JP3740362B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を利用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置として、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式など様々な方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を用いた画像形成装置は、高速、高画質、静粛性の点で優位性を有している。
【0003】
図4は、電子写真方式を用いた従来の画像形成装置の画像形成部の一例の概略構成を示す図である。
【0004】
電子写真方式の画像形成装置は、像担持体としてたとえばドラム状の電子写真感光体、すなわち感光ドラム1を有し、その回転する感光ドラム1の表面を1次帯電手段2により一様に帯電した後、たとえばLED、レーザなどの露光手段11で画像情報に従って露光12を施すことにより、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置8で現像剤(トナーまたはトナー+キャリア)を用いて静電潜像を現像し、潜像に静電的にトナーを付着させてトナー像として可視化する。
【0005】
このようにして形成された感光ドラム1上のトナー像は、給紙カセット15からピックアップローラ16、搬送ローラ17、18、レジストローラ19によって感光ドラム1と対向する転写位置まで搬送されてきた転写材P上に、転写帯電手段4の作用により静電的に転写される。その後、転写材P上に転写されたトナー像は、定着装置21で加熱および加圧することにより定着され、転写材P上に永久画像が得られる。
【0006】
一方、転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10に設けたクリーニングブレード9によって除去され、クリーナ10の容器部分(廃トナー容器部)に回収される。こうして表面がクリーニングされた感光ドラム1は、繰り返し画像形成に供される。
【0007】
近年、電子写真方式を用いたカラー画像形成装置が普及してきている。このカラー画像形成装置も様々な方式がある。良く知られている多重転写方式、中間転写体方式のほかに、像担持体表面に現像を繰り返すことにより複数色のトナー像を重ねて形成した後、転写材に一括転写する多重現像方式、あるいは転写材搬送ベルトに沿って複数の異なる色の画像形成手段(プロセスステーション)を有し、搬送ベルトで搬送された転写材に複数色のトナー像を重ね合わせて転写するインライン方式等がある。
【0008】
インライン方式によるカラー画像形成装置は、高速化が可能であり、またトナー像転写の回数が少ないため画質に有利など多くの優位点を有している。このインライン方式では、ユーザビリティの向上、設置面積の低減のために、プロセスステーションを鉛直方向に並べ、転写材をほぼ垂直に搬送するといった構成も提案されている。
【0009】
図5に、従来のインライン方式のフルカラー画像形成装置の構成例を示す。本装置は、転写材担持体としての静電吸着ベルト、すなわち搬送ベルト14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、吸着対向ローラ22、テンションローラ13a、13bに懸架して設置されている。搬送ベルト14は、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0010】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部であるプロセスステーション26Y、26M、26C、26Bkが配置され、搬送ベルト14により転写材が各プロセスステーションに順次搬送される。各プロセスステーション26(26Y、26M、26C、26Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1〜ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0011】
各プロセスステーションの感光ドラム1上には、図4で説明したのと同様、1次帯電手段2による一様帯電、露光手段11(11Y、11M、11C、11Bk)による露光12(12Y、12M、12C、12Bk)、現像装置8による現像を経て、各色のトナー像が形成される。
【0012】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ブレード4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ブレード4には、これに接続した転写バイアス電源27(27Y、27M、27C、27Bk)より転写バイアスが印加される。
【0013】
上記において、感光ドラム1として負極性の有機半導体電子写真感光体(OPC感光体)を用い、感光ドラム1の露光で負電荷が減衰した潜像の露光部を現像する場合には、負極性のトナーを含む現像剤が用いられる。したがって、転写ブレード4には転写バイアス電源27より正極性の転写バイアスを印加する。
【0014】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19a、19bに一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、搬送ベルト14の転写材吸着部に供給される。
【0015】
吸着部には、吸着帯電手段としての吸着ローラ20が搬送ベルト14を介して吸着対向ローラ22と対向設置されており、吸着ローラ20と対向ローラ22で搬送ベルト14および転写材Pを挟持するようになっている。図示しない吸着バイアス電源(高圧電源)から吸着ローラ20に電圧(吸着バイアス)を印加することにより、転写材Pに吸着電荷が付与され、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極することによって、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着される。
【0016】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーションを順次通過し、各感光ドラム1のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0017】
上記の搬送ベルト14としては、厚さ50〜200μm、体積抵抗率109〜1016Ωcm程度のPVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)、ETFE(四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ポリカーボネート等の樹脂フィルムが用いられ、あるいは厚さ0.5〜2mm程度のEPDM等のゴムの基層上に、たとえばウレタンゴムにPTFE等のフッ素樹脂を分散した被覆を施したゴムシートが用いられる。
【0018】
搬送ベルト14は、通常は表面にトナー像を直接担持させることはないので、トナーにより汚染される度合いは少ないが、転写材のジャム時や感光ドラム1の非画像部への地かぶりトナーの付着、あるいは搬送ベルト14上にレジストマークや濃度検出パターンを直接形成し、これを検知して画像制御に使用するシステムの起動時等においては、搬送ベルト14上にトナーが付着して汚染される。
【0019】
そこで、ベルトクリーナ34を設けて搬送ベルト14上の汚染トナーを清掃する。もしくは、各プロセスステーション26で転写ブレード4に転写時とは逆極性のクリーニングバイアスを印加して、搬送ベルト14上の汚染トナーを感光ドラム1に転移し、ドラムクリーナ10に回収する清掃工程が行なわれる。
【0020】
図6に、中間転写体方式の従来の画像形成装置を示す。本装置は、中間転写体としての中間転写ベルトに沿って複数のプロセスステーションを備えたフルカラーの画像形成装置である。図6において、図5に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0021】
搬送ベルトを用いた画像形成装置では、各プロセスステーションで形成した各色のトナー像を転写材に直接転写するのに対して、中間転写ベルト30を用いた画像形成装置では、各プロセスステーション26(26Y、26M、26C、26Bk)で形成した各色のトナー像を、一旦中間転写ベルト30に1次転写して重ね合わせた後、一括して転写材P上に2次転写する。
【0022】
中間転写ベルト30は、駆動ローラ23、テンションローラ13および2次転写対向ローラ28に懸架して設置されており、中間転写ベルト30には合成樹脂製のベルトやゴム製のベルトが使用される。
【0023】
図5で説明したのと同様の方式により、各プロセスステーション26においてそれぞれ所定のタイミングで画像形成を行い、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)上に形成したトナー像を、1次転写ブレード4(4Y、4M、4C、4Bk)と対向した各1次転写部で中間転写ベルト30上に順次に1次転写して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重畳したフルカラー画像を形成し、給紙ローラ17、18、レジストローラ19等を経て所定のタイミングで中間転写ベルト30の2次転写部に供給された転写材P上に、中間転写ベルト30上の4色のトナー像が2次転写ローラ36により一括して2次転写される。転写工程を終了した転写材Pは、定着装置21に搬送され、ここで加熱・加圧されてトナー像が転写材表面に永久画像として定着される。
【0024】
上記の図5のインライン方式の多色画像形成装置において、転写材Pとしてオーバーヘッドプロジェクター用の樹脂フィルム(OHT)のように、非常に抵抗値の高い転写材を用いて、これに画像を出力する場合、前のプロセスステーションの影響を受けないように転写バイアスを順次アップしていくと、最終ステーションでは感光ドラム1に絶縁破壊によるダメージを与えるような非常に高いバイアス値になるという問題があった。
【0025】
また高温/高湿環境(H/H環境)のように、OHTの表面抵抗が下がる環境下では、前のステーションで受けた転写バイアスによる電荷がOHTの端部から逃げてしまい、OHTの中央部と端部で電位が異なる状態が最終ステーションまでに蓄積され、大きな画像ムラとなって現れるという問題があった。
【0026】
この問題を解決するために、従来、特開平6−27837、特開平11−161035等で、転写前帯電手段を用いて転写材を転写バイアスによって生じるチャージアップと逆極性に予め帯電しておき、第1ステーションの転写バイアスを非常に低いか、もしくは通常の転写バイアスと逆極性からスタートさせ、最終ステーションの転写バイアスを低く抑えるという提案がなされている。
【0027】
本発明者が検討したところによると、たとえば図5のインライン方式の画像形成装置で、H/H環境下、OHTの通紙で画像形成する場合、吸着ローラ20への印加バイアスが0.5kV、転写バイアスが第1ステーションから順に0.75kV、1.5kV、2.25kV、3.0kVとなり、最終ステーションのバイアスが高いことによる画像ムラが発生する。
【0028】
そこで、引き続いて、吸着ローラ20を転写前帯電手段として用い、その印加バイアスを1.5kVとして転写材を予備帯電し、転写バイアスを第1ステーションから順に、−0.5kV、0.25kV、1.0kV、1.75kVとして、転写材にトナー像を転写した。このように、最終ステーションバイアスの絶対値を下げることで、OHT上に蓄積される電位のムラを小さくでき、画像ムラが発生しなくなった。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、高い予備帯電バイアス(転写前帯電バイアス)を印加すると、例えば、転写材の抵抗が低くなるようなH/H環境下では、転写前帯電電流が転写材を介して感光ドラム1に流れてしまうことが分かった。
【0030】
この現象を図7により詳述すると、まず、図7(a)に示すように、転写材Pが吸着ローラ20と感光ドラム1の両方に接している状態では、感光ドラム1には転写ブレード4からの転写電流に加え、吸着ローラ20からの予備帯電電流(転写前帯電電流)が転写材Pを通して流れ込む。この二つの電流はプラスの電荷の流れであり、このため感光ドラム1から転写材Pに対し、この二つのプラス電荷の流れに相当するマイナスの電荷が移動する。つまり、感光ドラム1上のマイナスの電荷を持ったトナーTが移動する。
【0031】
一方、図7(b)に示すように、転写材Pが吸着ローラ20を離れ、感光ドラム1にのみに接した状態になると、感光ドラム1には転写ブレード4からの転写電流のみが流れ込む。したがって図7(a)の場合に比べて、感光ドラム1へのプラス電荷の移動量は少なくなり、それに付随する転写材Pへのマイナス電荷のトナーTの移動量も少なくなる。
【0032】
その結果、図7(a)の転写材Pの先端部から予備帯電電流の干渉がなくなる直前までの部分では、転写された画像は濃い画像になるが、図7(b)の転写材Pの予備帯電電流の干渉がなくなった直後から後端部までの部分では、転写された画像は淡い画像になるという不具合があった。
【0033】
従って、本発明の目的は、転写前帯電手段と転写帯電手段との間に跨る長さの転写材が転写前帯電手段を抜ける前後で生じる、転写前帯電手段から転写材を通って像担持体へ流れる電流の変化による転写への影響をなくして、濃度ムラのない均一な高画質な画像を得ることを可能とした画像形成装置を提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の一態様によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電位置において転写材を帯電して前記転写材担持体に転写材を担持させるための帯電手段と、転写位置において前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体上の転写材に転写するための転写帯電手段と、前記転写帯電手段にバイアスを印加する転写電源と、前記帯電手段に印加される電流値を検知する検知手段と、を有し、前記帯電手段は前記転写材担持体に対して前記転写帯電手段とは逆の面側に配置されており、前記帯電手段へはトナーの正規の極性とは逆の極性のバイアスを印加する画像形成装置において、
前記転写電源は、一つの転写材が前記帯電位置と前記転写位置に渡って存在している時に第一の転写バイアスを出力し、前記転写位置に転写材が存在している一方で前記帯電位置に転写材が存在していない時には前記第一の転写バイアスよりも大きい第二の転写バイアスを出力し、前記第一の転写バイアスと前記第二の転写バイアスの差は前記検知手段の検知電流に応じて設定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0035】
本発明の他の態様によれば、トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電位置において転写材を帯電して前記転写材担持体に転写材を担持させるための帯電手段と、前記帯電手段に帯電バイアスを印加する帯電電源と、前記帯電手段に印加されるバイアスを検知する帯電バイアス検知手段と、前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体上の転写材に転写するための転写帯電手段と、前記転写帯電手段に対して検知用バイアスと第一の転写バイアスと第二の転写バイアスを出力可能な転写電源と、前記転写帯電手段に印加されるバイアスを検知する転写バイアス検知手段と、を有する画像形成装置において、
一つの転写材が前記帯電位置と前記転写位置に渡って存在している時に前記帯電バイアスと前記検知用バイアスが出力されるとともに、前記転写バイアス検知手段が前記転写帯電手段に印加されるバイアスを検知し、前記転写バイアス検知手段が検知した値に基づいて設定した前記第一の転写バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0037】
実施例1
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す構成図である。本装置は、インライン方式のフルカラー画像形成装置に構成されている。
【0038】
本発明では、搬送ベルト14の第1画像形成ステーションの上流側に転写前帯電手段としての帯電ローラ24を設置して、第1〜第4画像形成ステーションの転写バイアスを低くするために、転写に先立って転写材Pの予備帯電を行う。本発明は、その際、転写材Pの後端が転写前帯電ローラ24を抜けた直後に、第1ステーションの転写が影響を受けるのを防止するために、第1ステーションの転写ブレード4Yに印加する転写バイアスを制御するようにした。
【0039】
本発明の一実施例において、画像形成装置は一部の点を除き、図5に示した従来の画像形成装置と同様な基本構成を具備している。
【0040】
本実施例の画像形成装置は、転写材担持体として搬送ベルト(静電吸着ベルト)14を有し、搬送ベルト14は、駆動ローラ23、転写前帯電対向ローラ25、テンションローラ13a、13bに懸架して設置され、駆動ローラ23により矢印の方向に回転駆動される。
【0041】
この搬送ベルト14の周面に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成部としてプロセスステーション26Y、26M、26C、26Bkが配置され、搬送ベルト14により転写材が各プロセスステーションに順次搬送される。各プロセスステーション26(26Y、26M、26C、26Bk)は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)、1次帯電器2(2Y、2M、2C、2Bk)、現像装置8(8Y、8M、8C、8Bk)、ドラムクリーナ10(10Y、10M、10C、10Bk)を有し、これら感光ドラム1〜ドラムクリーナ10は、プロセスカートリッジとして一体にまとめられ、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0042】
各プロセスステーションの感光ドラム1上には、1次帯電手段2による一様帯電、露光手段11(11Y、11M、11C、11Bk)による露光12(12Y、12M、12C、12Bk)、現像装置8による現像を経て、各色のトナー像が形成される。
【0043】
感光ドラム1には、搬送ベルト14を介して転写帯電手段である転写ブレード4(4Y、4M、4C、4Bk)が当接しており、感光ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写時、転写ブレード4には、これに接続した転写バイアス電源27(27Y、27M、27C、27Bk)より転写バイアスが印加される。
【0044】
転写材Pは、給紙カセット15などからピックアップローラ16、給紙ローラ17、18によって画像形成部に向けて搬送され、ローラ状の同期回転体であるレジストローラ対19(19a、19b)に一旦挟持された後、レジストローラ対19により、感光ドラム1上での画像形成動作と同期をとって、上記の転写前帯電ローラ24が設置された搬送ベルト14の転写前帯電部に供給される。
【0045】
転写前帯電手段である転写前帯電ローラ24は、搬送ベルト14を介して対向ローラ25と対向設置され、対向ローラ22との間で転写前帯電部に供給された転写材Pを搬送ベルト14とともに挟持して、転写前帯電電源27Aから帯電ローラ24を介して転写材Pに転写前帯電バイアスを印加するようになっている。
【0046】
この転写前帯電ローラ24は、転写材を搬送ベルトに吸着させる吸着帯電手段としての機能と、転写材を転写に先立って予備帯電させる予備帯電手段としての機能を有しており、転写材Pに転写前帯電バイアスを印加することにより、転写材Pに電荷を付与する。これにより、電荷を付与された転写材Pが搬送ベルト14を分極して、転写材Pが搬送ベルト14に静電吸着され、また転写に先立って転写材Pが予備的に帯電される。
【0047】
本実施例では、転写前帯電ローラ24に転写材の予備帯電手段の機能を持たせているので、転写前帯電バイアスは、現像剤(トナー)の極性とは反対極性とし、トナーには負極帯電トナーを使用しているので、転写前帯電バイアスは正極性とした。
【0048】
本発明では、転写前帯電電源27Aからのバイアスの印加の際に流れる電流値もしくは印加される電圧値を、帯電電源27Aに接続された帯電バイアス検出手段28Aによって検出し、これによって転写材Pの種類や特性を判別するようにしている。
【0049】
上記のように、転写材Pを転写に先立って予備的に帯電することは、特にOHTや厚紙等の電気抵抗値の高い転写材に対して転写バイアスを低下させる作用があり、本実施例で説明しているインライン方式の画像形成装置に対しては特に有効である。
【0050】
転写前帯電バイアスは、前述のように、OHT等の抵抗の高い転写材に対しては高い値に設定する必要がある。この転写前帯電バイアスの設定は、高抵抗の転写材であることを手動または自動で検出して設定することも可能であるが、転写前帯電ローラ24で高抵抗の転写材であると判別した場合に、転写前帯電バイアスのレベルを他の転写材に比べて高く設定してもよい。この高いバイアスによる転写前帯電の実施により、転写バイアスを低下させる効果が得られる。これについては後述する。
【0051】
このようにして搬送ベルト14に吸着された転写材Pは、各プロセスステーションを順次通過し、各感光ドラム1のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が次々に重ね合わせて転写される。その後、転写材Pは、搬送ベルト14から分離して定着装置21に送られ、そこで4色のトナー像の定着を行って、転写材P上にフルカラーの永久画像が得られる。転写後に感光ドラム1上に残留した転写残りトナーは、ドラムクリーナ10のクリーニングブレード9(9Y、9M、9C、9Bk)によって除去され、クリーナ10の容器部分に回収される。
【0052】
本発明者の検討によれば、搬送ベルト14としては、厚さ100〜200μm、体積抵抗率108〜1013Ωcm程度に抵抗調整されたPVDF、ETFE、ポリカーボネ−ト、PET、ポリイミド等の樹脂フィルムが、吸着性、転写性が良好であるのに加え、適度な自己減衰性を有することから除電手段を設けなくとも、ベルトのチャージアップを防止できるなどの利点を有し、本実施例で使用する適用に好適である。
【0053】
本実施例では、搬送ベルト14として、周長800mm、厚さ100μmのカーボン等の分散により体積抵抗率を1011Ωcm程度としたETFE樹脂フィルム製の厚さ100μm、周長800mmのベルトを用いた。
【0054】
転写前帯電ローラ24は、カーボン分散により体積抵抗率を105Ωcm以下に調整したEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)ゴムを、直径6mmの芯金上に厚さ3mmに形成した導電性ローラとした。本発明者の検討によると、好ましくは、転写前帯電ローラ24の体積抵抗率は104〜1010Ωcmである。
【0055】
転写前帯電ローラ24の対向ローラ25は金属ローラとし、その軸受け部分を電気的に接地して使用する。
【0056】
転写ブレード4としては、一例として、厚さ100μm、体積抵抗率105ΩcmのPETフィルムを用い、これを45°の角度で搬送ベルト14の回転方向(矢印の方向)に対して順方向となるように押圧力を付加して当接させ、その押圧力は、搬送ベルトおよび感光ドラムを取り去ったときに感光ドラム方向にほぼ0.5mm復元する強さとした。転写ブレード4は、体積抵抗率がほぼ102〜109Ωcmの範囲のものであれば、上記以外の材質のフィルムでも使用可能である。もちろん、転写帯電手段としては、この他にも、同様の体積抵抗値範囲を有するスポンジタイプあるいはソリッドタイプのゴムローラを用いてもよい。
【0057】
本発明において、上記の搬送ベルト14や転写前帯電ローラ24を初めとする種々の部材の体積抵抗率は、JIS法K6911に準拠した測定プローブを用い、ADVANTEST社製高抵抗計(モデルR8340)により100Vを印加して測定し、その値を測定対象の厚さで割って正規化したものである。
【0058】
駆動ローラ23としては、金属ローラの芯金上にスリップ防止のためのゴム層を厚さ約0.5〜3.0mmの範囲で設けたものを用いた。一例として、ゴム層の抵抗が1015Ωcm以上の絶縁タイプを用いたが、低抵抗のものであってもよい。駆動ローラ23およびテンションローラ13a、13bは、搬送ベルト14を挟んで対峙する部材(電極)が存在せず、また搬送ベルト14自体が自己減衰系であるので、これらローラの芯金は、接地、フロートのどちらでもよい。
【0059】
本発明における転写前帯電手段および転写帯電手段の電源回路の一例の模式図を図2に示す。
【0060】
転写前帯電ローラ24に転写前帯電バイアスを印加する転写前帯電電源27Aは、検出手段(第2の検出手段)28Aに接続されており、転写前帯電電源27Aの出力が定電圧制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源27Aを流れる電流値を、定電流制御されている場合には、帯電バイアス印加時に電源27Aに発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている。
【0061】
同様に、第1プロセスステーションの転写ブレード4Yに転写バイアスを印加する転写電源27Yは、検出手段(第1の検出手段)28Yに接続されており、転写電源27Yの出力が定電圧制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源27Aを流れる電流値を、定電流制御されている場合には、転写バイアス印加時に電源27Yに発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになっている。
【0062】
また検出手段28A、28Y、転写前帯電電源27Aおよび各ステーションの転写電源27(27Y〜27K)は、演算制御機構(CPU)29に接続されており、検出手段28A、28Yでの検出結果に応じて、電源27A、27の出力を任意に制御できるようになっている。
【0063】
本発明では、転写前帯電電源、第1ステーションの転写電源による検知用バイアスの印加により、予備帯電バイアスおよび転写バイアス等を設定している。以下、転写前帯電電源および各ステーションの転写電源が定電圧制御されている場合を例に取って説明する。
【0064】
転写材Pは、前記したように、給紙カセット15などからローラ16、17、18、19を経て搬送ベルト14の転写前帯電部に供給される。この段階で転写前帯電電源27Aから予め設定しておいた検出用バイアスを転写前帯電ローラ24に印加し、その際に流れる電流値を第2検出手段28Aで検出し、検出した電流値を演算制御機構29に送って処理する。
【0065】
この転写前帯電手段24での検出用バイアスの印加は、電気抵抗値の高い転写材を適切でない条件で予備帯電させて、転写材に転写されるトナー像の画質低下を招く要因となることがあるので、検出用バイアスの印加、それにともなう電流値の検出の一連の動作は、転写材の先後端に設定された余白部で行うことが望ましい。
【0066】
上記の検出手段28Aで電流値を検知した結果をもとに、予備帯電バイアス、転写バイアス等の各種プロセス条件の設定を行うことができる。画像の高画質化を図るためには、転写前帯電手段24で転写材の種類や特性を精度良く判別しておくことが重要であり、このため転写前帯電ローラ24で印加する検出用バイアスは、複数階に分けて印加することが望ましい。複数段に分けて印加した検出用バイアスのそれぞれによる電流値を検出すれば、転写材の種類や特性をより詳細に判別することが可能となる。
【0067】
検出用バイアスの設定は、予め転写材の種類別にバイアス値を設定しておいて、転写材の種類に応じて適切なバイアス値を選択して印加しても、あるいは検出手段28Aでの検出結果を基に、転写材に適したバイアス値を演算制御手段29で演算して、それをフィードバック制御して印加してもよい。
【0068】
このようにして、転写前帯電ローラ24での検出用バイアスの印加およびそれによる電流値を基に、演算制御機構29で転写材の種類や特性を判別し、転写材の種類や特性に応じた最適な転写前帯電バイアス値(予備帯電バイアス値)や転写バイアス値等の各種プロセス条件の設定値を演算し設定することが可能となる。必要に応じて転写材の電気抵抗値等を得ることも可能である。
【0069】
転写前帯電バイアスの設定に当たっては、転写材の種類や転写材個々の状況に応じてきめ細かく設定することは勿論望ましいことではあるが、トナー像の転写に直接関わる転写バイアスと比較すればその影響度も小さいことや、高速化に伴って転写材の先端に設定した余白部範囲内のみでの検出精度には限界が生じてしまうことなどを考慮すれば、転写バイアスほど精度を要しない。
【0070】
つぎに、第1ステーションにおいては、転写前帯電で説明したのと同様に、転写材Pが転写部に進入を開始し、画質への影響の無い先端余白部が通過している間に転写電源27Yから転写ブレード4Yに検出用バイアスを印加して、その際の電流値を第1検出手段28Yで検出し、その結果を基に最適な転写バイアス等を演算制御機構29によって演算する。
【0071】
このような転写帯電手段4Yで検出用バイアスを印加して検出手段28Yで電流値を検出する一連の動作は、転写バイアスの変動がトナー像を転写する際の画質に与える影響の大きさを考慮すれば、上記のように、転写材の余白部の範囲内で行うことが望ましい。
【0072】
転写帯電手段で検出用バイアスを印加し、その際に流れる電流値を検出手段で検出し、これらの結果をもとに各種プロセス条件の設定を行って画像の高画質化を図るためには、転写帯電手段で精度良く転写材の種類や特性を検知しておくことが求められる。転写バイアスは転写されるトナー像の画質に直接影響を与えるので、高画質化のためには転写材の種類や特性に応じて、転写バイアスの設定をきめ細かく行う必要がある。このため、転写帯電手段で印加される検出用バイアスは、複数段階に分けて印加されることが望ましい。
【0073】
さらに、転写帯電手段における検出用バイアスの印加にあたっては、第1検知手段での検出結果を基に演算制御手段を用いて検出用バイアスをフィードバック制御することがより好ましい。
【0074】
従来の方式であれば、転写材の種類や特性が未知なので、最適な転写バイアスを精度良く設定するためには、検出用バイアスを広いバイアス範囲に渡って細かく設定して印加し、そのときの複数回の電流値を検知する必要があったが、転写材の先端余白部が通過する時間内に高精度に行うことは非常に困難なことであった。
【0075】
これに対し、本実施例によれば、転写前帯電手段で予め転写材の種類や特性をある程度判別しているので、転写部では、この判別結果を基に適正転写バイアスを見つけるための検出バイアスの範囲を狭めるることができ、転写材の先端余白部の範囲内で、転写バイアスの条件を設定することが可能となる。
【0076】
このようにして、転写ブレード4Yでの検出用バイアスの印加およびそれによる電流値を基に、演算制御機構29で転写材の種類や特性をさらに詳しく判別し、転写材の種類や特性に応じた最適な転写バイアス値等の各種プロセス条件の設定値を演算し設定することができる。
【0077】
上述の制御によって、転写材の特性や環境に左右されることなく高画質な画像を得ることが可能になるが、「発明が解決しようとする課題」の項で述べたように、H/H環境のOHTのように表面抵抗が低下した状態で強い転写前帯電バイアス(予備帯電バイアス)を印加した場合、転写前帯電バイアスの転写バイアスへの干渉が発生する。この干渉は、転写材が転写前帯電ローラ24と転写ブレード4Yの両方に接しているときに、転写材が転写前帯電ローラを離れたときに比べて多くの電流が感光ドラム1Yに流れてしまう現象である。したがって、転写材が転写前帯電ローラ24を離れた後でも、それまでと同じ転写電流が流れるように、転写バイアスを制御する必要がある。
【0078】
そこで、本実施例では、転写材が転写前帯電ローラ24を抜ける前後で、転写前帯電ローラ24から転写材を通って感光ドラム1Yへ流れる電流の変化による転写への影響をなくすために、第2検出手段28Aで検出した転写材の抵抗情報を基に転写バイアスのシフト量を予め算出し、転写材が転写前帯電ローラ24を離れるタイミングに合わせて、転写バイアスを変更した。
【0079】
転写材が転写前帯電ローラ24を離れるタイミングを知るには、転写材のサイズから算出すればよい。本実施例では、ユーザーがプリンタコントローラで設定した紙サイズ情報を基に、転写材後端が転写前帯電ローラを離れるタイミングを算出し、転写バイアスをシフトさせた。
【0080】
本実施例における具体例を挙げると、H/H環境下、A4サイズのOHTシートを使用のとき、
転写前帯電バイアス:1.5kV
1色目転写バイアス:−0.5kV
転写材が転写前帯電ローラを離れた後の1色目転写バイアス:+0.5kV
に設定した。
【0081】
このように、転写材の後端が転写前帯電ローラを離れたタイミングで、1色目の転写バイアスを強めたところ、転写材が転写前帯電ローラを抜ける前後での濃度ムラをなくすことができた。
【0082】
上記の例では、転写バイアスのシフト量をΔV=0.5−(0.5)=1kVとしたが、このシフト量は転写材の抵抗値や環境によって異なるため、たとえば転写前帯電バイアスの電流値から転写バイアスを決定し、さらにその値を基に転写バイアスのシフト量を計算により求めればよい。
【0083】
実施例2
本発明の他の実施例について説明する。以下、必要に応じ実施例1で使用した図1、図2を使用して説明する。
【0084】
実施例1では、転写材の紙サイズ情報に基づきタイミングを決定して転写バイアスを変化させたが、その転写バイアスの変化が急激であると、画像上に転写バイアスの切り替えの前後で濃度ムラが発生する恐れがある。本実施例では、これを防止するために、転写バイアスをなだらかに制御するようにした。
【0085】
具体的には、図3のグラフのように、転写材後端が転写前帯電ローラ24を抜ける手前5mmの、転写材の後端非画像部が帯電ローラ24にさしかかった時点で、転写前帯電バイアス(予備帯電バイアス)を弱める方向に制御し始め、それに連動して転写バイアスを強める方向に制御し始める。この制御を転写材後端が転写前帯電ローラ24を抜けるまで行い、感光ドラム1Yに流れ込む電流量を一定に維持しながら、転写前帯電バイアスの干渉を漸次的に消していき、転写材後端が抜けた時点で転写前帯電バイアスを0Vにして完了する。
【0086】
この制御により、転写前帯電による転写材の予備帯電量は転写材の後端非画像部において弱まってしまうが、非画像部であるため、画像上では問題とならない。
【0087】
一方、転写バイアスの切り替えは、画像後端から転写前帯電ローラ24と第1転写ステーションの距離だけ内側(上流側)に入ったところで行われ、明らかに画像上の一部で実行される。しかし、上記の制御により感光ドラム1Yに流れ込む電流を一定に保っているので、転写材に転写されるトナー電荷量、つまりトナー量は一定に保たれ、画像上に濃度ムラは発生しない。
【0088】
以上のように、転写前帯電バイアスと転写バイアスを制御することで、転写前帯電バイアスの干渉がなくなる境目が画像に出る可能性がなくなる。また、バイアスを変動させるのに5mmの幅を持たせるため、バイアス電源の急激な変動によってオーバーシュートが起こって、画像の乱れが発生するような恐れもない。
【0089】
実施例3
本実施例は、実施例1、2と同様のインライン方式の多色画像形成装置において、転写前帯電電流(予備帯電電流)をモニターし、転写前帯電バイアスが感光ドラム1Yに流れなくなる、つまり干渉がなくなるタイミングを検出して、アクティブに転写バイアスを制御するようにしたことが特徴である。
【0090】
転写前帯電バイアスを定電圧制御し、転写前帯電電源27Aから給電される電流をモニターした場合、転写材の先端が感光ドラム1Yに接触するまでは、純粋に転写材を帯電する電流が検出される。その後、転写材が感光ドラムに接触し始めてからは、転写材を通して感光ドラムに対しても電流が流入するため、転写前帯電電源からの電流はより多くの電流が検出される。さらに転写材が進行して後端が転写前帯電ローラ24を抜けると、転写前帯電電源から感光ドラムへ流れる電流がなくなるので、再び転写前帯電電源からの電流の変化が観測される。これと同時に、感光ドラムに流れる電流は、転写前帯電電源からの電流がなくなる分だけ減少する。
【0091】
したがって、このタイミングを第1検出手段28Aまたは28Yで検出し、転写バイアスを実施例1と同様にシフトすれば、画像の濃度変化を防止することができる。
【0092】
本実施例の場合、ユーザーがプリンタコントローラに設定した転写材サイズが、実際の転写材サイズ値と一致しなかったときでも、最適なタイミングで転写バイアスの制御が可能になる。
【0093】
以上の実施例では、いずれも、第1検出手段や第2検出手段で得られた検出結果を転写前帯電バイアス(予備帯電バイアス)や転写バイアスの設定に反映させたが、本発明はこれに限られず、これら検出結果をその他のプロセス条件、たとえば感光ドラムの一次帯電バイアスや現像器の現像バイアス、あるいは画像形成装置のプロセススピード、定着装置の定着温度と云った各種条件の設定に反映させることも可能である。
【0094】
また転写材の通紙時に転写前帯電手段や転写帯電手段に検出用バイアスを印加して、そのときの電流値を検出したが、前回転時等の非通紙時に検出用バイアスを印加して、そのときの電流値を検出してもよい。
【0095】
また、第1画像形成ステーションの転写部の手前上流側に吸着帯電手段と予備帯電手段を兼ねた転写前帯電手段を設置して、その転写前帯電手段で電流検出および予備帯電を行ったが、たとえば転写部の手前に上流側から転写前帯電手段、吸着帯電手段を別々設置して、転写前帯電手段で電流検知、吸着帯電手段で予備帯電を行ってもよい。さらには吸着帯電手段を設けず、転写部の手前に上流側から転写前帯電帯電手段、予備帯電手段を別々に設けて、転写前帯電手段で電流検知、予備帯電手段で予備帯電を行ってもよく、この場合は、電流検出を行う部分が転写材の先端余白部に限定されず、電流値の検出をより高精度に行うことが可能になる。
【0096】
転写前帯電手段や予備帯電手段としては、帯電ローラの他、帯電ブラシ、コロナ帯電器等の公知の帯電手段を適宜組み合わせて使用することができる。また帯電ローラは、吸着ローラや吸着対向ローラと同様の部材を使用することができる。
【0097】
またインライン型フルカラー画像形成装置を用いて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、モノクロ画像形成装置にも適用でき、また中間転写体を用いた画像形成装置の2次転写等にも適用可能である。
【0098】
また、予備帯電手段として、転写バイアスと逆極性のバイアスを転写材表面側から印加する場合を例に説明を行ったが、転写ベルトの裏側から転写と同極性のバイアスを印加する場合にも適用可能である。
【0099】
さらに、上記実施例に限らず、転写材の後端が予備帯電位置を通過するタイミングで予備帯電手段及び転写帯電手段の少なくとも一方に印加する電圧を切り替える構成としても良い。なお、上記実施例にように転写帯電手段に印加する電圧を上記タイミングで切り替える構成の方が制御を複雑化することなく実行することができるのでより好ましい。
【0100】
転写前帯電電源、転写電源は、いずれも定電圧制御の場合を例に説明したが、これらの電源が定電流制御であってもよく、これらの電源から検出用バイアスを定電流制御で印加し、そのときの電源の出力電圧を第1、第2の検知手段で検出して、予備帯電バイアス、転写バイアス等を設定することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、転写前帯電手段と転写帯電手段との間に跨る長さの転写材が、転写前帯電手段を抜けるタイミングで、転写バイアスを変更可能したので、濃度ムラのない均一な高画質画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明における転写前帯電手段および転写帯電手段の電源回路の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の他の実施例でのバイアス制御の一例を説明するグラフである。
【図4】従来の画像形成装置の画像形成部を示す概略構成図である。
【図5】従来の画像形成装置の他の例を示す構成図である。
【図6】従来の画像形成装置のさらに他の例を示す構成図である。
【図7】図5の画像形成装置の吸着ローラに対する転写ベルト上の転写材の通過の前後で転写が影響を受けることを示す説明図である。
【符号の説明】
1Y〜1Bk 感光ドラム
4Y〜4Bk 転写ブレード
14 搬送ベルト
24 転写前帯電ローラ
25 転写前帯電対向ローラ
27A 転写前帯電電源
27Y〜27Bk 転写電源
28A 第1検出手段
28Y 第2検出手段
29 演算制御手段

Claims (9)

  1. トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電位置において転写材を帯電して前記転写材担持体に転写材を担持させるための帯電手段と、転写位置において前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体上の転写材に転写するための転写帯電手段と、前記転写帯電手段にバイアスを印加する転写電源と、前記帯電手段に印加される電流値を検知する検知手段と、を有し、前記帯電手段は前記転写材担持体に対して前記転写帯電手段とは逆の面側に配置されており、前記帯電手段へはトナーの正規の極性とは逆の極性のバイアスを印加する画像形成装置において、
    前記転写電源は、一つの転写材が前記帯電位置と前記転写位置に渡って存在している時に第一の転写バイアスを出力し、前記転写位置に転写材が存在している一方で前記帯電位置に転写材が存在していない時には前記第一の転写バイアスよりも大きい第二の転写バイアスを出力し、前記第一の転写バイアスと前記第二の転写バイアスの差は前記検知手段の検知電流に応じて設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を担持する像担持体と、転写材を担持する転写材担持体と、帯電位置において転写材を帯電して前記転写材担持体に転写材を担持させるための帯電手段と、前記帯電手段に帯電バイアスを印加する帯電電源と、前記帯電手段に印加されるバイアスを検知する帯電バイアス検知手段と、前記像担持体上のトナー像を前記転写材担持体上の転写材に転写するための転写帯電手段と、前記転写帯電手段に対して検知用バイアスと第一の転写バイアスと第二の転写バイアスを出力可能な転写電源と、前記転写帯電手段に印加されるバイアスを検知する転写バイアス検知手段と、を有する画像形成装置において、
    一つの転写材が前記帯電位置と前記転写位置に渡って存在している時に前記帯電バイアスと前記検知用バイアスが出力されるとともに、前記転写バイアス検知手段が前記転写帯電手段に印加されるバイアスを検知し、前記転写バイアス検知手段が検知した値に基づいて設定した前記第一の転写バイアスを印加することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記転写位置に転写材が存在している一方で前記帯電位置に転写材が存在しなくなる時に、前記転写バイアスの値を前記第一の転写バイアスとは異なる前記第二の転写バイアスに切り換えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第二の転写バイアスは、前記第一の転写バイアスよりも大きいことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第一の転写バイアスと前記第二の転写バイアスの差は、前記帯電手段にバイアスを印加した際に得られる電流値に応じて設定されることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第一の転写バイアスから前記第二の転写バイアスへの切り換えを段階的に行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写電源は定電圧制御されたバイアスを出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電電源は定電圧制御されたバイアスを出力することを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記転写材担持体は移動可能であり、前記転写材担持体の移動方向において、前記帯電位置は前記転写位置よりも上流側に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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