JP2000194199A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000194199A
JP2000194199A JP10367958A JP36795898A JP2000194199A JP 2000194199 A JP2000194199 A JP 2000194199A JP 10367958 A JP10367958 A JP 10367958A JP 36795898 A JP36795898 A JP 36795898A JP 2000194199 A JP2000194199 A JP 2000194199A
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Masami Takeda
正美 竹田
Satoru Izawa
悟 伊澤
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置を高速化しても良好な現像、転写、定着
画像を各工程で得ることができる画像形成装置を提供す
ること。 【構成】 少なくとも記録材給紙部と記録材7上に画像
を形成する画像形成工程部を有し、記録材7が給紙され
てから該記録材7上への画像形成が完了するまでの間に
記録材7表面と摺擦する複数の部材を有する画像形成装
置において、前記記録材7上に画像が形成される工程に
該記録材7が搬送される前に存在する記録材搬送手段の
内、少なくとも1つの記録材搬送手段を記録材全面に接
触する長さを有する上下2つのローラで構成し、該ロー
ラの少なくとも記録材7の画像形成面と摺擦する側のロ
ーラを導電性を有する導電性搬送ローラ(導電性記録材
搬送ローラ)17で構成し、該導電性搬送ローラ17に
記録材7に含まれる所定の極性を有する填料と逆極性の
バイアスを印加するバイアス電源(填料吸着バイアス印
加手段)16を設け、該バイアス電源16により前記導
電性搬送ローラ17にバイアスを印加しながら記録材7
を搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多種多様な記録材
を通紙させる記録材搬送装置を有する画像形成装置装置
に関するもので、特に電子写真方式のプリンタ、複写
機、ファクシミリ等の定着装置を有する画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式を用いたプリンタ、
複写機、ファクシミリ等の画像形成装置における画像形
成工程の概要を図9に基づいて以下に説明する。
【0003】即ち、帯電ローラ1で感光ドラム2の表面
を一様に或る極性に帯電させた後、レーザー等の露光手
段3によって感光ドラム2を露光した領域のみを除電し
て潜像を形成し、現像器4のトナー5を現像ブレード4
aと現像スリーブ4bの間で感光ドラム2の帯電表面と
同極性に摩擦帯電させ、感光ドラム2と現像スリーブ4
bが対向する現像ギャップ部においてDC及びACバイ
アスを重畳印加し、電界の作用によってトナー5を浮遊
振動させつつ感光ドラム2の潜像形成部にこれを選択的
に付着させて潜像をトナー像として現像した後、このト
ナー像を転写ローラ10と感光ドラム2で形成される転
写ニップ部まで感光ドラム2の回転によって搬送する。
【0004】一方、画像を記録される紙等の記録材7
は、記録材収納箱7’から給紙ローラ対7”によって垂
直搬送ローラ対6’まで先端部を給紙された後、この垂
直搬送ローラ対7”によって転写前搬送ローラ6まで搬
送され、更にこの転写前搬送ローラ6によって転写ガイ
ド板9を通じて予め規定された進入角度で転写ニップ部
まで搬送される。この転写前搬送ローラ6から転写ニッ
プ部まで記録材7が搬送されるまでの間には、記録材7
がこの領域まで搬送されて来るまでに接触した種々の部
材との摺擦により該記録材7表面が帯電している可能性
があるため、静電的記録を行うに際して画像を乱す要因
となるこのような不要な帯電を取り除くための除電ブラ
シ8が搬送中の記録材7の背面側に接するように設けら
れている。
【0005】ところで、転写部においては感光ドラム2
上のトナーを静電的に引き付けて記録材7側に移動させ
るようにトナー5と逆極性の高電圧が記録材7背面の転
写ローラ10に印加され、記録材7の裏面にトナー5が
静電的に引き付けられてトナー画像が記録材7に転写さ
れるとともに、記録材7の裏面はトナー5と逆極性に帯
電され、転写されたトナー5を保持し続けるための転写
電荷が記録材7の裏面に付与される。
【0006】そして、トナー画像が転写された記録材7
は定着装置12まで搬送され、定着装置12の定着ロー
ラ13と加圧ローラ14のニップ部を通過することによ
って加熱及び加圧されてトナー画像の定着を受ける。
【0007】尚、転写後の感光ドラム2の表面には極性
の異なるトナー等の付着物が僅かに残留するため、転写
ニップ部を通過した後の感光ドラム2の表面はクリーナ
11で感光ドラム2表面にカウンター当接されたクリー
ニングブレード11aにより付着物が掻き落とされて清
掃された後、次の画像形成のために待機する。
【0008】ところで、トナー画像を定着するための定
着装置としては熱効率と安全性が良好な接触加熱型のも
のが広く知られており、このような定着装置には図10
に示すタイプのものと図11に示すタイプのものがあ
る。
【0009】図10に示すものは熱ローラ定着装置であ
り、これは金属製円筒芯金13’cの表面にプライマー
層13’bを介して離型性層13’aを形成して成る熱
定着ローラ13’と、加圧芯金14cに耐熱性ゴムから
成る弾性層14bを形成し、その表面に加圧側離型性層
14aを形成して成る加圧ローラ14とで構成されてお
り、熱定着ローラ13’の円筒芯金13’cの内部には
ハロゲンヒータ15が内蔵されている。
【0010】又、図11に示すものはフィルム加熱方式
の定着装置であり、これは低熱容量の耐熱性樹脂フィル
ム13”cの上に導電性プライマー層13”bと離型性
層13”aを順次形成して成る定着フィルム13”と、
その内側に配されたセラミックヒータ15’と、フィル
ムガイド部材を兼ねるヒータホルダー13”d及び均一
加圧するための金属ステー13”eで構成される定着フ
ィルムユニットに加圧ローラ14を加圧当接させて構成
されている。尚、図10に示す熱ローラ定着装置は比較
的高速の大型機に用いられ、図11に示すフィルム加熱
方式の定着装置は比較的低速の小型機に用いられてい
る。特に、後者は近年の省エネルギー推進の観点から、
従来のハロゲンヒータを内蔵する円筒状の金属を定着ロ
ーラとして用いる熱ローラ方式に比べてローラ熱伝達効
率が高く、装置の立ち上がりも速い方式として注目さ
れ、より高速の機種にも適用されるようになってきてい
る。
【0011】以上のような定着装置を用いたプリンタ等
の各種画像形成装置は、画質の向上とともに近年益々そ
のプリント速度の高速化が強く求められるようになって
いる。このため、今後、更なる高速化を実現するために
は、モータをパワーアップして加圧ローラ及び定着フィ
ルムの回転速度を上げるとともに、通過時間の短くなっ
た紙に十分な熱エネルギーを供給するために定着温度を
更に高く設定したり、加圧ローラの加圧力を上げて加熱
領域を広げたり、ヒータ基板や定着フィルムの材質を熱
伝導性の高いものに代える等の改良を行う必要がある。
【0012】しかしながら、このような改良を進めてい
くと、同時に定着部において様々な弊害が生じ易くな
る。その弊害の1つとして図12(A)の熱ローラ定着
方式の定着装置の定着入口部分の拡大断面図に示すよう
に、定着の入口部分の直前において記録材7上のトナー
5が部分的に記録材7の搬送方向に対して下流側に吹き
飛ばされるような現象が発生し、記録速度を上げれば上
げる程、この現象が悪化することがある(以下、この現
象を「後方トナー飛び散り」現象と称する)。この「後
方トナー飛び散り」現象の発生要因としては、次のよう
なメカニズムが考えられる。
【0013】即ち、定着部において定着される紙には通
常の環境下でも或る程度の水分が含まれているため、定
着の際のニップ部における加熱により水蒸気が発生する
が、高速化に伴って定着温度を上げるとこの水蒸気の発
生も激しくなり、水蒸気は逃げ場を求めてニップの前後
方向に強く噴き出すようになる。このとき、同時に紙の
搬送速度も速くなっているため、ニップ入口部におい
て、紙上の未定着トナーには噴き出す水蒸気の速度に紙
の搬送速度を合成した風速で水蒸気が吹き付けられるこ
とになり、トナー像の内で像表層のトナーのように紙に
対する付着力が比較的弱くて表面の気流の影響を受け易
いトナーの一部が風圧によって後方に飛ばされるものと
考えられる。この現象は、紙の電気抵抗や表面性及び添
加物の種類によっても大きく左右されるが、特に横線の
ような紙の搬送方向に垂直なパターンのトナー像で最も
発生し易くなり、そのメカニズムから記録速度を増せば
増す程悪化する現象である。
【0014】このような現象に対する抑制策としては、
定着性を確保する必要性から熱的条件を緩めることはで
きないため、トナーの紙に対する静電的な付着力を増強
する方法が考えられている。
【0015】例えば、図12(B)に示すように、熱ロ
ーラ方式では定着ローラ13’の金属部13’cにトナ
ー5と同極性のバイアスを印加し(不図示の導電性ブラ
シを用いて接続)、この金属部13’c表面に設けられ
た15μm以上の十分な膜厚を有する絶縁離型性層1
3’aを挟んで電界を作用させて紙(記録材)7上のト
ナー5を表面側から反発電界によって押え込んだり、逆
に加圧ローラ14側にトナー5と逆極性(転写電荷と同
極性)の電位を誘起してトナー5の紙(記録材)7への
付着強度を増す方法が考案されている。
【0016】同様に、フィルム加熱方式の定着装置にお
いても、図13(A)に示すように同様の現象が発生し
ており、むしろ同レベルの記録速度の装置同士で比較す
ると、このフィルム加熱方式の定着装置の方に現象が悪
化する傾向が認められる。この要因としては、熱伝達率
を高めるために後者の方式は広いニップ幅を必要とする
ため、ニップ部分の変形量が熱ローラ方式よりも大きく
て水蒸気の噴出が高くなることや、熱ローラ方式ではニ
ップ突入前に記録材表面に接近する定着ローラ表面の輻
射熱による予備加熱効果が作用して事前に記録材表面の
表層トナーを一部溶融させて記録材との密着力を高める
作用があるのに対し、フィルム加熱方式ではフィルムの
熱容量が小さいために予備加熱効果が得にくいこと等が
考えられる。このため、フィルム加熱方式では、定着フ
ィルムの導電層にトナーと同極性のバイアスを印加する
だけではこの「後方トナー飛び散り」現象の抑制効果は
殆ど得られず、更なる対策が必要となる。
【0017】この追加策としては、図13(B)に示す
ように、新たにニップ近傍に接地された除電ブラシ8の
ような除電手段を設け、この除電ブラシ8を記録材7の
裏面に接触したまま定着フィルム13”にトナー5と同
極性のバイアスを印加しつつ定着動作を行う構成が大き
な効果を生じる方法として判明しており、その抑制メカ
ニズムとしては定着フィルム13”にトナー5と同極性
のバイアスを印加することで記録材7の抵抗を介して記
録材設置面側の接地部からこのバイアスと逆極性の電荷
が記録材7の裏面に誘起され、この電荷が逆極性のトナ
ー5を記録材7に引き付けて固定する作用を増すためと
考えられる。
【0018】何れの方式に対しても「後方トナー飛び散
り」現象に対する上記の対策は、今後、装置を高速化す
る上で非常に重要な技術であり、特に、このような装置
の普及に伴い、世界の様々な気候の国々で様々な条件で
使用されるようになると、紙の水蒸気の発生量が増大す
る高温高湿度の環境で使用される確率が高まることが予
想され、今後一層重要度を増していくものと考えられ
る。
【0019】しかしながら、このように定着ローラや定
着フィルムにトナーと同極性のバイアスを印加する構成
(以下、定着バイアスと称する)では、特定の記録材を
特定の使用方法で長期間使用した場合に新たな弊害が生
じる懸念がある。即ち、上記定着バイアスを印加するこ
とにより、記録材に含まれるトナーと逆極性の填料が定
着ローラや定着フィルム表面に付着する効果が促進さ
れ、この記録材中の填料によって新たに定着ローラや定
着フィルム表面が汚染され、離型性の劣化や静電的な吸
着効果によるトナー付着を招き、付着したトナーが転移
して最終的に加圧ローラ表面がトナーで汚染されて汚染
トナーが蓄積され、トナーの蓄積量が一定値を超えると
記録材の裏面にトナー汚れとして付着し始めるという現
象が生じる可能性がある。
【0020】実際に、マイナス極性に帯電するトナーを
用いる画像形成装置を用いて、プラス極性に帯電し易い
性質を有する炭酸カルシウムを填料として多く含む紙
を、紙及びその填料が帯電し易くなるような低温低湿度
に放置して−300Vの定着バイアスを印加して間欠通
紙耐久を行ったところ、何れの定置方式の装置において
も数1000枚以内の通紙で加圧ローラ表面にトナー汚
れが発生していた。特に、この紙で炭酸カルシウム填料
が析出し易い切断面が定着ニップ部に平行に搬送される
ように通紙し、前記定着バイアスとして−600Vの高
電圧を印加した場合には汚れの進行が促進され、数10
0枚程度で加圧ローラの汚れが確認された。このときの
加圧ローラ汚れの発生メカニズムは図14(A)〜
(C)に示すようなものと考えられる。
【0021】先ず、図14(A)はバイアス電源16に
よってマイナス極性の定着バイアスが印加されている定
着ローラ13に炭酸カルシウム填料を含む紙7が通紙さ
れ始めたときの状態を示しており、定着バイアスによっ
て最初に紙7中のプラスに帯電している炭酸カルシウム
5’が定着ローラ13表面に静電的に引き付けられる。
【0022】次に、図14(B)に示すように、紙7上
のトナー5の内、本来の定着ローラ13表面と接する領
域のトナーに対しては定着バイアスが作用して十分な離
型性を有して定着されるが、炭酸カルシウム5’が付着
した領域の定着ローラ13表面は離型性自体が低下して
いる上、静電的にもプラス極性の炭酸カルシウム5’が
マイナス極性のトナー5を引き付け易くなるため、定着
ローラ13側にトナー5が付着し易くなり、先ず定着ロ
ーラ13表面がトナー汚れを生じる。
【0023】次に、図14(C)に示すように、定着ロ
ーラ13側のトナー汚れは温度差によるトナー5の粘性
の差からより表面温度が低い側に転移しようとするた
め、より温度の低い加圧ローラ14側に定着ニップ通過
後に転移するようになり、最終的に大半のトナー汚れは
加圧ローラ14側に付着するようになり、この付着量が
許容量を超えると紙(記録材)7の裏面に付着してくる
ようになるものと考えられる。
【0024】上記耐久テストは、特定の紙種を特殊な環
境下において一定時間間隔で一定枚数ずつ間欠耐久し続
けるという特殊な条件で行った結果であり、同一の静電
的及び温度的条件が揃わなければ必ずしも実使用上で同
一の現象が再現されるとは限らないが、前述のようにこ
の種の装置の普及が拡大するに連れてその使用環境や使
用される紙に含まれる填料の量及び材質は今後益々多様
化することが予想される。例えば、このような紙に含ま
れる填料による他の類似の弊害として、タルク填料を多
く含む紙を用いた場合の弊害があり、タルク填料が感光
体に機械的に擦り付けられて多量に付着した場合に発生
する「画像流れ」と呼ばれる画像不良現象を生じる。こ
れはタルクの抵抗自体が低いために、タルクが多量に感
光体表面に付着すると感光体表面の帯電と露光による潜
像形成を行った際に感光体表面で電荷の移動を促してし
まい、現像時の画像が感光体表面で流されるように乱さ
れてしまう現象であり、更にこの現象はタルク填料が帯
電工程において微少量ながら発生するオゾンと周囲の高
湿度の空気中の水蒸気と反応してより低抵抗の物質に変
質し、この現象を悪化させることも確認されている。
【0025】このような現象は特定地域の紙と機構に依
存して発生する確率が変化するものであるが、以上のよ
うな弊害を考慮すると、どのような環境や紙種にも対応
できるような対策を準備しておく必要がある。
【0026】一方、画像形成装置の高速化による他の弊
害として、記録材搬送系における記録材表面と搬送部材
表面との摺擦力の増大による悪影響も懸念される。即
ち、装置の記録速度を上げるために記録材の搬送速度は
当然高くなるが、より高速で記録材を搬送するために
は、搬送ローラの回転速度を上げるとともに、記録材の
グリップ力を上げて空回りを防ぐために搬送ローラの記
録材に対する加圧力や接触面積の増大が必要となり、結
果として搬送ローラ表面による記録材表面の摺擦度が高
まり、記録材表面が荒らされて紙の填料の析出度が高く
なるとともに、摺擦による記録材表面の帯電量の増加が
生じる。
【0027】従来、記録材搬送ローラの長手方向の形状
は、転写工程前後の装置を上から見た図15(A)の転
写工程周辺部材の上面図に示すように、紙7の幅に対し
て、それより短い幅を有する複数のローラ6を1つの軸
に少なくとも通紙され得る全てのサイズの紙をグリップ
して搬送できるような位置に適度な間隔を置いて配置さ
れている。このとき、この装置は温度23℃で湿度20
%程度の環境に置かれ、感光ドラム2通過後の紙7には
ハーフトーン画像が形成されつつある状態を示してお
り、特に問題は発生していない。
【0028】しかしながら、温度15℃で湿度10%以
下の湿度の環境に長時間放置されて乾燥した紙をこの環
境でプリントした場合、図15(B)に示すように、ハ
ーフトーン画像転写後の画像に搬送ローラ6の位置に対
応する位置の画像濃度が濃く変化するという現象が生じ
ている。これは乾燥した紙7の表面が搬送ローラ6によ
ってローラ6の存在する部分だけが部分的に擦られて紙
表面が部分的にプラス極性側に帯電し、転写工程部にお
いてプラス電位が高い領域の転写性が上がり、転写ムラ
を招いたためと考えられる。
【0029】本来このような現象を抑制するため、転写
工程に入る前の記録材の不要な帯電を除電するための除
電ブラシが設けられているが、装置の高速化によってこ
の摩擦帯電量が大きくなると除電ブラシだけで除電し切
れなくなってきており、更に市場において高抵抗の記録
材が使用されるようになったり、装置の高解像度化が進
むことによって記録材表面の微少な帯電ムラも顕在化さ
れてしまい易くなったことも作用して無視できない現象
となってきている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】像担持体表面に形成さ
れたトナー像を静電的に記録材上に転写する転写手段へ
記録材を導くための記録材搬送手段を有し、更にこのト
ナー像を転写された記録材を加熱回転体と加圧部材で構
成される定着手段に狭持搬送させてトナー像を記録材上
に溶融固着させる画像形成装置においては、装置の高速
化に伴って悪化する定着手段における「後方トナー飛び
散り現象」の抑制策として、加熱回転側にトナーと同極
性のバイアスを印加した場合に、記録材に含まれるこの
バイアスと逆極性の填料がこのバイアスに加熱回転体表
面に引き付けられて付着し、更にこの付着した填料がト
ナーを引き付けて加熱回転体及び加圧部材表面をトナー
で汚染してしまうという問題があった。
【0031】又、装置の高速化に伴って記録材搬送手段
と記録材表面との摺擦度が増すこと自体によって記録材
表面が荒らされ、記録材表面から填料が析出し易くな
り、低抵抗の填料が感光体表面に付着することで生じる
「画像流れ」現象を招き易くなるという問題もあった。
【0032】更に、記録材搬送手段と記録材表面との摺
擦度が増すことにより、搬送手段と接する領域と接しな
い領域で記録材表面に帯電ムラが生じ、結果的に画像の
濃度ムラを招き易くなるという問題があった。
【0033】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、装置を高速化しても良好な現
像、転写、定着画像を各工程で得ることができる画像形
成装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、少なくとも記録材給紙部と
記録材上に画像を形成する画像形成工程部を有し、記録
材が給紙されてから該記録材上への画像形成が完了する
までの間に記録材表面と摺擦する複数の部材を有する画
像形成装置において、前記記録材上に画像が形成される
工程に該記録材が搬送される前に存在する記録材搬送手
段の内、少なくとも1つの記録材搬送手段を記録材全面
に接触する長さを有する上下2つのローラで構成し、該
ローラの少なくとも記録材の画像形成面と摺擦する側の
ローラを導電性を有する導電性記録材搬送ローラで構成
し、該導電性記録材搬送ローラに記録材に含まれる所定
の極性を有する填料と逆極性のバイアスを印加する填料
吸着バイアス印加手段を設け、該填料吸着バイアス印加
手段により前記導電性記録材搬送ローラにバイアスを印
加しながら記録材を搬送することを特徴とする。
【0035】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記導電性記録材搬送ローラに表面清掃手
段を設けたことを特徴とする。
【0036】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記表面清掃手段は、前記導電性記録材搬
送ローラの表面にローラの回転方向に対してカウンタ当
接するクリーニングブレードで構成されることを特徴と
する。
【0037】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記表面清掃手段は、前記導電性記録材搬
送ローラ表面にローラの回転方向に対してカウンタ回転
当接したファーブラシを有することを特徴とする。
【0038】請求項5記載の発明は、請求項1〜3又は
4記載の発明において、加熱源を有して記録材の画像形
成面に接触する加熱回転体と該加熱回転体表面と圧接部
を形成する加圧部材で構成される定着手段の前記加熱回
転体にバイアスを印加するための定着バイアス印加手段
を設け、該定着バイアス印加手段により前記加熱回転体
の導電層にトナーと同極性の定着バイアスVfを印加す
るとともに、前記導電性記録材搬送ローラにはVfと同
極性のバイアスVcを印加することを特徴とする。
【0039】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記各バイアスVf,Vcの絶対値の大小
関係が|Vf|≦|Vc|であることを特徴とする。
【0040】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記トナーの極性はマイナスであり、前記
定着バイアスVfの値は−200V〜−700Vである
ことを特徴とする。
【0041】請求項8記載の発明は、請求項1〜6又は
7記載の発明において、前記導電性記録材搬送ローラは
転写部直前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ロ
ーラであることを特徴とする。
【0042】請求項9記載の発明は、請求項1〜6又は
7記載の発明において、前記導電性記録材搬送ローラを
転写部直前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ロ
ーラAと、記録材収納箱から給紙ローラにより給紙され
た記録材を重力の作用方向と逆方向の垂直な搬送路を介
して前記ローラAまで搬送するための垂直搬送ローラ対
の画像形成面側ローラBに設け、両ローラA,Bに同極
性同電位のバイアスを印加するとともに、前記表面清掃
手段をローラBのみに設け、該ローラBの清掃手段によ
って生じる廃填料を重力の作用方向に落下蓄積させるこ
とを特徴とする。
【0043】請求項10記載の発明は、請求項1〜6又
は7記載の発明において、前記導電性記録材搬送ローラ
を転写部直前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側
ローラAと、記録材収納箱から給紙ローラにより給紙さ
れた記録材を重力の作用方向と逆方向の垂直な搬送路を
介して前記ローラAまで搬送するための垂直搬送ローラ
対の画像形成面側ローラBに設け、ローラA,Bの何れ
か一方には前記填料吸着バイアスVc、他方にはVcと
逆極性の逆極性填料吸着バイアスVtを印加することを
特徴とする。
【0044】請求項11記載の発明は、請求項1〜6又
は7記載の発明において、前記導電性搬送ローラを転写
部直前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ローラ
A及び反画像形成面側ローラA’、記録材収納箱から給
紙ローラにより給紙された記録材を重力の作用方向と逆
方向の垂直な搬送路を介して該ローラA及びA’まで搬
送させるための垂直搬送ローラ対の画像形成面側ローラ
B及び反画像形成面側ローラB’に設け、ローラA,
A’の少なくとも一方とローラB,B’の少なくとも一
方に絶縁層を設け、ローラ対A,A又はB,B’の何れ
か一方に前記填料吸着バイアスVcを印加し、他方にV
cと逆極性の逆極性填料吸着バイアスVtを印加し、ロ
ーラAとローラBのバイアスの極性が逆となるように組
み合わせることを特徴とする。
【0045】請求項12記載の発明は、請求項1〜8又
は9記載の発明において、環境検知手段と、前記導電性
記録材搬送ローラに印加するバイアス手段として前記バ
イアスVcとVtを必要に応じて切り換え可能な可変バ
イアス印加手段を設け、前記環境検知手段によって検知
された環境条件に応じて前記可変バイアス手段のバイア
ス極性及び強度を切り換えることを特徴とする。
【0046】従って、本発明によれば、像担持体表面に
形成されたトナー像を静電的に記録材上に転写する転写
手段へ記録材を導くための記録材搬送手段を有し、更に
このトナー像を転写された記録材を加熱回転体と加圧部
材で構成される定着手段に狭持搬送させてトナー像を記
録材上に溶融固着させる画像形成装置において、記録材
表面と摺擦する記録材搬送手段に填料の極性と逆極性の
バイアスを印加して記録材を搬送することにより、画質
を劣化させる原因となる不要な填料を転写工程前に記録
材表面から予め除去しつつ記録材表面を均一に帯電し直
すようにしたため、装置の高速化に伴って悪化する定着
手段における「後方トナー飛び散り現象」の抑制策とし
て、加熱回転体側にトナーと同極性のバイアスを印加し
た場合に、記録材に含まれるこのバイアスと逆極性の填
料がこのバイアスに加熱回転体表面に引き付けられて付
着し、更にこの付着した填料がトナーを引き付けて加熱
回転体及び加圧部材表面をトナーで汚染してしまうとい
う問題が解消される。
【0047】又、低抵抗の填料が像担持体表面に付着す
ることによって生じる「画像流れ」現象を防ぐととも
に、記録材搬送手段と記録材表面との摺擦度が増すこと
によって搬送手段と接する領域と接しない領域で記録材
表面に帯電ムラが生じ、結果的に画像の濃度ムラを招き
易くなるという問題を解決して現像、転写、定着の各工
程において良好な画像を得ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0049】<実施の形態1>図1は本発明の実施の形
態1に係る画像形成装置要部の断面図、図2は同画像形
成装置の転写工程周辺部材の上面図であり、これらの図
においては図9及び図15(A)に示したと同一要素に
は同一符号を付しており、以下、それらについての説明
は省略する。
【0050】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、転写前搬送ローラ17の記録材7と接する側のロー
ラを従来の絶縁ゴムから体積抵抗が105 〜108 Ωc
mである中抵抗の導電性搬送ローラで構成するととも
に、このローラ17の芯金にバイアス電源16を接続し
て−650Vのバイアスを印加し、同時に定着装置(本
実施の形態では熱ローラ定着器を使用)12の定着ロー
ラ13側にバイアス電源16から定着バイアスとして−
600Vを印加する構成を採用している。
【0051】又、図2に示すように、転写前搬送ローラ
17は、従来の転写前搬送ローラ6(図9参照)のよう
に複数のローラ(図15参照)を同一芯金上に形成せ
ず、少なくとも通紙可能な最大サイズの紙幅以上の長手
方向長さを有する1本のローラで構成している。
【0052】以上の構成を有する画像形成装置におい
て、プラス極性に帯電し易い性質を有する炭酸カルシウ
ムを填料として多く含む紙を、紙及びその填料が帯電し
易くなるような低温低湿度環境に放置して間欠通紙を行
ったところ、数1000枚以上の通紙でも加圧ローラ1
4の表面にトナー汚れが発生しなくなり、逆に転写前搬
送ローラ17の導電化された表面に紙粉状の白い汚れが
付着しており、この転写前搬送ローラ17によって転写
工程に入る前に紙上のプラス極性に帯電した炭酸カルシ
ウム填料が除去されたため、定着装置12側には殆ど炭
酸カルシウム填料が存在しなくなってトナー汚れが防が
れるようになったものと考えられる。
【0053】又、このとき低湿度の環境で乾燥した紙を
用いてハーフトーン画像を形成したが、図2に示すよう
に、転写工程後の画像には特に従来の転写前搬送ローラ
6(図15参照)を用いた場合のような濃度ムラは発生
せず、均一性の高いハーフトーン画像が得られるように
改善された。
【0054】以上の本実施の形態の構成を用いることに
より、装置の高速化に伴う後方トナー飛び散り現象を抑
制するために定着バイアスを印加しているにも拘らず、
定着装置12に到達する前に紙表面から炭酸カルシウム
填料を除去しておくことができるため、定着ローラ13
表面への炭酸カルシウム填料の付着を防ぐことができ、
結果的に加圧ローラ14の汚れを防止することができる
と同時に、転写前搬送ローラ17と記録材7との摺擦部
が紙全体で均一化される上、強制的に安定化された電位
に帯電された後に除電ブラシ8によって均一に除電され
るため、高抵抗の紙や乾燥した紙を搬送しても紙表面に
帯電ムラが発生せず、転写部において均一な転写が実現
でき、結果として転写前搬送ローラ17に起因するハー
フトーン画像の濃度ムラの発生を防止ぐことができる。
【0055】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2を図3に基づいて説明する。尚、図3は本発明の実
施の形態2に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図1に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0056】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、転写前搬送ローラ(導電性搬送ローラ)17の表面
に付着した填料を除去するために、該ローラ17の紙搬
送回転方向に対してカウンタ当接されたマイラーシート
から成る搬送ローラクリーニングブレード18と、この
クリーニングブレード18によって搬送ローラ17表面
から削り取られる填料粉を収納するための填料回収容器
19を新たに設けており、これらの搬送ローラ表面清掃
手段を設けて常に搬送ローラ17の表面をリフレッシュ
することにより、炭酸カルシウムを填料として多く含む
紙を長時間多量に通紙し続けても、搬送ローラ17が紙
表面から炭酸カルシウム填料を除去する能力を維持でき
るようになるため、装置に高い信頼性が長期に亘って確
保される。
【0057】<実施の形態3>次に、本発明の実施の形
態3を図4に基づいて説明する。尚、図4は本発明の実
施の形態3に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図3に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0058】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、導電性搬送ローラ17の表面にファーブラシ18’
を当接させてこれをカウンタ回転させ、搬送ローラ17
表面の清掃能力を更に高めるよう工夫している。
【0059】而して、本構成を用いることにより実施の
形態2の場合よりも更に確実に搬送ローラ17表面の清
掃が可能となり、装置の信頼性が一層高められる。
【0060】<実施の形態4>次に、本発明の実施の形
態4を図5に基づいて説明する。尚、図5は本発明の実
施の形態4に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図4に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0061】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、導電性搬送ローラ17には清掃手段を設けず、バイ
アスのみを印加し、その代わりに従来の垂直搬送ローラ
の記録材7の画像形成面と接する側を導電性搬送ローラ
17に置き換え、バイアス印加手段としてのバイアス電
源16とファーブラシ18’を用いた清掃手段を設けて
いる。
【0062】ファーブラシを回転させながらローラをク
リーニングする方法では粉状の填料が周囲に巻き散らさ
れる可能性があるため、汚れやゴミの付着が画質に直接
影響する光学系の近傍にこの方式の清掃手段を設けるの
は好ましくなく、その清掃手段周辺の密封性を高く保持
する必要がある。
【0063】而して、本実施の形態では、ファーブラシ
18’を用いる清掃手段が光学系から十分離れた位置に
配置されるため、光学系の粉体汚染を懸念する必要がな
くなるとともに、清掃後の填料粉を重力作用方向に落下
させながら回収できるのため、填料粉が逆流して搬送ロ
ーラ17に再付着する可能性がなく、填料回収容器19
の形状を重力作用方式に細長く形成することによって該
容器19の容積を大きくすることなく回収容量を増やす
ことができる。
【0064】<実施の形態5>次に、本発明の実施の形
態5を図6に基づいて説明する。尚、図6は本発明の実
施の形態5に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図5に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0065】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、転写ローラ10より前の導電性搬送ローラ17にク
リーニングブレード18と填料回収容器19で構成され
る清掃手段を設け、垂直搬送ローラ側の導電性搬送ロー
ラ17に印加するバイアスの極性を逆転させている。
【0066】而して、本実施の形態によれば、垂直搬送
ローラ側の導電性搬送ローラ17にはプラス極性のバイ
アスが印加されているため、記録材7にマイナス極性の
タルク填料が含まれている場合には、この垂直搬送ロー
ラ17部においてこの填料が除去され、感光ドラム2に
この填料が付着して画像流れ現象が発生することがな
く、記録材7にプラス極性の炭酸カルシウム填料が含ま
れている場合には、転写前搬送ローラ17部において前
記各実施の形態と同様の原理によってこの填料が除去さ
れて定着装置12におけるトナー汚染が防がれるため、
記録材7にプラス/マイナス何れの極性の填料が含まれ
ていようとも、転写・定着の各工程において常に良好な
画像が得られる。
【0067】<実施の形態6>次に、本発明の実施の形
態6を図7に基づいて説明する。尚、図7は本発明の実
施の形態6に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図6に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0068】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、転写ローラ10の前の導電性搬送ローラ17の対向
ローラとして、表面が絶縁フッ素樹脂層17”で被覆さ
れた表層絶縁型導電性搬送ローラ17’を用い、その芯
金に導電性搬送ローラ17側と逆極性のプラスバイアス
を印加しており、導電性搬送ローラ17側と同様のクリ
ーニングブレード18と回収容器19から成る清掃手段
を設けている。
【0069】一方、垂直搬送ローラ側のローラ対に対し
ても、記録材7の画像形成面側と接するローラとして表
層絶縁型導電性搬送ローラ17’を設けてこれにプラス
極性バイアスを印加し、対向ローラ側に導電性搬送ロー
ラ17”を設けてこれにマイナス極性バイアスを印加
し、各々にクリーニングブレード18と回収容器19か
ら成る清掃手段を設けている。
【0070】上記構成を用いることにより、先ず、垂直
搬送部において画像形成面側に対してはプラス極性のバ
イアスが印加されているため、記録材7にマイナス極性
のタルク填料が含まれている場合には、この垂直搬送部
においてこの填料が除去され、反画像形成面側に対して
はマイナス極性のバイアスが印加されているため、記録
材7にプラス極性のタルク填料が含まれている場合に
は、この垂直搬送部において記録材7裏面のこの填料が
除去される。
【0071】次に転写前部においては、反画像形成面側
に対してはプラス極性のバイアスが印加されているた
め、記録材7にマイナス極性のタルク填料が含まれてい
る場合には、この転写前搬送部において記録材7裏面の
この填料が除去され、画像形成面側に対してはマイナス
極性のバイアスが印加されているため、記録材7にプラ
ス極性のタルク填料が含まれている場合には、この転写
前搬送部において記録材7裏面のこの填料が除去され
る。
【0072】以上の工程を経て記録材7を搬送すること
により、該記録材7にプラス/マイナス何れの極性の填
料が含まれていようとも、記録材7の表面と裏面からこ
れらの填料を除去して転写・定着の各画像形成工程に搬
送されるため、前記実施の形態5の効果に加えて、更に
記録材7裏面から析出する填料がこの面と接触摺擦され
る転写ローラ10や加圧ローラ14側に付着し、この填
料が更に感光ドラム2や定着ローラ13側に転移して間
接的に画像流れや加圧ローラ汚れを発生させる可能性を
取り除くことができるようになる。
【0073】<実施の形態7>次に、本発明の実施の形
態7を図8に基づいて説明する。尚、図8は本発明の実
施の形態7に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図4に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0074】本実施の形態に係る画像形成装置において
は、転写ローラ10の前の導電性搬送ローラ17に印加
するバイアス供給手段としてマイナス極性バイアス電源
16とプラス極性バイアス電源16’の2種の電源を設
け、各バイアス電源16,16’を導電性搬送ローラ1
7に選択的に接続するための切換スイッチ20を設けて
いる。
【0075】又、本実施の形態では、装置内部に不図示
の湿度検知センサを設けており、この湿度検知センサの
湿度検知結果に応じて切換スイッチ20の切り換えを以
下のように組み合わせている。
【0076】(1)湿度≦15%の場合:マイナスバイ
アス側に接続。 (2)湿度>15%の場合:プラスバイアス側に接続。 このように環境に応じて転写前導電性搬送ローラ17に
印加するバイアスの極性を切り換えることにより、1つ
の導電性搬送ローラ17だけで、低湿度環境下ではこの
環境で発生し易くなる加圧ローラ汚れを防止するために
炭酸カルシウム填料を除去し、高湿度環境下ではこの環
境で発生し易くなる画像流れを防止するためにタルク填
料を除去することが可能となり、部品点数が少なく、組
立性の良好な構成を実現することができる。
【0077】尚、以上の各実施の形態では、熱ローラ方
式の定着装置を用いた場合について説明しているが、フ
ィルム加熱方式で定着フィルムにマイナス極性のバイア
スを印加し、記録材裏面の除電部材を定着ニップ部近傍
に設ける構成においても同等の効果が得られることは勿
論である。
【0078】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、少なくとも記録材給紙部と記録材上に画像を形
成する画像形成工程部を有し、記録材が給紙されてから
該記録材上への画像形成が完了するまでの間に記録材表
面と摺擦する複数の部材を有する画像形成装置におい
て、前記記録材上に画像が形成される工程に該記録材が
搬送される前に存在する記録材搬送手段の内、少なくと
も1つの記録材搬送手段を記録材全面に接触する長さを
有する上下2つのローラで構成し、該ローラの少なくと
も記録材の画像形成面と摺擦する側のローラを導電性を
有する導電性記録材搬送ローラで構成し、該導電性記録
材搬送ローラに記録材に含まれる所定の極性を有する填
料と逆極性のバイアスを印加する填料吸着バイアス印加
手段を設け、該填料吸着バイアス印加手段により前記導
電性記録材搬送ローラにバイアスを印加しながら記録材
を搬送するようにしたため、装置を高速化しても良好な
現像、転写、定着画像が各工程で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置要部
の転写工程周辺部材の上面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態6に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態7に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図9】従来の画像形成装置要部の断面図である。
【図10】従来の熱ローラ定着装置の断面図である。
【図11】従来のフィルム加熱定着装置の断面図であ
る。
【図12】従来の熱ローラ定着装置における後方トナー
飛び散り現象を説明するための断面図である。
【図13】従来のフィルム加熱定着装置における後方ト
ナー飛び散り現象を説明するための断面図である。
【図14】従来の加圧ローラ汚れメカニズムを説明する
ための断面図である。
【図15】従来の画像形成装置の転写工程周辺部材の上
面図である。
【符号の説明】
1 帯電ローラ 2 感光ドラム(像担持体) 3 露光手段 4 現像器 5 トナー 6 転写前搬送ローラ 6’ 垂直搬送ローラ 7 記録材 7’ 記録材収納箱 7” 給紙ローラ 8 除電ブラシ 10 転写ローラ 11 クリーナ 12 定着装置 13 定着ローラ(加熱回転体) 14 加圧ローラ(加圧部材) 16 バイアス電源 16’ マイナスバイアス電源 17 導電性搬送ローラ(導電性記録材搬送ロー
ラ) 18 クリーニングブレード(表面清掃手段) 18’ ファーブラシ(表面清掃手段) 19 填料回収容器(表面清掃手段) 20 切換スイッチ(可変バイアス手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H032 AA01 BA19 BA23 BA28 BA30 CA14 2H033 AA10 BA08 BA13 BA48 BA59 CA02 CA11 CA26 3F101 LA02 LA05 LA07 LB03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも記録材給紙部と記録材上に画
    像を形成する画像形成工程部を有し、記録材が給紙され
    てから該記録材上への画像形成が完了するまでの間に記
    録材表面と摺擦する複数の部材を有する画像形成装置に
    おいて、 前記記録材上に画像が形成される工程に該記録材が搬送
    される前に存在する記録材搬送手段の内、少なくとも1
    つの記録材搬送手段を記録材全面に接触する長さを有す
    る上下2つのローラで構成し、該ローラの少なくとも記
    録材の画像形成面と摺擦する側のローラを導電性を有す
    る導電性記録材搬送ローラで構成し、該導電性記録材搬
    送ローラに記録材に含まれる所定の極性を有する填料と
    逆極性のバイアスを印加する填料吸着バイアス印加手段
    を設け、該填料吸着バイアス印加手段により前記導電性
    記録材搬送ローラにバイアスを印加しながら記録材を搬
    送することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記導電性記録材搬送ローラに表面清掃
    手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記表面清掃手段は、前記導電性記録材
    搬送ローラの表面にローラの回転方向に対してカウンタ
    当接するクリーニングブレードで構成されることを特徴
    とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記表面清掃手段は、前記導電性記録材
    搬送ローラ表面にローラの回転方向に対してカウンタ回
    転当接したファーブラシを有することを特徴とする請求
    項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 加熱源を有して記録材の画像形成面に接
    触する加熱回転体と該加熱回転体表面と圧接部を形成す
    る加圧部材で構成される定着手段の前記加熱回転体にバ
    イアスを印加するための定着バイアス印加手段を設け、
    該定着バイアス印加手段により前記加熱回転体の導電層
    にトナーと同極性の定着バイアスVfを印加するととも
    に、前記導電性記録材搬送ローラにはVfと同極性のバ
    イアスVcを印加することを特徴とする請求項1〜3又
    は4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記各バイアスVf,Vcの絶対値の大
    小関係が|Vf|≦|Vc|であることを特徴とする請
    求項5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記トナーの極性はマイナスであり、前
    記定着バイアスVfの値は−200V〜−700Vであ
    ることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記導電性記録材搬送ローラは転写部直
    前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ローラであ
    ることを特徴とする請求項1〜6又は7記載の画像形成
    装置。
  9. 【請求項9】 前記導電性記録材搬送ローラを転写部直
    前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ローラA
    と、記録材収納箱から給紙ローラにより給紙された記録
    材を重力の作用方向と逆方向の垂直な搬送路を介して前
    記ローラAまで搬送するための垂直搬送ローラ対の画像
    形成面側ローラBに設け、両ローラA,Bに同極性同電
    位のバイアスを印加するとともに、前記表面清掃手段を
    ローラBのみに設け、該ローラBの清掃手段によって生
    じる廃填料を重力の作用方向に落下蓄積させることを特
    徴とする請求項1〜6又は7記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記導電性記録材搬送ローラを転写部
    直前に設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ローラA
    と、記録材収納箱から給紙ローラにより給紙された記録
    材を重力の作用方向と逆方向の垂直な搬送路を介して前
    記ローラAまで搬送するための垂直搬送ローラ対の画像
    形成面側ローラBに設け、ローラA,Bの何れか一方に
    は前記填料吸着バイアスVc、他方にはVcと逆極性の
    逆極性填料吸着バイアスVtを印加することを特徴とす
    る請求項1〜6又は7記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記導電性搬送ローラを転写部直前に
    設けられた搬送ローラ対の画像形成面側ローラA及び反
    画像形成面側ローラA’、記録材収納箱から給紙ローラ
    により給紙された記録材を重力の作用方向と逆方向の垂
    直な搬送路を介して該ローラA及びA’まで搬送させる
    ための垂直搬送ローラ対の画像形成面側ローラB及び反
    画像形成面側ローラB’に設け、ローラA,A’の少な
    くとも一方とローラB,B’の少なくとも一方に絶縁層
    を設け、ローラ対A,A又はB,B’の何れか一方に前
    記填料吸着バイアスVcを印加し、他方にVcと逆極性
    の逆極性填料吸着バイアスVtを印加し、ローラAとロ
    ーラBのバイアスの極性が逆となるように組み合わせる
    ことを特徴とする請求項1〜6又は7記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 環境検知手段と、前記導電性記録材搬
    送ローラに印加するバイアス手段として前記バイアスV
    cとVtを必要に応じて切り換え可能な可変バイアス印
    加手段を設け、前記環境検知手段によって検知された環
    境条件に応じて前記可変バイアス手段のバイアス極性及
    び強度を切り換えることを特徴とする請求項1〜8又は
    9記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001117462A (ja) * 1999-08-11 2001-04-27 Kyocera Mita Corp 電子写真装置に用いる転写方法
JP2018025684A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2019060993A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
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