JP7151264B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来この種の画像形成装置としては例えば特許文献1,2に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、バイアスロールを像担持体に当接させた状態でバイアスロールに測定用電圧を印加すると共に、バイアスロールに流れる電流を検出する工程と、バイアスロールをアース部材に当接させた状態でバイアスロールに電圧を印加すると共に、バイアスロールに流れる電流を検出する工程と、前二工程で検出された二つの電流値に基づきトナー像の転写に用いる転写電圧を決定する工程とを含む転写電圧制御方法が開示されている。
特許文献2には、画像情報に応じたトナー像を担持する潜像担持体からトナー像が一次転写される中間転写体の表面に当接してトナー像を記録媒体へ二次転写する二次転写ロールと対向する位置で中間転写体を裏面側から支持する半導電性のバックアップロールと、バックアップロールに当接して配置された導電性ロールと、二次転写ロールとバックアップロールとの間に転写電圧を印加する転写電圧印加回路と、二次転写ロールの退避時にバックアップロールの抵抗値を検出する抵抗検出回路の検出信号に応じて二次転写ロールに印加する転写電圧を決定する転写電圧演算回路と、転写電圧演算回路の演算出力に応じて転写電圧印加回路を制御する転写電圧制御回路とを備えた画像形成装置が開示されている。
特許第3346091号公報(実施例,図2,図3) 特開平9-73242号公報(発明の実施の態様,図1)
本発明が解決しようとする技術的課題は、種類の異なる記録媒体が転写手段の転写域を通過するとしても、当該転写手段を構成する要素のシステム抵抗を一律に検知して転写条件を設定する方式に比べて、記録媒体の種類に適した転写条件を設定可能とすることにある。
請求項1に係る発明は、画像を保持する像保持手段と、前記像保持手段の画像保持面に接触して配置される転写部材を有すると共に、前記像保持手段を挟んで前記転写部材に対向する部位に配置される対向部材を有し、前記対向部材に転写電源を接続することで前記像保持手段と前記転写部材との間の転写域に転写電界を作用させ、当該転写域に搬送された記録媒体に対し前記像保持手段に保持された画像を静電転写させる転写手段と、前記対向部材、前記像保持手段及び前記転写部材間のシステム抵抗を検知する第1の抵抗検知手段と、前記対向部材単体又は前記対向部材及び前記像保持手段間のシステム抵抗を検知する第2の抵抗検知手段と、前記記録媒体の種類に依存して異なる転写電流経路となるシステム抵抗を検知するように前記第1の抵抗検知手段又は前記第2の抵抗検知手段を選択する選択手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記選択手段は、記録媒体が予め決められた抵抗値超の非低抵抗記録媒体であるときは前記第1の抵抗検知手段を選択し、記録媒体が予め決められた抵抗値以下の低抵抗記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る画像形成装置において、前記選択手段は、記録媒体の表面抵抗が8logΩ以下の低抵抗記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記選択手段は、記録媒体が媒体基材面に沿って導電層を有するときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記選択手段は、記録媒体が媒体基材に導電剤を含む黒色記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る画像形成装置において、前記選択手段が前記第2の抵抗検知手段を選択したとき、前記転写手段は前記像保持手段から前記転写部材を非接触位置に退避させることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、前記転写手段が前記像保持手段から前記転写部材を非接触位置に退避するときに、前記像保持手段と前記転写部材との間の隙間は放電開始電圧以上の電圧が作用しないように設定されることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、前記第2の抵抗検知手段は、前記像保持手段から前記転写部材を退避させた状態で、前記対向部材に前記転写電源によりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、前記対向部材を流れる電流を計測する電流計であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記第2の抵抗検知手段は、システム抵抗検知用の記録媒体が前記像保持手段と前記転写部材との間の転写域と当該転写域よりも記録媒体の搬送方向上流側に位置する接地に至る接触手段との間に跨がって配置された状態で、前記対向部材に前記転写電源によりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、前記接触手段を流れる電流を計測する電流計であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、種類の異なる記録媒体が転写手段の転写域を通過するとしても、当該転写手段を構成する要素のシステム抵抗を一律に検知して転写条件を設定する方式に比べて、記録媒体の種類に適した転写条件を設定することができる。
請求項2に係る発明によれば、記録媒体の抵抗値によって第1の抵抗検知手段又は第2の抵抗検知手段を選択することができる。
請求項3に係る発明によれば、記録媒体の表面抵抗が8logΩ以下の低抵抗記録媒体であるときに第2の抵抗検知手段を選択しない場合に比べて、適切な抵抗検知手段を選択することができる。
請求項4に係る発明によれば、転写手段を構成する要素のシステム抵抗を一律に検知して転写条件を設定する方式に比べて、媒体基材面に沿って導電層を有する記録媒体に適した転写条件を得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、転写手段を構成する要素のシステム抵抗を一律に検知して転写条件を設定する方式に比べて、媒体基材に導電剤を含む黒色記録媒体に適した転写条件を得ることができる。
請求項6に係る発明によれば、第2の抵抗検知手段によりシステム抵抗を検知するときに、転写部材への通電経路を遮断した状態で抵抗検知動作を実施することができる。
請求項7に係る発明によれば、転写部材への通電経路を遮断した状態で抵抗検知動作を実施するときに、像保持手段と転写部材との間の隙間は放電開始電圧未満の場合と比べて、像保持手段と転写部材との間における放電を抑えることができる。
請求項8に係る発明によれば、転写部材への通電経路を遮断した状態で、第2の抵抗検知手段によるシステム抵抗を検知することができる。
請求項9に係る発明によれば、像保持手段と転写部材との接触した状態において、システム抵抗検知用の記録媒体が像保持手段と転写部材との間の転写域と転写域よりも記録媒体の搬送方向上流側に位置する接地に至る接触部材との間に跨がって配置されない状態で、対向部材に転写電源によりシステム抵抗検知用電圧を印加する場合と比べて、第2の抵抗検知手段によるシステム抵抗を正確に検知することができる。
(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は第1の抵抗検知手段による抵抗検知動作を示す説明図、(c)は第2の抵抗検知手段による抵抗検知動作を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 実施の形態1に係る二次転写部周りの構成の詳細を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る画像形成装置による低抵抗用紙への作像例を示す説明図、(b)は図3に示す判別器の一例を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る画像形成装置による低抵抗用紙以外の用紙を用いたときに流れる転写電流経路を示す説明図、(b)は同画像形成装置による低抵抗用紙を用いたときに流れる転写電流経路を示す説明図である。 (a)は図5(b)に示す転写電流経路による転写動作が実施可能であることを示す説明図、(b)は比較の形態に係る二次転写部による転写動作が実施不能であることを示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る二次転写部において低抵抗用紙以外の用紙に対する転写動作過程を模式的に示す説明図、(b)は同二次転写部において低抵抗用紙に対する転写動作過程を模式的に示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置で用いられる用紙種作像シーケンスを示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る画像形成装置で用いられる第1のシステム抵抗を検知する動作例を示す説明図、(b)は同画像形成装置で用いられる第2のシステム抵抗を検知する動作例を示す説明図である。 (a)はシステム抵抗検知結果から転写電圧(二次転写電圧)を見積もるための回帰式の決定方法を示す説明図、(b)は転写電圧設定の考え方を示す説明図である。 (a)は変形の形態1に係る画像形成装置で用いられる第1抵抗検知モードの動作例を示す説明図、(b)は同画像形成装置で用いられる第2抵抗検知モードの動作例を示す説明図である。 (a)は実施例1に係る画像形成装置の第1抵抗検知モードでの回帰式と最適転写電圧との関係を示す説明図、(b)は同画像形成装置の第2抵抗検知モードでの回帰式と最適転写電圧との関係を示す説明図である。 実施例1に係る画像形成装置の結果一覧を示す説明図である。 (a)は実施例2に係る画像形成装置の第1抵抗検知モードでの回帰式と最適転写電圧との関係を示す説明図、(b)は同画像形成装置の第2抵抗検知モードでの回帰式と最適転写電圧との関係を示す説明図である。 実施例2に係る画像形成装置の結果一覧を示す説明図である。 実施例3に係る画像形成装置の結果一覧を示す説明図である。 実施例4に係る画像形成装置の第2抵抗検知モード時の中間転写体に対する転写ベルトのギャップ長の設定方法を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、画像形成装置は、画像Gを保持する像保持手段1と、像保持手段1の画像保持面に接触して配置される転写部材2aを有すると共に、像保持手段1を挟んで転写部材2aに対向する部位に配置される対向部材2bを有し、対向部材2bに転写電源2cを接続することで像保持手段1と転写部材2aとの間の転写域に転写電界を作用させ、当該転写域に搬送された記録媒体8に対し像保持手段1に保持された画像Gを静電転写させる転写手段2と、対向部材2b、像保持手段1及び転写部材2a間のシステム抵抗を検知する第1の抵抗検知手段3と、対向部材2b単体又は対向部材2b及び像保持手段1間のシステム抵抗を検知する第2の抵抗検知手段4と、記録媒体8の種類に依存して異なる転写電流経路となるシステム抵抗を検知するように第1の抵抗検知手段3又は第2の抵抗検知手段4を選択する選択手段5と、を備えている。
尚、図1中、符号6は第1の抵抗検知手段3又は第2の抵抗検知手段4で検知したシステム抵抗に基づいて転写電源2cの転写電圧VTRを制御する制御手段である。
このような技術的手段において、像保持手段1は代表的には中間転写方式の中間転写体を想定するが、中間転写方式以外の直接転写方式の感光体、誘電体も含む。
また、転写手段2は、転写部材2a、対向部材2b及び対向部材2bに接続される転写電源2cを備えたものであれば例えば転写部材2aがロール状、ベルト状など任意の形態を有するもので差し支えない。但し、転写手段2として、転写部材2aに転写電源を接続する態様は、低抵抗記録媒体に対する転写動作ができないことから、除外する。
更に、本件は、記録媒体8の種類に依存して異なる転写電流経路になることに着目し、記録媒体8の種類に依存して2系統の抵抗検知手段3,4のいずれを選択し、適切なシステム抵抗を検知する点を技術的特徴として捉えたものである。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、記録媒体8の種類として抵抗値に着目した態様としては、選択手段5は、記録媒体8が予め決められた抵抗値超の非低抵抗記録媒体8aであるときは第1の抵抗検知手段3を選択し、記録媒体8が予め決められた抵抗値以下の低抵抗記録媒体8bであるときは第2の抵抗検知手段4を選択する態様が挙げられる。本例は、予め決められた抵抗値以上の非低抵抗記録媒体8aでは、図1(b)に示すように、記録媒体8aから転写部材2aを経由して転写電界が形成され、一方、予め決められた抵抗値未満の低抵抗記録媒体8bでは、図1(c)に示すように、記録媒体8bを介して転写部材2a以外の当該記録媒体8bに接触して接地に至る接触手段7(記録媒体案内部材など)との間に転写電界が形成されることから、それぞれに対応したシステム抵抗を検知可能としたものである。尚、図1(b)(c)中、符号ITRは夫々に作用する転写電界の転写電流を示す。
ここで、記録媒体8の種類として表面抵抗値に着目した態様としては、選択手段5は、記録媒体8の表面抵抗が8logΩ以下の低抵抗記録媒体8bであるときは第2の抵抗検知手段4を選択するようにすればよい。
また、記録媒体8の種類として導電層の有無に着目した態様としては、選択手段5は、記録媒体8が媒体基材面に沿って導電層を有するときは第2の抵抗検知手段4を選択する態様が挙げられる。本例は、例えば記録媒体8が媒体基材面に沿って導電層を有したとしても、高抵抗の表面層で被覆されているような場合には、JIS規格等の測定法で測定される抵抗値という観点からは低抵抗記録媒体に含まれない場合がある。しかし、この種の導電層を具備した記録媒体8に高電圧からなる転写電圧を印加すると、記録媒体8は面方向に沿って通電するという見掛け上低抵抗の挙動を示すことから、低抵抗記録媒体8bとして扱うようにした。
更に、記録媒体8の種類として黒色記録媒体に着目した態様としては、選択手段5は、記録媒体8が媒体基材に導電剤を含む黒色記録媒体であるときは第2の抵抗検知手段4を選択する態様が挙げられる。本例は、媒体基材に導電剤(例えばカーボンブラック)を含む黒色記録媒体では、多くの場合予め決められた抵抗値未満であるが、種類によっては、予め決められた抵抗値以上のものであっても、媒体基材に含まれる導電剤により当該記録媒体8の面方向に通電するという見掛け上低抵抗の挙動を示すことから、低抵抗記録媒体8bとして扱うようにした。
また、転写手段2の好ましい態様としては、選択手段5が第2の抵抗検知手段4を選択したとき、像保持手段1から転写部材2aを非接触位置に退避させる態様が挙げられる。本例は、第2の抵抗検知手段4を選択したとき、像保持手段1から転写部材2aを非接触位置に退避させ、記録媒体8から転写部材2aへの通電経路を遮断する態様である。
ここで、退避方式の転写手段2の代表的態様としては、転写手段2が像保持手段1から転写部材2aを非接触位置に退避するときに、像保持手段1と転写部材2aとの間の隙間は放電開始電圧以上の電圧が作用しないように設定される態様が挙げられる。本例は、像保持手段1と転写部材2aとの間の隙間をどの程度要するかの設定基準を示す。
また、第2の抵抗検知手段4の代表的態様としては、像保持手段1から転写部材2aを退避させた状態で、対向部材2bに転写電源2cによりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、対向部材2bを流れる電流を計測する電流計である態様が挙げられる。本例は、第2の抵抗検知手段4を選択したときに、像保持手段1から転写部材2aを退避させ、システム抵抗検知用の記録媒体を介在させずに、対向部材2bを流れる電流を計測してシステム抵抗を検知する態様である。
更に、第2の抵抗検知手段4の別の代表的態様としては、システム抵抗検知用の記録媒体が像保持手段1と転写部材2aとの間の転写域と当該転写域よりも記録媒体8の搬送方向上流側に位置する接地に至る接触手段7との間に跨がって配置された状態で、対向部材2bに転写電源2cによりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、接触手段7を流れる電流を計測する電流計である態様が挙げられる。本例は、システム抵抗検知用の記録媒体8を介在させ、当該記録媒体8の搬送方向上流側に位置する接地に至る接触手段7に流れる電流を計測し、システム抵抗を検知する態様である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
-画像形成装置の全体構成-
同図において、画像形成装置20は、画像形成装置筐体21内に、複数の色成分(本実施の形態ではホワイト#1、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイト#2)画像を形成する画像形成部22(具体的には22a~22f)と、各画像形成部22にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上に転写された各色成分画像を記録媒体としての用紙S(図3参照)に二次転写(一括転写)する二次転写装置(一括転写装置)50と、二次転写された画像を用紙S上に定着させる定着装置70と、二次転写域に用紙Sを搬送する用紙搬送系80と、を備えている。尚、本例では、ホワイト#1、ホワイト#2は全く同色の白色材料を用いているが、用紙S上他の色成分画像よりも下層に位置するか、上層に位置するかによって異なる白色材料を用いたものでもよいことは勿論である。また、例えば一方のホワイト#1に代えて透明色の材料を用いるようにしてもよい。
-画像形成部-
本実施の形態において、各画像形成部22(22a~22f)は、夫々ドラム状の感光体23を有し、各感光体23の周囲には、感光体23が帯電されるコロトロンや転写ロール等の帯電装置24、帯電された感光体23上に静電潜像が書き込まれるレーザ走査装置等の露光装置25、感光体23上に書き込まれた静電潜像が各色成分トナーにて現像される現像装置26、感光体23上のトナー画像が中間転写体30に転写される転写ロール等の一次転写装置27及び感光体23上の残留トナーが除去される感光体清掃装置28を夫々配設したものである。
また、中間転写体30は、複数(本実施の形態では三つ)の張架ロール31~33に掛け渡されており、例えば張架ロール31が図示外の駆動モータにて駆動される駆動ロールとして用いられ、当該駆動ロールにて循環移動するようになっている。更に、張架ロール31,33間には二次転写後の中間転写体30上の残留トナーを除去するための中間転写体清掃装置35が設けられている。
-二次転写装置(一括転写装置)-
更に、二次転写装置(一括転写装置)50は、図2及び図3に示すように、複数(例えば2つ)の張架ロール52(具体的には52a,52b)に転写搬送ベルト53が張架されたベルト転写モジュール51を中間転写体30の表面に接触するように配置したものである。特に、本例では、ベルト転写モジュール51はリトラクト機構65にて退避可能に支持されており、中間転写体30に対して接離可能になっている。
ここで、転写搬送ベルト53はクロロプレン等の材料を用いた体積抵抗率10~1012Ω・cmの半導電性ベルトであり、一方の張架ロール52aを弾性転写ロール55として構成し、この弾性転写ロール55を転写搬送ベルト53を介して中間転写体30に二次転写域(一括転写域)TRにて圧接配置すると共に、中間転写体30の張架ロール33を弾性転写ロール55の対向電極をなす対向ロール56として対向配置し、一方の張架ロール52a位置から他方の張架ロール52b位置に向けて用紙Sの搬送経路を形成するものである。
また、本例では、弾性転写ロール55は金属製シャフトの周囲に発泡ウレタンゴムやEPDMにカーボンブラック等が配合された弾性層を被覆した構成になっている。そして、本例では、ベルト転写モジュール51の各張架ロール52(52a,52b)はいずれも接地されており、転写搬送ベルト53への帯電を防止するようになっている。また、転写搬送ベルト53の下流端での用紙Sの剥離性を考慮すると、下流側の張架ロール52bを上流側の張架ロール52aよりも小径とした剥離ロールとして機能させることが有効である。
更に、対向ロール56(本例では張架ロール33を兼用)には導電性の給電ロール57を介して転写電源60からの転写電圧VTRが印加されており、弾性転写ロール55及び対向ロール56間に所定の転写電界が形成されるようになっている。
-定着装置-
定着装置70は、図2に示すように、用紙Sの画像保持面側に接触して配置される駆動回転可能な加熱定着ロール71と、当該加熱定着ロール71に対向して圧接配置され、加熱定着ロール71に追従して回転する加圧定着ロール72とを有し、両定着ロール71,72間の転写領域に用紙S上に保持された画像を通過させ、当該画像を加熱加圧定着するものである。
-用紙搬送系-
更に、用紙搬送系80は、図2及び図3に示すように、複数段(本例では二段)の用紙供給容器81,82を有し、用紙供給容器81,82のいずれかから供給される用紙Sを略鉛直方向に延びる鉛直搬送路83から略水平方向に延びる水平搬送路84を経て二次転写域TRへと至り、その後、転写された画像が保持された用紙Sを、搬送ベルト85を経由して定着装置70による定着部位に至り、画像形成装置筐体21の側方に設けられた用紙排出受け86に排出するものである。
そして更に、用紙搬送系80は、水平搬送路84のうち定着装置70の用紙搬送方向下流側に位置する部分から下方に向かって分岐する反転可能な分岐搬送路87を有し、当該分岐搬送路87で反転された用紙Sを戻し搬送路88を経て再び鉛直搬送路83から水平搬送路84へと戻し、二次転写域TRにて用紙Sの裏面に画像を転写し、定着装置70を経て用紙排出受け86へ排出するようになっている。
また、用紙搬送系80には用紙Sを位置合せして二次転写域TRに供給する位置合せロール90のほか、各搬送路83,84,87,88には適宜数の搬送ロール91が設けられている。
更にまた、画像形成装置筐体21の用紙排出受け86の反対側には水平搬送路84に向かって手差し用紙が供給可能な手差し用紙供給器95が設けられている。
-案内シュート-
更に、水平搬送路84の二次転写域TRの入口側には位置合せロール90を通過した用紙Sを二次転写域TRへ案内する案内シュート92が設けられている。本例では、案内シュート92は対構成のSUS等の金属板を所定の傾斜姿勢で配置し、二次転写域TRに突入する用紙Sの突入姿勢を規制するものであり、直接接地されている。尚、本例では、位置合せロール90と二次転写域TRとの間に一つの案内シュート92が示されているが、一つである必要はなく、複数設けるようにしてもよいことは勿論である。
-用紙種-
本例で使用可能な用紙Sとしては、例えば表面抵抗10~12logΩ/□の普通紙は勿論、普通紙よりも表面抵抗が低い低抵抗用紙Sm(例えば表面抵抗8logΩ/□以下)が挙げられる。
ここで、低抵抗用紙Smの代表的態様としては、例えば図4(a)に示すように、用紙基材からなる基材層100上にアルミニウム等の金属層101を積層すると共に、当該金属層101をPET等の合成樹脂製の表層102で被覆する所謂メタリック用紙と称されるものがある。尚、基材層100と金属層101との間にPET等からなる接着層を設けるようにしたものもある。
この種のメタリック用紙には予め決められた表面抵抗値(例えば8logΩ/□)以下のものもあるが、例えば高抵抗素材の表層102を具備したメタリック用紙のように、JIS規格に則った表面抵抗測定法にて測定される抵抗値そのものは閾値レベル以下にはならないものの、高電圧からなる転写電圧VTRを印加したときには実質的に低抵抗として作用するものもある。
この種の低抵抗用紙Smとしてのメタリック用紙には例えばYMCK(イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)からなるカラー画像を直に形成することも可能であるが、例えば図4(a)に示すように、メタリック用紙上に例えば図2に示す画像形成部22fを用いてホワイト(白色)Wによる下地画像としての白色画像Gを形成すると共に、白色画像G上に図2に示す画像形成部22b~22eを用いてYMCKによるカラー画像GYMCKを形成し、発色性のよい画像を得るようにしてもよい。
尚、低抵抗用紙Smには、例えばカーボンブラック等の導電剤を含む黒紙、通常の板紙の上にカーボンブラック等の導電剤を含むコート層を形成した黒コート紙等も挙げられる。この種の黒紙等には、予め決められた表面抵抗値(例えば8logΩ以下)のものもあるが、例えば高抵抗な透明コート層を具備した黒紙にあっては、JIS規格に則った表面抵抗測定法では低抵抗の閾値レベルにはないものの、高電圧からなる転写電圧VTRを印加したときには実質的に低抵抗として作用するものもある。
-判別器の構成例-
本例では、図3に示すように、用紙搬送系80の鉛直搬送路83又は水平搬送路84の一部に用紙種を判別するための判別器110が設けられている。この判別器110は、例えば図4(b)に示すように、用紙Sの搬送方向に沿って対構成の判別ロール111,112を並設し、用紙Sの搬送方向上流側に位置する対構成の判別ロール111の一方には判別用電源113を接続すると共に、他方を抵抗114を介して接地し、用紙Sの搬送方向下流側に位置する対構成の判別ロール112の一方と接地との間に電流計115を設けるようにしたものである。尚、判別ロール111,112としては用紙Sの搬送部材(位置合せロール90や搬送ロール91)を兼用してもよいし、搬送部材とは別に設けるようにしてもよい。
本例では、例えば用紙Sとして普通紙(低抵抗用紙以外の非低抵抗用紙に含まれる)が使用されると仮定すると、普通紙の表面抵抗はある程度大きいことから、対構成の判別ロール111,112間に普通紙が跨がって配置されたとしても、判別用電源113からの判別電流は、図4(b)に点線で示すように、対構成の判別ロール111を横切るように流れ、用紙Sを伝わって判別ロール112側の電流計115に至るものはほとんどない。
これに対し、用紙Sとしてメタリック用紙等の低抵抗用紙が使用されると仮定すると、低抵抗用紙の表面抵抗は普通紙に比べて小さいことから、対構成の判別ロール111,112間に低抵抗用紙が跨がって配置された場合、判別用電源113からの判別電流の一部は、図4(b)に実線で示すように、対構成の判別ロール111を横切るように流れると共に、判別電流の残りは用紙Sを伝わって判別ロール112側の電流計115に至り、電流計115にて測定された測定電流と判別用電源113の印加電圧とによって用紙Sの表面抵抗が演算されて用紙種が判別される。
また、本例では、判別器110は搬送中の用紙Sの表面抵抗を測定することで用紙種を判別する態様であるが、例えばメタリック用紙や黒紙でも、表面抵抗を測定する方式では低抵抗用紙との判別が困難である状況では、図4(b)に示すように、用紙Sの表面からの反射光が検出可能な光反射型の光学センサ116を設置し、メタリック用紙、黒紙の予め決められた閾値レベルと対比することで用紙種を判別するようにしてもよい。
尚、判別器110としては、これらの構成に限られるものではなく、例えばユーザが使用する用紙種を指定したときの指定信号に基づいて用紙種を判別するようにしたものでもよい。
-二次転写域前後に位置する用紙との接触部材-
本実施の形態では、二次転写域TR前後に位置する用紙Sとの接触部材としては、図2及び図3に示すように、二次転写域TRの入口側には案内シュート92、位置合せロール90があり、また、二次転写域TRの出口側には搬送ベルト85がある。
本例では、位置合せロール90は金属製ロール部材にて構成され、案内シュート92は金属製のシュート部材にて構成され、いずれも直接接地されている。
本例では、位置合せロール90及び案内シュート92はいずれも直接接地されているが、これに限られるものではなく、抵抗を介して接地する抵抗接地方式を採用してもよい。但し、抵抗接地方式で用いられる抵抗はベルト転写モジュール51の構成要素のうち最も抵抗の高い要素(例えば弾性転写ロール55)の抵抗値(例えば体積抵抗率)よりも低いものが選定されていればよい。
また、本例では、搬送ベルト85は例えば導電性ゴムからなるベルト部材85aを一対の張架ロール85b,85cで張架し、張架ロール85b,85cのうち少なくとも一方の張架ロールを金属ロール若しくは導電性樹脂若しくはそれらの組み合わせで構成し、その芯金を直接接地するようにしたものである。
更に、本実施の形態では、二次転写域TRを挟んで入口側、出口側の直近に位置する用紙Sの接触部材である案内シュート92と搬送ベルト85との間の用紙搬送経路長dは、用紙Sのうち低抵抗用紙として使用可能な最小サイズ用紙の搬送方向長さdsよりも短く設定されている。このため、少なくとも用紙S(主として低抵抗用紙)が二次転写域TRを通過する搬送過程では、用紙Sが二次転写域TRと案内シュート92又は搬送ベルト85との間に跨がった状態で配置されるという挙動を示すようになっている。
-用紙種と転写電流経路との関係-
<非低抵抗用紙>
今、非低抵抗用紙Shが二次転写域TRに突入する場合を想定すると、図5(a)に示すように、非低抵抗用紙Shは案内シュート92を経て二次転写域TRに至り、二次転写域TRにて中間転写体30上の画像Gが非低抵抗用紙Shに転写される。このとき、非低抵抗用紙Shが二次転写域TRを通過する間、非低抵抗用紙Shが案内シュート92に接触していたとしても、非低抵抗用紙Shの表面抵抗はある程度高いため、二次転写域TRでの転写電流ITRの一部が非低抵抗用紙Shを通電経路として案内シュート92の接地に至る通電経路を経て漏れることはない。このため、二次転写域TRでの転写電流ITRは、対向ロール56、中間転写体30、非低抵抗用紙Sh及びベルト転写モジュール51側に流れる。よって、この場合の転写電流経路のシステム抵抗(用紙を除く)は、対向ロール56、中間転写体30及びベルト転写モジュール51の合計である。
<低抵抗用紙>
これに対し、メタリック用紙や黒紙のような低抵抗用紙Smが二次転写域TRに突入する場合を想定すると、図5(b)に示すように、低抵抗用紙Smは案内シュート92を経て二次転写域TRに至るが、低抵抗用紙Smが二次転写域TRを通過する間、低抵抗用紙Smは二次転写域TRと案内シュート92との間に跨がって配置されるか、低抵抗用紙Smの後端が案内シュート92を抜けた状況では二次転写域TRと搬送ベルト85(図3参照)との間に跨がって配置される。このため、二次転写域TRを通過する低抵抗用紙Smは接地された案内シュート92又は搬送ベルト85の少なくともいずれかに接触した状態を保つため、二次転写域TRでの転写電流ITRは対向ロール56、中間転写体30を通過した後、低抵抗用紙Smを通電経路として案内シュート92(又は搬送ベルト85)から接地へと流れる。よって、この場合の転写電流経路のシステム抵抗(用紙を除く)は、案内シュート92又は搬送ベルト85の抵抗値は低いことから、主として対向ロール56及び中間転写体30の合計である。
ここで、図7(a)(b)は、本実施の形態の二次転写域TR周りの各要素のインピダンスを以下のように定義し、その等価回路を模式的に示したものである。
BUR+ITB:対向ロール56+中間転写体30のインピダンス
BTB+DR:ベルト転写モジュール51(転写搬送ベルト53+弾性転写ロール55)のインピダンス
toner:トナーのインピダンス
Sh:非低抵抗用紙Shのインピダンス
Z基材層:低抵抗用紙Smの基材層100のインピダンス
Z金属層:低抵抗用紙Smの金属層101のインピダンス
Z表層:低抵抗用紙Smの表層102のインピダンス
chute:案内シュート92のインピダンス
尚、図7(a)(b)において、VTRは転写電圧、ITRは転写電流を夫々示す。
同図に示す等価回路において、二次転写域TRに転写電圧VTRが印加されると、非低抵抗用紙Shにあっては、転写電流ITRは、図7(a)に示すように、ベルト転写モジュール51側に流れ、転写電圧VTRと、前述したシステム抵抗、具体的には対向ロール56及び中間転写体30のインピダンス(ZBUR+ITB)及びベルト転写モジュール51のインピダンスZBTB+DRとによって決定される。
一方、低抵抗用紙Smにあっては、転写電流ITRはベルト転写モジュール51側には流れず、図7(b)に示すように、低抵抗用紙Smの金属層101(図3参照)を通電経路として例えば案内シュート92の接地に至る経路に流れ、転写電圧VTRと、前述したシステム抵抗、具体的には対向ロール56及び中間転写体30のインピダンス(ZBUR+ITB)とによって決定される。
-転写電圧制御方式-
転写電圧の制御方式としては、定電圧制御方式と定電流制御方式とがある。
前者は画像密度変動にロバスト(Robust:外乱に対する強さに相当)である反面、用紙種変動に弱いという特徴があり、後者は、用紙種変動にロバストである反面、画像密度変動に弱い特徴がある。本例では、用紙種については転写電圧テーブルを予め準備することで対応することが可能であることから、定電圧制御方式が採用されている。
本例では、図6(a)に示すように、対向ロール56側に転写電源60が接続されているため、転写電流ITRが中間転写体30から低抵抗用紙Smを経由して案内シュート92等の接触部材から接地へと流れるが、中間転写体30と低抵抗用紙Smとの間に転写電界が形成されることから、中間転写体30上のトナーによる画像Gは低抵抗用紙Sm側に転写される。
しかしながら、仮に、図6(b)に示すように、ベルト転写モジュール51側に転写電源60’を接続した態様にあっては、転写電流ITRが中間転写体30から低抵抗用紙Smを経由して案内シュート92等の接触部材から接地へと流れるが、中間転写体30と低抵抗用紙Smとの間に転写電界が作用しないことから、中間転写体30上のトナーによる画像Gが低抵抗用紙Sm側に転写されることはない。つまり、転写電源60は対向ロール56側に接続されて転写電圧VTRを印加する必要がある。
-システム抵抗検知回路-
本実施の形態では、用紙種により転写電流経路が相違することに着目し、図3及び図5(a)に示すように、非低抵抗用紙Shを使用したときの転写電流経路のシステム抵抗を検知する第1の抵抗検知回路130と、図3及び図5(b)に示すように、低抵抗用紙Smを使用したときの転写電流経路のシステム抵抗を検知する第2の抵抗検知回路140とが設けられている。
本例では、第1の抵抗検知回路130は、図3に示すように、ベルト転写モジュール51の弾性転写ロール55と接地との間に直列接続された第1の電流計131を含み、前述したシステム抵抗に依存する電流値を算出するものである。
また、第2の抵抗検知回路140は、図3に示すように、対向ロール56と接地との間に第2の電流計141を切替スイッチ142を介して直列接続し、リトラクト機構65にてベルト転写モジュール51を中間転写体30から退避させた状態で、切替スイッチ142をオンにすると共に第2の電流計141にて前述したシステム抵抗(本例では主として対向ロール56の抵抗)に依存する電流値を算出するものである。本例では、対向ロール56を直接接地し、対向ロール56の抵抗をシステム抵抗として検知する方式が採用されている。本来は、対向ロール56及び中間転写体30を含むシステム抵抗が直接的であるが、中間転写体30は経時での抵抗変動が小さいため、対向ロール56のみの抵抗を測定することでも転写電流経路のシステム抵抗を予測することが可能であることによる。
-画像形成装置の駆動制御系-
本実施の形態において、図3に示すように、符号120は画像形成装置の作像処理を制御する制御装置であり、この制御装置120は、CPU、ROM、RAM及び入出力インタフェースを含むマイクロコンピュータからなり、入出力インタフェースを介して図示外のスタートスイッチや作像モードを選択するモード選択スイッチ等のスイッチ信号や第1の抵抗検知回路130や第2の抵抗検知回路140等の各種センサ信号、更には、用紙種を判別する判別器110からの用紙判別信号等の各種入力信号を取り込み、ROMに予め格納されている作像制御プログラム(図8参照)をCPUで実行し、駆動制御対象に対する制御信号を生成した後に、各駆動制御対象(転写電源60等)に制御信号を送出するようになっている。
-画像形成装置の作動-
次に、図2及び図3に示す画像形成装置において、種類の異なる用紙Sが混在して使用される場合を想定すると、図8に示すように、図示外のスタートスイッチをオン操作することで画像形成装置によるプリント(作像処理)開始される。
このとき、用紙Sは用紙供給容器81,82又は手差し用紙供給器95のいずれかから供給され、所定の搬送経路を経て二次転写域TRに向かって搬送されると共に、二次転写域TRに至る前の搬送途中において、判別器110による用紙種の判別処理が行われる。本例では、先ず、用紙Sが表面抵抗8logΩ以下の低抵抗用紙か否かの判別処理が行われ、仮に、表面抵抗8logΩ以下の低抵抗用紙でないとしても、メタリック用紙、あるいは、黒紙である場合には低抵抗用紙として判別する。
このような用紙種の判別処理が行われた結果、用紙Sが非低抵抗用紙Shであると判別されると、第1の抵抗検知モード(第1のシステム抵抗の検知動作に相当)が実施され、用紙が低抵抗用紙Smであると判別されると、第2の抵抗検知モード(第2のシステム抵抗の検知動作に相当)が実施された後、検知されたシステム抵抗に基づいて二次転写電圧が決定される。尚、詳細は後述する。
この後、用紙Sが二次転写域TRに至ると、各画像形成部22(22a~22f)にて形成されて中間転写体30に一次転写された画像Gは用紙Sに二次転写され、定着装置70による定着処理を経て用紙排出受け86に排出され、一連のプリント(作像処理)終了する。
<第1の抵抗検知モード>
このような用紙種の判別処理が行われた結果、用紙Sが非低抵抗用紙Shであると判別されると、図9(a)に示すように、第1の抵抗検知モードが実施され、第1の抵抗検知回路130により第1のシステム抵抗が検知される。本例では、第1のシステム抵抗は、対向ロール56、中間転写体30及びベルト転写モジュール51の抵抗値で決まることから、制御装置120は、中間転写体30に対してベルト転写モジュール51を接触配置した状態で第1の電流計131にシステム抵抗検知用の定電流Isysを流し、その時の電圧値を基準に第1のシステム抵抗を算出し、用紙種(坪量/サイズ)に応じた係数を上乗せすることで二次転写電圧を決定する。
<第2の抵抗検知モード>
一方、用紙Sが低抵抗用紙Smであると判別されると、図9(b)に示すように、第2の抵抗検知モードが実施され、第2の抵抗検知回路140により第2のシステム抵抗が検知される。ここで、第2のシステム抵抗は、対向ロール56及び中間転写体30の抵抗値で決まり、ベルト転写モジュール51は転写に寄与しないため、第1のシステム抵抗に基づいて決定される二次転写電圧では適正な二次転写電圧を見積もることができない。そこで、本例では、制御装置120は、リトラクト機構65により中間転写体30に対してベルト転写モジュール51を接触位置から退避させ、切替スイッチ142をオンすることにより対向ロール56を接地させ、この状態で第2の電流計141にシステム抵抗検知用の定電流Isysを流し、その時の電圧値を基準に第2のシステム抵抗を算出し、用紙種(坪量/サイズ)に応じた係数を上乗せすることで二次転写電圧を決定する。本例では、第2の電流計141は対向ロール56のみの抵抗を測定するものであるが、中間転写体30の経時での抵抗変動が小さいことから、中間転写体30の抵抗は予め決められたデータを利用することで対向ロール56及び中間転写体30の合計の第2のシステム抵抗を予測することができ、これにより、適正な二次転写電圧を見積もることができる。
また、本例では、第2のシステム抵抗を検知するとき、ベルト転写モジュール51は中間転写体30との接触位置から退避して配置されるが、ベルト転写モジュール51と中間転写体30との間のギャップgは、転写電源60の最大電圧値(kV)/3(mm)以上に設定することが好ましい。これ未満のギャップgでは、第2のシステム抵抗検知時にパッシェンの法則により放電が発生し、ベルト転写モジュール51、中間転写体30が損傷する懸念がある。尚、第2のシステム抵抗検知時におけるギャップgの設定手法の具体例については後述の実施例4にて詳述する。
逆に、非低抵抗用紙Shに対しては、第2の抵抗検知回路140による第2のシステム抵抗を用いても適正な二次転写電圧を見積もることができないので、転写電流経路、つまり、用紙種(非低抵抗用紙Sh又は低抵抗用紙Sm)に応じて第1又は第2の抵抗検知回路130,140を選択することが必要である。
<二次転写電圧の決定手法>
また、システム抵抗の検知結果から、二次転写電圧を決定する手法について説明する。
先ず、システム抵抗の検知結果から、二次転写電圧を見積もるための回帰式を作成する。
最適転写電圧は、第1、第2のシステム抵抗検知時における転写電流経路I,IIのシステム抵抗(Rsys)に対して比例関係となるため、システム抵抗上限セット(転写電流経路I:BUR[対向ロールに相当]上限/BTB[ベルト転写モジュールに相当]上限,転写電流経路II:BUR上限)、システム抵抗中心セット(転写電流経路I:BUR中心/BTB中心,転写電流経路II:BUR中心)、システム抵抗下限セット(転写電流経路I:BUR下限/BTB下限,転写電流経路II:BUR下限)の3つ(本例では対応する電流計131,141に定電流を流したときの電圧値Vmoniにて表記)に対して最適転写電圧を実験的に求め、そのデータを基に、図10(a)に示すように、線形回帰式を決めて最適転写電圧を見積もる。
尚、実験的に求める最適転写電圧値とは、白隠蔽率(白明度に相当)と白+Blue濃度(M濃度:マゼンタ(Magenta)濃度に相当)の目標値を両立する範囲の中心値を指す。本例では、白+Blue画像は、用紙表面から白、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)の順にトナー層が形成されるため、用紙表面から最も離れているマゼンタトナーが一番転写し難いトナーとなることに鑑み、マゼンタトナーの量、すなわち、マゼンタ濃度(M濃度)を白+Blue画像の転写性良否の物差しとして使用している。
図10(b)に示すように、単色(白)と多重色(白+Blue)では、トナー総電荷量が異なるため、メカニズム上、白隠蔽率(白明度)と白+Blue濃度(M濃度)とがピークとなる二次転写電圧V2ndはずれる。ちなみに、通常は、多重色(白+Blue)の濃度を確保できるように二次転写電圧V2ndを設定する。すなわち、白隠蔽率(白明度)については、目標値は充たすが、ピークを外した設定となる。これにより、二次転写電圧V2ndを下げすぎると、多重色(白+Blue)の濃度が目標値を下回るし、二次転写電圧V2ndを上げすぎると、白隠蔽率(白明度)が目標値を下回ることになる。
◎変形の形態1
本実施の形態では、第2の抵抗検知回路140は、対向ロール56のみの抵抗を検知するように構成されているが、これに限られるものではなく、図11(b)に示す変形の形態1のように、対向ロール56及び中間転写体30の抵抗を検知するようにしてもよい。
本例においては、第1の抵抗検知回路130は実施の形態1と同様であるが、第2の抵抗検知回路140は、案内シュート92と接地との間に第2の電流計143を直列接続し、図11(b)に示すように、抵抗検知用の導電シート144を搬送することで当該導電シート144を介して中間転写体30と案内シュート92とを導通させ、第2の電流計143にシステム抵抗検知用の定電流Isysを流し、この時の電圧値を基準に第2のシステム抵抗を算出し、用紙種(坪量/サイズ)に応じた係数を上乗せすることで二次転写電圧を決定する。
この場合、中間転写体30とベルト転写モジュール51とが接触配置されていたとしても、導電シート144側に電流が流れるため、中間転写体30に対してベルト転写モジュール51を接触位置から退避させることは必ずしも必要ではない。また、抵抗検知用の導電シート144としては、第2のシステム抵抗検知時にのみ使用可能な専用のものを使用してもよいが、実際のプリントに使用される低抵抗用紙Sm(メタリック用紙、黒紙を含む)を使用してもよいことは勿論である。
尚、第1のシステム抵抗を検知する場合には、図11(a)に示すように、第1の抵抗検知回路130の第1の電流計131にシステム抵抗検知用の定電流Isysを流し、この時の電圧値を基準にシステム抵抗を算出するようにすればよい。
◎実施例1
実施例1は実施の形態1に係る画像形成装置を具現化したもので、富士ゼロックス社 Color 1000 Pressをベースとした画像形成装置を用いた。評価環境は温度/湿度が20℃/10%。プロセススピードは524mm/sec.。トナーはYMCが比重1.1、平均粒径4.7μm、Kが比重1.2、平均粒径4.7μm、白が比重1.6、平均粒径8.5μmである。また、トナーの帯電量は、YMCを53μC/g、Kを58μC/g、白を27μC/gに設定した。TMA(Toner Mass per Areaの略)は、YMCを3.8g/m、Kを3.7g/m、白を8.2g/mに設定した。一次転写装置27はφ28の弾性ロールであり、抵抗は7.7logΩ、アスカC硬度30°のものを用いた。一次転写電流は54μAに設定した。中間転写体30はポリイミドにカーボンを分散した体積抵抗率が12.5logΩcmを用いた。二次転写装置50は、抵抗6.31logΩのφ28の弾性転写ロール55(張架ロール52aに相当)に、厚さ450μm、体積抵抗率が8.5、9.2、10.0logΩの3水準のφ40ゴムベルト(転写搬送ベルト53に相当)を被せ、φ20の剥離ロール(張架ロール52bに相当)との間に張架したベルト転写モジュール51を用い、対向ロール56は、中間転写体30を介し、 アスカC硬度53°、表面抵抗7.0、7.3、7.6logΩ/□の3水準のφ28の弾性ロールを用いた。また、各色の画像形成部22(具体的は22a~22f)の配置は白/Y/M/C/K/白の各色成分のトナーによる画像を形成するものを用いた。
そして、北越紀州製紙社製のA3サイズ色上質(黒)124gsm(表面抵抗5.3logΩ)に対し、白と白+BlueのA3全面サイズのベタ画像を、図13の水準No.1~No.9の各条件にて、第1の抵抗検知モード、及び、第2の抵抗検知モードそれぞれの検知結果を基に、各システム抵抗に対応するVmoni(本例では電流計へ定電流120μA通電時に必要な電圧)について最適転写電圧を設定し出力した。
図13より、第1の抵抗検知モードの回帰式で設定した二次転写電圧により出力した場合、図12(a)に示すように、上記3ケース(本例では水準No.1, No.5, No.9)以外は、白隠蔽率(白明度)と白+Blue濃度とを両立するものが無い。
図12(a)に示すように、第1の抵抗検知モードによる回帰式と、回帰式を使わずに転写電圧を振って探した実最適転写電圧との関係を示すが、実最適転写電圧が回帰式より上側にあるもの(本例では水準No.2, No.3, No.6)は、転写電圧不足で多重色(白+Blue)の濃度が足らず、前述した回帰式よりも下側にあるもの(本例では水準No.4, No.7, No.8)は転写電圧過剰で白隠蔽率(白明度)が不足となる。よって、第1の抵抗検知モードでは、二次転写装置50を構成する部材抵抗バラツキに対し、適正な二次転写電圧を設定することができない。これは、第1の抵抗検知モードで検知するシステム抵抗が、本来の転写電流経路のものでないことが要因である。
一方、第2の抵抗検知モードの回帰式で設定した二次転写電圧により出力した場合、すべてのケース(本例では水準No.1~No.9)において、白隠蔽率(白明度)と白+Blue濃度とを両立することが確認できた。図12(b)に第2の抵抗検知モードによる回帰式と、回帰式を使わずに転写電圧を振って探した実最適転写電圧との関係を示すが、全てのケースにおいて、回帰式で設定した二次転写電圧と実最適転写電圧とが一致する。これは、第2の抵抗検知モードで検知するシステム抵抗が、転写電流経路のシステム抵抗と一致していることを示唆している。
◎実施例2
実施例2は実施例1に係る画像形成装置と同じ構成にて次の用紙について実施例1と同様な実験を行なった。
つまり、王子エフテックス社製のA3サイズ、テンカラー漆黒256gsm(表面抵抗13.1logΩ)に対し、白と白+BlueのA3全面サイズのベタ画像を、図15の水準No.1~No.9の各条件にて、第1の抵抗検知モード、及び、第2の抵抗検知モードそれぞれの検知結果を基に、各システム抵抗に対応するVmoni(本例では電流計へ定電流120μA通電時に必要な電圧)について最適転写電圧を設定し出力した。
また、回帰式も実施例1と同様にして線形回帰式を決定した。
図15より、第1の抵抗検知モードの回帰式で設定した二次転写電圧により出力した場合、全てのケース(水準No.1~No.9)において、白隠蔽率(白明度)と白+Blue濃度とを両立することが確認できた。
本例では、図14(a)に第1の抵抗検知モードによる回帰式と、回帰式を使わずに転写電圧を振って探した実最適転写電圧との関係を示すが、全てのケースにおいて、回帰式で設定した二次転写電圧と実最適転写電圧とが一致する。これは、第1の抵抗検知モードで検知するシステム抵抗が、転写電流経路のシステム抵抗と一致していることを示唆している。
一方、第2の抵抗検知モードの回帰式で設定した二次転写電圧により出力した場合、上記3ケース(本例では水準No.1, No.5, No.9)以外は、白隠蔽率(白明度)と白+Blue濃度とを両立するものが無い。図14(b)に第2の抵抗検知モードによる回帰式と、回帰式を使わずに転写電圧を振って探した実最適転写電圧との関係を示すが、実最適転写電圧が回帰式より上側にあるもの(本例では水準No.4, No.7, No.8)は、転写電圧不足で多重色(白+Blue)の濃度が足らず、回帰式よりも下側にあるもの(本例では水準No.2, No.3, No.6)は転写電圧過剰で白隠蔽率(白明度)が不足となる。よって、第2の抵抗検知モードでは、二次転写装置50を構成する部材抵抗バラツキに対し、適正な二次転写電圧を設定することができない。これは、第2の抵抗検知モードで検知するシステム抵抗が、転写電流経路のものでないことが要因である。
このように、実施例1,2より、用紙種(例えば表面抵抗)に応じて、第1又は第2の抵抗検知モードを変更することにより、それぞれの用紙種に対して、白隠蔽率(白明度)及び多重色(白+Blue)濃度の品質を両立することができる。
◎実施例3
実施例3は実施例2に係る画像形成装置と同じ構成にて次の用紙について実施例2と同様な実験を行なった。
つまり、王子エフテックス社製のA3サイズ、テンカラー漆黒256gsmについて環境チャンバにて調湿することで、抵抗がふれた状態を作り出し、第1の抵抗検知モード、あるいは、第2の抵抗検知モードで白隠蔽率(白明度)、多重色(白+Blue)濃度の両立性の検討を行なった。
本実施例では、二次転写装置50を構成する部材抵抗の組み合わせは、実施例2にて、第2の抵抗検知モードでは最適転写電圧が回帰式の値から、それぞれ上側と下側にずれてしまう水準No.3と水準No.7を用いた。
結果を図16に示す。
同図によれば、8.0logΩ以下の用紙に対しては、第2の抵抗検知モードを適用することが好ましいことが分かる。これは、8.0logΩ以下の用紙から転写電流経路IIで転写することを示唆している。
◎実施例4
実施例4は実施の形態1に係る画像形成装置の二次転写部を具現化したもので、第2のシステム抵抗を検知する際に中間転写体30に対してベルト転写モジュール51を接触位置からギャップg(mm)だけ退避させたものである。
ここで、ギャップgについては放電が発生しない範囲で設定することが必要であることから、本例では以下のように設定した。
つまり、パッシェンの法則から、放電開始電圧Vs(kV)は、常温(20℃)/常圧(1013hPa)の条件下において、次のように表される。
Vs=24.4g+6.53(√g)
図17は、ギャップg(mm)に対する放電開始電圧Vs(kV)を、上式を基にプロットし、線形近似式を示したものである。これにより、放電が起こる電圧は、1mm当り、約3kVであることが分かる。
よって、中間転写体30とベルト転写モジュール51との間のギャップgを、転写電源60の最大転写電圧値をVmax(kV)とすれば、Vmax/3(mm)以上に設定することで確実に放電を抑制することが理解される。
1…像保持手段,2…転写手段,2a…転写部材,2b…対向部材,2c…転写電源,3…第1の抵抗検知手段,4…第2の抵抗検知手段,5…選択手段,6…制御手段,7…接触手段,8(8a,8b)…記録媒体,G…画像

Claims (9)

  1. 画像を保持する像保持手段と、
    前記像保持手段の画像保持面に接触して配置される転写部材を有すると共に、前記像保持手段を挟んで前記転写部材に対向する部位に配置される対向部材を有し、前記対向部材に転写電源を接続することで前記像保持手段と前記転写部材との間の転写域に転写電界を作用させ、当該転写域に搬送された記録媒体に対し前記像保持手段に保持された画像を静電転写させる転写手段と、
    前記対向部材、前記像保持手段及び前記転写部材間のシステム抵抗を検知する第1の抵抗検知手段と、
    前記対向部材単体又は前記対向部材及び前記像保持手段間のシステム抵抗を検知する第2の抵抗検知手段と、
    前記記録媒体の種類に依存して異なる転写電流経路となるシステム抵抗を検知するように前記第1の抵抗検知手段又は前記第2の抵抗検知手段を選択する選択手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記選択手段は、記録媒体が予め決められた抵抗値超の非低抵抗記録媒体であるときは前記第1の抵抗検知手段を選択し、記録媒体が予め決められた抵抗値以下の低抵抗記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記選択手段は、記録媒体の表面抵抗が8logΩ以下の低抵抗記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記選択手段は、記録媒体が媒体基材面に沿って導電層を有するときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記選択手段は、記録媒体が媒体基材に導電剤を含む黒色記録媒体であるときは前記第2の抵抗検知手段を選択することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記選択手段が前記第2の抵抗検知手段を選択したとき、前記転写手段は前記像保持手段から前記転写部材を非接触位置に退避させることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記転写手段が前記像保持手段から前記転写部材を非接触位置に退避するときに、前記像保持手段と前記転写部材との間の隙間は放電開始電圧以上の電圧が作用しないように設定されることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記第2の抵抗検知手段は、前記像保持手段から前記転写部材を退避させた状態で、前記対向部材に前記転写電源によりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、前記対向部材を流れる電流を計測する電流計であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記第2の抵抗検知手段は、システム抵抗検知用の記録媒体が前記像保持手段と前記転写部材との間の転写域と当該転写域よりも記録媒体の搬送方向上流側に位置する接地に至る接触手段との間に跨がって配置された状態で、前記対向部材に前記転写電源によりシステム抵抗検知用電圧を印加したときに、前記接触手段を流れる電流を計測する電流計であることを特徴とする画像形成装置。
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