JP7151104B2 - 磁石構造体、回転角度検出器および電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁石構造体、回転角度検出器および電動パワーステアリング装置に関する。
近年、電動パワーステアリング装置の電動モータの回転角度を、磁気センサを用いて検出する技術の開発が進んでいる。たとえば下記特許文献1には、車両用の電動モータの回転シャフトに取り付けられたセンサ磁石組立体の磁石に、該磁石の磁界の向きを検知する回転センサを近接して対向配置させて、電動モータの回転シャフトの回転角を検出する技術が開示されている。
国際公開第2015/140961号
センサ磁石組立体の磁石は、その使用環境に応じて、高い強度が求められることがある。たとえば、上述した従来技術のように、センサ磁石組立体が車両用の電動モータに取り付けられた場合、大きな振動や急激な温度変化に起因する磁石の変形や割れ、欠けが生じないように、センサ磁石組立体の磁石には高い強度が求められる。
本発明は、強度の向上が図られた磁石構造体、回転角度検出器および電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る磁石構造体は、ボンド磁石成型体と、一方向に沿って延びるとともに、ボンド磁石成型体に被覆された被覆端部を有する支持体とを備え、被覆端部が、支持体の軸方向に対して交差する方向に沿って外向きに延びるフランジ部を有する。
上記磁石構造体においては、支持体の被覆端部に設けられたフランジ部が、被覆端部を被覆するボンド磁石成型体を構造的に補強することで、ボンド磁石成型体の強度向上が図られている。
他の形態に係る磁石構造体では、支持体の軸方向から見て、フランジ部の形状が被覆端部を囲む環状である。この場合、フランジ部により被覆端部の全周においてボンド磁石成型体が補強される。
他の形態に係る磁石構造体では、支持体の軸方向から見て、フランジ部の形状が被覆端部を囲む円環状である。この場合、フランジ部によりボンド磁石成型体が均一に補強される。
他の形態に係る磁石構造体では、支持体の軸方向から見て、フランジ部の形状が支持体の軸に対して対称性を有する。この場合、フランジ部によりボンド磁石成型体が高い均一性で補強される。
他の形態に係る磁石構造体では、支持体が非磁性材料で構成されている。この場合、ボンド磁石成型体の磁界に対する支持体の影響を低減することができる。
本発明の一形態に係る回転角度検出器は、上記磁石構造体と、被覆端部側において磁石構造体と対向配置された磁気センサとを備える。また、本発明の一形態に係る電動パワーステアリング装置は、上記回転角度検出器を備える。
本発明によれば、強度の向上が図られた磁石構造体、回転角度検出器および電動パワーステアリング装置が提供される。
図1は、実施形態に係る回転角度検出器を備えたモータ組立体を示す概略断面図である。 図2は、図1に示すモータ組立体が用いられる電動パワーステアリング装置を示すブロック構成図である。 図3は、図1に示す回転角度検出器を示す概略斜視図である。 図4は、図3に示す支持体の被覆端部の形態を示す(a)側面図および(b)端面図である。 図5は、図4とは異なる態様の支持体の形態を示す(a)側面図および(b)端面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
図1は、実施形態に係る回転角度検出器を備えたモータ組立体10を示す概略断面図である。モータ組立体10は、筐体12内に、回転角度検出器15および電動モータ20が収容された構成を有する。
電動モータ20は、トルク側端部22aとセンサ側端部22bとを有する回転シャフト22を備えている。回転シャフト22のトルク側端部22aは、筐体12に設けられたボールベアリング14Aにより回動自在に保持されており、センサ側端部22bは、筐体12に設けられたボールベアリング14Bにより回動自在に保持されている。
センサ側端部22bには、後述する磁石構造体30が取り付けられている。また、筐体12の内部には、磁石構造体30に近接して対向する位置に、回転センサ(磁気センサ)40が配置されている。本実施形態では、磁石構造体30と回転センサ40とで回転角度検出器15が構成されている。回転センサ40は磁石構造体30から発生する磁界を検出する。回転センサ40は、例えばホイートストンブリッジ回路等で構成される検出回路を有し、上記ホイートストンブリッジ回路の磁気検出素子として、磁気抵抗効果素子(MR素子:Magnetoresistance Effect素子)を有する。MR素子としては、異方性磁気抵抗効果素子(AMR素子:Anisotropic Magnetoresistance Effect素子)、巨大抵抗効果素子(GMR素子:Giant Magnetoresistance Effect素子)、トンネル磁気抵抗効果素子(TMR素子:Tunnel Magnetoresistance Effect素子)等を用いることができる。MR素子の抵抗の変化の割合は、磁気抵抗比(MR比:Magnetoresistance Ratio)で表される。MR比とは、2つの磁化状態での抵抗値の差を、平衡状態での抵抗値で割ったものである。すなわち、MR比は、MR素子の磁化方向が反対向きのときの抵抗値が、磁化方向が同じ向きの時の抵抗値に対してどれほど大きいかを示すものであり、MR比が高いほど高感度なMR素子であると言える。AMR素子、GMR素子のMR比は、それぞれ3%、12%程度であるのに対して、TMR素子のMR比は90%以上である。高感度なMR素子を回転角度検出器15の回転センサとして用いることで、回転角度検出器15から大きな出力を得ることができる。回転センサとしてTMR素子を用いた場合の出力は、AMR素子を用いた場合の出力の約20倍程度、GMR素子を用いた場合の出力の約6倍程度である。このため、回転角度検出器15の出力を得るためには、TMR素子を用いることが好ましく、これにより回転角度の検出精度を高めることができる。以下では、回転角度検出器15の回転センサ40がTMR素子である場合について説明する。また、回転センサ40としてTMR素子を用いることで、回転角度検出器15を小型化することができる。回転センサ40は、2つのMR素子を有する二軸型であることができ、磁石構造体30の中心軸に対して直交する面内の磁場の方向を検出する。
ここで、モータ組立体10が用いられる電動パワーステアリング装置50について、図2を参照しつつ説明する。
電動パワーステアリング装置50は、上述のモータ組立体10に加えて、一般的にECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる制御部52と、ステアリングホイール54の操舵力を検出するトルクセンサ56とを備えている。制御部52は、車両からの車速信号、モータ組立体10の回転角度検出器15が検出する回転シャフト22の回転角に関する情報、および、ステアリングホイール54の操舵力に関するトルクセンサ56のトルク信号を受け付けることができるように構成されている。また、制御部52は、電動モータ20を駆動する電流を調整できるように構成されている。制御部52は、上記の車速信号およびトルク信号を受け付けると、それらに応じた電流をパワーアシスト用の電動モータ20に送って電動モータ20を駆動し、回転シャフト22のトルクにより操舵力のアシストをおこなう。このとき、制御部52は、回転センサ40から受け付ける回転シャフト22の回転角に応じて、電動モータ20の電流をフィードバック制御し、パワーアシストの量を調整する。
以下、回転角度検出器15の磁石構造体30および回転センサ40の構成について、図3、4を参照しつつ説明する。
図3、4に示すように、磁石構造体30は、ボンド磁石成型体32と支持体34とを備えている。
ボンド磁石成型体32は、円板状の外形を有している。図3~5に示すように、ボンド磁石成型体32の一方の端面32aが回転センサ40に対向しており、端面32aにN極とS極の両方が現れている。
ボンド磁石成型体32は、等方性ボンド磁石成型体であってもよく、異方性ボンド磁石成型体であってもよい。ボンド磁石成型体32は、生産性およびコスト低減の観点から、等方性ボンド磁石成型体を採用することができる。
ボンド磁石成型体32の厚さ(中心軸方向長さ)は、たとえば1~12mmとすることができ、3~10mmとすることもできる。ボンド磁石成型体32の外径(外形の直径)は、たとえば5~25mmとすることができ、10~20mmとすることもできる。
ボンド磁石成型体32は樹脂と磁石粉末とを含む。上記樹脂は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂であることができる。熱硬化性樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂及びフェノール樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、エラストマー、アイオノマー、エチレンプロピレン共重合体(EPM)及びエチレン―エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。また、エラストマーとしては、具体的には、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系及びポリアミド系等が挙げられる。上記樹脂は、成型方法、成型性、耐熱性及び機械的特性等に応じて選択される。ボンド磁石成型体32を射出成型により製造する場合、上記樹脂は熱可塑性樹脂とすることができる。ボンド磁石成型体32の製造には、これら樹脂の他に、カップリング剤及びその他の添加剤等を用いる場合がある。上記熱可塑性樹脂の融点は、成型性及び耐久性等の観点から、たとえば100~350℃とすることができ、120~330℃とすることもできる。ボンド磁石成型体32は、1種類の樹脂を単独で含んでいてもよく、2種類以上の樹脂を含んでいてもよい。
上記磁石粉末としては、たとえば、希土類磁石粉末及びフェライト磁石粉末等が挙げられる。高い磁気特性を得る観点から、磁石粉末は希土類磁石粉末であることが好ましい。希土類磁石としては、R-Fe-B系、R-Co系及びR-Fe-N系等が挙げられる。Rは希土類元素を指す。なお、本明細書において、希土類元素は、長周期型周期表の第3族に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びランタノイド元素を意味する。ランタノイド元素には、たとえば、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビニウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)等が含まれる。また、希土類元素は、軽希土類元素及び重希土類元素に分類することができる。本明細書における「重希土類元素」はGd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuを示し、「軽希土類元素」はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm及びEuを示す。
磁石粉末はR-Fe-B系磁石粉末であることがより好ましい。R-Fe-B系磁石粉末は、R(希土類元素)としてNd及びPrの少なくとも一方を含んだR(Nd、Pr)-Fe-B系磁石粉末であることが好ましい。R-Fe-B系磁石粉末は、R、Fe及びB以外に、必要に応じてCo、Ni、Mn、Al、Cu、Nb、Zr、Ti、W、Mo、V、Ga、Zn及びSi等の他の元素、又は不可避的不純物を含んでいてもよい。
ボンド磁石成型体32が等方性ボンド磁石成型体である場合、磁石粉末の形状は特に制限されず、球状、破砕状、針状及び板状等のいずれであってもよい。一方、ボンド磁石成型体32が異方性ボンド磁石成型体である場合、磁石粉末の形状は針状又は板状等であることが好ましい。磁石粉末の平均粒径は30~250μmであることが好ましく、50~200μmであることがより好ましい。ボンド磁石成型体32は、1種類の磁石粉末を単独で含んでいてもよく、2種類以上の磁石粉末を含んでいてもよい。なお、平均粒径の定義はレーザー回折式粒度測定法における体積基準の粒度分布のd50である。
また、樹脂の含有量は、所望の磁気特性及び成型性を得る観点から、ボンド磁石成型体32の全体積に対して、40~90体積%とすることができ、50~80体積%とすることもできる。また、磁石粉末の含有量は、同様の観点から、ボンド磁石成型体32の全体積に対して、10~60体積%とすることができ、20~50体積%とすることもできる。
支持体34は、ボンド磁石成型体32の厚さ方向に沿って延在する長尺状の部材であり、略円柱状の外径を有している。支持体34の長さは、たとえば3~20mmとすることができ、5~15mmとすることもできる。
支持体34を構成する材料は、非磁性材料から選択することができる。支持体34を構成する非磁性材料としては、たとえばアルミニウム、銅、真鍮およびステンレス等が挙げられる。支持体34は、本実施形態では真鍮で構成されている。支持体34を非磁性材料で構成することで、ボンド磁石成型体32の磁界に対する支持体34の影響が低減される。
支持体34は、ボンド磁石成型体32が取り付けられる第1の端部35(被覆端部)と、電動モータ20の回転シャフト22に取り付けられる第2の端部36とを有する。支持体34は、軸34aに沿って第1の端部35から第2の端部36まで延びる穴34bが設けられた中空構造を有する。支持体34に対して同軸配置された回転シャフト22を第2の端部36において支持体34に取り付ける際、第2の端部36における穴34bに電動モータ20の回転シャフト22のセンサ側端部22bが圧入される。
支持体34の第1の端部35の外側には、フランジ部37が形成されている。図4(a)に示すように、フランジ部37は、支持体34の軸34aに対して所定の角度θで交差する方向に沿って延びている。本実施形態では、フランジ部37は、支持体34の軸34aに対して直交するように延びており、支持体34の軸34aに対して90度で交差している(すなわち、θ=90°)。フランジ部37は、支持体34の軸34aから離れる向き(すなわち、外向き)に延びている。図4(b)に示すように、フランジ部37は、支持体34の軸方向から見て、均一な幅(径方向に関する長さ)を有する円環状を呈している。支持体34の第1の端部35における端面面積(すなわち、支持体34の軸方向から見たときの面積)は、フランジ部37により2倍近く拡大されている。
支持体34の第1の端部35は、ボンド磁石成型体32に埋設されるようにして、ボンド磁石成型体32に被覆されている。支持体34の第1の端部35は、その軸(すなわち、支持体34の軸)がボンド磁石成型体32の中心軸と一致するように位置合わせ(同軸配置)されている。
ここで、支持体34の第1の端部35へのボンド磁石成型体32の取りつけは射出成型によりおこなわれる。射出成型をおこなう際には、まず、支持体34を、第2の端部36が上方を向くように、下部金型内に固定する。下部金型は、支持体34を収容する凹部およびボンド磁石成型体の下部を形成する空間を有する。次に、下部金型に上部金型を取り付けて金型を閉じて、金型内にボンド磁石成型体32を製造可能なキャビティが形成される。続いて、樹脂および磁石粉末を含む原料組成物を加熱等により流動化し、上記金型内のキャビティに射出し、冷却等により固化することにより、支持体34の第1の端部35にボンド磁石成型体32が形成される。ボンド磁石成型体32が等方性ボンド磁石成型体である場合、射出成型は無磁場でおこなわれる。一方、ボンド磁石成型体32が異方性ボンド磁石成型体である場合、射出成型は磁場中でおこなわれる。ボンド磁石成型体32は、熱硬化性樹脂を用いた、いわゆるトランスファー成形を用いて形成してもよい。
図3に戻って、磁石構造体30において、ボンド磁石成型体32のN極およびS極は、支持体34の軸34aに垂直な方向に離間して配置されている。これにより、磁石構造体30のまわりには、図示のMのような静磁界が発生し、支持体34の軸34a上に、軸34aに対して垂直な方向の磁界が生ずる。軸34a上の磁界の方向は、磁石構造体30の回転方向Rにおける回転位置に応じて変化するため、第1の端部35側において磁石構造体30と対向配置された回転センサ40が磁界の方向を検出することで、磁石構造体30の回転角度を検出することができる。
回転角度検出器15では、電動モータ20の回転シャフト22が支持体34の第2の端部36が取り付けられている。すると、磁石構造体30は回転シャフト22の回動に連動して支持体34の軸34aを中心として方向Rに回転する。したがって、磁石構造体30の回転角度を検出することにより、電動モータ20の回転シャフト22の回転角度を検出することができる。
以上において説明したとおり、磁石構造体30においては、支持体34の第1の端部35に、軸34aに対して所定の角度θで交差する方向に沿って外向きに延びるフランジ部37が設けられている。フランジ部37は、ボンド磁石成型体32を構造的に補強する補強部として機能する。このように、フランジ部37が磁石構造体30の構造強度を高めることで、高い強度を有する磁石構造体30が実現されている。本実施形態のように、磁石構造体30が車両用の電動モータ20に取り付けられる場合、高い強度を有する磁石構造体30により、大きな振動や急激な温度変化に起因するボンド磁石成型体32の変形や割れ、欠けを効果的に抑制することができる。
その上、磁石構造体30においては、フランジ部37により、第1の端部35における端面面積の拡大が図られている。それにより、支持体34の軸方向において第1の端部35とボンド磁石成型体32とが接合する面積(接合面積)の拡大が図られている。このように第1の端部35とボンド磁石成型体32との接合面積を拡大することで、磁石構造体30を第2の端部36の側に押圧して電動モータの回転シャフト22を第2の端部36に圧入する際、押圧力が効果的に分散され、ボンド磁石成型体32に過剰な圧力が付加される事態が抑制されている。そのため、圧入の際のボンド磁石成型体32の破損や変形が抑制され、それらに起因する磁気特性の変化が有意に抑制されることで、磁気特性の安定化が実現されている。
なお、支持体34の軸方向から見たときのフランジ部37の形状は、円環状以外の形状であってもよい。たとえば、フランジ部37の形状は、矩形環状や多角環状、楕円環状等、第1の端部35を囲む環状であってもよい。フランジ部37の形状が第1の端部35を囲む環状である場合、フランジ部37により第1の端部35の全周においてボンド磁石成型体32を補強することができる。フランジ部37の形状が円環状である場合には、特に、ボンド磁石成型体32がフランジ部37により均一に補強することができる。
フランジ部37の形状は、完全な環状ではなく、一部欠損した環状や、複数の扇状部分で構成された形状等であってもよい。この場合、フランジ部37の形状を、支持体34の軸34aに対して対称性を有する形状とすることで、ボンド磁石成型体32がフランジ部37により高い均一性で補強される。
また、支持体34は、必ずしも中空構造を有する必要はなく、図5に示すような中実構造の支持体34Aとすることもできる。中実構造の支持体34Aであっても、中空構造の支持体34と同一または同等の効果を奏する。中実構造の支持体34Aを用いる場合には、回転シャフト22側に穴を設けてその穴に支持体34の第2の端部36が挿入される態様となる。
さらに、支持体34の第1の端部35の外周面に、所定の凹凸を有する係合部を設けることができる。支持体34の第1の端部35が、射出成型等によりボンド磁石成型体32に埋設された際、上記係合部において支持体34の第1の端部35とボンド磁石成型体32との間の係合力が強められ、ボンド磁石成型体32の支持体34に対する相対的な位置ズレやボンド磁石成型体32の支持体34からの脱離が抑制され得る。
本発明は上記実施形態に限定されず様々な変形態様をとることが可能である。
たとえば、上記実施形態では、円柱形状の外形を有する支持体を用いているが、角柱状の外形や楕円柱状の外形を有する支持体を用いてもよい。また、磁石成型体の外形は、円板状に限らず、その他の板状(たとえば、四角形板状や六角形板状等の多角形板状)の外形であってもよく、円柱状等の柱状の外形であってもよい。上記実施形態では、支持体と磁石成型体とを同軸配置する態様を示したが、支持体の軸と磁石成型体の軸とをズラして、磁石成型体の中心軸から外れた位置に支持体が取り付けられた態様とすることもできる。
フランジ部37と支持体34の軸34aとのなす角の角度θは、90°(直角)に限らず、適宜増減して鋭角や鈍角にすることができる。ただし、角度θが90°である場合には、本発明に係る上述の効果が最も高い。
10…モータ組立体、15…回転角度検出器、20…電動モータ、22…回転シャフト、30…磁石構造体、32…ボンド磁石成型体、34、34A…支持体、35…第1の端部、36…第2の端部、37…フランジ部、40…回転センサ。

Claims (7)

  1. ボンド磁石成型体と、
    一方向に沿って延びる軸を有するとともに、前記ボンド磁石成型体に被覆されて前記ボンド磁石成型体に埋設された被覆端部を有する支持体と
    を備え、
    前記被覆端部が、前記支持体の前記軸が延びる軸方向に対して交差する方向に沿って外向きに延びるフランジ部を有する、磁石構造体。
  2. 前記支持体の軸方向から見て、前記フランジ部の形状が前記被覆端部を囲む環状である、請求項1に記載の磁石構造体。
  3. 前記支持体の軸方向から見て、前記フランジ部の形状が前記被覆端部を囲む円環状である、請求項2に記載の磁石構造体。
  4. 前記支持体の軸方向から見て、前記フランジ部の形状が前記支持体の前記軸に対して対称性を有する、請求項1または2に記載の磁石構造体。
  5. 前記支持体が非磁性材料で構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の磁石構造体。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の磁石構造体と、前記被覆端部側において前記磁石構造体と対向配置された磁気センサとを備える、回転角度検出器。
  7. 請求項6に記載の回転角度検出器を備える、電動パワーステアリング装置。
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