JP2000181242A - 画像形成装置の転写制御装置 - Google Patents

画像形成装置の転写制御装置

Info

Publication number
JP2000181242A
JP2000181242A JP10353536A JP35353698A JP2000181242A JP 2000181242 A JP2000181242 A JP 2000181242A JP 10353536 A JP10353536 A JP 10353536A JP 35353698 A JP35353698 A JP 35353698A JP 2000181242 A JP2000181242 A JP 2000181242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
resistance
image
condition
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10353536A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kawabata
隆 川端
Naoto Nishi
直人 西
Tatsuya Soga
達也 曽我
Naoto Yoshino
直人 吉野
Keiji Yamamoto
啓司 山本
Yukio Hayashi
幸男 林
Nobuyoshi Komatsu
伸嘉 小松
Hideji Izeki
秀二 井関
Norio Hokari
則雄 保苅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP10353536A priority Critical patent/JP2000181242A/ja
Publication of JP2000181242A publication Critical patent/JP2000181242A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質保証及び転写材の走行性の信頼性を確保
しながら、生産性を損なうことなく、転写材の抵抗変化
や環境条件に影響されずに適切な転写条件を容易に設定
することができ、もって、転写像の高画質化を容易に実
現する。 【解決手段】 像担持体1上の可視像を転写材3に転写
させる画像形成装置において、転写手段2による転写域
に転写材3が進入した時点での転写域の合成抵抗を測定
する転写域抵抗測定手段4と、少なくとも転写域抵抗測
定手段4にて測定された転写域の合成抵抗が予め定めら
れた使用適正範囲を逸脱する条件下で、転写手段2によ
る転写動作を禁止する転写動作禁止手段9とを備える。
更に、少なくとも転写域抵抗測定手段4にて測定された
転写域の合成抵抗が予め定められた使用適正範囲内であ
る条件下で、前記合成抵抗に基づいて転写手段2の転写
条件を制御する転写条件制御手段5を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真方式や
静電記録方式等を採用した複写機やレーザープリンタそ
の他の画像形成装置に係り、特に、像担持体上で形成さ
れた帯電色材(トナー等)による可視像を転写材に転写
する際に用いられる画像形成装置の転写制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来における画像形成装置として、例え
ば中間転写型の画像形成装置を例に挙げると、感光体等
に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルトに順次
一次転写し、中間転写ベルト上の多色トナー像を二次転
写装置(一括転写装置)にて用紙に一括転写するように
したものが既に知られている(特公平7−120117
号公報参照)。そして、この種の画像形成装置で用いら
れる二次転写装置は、例えば中間転写ベルトの表面側に
用紙を介して圧接配置され且つ中間転写ベルト上の多色
トナー像を用紙に一括転写する転写ロールと、この転写
ロールに対向する中間転写ベルトの裏面側に圧接配置さ
れ且つ転写ロールとの間に所定幅の転写ニップ域を形成
するバックアップロールとを備え、転写ロール及びバッ
クアップロール間に転写電界を形成することで、中間転
写ベルト上の多色トナー像を用紙側へ一括転写するもの
である。
【0003】ところで、従来この種の中間転写型の画像
形成装置においては、中間転写ベルト、転写ロール及び
バックアップロールの各抵抗は環境変動や経時的変動に
伴って変化するが、中間転写ベルトの抵抗変化や転写ロ
ール及びバックアップロールの抵抗変化により、転写ロ
ールの印加電圧が不適当になると画質欠陥が発生する虞
れがある。具体的には、印加電圧が高すぎると、放電マ
ーク(用紙と中間転写ベルト間で放電が発生しその部分
でトナー像が欠落することに起因する画質欠陥)やリト
ランスファー現象(用紙側から中間転写ベルト側へトナ
ーが再転移する現象)が発生し、印加電圧が低すぎると
転写不良による濃度不足が発生する。このような技術的
課題を解決するために、上述した先行技術には、二次転
写装置の近傍に中間転写ベルトの抵抗測定デバイスを設
け、この抵抗測定デバイスからの抵抗情報をもとに二次
転写装置の転写電流値を制御するという手法が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の画像形成装置の転写制御装置にあっては、中間転写ベ
ルトの抵抗変化を測定し、これを考慮して二次転写条件
を制御しているが、二次転写部では、中間転写ベルトの
みならず用紙も挟持された状態で搬送されるため、二次
転写条件に用紙抵抗が影響することは避けられない。特
に、高温高湿環境下においては、用紙の抵抗値が著しく
低下するという事実があり、また、最近においては、ユ
ーザーが使用する用紙の制限が解除されることに伴っ
て、様々な電気抵抗値の用紙が扱われるようになってき
ているため、単に、中間転写ベルトの抵抗変化のみを考
慮した転写制御方式では、予測し難い用紙の抵抗変動に
より、適正な転写バイアスを印加することができず、転
写条件不良により上述した画質欠陥が発生してしまうと
いう技術的課題が見られた。
【0005】また、上述した先行技術にあっては、画像
形成プロセスの前に中間転写ベルトの抵抗検知サイクル
を行なうようになっているため、その分、画像形成速度
(生産性)を著しく低下させるという技術的課題もあ
る。尚、このような技術的課題は、上述した中間転写型
の画像形成装置において顕著であるが、例えば感光体ベ
ルト上のトナー像を直接転写するタイプの画像形成装置
にあっても同様に生じ得るものである。
【0006】このような技術的課題を解決するために、
本件出願人は、先に、帯電色材による可視像が形成担持
される像担持体と、この像担持体に転写材を介して接触
配置され且つ像担持体上の可視像を転写材に転写させる
転写手段とを備えた画像形成装置において、転写手段に
よる転写域に転写材が進入した時点での転写域の合成抵
抗を測定する転写域抵抗測定手段と、少なくとも転写域
抵抗測定手段にて測定された転写域の合成抵抗に基づい
て転写手段の転写条件を制御する転写条件制御手段とを
備えた画像形成装置の転写制御装置を提案した(特願平
9−344333号)。
【0007】ところが、この種の画像形成装置の転写制
御装置にあっては、用紙自体の種類如何や高温高湿環境
下で用紙の含水率が極端に高くなる状況下では、用紙が
著しく低抵抗の状態になることが起こる。このような状
況下では、例えば二次転写部の転写条件を如何に制御し
たとしても、二次転写部での電流が流れ過ぎ、リトラン
スファー等の二次転写不良が顕著に発生してしまい、画
質保証が困難になるという懸念がある。また、高温高湿
環境下で高含水率の用紙に対しては、用紙の波打ちが著
しく、用紙搬送が極めて困難になるため、ジャムが発生
する蓋然性が極めて高くなり、その分、用紙の走行性に
対する信頼性が著しく低下する懸念がある。
【0008】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、画質保証及び転写材の走行
性の信頼性を確保しながら、生産性を損なうことなく、
転写材の抵抗変化や環境条件に影響されずに適切な転写
条件を容易に設定することができ、もって、転写像の高
画質化を容易に実現することができる画像形成装置の転
写制御装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の基本
的態様は、図1に示すように、帯電色材による可視像が
形成担持される像担持体1と、この像担持体1に転写材
3を介して接触配置され且つ像担持体1上の可視像を転
写材3に転写させる転写手段2とを備えた画像形成装置
において、転写手段2による転写域に転写材3が進入し
た時点での転写域の合成抵抗を測定する転写域抵抗測定
手段4と、少なくとも転写域抵抗測定手段4にて測定さ
れた転写域の合成抵抗が予め定められた使用適正範囲を
逸脱する条件下で、転写手段2による転写動作を禁止す
る転写動作禁止手段9とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0010】更に、本発明の好ましい態様は、図1に示
すように、帯電色材による可視像が形成担持される像担
持体1と、この像担持体1に転写材3を介して接触配置
され且つ像担持体1上の可視像を転写材3に転写させる
転写手段2とを備えた画像形成装置において、転写手段
2による転写域に転写材3が進入した時点での転写域の
合成抵抗を測定する転写域抵抗測定手段4と、少なくと
も転写域抵抗測定手段4にて測定された転写域の合成抵
抗が予め定められた使用適正範囲を逸脱する条件下で、
転写手段2による転写動作を禁止する転写動作禁止手段
9と、少なくとも転写域抵抗測定手段4にて測定された
転写域の合成抵抗が予め定められた使用適正範囲内であ
る条件下で、前記合成抵抗に基づいて転写手段2の転写
条件を制御する転写条件制御手段5とを備えたことを特
徴とするものである。
【0011】このような技術的手段において、本願の対
象となる画像形成装置の画像形成方式としては、電子写
真方式、静電記録方式、インクジェット記録方式など適
宜選定して差し支えなく、また、各色成分画像を形成す
るのに、一つの像担持体1を使用するようにしてもよい
し、あるいは、複数の像担持体1を使用するようにして
もよい。また、本願の像担持体1には、感光体や誘電体
等の像担持形成体のみを備えた態様であってもよいし、
この像担持形成体上の可視像を一時的に転写する中間転
写体を備えた態様であってもよい。
【0012】特に、像担持体1が中間転写体を含み、転
写手段2が中間転写体を挟持する転写ロール及びバック
アップロールにて構成されるタイプにあっては、転写手
段2の転写域では、中間転写体、転写ロール、バックア
ップロール、転写材3の各抵抗が相互に影響するため、
これらの合成抵抗を正確に把握するという意義が大き
い。
【0013】更に、転写域抵抗測定手段4としては、転
写手段2の転写域の合成抵抗を測定し得るものであれば
適宜選定して差し支えなく、直接的に合成抵抗を測定し
得るものは勿論であるが、電流や電圧を測定して間接的
に合成抵抗を測定し得るものをも含むものである。具体
的には、転写手段2の構成部材に一定電圧を印加し、
リターン電流で計測する、転写手段2の構成部材に一
定電流を印加し、リターン電圧で計測する、特別な電
気抵抗値測定手段にて、転写域にニップされた状態の転
写材3や像担持体1の抵抗値を計測する等が挙げられ
る。
【0014】更にまた、転写動作禁止手段9としては、
転写域の合成抵抗が使用適正範囲を逸脱する条件下で、
転写動作の禁止処理を実行するものであれば、例えば転
写手段2による転写電界をオフ若しくは低減させるよう
にしたり、あるいは、転写手段2に対応した部位を通過
する像担持体1を緊急停止させる態様などが挙げられ
る。ここで、予め定められる転写域の合成抵抗の使用適
正範囲については、一義的に設定しても差し支えない
が、より正確に制御するという観点からすれば、後述す
るように、転写材3条件や環境条件に応じて別個に設定
することが好ましい。
【0015】また、転写条件制御手段5の転写条件制御
タイミングについては、正確を期するという観点からす
れば、各転写材3毎に行なうことが好ましいが、1ジョ
ブが同一種の転写材3に対して複数枚の画像形成を行な
うようなモードにあっては、当該ジョブの第1枚目の転
写材3が通過する際に転写条件の制御動作を行なう等、
適宜選定して差し支えない。
【0016】そしてまた、転写条件制御手段5について
は、少なくとも転写域抵抗測定手段4からの合成抵抗が
予め定められた使用適正範囲内にある条件下で、当該合
成抵抗情報に基づいて転写条件を制御するものであれば
適宜選定して差し支えないが、転写条件をより正確に制
御するという観点からすれば、転写域抵抗測定手段にて
測定された転写域の合成抵抗のうち転写材の抵抗分を抽
出する転写材抵抗抽出手段6を付加し、転写域の合成抵
抗のうち転写材3の抵抗分に伴う影響をより正確に把握
することが好ましい。
【0017】ここで、転写材抵抗抽出手段6としては、
転写域抵抗測定手段4にて測定された転写域の合成抵抗
のうち転写材3の抵抗分を実際に測定してもよいし、あ
るいは、転写域抵抗測定手段4にて測定された転写域の
合成抵抗のうち転写材3の抵抗分を予測するものであっ
てもよい。前者の一例としては、転写域抵抗測定手段4
にて転写手段2による転写域への転写材3の進入前後の
合成抵抗を測定し、その合成抵抗差から転写材3の抵抗
分を測定するものが挙げられ、また、後者の一例として
は、転写材3自体の抵抗分を測定する転写材測定手段を
有し、この転写材測定手段にて測定された転写材3の抵
抗分に基づいて転写域の合成抵抗のうち転写材3の抵抗
分を予測するようにしたり、あるいは、転写材3の選択
手段からの情報に基づいて転写材3の抵抗分を予測する
もの等が挙げられる。
【0018】更にまた、転写条件制御手段5にて転写条
件をより正確に制御するという観点からすれば、環境条
件や転写材3の搬送方向に直交するラテラル方向の寸法
条件を考慮することが好ましい。ここで、環境条件を考
慮する態様としては、環境情報(温度、湿度など)を測
定する環境情報測定手段7を付加し、この環境情報測定
手段7からの環境情報に基づいて転写材3の抵抗分を補
正するようにすればよい。一方、転写材3の寸法条件を
考慮する態様としては、転写材3の搬送方向に直交する
ラテラル方向の寸法長を判別する転写材寸法判別手段8
(例えば転写材サイズセンサや転写材選択手段からの信
号にて判別)を付加し、この転写材寸法判別手段8から
の寸法条件に基づいて転写材3の抵抗分を補正するよう
にすればよい。
【0019】尚、本願発明に近似する先行技術として、
用紙(転写材)の抵抗値を検出し、検出された用紙の抵
抗値に異常があるか否かを判定することで、異常時には
転写装置としてのコロナ放電器による作動を停止させる
ようにした先行技術(例えば特開平5−323715号
公報参照)が既に開示されている。確かに、用紙(転写
材)の抵抗が極端に低下した状況下で転写動作を禁止す
る点で本願発明と共通する着想を見出すことは可能かも
知れない。しかしながら、先行技術は、用紙抵抗検出手
段にて用紙の抵抗値を検出し、当該用紙の抵抗のみを考
慮して転写動作の禁止の有無を判断する態様であるのに
対し、本願発明は、転写域の合成抵抗(転写域のシステ
ム抵抗+転写材抵抗)を測定(検出)し、この転写域の
合成抵抗に基づいて転写動作の禁止の有無を判断する態
様である。よって、本願発明は、転写材の抵抗のみなら
ず、転写動作に直接的に影響する転写域の抵抗状態を正
確に把握した上で転写動作の禁止を判断するため、無駄
な転写動作の禁止をなくし、しかも、転写域の合成抵抗
に基づいて転写条件を容易に設定することが可能になる
点で、先行技術に比べて優れた技術的効果を奏するもの
と言える。従って、本願発明と上述した先行技術とは、
解決手段及びその技術的効果の点で全く相違するもので
ある。
【0020】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1において、転写域抵抗測定手段4は、転
写手段2による転写域に転写材3が進入した時点での転
写域の合成抵抗を測定する。このとき、転写動作禁止手
段9は、少なくとも転写域抵抗測定手段4にて測定され
た転写域の合成抵抗が予め定められた使用適正範囲を逸
脱した条件下で、転写手段2による転写動作を禁止す
る。一方、転写条件制御手段5は、少なくとも転写域抵
抗測定手段4にて測定された転写域の合成抵抗が予め定
められた使用適正範囲内である条件下で、前記合成抵抗
に基づいて転写手段2の転写条件を制御する。ここで、
転写材抵抗抽出手段6、環境情報測定手段7、転写材寸
法判別手段8を付加した態様のものであれば、転写域抵
抗測定手段4にて測定された転写域の合成抵抗及び各手
段6,7,8からの情報に基づいて転写手段2の転写条
件を制御する。このような転写条件制御過程において
は、転写手段2の転写域における合成抵抗は転写域抵抗
測定手段4にて正確に測定されたものであるから、当該
合成抵抗には、転写材3の抵抗変化や環境条件の変動分
が直接的に反映されることになり、その分、この合成抵
抗に基づいて制御された転写条件は最適なものとして設
定される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図2は本発明を適用したカラー画像形成装置の概略構成
を示す。同図において、符号11は感光体ドラム(潜像
担持体)であり、矢線A方向への回転に伴いその表面に
は帯電装置12及び図示外の露光装置(図中露光ビーム
を符号13で示す)などの周知の電子写真プロセスによ
って画情報に応じた静電潜像が形成される。また、この
感光体ドラム11の周囲にはブラック(Bk)、イエロ
(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色に対応
した現像器14〜17が配設されており、感光体ドラム
11に形成された静電潜像を現像器14〜17のいずれ
かで現像してトナー像Tを形成するようになっている。
尚、符号19は感光体ドラム11上の残留トナーを除去
するドラムクリーナである。
【0022】また、符号20は感光体ドラム11の表面
に当接されるように配置された中間転写ベルトであり、
複数(本実施の形態では)4つのロール21〜24に張
架されて矢線B方向へ回動するようになっている。ここ
で、本実施の形態では、符号21は中間転写ベルト20
の駆動ロール、22は従動ロール、23は中間転写ベル
ト20の張力を一定に制御するようにしたテンションロ
ール、24は二次転写用の対向ロール(バックアップロ
ール)である。そしてまた、本実施の形態では、上記中
間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート等の樹脂又は各種ゴムにカーボンブラック等を適
当量含有させて体積抵抗率が106〜1015Ω・cmと
なるように形成され、その厚みは例えば0.1mmに設
定される。
【0023】更に、中間転写ベルト20の感光体ドラム
11に対向する部位(一次転写位置)において、中間転
写ベルト20の裏面側には一次転写装置(本実施の形態
では転写ロール)18が配設されており、この転写ロー
ル18にトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスを印
加することで、感光体ドラム11上のトナー像Tは中間
転写ベルト20に静電吸引されるようになっている。
【0024】また、用紙30の搬送経路に面した中間転
写ベルト20の二次転写位置には二次転写装置40が配
設されており、本実施の形態では、中間転写ベルト20
のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール2
5と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転
写ロール25の対向電極をなす対向ロール(バックアッ
プロール)24とを備えている。そして、本実施の形態
では、二次転写ロール25が接地されており、また、バ
ックアップロール24にはトナーの帯電極性と同極性の
バイアスが給電ロール26を介して安定的に印加されて
いる。尚、二次転写ロール25には例えばウレタンゴム
からなるクリーニングブレード28が付設されている。
【0025】本実施の形態において、上記バックアップ
ロール24は、金属芯材の外周に内側に発泡弾性体層と
外側の導電層を被覆してなる2層構成のEPDMを用い
た。外側の導電層はカーボンブラックを15〜35重量
%分散した半導電性のEPDM(エチレンプロピレンジ
エンゴム)発泡ゴムで、表面層の厚みは0.5〜1.5
mmに構成されている。表面抵抗率は107〜1010Ω
/□の抵抗領域に制御される。また、二次転写ロール2
5は芯金とこの芯金の周囲に固着されたカーボンブラッ
ク分散発泡EPDM材料からなるコア層にスキン層を介
して5〜20μmの厚みのカーボンブラック分散のフッ
素樹脂系材料でコーティングし、芯金とコーティング層
との体積抵抗率が104Ωcmないし106Ωcmであ
り、ロール硬度はアスカC硬度で20゜から45゜であ
る。
【0026】更に、二次転写装置40の下流側には、中
間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルトクリ
ーナ41が設けられている。更にまた、用紙搬送系は、
用紙トレイ50からの用紙30をフィードロール51で
送出し、レジストレーションロール(レジストロール)
52で一旦位置決め停止させた後に所定のタイミングで
二次転写位置へと用紙30を送り込むようになってお
り、二次転写後の用紙30を図示外の用紙搬送ガイドを
介して搬送ベルト53へと導き、この搬送ベルト53に
て定着器54へと搬送するようになっている。
【0027】特に、本実施の形態では、図3に示すよう
に、二次転写装置40の転写条件を制御する転写制御装
置130が設けられている。この転写制御装置130
は、二次転写装置40の転写域におけるシステム抵抗
(中間転写ベルト20、二次転写ロール25、バックア
ップロール24の抵抗の総和)を測定するための電流検
出部132と、この電流検出部132で検出された電流
情報(抵抗情報に相当)を用いて図4に示す転写条件制
御処理を実行し、二次転写バイアス152を制御する制
御部140とを備えている。ここで、電流検出部132
は、二次転写ロール25に一定電圧を印加(本例ではバ
ックアップロール24を介して一定電圧を印加)した際
のリターン電流を計測するものであり、例えばバイアス
電源自体のモニター機能を使用することが可能である。
この場合、特別な装置を付与しないのでそれによるコス
トの上昇は起こらない。尚、図3中、符号151は一次
転写ロール18への一次転写バイアスを示す。
【0028】次に、本実施の形態に係る画像形成装置の
作像プロセスについて説明する。今、図示外のスタート
スイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実
行される。具体的に述べると、感光体ドラム11に書き
込まれた静電潜像が例えばイエロの画情報に対応したも
のであれば、この静電潜像はイエロ(Y)のトナーを内
包する現像器15で現像され、感光体ドラム11上には
イエロのトナー像Tが形成される。そして、感光体ドラ
ム11上に形成された未定着トナー像Tは、感光体ドラ
ム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で
感光体ドラム11から中間転写ベルト20の表面に転写
される。
【0029】このとき、単色画像を形成する場合には、
中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tを直ち
に用紙30に二次転写するのであるが、複数色のトナー
像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光
体ドラム11上でのトナー像の形成並びにこのトナー像
Tの一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。例えば
4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成す
る場合には、感光体ドラム11上にはその一回転毎にブ
ラック、イエロ、マゼンタ及びシアンのトナー像Tが形
成され、これらトナー像Tは順次中間転写ベルト20に
一次転写される。一方、中間転写ベルト20は最初に一
次転写されたブラックのトナー像Tを保持したまま感光
体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20
上にはその一回転毎にイエロ、マゼンタ及びシアンのト
ナー像Tが転写される。
【0030】このようにして中間転写ベルト20に一次
転写されたトナー像Tは、中間転写ベルト20の回動に
伴って二次転写位置へと搬送される。一方、用紙30は
レジストロール52にて所定のタイミングで二次転写位
置へと供給され、バックアップロール24に対して二次
転写ロール25が用紙30をニップする。すると、二次
転写位置では、二次転写装置40である二次転写ロール
25とバックアップロール24との間に形成される転写
電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー
像Tが二次転写位置において用紙30に静電転写され
る。
【0031】このとき、転写制御装置130では、図4
に示す転写条件制御処理が実行される。この転写条件制
御処理は、図6(a)に示すように、用紙30が二次転
写部に進入する前の電流検出部132からの検出電流I
1をモニターし、次いで、図6(b)に示すように、用
紙30先端部が二次転写部に進入した際に電流検出部1
32からの検出電流I2をモニターする。ここで、図7
に示すように、用紙30が二次転写部に進入する前に電
流検出部132から検出されるモニター電流I1は、二
次転写部のシステム抵抗(中間転写ベルト20、二次転
写ロール25、バックアップロール24の抵抗の総和)
に対応する情報であり、一方、用紙30が二次転写部に
進入する際に電流検出部132から検出されるモニター
電流I2は、前記システム抵抗と用紙30との合成抵抗
に対応する情報である。
【0032】この状態において、制御部140は、モニ
ター電流I2に基づいて転写域の合成抵抗を演算し、転
写域の合成抵抗が予め定められている使用適正範囲内か
否かをチェックする。このとき、転写域の合成抵抗にお
ける使用適正範囲は、画質を保証することができ、しか
も、用紙30の走行性に対する信頼性を維持することが
できる範囲で適宜選定されるものであり、本実施の形態
では、図5に示すように、転写域の合成抵抗における使
用適正範囲の下限値はRthに選定されている。従って、
制御部140は、用紙30通過時における転写域の合成
抵抗がRth以上であれば、図5(a)に示すように、転
写域の合成抵抗が使用適正範囲内であると判断し、一
方、用紙30通過時における転写域の合成抵抗がRth未
満であれば、図5(b)に示すように、転写域の合成抵
抗が使用適正範囲から逸脱したものと判断する。
【0033】そして、転写域の合成抵抗が使用適正範囲
から逸脱したと判断されると、制御部140は、転写動
作禁止処理を実行する。本実施の形態では、転写動作禁
止処理としては、転写バイアスをオフあるいは転写電界
として機能しない程度まで低減するようにしたり、ある
いは、中間転写ベルト20を直ちに緊急停止するという
処理などが挙げられる。このとき、転写バイアスをオフ
あるいは低減すると、仮に、低抵抗用紙が転写域を通過
しようとしても、過剰な転写電流が流れることはなくな
り、リトランスファ等による転写画像の乱れが顕著に現
れるという画質欠陥は有効に回避される。また、中間転
写ベルト20を直ちに緊急停止すると、仮に、著しい高
温高湿環境下で高含水率状態の用紙が波打ちの著しい状
態で転写域を通過しようとしても、当該波打ち状態の用
紙が搬送される事態がなくなるため、当該波打ち状態の
用紙がジャムし、ジャムによる致命的な機械破損が生ず
ることは有効に回避される。
【0034】一方、転写域の合成抵抗が使用適正範囲内
にあると判断されると、制御部140は、モニター電流
I1,I2に基づいて転写バイアスを決定する。このと
き、制御部140は、モニター電流I1,I2の差分から
合成抵抗のうちの用紙30の抵抗分を認識でき、もっ
て、用紙30の抵抗分に対応する転写電流の損失分を考
慮しながら、必要な転写電流を決定し、この転写電流に
対応する転写バイアス152を決定する。尚、本実施の
形態では、モニター電流I1は、図8に示すように、中
間転写ベルト20のインターイメージ201間の通過タ
イミング(システム抵抗検知タイミング)を利用し、ま
た、モニター電流I2は、用紙30の先端部マージン
(イメージ領域302外)301の通過タイミング(合
成抵抗検知タイミング)を利用して取り込まれる。
【0035】この後、図6(c)に示すように、用紙3
0のイメージ領域302(図8参照)が二次転写部を通
過するが、図7に示すように、二次転写装置40は、転
写条件制御処理にて決定された二次転写バイアス152
を印加し、通常の転写工程を実行する。このとき、二次
転写バイアス152は、用紙30の抵抗値や環境条件が
考慮された状態で設定されるため、転写条件不良に伴う
画質欠陥は全く見られなかった。
【0036】ここで、本実施の形態に係る転写制御装置
で求められたシステム抵抗と転写バイアスとの関係を図
9(細かい点線)に示す。今、比較の形態1(システム
抵抗のみを検出し、転写バイアスを制御する方式)及
び、比較の形態2(システム抵抗を検出し、更に、用紙
抵抗を推定することで、転写バイアスを制御する方式)
に係る転写制御装置で、システム抵抗と転写バイアスと
の関係を求めたところ、図9(比較の形態1:実線,比
較の形態2:破線)に示す結果が得られた。これによる
と、本実施の形態に係る転写制御装置が比較の形態1,
2に比べて転写バイアスを最適に設定していることが理
解される。
【0037】◎実施の形態2 図10は本発明が適用された画像形成装置の転写制御装
置の実施の形態2を示す。同図において、本実施の形態
に係る転写制御装置130は、二次転写部に至る前に設
けられて用紙30の抵抗を検出する用紙抵抗検出部13
3と、二次転写部に至る前に設けられて中間転写ベルト
20の抵抗を検出するベルト抵抗検出部134と、用紙
抵抗検出部133及びベルト抵抗検出部134からの検
出データに基づいて図10に示す転写条件制御処理を実
行し、二次転写バイアス152を制御する制御部140
とを備えている。本実施の形態において、用紙抵抗検出
部133及びベルト抵抗検出部134としては、例えば
一対のロール対で用紙30又は中間転写ベルト20をニ
ップし、ロール対間に所定の電圧を印加することで、そ
のリターン電流を計測する方式のものや、あるいは、一
対のロール対間に所定の電流を印加することで、そのリ
ターン電圧を計測する方式等が用いられる。尚、実施の
形態1と同様の構成要素については実施の形態1と同様
な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0038】次に、本実施の形態に係る転写制御装置1
30の作動について説明する。この転写制御装置130
では、図11に示す転写条件制御処理が行われる。この
転写条件制御処理は、先ず、図12(a)(b)に示す
ように、用紙30が二次転写部に至る前に用紙抵抗検出
部133にて用紙抵抗RP1(本実施の形態では電流又は
電圧情報,以下も同様)を検出すると共に、ベルト抵抗
検出部134にて中間転写ベルト抵抗RB1を検出し、次
いで、図12(c)に示すように、用紙30先端部が二
次転写部に到達した時点で、用紙抵抗検出部133にて
用紙抵抗RP2を検出すると共に、ベルト抵抗検出部13
4にて中間転写ベルト抵抗RB2を検出する。
【0039】ここで、図13に示すように、用紙抵抗検
出部133は、用紙抵抗検知モードを実行し、用紙30
が二次転写部に至る前の用紙抵抗RP1は用紙30自体の
抵抗情報を示し、また、用紙30先端部が二次転写部に
到達する際の用紙抵抗RP2は、二次転写部のシステム抵
抗が影響している条件下での用紙30の抵抗情報を示
す。一方、ベルト抵抗検出部134は、中間転写ベルト
抵抗検知モードを実行し、用紙30が二次転写部に至る
前の中間転写ベルト抵抗RB1は、二次転写部のシステム
抵抗が影響している条件下での中間転写ベルト20の抵
抗情報を示し、また、用紙30先端部が二次転写部に到
達する際の中間転写ベルト抵抗RB2は、二次転写部のシ
ステム抵抗及び用紙30の合成抵抗が影響している条件
下の中間転写ベルト20の抵抗情報を示す。
【0040】この状態において、制御部140は、前記
中間転写ベルト抵抗RB2に基づいて転写域の合成抵抗を
演算し、転写域の合成抵抗が予め定められている使用適
正範囲内か否かをチェックする。そして、転写域の合成
抵抗が使用適正範囲から逸脱したと判断されると、制御
部140は、実施の形態1と同様な転写動作禁止処理を
実行する。
【0041】一方、転写域の合成抵抗が使用適正範囲内
にあると判断されると、制御部140は、上述した各抵
抗RP1,RB1,RP2,RB2に基づいて二次転写バイアス
152を決定する。このとき、制御部140は、用紙抵
抗RP1,RP2の差分から二次転写部のシステム抵抗の影
響を認識でき、しかも、中間転写ベルト抵抗RB1,RB2
の差分から合成抵抗のうちの用紙30の抵抗分の影響を
認識でき、もって、用紙30の抵抗分に対応する転写電
流の損失分を考慮しながら、必要な転写電流を決定し、
この転写電流に対応する転写バイアス152を決定す
る。
【0042】この後、用紙30のイメージ領域(図示せ
ず)が二次転写部を通過するが、二次転写装置40は、
転写条件制御処理にて決定された二次転写バイアス15
2を印加し、通常の転写工程を実行する。本実施の形態
においても、二次転写バイアス152は、用紙30の抵
抗値や環境条件が考慮された状態で設定されるため、転
写条件不良に伴う画質欠陥は全く見られなかった。
【0043】◎実施の形態3 図14は本発明が適用された画像形成装置の転写制御装
置の実施の形態3を示す。同図において、転写制御装置
130は、二次転写装置40の転写域におけるシステム
抵抗を測定するための電流検出部132(例えば実施の
形態1と同様の構成を具備)と、この電流検出部132
で検出された電流情報(抵抗情報に相当)を用いて図1
5に示す転写条件制御処理を実行し、二次転写バイアス
152を制御する制御部140とを備えている。そし
て、制御部140には、普通紙、厚紙、OHPシート等
の各種用紙30を選択する用紙種選択スイッチ135、
少なくとも用紙30の搬送方向に直交するラテラル方向
(幅方向)の寸法長が検出される用紙サイズセンサ13
6、及び、湿度や温度等の環境情報が検出される環境セ
ンサ137からの情報が入力されるようになっている。
【0044】次に、本実施の形態に係る転写制御装置1
30の作動について説明する。この転写制御装置130
では、図15に示す転写条件制御処理が行われる。同図
において、転写条件制御処理は、用紙30が二次転写部
に進入する前に、先ず、用紙種選択スイッチ135から
の信号に基づいて用紙30の種類が何かを判別し、次い
で、用紙サイズセンサ136からの信号に基づいて用紙
30のサイズ(本例では主として用紙30のラテラル方
向寸法長)を判別し、更に、環境センサ137からの信
号に基づいて環境条件を判別した後に、用紙30先端部
が二次転写部に到達した時点で、電流検出部132から
の検出電流Iをモニターする。
【0045】ここで、用紙30が二次転写部に進入する
際に電流検出部132から検出されるモニター電流I
は、システム抵抗と用紙30との合成抵抗に対応する情
報である。このとき、このモニター電流Iによる情報だ
けでは、前記合成抵抗のうち用紙30の抵抗分自体を正
確に把握することはできない。しかしながら、本実施の
形態では、用紙種情報及び用紙サイズ情報によって合成
抵抗のうちの用紙の抵抗分を正確に予測することが可能
である。
【0046】具体的には、制御部140は、用紙種情報
に基づいて、用紙30の基本的な抵抗情報を認識し、更
に、用紙サイズ情報、例えば図16に示すように、用紙
30のラテラル方向寸法長L1が標準寸法L0よりも短い
ような場合には、用紙30と中間転写ベルト20とのラ
テラル方向長さの比、あるいは、用紙30とバックアッ
プロール24とのラテラル方向長さの比、あるいは、用
紙30と二次転写ロール25とのラテラル方向長さの比
を考慮し、用紙30の実際の抵抗情報を補正する。更
に、本実施の形態では、制御部140は、環境情報に基
づいて、予測された用紙30の抵抗分を更に補正する。
例えば高温高湿条件下では、予測された用紙30の抵抗
分を所定量低減補正する。
【0047】この状態において、制御部140は、この
モニター電流I及び用紙30、環境パラメータに基づい
て転写域の合成抵抗を演算し、転写域の合成抵抗が予め
定められている使用適正範囲内か否かをチェックする。
このとき、転写域の合成抵抗における使用適正範囲は例
えば図17に示すように、各用紙サイズ毎に別個の下限
値を有している。例えばA3用紙SEF(Side Edge Feed
の略、以下同様)通過時にはRth(1)、A4用紙SEF通過
時にはRth(2)(≠Rth(1))、官製はがきSEF通過時に
はRth(3)(≠Rth(1)≠Rth(2))が夫々下限値として
選定されている。従って、制御部140は、各種使用用
紙毎に用紙30通過時における転写域の合成抵抗が対応
する用紙サイズの閾値抵抗Rth(Rth(1)〜Rth(3)のい
ずれか)以上であれば、図17(a)に示すように、転
写域の合成抵抗が使用適正範囲内であると判断し、一
方、用紙30通過時における転写域の合成抵抗が対応す
る用紙サイズの閾値抵抗Rth(Rth(1)〜Rth(3)のいず
れか)未満であれば、図17(b)に示すように、転写
域の合成抵抗が使用適正範囲から逸脱したものと判断す
る。
【0048】そして、転写域の合成抵抗が使用適正範囲
から逸脱したと判断されると、制御部140は、実施の
形態1と同様な転写動作禁止処理を実行する。
【0049】一方、転写域の合成抵抗が使用適正範囲内
にあると判断されると、制御部140は、モニター電流
I及び用紙30、環境パラメータに基づいて転写バイア
スを決定する。このとき、制御部140は、二次転写部
の合成抵抗のうちの用紙30の抵抗分を正確に予測で
き、もって、用紙30の抵抗分に対応する転写電流の損
失分を考慮しながら、必要な転写電流を決定し、この転
写電流に対応する転写バイアス152を決定する。
【0050】この後、用紙30のイメージ領域(図示せ
ず)が二次転写部を通過するが、二次転写装置40は、
転写条件制御処理にて決定された二次転写バイアス15
2を印加し、通常の転写工程を実行する。本実施の形態
においても、二次転写バイアス152は、用紙30の抵
抗値や環境条件が正確に予測された状態で設定されるた
め、転写条件不良に伴う画質欠陥は全く見られなかっ
た。
【0051】尚、実施の形態1,2においても、必要に
応じて用紙情報や環境情報をも加味して、転写条件を制
御するようにしてもよい。
【0052】◎実施の形態4 図18は本発明が適用されるカラー画像形成装置の実施
の形態4を示す。同図において、本実施の形態に係るカ
ラー画像形成装置は、実施の形態1〜3と異なり、例え
ば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数
の画像形成ユニット100(具体的には100K,10
0Y,100M,100C)を並列配置し、各画像形成
ユニット100で形成した各色成分トナー像を中間転写
ベルト110に順次一次転写させ、二次転写装置40に
て供給トレイ116から供給される用紙117に中間転
写ベルト110上の各色成分トナー像を二次転写させ、
搬送ベルト118を介して定着器119に導くようにし
たものである。
【0053】本実施の形態において、各色成分の画像形
成ユニット100は、感光ドラム等の潜像担持体101
の周囲に、潜像担持体101が帯電される一様帯電器1
02、潜像担持体101上に静電潜像が書込まれるレー
ザ露光器103、各色成分トナーが収容されて潜像担持
体101上の静電潜像が可視像化される現像器104、
潜像担持体101上の各色成分トナー像が中間転写ベル
ト110に転写せしめられる一次転写ロール105及び
潜像担持体101上の残留トナーなどが除去されるクリ
ーナ106などの電子写真用デバイスを順次配設したも
のである。また、二次転写装置40は、二次転写ロール
113と、二次転写ロール113に対向して中間転写ベ
ルト110の裏面側に圧接配置されるバックアップロー
ル114と、バックアップロール114に付設される給
電ロール115とで構成されている。尚、符号111は
中間転写ベルト110上の残留トナーなどを除去するベ
ルトクリーナ、112は中間転写ベルト110の残留電
荷を除去する除電器である。
【0054】特に、本実施の形態では、実施の形態1と
略同様に、二次転写装置40の転写条件を制御する転写
制御装置(図示せず)が設けられている。
【0055】従って、本実施の形態にあっては、各画像
形成ユニット100の各潜像担持体101上のトナー像
は中間転写ベルト110に順次転写された後、用紙11
7に一括転写される。このような画像形成過程におい
て、二次転写装置40の転写条件を実施の形態1と同様
にして制御したところ、実施の形態1と略同様に、転写
域の合成抵抗が使用適正範囲を逸脱した条件下では、転
写動作禁止処理が実行され、一方、転写域の合成抵抗が
使用適正範囲内である条件下では、所定の転写条件にて
転写動作が実行され、用紙の抵抗変化や環境変動に影響
されることなく、常時高画質の転写像が得られることが
確認された。尚、本実施の形態において、実施の形態
2,3で用いられる転写制御装置を採用してもよいこと
は勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写手段による転写域に転写材が進入した時点での転写
域の合成抵抗を測定し、この合成抵抗が使用適正範囲を
逸脱する条件下で転写手段による転写動作を禁止するよ
うにしたので、転写域での転写動作の禁止の有無を無駄
なく正確に把握でき、例えば転写材が著しく低抵抗の状
態にあるときの極端な画質劣化や、高温高湿環境下での
高含水率状態の転写材の波打ちに伴って発生するジャム
による致命的な機械破損を確実に防止することができ
る。よって、本発明によれば、画質保証及び転写材の走
行性の信頼性を確実に確保することが可能になる。
【0057】また、本発明によれば、転写手段による転
写域に転写材が進入した時点での転写域の合成抵抗を測
定するようにしたので、この合成抵抗が使用適正範囲内
である条件下で前記合成抵抗に基づいて転写条件を制御
する態様を構築することができる。この態様にあって
は、転写材の抵抗変化や環境条件の変動分を直接的に反
映することが可能になり、転写材の抵抗変化や環境条件
に影響されずに適切な転写条件を容易に設定することが
でき、もって、転写像の高画質化を容易に実現すること
ができる。更に、転写手段による転写域に転写材が進入
した時点での合成抵抗を測定し、この測定された合成抵
抗を直ちに転写条件にフィードバックすることが可能に
なるので、通常の画像形成プロセスと同時に転写条件制
御サイクルを行うことが可能になり、その分、生産性を
損なうことなく、転写像の高画質化を容易に実現するこ
とができる。特に、本発明において、転写材進入時の転
写域の合成抵抗のうち転写材の抵抗分を抽出するように
すれば、転写条件をより適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る画像形成装置の転写制御装置
の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明が適用されたカラー画像形成装置の実
施の形態1の概略構成図である。
【図3】 実施の形態1で用いられる転写制御装置を示
す説明図である。
【図4】 実施の形態1に係る転写条件制御処理を示す
フローチャートである。
【図5】 (a)は実施の形態1に係る転写条件制御処
理の正常時における転写域の抵抗変化を示す説明図、
(b)は同異常時における転写域の抵抗変化を示す説明
図である。
【図6】 (a)〜(c)は実施の形態1の転写条件制
御処理過程を示す模式図である。
【図7】 図6(a)〜(c)における転写条件制御処
理内容を示す説明図である。
【図8】 実施の形態1におけるシステム抵抗及び合成
抵抗の検知タイミングを示す説明図である。
【図9】 実施の形態及び比較の形態1,2に係る転写
制御装置によるシステム抵抗と転写バイアスとの関係を
示すグラフ図である。
【図10】 実施の形態2に係る画像形成装置の転写制
御装置を示す説明図である。
【図11】 実施の形態2に係る転写条件制御処理を示
すフローチャートである。
【図12】 (a)〜(c)は実施の形態2の転写条件
制御処理過程を示す模式図である。
【図13】 図12(a)〜(c)における転写条件制
御処理内容を示す説明図である。
【図14】 実施の形態3に係る画像形成装置の転写制
御装置を示す説明図である。
【図15】 実施の形態3に係る転写条件制御処理を示
すフローチャートである。
【図16】 実施の形態3に係る転写条件制御処理を模
式的に示す説明図である。
【図17】 (a)は実施の形態3に係る転写条件制御
処理の正常時における各種用紙サイズに対する転写域の
抵抗変化を示す説明図、(b)は同異常時における転写
域の抵抗変化を示す説明図である。
【図18】 本発明が適用される画像形成装置の実施の
形態4を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…転写手段,3…転写材,4…転写域
抵抗測定手段,5…転写条件制御手段,6…転写材抵抗
抽出手段,7…環境情報測定手段,8…転写材寸法判別
手段,9…転写動作禁止手段
フロントページの続き (72)発明者 曽我 達也 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 吉野 直人 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 山本 啓司 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 林 幸男 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小松 伸嘉 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井関 秀二 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 保苅 則雄 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA01 DA11 DA14 DA32 DC02 DE07 EA03 EB04 EC06 ED24 EE06 EF09 ZA07 2H032 AA05 AA15 BA09 BA12 BA13 CA02 CA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電色材による可視像が形成担持される
    像担持体と、この像担持体に転写材を介して接触配置さ
    れ且つ像担持体上の可視像を転写材に転写させる転写手
    段とを備えた画像形成装置において、 転写手段による転写域に転写材が進入した時点での転写
    域の合成抵抗を測定する転写域抵抗測定手段と、 少なくとも転写域抵抗測定手段にて測定された転写域の
    合成抵抗が予め定められた使用適正範囲を逸脱する条件
    下で、転写手段による転写動作を禁止する転写動作禁止
    手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置の転写制
    御装置。
  2. 【請求項2】 帯電色材による可視像が形成担持される
    像担持体と、この像担持体に転写材を介して接触配置さ
    れ且つ像担持体上の可視像を転写材に転写させる転写手
    段とを備えた画像形成装置において、 転写手段による転写域に転写材が進入した時点での転写
    域の合成抵抗を測定する転写域抵抗測定手段と、 少なくとも転写域抵抗測定手段にて測定された転写域の
    合成抵抗が予め定められた使用適正範囲を逸脱する条件
    下で、転写手段による転写動作を禁止する転写動作禁止
    手段と、 少なくとも転写域抵抗測定手段にて測定された転写域の
    合成抵抗が予め定められた使用適正範囲内である条件下
    で、前記合成抵抗に基づいて転写手段の転写条件を制御
    する転写条件制御手段とを備えたことを特徴とする画像
    形成装置の転写制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2いずれかに記載の画像形
    成装置の転写制御装置において、 転写動作禁止手段は、転写手段による転写電界をオフ若
    しくは低減させることを特徴とする画像形成装置の転写
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2いずれかに記載の画像形
    成装置の転写制御装置において、 転写動作禁止手段は、転写手段に対応した部位を通過す
    る像担持体を緊急停止させることを特徴とする画像形成
    装置の転写制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2いずれかに記載の画像形
    成装置の転写制御装置において、 予め定められる転写域の合成抵抗の使用適正範囲は転写
    材条件に応じて別個に設定されることを特徴とする画像
    形成装置の転写制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2いずれかに記載の画像形
    成装置の転写制御装置において、 予め定められる転写域の合成抵抗の使用適正範囲は環境
    条件に応じて別個に設定されることを特徴とする画像形
    成装置の転写制御装置。
JP10353536A 1998-12-11 1998-12-11 画像形成装置の転写制御装置 Pending JP2000181242A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10353536A JP2000181242A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 画像形成装置の転写制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10353536A JP2000181242A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 画像形成装置の転写制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000181242A true JP2000181242A (ja) 2000-06-30

Family

ID=18431507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10353536A Pending JP2000181242A (ja) 1998-12-11 1998-12-11 画像形成装置の転写制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000181242A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184455A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 電子写真装置の転写装置
JP2007328037A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および通電評価方法
JP2009058869A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2013037032A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Canon Inc 画像形成装置
JP2014106413A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Oki Data Corp 画像形成装置
JP2015055672A (ja) * 2013-09-10 2015-03-23 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及びプログラム
JP2018141833A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2019135508A (ja) * 2018-02-05 2019-08-15 株式会社東芝 画像形成装置
JP2020027208A (ja) * 2018-08-15 2020-02-20 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184455A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 電子写真装置の転写装置
JP2007328037A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および通電評価方法
JP2009058869A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2013037032A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Canon Inc 画像形成装置
JP2014106413A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Oki Data Corp 画像形成装置
US9046829B2 (en) 2012-11-28 2015-06-02 Oki Data Corporation Image formation apparatus that adjusts density of current flowing through a recording medium
JP2015055672A (ja) * 2013-09-10 2015-03-23 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及びプログラム
JP2018141833A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2019135508A (ja) * 2018-02-05 2019-08-15 株式会社東芝 画像形成装置
JP7029970B2 (ja) 2018-02-05 2022-03-04 株式会社東芝 画像形成装置
JP2020027208A (ja) * 2018-08-15 2020-02-20 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP7151264B2 (ja) 2018-08-15 2022-10-12 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6477339B1 (en) Image forming apparatus with current detector and voltage control based on detection result
US8639142B2 (en) Image forming apparatus
US9031430B2 (en) Image forming apparatus
US20180017904A1 (en) Image forming apparatus
JP4622599B2 (ja) 画像形成装置
JP5067016B2 (ja) 画像形成装置
JP2000181242A (ja) 画像形成装置の転写制御装置
US6347196B1 (en) Image sticking reducing method and apparatus
JP4203735B2 (ja) シート案内処理装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2008225271A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP3498556B2 (ja) 画像形成装置
JPH1138799A (ja) 画像形成装置の転写制御装置
JP2019086596A (ja) 画像形成装置
JP5686619B2 (ja) 画像形成装置
JPH11161053A (ja) 画像形成装置の転写制御装置
JPH11190945A (ja) 画像形成装置
JP2001154433A (ja) 画像形成装置
JP2010276668A (ja) 画像形成装置
JP3712034B2 (ja) 画像形成装置
JP2007171540A (ja) 画像形成装置
JP4019613B2 (ja) 画像形成装置
JP4174220B2 (ja) 画像形成装置
JP2011048264A (ja) 画像形成装置
JP3575224B2 (ja) 画像形成装置
JP3800817B2 (ja) 画像形成装置