JP2005055458A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】両面プリントで尾引き及び画像乱れ(鳥足等)を防止する。
【解決手段】紙抵抗検知結果が閾値以下の場合に分離帯電器をオンする制御で、両面プリント1面目では閾値をH1、2面目ではH2とした場合、
H1≦H2
とする。
【選択図】 なし
【解決手段】紙抵抗検知結果が閾値以下の場合に分離帯電器をオンする制御で、両面プリント1面目では閾値をH1、2面目ではH2とした場合、
H1≦H2
とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を利用した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタ等のコンピュ−タの出力装置やファクシミリの出力部、あるいは複写機等のイメ−ジスキャナから読み込んだ画像デ−タを印字するといった各種画像形成手段を用いた画像形成装置が一般に急速に普及しつつある。
【0003】
さらに画像の形成手段も、例えば、熱溶融型、熱昇華型、熱転写型、インクジェット型、電子写真型など多くの種類がそれぞれ用途に応じて開発されている。
【0004】
これらの中で、異なる色の画像形成部であるプロセスステ−ション1a、1b、1c、1d、を4個並べて配置し、4色でのフルカラ−の電子写真方式を用いた画像形成装置(図1)が、近年高速カラ−の方式(いわゆるインライン方式)として上市されている。
【0005】
プロセスステ−ション1a〜1dは、像担持体として感光ドラム2a〜2dを有しており、感光ドラム2a〜2dの表面は、一次帯電器3a〜3dによって一様に帯電された後、例えばLED、レ−ザなどの露光装置4a〜4dによる画像情報に基づく露光を受けて静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置によって各色のトナ−が付着され、トナ−像として現像される。
【0006】
各プロセスステ−ション1a〜1dは、プロセスカ−トリッジとして、画像形成装置D本体に対して着脱可能になっている。各プロセスカ−トリッジは、感光ドラム2、1次帯電器3、現像器5、クリ−ニング手段6が一体にまとめられた構成になっている。
【0007】
図1を参照すると、画像形成装置Dの場合、転写材Pは、給紙カセット15から給紙ロ−ラ16によって画像形成装置D内に送り出され、レジストロ−ラ17に搬送され、次いで、吸着帯電電源52Aより正極性の吸着バイアスが印加される吸着ロ−ラ12によって転写材担持体の転写搬送ベルト7と静電的に吸着されて担持搬送される。
【0008】
画像形成装置Dにおいて、前記転写搬送ベルト7は、駆動ロ−ラ8、吸着対向ロ−ラ9、テンションロ−ラ10、11の4本のロ−ラに巻架されている。
【0009】
この転写搬送ベルト7の移動方向(矢印方向)に沿って上流から順に、シアン、イエロ−、マゼンタ、ブラックの各色のプロセスステ−ション1a、1b、1c、1dが略垂直に配置されている。
【0010】
転写搬送ベルト7に吸着された転写材Pは各色のプロセスステ−ション1a〜1dを順次通過し感光ドラム2a〜2d上の各色のトナ−像が静電的に順次転写される。その後これらトナ−像は定着装置18にて加熱及び加圧されることにより転写材上に定着されて永久画像が形成される。
【0011】
両面プリントの場合は、転写材Pは一度定着装置18を通過した後、再給送パス20を通ってレジストローラ17に搬送され、その後上記説明と同様の過程を経て転写材P裏面に永久画像が形成される。
【0012】
前記の構成の場合、転写材Pは4つのプロセスステ−ションを通過する時4回の転写工程を経る為、大量の電荷を帯びる。そのため転写搬送ベルト7からの分離部分で剥離放電現象が起こり、転写材P上に転写されたトナ−像が放電パタ−ンに沿って乱れる現象が発生する。また、分離後から定着装置18までの搬送経路上における不図示のガイド部材等との接触や、搬送時に転写材Pに加わる衝撃等により、転写材上P上に蓄積した電荷が乱れ、転写材P上のトナ−像が乱れる、という画像不良が生じることがある。特に転写材の抵抗が高く、帯電しやすくなる低温低湿環境や、両面印字時の一度定着工程を通過し乾燥した状態の2面目印字等で顕著に発生する。
【0013】
この為、転写搬送ベルト7からの剥離時に転写後帯電手段としてのコロナ帯電器22(図3)による帯電方式で転写材Pの除電を行い、剥離放電を防止することで画像不良を解消する方法が取られるのが一般的である。
【0014】
コロナ帯電器の構成は、例えば図3のφ60μmのタングステンワイヤ−に高電圧を印加する方式の他に、図4の針状のSUS等の金属部材に高電圧を印加する方式も用いられている。
【0015】
一方で、転写材Pの除電、つまりコロナ帯電器により転写時の転写バイアスと同極性の帯電を転写材P表面からおこなう結果、転写材P上のトナ−が電荷を失い、トナ−像と転写材への付着力が低下し、定着ニップ部において転写材Pからの水分の蒸発によってトナ−像が吹き飛ばされる、尾引きと呼ばれる画像不良が発生することがある。尾引きは転写材が吸湿しやすい高温高湿環境において顕著に発生する。
【0016】
そのため転写材の電気抵抗から吸湿状態を検知して、転写後帯電装置の動作を変化させることで画像乱れや尾引きのない、良好な画像を得られる。
【0017】
転写材Pの帯電状態に応じ、分離ポイントBや定着入り口ガイドへの進入ポイントC等において、転写材Pのトナ−像に乱れが生じる。図6の(a)、(b)に、転写後に転写材を除電しなかった状態における画像の様子を示す。図6の(a)は転写材Pがある程度吸湿している状態を示し、この時画像乱れは発生しない。一方図6の(b)は転写材Pの乾燥が非常に進んだ状態を示し、剥離放電や搬送のショックによる放電が頻繁に起こって、ほぼ画像全域において画像乱れが発生している。画像先端で画像乱れが発生するのは、転写材P先端の分離が不安定であったり、定着入り口ガイドに進入する際、転写材Pが入り口ガイドと強く摺擦するためであり、その後定着ニップに転写材Pが挟まれるとガイドとの摺擦は一旦緩和するため画像乱れが改善する。一方、画像後端で画像乱れが発生するのは、転写材Pが分離ポイントBを抜ける際のショックによるものが主因と考えられる。
【0018】
逆に、転写材Pの吸湿度合いによらず転写後に転写材を除電した場合の、転写材P上の定着後のトナ−像の様子を図7に示す。この場合、従来例において説明したように、定着前での画像乱れは防止できるが、図7(a)に示すように転写材Pの吸湿度合いによっては定着時に尾引き現象が発生することがわかる。逆に、図7(b)に示すように転写材Pがある程度以上乾燥した状態では定着尾引きが発生しない。
【0019】
図6(b)及び図7(b)の場合は、分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこない、図6(a)及び図7(a)の場合は分離帯電器をオフして転写材Pを除電せずに定着部を通過させることで、画像乱れ及び尾引きの双方を防止するができた。
【0020】
【特許文献1】
特開2001−034031号
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成においても、両面プリント2面目において過帯電にともなう画像乱れが発生することがあった。
【0022】
従って、本発明は、両面プリントにおいても転写材の過帯電に起因するトナ−像の乱れ及び尾引きのいずれの画像不良も発生しない画像形成装置の提供を目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1に係る手段は、表面にトナ−像を担持する像担持体と、前記像担持体上のトナ−を転写材上に転写する転写手段と、前記転写材上のトナ−像を加熱加圧定着する定着する手段と、前記転写手段により表面にトナ−を転写された前記転写材が、前記定着手段により定着を受ける前に前記転写材上を帯電するための転写後帯電手段と、転写材の両面に画像を形成する自動両面機構と、を有し、前記転写材の吸湿度に応じて前記転写後帯電手段の動作切り替え可能で、前記転写材が閾値H以下の吸湿度の場合に、前記転写後帯電手段によって転写材の転写後再帯電をおこなう画像形成装置において、転写後帯電装置の動作切り替え閾値を、実行されるプリントが1面目ではH=H1、2面目ではH=H2とした場合、
H1≦H2
であることを特徴とする。
【0024】
また請求項2に係る手段は、前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段に先立って前記転写材を帯電するための、前記転写材担持体表面に直接もしくは転写材を介して当接する転写前帯電手段であることを特徴とする。
【0025】
そして、請求項3に係る手段は、前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段であることを特徴とする。
【0026】
また請求項4に係る手段は、プリント動作中における、前記転写後帯電手段による転写材の定着前再帯電をおこなわない場合、該転写後帯電手段に対し、トナ−と同極性の、コロナ放電閾値以下のバイアス電圧を印加することを特徴とする。
【0027】
また請求項5に係る手段は、前記転写手段が、表面に前記転写材を吸着搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの背面からバイアス電圧を印加することで前記像担持体上のトナ−像を前記転写材に転写するための転写部材により構成されることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0029】
(実施例1)
以下、図面に沿って本発明の具体的な実施形態について説明する。
【0030】
図1に本発明にかかるタンデム型インライン方式を用いた一構成を示す。
【0031】
本画像形成装置においても、従来例に説明したものと同様に、搬送手段としての搬送ベルト7が、駆動ロ−ラ8、帯電対向ロ−ラ9、テンションロ−ラ10、11の各ロ−ラに巻架され、その周面に沿って、イエロ−、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成部であるプロセスステ−ション1a、1b、1c、1dが配置され、搬送ベルト7は図中の矢印の方向に回転することにより、転写材Pを各プロセスステ−ション1a〜1dに順次搬送する構成である。
【0032】
各プロセスステ−ション1a〜1dの構成は図1にて説明したものと同様であるので、詳細は省略する。
【0033】
本実施例において、転写材Pは、給紙カセット15等から給紙ロ−ラ16によって画像形成装置内に送り出されると、まず、画像形成動作と転写材Pの搬送との同期をとるためのロ−ラ状同期回転体、即ち、搬送(レジスト)ロ−ラ17に一旦挟持された後、転写材をベルト吸着させるための転写前帯電手段である吸着ロ−ラ12に導かれる。
【0034】
転写前帯電手段としての吸着ロ−ラ12は、搬送ベルト7を介して帯電対向ロ−ラ9と対向し、搬送ベルト7及び転写材Pを挟持するよう構成されている。
【0035】
この吸着ロ−ラ12は、転写材を搬送ベルトに吸着させる吸着帯電手段としての機能と、転写材の抵抗値を検知する機能を有しており、帯電電源52Aより電圧が印加されることによって、転写材に電荷が付与され、電荷を付与された転写材は搬送ベルト7を分極することによって搬送ベルト7に静電吸着され、また転写に先立って転写材Pが予備的に帯電される。
【0036】
本実施例では、吸着ロ−ラ12に転写材の予備帯電手段の機能を持たせており、転写材の搬送ベルトへの吸着バイアスは、トナ−の極性とは反対極性とし、トナ−には負極性帯電トナ−を使用しているので、吸着バイアスは正極性とした。
【0037】
本発明では、吸着帯電電源52Aからのバイアス印加の際に流れる電流値もしくは印加される電圧値を、帯電電源52Aに接続された帯電バイアス検出手段53Aによって検出し、これによって転写材Pの電気抵抗を判別するようにしている。
【0038】
このようにして帯電手段12を通過した転写材Pは搬送ベルト7上に吸着されて各プロセスステ−ションを順次通過し、搬送ベルト7の背面にある転写ロ−ラ14a〜14dに転写バイアスが印加されることによって、感光ドラム2a〜2dの各色トナ−像が次々に転写される。その後、定着装置18にて未定着トナ−のカラ−画像は加熱及び加圧されて永久画像となる。
【0039】
本発明者の検討によれば、搬送ベルト7としては、厚さ100〜200μm程度、体積抵抗率108〜1013Ω・cm程度に抵抗調整された、PVDF、ETFE、ポリカ−ボネ−ト、PET、ポリイミド等の樹脂フィルムが、吸着、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性により、搬送ベルト7自体の除電を目的とする除電手段を設けなくともチャ−ジアップを防止できる等の理由で、本発明への適用に好適であることが確認されている。本実施例としては、搬送ベルト7として、周長800mm、厚さ100μmのETFE樹脂フィルムで、カ−ボン等の分散により体積抵抗率を1011Ω・cm程度としたものを用いた。
【0040】
又、本実施例において吸着ロ−ラ12は、カ−ボンを分散することで体積抵抗率を105Ω・cm以下に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)ゴムを、直径6mmの芯金上に厚さ3mmにて形成したロ−ラとした。本発明者らの検討によると、好ましくは、帯電手段である吸着ロ−ラ12の体積抵抗率は104〜1010Ω・cmとされる。
【0041】
一方の帯電対向ロ−ラ9は、金属ロ−ラとし、その軸受け部分は電気的に接地した。
【0042】
又、転写バイアスが印加される転写帯電手段としての転写ロ−ラ14a〜14dとしては、一例として、ヒドリンゴムをベ−スとした発泡ゴムを直径6mmの芯金上に厚さ3mmに単層で形成した導電性ロ−ラを用いた。そして、転写ロ−ラ14a〜14dの体積抵抗率は102〜1011Ωcmが好ましく、その硬度はアスカ−C(500g荷重)20°〜60°の範囲が好ましい。本実施の形態では、このような転写ロ−ラ14a〜14dの両端芯金部を片側200gの押圧力で搬送ベルト7を介してドラム2に当接するように保持した。
【0043】
転写帯電手段としては、上述のスポンジロ−ラ以外に同様の体積抵抗値範囲を有する他の材質を用いたスポンジタイプあるいはソリッドタイプのゴムロ−ラを用いてもよく、あるいはブレ−ドやブラシ等、他の接触タイプの部材や、ポスト帯電器等の非接触タイプの部材を用いてもよい。
【0044】
ここで、上記の種々の部材の体積抵抗率は、JIS法K6911に準拠した測定プロ−ブを用い、ADVANTEST社製項抵抗計R8340にて100Vを印加して得た測定値を、搬送ベルト7、吸着ロ−ラ12或いは転写ロ−ラ14の厚みで正規化した値である。
【0045】
又、駆動ロ−ラ8としては、金属ロ−ラの芯金上にスリップ防止のためのゴム層を厚さほぼ0.5〜3.0mmの範囲で設けたものを用いた。このゴム層の抵抗は、1015Ω・cm以上の絶縁タイプを一例として用いたが、低抵抗のものであってもよい。テンションロ−ラ10、11及び駆動ロ−ラ8の芯金に関しては、搬送ベルト7自体が自己減衰系であり、且つ、搬送ベルト7を挟んで対峙する部材(電極)が存在しないので、いずれも接地、フロ−トのどちらでもよい。
【0046】
吸着ロ−ラ12に吸着帯電バイアスを印加する吸着帯電電源52Aは、検出手段53Aに接続されており、吸着帯電電源52Aの出力が定電圧制御されている場合には、吸着帯電バイアス印加時に電源を流れる電流値を、定電流制御されている場合には、吸着帯電バイアス印加時に電源に発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている(図2)。
【0047】
同様に第1プロセスステ−ションの転写ロ−ラ14aに転写バイアスを印加する転写電源54aは、検出手段55aに接続されており、転写電源の出力が定電圧制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源を流れる電流値を、定電流制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源に発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている。
【0048】
また検知手段及び吸着帯電電源52A・各ステ−ションの転写電源54a〜54dは演算制御機構(CPU)50に接続されており、検知手段での検出結果に応じて任意に出力バイアスを制御できる。
【0049】
図1に示した本装置構成において、転写材は給紙カセット15などから給紙ロ−ラ16によって画像形成装置内に送り出される。本実施例においてプロセススピ−ドは100mm/secとした。転写材はその後吸着手段に進入する。この段階で、予め設定しておいた検知スタ−ト電圧を吸着ロ−ラ12に印加し、その際の電流値が検知手段にて読み取られる。読み取られた電流値は演算制御機構50に送られ、検知される電流値が予め設定しておいた電流値に収束するように検知電圧がフィ−ドバック制御する擬似定電流制御をおこない、電流値が収束した際の電圧値が検知結果aとして演算制御機構50に格納される。本実施例においては、収束させる電流値は18μAに設定した。
【0050】
なお、このような吸着手段での検出用電圧の印加は、転写材を適切でない条件で予備帯電させ、転写されるトナ−像の画質を低下させる要因となり得る。このため、検出用電圧を印加して検知手段にて電流値を検出する一連の動作は、転写材の余白設定範囲内にておこなうことが望ましい。
【0051】
検知動作終了後、演算制御装置50は検知結果をもとに、適切な吸着電圧・転写電圧を算出し、適当なタイミングでこれらの電圧を出力するよう制御をおこなう。
【0052】
上述の制御によって、転写材の特性や環境に左右されることなく、良好な吸着あるいは転写性能を得ることが可能になるが、[発明が解決しようとする課題]の項で述べたように、第1〜第4ステ−ションでの転写が終了後、搬送ベルト7から転写材Pが分離する際に剥離放電によってトナ−像が乱れる場合がある。これを防止するため、転写後に転写材を除電する転写後帯電手段としての分離帯電器22の動作を次に説明する。
【0053】
図5に転写・定着間における転写材Pの状態を示す。最終のプロセスステ−ションを通過した転写材Pは、駆動ロ−ラの曲率によりポイントBにて搬送ベルト7から曲率分離される。次に転写材Pの先端は定着入り口ガイドのポイントCから進入してガイド上に沿い、定着ロ−ラ及び加圧ロ−ラが形成する定着ニップ部に導かれる。
【0054】
前述の従来例で説明したように、転写材Pの帯電状態に応じ、分離ポイントBや定着入り口ガイドへの進入ポイントC等において、転写材Pのトナ−像に乱れが生じることがある。
【0055】
そのため、転写材Pが乾燥して過帯電している場合には、分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこない、転写材Pが吸湿している場合は分離帯電器をオフして転写材Pを除電せずに定着部を通過させることで、画像乱れ及び尾引きの双方を防止するができた。
【0056】
転写材Pの電気抵抗は転写材Pの吸湿度合いを表しており、分離帯電器22の動作の切り替えは上記で説明したように、吸着部での擬似定電流制御による転写材Pの電気抵抗検知結果に応じておこなう。すなわち、電気抵抗が低く転写材の吸湿度合いが閾値H(H=1/T T:分離帯電器動作切り替えをおこなう転写材Pの電気抵抗閾値とする。実際の制御はTを検知しておこなう。)よりも高いと判断される場合は分離帯電器22をオフして転写材Pの除電をおこなわず、電気抵抗が高く転写材Pの吸湿度合いが閾値H以下であると検知された場合には分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこなう。
【0057】
ところが片面プリントで画像不具合のないように分離帯電器動作切り替え閾値を設けた場合でも、両面プリント時には不具合が生じることがあることがわかった。具体的には、両面プリント2面目では転写材Pの吸湿度が低い時に発生しやすい、異常放電に伴う画像乱れを起こしやすいことがわかった。
【0058】
本発明者の検討によれば、これは画像形成装置が設置されている環境毎に吸着ロ−ラ12や搬送ベルト7等の部材の抵抗が異なることによるものであることがわかった。
【0059】
画像乱れや尾引きといった現象は、転写材P自身の吸湿度に依存するが、ここまで説明してきた転写材電気抵抗検知のシステムによれば、転写材Pの電気抵抗検知は、実際には転写材Pのみではなく、搬送ベルト7、吸着ロ−ラ12の抵抗にも依存する。
【0060】
例としては、両面プリント2面目は、転写材は一度定着部で加熱されて、1面目と比較すると乾燥した状態となるため、低温低湿側環境での1面目の吸湿度(電気抵抗)=高温高湿側環境2面目の吸湿度(電気抵抗)と検知されることがあるが、この時実際には搬送ベルト7や吸着ロ−ラ12等の部材の抵抗は高温高湿環境側の方が低いために、転写材P自身の電気抵抗は高温高湿環境側のほうが高い。また、転写材Pが全く同じように吸湿していた場合には、低温低湿側の環境では部材の電気抵抗が上昇しているため、高温高湿環境と比較して電気抵抗は高い(吸湿度が低い)と検知される。概念図を図10に示す。
【0061】
図8に環境毎の転写材Pがない状態での、吸着ロ−ラ12に一定電流を流すために必要な電圧、すなわち抵抗を測定した結果の1例及び転写材電気抵抗検知結果の1例を示す。転写材Pとして普通紙(ゼロックス社製4024紙75g/m2)を用いた。
【0062】
測定は15℃10%Rh環境、23℃60%Rh環境、30℃80%Rh環境の各環境でおこなった。なお、測定に使用した画像形成装置本体及び紙は、当該環境下に72時間放置したものを使用している。
【0063】
図8に示すように、環境によって部材の抵抗は変化し、吸湿度の全く等しい紙でも環境によって紙抵抗検知の結果が異なってくることが容易に予想できる。具体的には、低温低湿環境ほど紙は抵抗が高い、つまり吸湿度が低いと検知され、高温高湿環境ほど抵抗が低い、つまり吸湿度が高いと検知される。
【0064】
実際には転写材Pの吸湿度は放置状態等によっても異なるため、本発明者の検討によれば、分離帯電器22の動作を切り替える紙抵抗検知閾値Tを両面で同じ1.1×108Ω(H=9.0×10−9)にしていた場合には、図9で示すように転写材Pが紙抵抗検知閾値付近の抵抗値になりやすい環境(本例では23℃/60%環境)の両面2面目で画像乱れが発生することがあった。
つまり上記説明したように、1面目での画像不良を防いだ場合にも、両面プリント2面目では画像乱れが発生することがある。
【0065】
一方、紙抵抗検知閾値Tを1面目で1.1×108Ω(H=9.0×10−9)、2面目で5.0×107Ω(H=2.0×10−8)とした場合には、いずれの場合にも画像不良が発生しなかった。
【0066】
ただし、部材の選択によっては、つまり環境変動が小さい部材を選択すれば、紙抵抗検知閾値を両面で同じ値に設定してもよい。
【0067】
以上より、H1≦H2とすることでいずれの状況でも尾引きや画像乱れの発生しない、良好な画像品質を得ることが可能となった。
【0068】
また、上記実施例では吸着ロ−ラ12の作用により転写材Pの抵抗値を測定することで転写材Pの吸湿度合いを知り、分離帯電器22の動作制御する場合について説明をおこなったが、この代わりに転写に先立ち、例えば転写材Pの非画像形成領域に相当する先端部に、転写帯電手段14a〜14d等により所定値バイアス電圧(電流)を印加し、この時流れる電流(印加される電圧)を測定して同様の制御をおこなうことが可能である。
【0069】
(実施例2)
前述の実施例1においては、分離帯電器22をオンさせる場合には略4kVの高圧を高圧電源より印加し、オフ時は0Vとしていた。しかし、分離帯電器22の対向面を、トナ−像を担持した転写材Pが移動する場合、分離帯電器22に電圧を印加させないと帯電器のコロナワイヤがトナ−に著しく汚染される場合がある。これは、針状電極31を有する分離帯電器30でも同様であり、針状電極31に電圧が印加されない場合は針先端が著しく汚染される。このような場合、高圧バイアス電源に正負両極性の出力を具え、分離帯電器22のオフ時においても、コロナ放電が生じない程度の、弱い負のバイアス電圧を分離帯電器22に適宜印加することで、トナ−による電極の汚染を防止できる。
【0070】
一例としては、実施例1において転写材Pの電気抵抗が分離帯電器22がオンしない領域にある場合には、常に分離帯電器22に略−500Vの電圧を印加することで、前述の分離帯電器の電極の汚染を防止できた。より汚染防止効果を求める場合には、搬送ベルト7の動作中は、分離帯電器22をオンする場合以外は常に−500V程度の電圧を分離帯電器22に印加することが望ましい。
【0071】
なお、分離帯電器22に印加する汚れ防止バイアスは、トナ−と同極性で、かつコロナ放電閾値電圧以下のバイアス電圧値であれば良く、本例においては−100〜−2000V程度が適当な値であった。
【0072】
(その他の実施例)
使用する転写材の種類、画像に応じて、手動または自動で実施例1及び2で説明した分離帯電器22の動作実行モ−ドに入るようにしてもよい。
【0073】
なお、実施例中において、転写後帯電手段である分離帯電器22は、分離部であるロ−ラ8の略真上方向に配置した例を用いて説明をおこなったが、転写材Pの搬送ベルト7からの分離自体は転写材Pの腰で機械的に分離することが十分可能であるため、帯電器22は図1で示すよりも下流側に配設しても良く、この場合でも転写材Pの除電に対しては何ら支障がないことは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば分離帯電器22により転写材Pの吸湿状態に応じて転写後帯電をおこなう際に、分離帯電器22の動作切り替え閾値を2面目では1面目以上の吸湿度とすることによって、両面プリント1面目、2面目ともに転写材Pの搬送ベルト7からの分離以降における画像乱れや、定着後の尾引き現象を防止することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る回路説明図である。
【図3】ワイヤ方式の帯電器の様子を説明する斜視図である。
【図4】針状電極を有する帯電器の様子を説明する斜視図である。
【図5】転写−定着間における、紙搬送概略図である。
【図6】従来例を説明する図である。
【図7】従来例を説明する図である。
【図8】環境と、部材の電気抵抗及び紙抵抗検知結果の1例である。
【図9】本発明の実施形態における効果を説明する図である。
【図10】環境と転写材抵抗値の関係を示す概念図及び部材の電気抵抗の1例である。
【符号の説明】
P 転写材
1a〜1d プロセスステ−ション
2a〜2d 感光体ドラム
3a〜3d 一次帯電器
4a〜4d 露光装置
5a〜5d 現像器
6a〜6d クリ−ニング器
7 転写搬送ベルト
8 駆動ロ−ラ
9 吸着対向ロ−ラ
10、11 テンションロ−ラ
12 吸着ロ−ラ
13 吸着バイアス電源
14a〜14d 転写ロ−ラ
15 給送カセット
16 給送ロ−ラ
17 レジストロ−ラ
18 定着装置
19 排出トレイ
20 再給送パス
21 再給送ロ−ラ
22 コロナ放電装置1
30 コロナ放電装置2
31 針状電極
32 放電補助金属板
33 絶縁スペ−サ
34 導電材
50 CPU
52A 吸着帯電電源
53A 吸着帯電バイアス検出手段
54a〜54d 転写電源
55a〜55d 転写バイアス検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を利用した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタ等のコンピュ−タの出力装置やファクシミリの出力部、あるいは複写機等のイメ−ジスキャナから読み込んだ画像デ−タを印字するといった各種画像形成手段を用いた画像形成装置が一般に急速に普及しつつある。
【0003】
さらに画像の形成手段も、例えば、熱溶融型、熱昇華型、熱転写型、インクジェット型、電子写真型など多くの種類がそれぞれ用途に応じて開発されている。
【0004】
これらの中で、異なる色の画像形成部であるプロセスステ−ション1a、1b、1c、1d、を4個並べて配置し、4色でのフルカラ−の電子写真方式を用いた画像形成装置(図1)が、近年高速カラ−の方式(いわゆるインライン方式)として上市されている。
【0005】
プロセスステ−ション1a〜1dは、像担持体として感光ドラム2a〜2dを有しており、感光ドラム2a〜2dの表面は、一次帯電器3a〜3dによって一様に帯電された後、例えばLED、レ−ザなどの露光装置4a〜4dによる画像情報に基づく露光を受けて静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置によって各色のトナ−が付着され、トナ−像として現像される。
【0006】
各プロセスステ−ション1a〜1dは、プロセスカ−トリッジとして、画像形成装置D本体に対して着脱可能になっている。各プロセスカ−トリッジは、感光ドラム2、1次帯電器3、現像器5、クリ−ニング手段6が一体にまとめられた構成になっている。
【0007】
図1を参照すると、画像形成装置Dの場合、転写材Pは、給紙カセット15から給紙ロ−ラ16によって画像形成装置D内に送り出され、レジストロ−ラ17に搬送され、次いで、吸着帯電電源52Aより正極性の吸着バイアスが印加される吸着ロ−ラ12によって転写材担持体の転写搬送ベルト7と静電的に吸着されて担持搬送される。
【0008】
画像形成装置Dにおいて、前記転写搬送ベルト7は、駆動ロ−ラ8、吸着対向ロ−ラ9、テンションロ−ラ10、11の4本のロ−ラに巻架されている。
【0009】
この転写搬送ベルト7の移動方向(矢印方向)に沿って上流から順に、シアン、イエロ−、マゼンタ、ブラックの各色のプロセスステ−ション1a、1b、1c、1dが略垂直に配置されている。
【0010】
転写搬送ベルト7に吸着された転写材Pは各色のプロセスステ−ション1a〜1dを順次通過し感光ドラム2a〜2d上の各色のトナ−像が静電的に順次転写される。その後これらトナ−像は定着装置18にて加熱及び加圧されることにより転写材上に定着されて永久画像が形成される。
【0011】
両面プリントの場合は、転写材Pは一度定着装置18を通過した後、再給送パス20を通ってレジストローラ17に搬送され、その後上記説明と同様の過程を経て転写材P裏面に永久画像が形成される。
【0012】
前記の構成の場合、転写材Pは4つのプロセスステ−ションを通過する時4回の転写工程を経る為、大量の電荷を帯びる。そのため転写搬送ベルト7からの分離部分で剥離放電現象が起こり、転写材P上に転写されたトナ−像が放電パタ−ンに沿って乱れる現象が発生する。また、分離後から定着装置18までの搬送経路上における不図示のガイド部材等との接触や、搬送時に転写材Pに加わる衝撃等により、転写材上P上に蓄積した電荷が乱れ、転写材P上のトナ−像が乱れる、という画像不良が生じることがある。特に転写材の抵抗が高く、帯電しやすくなる低温低湿環境や、両面印字時の一度定着工程を通過し乾燥した状態の2面目印字等で顕著に発生する。
【0013】
この為、転写搬送ベルト7からの剥離時に転写後帯電手段としてのコロナ帯電器22(図3)による帯電方式で転写材Pの除電を行い、剥離放電を防止することで画像不良を解消する方法が取られるのが一般的である。
【0014】
コロナ帯電器の構成は、例えば図3のφ60μmのタングステンワイヤ−に高電圧を印加する方式の他に、図4の針状のSUS等の金属部材に高電圧を印加する方式も用いられている。
【0015】
一方で、転写材Pの除電、つまりコロナ帯電器により転写時の転写バイアスと同極性の帯電を転写材P表面からおこなう結果、転写材P上のトナ−が電荷を失い、トナ−像と転写材への付着力が低下し、定着ニップ部において転写材Pからの水分の蒸発によってトナ−像が吹き飛ばされる、尾引きと呼ばれる画像不良が発生することがある。尾引きは転写材が吸湿しやすい高温高湿環境において顕著に発生する。
【0016】
そのため転写材の電気抵抗から吸湿状態を検知して、転写後帯電装置の動作を変化させることで画像乱れや尾引きのない、良好な画像を得られる。
【0017】
転写材Pの帯電状態に応じ、分離ポイントBや定着入り口ガイドへの進入ポイントC等において、転写材Pのトナ−像に乱れが生じる。図6の(a)、(b)に、転写後に転写材を除電しなかった状態における画像の様子を示す。図6の(a)は転写材Pがある程度吸湿している状態を示し、この時画像乱れは発生しない。一方図6の(b)は転写材Pの乾燥が非常に進んだ状態を示し、剥離放電や搬送のショックによる放電が頻繁に起こって、ほぼ画像全域において画像乱れが発生している。画像先端で画像乱れが発生するのは、転写材P先端の分離が不安定であったり、定着入り口ガイドに進入する際、転写材Pが入り口ガイドと強く摺擦するためであり、その後定着ニップに転写材Pが挟まれるとガイドとの摺擦は一旦緩和するため画像乱れが改善する。一方、画像後端で画像乱れが発生するのは、転写材Pが分離ポイントBを抜ける際のショックによるものが主因と考えられる。
【0018】
逆に、転写材Pの吸湿度合いによらず転写後に転写材を除電した場合の、転写材P上の定着後のトナ−像の様子を図7に示す。この場合、従来例において説明したように、定着前での画像乱れは防止できるが、図7(a)に示すように転写材Pの吸湿度合いによっては定着時に尾引き現象が発生することがわかる。逆に、図7(b)に示すように転写材Pがある程度以上乾燥した状態では定着尾引きが発生しない。
【0019】
図6(b)及び図7(b)の場合は、分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこない、図6(a)及び図7(a)の場合は分離帯電器をオフして転写材Pを除電せずに定着部を通過させることで、画像乱れ及び尾引きの双方を防止するができた。
【0020】
【特許文献1】
特開2001−034031号
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成においても、両面プリント2面目において過帯電にともなう画像乱れが発生することがあった。
【0022】
従って、本発明は、両面プリントにおいても転写材の過帯電に起因するトナ−像の乱れ及び尾引きのいずれの画像不良も発生しない画像形成装置の提供を目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1に係る手段は、表面にトナ−像を担持する像担持体と、前記像担持体上のトナ−を転写材上に転写する転写手段と、前記転写材上のトナ−像を加熱加圧定着する定着する手段と、前記転写手段により表面にトナ−を転写された前記転写材が、前記定着手段により定着を受ける前に前記転写材上を帯電するための転写後帯電手段と、転写材の両面に画像を形成する自動両面機構と、を有し、前記転写材の吸湿度に応じて前記転写後帯電手段の動作切り替え可能で、前記転写材が閾値H以下の吸湿度の場合に、前記転写後帯電手段によって転写材の転写後再帯電をおこなう画像形成装置において、転写後帯電装置の動作切り替え閾値を、実行されるプリントが1面目ではH=H1、2面目ではH=H2とした場合、
H1≦H2
であることを特徴とする。
【0024】
また請求項2に係る手段は、前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段に先立って前記転写材を帯電するための、前記転写材担持体表面に直接もしくは転写材を介して当接する転写前帯電手段であることを特徴とする。
【0025】
そして、請求項3に係る手段は、前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段であることを特徴とする。
【0026】
また請求項4に係る手段は、プリント動作中における、前記転写後帯電手段による転写材の定着前再帯電をおこなわない場合、該転写後帯電手段に対し、トナ−と同極性の、コロナ放電閾値以下のバイアス電圧を印加することを特徴とする。
【0027】
また請求項5に係る手段は、前記転写手段が、表面に前記転写材を吸着搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの背面からバイアス電圧を印加することで前記像担持体上のトナ−像を前記転写材に転写するための転写部材により構成されることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0029】
(実施例1)
以下、図面に沿って本発明の具体的な実施形態について説明する。
【0030】
図1に本発明にかかるタンデム型インライン方式を用いた一構成を示す。
【0031】
本画像形成装置においても、従来例に説明したものと同様に、搬送手段としての搬送ベルト7が、駆動ロ−ラ8、帯電対向ロ−ラ9、テンションロ−ラ10、11の各ロ−ラに巻架され、その周面に沿って、イエロ−、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成部であるプロセスステ−ション1a、1b、1c、1dが配置され、搬送ベルト7は図中の矢印の方向に回転することにより、転写材Pを各プロセスステ−ション1a〜1dに順次搬送する構成である。
【0032】
各プロセスステ−ション1a〜1dの構成は図1にて説明したものと同様であるので、詳細は省略する。
【0033】
本実施例において、転写材Pは、給紙カセット15等から給紙ロ−ラ16によって画像形成装置内に送り出されると、まず、画像形成動作と転写材Pの搬送との同期をとるためのロ−ラ状同期回転体、即ち、搬送(レジスト)ロ−ラ17に一旦挟持された後、転写材をベルト吸着させるための転写前帯電手段である吸着ロ−ラ12に導かれる。
【0034】
転写前帯電手段としての吸着ロ−ラ12は、搬送ベルト7を介して帯電対向ロ−ラ9と対向し、搬送ベルト7及び転写材Pを挟持するよう構成されている。
【0035】
この吸着ロ−ラ12は、転写材を搬送ベルトに吸着させる吸着帯電手段としての機能と、転写材の抵抗値を検知する機能を有しており、帯電電源52Aより電圧が印加されることによって、転写材に電荷が付与され、電荷を付与された転写材は搬送ベルト7を分極することによって搬送ベルト7に静電吸着され、また転写に先立って転写材Pが予備的に帯電される。
【0036】
本実施例では、吸着ロ−ラ12に転写材の予備帯電手段の機能を持たせており、転写材の搬送ベルトへの吸着バイアスは、トナ−の極性とは反対極性とし、トナ−には負極性帯電トナ−を使用しているので、吸着バイアスは正極性とした。
【0037】
本発明では、吸着帯電電源52Aからのバイアス印加の際に流れる電流値もしくは印加される電圧値を、帯電電源52Aに接続された帯電バイアス検出手段53Aによって検出し、これによって転写材Pの電気抵抗を判別するようにしている。
【0038】
このようにして帯電手段12を通過した転写材Pは搬送ベルト7上に吸着されて各プロセスステ−ションを順次通過し、搬送ベルト7の背面にある転写ロ−ラ14a〜14dに転写バイアスが印加されることによって、感光ドラム2a〜2dの各色トナ−像が次々に転写される。その後、定着装置18にて未定着トナ−のカラ−画像は加熱及び加圧されて永久画像となる。
【0039】
本発明者の検討によれば、搬送ベルト7としては、厚さ100〜200μm程度、体積抵抗率108〜1013Ω・cm程度に抵抗調整された、PVDF、ETFE、ポリカ−ボネ−ト、PET、ポリイミド等の樹脂フィルムが、吸着、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性により、搬送ベルト7自体の除電を目的とする除電手段を設けなくともチャ−ジアップを防止できる等の理由で、本発明への適用に好適であることが確認されている。本実施例としては、搬送ベルト7として、周長800mm、厚さ100μmのETFE樹脂フィルムで、カ−ボン等の分散により体積抵抗率を1011Ω・cm程度としたものを用いた。
【0040】
又、本実施例において吸着ロ−ラ12は、カ−ボンを分散することで体積抵抗率を105Ω・cm以下に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)ゴムを、直径6mmの芯金上に厚さ3mmにて形成したロ−ラとした。本発明者らの検討によると、好ましくは、帯電手段である吸着ロ−ラ12の体積抵抗率は104〜1010Ω・cmとされる。
【0041】
一方の帯電対向ロ−ラ9は、金属ロ−ラとし、その軸受け部分は電気的に接地した。
【0042】
又、転写バイアスが印加される転写帯電手段としての転写ロ−ラ14a〜14dとしては、一例として、ヒドリンゴムをベ−スとした発泡ゴムを直径6mmの芯金上に厚さ3mmに単層で形成した導電性ロ−ラを用いた。そして、転写ロ−ラ14a〜14dの体積抵抗率は102〜1011Ωcmが好ましく、その硬度はアスカ−C(500g荷重)20°〜60°の範囲が好ましい。本実施の形態では、このような転写ロ−ラ14a〜14dの両端芯金部を片側200gの押圧力で搬送ベルト7を介してドラム2に当接するように保持した。
【0043】
転写帯電手段としては、上述のスポンジロ−ラ以外に同様の体積抵抗値範囲を有する他の材質を用いたスポンジタイプあるいはソリッドタイプのゴムロ−ラを用いてもよく、あるいはブレ−ドやブラシ等、他の接触タイプの部材や、ポスト帯電器等の非接触タイプの部材を用いてもよい。
【0044】
ここで、上記の種々の部材の体積抵抗率は、JIS法K6911に準拠した測定プロ−ブを用い、ADVANTEST社製項抵抗計R8340にて100Vを印加して得た測定値を、搬送ベルト7、吸着ロ−ラ12或いは転写ロ−ラ14の厚みで正規化した値である。
【0045】
又、駆動ロ−ラ8としては、金属ロ−ラの芯金上にスリップ防止のためのゴム層を厚さほぼ0.5〜3.0mmの範囲で設けたものを用いた。このゴム層の抵抗は、1015Ω・cm以上の絶縁タイプを一例として用いたが、低抵抗のものであってもよい。テンションロ−ラ10、11及び駆動ロ−ラ8の芯金に関しては、搬送ベルト7自体が自己減衰系であり、且つ、搬送ベルト7を挟んで対峙する部材(電極)が存在しないので、いずれも接地、フロ−トのどちらでもよい。
【0046】
吸着ロ−ラ12に吸着帯電バイアスを印加する吸着帯電電源52Aは、検出手段53Aに接続されており、吸着帯電電源52Aの出力が定電圧制御されている場合には、吸着帯電バイアス印加時に電源を流れる電流値を、定電流制御されている場合には、吸着帯電バイアス印加時に電源に発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている(図2)。
【0047】
同様に第1プロセスステ−ションの転写ロ−ラ14aに転写バイアスを印加する転写電源54aは、検出手段55aに接続されており、転写電源の出力が定電圧制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源を流れる電流値を、定電流制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源に発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている。
【0048】
また検知手段及び吸着帯電電源52A・各ステ−ションの転写電源54a〜54dは演算制御機構(CPU)50に接続されており、検知手段での検出結果に応じて任意に出力バイアスを制御できる。
【0049】
図1に示した本装置構成において、転写材は給紙カセット15などから給紙ロ−ラ16によって画像形成装置内に送り出される。本実施例においてプロセススピ−ドは100mm/secとした。転写材はその後吸着手段に進入する。この段階で、予め設定しておいた検知スタ−ト電圧を吸着ロ−ラ12に印加し、その際の電流値が検知手段にて読み取られる。読み取られた電流値は演算制御機構50に送られ、検知される電流値が予め設定しておいた電流値に収束するように検知電圧がフィ−ドバック制御する擬似定電流制御をおこない、電流値が収束した際の電圧値が検知結果aとして演算制御機構50に格納される。本実施例においては、収束させる電流値は18μAに設定した。
【0050】
なお、このような吸着手段での検出用電圧の印加は、転写材を適切でない条件で予備帯電させ、転写されるトナ−像の画質を低下させる要因となり得る。このため、検出用電圧を印加して検知手段にて電流値を検出する一連の動作は、転写材の余白設定範囲内にておこなうことが望ましい。
【0051】
検知動作終了後、演算制御装置50は検知結果をもとに、適切な吸着電圧・転写電圧を算出し、適当なタイミングでこれらの電圧を出力するよう制御をおこなう。
【0052】
上述の制御によって、転写材の特性や環境に左右されることなく、良好な吸着あるいは転写性能を得ることが可能になるが、[発明が解決しようとする課題]の項で述べたように、第1〜第4ステ−ションでの転写が終了後、搬送ベルト7から転写材Pが分離する際に剥離放電によってトナ−像が乱れる場合がある。これを防止するため、転写後に転写材を除電する転写後帯電手段としての分離帯電器22の動作を次に説明する。
【0053】
図5に転写・定着間における転写材Pの状態を示す。最終のプロセスステ−ションを通過した転写材Pは、駆動ロ−ラの曲率によりポイントBにて搬送ベルト7から曲率分離される。次に転写材Pの先端は定着入り口ガイドのポイントCから進入してガイド上に沿い、定着ロ−ラ及び加圧ロ−ラが形成する定着ニップ部に導かれる。
【0054】
前述の従来例で説明したように、転写材Pの帯電状態に応じ、分離ポイントBや定着入り口ガイドへの進入ポイントC等において、転写材Pのトナ−像に乱れが生じることがある。
【0055】
そのため、転写材Pが乾燥して過帯電している場合には、分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこない、転写材Pが吸湿している場合は分離帯電器をオフして転写材Pを除電せずに定着部を通過させることで、画像乱れ及び尾引きの双方を防止するができた。
【0056】
転写材Pの電気抵抗は転写材Pの吸湿度合いを表しており、分離帯電器22の動作の切り替えは上記で説明したように、吸着部での擬似定電流制御による転写材Pの電気抵抗検知結果に応じておこなう。すなわち、電気抵抗が低く転写材の吸湿度合いが閾値H(H=1/T T:分離帯電器動作切り替えをおこなう転写材Pの電気抵抗閾値とする。実際の制御はTを検知しておこなう。)よりも高いと判断される場合は分離帯電器22をオフして転写材Pの除電をおこなわず、電気抵抗が高く転写材Pの吸湿度合いが閾値H以下であると検知された場合には分離帯電器をオンさせて転写材Pの除電をおこなう。
【0057】
ところが片面プリントで画像不具合のないように分離帯電器動作切り替え閾値を設けた場合でも、両面プリント時には不具合が生じることがあることがわかった。具体的には、両面プリント2面目では転写材Pの吸湿度が低い時に発生しやすい、異常放電に伴う画像乱れを起こしやすいことがわかった。
【0058】
本発明者の検討によれば、これは画像形成装置が設置されている環境毎に吸着ロ−ラ12や搬送ベルト7等の部材の抵抗が異なることによるものであることがわかった。
【0059】
画像乱れや尾引きといった現象は、転写材P自身の吸湿度に依存するが、ここまで説明してきた転写材電気抵抗検知のシステムによれば、転写材Pの電気抵抗検知は、実際には転写材Pのみではなく、搬送ベルト7、吸着ロ−ラ12の抵抗にも依存する。
【0060】
例としては、両面プリント2面目は、転写材は一度定着部で加熱されて、1面目と比較すると乾燥した状態となるため、低温低湿側環境での1面目の吸湿度(電気抵抗)=高温高湿側環境2面目の吸湿度(電気抵抗)と検知されることがあるが、この時実際には搬送ベルト7や吸着ロ−ラ12等の部材の抵抗は高温高湿環境側の方が低いために、転写材P自身の電気抵抗は高温高湿環境側のほうが高い。また、転写材Pが全く同じように吸湿していた場合には、低温低湿側の環境では部材の電気抵抗が上昇しているため、高温高湿環境と比較して電気抵抗は高い(吸湿度が低い)と検知される。概念図を図10に示す。
【0061】
図8に環境毎の転写材Pがない状態での、吸着ロ−ラ12に一定電流を流すために必要な電圧、すなわち抵抗を測定した結果の1例及び転写材電気抵抗検知結果の1例を示す。転写材Pとして普通紙(ゼロックス社製4024紙75g/m2)を用いた。
【0062】
測定は15℃10%Rh環境、23℃60%Rh環境、30℃80%Rh環境の各環境でおこなった。なお、測定に使用した画像形成装置本体及び紙は、当該環境下に72時間放置したものを使用している。
【0063】
図8に示すように、環境によって部材の抵抗は変化し、吸湿度の全く等しい紙でも環境によって紙抵抗検知の結果が異なってくることが容易に予想できる。具体的には、低温低湿環境ほど紙は抵抗が高い、つまり吸湿度が低いと検知され、高温高湿環境ほど抵抗が低い、つまり吸湿度が高いと検知される。
【0064】
実際には転写材Pの吸湿度は放置状態等によっても異なるため、本発明者の検討によれば、分離帯電器22の動作を切り替える紙抵抗検知閾値Tを両面で同じ1.1×108Ω(H=9.0×10−9)にしていた場合には、図9で示すように転写材Pが紙抵抗検知閾値付近の抵抗値になりやすい環境(本例では23℃/60%環境)の両面2面目で画像乱れが発生することがあった。
つまり上記説明したように、1面目での画像不良を防いだ場合にも、両面プリント2面目では画像乱れが発生することがある。
【0065】
一方、紙抵抗検知閾値Tを1面目で1.1×108Ω(H=9.0×10−9)、2面目で5.0×107Ω(H=2.0×10−8)とした場合には、いずれの場合にも画像不良が発生しなかった。
【0066】
ただし、部材の選択によっては、つまり環境変動が小さい部材を選択すれば、紙抵抗検知閾値を両面で同じ値に設定してもよい。
【0067】
以上より、H1≦H2とすることでいずれの状況でも尾引きや画像乱れの発生しない、良好な画像品質を得ることが可能となった。
【0068】
また、上記実施例では吸着ロ−ラ12の作用により転写材Pの抵抗値を測定することで転写材Pの吸湿度合いを知り、分離帯電器22の動作制御する場合について説明をおこなったが、この代わりに転写に先立ち、例えば転写材Pの非画像形成領域に相当する先端部に、転写帯電手段14a〜14d等により所定値バイアス電圧(電流)を印加し、この時流れる電流(印加される電圧)を測定して同様の制御をおこなうことが可能である。
【0069】
(実施例2)
前述の実施例1においては、分離帯電器22をオンさせる場合には略4kVの高圧を高圧電源より印加し、オフ時は0Vとしていた。しかし、分離帯電器22の対向面を、トナ−像を担持した転写材Pが移動する場合、分離帯電器22に電圧を印加させないと帯電器のコロナワイヤがトナ−に著しく汚染される場合がある。これは、針状電極31を有する分離帯電器30でも同様であり、針状電極31に電圧が印加されない場合は針先端が著しく汚染される。このような場合、高圧バイアス電源に正負両極性の出力を具え、分離帯電器22のオフ時においても、コロナ放電が生じない程度の、弱い負のバイアス電圧を分離帯電器22に適宜印加することで、トナ−による電極の汚染を防止できる。
【0070】
一例としては、実施例1において転写材Pの電気抵抗が分離帯電器22がオンしない領域にある場合には、常に分離帯電器22に略−500Vの電圧を印加することで、前述の分離帯電器の電極の汚染を防止できた。より汚染防止効果を求める場合には、搬送ベルト7の動作中は、分離帯電器22をオンする場合以外は常に−500V程度の電圧を分離帯電器22に印加することが望ましい。
【0071】
なお、分離帯電器22に印加する汚れ防止バイアスは、トナ−と同極性で、かつコロナ放電閾値電圧以下のバイアス電圧値であれば良く、本例においては−100〜−2000V程度が適当な値であった。
【0072】
(その他の実施例)
使用する転写材の種類、画像に応じて、手動または自動で実施例1及び2で説明した分離帯電器22の動作実行モ−ドに入るようにしてもよい。
【0073】
なお、実施例中において、転写後帯電手段である分離帯電器22は、分離部であるロ−ラ8の略真上方向に配置した例を用いて説明をおこなったが、転写材Pの搬送ベルト7からの分離自体は転写材Pの腰で機械的に分離することが十分可能であるため、帯電器22は図1で示すよりも下流側に配設しても良く、この場合でも転写材Pの除電に対しては何ら支障がないことは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば分離帯電器22により転写材Pの吸湿状態に応じて転写後帯電をおこなう際に、分離帯電器22の動作切り替え閾値を2面目では1面目以上の吸湿度とすることによって、両面プリント1面目、2面目ともに転写材Pの搬送ベルト7からの分離以降における画像乱れや、定着後の尾引き現象を防止することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る回路説明図である。
【図3】ワイヤ方式の帯電器の様子を説明する斜視図である。
【図4】針状電極を有する帯電器の様子を説明する斜視図である。
【図5】転写−定着間における、紙搬送概略図である。
【図6】従来例を説明する図である。
【図7】従来例を説明する図である。
【図8】環境と、部材の電気抵抗及び紙抵抗検知結果の1例である。
【図9】本発明の実施形態における効果を説明する図である。
【図10】環境と転写材抵抗値の関係を示す概念図及び部材の電気抵抗の1例である。
【符号の説明】
P 転写材
1a〜1d プロセスステ−ション
2a〜2d 感光体ドラム
3a〜3d 一次帯電器
4a〜4d 露光装置
5a〜5d 現像器
6a〜6d クリ−ニング器
7 転写搬送ベルト
8 駆動ロ−ラ
9 吸着対向ロ−ラ
10、11 テンションロ−ラ
12 吸着ロ−ラ
13 吸着バイアス電源
14a〜14d 転写ロ−ラ
15 給送カセット
16 給送ロ−ラ
17 レジストロ−ラ
18 定着装置
19 排出トレイ
20 再給送パス
21 再給送ロ−ラ
22 コロナ放電装置1
30 コロナ放電装置2
31 針状電極
32 放電補助金属板
33 絶縁スペ−サ
34 導電材
50 CPU
52A 吸着帯電電源
53A 吸着帯電バイアス検出手段
54a〜54d 転写電源
55a〜55d 転写バイアス検出手段
Claims (5)
- 表面にトナ−像を担持する像担持体と、前記像担持体上のトナ−を転写材上に転写する転写手段と、前記転写材上のトナ−像を加熱加圧定着する定着する手段と、
前記転写手段により表面にトナ−を転写された前記転写材が、前記定着手段により定着を受ける前に前記転写材上を帯電するための転写後帯電手段と、転写材の両面に画像を形成する自動両面機構と、を有し、
前記転写材の吸湿度に応じて前記転写後帯電手段の動作切り替え可能で、前記転写材が閾値H以下の吸湿度の場合に、前記転写後帯電手段によって転写材の転写後再帯電をおこなう画像形成装置において、
転写後帯電装置の動作切り替え閾値を、実行されるプリントが1面目ではH=H1、2面目ではH=H2とした場合、
H1≦H2
であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段に先立って前記転写材を帯電するための、前記転写材担持体表面に直接もしくは転写材を介して当接する転写前帯電手段であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記転写材の吸湿状態を検出するための検出手段は、前記転写手段であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- プリント動作中において、前記転写後帯電手段によって転写材の転写後再帯電をおこなわない場合、該転写後帯電手段に対し、トナ−と同極性の、コロナ放電閾値以下のバイアス電圧を印加することを特徴とする、請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
- 前記転写手段は、表面に前記転写材を吸着搬送する搬送ベルトと、該搬送ベルトの背面からバイアス電圧を印加することで前記像担持体上のトナ−像を前記転写材に転写するための転写部材により構成されることを特徴とする、請求項1乃至4に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003205286A JP2005055458A (ja) | 2003-08-01 | 2003-08-01 | 画像形成装置 |
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Publications (1)
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JP2005055458A true JP2005055458A (ja) | 2005-03-03 |
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ID=34362635
Family Applications (1)
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JP2003205286A Withdrawn JP2005055458A (ja) | 2003-08-01 | 2003-08-01 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2005055458A (ja) |
-
2003
- 2003-08-01 JP JP2003205286A patent/JP2005055458A/ja not_active Withdrawn
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