JP2004144784A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境変動や耐久劣化等の部材抵抗値の変動に対応して、転写バイアスや吸着バイアス等の最適なプロセス条件の設定を行って良好な画像を得ることが可能な画像形成装置の提供する。本件にて一連のATVC技術として実施可能なパターンの出願漏れが補完される。
【解決手段】非通紙時に転写部に所定の検知バイアスを印加したときの結果を反映して、通紙時転写バイアス決定の為の検知に用いる転写バイアスを決定しする。通紙時吸着バイアス決定の為の検知に用いる吸着バイアスを決定する。転写部で通紙時の収束電圧を予測した上で擬似定電流制御を開始する。
【選択図】 図1
【解決手段】非通紙時に転写部に所定の検知バイアスを印加したときの結果を反映して、通紙時転写バイアス決定の為の検知に用いる転写バイアスを決定しする。通紙時吸着バイアス決定の為の検知に用いる吸着バイアスを決定する。転写部で通紙時の収束電圧を予測した上で擬似定電流制御を開始する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体に形成された静電潜像を現像して可視像(即ち、トナー像)とし、このトナー像を転写材に転写する電子写真方式等を利用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式など様々な方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を用いた画像形成装置は高速、高画質、静粛性の点で優位性を有している。
【0003】
図7に、電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の一例の概略構成を示す。
【0004】
電子写真方式の画像形成装置は、像担持体として例えばドラム状の電子写真感光体、即ち、感光ドラム1を有し、その回転する感光ドラム1の表面を1次帯電手段2により一様に帯電した後、例えばLED、レーザなどの露光手段11で画像情報に従って露光12を施すことにより、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置8で現像剤(トナー、又は、トナーとキャリア)を用いて静電潜像を現像し、潜像に静電的にトナーを付着させてトナー像として可視化する。
【0005】
このような感光ドラム1上へのトナー像の形成と同期して、給紙カセット15から転写材Pが転写材担持体14に搬送され、感光ドラム1上のトナー像は、転写材担持体14によって感光ドラム1と対向する転写位置まで搬送されてきた転写材P上に、転写帯電手段4の作用により静電的に転写される。その後、転写材P上に転写されたトナー像は、定着装置21で加熱及び加圧することにより定着され、転写材P上に永久画像が得られる。
【0006】
一方、転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10に設けたクリーニングブレード9によって除去され、クリーナ10の容器部分(廃トナー容器部)に回収される。こうして表面がクリーニングされた感光ドラム1は、繰り返し画像形成に供される。
【0007】
又、近年、このような電子写真方式を用いたカラー画像形成装置が普及してきている。このカラー画像形成装置も様々な方式がある。良く知られている多重転写方式、中間転写体方式のほかに、像担持体表面に現像を繰り返すことにより複数色のトナー像を重ねて形成した後、転写材に一括転写する多重現像方式、或いは、ベルト状の転写材担持体、即ち、転写材搬送ベルトに沿って複数の異なる色の画像形成部(プロセスステーション)を有し、搬送ベルトで搬送された転写材に複数色のトナー像を重ね合わせて転写するインライン方式等がある。
【0008】
インライン方式によるカラー画像形成装置は、高速化が可能であり、またトナー像転写の回数が少ないため画質に有利など多くの優位点を有している。このインライン方式では、ユーザビリティの向上、設置面積の低減のために、プロセスステーションを鉛直方向に並べ、転写材をほぼ垂直に搬送するといった構成も提案されている。
【0009】
図8に、従来のインライン方式のフルカラー画像形成装置の構成例を示す。このフルカラー画像形成装置は、転写材担持体としての静電吸着ベルト、即ち、搬送ベルト14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、吸着対向ローラ25、テンションローラ13a、13bに懸架して設置されている。搬送ベルト14は、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0010】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部であるプロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)が配置され、搬送ベルト14により転写材Pが各プロセスステーションに順次搬送される。各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1、1次帯電器2、現像装置8、ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0011】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ローラ4には、これに接続した転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より転写バイアスが印加される。
【0012】
斯かる構成にて、感光ドラム1として負極性の有機半導体電子写真感光体(OPC感光体)を用い、感光ドラム1の露光で負電荷が減衰した潜像の露光部を現像する場合には、負極性のトナーを含む現像剤が用いられる。従って、転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)には転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より正極性の転写バイアスを印加する。
【0013】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19(19a、19b)に一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、搬送ベルト14の転写材吸着部に供給される。
【0014】
吸着部には、吸着手段としての吸着ローラ20が搬送ベルト14を介して吸着対向ローラ25と対向設置されており、吸着ローラ20と対向ローラ25で搬送ベルト14及び転写材Pを挟持するようになっている。図示しない吸着バイアス電源(高圧電源)から吸着ローラ20に電圧(吸着バイアス)を印加することにより、転写材Pに吸着電荷が付与され、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極することによって、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着される。
【0015】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)を順次通過し、各感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0016】
上記の搬送ベルト14としては、厚さ50〜200μm、体積抵抗率109〜1016Ωcm程度のPVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、ETFE(四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ポリカーボネート等の樹脂フィルムが用いられるか、或いは、厚さ0.5〜2mm程度のEPDM等のゴムの基層上に、例えばウレタンゴムにPTFE等のフッ素樹脂を分散した被覆を施したゴムシートが用いられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような電子写真方式の画像形成装置では、高速化、高画質化に対する要求は年々高まっている。特に、高画質化については、転写帯電手段における転写バイアスを転写材の性質に応じて最適化することが最も重要な要素の1つとなる。しかし、それぞれの転写材に対する最適な転写バイアスは、例えば周辺環境(温度、湿度)の変動や、転写に関わる部材の耐久劣化度合い、転写材自体の含水率変動などの状態により変化してしまい、高画質化に対する大きな障害となっていた。
【0018】
このような問題を解決する手段の1つに、例えば転写バイアスを印加する高圧電源回路に対して電流検知機構を設け、転写材の先端余白部通過時に所定のバイアスを印加して、そのときに流れる電流値を検知することにより、転写材の電気抵抗値を判別し、これらを基に転写バイアスを最適化する手法が提案されている。
【0019】
しかしながら、高画質化の要求と同時に高速化の要求も高まっており、これに対してはプロセススピードを上昇させる必要がある。この結果、転写材の先端余白部が転写帯電手段を通過する時間、即ち、転写材の電気抵抗値の判別を行うことのできる時間も短くなり、判別の精度が低下したり、誤った判別をしてしまったり、本来の目的である高画質化に対して有効に作用しないといった問題が生じている。
【0020】
これは、例えば転写材や、転写部に関わる部材の抵抗値が低下する高温高湿環境下からこれらの抵抗値が上昇する低温低湿度下までの環境範囲にわたって、転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行わなければならない。また、転写部に関わる部材の抵抗値が耐久劣化等により変動してしまった状況下においても、転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行わなければならない。転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行うためには、相応の低いバイアス領域から高いバイアス領域に至るまで段階的に検知バイアスを印加する必要があり、時間を要する。また、検知バイアス領域が高すぎてしまうと、感光ドラムの電位に影響を及ぼし、転写メモリの画像不良も発生してしまう。
【0021】
従って、本発明の目的は、高速の画像形成時にも環境変動や耐久劣化等の部材抵抗値の変動に対応して、転写バイアス等の最適なプロセス条件の設定を行って良好な画像を得ることを可能とした画像形成装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0023】
第2の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段に印加されるバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0024】
第3の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、前記転写部を転写材が通過する際に前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0025】
第4の本発明によれば、複数の転写帯電手段を有する第1の本発明における画像形成装置において、非通紙時に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段下流側最初の転写バイアスおよび、前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】
第5の本発明によれば、複数の転写帯電手段を有する第3本発明における画像形成装置において、前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材が通過する際に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御され、フィードバック制御の結果によって前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスを決定することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0028】
〈実施例1〉
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。本実施例にて、画像形成装置は、タンデム型インライン方式のフルカラー画像形成装置とされる。
【0029】
本実施例において、フルカラー画像形成装置は一部の点を除き、図8に示した従来の画像形成装置と同様な基本構成を具備している。
【0030】
つまり、本実施例の画像形成装置は、転写材担持体として搬送ベルト(静電吸着ベルト)14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、帯電対向ローラ25、テンションローラ13a、13bに懸架して設置され、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0031】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部として、プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)が配置され、搬送ベルト14により転写材が各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)に順次搬送される。各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1、1次帯電器2、現像装置8、ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0032】
各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)の感光ドラム1上には、1次帯電手段2による一様帯電、露光手段11(11Y、11M、11C、11Bk)による露光、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)による現像を経て、各色のトナー像が形成される。
【0033】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ローラ4には、これに接続した転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より転写バイアスが印加される。
【0034】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19(19a、19b)に一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、帯電ローラ26が設置された搬送ベルト14の帯電部に供給される。
【0035】
帯電手段である帯電ローラ26は、搬送ベルト14を介して対向ローラ25と対向設置され、対向ローラ22との間で帯電部に供給された転写材Pを搬送ベルト14とともに挟持して、帯電電源32Aから帯電ローラ26を介して転写材Pに帯電バイアスを印加するようになっている。
【0036】
この帯電ローラ26は、転写材を搬送ベルトに吸着させる吸着手段としての機能を有しており、転写材Pに帯電バイアスを印加することにより、転写材Pに電荷を付与する。これにより、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極して、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着される。本実施例では、帯電バイアスは正極性とした。
【0037】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)を順次通過し、各感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0038】
尚、本実施例においては電子写真プロセススピードを100mm/secとし、帯電部(帯電ローラ26と搬送ベルト14にて形成されるニップ位置)と最初の転写帯電部(感光ドラム1Yと搬送ベルト14にて形成されるニップ位置)との距離を35mmとした。
【0039】
本発明者らの検討によれば、搬送ベルト14としては、厚さ100〜200μm、体積抵抗率108〜1013Ωcm程度に抵抗調整されたPVDF、ETFE、ポリカーボネ−ト、PET、ポリイミド等の樹脂フィルムが、吸着性、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性を有することから除電手段を設けなくとも、ベルトのチャージアップを防止できるなどの利点を有しており、本実施例で使用するのに適していることが分かった。
【0040】
そこで、本実施例では、搬送ベルト14として、カーボン等の分散により体積抵抗率を1011Ωcm程度としたETFE樹脂フィルム製の厚さ100μm、周長800mmのベルトを用いた。
【0041】
帯電ローラ26は、カーボン分散により体積抵抗率を105Ωcm以下に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)ゴムを、直径6mmの芯金上に厚さ3mmに形成した導電性ローラとした。本発明者らの検討によると、好ましくは、帯電ローラ26の体積抵抗率は104〜1010Ωcmである。帯電部材としては、上述のローラ部材以外に、ブレードやブラシ等、他の接触帯電部材や、ポスト帯電器等の非接触帯電部材を用いてもよい。
【0042】
帯電ローラ26の対向ローラ25は金属ローラとし、その軸受け部分を電気的に接地して使用する。
【0043】
転写ローラ4としては、一例として、ヒドリンゴムをベースとした発泡ゴムを直径6mmの芯金上に厚さ3mmに単層で形成した導電性ローラを用いた。転写ローラ4の体積抵抗率は102〜1010Ωcmが好ましく、その硬度はアスカーC(4.9N荷重)20°〜60°の範囲が好ましい。本実施例では、このような転写ローラ4の両端芯金部を片側200gの押圧力で搬送ベルト14を介して感光ドラム1に当接するように保持した。
【0044】
転写帯電手段4としては上述のスポンジローラ以外に同様の体積抵抗値範囲を有する他の材質を用いたスポンジタイプ或いはソリッドタイプのゴムローラを用いてもよく、更には、ブレードやブラシ等、他の接触タイプの部材や、ポスト帯電器等の非接触タイプの部材を用いてもよい。
【0045】
本発明において、上記の搬送ベルト14や帯電ローラ26を初めとする種々の部材の体積抵抗率は、JIS法K6911に準拠した測定プローブを用い、ADVANTEST社製高抵抗計(モデルR8340)により100Vを印加して測定し、その値を測定対象の厚さで割って正規化したものである。
【0046】
駆動ローラ23としては、金属ローラの芯金上にスリップ防止のためのゴム層を厚さ約0.5〜3.0mmの範囲で設けたものを用いた。一例として、ゴム層の抵抗が1015Ωcm以上の絶縁タイプを用いたが、低抵抗のものであってもよい。駆動ローラ23及びテンションローラ13a、13bは、搬送ベルト14を挟んで対峙する部材(電極)が存在せず、又、搬送ベルト14自体が自己減衰系であるので、これらローラの芯金は、接地、フロートのどちらでもよい。
【0047】
本実施例における帯電手段及び転写帯電手段の電源回路の一例の模式図を図2に示す。
【0048】
帯電ローラ26に帯電バイアスを印加する帯電電源32Aは、検知手段(第1の検知手段)33Aに接続されており、帯電電源32Aの出力が定電圧制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源32Aを流れる電流値を、また、定電流制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源32Aに発生する電圧値をそれぞれ検知できるようになっている。
【0049】
同様に、第1プロセスステーション31Yの転写ローラ4Yに転写バイアスを印加する転写電源32Yは、検知手段(第2の検知手段)33Yに接続されており、転写電源32Yの出力が定電圧制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源32Yを流れる電流値を、又、定電流制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源32Yに発生する電圧値をそれぞれ検知できるようになっている。
【0050】
上記第1、第2検知手段33A、33Y、帯電電源32A及び各ステーションの転写電源32(32Y〜32Bk)は、演算制御装置(CPU)34に接続されており、第1、第2検知手段33A、33Yでの検知結果に応じて、電源32A、32の出力を任意に制御できるになっている。
【0051】
以下に、本発明の具体的な実施例を挙げる。
【0052】
通紙時に転写ローラ4に印加されるバイアスは、転写に関わる部材と転写材Pの電気的な抵抗特性に応じて制御されることが好ましい。これを実現するための手段としては、通紙時に転写部において転写材Pの先端部に検知用のバイアスを印加して、その際に電源に流れる電流値を検知し、検知した結果に基づいて適切なバイアスを設定する方法が挙げられる。
【0053】
しかし、充分な精度で転写材Pの電気的な抵抗特性を判別するためには、検知用のバイアスを転写ローラ4と搬送ベルト14の合成抵抗値に応じて変化させ、検知手段33Yが充分な分解能を有する範囲で電流値を検知する必要がある。
【0054】
これを実現するための手段として、例えば非通紙時の転写部での検知結果に応じて通紙時の検知用バイアスを設定する方法が挙げられる。検知に関わる部材の抵抗値に応じて予め検知用バイアスを設定することで、転写材Pの抵抗値をより高精度に判別することが可能となり、その転写材Pに対してより適切な転写バイアスを設定することができる。
【0055】
例えば、具体的な一実施例として、高温高湿(30℃80%)環境下における上述動作の具体例について説明する。
【0056】
非通紙時に転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表1)を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスを500Vに設定した。
【0057】
【表1】
【0058】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された500Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約4μAであった。この電流値は同様に検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は500V印加に対する電流値が4μAとの結果から、予め用意しておいた図3、及び、バイアステーブル表2と照らし合わせて、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに転写するために転写ローラ4Yから4Bkに印加する各転写バイアスを一律750Vに設定した。
【0059】
【表2】
【0060】
これらの動作は転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれ、転写材Pが各転写部に搬送された際には転写ローラには設定された750Vが順次印加される。
【0061】
このように、検知用バイアスとして高温高湿環境に最適なバイアスを印加しているため、電流の流れすぎによる転写メモリ等の弊害もなく、充分な転写性能を得ることができた。
【0062】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、非通紙時に転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスとして表1のテーブルより1.5KVが設定され、転写材Pの先端部に1.5KVの検知用バイアスが印加された際に検知された電流値は5μAであった。
【0063】
これらの結果と図3及びバイアステーブル表2を基に演算制御装置34は転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを順に1.75KV/1.85KV/1.95KV/2.05KVに設定した。
【0064】
これらの動作も転写材Pの先端エッジ部が転写部4Yに搬送された時におこなわれ、転写材Pが各転写部に搬送された際には転写ローラ4Yから4Bkにはそれぞれに設定された上記バイアスが印加され、最適な転写性能を得ることができた。
【0065】
〈実施例2〉
実施例1では、非通紙時の転写部での検知結果を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用バイアスを決定し、転写部で検知した結果から、転写バイアスを決定する方法について述べたが、転写部で検知した結果を他に利用してもよい。例えば、通紙時の帯電手段に印加するバイアスに反映させてもよい。
【0066】
具体的な一実施例として、高温高湿(30℃80%)環境下における具体例について説明する。
【0067】
転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表1)を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスを500Vに設定した。
【0068】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された500Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約4μAであった。この電流値は検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は500V印加に対する電流値が4μAとの結果を、予め用意しておいた図4と照らし合わせて、転写材Pに電圧印加するための帯電ローラ26に印加するバイアスを600Vに設定した。
【0069】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、転写ローラ4Yに検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスとして表1のテーブルより1.5KVが設定され、転写材Pの先端部に1.5KVの検知用バイアスが印加された際に検知された電流値は5μAであった。
【0070】
これらの結果から図4を基に演算制御装置34は帯電ローラ26に印加する帯電バイアスを2.0KVに設定した。
【0071】
以上のように、転写部で検知した結果を帯電部の印加バイアスである他のバイアス制御に利用しても良い。
【0072】
〈実施例3〉
本実施例では、通紙時に例えば転写部に印加される転写バイアスを転写材Pの電気的な抵抗特性に応じて制御させるための他の手段について述べる。この手段としては、転写材Pの通紙時に転写部に印加されるバイアスを、図2の回路における検知手段33Yで検知される電流値を予め設定された目標電流値で一定となるように電源32Y等にフィードバックして制御する手法が挙げられる。
【0073】
このようなフィードバック制御を行って転写バイアスを制御して高画質化を図るためには、トナー像の転写に影響を及ぼさない転写材先端部で電流値を一定値に収束させる必要がある。
【0074】
しかし、転写ローラ4と搬送ベルト14の合成抵抗値が環境変動や耐久劣化によって変動する状況下において転写材先端領域内で電流値が一定値に収束するように制御するためには、フィードバック制御をスタートさせる時点で目標とする電流値になるべく近い電流値が流れるようにスタートバイアスを設定しておく必要がある。
【0075】
これを実現するための手段としては前述の実施例と同様に、例えば非通紙時の転写部での検知結果に応じてフィードバック制御のスタートバイアスを設定する方法が挙げられる。
【0076】
一例として、前述の実施例と同様に、高温高湿(30℃80%)環境下における動作の具体例について説明する。転写ローラ4Yに検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果が45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表3)を基に通紙時の転写部におけるフィードバック制御のスタートバイアスを700Vに設定した。
【0077】
【表3】
【0078】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された700Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約9μAであった。この電流値は同様に検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は検知結果が予め設定された目標電流値である10μAに収束するように印加バイアスの微調整によるフィードバック制御を繰り返す(図5)。この結果、約100msec後(先端部10mm通過後)には目標電流値である10μAに収束させることができ、このときの印加バイアス値は750Vであった。
【0079】
演算制御装置34では、目標電流値に収束した際の電圧値が750Vとバイアステーブル表2から、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに転写するために転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを一律750Vに設定した。
【0080】
これらの動作全ては転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれており、転写材Pが各転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yから4Bkには設定された750Vがそれぞれ印加された。その結果として充分な転写性能を得ることができた。
【0081】
このように、制御スタートバイアスとして各環境にあった最適なバイアスに近いバイアスを印加しているため、電流の流れすぎによる転写メモリ等の弊害がない。また、目標転写電流に近い電流が流れるため、短時間で収束が可能となり、充分な転写性能を得ることができた。
【0082】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、転写部に検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、フィードバック制御のスタートバイアスとしては表3のバイアステーブルより1.7KVが設定された。転写材Pの先端部が転写部に搬送されるとスタートバイアスである1.7KVが印加され、その際に検知される電流値を基にフィードバック制御が開始される。100msec後(先端部10mm通過後)には目標とする10μAに収束しており、この際の印加バイアスは1.75KVであった。
【0083】
これらの結果と、表2のバイアステーブルを基に演算制御装置34は転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを順に1.75KV/1.85KV/1.95KV/2.05KVに設定した。
【0084】
これらの動作は転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれており、転写材Pが各転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yから4Bkには設定された上記バイアスが印加された。
【0085】
予め非通紙時に予想収束点の予測していることから、短時間で収束が可能となり、充分な転写性を得ることが出来た。
【0086】
比較例として、非通紙時に予想収束点の予測をしない場合を述べる。非通紙時の結果によらず、通紙時の転写部におけるフィードバック制御のスタートバイアスを1.2KVに設定した。図6に通紙時検知の検知バイアスを1.2KVとしてスタートした場合の転写バイアスの推移を示す。本実施例の図5と比較して、電流が収束するまでに時間がかかっており、プロセススピードのアップするには適していない。また、高温高湿側ではスタートバイアスとして1.2KVを印加すると電流の流れすぎによる転写メモリの画像不良が発生しまう。
【0087】
尚、これまでの実施例においては帯電電源、転写電源は、いずれも定電圧制御の場合を例に説明したが、これらの電源が定電流制御であってもよい。この場合、これらの電源から検知用バイアスを定電流制御で印加し、そのときの電源の出力電圧を第1、第2の検知手段で検知して、帯電手段や、転写帯電手段に印加するバイアスを設定すればよく、同様に、高速の画像形成に適用でき、高画質の画像を得ることが可能となる。具体的には、電源を定電流電源とし、検知結果を全て電圧に置き換えれば前述の全ての実施例と同様にして実施することができる。
【0088】
【発明の効果】
非通紙時の転写部での検知結果に応じて通紙時の検知用バイアスや、フィードバック制御のスタートバイアスを設定することで、転写材Pの抵抗値をより高精度に素早く判別することが可能となる。
【0089】
よって、高速の画像形成時にも環境変動や耐久劣化等の部材抵抗値の変動に対応して、転写バイアス等の最適なプロセス条件の設定を行って良好な画像を得ることを可能となり、また、プロセススピードの高速化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】帯電手段及び転写帯電手段の電源回路の一例を示す模式図である。
【図3】検知電流と転写バイアスの関係を示す図である。
【図4】検知電流と帯電バイアスの関係を示す図である。
【図5】目標電流値に収束させるための印加バイアス制御を説明するための図である。
【図6】比較例における印加バイアスの収束性を説明するための図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図8】従来の画像形成装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1((1Y、1M、1C、1Bk) 像担持体(感光ドラム)
2(2Y、2M、2C、2Bk) 1次帯電器
4(4Y、4M、4C、4Bk) 転写帯電手段
8(8Y、8M、8C、8Bk) 現像装置
10(10Y、10M、10C、10Bk) ドラムクリーナ
11(11Y、11M、11C、11Bk) 露光手段
14 転写材担持体(搬送ベルト)
26 帯電手段(帯電ローラ)
31(31Y、31M、31C、31Bk) 画像形成部
32(32Y、32M、32C、32Bk) 転写バイアス電源
32A 帯電電源
33A 第1の検知手段
33Y 第2の検知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体に形成された静電潜像を現像して可視像(即ち、トナー像)とし、このトナー像を転写材に転写する電子写真方式等を利用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式など様々な方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を用いた画像形成装置は高速、高画質、静粛性の点で優位性を有している。
【0003】
図7に、電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の一例の概略構成を示す。
【0004】
電子写真方式の画像形成装置は、像担持体として例えばドラム状の電子写真感光体、即ち、感光ドラム1を有し、その回転する感光ドラム1の表面を1次帯電手段2により一様に帯電した後、例えばLED、レーザなどの露光手段11で画像情報に従って露光12を施すことにより、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置8で現像剤(トナー、又は、トナーとキャリア)を用いて静電潜像を現像し、潜像に静電的にトナーを付着させてトナー像として可視化する。
【0005】
このような感光ドラム1上へのトナー像の形成と同期して、給紙カセット15から転写材Pが転写材担持体14に搬送され、感光ドラム1上のトナー像は、転写材担持体14によって感光ドラム1と対向する転写位置まで搬送されてきた転写材P上に、転写帯電手段4の作用により静電的に転写される。その後、転写材P上に転写されたトナー像は、定着装置21で加熱及び加圧することにより定着され、転写材P上に永久画像が得られる。
【0006】
一方、転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10に設けたクリーニングブレード9によって除去され、クリーナ10の容器部分(廃トナー容器部)に回収される。こうして表面がクリーニングされた感光ドラム1は、繰り返し画像形成に供される。
【0007】
又、近年、このような電子写真方式を用いたカラー画像形成装置が普及してきている。このカラー画像形成装置も様々な方式がある。良く知られている多重転写方式、中間転写体方式のほかに、像担持体表面に現像を繰り返すことにより複数色のトナー像を重ねて形成した後、転写材に一括転写する多重現像方式、或いは、ベルト状の転写材担持体、即ち、転写材搬送ベルトに沿って複数の異なる色の画像形成部(プロセスステーション)を有し、搬送ベルトで搬送された転写材に複数色のトナー像を重ね合わせて転写するインライン方式等がある。
【0008】
インライン方式によるカラー画像形成装置は、高速化が可能であり、またトナー像転写の回数が少ないため画質に有利など多くの優位点を有している。このインライン方式では、ユーザビリティの向上、設置面積の低減のために、プロセスステーションを鉛直方向に並べ、転写材をほぼ垂直に搬送するといった構成も提案されている。
【0009】
図8に、従来のインライン方式のフルカラー画像形成装置の構成例を示す。このフルカラー画像形成装置は、転写材担持体としての静電吸着ベルト、即ち、搬送ベルト14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、吸着対向ローラ25、テンションローラ13a、13bに懸架して設置されている。搬送ベルト14は、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0010】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部であるプロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)が配置され、搬送ベルト14により転写材Pが各プロセスステーションに順次搬送される。各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1、1次帯電器2、現像装置8、ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0011】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ローラ4には、これに接続した転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より転写バイアスが印加される。
【0012】
斯かる構成にて、感光ドラム1として負極性の有機半導体電子写真感光体(OPC感光体)を用い、感光ドラム1の露光で負電荷が減衰した潜像の露光部を現像する場合には、負極性のトナーを含む現像剤が用いられる。従って、転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)には転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より正極性の転写バイアスを印加する。
【0013】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19(19a、19b)に一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、搬送ベルト14の転写材吸着部に供給される。
【0014】
吸着部には、吸着手段としての吸着ローラ20が搬送ベルト14を介して吸着対向ローラ25と対向設置されており、吸着ローラ20と対向ローラ25で搬送ベルト14及び転写材Pを挟持するようになっている。図示しない吸着バイアス電源(高圧電源)から吸着ローラ20に電圧(吸着バイアス)を印加することにより、転写材Pに吸着電荷が付与され、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極することによって、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着される。
【0015】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)を順次通過し、各感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0016】
上記の搬送ベルト14としては、厚さ50〜200μm、体積抵抗率109〜1016Ωcm程度のPVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、ETFE(四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ポリカーボネート等の樹脂フィルムが用いられるか、或いは、厚さ0.5〜2mm程度のEPDM等のゴムの基層上に、例えばウレタンゴムにPTFE等のフッ素樹脂を分散した被覆を施したゴムシートが用いられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような電子写真方式の画像形成装置では、高速化、高画質化に対する要求は年々高まっている。特に、高画質化については、転写帯電手段における転写バイアスを転写材の性質に応じて最適化することが最も重要な要素の1つとなる。しかし、それぞれの転写材に対する最適な転写バイアスは、例えば周辺環境(温度、湿度)の変動や、転写に関わる部材の耐久劣化度合い、転写材自体の含水率変動などの状態により変化してしまい、高画質化に対する大きな障害となっていた。
【0018】
このような問題を解決する手段の1つに、例えば転写バイアスを印加する高圧電源回路に対して電流検知機構を設け、転写材の先端余白部通過時に所定のバイアスを印加して、そのときに流れる電流値を検知することにより、転写材の電気抵抗値を判別し、これらを基に転写バイアスを最適化する手法が提案されている。
【0019】
しかしながら、高画質化の要求と同時に高速化の要求も高まっており、これに対してはプロセススピードを上昇させる必要がある。この結果、転写材の先端余白部が転写帯電手段を通過する時間、即ち、転写材の電気抵抗値の判別を行うことのできる時間も短くなり、判別の精度が低下したり、誤った判別をしてしまったり、本来の目的である高画質化に対して有効に作用しないといった問題が生じている。
【0020】
これは、例えば転写材や、転写部に関わる部材の抵抗値が低下する高温高湿環境下からこれらの抵抗値が上昇する低温低湿度下までの環境範囲にわたって、転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行わなければならない。また、転写部に関わる部材の抵抗値が耐久劣化等により変動してしまった状況下においても、転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行わなければならない。転写材の電気抵抗値の判別を精度良く行うためには、相応の低いバイアス領域から高いバイアス領域に至るまで段階的に検知バイアスを印加する必要があり、時間を要する。また、検知バイアス領域が高すぎてしまうと、感光ドラムの電位に影響を及ぼし、転写メモリの画像不良も発生してしまう。
【0021】
従って、本発明の目的は、高速の画像形成時にも環境変動や耐久劣化等の部材抵抗値の変動に対応して、転写バイアス等の最適なプロセス条件の設定を行って良好な画像を得ることを可能とした画像形成装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0023】
第2の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段に印加されるバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0024】
第3の本発明によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、前記転写部を転写材が通過する際に前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0025】
第4の本発明によれば、複数の転写帯電手段を有する第1の本発明における画像形成装置において、非通紙時に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段下流側最初の転写バイアスおよび、前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】
第5の本発明によれば、複数の転写帯電手段を有する第3本発明における画像形成装置において、前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材が通過する際に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御され、フィードバック制御の結果によって前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスを決定することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0028】
〈実施例1〉
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。本実施例にて、画像形成装置は、タンデム型インライン方式のフルカラー画像形成装置とされる。
【0029】
本実施例において、フルカラー画像形成装置は一部の点を除き、図8に示した従来の画像形成装置と同様な基本構成を具備している。
【0030】
つまり、本実施例の画像形成装置は、転写材担持体として搬送ベルト(静電吸着ベルト)14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、帯電対向ローラ25、テンションローラ13a、13bに懸架して設置され、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0031】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部として、プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)が配置され、搬送ベルト14により転写材が各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)に順次搬送される。各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1、1次帯電器2、現像装置8、ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0032】
各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)の感光ドラム1上には、1次帯電手段2による一様帯電、露光手段11(11Y、11M、11C、11Bk)による露光、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)による現像を経て、各色のトナー像が形成される。
【0033】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ローラ4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ローラ4には、これに接続した転写バイアス電源32(32Y、32M、32C、32Bk)より転写バイアスが印加される。
【0034】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19(19a、19b)に一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、帯電ローラ26が設置された搬送ベルト14の帯電部に供給される。
【0035】
帯電手段である帯電ローラ26は、搬送ベルト14を介して対向ローラ25と対向設置され、対向ローラ22との間で帯電部に供給された転写材Pを搬送ベルト14とともに挟持して、帯電電源32Aから帯電ローラ26を介して転写材Pに帯電バイアスを印加するようになっている。
【0036】
この帯電ローラ26は、転写材を搬送ベルトに吸着させる吸着手段としての機能を有しており、転写材Pに帯電バイアスを印加することにより、転写材Pに電荷を付与する。これにより、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極して、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着される。本実施例では、帯電バイアスは正極性とした。
【0037】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーション31(31Y、31M、31C、31Bk)を順次通過し、各感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0038】
尚、本実施例においては電子写真プロセススピードを100mm/secとし、帯電部(帯電ローラ26と搬送ベルト14にて形成されるニップ位置)と最初の転写帯電部(感光ドラム1Yと搬送ベルト14にて形成されるニップ位置)との距離を35mmとした。
【0039】
本発明者らの検討によれば、搬送ベルト14としては、厚さ100〜200μm、体積抵抗率108〜1013Ωcm程度に抵抗調整されたPVDF、ETFE、ポリカーボネ−ト、PET、ポリイミド等の樹脂フィルムが、吸着性、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性を有することから除電手段を設けなくとも、ベルトのチャージアップを防止できるなどの利点を有しており、本実施例で使用するのに適していることが分かった。
【0040】
そこで、本実施例では、搬送ベルト14として、カーボン等の分散により体積抵抗率を1011Ωcm程度としたETFE樹脂フィルム製の厚さ100μm、周長800mmのベルトを用いた。
【0041】
帯電ローラ26は、カーボン分散により体積抵抗率を105Ωcm以下に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)ゴムを、直径6mmの芯金上に厚さ3mmに形成した導電性ローラとした。本発明者らの検討によると、好ましくは、帯電ローラ26の体積抵抗率は104〜1010Ωcmである。帯電部材としては、上述のローラ部材以外に、ブレードやブラシ等、他の接触帯電部材や、ポスト帯電器等の非接触帯電部材を用いてもよい。
【0042】
帯電ローラ26の対向ローラ25は金属ローラとし、その軸受け部分を電気的に接地して使用する。
【0043】
転写ローラ4としては、一例として、ヒドリンゴムをベースとした発泡ゴムを直径6mmの芯金上に厚さ3mmに単層で形成した導電性ローラを用いた。転写ローラ4の体積抵抗率は102〜1010Ωcmが好ましく、その硬度はアスカーC(4.9N荷重)20°〜60°の範囲が好ましい。本実施例では、このような転写ローラ4の両端芯金部を片側200gの押圧力で搬送ベルト14を介して感光ドラム1に当接するように保持した。
【0044】
転写帯電手段4としては上述のスポンジローラ以外に同様の体積抵抗値範囲を有する他の材質を用いたスポンジタイプ或いはソリッドタイプのゴムローラを用いてもよく、更には、ブレードやブラシ等、他の接触タイプの部材や、ポスト帯電器等の非接触タイプの部材を用いてもよい。
【0045】
本発明において、上記の搬送ベルト14や帯電ローラ26を初めとする種々の部材の体積抵抗率は、JIS法K6911に準拠した測定プローブを用い、ADVANTEST社製高抵抗計(モデルR8340)により100Vを印加して測定し、その値を測定対象の厚さで割って正規化したものである。
【0046】
駆動ローラ23としては、金属ローラの芯金上にスリップ防止のためのゴム層を厚さ約0.5〜3.0mmの範囲で設けたものを用いた。一例として、ゴム層の抵抗が1015Ωcm以上の絶縁タイプを用いたが、低抵抗のものであってもよい。駆動ローラ23及びテンションローラ13a、13bは、搬送ベルト14を挟んで対峙する部材(電極)が存在せず、又、搬送ベルト14自体が自己減衰系であるので、これらローラの芯金は、接地、フロートのどちらでもよい。
【0047】
本実施例における帯電手段及び転写帯電手段の電源回路の一例の模式図を図2に示す。
【0048】
帯電ローラ26に帯電バイアスを印加する帯電電源32Aは、検知手段(第1の検知手段)33Aに接続されており、帯電電源32Aの出力が定電圧制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源32Aを流れる電流値を、また、定電流制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源32Aに発生する電圧値をそれぞれ検知できるようになっている。
【0049】
同様に、第1プロセスステーション31Yの転写ローラ4Yに転写バイアスを印加する転写電源32Yは、検知手段(第2の検知手段)33Yに接続されており、転写電源32Yの出力が定電圧制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源32Yを流れる電流値を、又、定電流制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源32Yに発生する電圧値をそれぞれ検知できるようになっている。
【0050】
上記第1、第2検知手段33A、33Y、帯電電源32A及び各ステーションの転写電源32(32Y〜32Bk)は、演算制御装置(CPU)34に接続されており、第1、第2検知手段33A、33Yでの検知結果に応じて、電源32A、32の出力を任意に制御できるになっている。
【0051】
以下に、本発明の具体的な実施例を挙げる。
【0052】
通紙時に転写ローラ4に印加されるバイアスは、転写に関わる部材と転写材Pの電気的な抵抗特性に応じて制御されることが好ましい。これを実現するための手段としては、通紙時に転写部において転写材Pの先端部に検知用のバイアスを印加して、その際に電源に流れる電流値を検知し、検知した結果に基づいて適切なバイアスを設定する方法が挙げられる。
【0053】
しかし、充分な精度で転写材Pの電気的な抵抗特性を判別するためには、検知用のバイアスを転写ローラ4と搬送ベルト14の合成抵抗値に応じて変化させ、検知手段33Yが充分な分解能を有する範囲で電流値を検知する必要がある。
【0054】
これを実現するための手段として、例えば非通紙時の転写部での検知結果に応じて通紙時の検知用バイアスを設定する方法が挙げられる。検知に関わる部材の抵抗値に応じて予め検知用バイアスを設定することで、転写材Pの抵抗値をより高精度に判別することが可能となり、その転写材Pに対してより適切な転写バイアスを設定することができる。
【0055】
例えば、具体的な一実施例として、高温高湿(30℃80%)環境下における上述動作の具体例について説明する。
【0056】
非通紙時に転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表1)を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスを500Vに設定した。
【0057】
【表1】
【0058】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された500Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約4μAであった。この電流値は同様に検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は500V印加に対する電流値が4μAとの結果から、予め用意しておいた図3、及び、バイアステーブル表2と照らし合わせて、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに転写するために転写ローラ4Yから4Bkに印加する各転写バイアスを一律750Vに設定した。
【0059】
【表2】
【0060】
これらの動作は転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれ、転写材Pが各転写部に搬送された際には転写ローラには設定された750Vが順次印加される。
【0061】
このように、検知用バイアスとして高温高湿環境に最適なバイアスを印加しているため、電流の流れすぎによる転写メモリ等の弊害もなく、充分な転写性能を得ることができた。
【0062】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、非通紙時に転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスとして表1のテーブルより1.5KVが設定され、転写材Pの先端部に1.5KVの検知用バイアスが印加された際に検知された電流値は5μAであった。
【0063】
これらの結果と図3及びバイアステーブル表2を基に演算制御装置34は転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを順に1.75KV/1.85KV/1.95KV/2.05KVに設定した。
【0064】
これらの動作も転写材Pの先端エッジ部が転写部4Yに搬送された時におこなわれ、転写材Pが各転写部に搬送された際には転写ローラ4Yから4Bkにはそれぞれに設定された上記バイアスが印加され、最適な転写性能を得ることができた。
【0065】
〈実施例2〉
実施例1では、非通紙時の転写部での検知結果を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用バイアスを決定し、転写部で検知した結果から、転写バイアスを決定する方法について述べたが、転写部で検知した結果を他に利用してもよい。例えば、通紙時の帯電手段に印加するバイアスに反映させてもよい。
【0066】
具体的な一実施例として、高温高湿(30℃80%)環境下における具体例について説明する。
【0067】
転写ローラ4Yに非通紙時検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表1)を基に、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスを500Vに設定した。
【0068】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された500Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約4μAであった。この電流値は検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は500V印加に対する電流値が4μAとの結果を、予め用意しておいた図4と照らし合わせて、転写材Pに電圧印加するための帯電ローラ26に印加するバイアスを600Vに設定した。
【0069】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、転写ローラ4Yに検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、転写材P先端部が転写部に搬送された際に印加される検知用のバイアスとして表1のテーブルより1.5KVが設定され、転写材Pの先端部に1.5KVの検知用バイアスが印加された際に検知された電流値は5μAであった。
【0070】
これらの結果から図4を基に演算制御装置34は帯電ローラ26に印加する帯電バイアスを2.0KVに設定した。
【0071】
以上のように、転写部で検知した結果を帯電部の印加バイアスである他のバイアス制御に利用しても良い。
【0072】
〈実施例3〉
本実施例では、通紙時に例えば転写部に印加される転写バイアスを転写材Pの電気的な抵抗特性に応じて制御させるための他の手段について述べる。この手段としては、転写材Pの通紙時に転写部に印加されるバイアスを、図2の回路における検知手段33Yで検知される電流値を予め設定された目標電流値で一定となるように電源32Y等にフィードバックして制御する手法が挙げられる。
【0073】
このようなフィードバック制御を行って転写バイアスを制御して高画質化を図るためには、トナー像の転写に影響を及ぼさない転写材先端部で電流値を一定値に収束させる必要がある。
【0074】
しかし、転写ローラ4と搬送ベルト14の合成抵抗値が環境変動や耐久劣化によって変動する状況下において転写材先端領域内で電流値が一定値に収束するように制御するためには、フィードバック制御をスタートさせる時点で目標とする電流値になるべく近い電流値が流れるようにスタートバイアスを設定しておく必要がある。
【0075】
これを実現するための手段としては前述の実施例と同様に、例えば非通紙時の転写部での検知結果に応じてフィードバック制御のスタートバイアスを設定する方法が挙げられる。
【0076】
一例として、前述の実施例と同様に、高温高湿(30℃80%)環境下における動作の具体例について説明する。転写ローラ4Yに検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果が45μAであった。この結果は演算制御装置34に送られ、演算制御装置34ではこの結果と予め用意しておいたバイアステーブル(表3)を基に通紙時の転写部におけるフィードバック制御のスタートバイアスを700Vに設定した。
【0077】
【表3】
【0078】
転写材P(XEROX社製4024 75g/m2レターサイズ紙を使用)先端部が転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yには設定された700Vのバイアスが印加され、その際の電流値は約9μAであった。この電流値は同様に検知手段33Yにて検知され、これが演算制御装置34に送られる。演算制御装置34は検知結果が予め設定された目標電流値である10μAに収束するように印加バイアスの微調整によるフィードバック制御を繰り返す(図5)。この結果、約100msec後(先端部10mm通過後)には目標電流値である10μAに収束させることができ、このときの印加バイアス値は750Vであった。
【0079】
演算制御装置34では、目標電流値に収束した際の電圧値が750Vとバイアステーブル表2から、感光ドラム1上のトナー像を転写材Pに転写するために転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを一律750Vに設定した。
【0080】
これらの動作全ては転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれており、転写材Pが各転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yから4Bkには設定された750Vがそれぞれ印加された。その結果として充分な転写性能を得ることができた。
【0081】
このように、制御スタートバイアスとして各環境にあった最適なバイアスに近いバイアスを印加しているため、電流の流れすぎによる転写メモリ等の弊害がない。また、目標転写電流に近い電流が流れるため、短時間で収束が可能となり、充分な転写性能を得ることができた。
【0082】
一方低温低湿(15℃10%)環境下においても同様に、転写部に検知用バイアスとして1KVを印加した際、検知手段33Yにおける電流値の検知結果は7μAであった。この時、フィードバック制御のスタートバイアスとしては表3のバイアステーブルより1.7KVが設定された。転写材Pの先端部が転写部に搬送されるとスタートバイアスである1.7KVが印加され、その際に検知される電流値を基にフィードバック制御が開始される。100msec後(先端部10mm通過後)には目標とする10μAに収束しており、この際の印加バイアスは1.75KVであった。
【0083】
これらの結果と、表2のバイアステーブルを基に演算制御装置34は転写ローラ4Yから4Bkに印加する転写バイアスを順に1.75KV/1.85KV/1.95KV/2.05KVに設定した。
【0084】
これらの動作は転写材Pの先端エッジ部が最初の転写部に搬送される時におこなわれており、転写材Pが各転写部に搬送された際に、転写ローラ4Yから4Bkには設定された上記バイアスが印加された。
【0085】
予め非通紙時に予想収束点の予測していることから、短時間で収束が可能となり、充分な転写性を得ることが出来た。
【0086】
比較例として、非通紙時に予想収束点の予測をしない場合を述べる。非通紙時の結果によらず、通紙時の転写部におけるフィードバック制御のスタートバイアスを1.2KVに設定した。図6に通紙時検知の検知バイアスを1.2KVとしてスタートした場合の転写バイアスの推移を示す。本実施例の図5と比較して、電流が収束するまでに時間がかかっており、プロセススピードのアップするには適していない。また、高温高湿側ではスタートバイアスとして1.2KVを印加すると電流の流れすぎによる転写メモリの画像不良が発生しまう。
【0087】
尚、これまでの実施例においては帯電電源、転写電源は、いずれも定電圧制御の場合を例に説明したが、これらの電源が定電流制御であってもよい。この場合、これらの電源から検知用バイアスを定電流制御で印加し、そのときの電源の出力電圧を第1、第2の検知手段で検知して、帯電手段や、転写帯電手段に印加するバイアスを設定すればよく、同様に、高速の画像形成に適用でき、高画質の画像を得ることが可能となる。具体的には、電源を定電流電源とし、検知結果を全て電圧に置き換えれば前述の全ての実施例と同様にして実施することができる。
【0088】
【発明の効果】
非通紙時の転写部での検知結果に応じて通紙時の検知用バイアスや、フィードバック制御のスタートバイアスを設定することで、転写材Pの抵抗値をより高精度に素早く判別することが可能となる。
【0089】
よって、高速の画像形成時にも環境変動や耐久劣化等の部材抵抗値の変動に対応して、転写バイアス等の最適なプロセス条件の設定を行って良好な画像を得ることを可能となり、また、プロセススピードの高速化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】帯電手段及び転写帯電手段の電源回路の一例を示す模式図である。
【図3】検知電流と転写バイアスの関係を示す図である。
【図4】検知電流と帯電バイアスの関係を示す図である。
【図5】目標電流値に収束させるための印加バイアス制御を説明するための図である。
【図6】比較例における印加バイアスの収束性を説明するための図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図8】従来の画像形成装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1((1Y、1M、1C、1Bk) 像担持体(感光ドラム)
2(2Y、2M、2C、2Bk) 1次帯電器
4(4Y、4M、4C、4Bk) 転写帯電手段
8(8Y、8M、8C、8Bk) 現像装置
10(10Y、10M、10C、10Bk) ドラムクリーナ
11(11Y、11M、11C、11Bk) 露光手段
14 転写材担持体(搬送ベルト)
26 帯電手段(帯電ローラ)
31(31Y、31M、31C、31Bk) 画像形成部
32(32Y、32M、32C、32Bk) 転写バイアス電源
32A 帯電電源
33A 第1の検知手段
33Y 第2の検知手段
Claims (5)
- トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、
非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、
該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置。 - トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、
非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段に印加されるバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置。 - トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電部にて前記転写材担持体表面に直接若しくは転写材を介して当接する帯電手段と、前記帯電手段の下流において、前記像担持体上のトナー像を転写部で前記転写材担持体に担持された転写材に転写する転写帯電手段とを有し、更に前記帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段、又は、前記転写帯電手段に所定のバイアスを印加したとき流れる電流若しくは印加された電圧を検知する検知手段の少なくとも一方の検知手段を有する画像形成装置において、
前記転写部を転写材が通過する際に前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 複数の転写帯電手段を有する請求項1の画像形成装置において、
非通紙時に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材先端部が通過する際に印加される検知バイアスが制御され、
該検知バイアスを印加した際に前記検知部で検知された結果を反映して前記帯電手段下流側最初の転写バイアスおよび、前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスが制御されることを特徴とする画像形成装置。 - 複数の転写帯電手段を有する請求項3の画像形成装置において、
前記帯電手段下流側最初の転写部を転写材が通過する際に前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段に印加されるバイアスが、前記検知手段での検知結果をフィードバックして制御されており、非通紙時に前記転写帯電手段に所定の検知バイアスを印加したときの前記検知手段による検知結果を反映して、前記フィードバック制御を開始する最初に印加する制御スタートバイアスが制御され、
フィードバック制御の結果によって前記帯電手段下流側最初の前記転写帯電手段より下流側の転写帯電手段に印加する転写バイアスを決定することを特徴とする画像形成装置。
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JP (1) | JP2004144784A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006091079A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2006133333A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-05-25 | Canon Inc | 画像形成装置 |
EP2333612A1 (en) * | 2009-12-14 | 2011-06-15 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
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2002
- 2002-10-21 JP JP2002306210A patent/JP2004144784A/ja active Pending
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