JP7149344B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

本開示は、基板処理装置に関する。
特許文献1には、基板の裏面を研磨する基板処理装置が開示されている。この基板処理装置は、基板の裏面を摺動して処理を行うために鉛直軸回りに自転する摺動部材と、自転中の摺動部材を鉛直な公転軸回りに公転させる公転機構と、基板と摺動部材の公転軌道との相対位置を水平方向に移動させるための相対移動機構と、を備えている。
特開2018-93178号公報
本開示は、基板を研磨した際に生じる研磨斑の縮小に有効な基板処理装置を提供する。
本開示の一側面に係る基板処理装置は研磨部を備える。この研磨部は、基板の主面を研磨する研磨ヘッドと、第一軸周りに研磨ヘッドを回転させる第一駆動部と、第一軸に平行な第二軸周りの円軌道に沿って第一軸を移動させる第二駆動部と、を有する。研磨ヘッドの中心位置は、第一軸と異なっている。第一軸周りの研磨ヘッドの可動範囲の直径に比較して、研磨ヘッドの外径が小さい。
本開示によれば、基板を研磨した際に生じる研磨斑の縮小に有効な基板処理装置が提供される。
図1は、一つの例示的実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。 図2は、一つの例示的実施形態に係る基板処理装置の内部構成を示す模式図である。 図3は、研磨装置の概略構成を例示する模式的な平面図である。 図4は、研磨装置の概略構成を例示する模式的な側面図である。 図5の(a)及び図5の(b)は、研磨ヘッドの構成例を示す模式図である。 図6は、制御装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。 図7は、研磨装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8の(a)は、中心研磨の一例を説明するための図である。図8の(b)は、外周研磨の一例を説明するための図である。 図9の(a)は、中心研磨制御の一例を示すフローチャートである。図9の(b)は、外周研磨制御の一例を示すフローチャートである。 図10は、外周領域を横断する軌跡に沿った研磨ヘッドの動作例を説明するための図である。 図11は、基板処理装置による研磨処理結果の一例を説明するための図である。
以下、種々の例示的実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[基板処理システム]
基板処理システム1は、基板に対し、感光性被膜の形成、当該感光性被膜の露光、及び当該感光性被膜の現像を施すシステムである。処理対象の基板は、例えば半導体のウェハWである。感光性被膜は、例えばレジスト膜である。基板処理システム1は、塗布・現像装置2と露光装置3とを備える。露光装置3は、ウェハW(基板)上に形成されたレジスト膜(感光性被膜)の露光処理を行う。具体的には、露光装置3は、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理の前に、ウェハW(基板)の表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。
[基板処理装置]
以下、基板処理装置の一例として、塗布・現像装置2の構成を説明する。図1及び図2に示されるように、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インタフェースブロック6と、研磨ユニット20と、制御装置100(制御部)とを備える。
キャリアブロック4は、塗布・現像装置2内へのウェハWの導入及び塗布・現像装置2内からのウェハWの導出を行う。例えばキャリアブロック4は、ウェハW用の複数のキャリアCを支持可能であり、受け渡しアームA1を内蔵している。キャリアCは、例えば円形の複数枚のウェハWを収容する。受け渡しアームA1は、キャリアCからウェハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウェハWを受け取ってキャリアC内に戻す。
処理ブロック5は、複数の処理モジュール11,12,13,14を有する。処理モジュール11,12,13は、塗布ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している。
処理モジュール11は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりウェハWの表面上に下層膜を形成する。処理モジュール11の塗布ユニットU1は、下層膜形成用の処理液をウェハW上に塗布する。処理モジュール11の熱処理ユニットU2は、下層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール12は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2により下層膜上にレジスト膜を形成する。処理モジュール12の塗布ユニットU1は、レジスト膜形成用の処理液を下層膜の上に塗布する。処理モジュール12の熱処理ユニットU2は、レジスト膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール13は、塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりレジスト膜上に上層膜を形成する。処理モジュール13の塗布ユニットU1は、上層膜形成用の液体をレジスト膜の上に塗布する。処理モジュール13の熱処理ユニットU2は、上層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール14は、現像ユニットU3と、熱処理ユニットU4と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している。処理モジュール14は、現像ユニットU3及び熱処理ユニットU4により、露光後のレジスト膜の現像処理を行う。現像ユニットU3は、露光済みのウェハWの表面上に現像液を塗布した後、これをリンス液により洗い流すことで、レジスト膜の現像処理を行う。熱処理ユニットU4は、現像処理に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、棚ユニットU10のセル同士の間でウェハWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインタフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インタフェースブロック6は、露光装置3との間でウェハWの受け渡しを行う。また、本実施形態では、インタフェースブロック6内にウェハWを研磨する研磨ユニット20が配置されている。例えばインタフェースブロック6は、受け渡しアームA8を内蔵しており、露光装置3に接続される。受け渡しアームA8は、棚ユニットU11に配置されたウェハWを研磨ユニット20に搬送し、研磨ユニット20により研磨されたウェハWを露光装置3に渡す。受け渡しアームA8は、露光装置3からウェハWを受け取って棚ユニットU11に戻す。
制御装置100は、例えば以下の手順で塗布・現像処理を実行するように塗布・現像装置2を制御する。まず制御装置100は、キャリアC内のウェハWを棚ユニットU10に搬送するように受け渡しアームA1を制御し、このウェハWを処理モジュール11用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール11内の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送アームA3を制御する。また、制御装置100は、このウェハWの表面上に下層膜を形成するように塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、下層膜が形成されたウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWを処理モジュール12用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール12内の塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送アームA3を制御する。また、制御装置100は、このウェハWの下層膜上にレジスト膜を形成するように塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、ウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWを処理モジュール13用のセルに配置するように昇降アームA7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のウェハWを処理モジュール13内の各ユニットに搬送するように搬送アームA3を制御する。また、制御装置100は、このウェハWのレジスト膜上に上層膜を形成するように塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、ウェハWを棚ユニットU11に搬送するように搬送アームA3を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU11のウェハWを研磨ユニット20に搬入し、研磨ユニット20により研磨されたウェハWを露光装置3に送り出すように受け渡しアームA8を制御する。その後制御装置100は、露光処理が施されたウェハWを露光装置3から受け入れて、棚ユニットU11における処理モジュール14用のセルに配置するように受け渡しアームA8を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU11のウェハWを処理モジュール14内の各ユニットに搬送するように搬送アームA3を制御し、このウェハWのレジスト膜に現像処理を施すように現像ユニットU3及び熱処理ユニットU4を制御する。その後制御装置100は、ウェハWを棚ユニットU10に戻すように搬送アームA3を制御し、このウェハWをキャリアC内に戻すように昇降アームA7及び受け渡しアームA1を制御する。以上で塗布・現像処理が完了する。
なお、基板処理装置の具体的な構成は、以上に例示した塗布・現像装置2の構成に限られない。基板処理装置は、研磨ユニット20と、これを制御可能な制御装置100とを備えていればどのようなものであってもよい。塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理前において、研磨ユニット20によるウェハWの研磨処理をいずれのタイミングで行ってもよい。例えば塗布・現像装置2は、処理モジュール11,12における塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2による処理の前後で、又は処理モジュール13における塗布ユニットU1及び熱処理ユニットU2による処理の前に、ウェハWの研磨処理を行ってもよい。塗布・現像装置2において、キャリアブロック4又は処理モジュール11,12,13内に研磨ユニット20が配置されていてもよい。
(研磨ユニット)
続いて、図3~図5の(b)を参照して、研磨ユニット20の詳細構成の一例を説明する。なお、図4、図5の(a)及び図5の(b)では、図3に示される要素の一部が省略されている。図3に示される研磨ユニット20は、ウェハWにおけるレジスト膜が形成される表面とは反対側の裏面(主面)を研磨する装置である。研磨ユニット20は、ウェハWの裏面を摺動部材(例えば砥石)により研磨することで、ウェハWの裏面を粗面化する。研磨ユニット20は、例えば円形に形成されたウェハWの裏面を中心領域と外周領域とに分けて、それぞれの領域を摺動部材により研磨してもよい。中心領域は、平面視において、ウェハWの中心から任意に設定された半径を有する円により区画される領域であり、外周領域は、平面視におけるウェハWの中心領域以外の周縁の領域である。例えば中心領域の半径は、ウェハWの半径の1/3~1/2程度に設定されてもよい。中心領域の半径は、一例として60~70mm程度であってもよい。
研磨ユニット20は、研磨時に発生する異物を除去するために、ウェハWの裏面を研磨した後にウェハWの裏面を洗浄する。本実施形態では、特に説明がない限り研磨処理には、ウェハWの裏面の研磨及び洗浄が含まれるとして説明を行う。研磨ユニット20による研磨処理(研磨)は、例えば露光装置3に設けられるステージにウェハWを設置する際に、ウェハWの裏面と当該ステージとの接触面積を減少するために行われる。研磨ユニット20は、筐体21と、基板保持機構30と、切替部60と、粗面化機構70(研磨部)とを備える。
筐体21は、基板保持機構30、切替部60、及び粗面化機構70を収容している。筐体21は、内部空間を有しており、例えば略直方体状に形成されている。筐体21の一端に開口部が設けられ、受け渡しアームA8が、研磨ユニット20にウェハWを搬入、あるいは研磨ユニット20からウェハWを搬出する。なお、以降では説明の便宜のために、平面視(鉛直方向上方から見ること)における筐体21の外縁のうちの長辺の方向を「前後方向」、短辺の方向を「左右方向」として説明を行う。
基板保持機構30は、ウェハWの研磨が行われる際に、ウェハWの裏面を保持する。具体的には、ウェハWの中心領域の研磨(以下、「中心研磨」という。)が行われる際にウェハWの外周領域を保持し、ウェハWの外周領域の研磨(以下、「外周研磨」という。)が行われる際にウェハWの中心領域を保持してウェハWを回転させる。基板保持機構30は、回転保持部40と、周縁保持部50とを備える。
回転保持部40は、ウェハWの外周研磨が行われる際に、ウェハWの裏面における中心領域を保持する。回転保持部40は、平面視において所定位置に固定されていてもよい。回転保持部40は、スピンチャック41と、シャフト42と、回転駆動部43とを備える(図4参照)。
スピンチャック41は、ウェハWの裏面における中心領域を吸着することにより、ウェハWを水平に支持する。例えばスピンチャック41は、負圧によりウェハWを吸着するように構成されていてもよい。シャフト42は、スピンチャック41の下方に接続されており、鉛直方向に延びるように形成されている。回転駆動部43は、シャフト42を介してスピンチャック41を回転させるように構成されている。例えば回転駆動部43は、回転アクチュエータである。回転駆動部43は、鉛直な軸線Ax0周りにスピンチャック41を回転させる。回転駆動部43によるスピンチャック41の回転に伴って、スピンチャック41に支持されているウェハWが軸線Ax0周りに回転する。
周縁保持部50は、ウェハWの中心研磨が行われる際に、ウェハWの裏面における外周領域を保持する。周縁保持部50は、2つの固定チャック53を備える。2つの固定チャック53は、ウェハWの裏面における外周領域を吸着することにより、ウェハWを水平に支持する。例えば固定チャック53は、負圧によりウェハWを吸着するように構成されていてもよい。2つの固定チャック53は、左右方向においてスピンチャック41を挟むように、スピンチャック41の左右にそれぞれ配置されている。2つの固定チャック53は、左右方向においてウェハWの中心位置を2つの固定チャック53の中間位置に一致させた状態において、ウェハWの外周領域(周縁)に位置するように配置されている。
切替部60は、ウェハWの配置状態を切り替える。具体的には、切替部60は、ウェハWの配置状態を、ウェハWの中心研磨が行われるようにウェハWが配置された状態、又はウェハWの外周研磨が行われるようにウェハWが配置された状態に切り替える。本実施形態では、切替部60は、ウェハWの配置状態を切り替えるために、周縁保持部50を移動させる。切替部60は、周縁保持部50の位置を、ウェハWの中心研磨が行われる位置、又はウェハWの外周研磨が行われる位置に切り替える。なお、図3及び図4では、ウェハWの外周研磨が行われる際の周縁保持部50の配置状態が示されている。切替部60は、水平駆動機構61と、昇降駆動機構62とを備える。
水平駆動機構61は、固定チャック53を前後方向に沿って往復移動させる。例えば水平駆動機構61は、リニアアクチュエータを含んでいる。水平駆動機構61は、固定チャック53を移動させることにより、固定チャック53に支持されているウェハWを前後方向に沿って移動させる。具体的には、水平駆動機構61は、スピンチャック41との間でウェハWの受け渡しを行う位置(以下、「受渡位置」という。)と、ウェハWの中心研磨を行う位置(以下、「中心研磨位置」という。)との間で固定チャック53を移動させる。
昇降駆動機構62は、固定チャック53を昇降させる。例えば昇降駆動機構62は、昇降アクチュエータを含んでいる。昇降駆動機構62は、スピンチャック41よりも低い高さ(以下、「待機高さ」という。)と、スピンチャック41よりも上方の高さ(以下、「保持高さ」という。)との間で固定チャック53を昇降させる。昇降駆動機構62により固定チャック53が保持高さに位置するとき、固定チャック53がウェハWを保持する。昇降駆動機構62により固定チャック53が待機高さに位置するとき、スピンチャック41がウェハWを保持する。
粗面化機構70は、ウェハWの裏面を粗面化する機構である。具体的には、基板保持機構30に保持されているウェハWの裏面を研磨し、研磨された後のウェハWの裏面を洗浄する。粗面化機構70は、研磨機構71と、洗浄機構72(処理部)と、旋回機構74とを備える。
研磨機構71は、ウェハWの裏面を研磨する。研磨機構71は、研磨ヘッド75と、回転機構76と、回転機構77と、昇降機構78とを有している。研磨ヘッド75、回転機構76、回転機構77、及び昇降機構78は、上方からこの順で配置されている。研磨ヘッド75は、ウェハWに接触して摺動することにより、ウェハWを研磨する部材である。研磨ヘッド75は、例えば円筒状又は円柱状に形成されている。研磨ヘッド75の詳細例は後述する。
回転機構76は、研磨ヘッド75を支持して回転させる。具体的には、回転機構76は、研磨ヘッド75を鉛直な軸線Ax1(第一軸)周りに回転させるように構成されている。回転機構76は、回転ステージ81と回転駆動部82(第一駆動部)とを備える。
回転ステージ81は、研磨ヘッド75を支持している。回転ステージ81は、円板状に形成されていてもよい。円板状の回転ステージ81の中心位置は、軸線Ax1と略一致していてもよい。回転ステージ81は、研磨ヘッド75を支持する表面(支持面)が水平方向に沿うよう配置されている。回転ステージ81の直径は、一例として60mm~70mm程度であってもよい。回転ステージ81の直径は、研磨ヘッド75の外径Dh(図5の(a)参照)よりも大きい。回転ステージ81上には、軸線Ax1(回転ステージ81の中心位置)と研磨ヘッド75の中心位置とが互いに異なるように、研磨ヘッド75が設けられる。研磨ヘッド75の中心位置は、軸線Ax1に対して偏心している。例えば回転ステージ81の支持面のうちの周縁部に、平面視にて研磨ヘッド75の外縁と回転ステージ81の外縁とが略一致するように研磨ヘッド75が設けられてもよい。
回転駆動部82は、軸線Ax1周りに回転ステージ81を回転させるように構成されている。回転駆動部82は、回転ステージ81の支持面とは反対側の裏面に接続されている。例えば回転駆動部82は、回転アクチュエータである。回転駆動部82により回転ステージ81が回転することにより、研磨ヘッド75が軸線Ax1周りに回転する。研磨ヘッド75の外径Dhは、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の直径よりも小さい。軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲とは、回転機構76の駆動により研磨ヘッド75の研磨面(ウェハWとの接触面)の少なくとも一部が到達可能な範囲である。換言すると、研磨ヘッド75の外径Dhは、回転駆動部82による研磨ヘッド75の移動軌跡の外縁の直径に比較して小さい。研磨ヘッド75が回転ステージ81の周縁部に位置する場合に、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲(回転駆動部82による研磨ヘッド75の移動軌跡)の外縁は、回転ステージ81の外縁と略一致する。
回転機構77は、軸線Ax1に平行な軸線Ax2(第二軸)周りの円軌道に沿って軸線Ax1を移動させる。例えば回転機構77は、回転機構76を支持して軸線Ax2周りに回転させるように構成されている。回転機構77により回転機構76が軸線Ax2周りに回転することで、研磨ヘッド75は、回転機構76によって回転しつつ軸線Ax2を中心した円軌道に沿って移動する。仮に回転機構76による研磨ヘッド75の回転動作を停止した状態で回転機構77を駆動させると、研磨ヘッド75は軸線Ax2を中心とした円周に沿って回転する。回転機構77は、回転ステージ83と回転駆動部84(第二駆動部)とを備える。
回転ステージ83は、回転機構76(回転駆動部82)を支持している。回転ステージ83は、円板状に形成されていてもよい。円板状の回転ステージ83の中心位置は、軸線Ax2と略一致していてもよい。平面視において、回転ステージ83の大きさ(面積)は、回転機構76の回転ステージ81よりも大きくてもよい。回転ステージ83は、回転機構76を支持する表面(支持面)が水平方向に沿うように配置されている。
回転駆動部84は、回転ステージ83を軸線Ax2周りに回転させるように構成されている。回転駆動部84は、回転ステージ83の支持面とは反対側の裏面に接続されている。例えば回転駆動部84は、回転アクチュエータである。回転駆動部84により回転ステージ83が回転することにより、軸線Ax2を中心とした円軌道に沿って軸線Ax1が移動する。
回転機構76,77の回転駆動により、平面視において研磨ヘッド75は回転ステージ83の外縁で区画される領域の全域を移動する。回転機構76の回転によっても回転ステージ81は移動しないので回転ステージ81は自転するが、研磨ヘッド75の中心位置は軸線Ax1に対して偏心しているので研磨ヘッド75は公転する。回転ステージ81の中心(軸線Ax1)は軸線Ax2に対して偏心しているので、回転機構77の回転によって回転ステージ81は自転しながら軸線Ax2周りに公転する。
研磨機構71は、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲内に軸線Ax2が位置するように構成されている。図3に示されるように、単一の研磨ヘッド75が、回転機構76(回転ステージ81)上に設けられてもよい。あるいは、複数の研磨ヘッド75が回転機構76上に設けられてもよい。研磨機構71では、平面視において軸線Ax1を中心として非対称となるように、研磨ヘッド75が回転機構76に設けられてもよい。平面視における研磨ヘッド75の大きさ(研磨ヘッド75の外縁で区画される領域の面積)は、回転ステージ81よりも小さくてもよい。この構成により、ウェハWの研磨時のある瞬間においてウェハWと接触する摺動部材(研磨ヘッド75)の全ての接触部分の最大幅は、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の外縁に比較して小さくなる。
昇降機構78は、回転機構77を昇降させる。昇降機構78は、回転機構77を支持している。例えば昇降機構78は、昇降アクチュエータを含んでいる。昇降機構78により回転機構76,77が昇降することにより、回転機構76に支持されている研磨ヘッド75が昇降する。
洗浄機構72は、研磨機構71により研磨されたウェハWの裏面を洗浄する。洗浄機構72は、洗浄ヘッド79と、回転機構96と、回転機構97と、昇降機構98とを有している。回転機構96,97及び昇降機構98は、それぞれ回転機構76,77及び昇降機構78と同様の機能及び構成を有するので、説明は省略する。なお、軸線Ax4,Ax5は、研磨機構71における軸線Ax1,Ax2にそれぞれ対応している。洗浄ヘッド79は、ウェハWに摺動することにより、ウェハWの裏面に付着しているパーティクルを除去する。例えば洗浄ヘッド79はブラシによって構成されている。洗浄ヘッド79は、平面視において回転機構96(回転ステージ)と略同一の大きさ(面積)を有していてもよい。なお、粗面化機構70は、洗浄機構72に代えて、ウェハWの裏面に対して研磨とは別の洗浄以外の処理を施す処理部を備えていてもよい。
旋回機構74は、ウェハWの裏面への研磨処理用の位置(以下、「処理位置」という。)に研磨機構71が配置される状態と、当該処理位置に洗浄機構72が配置される状態とを切り替える。旋回機構74は、軸線Ax1(軸線Ax2)と平行な軸線Ax3(第三軸)を中心とした円軌道に沿って研磨機構71及び洗浄機構72を移動させるように構成されている。旋回機構74は、軸線Ax3を中心とした円周の一部を移動軌跡として軸線Ax2及び軸線Ax5を移動させるように構成されている。旋回機構74により研磨機構71が軸線Ax3を中心とした円軌道に沿って移動することで、研磨ヘッド75は、軸線Ax3を中心した円軌道に沿って移動する。仮に回転機構76,77による研磨ヘッド75の回転動作を停止した状態で旋回機構74を駆動させると、研磨ヘッド75は軸線Ax3を中心とした円周に沿って回転する。
軸線Ax0(回転保持部40の回転中心)と軸線Ax3(旋回機構74の旋回中心)とは、スピンチャック41にウェハWが配置されている状態において、当該ウェハWの外周領域に研磨機構71及び洗浄機構72を配置することが可能な間隔だけ離間している。例えば、軸線Ax0と軸線Ax3との距離Lは、回転機構76がスピンチャック41に最も接近している状態において、回転機構76の回転ステージ81の周縁部の一部がウェハWの中心領域に重なるように設定される。軸線Ax0~Ax3が前後方向に順に並んだ場合において、軸線Ax0と軸線Ax3との距離Lは、式(1)の条件を満たしている。すなわち、距離Lは、距離L1と距離L2の2倍の値とを加算して得られる距離よりも小さい。距離Lが式(1)の条件を満たすことにより、回転機構76がスピンチャック41に最も接近している状態において、回転機構76により回転ステージ81が回転すると、研磨ヘッド75は、ウェハWの中心領域と外周領域とを跨った範囲を移動する。
L<L1+2×L2 ・・・(1)
L1:軸線Ax2と軸線Ax3との距離
L2:軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の直径
旋回機構74は、旋回ステージ86と旋回駆動部87(第三駆動部)とを備える。旋回ステージ86は、軸線Ax3周りの周方向に並べて研磨機構71及び洗浄機構72を支持する。換言すると旋回ステージ86上において、研磨機構71及び洗浄機構72は互いに離間して配置されている。旋回ステージ86は、円板状に形成されていてもよい。円板状の旋回ステージ86の中心位置は、軸線Ax3と略一致していてもよい。平面視において、旋回ステージ86の大きさ(面積)は、回転機構77の回転ステージ83よりも大きくてもよい。旋回ステージ86上には、研磨機構71及び洗浄機構72の昇降機構78,98が設けられている。旋回ステージ86は、昇降機構78を支持する表面(支持面)が水平方向に沿うように配置されている。
旋回駆動部87は、旋回ステージ86を軸線Ax3周りに回転させるように構成されている。旋回駆動部87は、旋回ステージ86の支持面とは反対側の裏面に接続されている。例えば旋回駆動部87は、回転アクチュエータである。旋回駆動部87により旋回ステージ86が、軸線Ax3を中心とした円周に沿って移動することで、旋回駆動部87は、当該円周に沿って軸線Ax2,Ax5を移動させる。これにより、旋回駆動部87は、軸線Ax3周りの円軌道に沿って、軸線Ax2と共に洗浄機構72を移動させる。
図4では、軸線Ax1,Ax2,Ax3が一直線上に並んでいる場合の模式的な研磨ユニット20の側面図が示されている。軸線Ax1と軸線Ax2との間隔D1は、軸線Ax2と軸線Ax3との間隔D2よりも短くてもよい。軸線Ax1と軸線Ax2との間隔D1は、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の半径以下であってもよい。例えば、本実施形態において回転ステージ83の半径が、回転ステージ81の直径よりも小さくてもよい。
図5の(a)及び図5の(b)は、研磨ヘッド75のより詳細な構成を例示する図である。研磨ヘッド75は、ウェハWの研磨処理が行われる際に、ウェハWの裏面と接触しウェハWに対して摺動する。研磨ヘッド75は、砥石により構成されてもよい。例えば研磨ヘッド75は、ダイヤモンド砥石であってもよい。ダイヤモンド砥石として、粒度が60000番であるダイヤモンドが用いられてもよい。
研磨ヘッド75は、中空円柱状、すなわち平面視においてリング状(円環状)に形成されていてもよい。リング状の研磨ヘッド75の中心位置は、リング中心により規定される。リング状の研磨ヘッド75は、平面視において、リング中心を実質的に囲むように形成されていればよく、円環形状の一部が欠けていてもよい。一部が欠けている円環状として、リング状の研磨ヘッド75は、リング中心の周囲沿って間隔を空けて配置された複数(例えば6個以上)の柱体によって構成されてもよい。なお、研磨ヘッド75は、中実円柱状に形成されていてもよい。
研磨ヘッド75の外径Dhは、ウェハWの半径の3%~8%程度の大きさであってもよい。例えば外径Dhは、5mm~12mmであってもよい。又は、外径Dhは6mm~11mmであってもよい。あるいは、外径Dhは8mm~10mmであってもよい。研磨ヘッド75の厚さThは、外径Dhの1/3~1/2程度であってもよい。研磨ヘッド75がリング状に形成されている場合、当該研磨ヘッド75の内径は、外径Dhの1/3~2/3程度であってもよい。研磨ヘッド75の外径Dhは、研磨ヘッド75のウェハWとの接触面である上面の外径により規定されてもよい。
粗面化機構70は、更にクッション部材92と、取付部材93とを含んでもよい。クッション部材92は、研磨ヘッド75と回転ステージ81との間に介在する。クッション部材92は、研磨ヘッド75よりも柔らかい部材で構成される。クッション部材92は、研磨ヘッド75に下方を向く力が加わった際に、鉛直方向に沿って伸縮変形する程度の硬さを有する。例えばクッション部材92はスポンジ又はゴムにより構成されていてもよい。クッション部材92は、ウェハWの裏面に反りが含まれる場合に、当該反りに研磨ヘッド75が追従できるように伸縮する。クッション部材92は、リング状に形成されている。クッション部材92の外径は、外径Dhと同程度であってもよく、クッション部材92の内径は、研磨ヘッド75の内径よりも小さくてもよい。クッション部材92の厚さTsは、研磨ヘッド75の厚さThよりも小さくてもよい。厚さTsは、例えば厚さThの1/3以下であってもよく、厚さThの半分以下であってもよい。例えば研磨ヘッド75の外径Dhの最大値は、クッション部材92の伸縮によりウェハWの反りに追従できる大きさかどうかを検証して設定されてもよい。研磨ヘッド75の外径Dhの最小値は、ウェハWの研磨時に研磨ヘッド75がウェハWの裏面に対して傾かないかどうかを検証して設定されてもよい。
取付部材93は、研磨ヘッド75及びクッション部材92を回転ステージ81に取り付ける。取付部材93は、軸部93cと、軸部93cの両端に形成されたフランジ部93a,93bとを有する。軸部93cは、クッション部材92と回転ステージ81の周縁部の孔とに通される。フランジ部93a,93bは、鉛直方向において回転ステージ81とクッション部材92とを挟み込む。これにより、クッション部材92が回転ステージ81上に保持される。また、フランジ部93aの上面は研磨ヘッド75の下面に接着されている。これにより、研磨ヘッド75が回転ステージ81上に保持される。取付部材93は、2つの部材により構成されていてもよい。取付部材93には、鉛直方向に貫通する孔が形成されている。これにより、リング状の研磨ヘッド75及び取付部材93それぞれの孔によって鉛直方向上下に開口する貫通孔が構成され、研磨時に生じる研磨滓を当該貫通孔から下方に逃すことができる。
(制御装置100)
以上のように構成された研磨ユニット20は、制御装置100により制御される。制御装置100は、ウェハWの中心領域を研磨ヘッド75に研磨させる中心研磨制御と、ウェハWの外周領域を研磨ヘッド75に研磨させる外周研磨制御とを実行するように構成されている。
例えば制御装置100は、一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成される。例えば図6に示されるように、制御装置100は回路120を有する。回路120は、一つ又は複数のプロセッサ121と、メモリ122と、ストレージ123と、入出力ポート124とを有する。ストレージ123は、例えばハードディスク等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。記憶媒体は、後述の基板処理手順を研磨ユニット20に実行させるためのプログラムを記憶している。記憶媒体は、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等の取り出し可能な媒体であってもよい。メモリ122は、ストレージ123の記憶媒体からロードしたプログラム及びプロセッサ121による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ121は、メモリ122と協働して上記プログラムを実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。入出力ポート124は、プロセッサ121からの指令に従って、基板保持機構30、切替部60及び粗面化機構70との間で電気信号の入出力を行う。
なお、制御装置100のハードウェア構成は、必ずしもプログラムにより各機能モジュールを構成するものに限られない。例えば制御装置100の各機能モジュールは、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されていてもよい。
制御装置100のストレージ123には、ウェハWに対する研磨動作指令及び洗浄動作指令が記憶されていてもよい。例えば研磨動作指令には、中心研磨に関する動作指令、外周研磨に関する動作指令、及び洗浄動作に関する動作指令が含まれてもよい。中心研磨に関する動作指令には、回転機構76,77の回転速度及び研磨時間に関する情報が含まれてもよい。外周研磨に関する動作指令には、回転機構76,77の回転速度、ウェハW(回転駆動部43)の回転速度、並びに旋回駆動部87による移動速度が含まれてもよい。
[基板処理方法]
続いて、図7を参照して、基板処理方法の一例として、研磨ユニット20において実行される研磨及び洗浄の処理手順例を説明する。なお、初期状態において固定チャック53は待機位置及び待機高さに配置されているとして説明を行う。
図7に示されるように、制御装置100は、まずステップS01,S02を実行する。ステップS01では、制御装置100が、研磨処理の対象であるウェハWを研磨ユニット20に搬入するように受け渡しアームA8を制御する。例えば制御装置100は、受け渡しアームA8によりウェハWをスピンチャック41に載置させる。そして、ステップS02では、制御装置100が、昇降駆動機構62により固定チャック53を待機高さから保持高さまで上昇させることで、固定チャック53上にウェハWを載置させた後、固定チャック53にウェハWの外周領域を保持させる。その後、図8の(a)に示されるように、制御装置100は、水平駆動機構61により固定チャック53を待機位置から中心研磨位置まで移動させる。
次に、制御装置100は、ステップS03を実行する。ステップS03では、制御装置100が、周縁保持部50により保持されているウェハWの中心領域を粗面化機構70に研磨させる中心研磨制御を実行する。例えば制御装置100は、周縁保持部50にウェハWを保持させた状態にて、回転機構76,77により研磨ヘッド75を回転駆動させながらウェハWの中心領域を摺動させる。中心研磨制御の詳細は後述する。ステップS03の実行後、制御装置100は、旋回駆動部87により、研磨処理用の処理位置に研磨機構71(研磨ヘッド75)が配置される状態から、当該処理位置に洗浄機構72(洗浄ヘッド79)が配置される状態に切り替えてもよい。
次に、制御装置100は、ステップS04を実行する。ステップS04では、制御装置100が、周縁保持部50により保持されているウェハWの中心領域を粗面化機構70に洗浄させる中心洗浄制御を実行する。例えば制御装置100は、周縁保持部50にウェハWを保持させた状態にて、回転機構96,97により洗浄ヘッド79を回転駆動させながらウェハWの中心領域を摺動させる。中心洗浄制御における洗浄ヘッド79の駆動手順は、中心研磨制御における研磨ヘッド75の駆動手順と同じである。制御装置100は、洗浄ヘッド79の駆動中に、不図示の洗浄水供給部によりウェハWの裏面に洗浄水を供給してもよい。ステップS04の実行後、制御装置100は、旋回駆動部87により、処理位置に洗浄機構72(洗浄ヘッド79)が配置される状態から、当該処理位置に研磨機構71(研磨ヘッド75)が配置される状態に切り替えてもよい。
次に、制御装置100は、ステップS05を実行する。ステップS05では、制御装置100が、切替部60により周縁保持部50(固定チャック53)により保持されているウェハWを移動させる。例えば制御装置100は、図8の(b)に示されるように、切替部60の水平駆動機構61を駆動させることにより、ウェハWを保持している固定チャック53を中心研磨位置から受渡位置まで移動させる。そして、制御装置100は、固定チャック53によるウェハWの吸着を解除させつつ、昇降駆動機構62を駆動して固定チャック53を保持高さから待機高さまで下降させる。これにより、ウェハWはスピンチャック41に載置される。制御装置100は、ウェハWがスピンチャック41に載置された後に、スピンチャック41にウェハWを吸着させる。これにより、回転保持部40はウェハWの裏面の中心領域を保持する。ステップS05において、切替部60が、周縁保持部50に保持されたウェハWの中心領域に軸線Ax2が配置される状態と、回転保持部40に保持されたウェハWの外周領域に軸線Ax2が配置される状態と、を切り替える。
次に、制御装置100は、ステップS06を実行する。ステップS06では、制御装置100が、回転保持部40により回転しているウェハWの外周領域を粗面化機構70により研磨させる外周研磨制御を実行する。例えば制御装置100は、回転保持部40によりウェハWを回転させながらウェハWの裏面に研磨ヘッド75を摺動させることで、ウェハWの外周領域を研磨させる。外周研磨制御の詳細は後述する。ステップS06の実行後、制御装置100は、旋回駆動部87により、処理位置に研磨機構71(研磨ヘッド75)が配置される状態から、当該処理位置に洗浄機構72(洗浄ヘッド79)が配置される状態に切り替えてもよい。
次に、制御装置100は、ステップS07を実行する。ステップS07では、制御装置100が、回転保持部40により回転しているウェハWの外周領域を粗面化機構70に洗浄させる外周洗浄制御を実行する。例えば制御装置100は、回転保持部40によりウェハWを回転させながらウェハWの裏面に洗浄ヘッド79を摺動させることで、ウェハWの外周領域を洗浄させる。外周洗浄制御における洗浄ヘッド79の駆動手順(摺動のさせ方)は、外周研磨制御における研磨ヘッド75の駆動手順と同じである。制御装置100は、洗浄ヘッド79がウェハWに対して摺動している間に、不図示の洗浄水供給部によりウェハWの裏面に洗浄水を供給してもよい。
次に、制御装置100は、ステップS08を実行する。ステップS08では、制御装置100が、研磨及び洗浄(研磨処理)が終了したウェハWを研磨ユニット20から搬出させる。例えば制御装置100は、受け渡しアームA8を制御することにより、搬出対象のウェハWを研磨ユニット20から外部に搬出させる。以上のステップS01~08が実行されることで、1枚のウェハWに対する研磨処理含む一連の処理が終了する。制御装置100は、ウェハWごとにステップS01~S08を繰り返す。
図9の(a)には、中心研磨制御の一例を示すフローチャートが示されている。中心研磨制御において、まず制御装置100は、ステップS31を実行する。ステップS31では、例えば制御装置100が旋回機構74により軸線Ax2を移動させることにより、軸線Ax2(研磨機構71)を初期位置に配置する。制御装置100は、研磨機構71が固定チャック53に保持されているウェハWの中心領域に位置するように、研磨機構71を初期位置に配置してもよい。研磨機構71が初期位置に配置されている状態において、軸線Ax2と固定チャック53に保持されているウェハWの中心とが略一致していてもよい。
次に、制御装置100は、ステップS32を実行する。ステップS32では、例えば制御装置100が、回転機構76,77による研磨ヘッド75の回転駆動を開始する。つまり、制御装置100は、軸線Ax1を中心として研磨ヘッド75を回転させつつ、軸線Ax2を中心とした円軌道に沿って軸線Ax1(回転ステージ81)を移動させる。例えば、制御装置100は、ストレージ123に記憶されている回転動作指令に基づいて、所定の回転速度(回転数)で回転ステージ81,83がそれぞれ回数するように回転駆動部82,84を駆動させる。
次に、制御装置100は、ステップS33,S34を実行する。ステップS33では、例えば制御装置100が、研磨ヘッド75を回転駆動させながら、研磨ヘッド75がウェハWの裏面に接触するまで昇降機構78により研磨ヘッド75を上昇させる。研磨ヘッド75が回転駆動しながらウェハWに接触することで、研磨ヘッド75がウェハWに対して摺動してウェハWの裏面を研磨する。ステップS34では、例えば制御装置100が、回転機構76,77による回転を停止することで、研磨ヘッド75の回転駆動を停止する。例えば制御装置100は、研磨ヘッド75がウェハWに接触してから所定時間経過後に、研磨ヘッド75の回転駆動を停止してもよい。
図9の(b)には、外周研磨制御の一例を示すフローチャートが示されている。外周研磨制御では、まず制御装置100は、ステップS61を実行する。ステップS61では、例えば制御装置100が、旋回機構74及び回転機構76,77によって研磨ヘッド75を初期位置に配置する。例えば初期位置は、軸線Ax1と軸線Ax3との間隔D3が、軸線Ax2と軸線Ax3との間隔D2よりも大きくなり、研磨ヘッド75の少なくとも一部がウェハWの中心領域に重なるように設定されている。初期位置は、研磨ヘッド75が軸線Ax3から最も遠くなるように設定されていてもよい。なお、ステップS61は、上述のステップS05の処理と並行して行われてもよい。
次に、制御装置100は、ステップS62を実行する。ステップS62では、例えば制御装置100が、回転駆動部43によるウェハWの回転を開始する。制御装置100は、ストレージ123に記憶されている動作指令に基づいて、所定の回転速度で回転駆動部43によりウェハWを回転させる。
次に、制御装置100は、ステップS63を実行する。ステップS63では、例えば制御装置100が、研磨ヘッド75がウェハWに接触するまで昇降機構78により研磨ヘッド75を上昇させる。この例では、制御装置100は、回転機構76,77による研磨ヘッド75の回転駆動を停止した状態にて、研磨ヘッド75を上昇させて、回転しているウェハWの外周領域に接触させる。
次に、制御装置100は、ステップS64,65を実行する。ステップS64において、制御装置100は、ウェハWの外周領域を横断する軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させるように旋回機構74及び回転機構76,77(粗面化機構70)を制御する。ウェハWの外周領域を横断する軌跡(以下、「横断軌跡」という。)とは、ウェハWの中心領域の任意の点からウェハWの外の領域(以下、「ウェハ外領域」という。)まで延びる線である。制御装置100は、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、軸線Ax1と軸線Ax3との間隔D3が軸線Ax2と軸線Ax3との間隔D2よりも大きい状態を保つように粗面化機構70を制御してもよい。例えば制御装置100は、回転機構76,77による回転駆動を停止した状態で研磨ヘッド75が横断軌道に沿って移動するように旋回機構74を駆動してもよい。ステップS61において、間隔D3が間隔D2よりも大きい状態に研磨機構71(軸線Ax1,Ax2)が配置されているので、回転機構76,77を固定しておけば、間隔D3が間隔D2よりも大きい状態が維持される。
制御装置100は、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、旋回機構74による駆動に回転機構76,77による研磨ヘッド75の動きを組み合わせて、研磨ヘッド75の移動軌跡を調整してもよい。なお、制御装置100は、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、回転機構76及び回転機構77の少なくとも一方による回転動作を繰り返してもよい。この場合、研磨ヘッド75は、横断軌跡と平行な方向及び直交する方向に振動しながら横断軌跡に沿って移動することになる。そして、ステップS65において、制御装置100が、旋回機構74による研磨ヘッド75の横断軌跡に沿った移動がウェハWの中心領域からウェハ外領域に向けて片道分終了すると、ウェハWの回転駆動を停止する。
なお、外周研磨制御において、制御装置100は、ウェハ外領域から中心領域に向けて片道分だけ、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させるように旋回機構74及び回転機構76,77を制御してもよい。あるいは、制御装置100は、ウェハWの中心領域とウェハ外領域との間を、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を往復移動させるように旋回機構74及び回転機構76,77を制御してもよい。横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を往復移動させる場合、制御装置100は、ウェハ外領域から中心領域に向かって移動した研磨ヘッド75をウェハ外領域に向けて折り返す際に、ウェハWとは重ならない位置において研磨ヘッド75の移動方向を反転させてもよい。これにより、折り返し時の研磨ヘッド75の移動方向の反転動作に起因して研磨ヘッド75がウェハWの特定箇所に長く滞在してしまうことが抑制される。
ここで、図10を参照して、上記ステップS64の外周研磨時における横断軌跡に沿った研磨ヘッド75の移動動作について他の動作の例も含めて説明する。図10の表に示される3つの例では、いずれも研磨ヘッド75を、横断軌跡に沿って移動させた場合の動作が例示されている。制御装置100は、研磨ヘッド75を、移動速度が所定の範囲に維持されるように横断軌跡に沿って移動させてもよい。例えば制御装置100は、研磨ヘッド75(軸線Ax1)を、移動速度が一定となるように横断軌跡に沿って移動させてもよい。
図10における「公転動作」で示される動作では、制御装置100が、回転駆動部84を駆動制御し研磨ヘッド75を軸線Ax2周りに回転動作させることで、研磨ヘッド75を横断軌跡に沿って移動させている。例えば粗面化機構70が洗浄機構72を備えていない場合、粗面化機構70は旋回機構74を備えていなくてもよい。この場合に、制御装置100は、回転機構76,77を制御することにより研磨ヘッド75を横断軌跡に沿って移動させてもよい。
図10における「旋回動作」で示される動作では、制御装置100が、旋回駆動部87を駆動制御し軸線Ax3を旋回中心として研磨機構71を旋回動作させることで、研磨ヘッド75を横断軌跡に沿って移動させている。この旋回動作が、上述のステップS64における制御装置100の処理に対応している。
図10における「直進動作」で示される動作では、研磨ヘッド75(軸線Ax2)をウェハWの半径方向に略直線状に移動させることで、研磨ヘッド75が横断軌跡に沿って移動している。すなわち、この場合、横断軌跡とウェハWの半径方向とが略一致している。この動作を行うために、例えば研磨ユニット20は、旋回機構74に代えて、前後方向に研磨機構71を移動させるための直進移動機構を備えていてもよい。この直進移動機構は、研磨機構71を支持する移動ステージと、当該移動ステージ(軸線Ax2)を前後方向に往復移動させる直進駆動部(第三駆動部)を含んでいてもよい。例えば制御装置100は、外周研磨制御の実行時において、研磨ヘッド75、回転機構76,77及び上記直進駆動部で構成される研磨部を制御することにより、研磨ヘッド75(軸線Ax2)を横断軌跡に沿って移動させてもよい。例えば、直進移動機構は、移動ステージが昇降機構78を支持するように配置されてもよい。
図10に示されるように、公転動作、旋回動作、及び直進動作は、この順で、ウェハWの半径方向に沿った軌跡に近くなっている。制御装置100は、旋回機構74及び回転機構77を制御することで、研磨ヘッド75の移動を公転動作と旋回動作との組み合わせによりウェハWの半径方向に沿った軌跡に近づけてもよい。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係る塗布・現像装置2は、ウェハWの主面を研磨する研磨ヘッド75と、軸線Ax1周りに研磨ヘッド75を回転させる回転駆動部82と、軸線Ax1に平行な軸線Ax2周りの円軌道に沿って軸線Ax1を移動させる回転駆動部84と、を有する粗面化機構70を備える。研磨ヘッド75の中心位置は、軸線Ax1と異なっている。軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の直径に比較して、研磨ヘッド75の外径が小さい。
例えば回転ステージ81と同程度の面積を有する中実円柱状の研磨ヘッドによりウェハWの裏面を研磨することも考えられる。この構成では、研磨時のある瞬間において研磨ヘッドがウェハWに接触している面積が比較的大きくなり、研磨ヘッド内においてウェハWに対する接触具合による研磨の程度が異なる箇所が発生しやすくなる。ウェハWに反りが含まれていた場合、研磨ヘッドが当該反りに追従できない場合がある。その結果として、研磨の程度が互いに異なる研磨斑が生じるおそれがある。これに対して、上記塗布・現像装置2では、研磨ヘッド75の外径Dhは、回転駆動部82による研磨ヘッド75の移動軌跡の外縁の直径に比較して小さいので、研磨ヘッド75が片当たりし難い。このため、研磨ヘッド75内において略均一の接触具合にてウェハWに接触してウェハWを研磨することができる。その結果、塗布・現像装置2では、ウェハWを研磨した際に生じる研磨斑を縮小することが可能となる。
さらに塗布・現像装置2では、研磨ヘッド75の中心位置が軸線Ax1に対して偏心している。これにより、片当たりし難い小さい外径の研磨ヘッド75であっても、研磨ヘッド75の中心位置を軸線Ax1に略一致させた場合に比べて、研磨ヘッド75を広い範囲に移動させることができる。このため、研磨具合の均一性と生産効率との両立を図ることが可能となる。なお、研磨ヘッド75の中心位置が軸線Ax1と略一致している場合であっても、上記の少なくとも研磨斑の縮小には有効なので、研磨ヘッド75の中心位置が軸線Ax1に対して偏心していることは必須ではない。
塗布・現像装置2では、研磨ヘッド75の外径Dhは5mm~12mmである。外径Dhが12mm以下であることによって、研磨ヘッド75が片当たりした状態でウェハWに接触(摺動)することが抑制される。また、外径Dhが5mm以上であることによって、ウェハWに研磨ヘッド75が接触した際に研磨ヘッド75がウェハWの裏面に対して傾き過ぎて、研磨ヘッド75が片当たりしてしまうことが抑制される。その結果、ウェハWを研磨した際に生じる研磨斑を縮小することが可能となる。
塗布・現像装置2では、研磨ヘッド75はリング状に形成されている。このため、研磨時の研磨ヘッドの傾きを抑制しつつ、同じ外径を有する中実円柱状の研磨ヘッドに比較して、研磨ヘッド75におけるウェハWの接触面積を減らすことできる。これにより、研磨ヘッド75の研磨面全体をより強固にウェハWに接触させることができるので、ウェハWを研磨した際に生じる研磨斑をより縮小することが可能となる。
塗布・現像装置2では、軸線Ax1と軸線Ax2との間隔D1は、軸線Ax1周りの研磨ヘッド75の可動範囲の半径以下である。この場合、中心研磨が行われる際に、回転機構76,77により研磨ヘッド75を回転駆動させることで、軸線Ax2を移動させることなくウェハWの中心領域の全域を研磨することが可能となる。その結果、ウェハWの生産効率を向上させることが可能となる。
塗布・現像装置2は、ウェハWの中心領域を保持して回転させる回転保持部40と、ウェハWの外周領域を保持する周縁保持部50と、周縁保持部50にウェハWを保持させながらウェハWの中心領域を研磨ヘッド75により研磨させる中心研磨制御と、回転保持部40によってウェハWを回転させながらウェハWの外周領域を研磨ヘッド75に研磨させる外周研磨制御とを実行する制御装置100と、を更に備える。外周研磨制御において、制御装置100は、外周領域を横断する軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させるように粗面化機構70を制御する。この場合、ウェハWの半径方向において一か所に研磨ヘッド75が留まらずに外周研磨が行われるので、ウェハWを研磨した際の研磨斑を縮小することが可能となる。
粗面化機構70は、軸線Ax2を移動させる旋回駆動部87又は直進移動機構を更に備える。外周領域を横断する軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、制御装置100は、旋回駆動部87又は直進移動機構によって軸線Ax2を移動させるように粗面化機構70を制御する。この場合、回転機構76,77により横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させるよりも、ウェハWの半径方向により近い軌跡にて研磨ヘッド75が移動するので、より研磨斑を縮小することが可能となる。
旋回駆動部87は、軸線Ax2に平行な軸線Ax3周りの円軌道に沿って軸線Ax2を移動させる。この場合、旋回駆動部87により横断軌跡に沿って研磨ヘッド75が移動するので研磨ユニット20の構造を簡略化することが可能となる。
粗面化機構70は、ウェハWの裏面に対して研磨とは別の処理を施す洗浄機構72を更に備える。旋回駆動部87は、軸線Ax2と共に洗浄機構72を移動させるように構成されている。制御装置100は、旋回駆動部87により、所定の処理位置に研磨ヘッド75が配置される状態と、処理位置に洗浄機構72が配置される状態とを切り替える。この構成では、研磨機構71及び研磨とは別の処理を行う機構の配置位置を切り替える旋回駆動部87を利用して、横断軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させることができる。このため、研磨ユニット20の構造がより簡素化されている。
塗布・現像装置2では、外周領域を横断する軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、制御装置100は、軸線Ax1と軸線Ax3との間隔D3が、軸線Ax2と軸線Ax3との間隔D2よりも大きい状態が保たれるように旋回機構74、及び回転機構76,77を制御する。この場合、軸線Ax3を中心とした円軌道における研磨ヘッド75の移動軌跡の半径が大きくなるので、旋回機構74による研磨ヘッド75の移動をウェハWの半径方向により近づけることができる。このため、当該半径方向における研磨の程度の差をより縮小することができる。
塗布・現像装置2では、外周領域を横断する軌跡に沿って研磨ヘッド75を移動させる際に、制御装置100は、回転駆動部84によって軸線Ax1を移動させるように回転機構76,77を制御する。回転機構77を用いて研磨ヘッド75を横断軌跡に沿って移動させる場合、例えば外周研磨を行う際には旋回機構74が不要となり研磨ユニット20の構造を簡略化することが可能となる。あるいは、旋回機構74に加えて回転機構77を用いて研磨ヘッド75を横断軌跡に沿って移動させる場合、ウェハWの半径方向に近づくように研磨ヘッド75の移動軌跡を調整することが可能となる。
図11には、ウェハWの裏面の研磨処理に対する評価結果の一例が示されている。比較例では、研磨ヘッドとして、回転駆動部82による研磨ヘッドの移動軌跡の外縁と略同一の外径(65mm)を有する研磨ヘッドを用いて検証を行った。実施例では、研磨ヘッドとして、回転駆動部82による研磨ヘッドの移動軌跡の外形よりも小さい外径(9mm)を有する研磨ヘッド75を用いて検証を行った。なお、比較例では公転動作により半径方向に沿って研磨ヘッドを移動させ、実施例では旋回動作により半径方向に沿って研磨ヘッドを移動させて検証を行った。また、比較例及び実施例とも、それぞれ同一の条件にて2枚のウェハWに対して研磨処理結果を検証した。
検証方法として、研磨後のウェハWの研磨された面の画像情報を取得し、当該画像情報から研磨の程度を示す指標値をウェハWの半径方向に沿って取得した。比較例において、1枚のウェハWにおける指標値の変化を確認すると、指標値が半径方向において変動していることがわかる。また、1枚目のウェハWと2枚目のウェハWとを比較すると、異なるウェハW間において互いの指標値の差が大きく、指標値の変化傾向が互いに異なることがわかる。これに対して、実施例において、1枚のウェハWにおける指標値の変化を確認すると、比較例と比べて指標値の半径方向における変動が小さいことがわかる。また、1枚目のウェハWと2枚目のウェハWとで、指標値の変化傾向の差が比較例に比べて小さいことがわかる。つまり、上述の塗布・現像装置2(研磨ユニット20)が、研磨斑の縮小に有効であることがわかる。
以上、実施形態について説明したが、本開示は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、処理対象の基板は半導体ウェハに限られず、例えばガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)などであってもよい。
なお、上述した具体例は以下の構成も含んでいる。
(付記1)
基板の主面を研磨する研磨ヘッドと、第一軸周りに前記研磨ヘッドを回転させる第一駆動部と、前記第一軸に平行な第二軸周りの円軌道に沿って前記第一軸を移動させる第二駆動部と、を有する研磨部を備え、
前記研磨ヘッドの外径は5mm~12mmである、基板処理装置。
(付記2)
前記研磨ヘッドの外径は6~11mmである、付記1記載の基板処理装置。
(付記3)
前記研磨ヘッドの外径は8~10mmである、付記2記載の基板処理装置。
2…塗布・現像装置(基板処理装置)、20…研磨ユニット、30…基板保持機構、40…回転保持部、50…周縁保持部、60…切替部、70…粗面化機構、71…研磨機構、74…旋回機構、75…研磨ヘッド、76,77…回転機構、82,84…回転駆動部、87…旋回駆動部、Ax1,Ax2,Ax3…軸線。

Claims (9)

  1. 基板の主面を研磨する研磨ヘッドと、第一軸周りに前記研磨ヘッドを回転させる第一駆動部と、前記第一軸に平行な第二軸周りの円軌道に沿って前記第一軸を移動させる第二駆動部と、前記第二軸を移動させる第三駆動部と、を有する研磨部と、
    前記基板の中心領域を保持して回転させる回転保持部と、
    前記回転保持部によって前記基板を回転させながら、前記基板の外周領域を横断する軌跡に沿って前記研磨ヘッドを移動させることで、前記外周領域を前記研磨ヘッドに研磨させる外周研磨制御を実行する制御部と、を備え、
    前記研磨ヘッドの中心位置は、前記第一軸と異なっており、
    前記第一軸周りの前記研磨ヘッドの可動範囲の直径に比較して、前記研磨ヘッドの外径が小さく、
    前記外周領域を横断する軌跡に沿って前記研磨ヘッドを移動させる際に、前記制御部は、前記第三駆動部によって前記第二軸を移動させるように前記研磨部を制御する、基板処理装置。
  2. 前記研磨ヘッドの外径は5mm~12mmである、請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記研磨ヘッドはリング状に形成されている、請求項1又は2記載の基板処理装置。
  4. 前記第一軸と前記第二軸との間隔は、前記可動範囲の半径以下である、請求項1~3のいずれか一項記載の基板処理装置。
  5. 記基板の前記外周領域を保持する周縁保持部を更に備え、
    前記制御部は、前記周縁保持部に前記基板を保持させながら前記基板の前記中心領域を前記研磨ヘッドにより研磨させる中心研磨制御を更に実行する、請求項1~4のいずれか一項記載の基板処理装置。
  6. 前記第三駆動部は、前記第二軸に平行な第三軸周りの円軌道に沿って前記第二軸を移動させる、請求項1~5のいずれか一項記載の基板処理装置。
  7. 前記外周領域を横断する軌跡に沿って前記研磨ヘッドを移動させる際に、前記制御部は、前記第一軸と前記第三軸との間隔が前記第二軸と前記第三軸との間隔よりも大きい状態を保つように前記研磨部を制御する、請求項記載の基板処理装置。
  8. 前記研磨部は、前記主面に対して研磨とは別の処理を施す処理部を更に備え、
    前記第三駆動部は、前記第二軸と共に前記処理部を移動させるように構成されており、
    前記制御部は、前記第三駆動部により、所定の処理位置に前記研磨ヘッドが配置される状態と、前記処理位置に前記処理部が配置される状態とを切り替える、請求項1~7のいずれか一項記載の基板処理装置。
  9. 前記外周領域を横断する軌跡に沿って前記研磨ヘッドを移動させる際に、前記制御部は、前記第二駆動部によって前記第一軸を移動させるように前記研磨部を制御する、請求項1~8のいずれか一項記載の基板処理装置。
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