JP6981139B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関する。
従来この種の画像形成装置としては例えば特許文献1,2に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、低温低湿条件下でのOHPシートや厚手の転写紙を用いた場合にも高画質が得られるように、中間転写体のトナー像担持面に記録媒体を介して当接しトナー像の帯電極性と逆の極性の電圧を印加することによりトナー像を記録媒体に二次転写するための二次転写ロールと、二次転写ロールに対向する位置で中間転写体のトナー像担持面の裏面に当接するバックアップロールとを有し、中間転写体の裏面かつ中間転写体とバックアップロールの当接部位の上流側に近接して配置されると共に中間転写体に対してトナー像の帯電極性と逆の極性の電界を付与する逆極性電界印加手段を設けた画像形成装置が開示されている。
特許文献2には、転写材が高抵抗(例えばOHP用紙)の場合、下流側の画像形成ステーションにおける転写体バイアスが高くなるのを防止するために、転写前帯電ローラによってトナー像転写前のOHP用紙にトナーと逆極性の電荷を付与しておき、転写前帯電ローラに有効面長をOHP用紙の通紙幅よりも短く設定して、非通紙部からの逃げ電流を防止する画像形成装置が開示されている。
特開平9−80925号公報(発明の実施の形態,図2) 特開2003−223037号公報(発明の実施の形態,図2)
本発明が解決しようとする技術的課題は、高抵抗の記録媒体が像保持体の転写域を通過するときに、当該記録媒体が像保持体の転写域を通過する前の走行中に摺れ擦り(以下「摺擦」という)により帯電したとしても、像保持体の転写域前にて像保持体上の画像が記録媒体に静電転写する事態を抑制することにある。
請求項1に係る発明は、帯電作像粒子による画像を移動可能に保持する像保持体と、前記像保持体の画像保持面に接触して配置される転写部材を有し、前記像保持体と前記転写部材とで記録媒体を挟持して搬送すると共に、前記像保持体と前記転写部材との間の転写域に予め決められた転写電圧を印加することで前記像保持体に保持された画像を前記記録媒体に静電転写させる転写装置と、前記転写装置の転写域よりも記録媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記記録媒体に接触する接触部材と、前記記録媒体が前記帯電作像粒子と同極性の帯電状態を保って前記転写域に至るように、前記接触部材のうち前記転写装置の転写域の直近に位置する一若しくは複数の接触部材の少なくとも一つに対し、前記帯電作像粒子と同極性の帯電電圧を供給する帯電要素と、を備え、前記記録媒体が表面抵抗10 15 Ω/□以上の高抵抗であるとき、前記帯電要素による帯電電圧の供給動作を行うことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記接触部材は前記記録媒体を位置合せ搬送する位置合せ搬送部材を含み、前記帯電要素は少なくとも前記位置合せ搬送部材に設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記接触部材は前記転写域に向けて前記記録媒体を案内する案内部材を含み、前記帯電要素は少なくとも前記案内部材に設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記接触部材は、前記記録媒体を位置合せ搬送する位置合せ搬送部材及び当該位置合せ搬送部材と前記転写域との間に設けられ、前記転写域に向かって前記記録媒体を案内する案内部材を含み、前記帯電要素は前記位置合せ搬送部材及び前記案内部材に設けられることを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る画像形成装置において、前記帯電要素による帯電電圧は当該帯電電圧が供給される接触部材と前記記録媒体との間で放電を開始する放電開始電圧以上であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る画像形成装置において、前記帯電要素が設けられた接触部材よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に位置する一若しくは複数の接触部材は予め決められた高抵抗を介して接地されることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、高抵抗接地される前記接触部材は、前記帯電要素が設けられた前記接触部材との間の距離が当該記録媒体の搬送方向長さの範囲内であることを特徴とする画像形成装置である
請求項に係る発明は、請求項に係る画像形成装置において、前記記録媒体が予め決められた抵抗値以上の高抵抗であるか否かを判別する判別器と、前記判別器にて前記記録媒体が高抵抗であると判別されたときに前記帯電要素による前記帯電電圧を供給するように当該帯電要素を切り替え選択する切替器と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに係る画像形成装置において、前記像保持体は、像形成保持体上の画像を記録媒体に転写する前に中間的に転写して保持する中間転写体であり、前記転写装置は前記中間転写体上の画像を記録媒体に転写するものであることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、高抵抗の記録媒体が像保持体の転写域を通過するときに、当該記録媒体が像保持体の転写域を通過する前の走行中に摺擦により帯電したとしても、像保持体の転写域前にて像保持体上の画像が記録媒体に静電転写する事態を抑制することができる。特に、記録媒体として高抵抗の記録媒体を使用したとしても、記録媒体が転写域を通過するときに、記録媒体を帯電作像粒子と同極性に帯電することができ、前述した転写域前の転写動作を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、位置合せ搬送部材にて記録媒体を位置合せして搬送するときに、記録媒体の全領域に対し略均一に帯電作像粒子と同極性に帯電することができる。
請求項3に係る発明によれば、記録媒体が案内部材を経由して転写装置の転写域に向かう直前に、記録媒体を帯電作像粒子と同極性に帯電することができる。
請求項4に係る発明によれば、位置合せ搬送部材又は案内部材に帯電要素を設ける場合に比べて、位置合せ搬送部材及び案内部材を走行する記録部材に対して帯電要素による帯電状態を安定させることができる。
請求項5に係る発明によれば、帯電要素の帯電電圧レベルの調整が容易にでき、接触部材と記録媒体との間で放電による帯電動作を確実に実現することができる。
請求項6に係る発明によれば、記録媒体が帯電要素により帯電作像粒子と同極性に帯電されたときに、記録媒体の搬送方向上流側に位置する接触部材からの漏れ電流を抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、記録媒体が帯電要素により帯電作像粒子と同極性に帯電されたときに、記録媒体の搬送方向上流側に位置する必要最小限の接触部材に対して高抵抗接地を行うことで、記録媒体の搬送方向上流側に位置する接触部材からの漏れ電流を抑制することができる
請求項に係る発明によれば、記録媒体として高抵抗の記録媒体を使用したとしても、記録媒体が転写域を通過するときに、記録媒体を帯電作像粒子と同極性に帯電する構造を簡単に構築することができる。
請求項に係る発明によれば、中間転写方式の画像形成装置において記録媒体が中間転写体の転写域を通過するときに、当該記録媒体が中間転写体の転写域を通過する前の走行中に摺擦(摺れ擦り)により帯電したとしても、中間転写体の転写域前にて中間転写体上の画像が記録媒体に静電転写する事態を抑制することができる。特に、記録媒体として高抵抗の記録媒体を使用したとしても、記録媒体が転写域を通過するときに、記録媒体を帯電作像粒子と同極性に帯電することができ、前述した転写域前の転写動作を抑制することができる。
本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 図2に示す画像形成装置の二次転写部周りの構成例を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る画像形成装置による高抵抗用紙への作像例1を示す説明図、(b)は同作像例2を示す説明図、(c)は図3に示す判別器の一例を示す説明図である。 本実施の形態で用いられる二次転写部周りの主要要素の詳細を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置で用いられる用紙種作像シーケンスを示すフローチャートである。 (a)は高抵抗用紙以外の用紙を使用した際の二次転写動作過程を模式的に示す説明図、(b)は高抵抗用紙を使用した際の二次転写動作過程を模式的に示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る画像形成装置において、高抵抗用紙を使用した際の二次転写域での転写動作を模式的に示す説明図、(b)は比較の形態1に係る画像形成装置において、高抵抗用紙を使用した際の二次転写域での転写動作を模式的に示す説明図である。 (a)は変形の形態1に係る画像形成装置の二次転写部周りの構成例を示す説明図、(b)は変形の形態2に係る画像形成装置の二次転写部周りの構成例を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、画像形成装置は、帯電作像粒子による画像Gを移動可能に保持する像保持体1と、像保持体1の画像保持面に接触して配置される転写部材2aを有し、像保持体1と転写部材2aとで記録媒体Sを挟持して搬送すると共に、像保持体1と転写部材2aとの間の転写域TRに予め決められた転写電圧VTRを印加することで像保持体1に保持された画像Gを記録媒体Sに静電転写させる転写装置2と、転写装置2の転写域TRよりも記録媒体Sの搬送方向上流側に設けられ、記録媒体Sに接触する接触部材3と、記録媒体Sが帯電作像粒子と同極性の帯電状態を保って転写域TRに至るように、接触部材3のうち転写装置2の転写域TRの直近に位置する一若しくは複数の接触部材3の少なくとも一つに対し、帯電作像粒子と同極性の帯電電圧Vcを供給する帯電要素4と、を備えたものである。
尚、図1では、転写装置2は、転写部材2aに対向する像保持体1の裏面に対向部材2bを設置し、当該対向部材2bに転写電源2cから転写電圧VTRを印加することで転写域TRに画像Gを転写するための転写電界を形成するものである。
このような技術的手段において、像保持体1は画像Gを保持するものであれば、中間転写方式の中間転写体は勿論、直接転写方式の感光体、誘電体をも含む。
また、帯電要素4が付加可能な接触部材3としては、転写域TRの直近に位置する一若しくは複数の接触部材3の少なくとも一つであればよい。
ここで、帯電要素4の設置箇所については、転写域TRの直近に位置する一つの接触部材3に付加する態様が代表的であるが、これに限られるものではなく、転写域TRの直近に位置する複数の接触部材3の両方に付加してもよいし、いずれか一方に付加してもよい。但し、転写域TRの直近に複数の接触部材3を有する態様で、転写域TRから離れた側の接触部材3に帯電要素4を付加する場合には、その下流側に位置する接触部材3との摺擦で、上流側の接触部材3にて折角帯電された記録媒体Sが逆極性に戻らないように、下流側の接触部材3の表面を逆極性に帯電しないような被覆層で覆うなど逆極性への再帯電を防止する対策を施すことが好ましい。
更に、帯電要素4は帯電電圧Vcを供給する態様であればよく、帯電電圧Vcは基本的には直流バイアスであればよいが、極性が変わらないということであれは交流バイアスを重畳してもよい。
本実施の形態によれば、記録媒体Sのうち例えば高抵抗の記録媒体Sにあっては、記録媒体Sが像保持体1の転写域TRを通過する前の走行中に各種の接触部材3と摺擦して部分的に帯電することがある。このような状況で、部分的に帯電した記録媒体Sが転写域TRに突入すると、転写域TRの入口付近では像保持体1上の帯電作像粒子による画像Gが記録媒体Sに接近して配置される。このとき、記録媒体Sの部分的な帯電箇所が帯電作像粒子の極性と逆極性に帯電しているとすると、像保持体1上の画像Gの一部が転写域TRの手前にて記録媒体Sに転移してしまう虞れがあり、画像抜けや画像汚れという転写不良につながる懸念がある。特に、導電性の高い帯電作像粒子においては像保持体1への静電付着力が弱いことから、前述した転写不良は顕著に現れやすい。
これに対し、本実施の形態では、記録媒体Sは接触部材3に接触して走行するときに帯電要素4によって帯電作像粒子と同極性に帯電されることから、当該記録媒体Sが転写域TRに突入する際に、転写域TRの入口付近で記録媒体Sと像保持体1上の帯電作像粒子による画像Gとが接近配置したとしても、像保持体1上の帯電作像粒子による画像Gは記録媒体S上の帯電電荷に対して反発する方向、つまり、像保持体1側に押し付けられることになり、像保持体1上の帯電作像粒子による画像Gは転写域TRに突入する前に記録媒体S側に移行する懸念はない。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、接触部材3の代表的態様としては、以下の態様が挙げられる。
(1)記録媒体Sを位置合せ搬送する位置合せ搬送部材3aを含み、帯電要素4は少なくとも位置合せ搬送部材3aに設けられている態様。
(2)転写域TRに向けて記録媒体Sを案内する案内部材3bを含み、帯電要素4は少なくとも案内部材3bに設けられている態様。
(3)記録媒体Sを位置合せ搬送する位置合せ搬送部材3a及び当該位置合せ搬送部材3aと転写域TRとの間に設けられ、転写域TRに向かって記録媒体Sを案内する案内部材3bを含み、帯電要素4は位置合せ搬送部材3a及び案内部材3bに設けられる態様。
また、帯電要素4の帯電電圧Vcの代表的な設定方法としては、帯電要素4による帯電電圧Vcは当該帯電電圧Vcが供給される接触部材3と記録媒体Sとの間で放電を開始する放電開始電圧以上である態様が挙げられる。
更に、帯電要素4による帯電作用の実効性を高めた態様としては、帯電要素4が設けられた接触部材3よりも記録媒体Sの搬送方向上流側に位置する一若しくは複数の接触部材3(例えば記録媒体Sを搬送する搬送部材3c)は予め決められた高抵抗5を介して接地される態様が挙げられる。本例は、記録媒体Sが帯電要素4により帯電されたときに、記録媒体Sの搬送方向上流側に位置する接触部材3(例えば3c)と記録媒体Sとが接触していたとしても、当該接触部材3(例えば3c)は高抵抗5を介して接地されていることから、記録媒体Sを帯電した電荷は高抵抗接地された接触部材3(例えば3c)からは漏れ難く、記録媒体Sの帯電状態が良好に保たれる点で好ましい。
更に、帯電要素4による帯電作用の実効性を高めるうえで好ましい態様としては、高抵抗接地される接触部材3(例えば3c)は、帯電要素4が設けられた接触部材3(例えば3a)との間の距離が当該記録媒体Sの搬送方向長さの範囲内である態様が挙げられる。仮に、両者間の距離が記録媒体Sの搬送方向長さの範囲外である態様では、そもそも記録媒体Sの搬送方向上流側に位置する接触部材3(例えば3c)から記録媒体Sの帯電電荷が漏洩するという懸念が生じない。
本実施の形態では、全ての記録媒体Sに対して帯電要素4による帯電作用を与えるようにしてもよいが、特に、好ましい態様としては、記録媒体Sが予め決められた抵抗値以上の高抵抗であるとき、帯電要素4による帯電電圧Vcの供給動作を行う態様が挙げられる。
この場合の好ましい態様としては、記録媒体Sが予め決められた抵抗値以上の高抵抗であるか否かを判別する判別器6と、判別器6にて記録媒体Sが高抵抗であると判別されたときに帯電要素4による帯電電圧Vcを供給するように当該帯電要素4を切り替え選択する切替器7と、を有する態様が挙げられる。本例において、判別器6はユーザの指定や、走行中の記録媒体Sを検出する方式等を広く含む。また、本態様の制御方式としては、例えば判別器6からの判別信号を制御装置8にて認識し、認識結果に基づいて制御装置8にて切替器7に切替用の制御信号を送出するようにしたものが挙げられる。
◎実施の形態1
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す。
−画像形成装置の全体構成−
同図において、画像形成装置20は、画像形成装置筐体21内に、複数の色成分(本実施の形態ではホワイト#1、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイト#2)画像を形成する画像形成部22(具体的には22a〜22f)と、各画像形成部22にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持するベルト状の中間転写体30と、中間転写体30上に転写された各色成分画像を記録媒体としての用紙Sに二次転写(一括転写)する二次転写装置(一括転写装置)50と、二次転写された画像を用紙S上に定着させる定着装置70と、二次転写域に用紙Sを搬送する用紙搬送系80と、を備えている。尚、本例では、ホワイト#1、ホワイト#2は全く同色の白色材料を用いているが、用紙S上他の色成分画像よりも下層に位置するか、上層に位置するかによって異なる白色材料を用いたものでもよいことは勿論である。また、例えば一方のホワイト#1に代えて透明色の材料を用いるようにしてもよい。
−画像形成部−
本実施の形態において、各画像形成部22(具体的には22a〜22f)は、夫々ドラム状の感光体23を有し、各感光体23の周囲には、感光体23が帯電されるコロトロンや転写ロール等の帯電装置24、帯電された感光体23上に静電潜像が書き込まれるレーザ走査装置等の露光装置25、感光体23上に書き込まれた静電潜像が各色成分トナーにて現像される現像装置26、感光体23上のトナー画像が中間転写体30に転写される転写ロール等の一次転写装置27及び感光体23上の残留トナーが除去される感光体清掃装置28を夫々配設したものである。
また、中間転写体30は、複数(本実施の形態では三つ)の張架ロール31〜33に掛け渡されており、例えば張架ロール31が図示外の駆動モータにて駆動される駆動ロールとして用いられ、当該駆動ロールにて循環移動するようになっている。更に、張架ロール31,33間には二次転写後の中間転写体30上の残留トナーを除去するための中間転写体清掃装置35が設けられている。
−二次転写装置(一括転写装置)−
更に、二次転写装置(一括転写装置)50は、図2及び図3に示すように、中間転写体30の張架ロール33に対向した部位に転写ロール55を圧接配置すると共に、中間転写体30の張架ロール33を転写ロール55の対向電極をなす対向ロール56としたものである。ここで、本例では、転写ロール55は金属製シャフトの周囲に発泡ウレタンゴムやEPDMにカーボンブラック等が配合された弾性層を被覆した構成になっており、転写ロール55と対向ロール56との間で挟持した中間転写体30のニップ領域を二次転写域(一括転写域)TRとして機能するようにしたものである。
更に、対向ロール56(本例では張架ロール33を兼用)には導電性の給電ロール57を介して転写電源60からの転写バイアスVTRが印加されており、転写ロール55及び対向ロール56間に所定の転写電界が形成されるようになっている。
尚、本例では、二次転写装置50は中間転写体30に転写ロール55を圧接配置した態様であるが、これに限られるものではなく、転写ロール55を張架ロールの一つとして転写ベルトを張架ロール間に掛け渡すベルト転写モジュール等を用いてもよいことは勿論である。
−定着装置−
定着装置70は、図2に示すように、用紙の画像保持面側に接触して配置される駆動回転可能な加熱定着ロール71と、当該加熱定着ロール71に対向して圧接配置され、加熱定着ロール71に追従して回転する加圧定着ロール72とを有し、両定着ロール71,72間の転写領域に用紙上に保持された画像を通過させ、当該画像を加熱加圧定着するものである。
−用紙搬送系−
更に、用紙搬送系80は、図2及び図3に示すように、複数段(本例では二段)の用紙供給容器81,82を有し、用紙供給容器81,82のいずれかから供給される用紙Sを略鉛直方向に延びる鉛直搬送路83から略水平方向に延びる水平搬送路84を経て二次転写域TRへと至り、その後、転写された画像Gが保持された用紙Sを、搬送ベルト85を経由して定着装置70による定着部位に至り、画像形成装置筐体21の側方に設けられた用紙排出受け86に排出するものである。
そして更に、用紙搬送系80は、水平搬送路84のうち定着装置70の用紙搬送方向下流側に位置する部分から下方に向かって分岐する反転可能な分岐搬送路87を有し、当該分岐搬送路87で反転された用紙Sを戻し搬送路88を経て再び鉛直搬送路83から水平搬送路84へと戻し、二次転写域TRにて用紙Sの裏面に画像Gを転写し、定着装置70を経て用紙排出受け86へ排出するようになっている。
また、用紙搬送系80には用紙Sを位置合せして二次転写域TRに供給する位置合せロール90のほか、各搬送路83,84,87,88には適宜数の搬送ロール91が設けられている。
更にまた、画像形成装置筐体21の用紙排出受け86の反対側には水平搬送路84に向かって手差し用紙が供給可能な手差し用紙供給器92が設けられている。
更に、水平搬送路84の二次転写域TRの入口側には位置合せロール90を通過した用紙Sを二次転写域TRへ案内する案内シュート93が設けられている。本例では、位置合せロール90と二次転写域TRとの間には一つの案内シュート93が設けられており、対構成の金属製のシュート部材を対向して配置することで用紙Sの案内軌跡を規制するようになっている。
尚、本例では、位置合せロール90と二次転写域TRとの間に一つの案内シュート93が設けられているが、これに限られるものではなく、複数(例えば二つ)設けるようにしてもよく、複数の案内シュート93を設ける場合には、夫々異なる傾斜姿勢にて配置することが可能になり、用紙Sの案内軌跡の調整につき自由度が増す。
−用紙種−
本例で使用可能な用紙Sとしては、例えば表面抵抗1010〜1012Ω/□の普通紙は勿論、普通紙よりも表面抵抗が高い高抵抗用紙が挙げられる。
ここで、高抵抗用紙の代表的態様としては、PETフィルム等のプラスチックフィルムがあり、本実施の形態では、高抵抗用紙であるための抵抗の閾値については予め適用対象を選定するようにして差し支えないが、本実施の形態では、表面抵抗1015Ω/□以上のものを高抵抗用紙として適用対象とした。
この種の高抵抗用紙には例えばYMCK(イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)からなるカラー画像を直に形成することも可能であるが、例えば図4(a)に示すように、高抵抗用紙上に例えば図2に示す画像形成部22fを用いてホワイト(白色)Wによる背景画像としての白色画像Gを形成すると共に、白色画像G上に図2に示す画像形成部22b〜22eを用いてYMCKによるカラー画像GYMCKを形成するようにしてもよいし、あるいは、図4(b)に示すように、高抵抗用紙St上に例えば図2に示す画像形成部22b〜22eを用いたYMCKによるカラー画像GYMCKを形成すると共に、カラー画像GYMCK上に図2に示す画像形成部22aを用いてホワイト(白色)Wによる白色画像Gを形成するようにしてもよい。
特に、ホワイト(白色)Wによる白色画像Gは例えば白トナーのような帯電作像粒子を使用することになるが、白トナーは金属を色材としていることが多く、この種の白トナーは導電性が高く帯電しにくく、感光体23や中間転写体30に対する成分付着力が弱いという特性を有していることから、このことを考慮して作像時の取り扱いに留意する必要がある。
−判別器の構成例−
本例では、図3に示すように、用紙搬送系80の鉛直搬送路83又は水平搬送路84の一部に用紙種を判別するための判別器110が設けられている。この判別器110は、例えば図4(c)に示すように、用紙Sの搬送方向に沿って対構成の判別ロール111,112を並設し、用紙Sの搬送方向上流側に位置する対構成の判別ロール111の一方には判別用電源113を接続すると共に、他方を抵抗114を介して接地し、用紙Sの搬送方向下流側に位置する対構成の判別ロール112の一方と接地との間に電流計115を設けるようにしたものである。尚、判別ロール111,112としては用紙Sの搬送部材(位置合せロール90や搬送ロール91)を兼用してもよいし、搬送部材とは別に設けるようにしてもよい。
本例では、例えば用紙Sとして普通紙が使用されると仮定すると、普通紙の表面抵抗は1010〜1012Ω/□程度であることから、対構成の判別ロール111,112間に普通紙が跨がって配置された場合、判別用電源113からの判別電流は、対構成の判別ロール111を横切るように流れる成分と、用紙Sを伝わって判別ロール112側の電流計115に至る成分とに分かれて流れる。
これに対し、用紙Sとして表面抵抗が1015Ω/□以上の高抵抗用紙が使用されると仮定すると、高抵抗用紙の表面抵抗は普通紙に比べて大きいことから、対構成の判別ロール111,112間に高抵抗用紙が跨がって配置された場合、判別用電源113からの判別電流はインピダンス分だけ低減し、対構成の判別ロール111を横切るように流れるが、用紙Sを伝わって判別ロール112側の電流計115にはほとんど至らない。この結果、電流計115にて測定された測定電流と判別用電源113の印加電圧とによって用紙Sの表面抵抗が演算されて用紙種が判別される。
尚、本例では、判別器110は搬送中の用紙Sの表面抵抗を測定することで用紙種を判別する態様であるが、例えばユーザが使用する用紙種を指定したときの指定信号に基づいて用紙種を判別するようにしたものでもよい。
−二次転写域入口側に位置する用紙との接触部材−
本実施の形態では、二次転写域TR入口側に位置する用紙Sとの接触部材としては、図3及び図5に示すように、二次転写域TRに近い側から順に、案内シュート93、位置合せロール90、搬送ロール91がある。
本例では、位置合せロール90は対構成の金属製ロール部材にて構成されて直接接地されている。また、案内シュート93は金属製のシュート部材が抵抗94を介して接地されており、本例の抵抗94は転写ロール55の抵抗値(本例では体積抵抗率)よりも高いものが選定されている。本例では、抵抗94は転写ロール55の抵抗値と対比して選定されているが、二次転写装置50が例えばベルト転写モジュールを使用した場合には、ベルト転写モジュールの接地に至るまでの抵抗値と対比して選定するようにすればよい。
ここで、位置合せロール90を直接接地しているのは、用紙Sが通過したときの摺擦により位置合せロール90が帯電したときにチャージアップされる事態を防止するためである。また、案内シュート93を抵抗94を介して接地したのは、二次転写域TRの転写電流の一部が漏洩するのを防止するためである。
尚、本例では、位置合せロール90は直接接地する態様が採用されているが、適宜抵抗を介して接地してもよいことは勿論である。また、案内シュート93は抵抗94を介して接地する態様が採用されているが、直接接地する態様を採用することも可能であり、また、案内シュート93を複数に分けて使用する態様にあっては、いずれか一方を直接接地する等適宜選定して差し支えない。
更に、本例では、位置合せロール90よりも用紙Sの搬送方向上流側の隣接した箇所には搬送ロール91が設けられており、位置合せロール90と搬送ロール91との間の用紙搬送経路長dは用紙Sの搬送方向長さdsよりも短く設定されている。
−帯電機構−
本実施の形態では、図3及び図5に示すように、位置合せロール90及び案内シュート93を帯電する帯電機構130が設けられている。
本例では、帯電機構130は、トナーと同極性(本例では負極性)の少なくとも直流成分が含まれる帯電電圧Vcを印加する帯電用電源131と、位置合せロール90に対し直接接地するか、帯電用電源131からの帯電電圧Vcを印加するかを切り替える切替器としての第1の切替スイッチ132と、案内シュート93に対して抵抗94を介して接地するか、帯電用電源131からの帯電電圧Vcを印加するかを切り替える切替器としての第2の切替スイッチ133と、を備えている。
尚、本例では、帯電用電源131は位置合せロール90及び案内シュート93に対して共用する態様を示しているが、別個に設けてもよいことは勿論である。
<帯電電圧の選定方法>
ここで、帯電用電源131の帯電電圧Vcの選定方法について補足すると、図5に示すように、例えば位置合せロール90の金属製ロール部材と用紙Sとの間の微小間隙gで放電が開始可能な放電開始電圧Vs以上の電圧を帯電電圧Vcとして選定すればよい。
また、第1及び第2の切替スイッチ132,133は、図3に示すように、判別器110により用紙Sが高抵抗用紙であると判別されたときに、制御装置120が判別信号を受け、第1及び第2の切替スイッチ132,133に切替信号を送出し、各切替スイッチ132,133の切り替えにより位置合せロール90及び案内シュート93に帯電電圧Vcを印加するようになっている。
<搬送ロールの抵抗の選定方法>
更に、本例では、位置合せロール90よりも用紙Sの搬送方向上流側に隣接して配置される搬送ロール91は抵抗95を介して接地されている。ここで、抵抗95の抵抗値としては例えば用紙Sが高抵抗用紙と判別されたときに、位置合せロール90及び案内シュート93には帯電電圧Vcが印加され、高抵抗用紙は負極性の帯電電荷によって帯電されることになるが、高抵抗用紙は位置合せロール90と搬送ロール91との間に跨がって配置されることから、搬送ロール91を直接接地した態様では高抵抗用紙が折角帯電したとしても、その帯電電荷が搬送ロール91から接地に至る経路を経て漏れる可能性が高い。そこで、この漏洩電流を極力抑制したいという観点から、搬送ロール91の抵抗95は漏洩電流が許容レベル以下に収まるように高抵抗値を有するものが選定される。
−画像形成装置の駆動制御系−
本実施の形態において、図3に示すように、符号120は画像形成装置の作像処理を制御する制御装置であり、この制御装置120は、CPU、ROM、RAM及び入出力インタフェースを含むマイクロコンピュータからなり、入出力インタフェースを介して図示外のスタートスイッチや作像モードを選択するモード選択スイッチ等のスイッチ信号や各種センサ信号、更には、用紙種を判別する判別器110からの用紙判別信号等の各種入力信号を取り込み、ROMに予め格納されている作像制御プログラム(図6参照)をCPUで実行し、駆動制御対象に対する制御信号を生成した後に、各駆動制御対象(切替スイッチ132,133等)に制御信号を送出するようになっている。
−画像形成装置の作動−
今、図2に示す画像形成装置において、表面抵抗の異なる用紙Sが混在して使用される場合を想定すると、図6に示すように、図示外のスタートスイッチをオン操作することで画像形成装置によるプリント(作像処理)が開始される。
このとき、用紙Sは用紙供給容器81,82又は手差し用紙供給器92のいずれかから供給され、所定の搬送経路を経て二次転写域TRに向かって搬送されるが、二次転写域TRに至る前の搬送途中において、判別器110による用紙Sの表面抵抗の測定(用紙種の判別処理)が実施される。
制御装置120は、判別器110の判別結果に基づいて用紙Sが高抵抗用紙か否かを判別し、高抵抗用紙の場合には、切替スイッチ132,133を切り替えて位置合せロール90、案内シュート93に帯電電圧Vcを印加する。
一方、制御装置120は、用紙Sが高抵抗用紙ではないと判別すると、高抵抗用紙の場合とは異なり、切替スイッチ132,133を切り替えて位置合せロール90を直接接地し、案内シュート93を抵抗94を介して接地する。
この後、用紙Sが二次転写域TRに至ると、各画像形成部22(22a〜22f)にて形成されて中間転写体30に一次転写された画像Gは用紙Sに二次転写され、定着装置70による定着処理を経て用紙排出受け86に排出され、一連のプリント(作像処理)が終了する。
−二次転写動作過程−
<普通紙>
今、用紙Sが普通紙Saの場合には、図3、図6及び図7(a)に示すように、切替スイッチ132,133にて位置合せロール90を直接接地し、案内シュート93を抵抗94を介して接地し、この状態で、二次転写域TRには転写電源60による転写電圧VTRが給電ロール57から対向ロール56へと印加され、中間転写体30側から転写電界が作用して転写ロール55側に転写電流が流れる。
この状態において、普通紙Saは位置合せロール90、案内シュート93を経て二次転写域TRに至り、二次転写域TRにて中間転写体30上の画像Gが用紙Sに二次転写される。このとき、普通紙Saは二次転写域TRに至るまでに位置合せロール90や案内シュート93に接触することから、両者の摺擦により普通紙Saが部分的に帯電することはあるが、普通紙Saの表面抵抗は高抵抗用紙Stに比べて小さいことから、普通紙Sa上の帯電電荷は位置合せロール90の接地へ至る経路、あるいは、案内シュート93の接地に至る経路を経て除電される。よって、普通紙Saが二次転写域TRに突入したとしても、当該普通紙Saが部分的にトナーと逆極性に帯電した状態で二次転写域TRに至ることはほとんどなく、二次転写域TRの入口付近で中間転写体30上のトナーによる画像Gが普通紙Sa側に転写前に移行する懸念はない。
よって、二次転写域TRにおける普通紙Saに対する転写動作は安定して行われ、画像抜けや画像汚れ等の転写不良が生ずる懸念は少ない。
<高抵抗用紙>
次に、用紙Sが高抵抗用紙(例えばプラスチックフィルム)Stである場合について説明する。
この場合には、図3、図6及び図7(b)に示すように、制御装置120は切替スイッチ132,133を切り替えて位置合せロール90及び案内シュート93にトナーと同極性の帯電電圧Vcを印加し、この状態で、二次転写域TRには転写電源60による転写電圧VTRが給電ロール57から対向ロール56へと印加され、中間転写体30側から転写電界が作用する。
このとき、高抵抗用紙Stは、搬送ロール91、位置合せロール90、案内シュート93を経て二次転写域TRに至り、二次転写域TRを通過して搬送ベルト85側へと搬送されていく。
今、高抵抗用紙Stが搬送ロール91を通過し、位置合せロール90に至る前の段階では、高抵抗用紙Stは、図8(a)に示すように、搬送ロール91(図5参照)や図示外の案内シュートに摺擦することで部分的に帯電するため、高抵抗用紙Stの表面には正極性、負極性の電荷(+,−)が混在した状態にあると推測される。
尚、図8(a)においては、帯電機構130の切替スイッチ132,133(図7参照)は省略した。
そして、高抵抗用紙Stが位置合せロール90に到達し、更に、位置合せロール90を通過して案内シュート93に至ると、位置合せロール90及び案内シュート93にはトナーと同極性の帯電電圧Vcが印加されているため、図8(a)に示すように、正極性、負極性の電荷(+,−)が混在した高抵抗用紙Stはトナーと同極性(本例では負極性)の電荷(−)に一様帯電される。
このとき、高抵抗用紙Stの搬送方向長さdsは位置合せロール90と搬送ロール91との間の用紙搬送経路長dよりも長い寸法関係にあることから、高抵抗用紙Stが位置合せロール90と当該位置合せロール90に隣接する位置の搬送ロール91(図3、図5参照)とに跨がって接触した状態が存在するとしても、搬送ロール91は抵抗値の高い抵抗95を介して接地されているため、高抵抗用紙Stの負極性の電荷(−)は搬送ロール91の接地に至る経路を経て流れにくく、高抵抗用紙St上の負極性の電荷(−)による帯電状態が損なわれる懸念は少ない。
この後、高抵抗用紙Stの先端は二次転写域TRに突入していくことになるが、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに突入する際に、二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙Stと中間転写体30上の負極性トナーによる画像Gとが接近配置したとしても、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)は高抵抗用紙St上の帯電電荷(−)に対して反発する方向、つまり、中間転写体30側に押し付けられることになり、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)は二次転写域TRに突入する前に高抵抗用紙St側に移行する懸念はない。特に、白トナーのように導電性の高い帯電作像材料を使用する場合には、帯電しにくくトナーの静電付着力が弱いが、高抵抗用紙St側のトナーと同極性の帯電電荷(−)により中間転写体30側に押し付けられるため、白トナーの剥がれも有効に阻止される。
このため、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)の一部が二次転写域TRの入口付近にて高抵抗用紙St側に飛散することはなく、画像抜けや画像汚れという転写不良が生ずる懸念はない。
◎比較の形態1
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の二次転写部における転写動作性能を評価するために、比較の形態1に係る画像形成装置の二次転写部周りにおける二次転写動作時のトナーによる画像Gの挙動を説明する。
本比較の形態における二次転写部周りの構造は、図8(b)に示すように、実施の形態1と略同様に、位置合せロール90及び案内シュート93を帯電する帯電機構140が設けられているが、本例の帯電機構140は、実施の形態1と異なり、高抵抗用紙Stを使用したときに、位置合せロール90及び案内シュート93にはトナーと逆極性の帯電電圧Vc’が印加可能な帯電用電源141を接続したものである。尚、本比較の形態においても、実施の形態1と同様な切替スイッチ132,133に相当する切替スイッチを備えているが、図8(b)においてはこれらの切替スイッチについては省略した。
本比較の形態においては、高抵抗用紙Stは、位置合せロール90に至る前の段階では、搬送ロール91や他の図示外の案内シュートとの摺擦によって正極性、負極性の電荷(+,−)が混在した状態に帯電されることになるが、高抵抗用紙Stが位置合せロール90に到達し、更に、位置合せロール90を通過して案内シュート93に至ると、位置合せロール90及び案内シュート93にはトナーと逆極性の帯電電圧Vc’が印加されているため、図8(b)に示すように、正極性、負極性の電荷(+,−)が混在した高抵抗用紙Stはトナーと逆極性(本例では正極性)の電荷(+)に一様帯電される。
この後、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに突入する際に、二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙Stと中間転写体30上の負極性トナーによる画像Gとが接近配置したとすると、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)と高抵抗用紙St上の帯電電荷(+)とは逆極性であることから、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)は高抵抗用紙St上の帯電電荷(+)に対して吸引する方向、つまり、高抵抗用紙St側に引き寄せられることになり、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)の一部が二次転写域TRに突入する前に高抵抗用紙St側に飛散し易い。このため、本比較の形態にあっては、中間転写体30上のトナーによる画像G(−)の一部が二次転写域TRの入口付近にて高抵抗用紙St側に飛散し、画像抜けや画像汚れという転写不良が生ずる懸念がある。
本実施の形態では、帯電機構130は、位置合せロール90及び案内シュート93の両方に帯電電圧Vcを印加する態様を用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば図9(a)(b)に示すような変形の形態1,2に係る帯電機構130を採用しても差し支えない。
◎変形の形態1
図9(a)において、帯電機構130は、二次転写域TRの入口側で二次転写域TRに直近した位置の案内シュート93にのみ帯電機構130を付加したものである。本例では、帯電機構130は、帯電電圧Vcを印加する帯電用電源131と、案内シュート93から抵抗94を介して接地に至る通電経路とを切替スイッチ135で切り替え選択し、高抵抗用紙Stを使用するときに案内シュート93に帯電電圧Vcを印加するようにしたものである。
そして、本例では、案内シュート93に隣接する位置合せロール90は抵抗96を介して接地されており、また、位置合せロール90に隣接する搬送ロール91は実施の形態1と同様に抵抗95を介して接地されている。ここで、抵抗96は抵抗95と同様に高抵抗用紙Stに帯電した電荷が漏洩しにくい程度の高い抵抗値を有するものが用いられている。
本変形の形態によれば、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに至る前に案内シュート93に接触しながら二次転写域TRに向かうことになるが、高抵抗用紙Stは案内シュート93を通過する段階でトナーと同極性の電荷(−)に一様帯電されるため、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに突入する際に、実施の形態1と同様に、中間転写体30上のトナーによる画像Gが二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙Stに接近配置されたとしても、中間転写体30上のトナーによる画像Gは高抵抗用紙Stの帯電電荷(−)との反発により中間転写体30側に押し付けられた状態で二次転写域TRに至る。よって、中間転写体30上のトナーによる画像Gは二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙St側に飛散することなく、二次転写域TRに至った後に高抵抗用紙Stに対して転写動作が安定的に行われる。
◎変形の形態2
図9(b)において、帯電機構130は、二次転写域TRの入口側に位置する位置合せロール90に帯電機構130を付加したものである。本例では、帯電機構130は、帯電電圧Vcを印加する帯電用電源131と、位置合せロール90から直接接地に至る通電経路とを切替スイッチ136で切り替え選択し、高抵抗用紙Stを使用するときに案内シュート93に帯電電圧Vcを印加するようにしたものである。
そして、本例では、二次転写域TRの入口側の直近に位置する案内シュート93は抵抗94を介して接地されているが、案内シュート93の高抵抗用紙Stとの接触面、つまり、金属製シュート部材の相対向する面には高抵抗用紙Stとの摺擦での帯電を防止するための帯電防止膜からなる被覆層137が形成されている。
尚、位置合せロール90に隣接する搬送ロール91は実施の形態1と同様に抵抗95を介して接地されている。
本変形の形態によれば、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに至る前に位置合せロール90を通過するときに、位置合せロール90には帯電電圧Vcが印加されていることから、高抵抗用紙Stは位置合せロール90を通過する段階でトナーと同極性の電荷(−)に一様帯電される。この後、高抵抗用紙Stは帯電電圧Vcが印加されていない案内シュート93を経由して二次転写域TRに向かうが、案内シュート93の高抵抗用紙Stとの接触面には帯電防止膜からなる被覆層137が形成されているため、高抵抗用紙Stのトナーと同極性の帯電電荷による一様帯電性はほとんど損なわれることなく、高抵抗用紙Stは二次転写域TRに至る。
そして、高抵抗用紙Stが二次転写域TRに突入する際に、実施の形態1と同様に、中間転写体30上のトナーによる画像Gが二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙Stに接近配置されたとしても、中間転写体30上のトナーによる画像Gは高抵抗用紙Stの帯電電荷(−)との反発により中間転写体30側に押し付けられた状態で二次転写域TRに至る。よって、中間転写体30上のトナーによる画像Gは二次転写域TRの入口付近で高抵抗用紙St側に飛散することなく、二次転写域TRに至った後に高抵抗用紙Stに対して転写動作が安定的に行われる。
1…像保持体,2…転写装置,2a…転写部材,2b…対向部材,2c…転写電源,3…接触部材,3a…位置合せ搬送部材,3b…案内部材,3c…搬送部材,4…帯電要素,5…高抵抗,6…判別器,7…切替器,8…制御装置,G…画像,S…記録媒体,TR…転写域

Claims (9)

  1. 帯電作像粒子による画像を移動可能に保持する像保持体と、
    前記像保持体の画像保持面に接触して配置される転写部材を有し、前記像保持体と前記転写部材とで記録媒体を挟持して搬送すると共に、前記像保持体と前記転写部材との間の転写域に予め決められた転写電圧を印加することで前記像保持体に保持された画像を前記記録媒体に静電転写させる転写装置と、
    前記転写装置の転写域よりも記録媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記記録媒体に接触する接触部材と、
    前記記録媒体が前記帯電作像粒子と同極性の帯電状態を保って前記転写域に至るように、前記接触部材のうち前記転写装置の転写域の直近に位置する一若しくは複数の接触部材の少なくとも一つに対し、前記帯電作像粒子と同極性の帯電電圧を供給する帯電要素と、
    備え、
    前記記録媒体が表面抵抗10 15 Ω/□以上の高抵抗であるとき、前記帯電要素による帯電電圧の供給動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記接触部材は前記記録媒体を位置合せ搬送する位置合せ搬送部材を含み、
    前記帯電要素は少なくとも前記位置合せ搬送部材に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記接触部材は前記転写域に向けて前記記録媒体を案内する案内部材を含み、
    前記帯電要素は少なくとも前記案内部材に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記接触部材は、前記記録媒体を位置合せ搬送する位置合せ搬送部材及び当該位置合せ搬送部材と前記転写域との間に設けられ、前記転写域に向かって前記記録媒体を案内する案内部材を含み、
    前記帯電要素は前記位置合せ搬送部材及び前記案内部材に設けられることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記帯電要素による帯電電圧は当該帯電電圧が供給される接触部材と前記記録媒体との間で放電を開始する放電開始電圧以上であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記帯電要素が設けられた接触部材よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に位置する一若しくは複数の接触部材は予め決められた高抵抗を介して接地されることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    高抵抗接地される前記接触部材は、前記帯電要素が設けられた前記接触部材との間の距離が当該記録媒体の搬送方向長さの範囲内であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項に記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体が予め決められた抵抗値以上の高抵抗であるか否かを判別する判別器と、
    前記判別器にて前記記録媒体が高抵抗であると判別されたときに前記帯電要素による前記帯電電圧を供給するように当該帯電要素を切り替え選択する切替器と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記像保持体は、像形成保持体上の画像を記録媒体に転写する前に中間的に転写して保持する中間転写体であり、前記転写装置は前記中間転写体上の画像を記録媒体に転写するものであることを特徴とする画像形成装置。
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