プラスチックシート 7b 金属箔 7c 粘着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−284366(JP,A) 特開 平5−300619(JP,A) 実開 昭56−31417(JP,U) 実開 昭58−72928(JP,U) 実開 昭62−44621(JP,U) 実開 昭59−13024(JP,U) 実開 平7−23931(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを保護する電磁シールド
    コルゲート管をアース板に接続固定する合成樹脂製のグ
    ランド部材であって、 前記電磁シールドコルゲート管の波付けに対応する波付
    けを有して該電磁シールドコルゲート管の外周に嵌着さ
    れるコルゲート管部と、該コルゲート管部の縦方向の切
    り割の一方の割り縁からのびる取付板部とを備えると共
    に、該コルゲート管部の内周から前記取付板部の表裏両
    面に連続して金属箔シールを設けて成ることを特徴とす
    るグランド部材。
  2. 【請求項2】 前記コルゲート管部が前記電磁シールド
    コルゲート管と同径の金属めっき処理が施されていない
    合成樹脂製のコルゲート管で形成されている請求項1記
    載のグランド部材。
  3. 【請求項3】 前記金属箔シールが、プラスチックシー
    トの片面に金属箔を設け、他面の両端部に粘着部を設け
    て形成されている請求項1記載のグランド部材。
  4. 【請求項4】 前記金属箔シールが、前記プラスチック
    シートの他面に所定間隔で複数の粘着部を設けた長尺の
    テープとして形成されている請求項3記載のグランド部
    材。
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JP7151687B2 (ja) * 2019-10-23 2022-10-12 住友電装株式会社 ワイヤハーネス

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