JP2024064958A - 基板洗浄部材、基板処理装置、及び、基板洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板に対する処理の効率化を図る。【解決手段】本開示の一側面に係る基板洗浄部材は、第1接触面を有し、第1接触面が基板の主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄又は研磨することが可能な第1部材と、第2接触面を有し、第2接触面が主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄可能な第2部材と、軸線が延びる軸方向において、第2接触面が第1接触面よりも突出するように第2部材を支持する下層部材と、第1部材、第2部材、及び、下層部材を支持する基台と、を備える。第2接触面は、第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、下層部材は、第2部材が主面から接触力を受けた際に、軸方向において第2接触面の位置が第1接触面の位置に近づくように、第2部材に比べて柔らかい材料で形成されている。【選択図】図5
Description
本開示は、基板洗浄部材、基板処理装置、及び、基板洗浄方法に関する。
特許文献1には、基板の裏面を洗浄する装置として、基板がスピンチャックに保持されているときに、基板の裏面に接触して洗浄する洗浄部材に係る構成が開示されている。
本開示は、基板に対する処理の効率化に有用な基板洗浄部材、基板処理装置、及び、基板洗浄方法を提供する。
本開示の一側面に係る基板洗浄部材は、外縁が所定の軸線まわりの円周に沿うように形成された第1接触面を有し、第1接触面が基板の主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄又は研磨することが可能な第1部材と、第1接触面の外側又は内側において外縁が円周に沿うように形成された第2接触面を有し、第2接触面が主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄可能な第2部材と、軸線が延びる軸方向において、第2接触面が第1接触面よりも突出するように第2部材を支持する下層部材と、第1部材、第2部材、及び、下層部材を支持する基台と、を備える。第2接触面は、第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、下層部材は、第2部材が主面から接触力を受けた際に、軸方向において第2接触面の位置が第1接触面の位置に近づくように、第2部材に比べて柔らかい材料で形成されている。
本開示によれば、基板に対する処理の効率化に有用な基板洗浄部材、基板処理装置、及び、基板洗浄方法が提供される。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。一部の図面にはX軸、Y軸、及びZ軸により規定される直交座標系が示される。以下の実施形態では、Z軸が上下方向に対応し、X軸及びY軸が水平方向に対応する。Z軸正方向が鉛直上向きに対応し、Z軸負方向が鉛直下向きに対応する。
[基板処理装置]
図1に示される基板処理システム1(基板処理装置)は、ワークWに対し、感光性被膜の形成、当該感光性被膜の露光、及び当該感光性被膜の現像を施すシステムである。処理対象のワークWは、例えば基板、あるいは所定の処理が施されることで膜又は回路等が形成された状態の基板である。当該基板は、一例として、シリコンウェハである。ワークW(基板)は、円形であってもよい。ワークWは、ガラス基板、マスク基板、又はFPD(Flat Panel Display)などであってもよい。
図1に示される基板処理システム1(基板処理装置)は、ワークWに対し、感光性被膜の形成、当該感光性被膜の露光、及び当該感光性被膜の現像を施すシステムである。処理対象のワークWは、例えば基板、あるいは所定の処理が施されることで膜又は回路等が形成された状態の基板である。当該基板は、一例として、シリコンウェハである。ワークW(基板)は、円形であってもよい。ワークWは、ガラス基板、マスク基板、又はFPD(Flat Panel Display)などであってもよい。
ワークWの縁にベベル(面取り)が存在する場合、本開示におけるワークWの「表面」には、ワークWの表面側から見たときのベベル部分も含まれ、ワークWの「裏面」には、ワークWの裏面側から見たときのベベル部分も含まれる。ワークWの表面(以下、「表面Wa」と表記する。)は、ワークWにおける一対の主面のうちの感光性被膜が形成される主面である。ワークWの裏面(以下、「裏面Wb」と表記する。)は、上記一対の主面のうちの表面Waとは反対側の主面である。感光性被膜は、例えばレジスト膜である。
図1及び図2に示されるように、基板処理システム1は、塗布現像装置2と、露光装置3と、制御装置100と、を備える。露光装置3は、ワークW(基板)に形成されたレジスト膜(感光性被膜)を露光する装置である。具体的には、露光装置3は、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。エネルギー線は、例えば、電離放射線、又は非電離放射線などであってもよい。
塗布現像装置2(基板処理装置)は、露光装置3による露光処理前に、ワークWの表面Waにレジストを塗布してレジスト膜を形成する処理を行う。塗布現像装置2は、レジスト膜を形成する処理に加えて、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行ってもよい。現像処理前のレジスト膜の露光対象部分には、露光装置3によって選択的にエネルギー線が照射されている。塗布現像装置2は、例えば、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インタフェースブロック6と、研磨ユニット20とを備える。
キャリアブロック4は、塗布現像装置2内へのワークWの導入及び塗布現像装置2内からのワークWの導出を行う。キャリアブロック4は、例えば、ワークW用の複数のキャリアCを支持可能であり、受け渡しアームを含む搬送装置A1を内蔵している。キャリアCは、例えば円形の複数枚のワークWを収容する。搬送装置A1は、キャリアCからワークWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からワークWを受け取ってキャリアC内に戻す。処理ブロック5は、処理モジュール11,12,13,14を有する。
処理モジュール11は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール11は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりワークWの表面Wa上に下層膜を形成する。液処理ユニットU1は、下層膜形成用の処理液をワークWの表面Waに供給し、その処理液をワークWの表面Wa上に塗布する。熱処理ユニットU2は、下層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール12は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール12は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により下層膜上にレジスト膜を形成する。液処理ユニットU1は、レジスト膜形成用の処理液をワークWの表面Waに供給し、その処理液を下層膜上に塗布する。熱処理ユニットU2は、レジスト膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール13は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール13は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりレジスト膜上に上層膜を形成する。液処理ユニットU1は、上層膜形成用の処理液をワークWの表面Waに供給し、その処理液をレジスト膜上に塗布する。熱処理ユニットU2は、上層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール14は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール14は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により、露光処理が施されたレジスト膜の現像処理及び現像処理に伴う熱処理を行う。液処理ユニットU1は、現像液を用いた液処理(現像処理)をワークWに対して施すユニットである。液処理ユニットU1は、露光済みのワークWの表面Wa上に現像液を供給して、ワークWの表面Wa上に形成されたレジスト膜の現像処理を行う。液処理ユニットU1は、現像液による現像を行った後、ワークWの表面Wa上の現像液をリンス液により洗い流す。熱処理ユニットU2は、現像処理に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、現像前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、及び現像後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームを含む搬送装置A7が設けられている。搬送装置A7は、棚ユニットU10のセル同士の間でワークWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインタフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インタフェースブロック6は、露光装置3との間でワークWの受け渡しを行う。例えばインタフェースブロック6は、受け渡しアームを含む搬送装置A8を内蔵しており、露光装置3に接続されている。搬送装置A8は、棚ユニットU11に配置されたワークWを研磨ユニット20に搬送し、研磨ユニット20により研磨されたワークWを露光装置3に渡す。搬送装置A8は、露光装置3からワークWを受け取って棚ユニットU11に戻す。なお、研磨ユニット20の詳細については後述する。
制御装置100は、塗布現像装置2に含まれる各種の装置(ユニット)を制御する。制御装置100は、1以上の制御用コンピュータにより構成される。制御装置100が複数の制御用コンピュータで構成される場合に、これらの複数の制御用コンピュータが、互いに通信可能に接続されてもよい。
制御装置100は、機能上の構成として、例えば、記憶部と制御部とを有する。制御装置100の記憶部は、塗布現像装置2に含まれる各種ユニット及び各種装置を動作させるためのプログラムを記憶している。制御装置100の記憶部は、各種のデータ(例えば、塗布現像装置2に含まれる研磨ユニット20等の処理ユニットを動作させるための信号に係る情報)、及び各ユニットに設けられたセンサ等からの情報も記憶している。
制御装置100の記憶部は、例えば半導体メモリ、光記録ディスク、磁気記録ディスク、又は、光磁気記録ディスクである。当該プログラムは、制御装置100の記憶部とは別体の外部記憶装置、又は伝播信号などの無形の媒体にも含まれ得る。これらの他の媒体から制御装置100の記憶部に当該プログラムをインストールして、制御装置100の記憶部に当該プログラムを記憶させてもよい。制御装置100の制御部は、記憶部から読み出したプログラムに基づいて、塗布現像装置2に含まれる各種ユニット及び各種装置の動作を制御する。
制御装置100は、例えば以下の手順で、1枚のワークWに対する塗布現像処理を実行するように塗布現像装置2を制御する。まず制御装置100は、キャリアC内のワークWを棚ユニットU10に搬送するように搬送装置A1を制御し、このワークWを処理モジュール11用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール11内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置100は、このワークWの表面Wa上に下層膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、下層膜が形成されたワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWを処理モジュール12用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール12内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置100は、このワークWの下層膜上にレジスト膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、ワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWを処理モジュール13用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール13内の各ユニットに搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置100は、このワークWのレジスト膜上に上層膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、ワークWを棚ユニットU11に搬送するように搬送装置A3を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU11のワークWを研磨ユニット20に搬入し、研磨ユニット20により研磨が行われたワークWを露光装置3に送り出すように搬送装置A8を制御する。その後制御装置100は、露光処理が施されたワークWを露光装置3から受け入れて、棚ユニットU11における処理モジュール14用のセルに配置するように搬送装置A8を制御する。
次に制御装置100は、棚ユニットU11のワークWを処理モジュール14内の各ユニットに搬送するように搬送装置A3を制御し、このワークWのレジスト膜に現像処理を施すように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置100は、ワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWをキャリアC内に戻すように搬送装置A7及び搬送装置A1を制御する。以上で1枚のワークWについての塗布現像処理が完了する。制御装置100は、他の複数のワークWそれぞれについても、同様に上記塗布現像処理を実行する。
なお、基板処理装置の具体的な構成は、以上に例示した基板処理システム1の構成に限られない。例えば、図2に示される例とは異なり、研磨ユニット20が、処理モジュール11,12,13,14のいずれかに設けられてもよく、塗布現像装置2の外に設けられてもよい。
(研磨ユニット)
続いて、図3~図6を参照しながら、研磨ユニット20の一例について説明する。研磨ユニット20(基板処理装置)は、ワークWの裏面Wbに対して研磨処理と洗浄処理とを施すユニットである。研磨ユニット20は、研磨処理及び洗浄処理の両方を行うことが可能な研磨洗浄機構を備えており、研磨洗浄機構により裏面Wbに対する研磨処理を行った後に、研磨洗浄機構により裏面Wbに対する洗浄処理を行う。以下、図3及び図4に例示される研磨ユニット20に含まれる各部材について説明する。
続いて、図3~図6を参照しながら、研磨ユニット20の一例について説明する。研磨ユニット20(基板処理装置)は、ワークWの裏面Wbに対して研磨処理と洗浄処理とを施すユニットである。研磨ユニット20は、研磨処理及び洗浄処理の両方を行うことが可能な研磨洗浄機構を備えており、研磨洗浄機構により裏面Wbに対する研磨処理を行った後に、研磨洗浄機構により裏面Wbに対する洗浄処理を行う。以下、図3及び図4に例示される研磨ユニット20に含まれる各部材について説明する。
研磨ユニット20は、筐体21と、一対の吸着パッド24と、一対の支持板26と、枠体28と、スピンチャック22と、上部カップ29と、を有する。筐体21は、研磨ユニット20に含まれる各種の部材の少なくとも一部を収容する。筐体21は、上面が開口するように形成されている。図3に示される例では、筐体21の一対の側壁がX軸方向に沿って延びており、他の一対の側壁がY軸方向に沿って延びている。
一対の(2つの)吸着パッド24は、ワークWを保持する基板保持部として機能する。一対の吸着パッド24は、ワークWが水平となるように、ワークWの裏面Wbを吸着により保持する。一対の吸着パッド24それぞれは、Y軸方向に沿って延びるように矩形状に形成されている。X軸方向において、一対の吸着パッド24は、スピンチャック22を挟むように配置されている。一対の吸着パッド24は、ワークWの裏面Wbにおける外周領域を保持する。
一対の支持板26は、一対の吸着パッド24に対応するように設けられており、一対の支持板26それぞれは、対応する吸着パッド24を支持する。一対の支持板26は、Y軸方向に沿って延びるように形成されており、支持板26のY軸方向における長さは、吸着パッド24のY軸方向における長さよりも長い。支持板26のY軸方向における両端は、枠体28に接続(固定)されている。枠体28は、水平方向(図3のY軸方向)及び上下方向(図3のZ軸方向)のそれぞれに移動自在に設けられている。枠体28には、枠体28をY軸方向及びZ軸方向のそれぞれ移動させる駆動機構が接続されている。
上部カップ29は、枠体28の上端に設けられている。上部カップ29は、円環状に形成されており、その上面には円形の開口部29aが形成されている。開口部29aの径は、ワークWの径よりも大きい。開口部29aを介して、研磨ユニット20の外に設けられた搬送装置(例えば、搬送装置A8)と一対の吸着パッド24との間でワークWの受け渡しが行われる。
スピンチャック22は、ワークWを保持する基板保持部として機能する。スピンチャック22は、一対の吸着パッド24からワークWを受け取り可能であり、ワークWが水平となるように、ワークWの裏面Wbを吸着により保持する。スピンチャック22は、ワークWの裏面Wbにおける外周領域の内側に位置する中央領域を保持する。スピンチャック22は、円板状に形成されており、スピンチャック22の径は、ワークWの径よりも小さい。
図4に示されるように、研磨ユニット20は、シャフト31と駆動機構32とを有する。スピンチャック22は、シャフト31を介して駆動機構32に接続されている。駆動機構32は、スピンチャック22の中心を通る鉛直な軸線まわりにスピンチャック22を回転させる。また、駆動機構32は、スピンチャック22を上下方向に沿って移動させる。詳細は後述するが、駆動機構32による上下方向の駆動により、スピンチャック22の上下方向の位置が変化することで、研磨洗浄機構50がスピンチャック22に保持されたワークWに接触した際に受ける力(接触力)を調節することができる。
研磨ユニット20は、複数の昇降ピン34を有する。複数の昇降ピン34は、平面視(上方から見ること)において、スピンチャック22を囲むように設けられている。複数の昇降ピン34は、昇降用の駆動機構によって昇降可能である。複数の昇降ピン34と、研磨ユニット20の外に設けられた搬送装置との間でワークWの受け渡しを行うことができる。
研磨ユニット20は、洗浄ノズル36、ガスノズル37、ノズルアーム38、及び、駆動機構39を有する。洗浄ノズル36は、スピンチャック22等の基板保持部に保持されたワークWの表面Waに対して洗浄液を供給する。洗浄液は、例えば純水である。ガスノズル37は、スピンチャック22等の基板保持部に保持されたワークWの表面Waに対して乾燥ガスを吹き付ける。乾燥ガスは、例えば、窒素ガス、又は清浄空気である。ノズルアーム38は、洗浄ノズル36及びガスノズル37を保持する。駆動機構39は、ノズルアーム38に接続されており、ノズルアーム38を上下方向及び水平方向(図3のY軸方向)に移動させる。
研磨ユニット20は、図4に示されるように、排液管42及び排気管44を有する。排液管42及び排気管44は、筐体21の底部に設けられている。排液管42は、ワークWに対する研磨処理及び洗浄処理を行う際に、筐体21内に供給される液体(上記洗浄液等)を筐体21の外に排出する。排気管44は、筐体21内の気体を筐体21の外に排出することで、筐体21内において下向きに流れる気流を形成する。
<基板洗浄部材>
研磨ユニット20は、研磨洗浄機構50を有する。研磨洗浄機構50は、ワークWに対して少なくとも洗浄処理を施す基板洗浄部材として機能する。以下、図5(a)等に例示される研磨洗浄機構50について説明する。図5(a)、図5(b)、及び図5(c)に示されるように、研磨洗浄機構50は、基台52と、研磨部60と、洗浄部70とを含む。基台52は、研磨部60及び洗浄部70を支持する部分である。研磨部60及び洗浄部70は、共に基台52に接続されている。
研磨ユニット20は、研磨洗浄機構50を有する。研磨洗浄機構50は、ワークWに対して少なくとも洗浄処理を施す基板洗浄部材として機能する。以下、図5(a)等に例示される研磨洗浄機構50について説明する。図5(a)、図5(b)、及び図5(c)に示されるように、研磨洗浄機構50は、基台52と、研磨部60と、洗浄部70とを含む。基台52は、研磨部60及び洗浄部70を支持する部分である。研磨部60及び洗浄部70は、共に基台52に接続されている。
基台52は、円板状に形成された底部54を含む。円板状の底部54の直径は、ワークWの直径よりも小さい。底部54は、その上面が水平となるように、研磨ユニット20の筐体21内に配置される。底部54には、その厚み方向において底部54を貫通する1以上の穴が形成されていてもよい。研磨ユニット20は、回転駆動機構48を有する。基台52には回転駆動機構48が接続されており、回転駆動機構48は、基台52を中心軸線Ax(軸線)まわりに回転させる。中心軸線Axは、底部54の上面に対して直交し、底部54の中心を通る仮想的なラインである。基台52が中心軸線Axまわりに回転することで、基台52に支持された研磨部60及び洗浄部70が、中心軸線Axまわりに回転する。
研磨部60は、ワークWの裏面Wbの少なくとも一部を研磨する部分である。研磨部60の下端は、底部54に接続されている。研磨部60は中心軸線Ax(軸線)まわりの円周に沿って延びるように環状に形成されている。研磨部60は、底部54の外縁部(外縁及びその近傍)に位置している。図5(b)には、中心軸線Axを通る平面で研磨洗浄機構50を切断した断面図が示されており、図5(c)には、図5(b)における断面図の一部が拡大されている。中心軸線Axが延びる方向(以下、「軸方向」という。)から見て、研磨部60の外縁が、底部54の外縁に略一致している。なお、中心軸線Axの軸方向は、図5(a)等ではZ軸方向に相当する。
研磨部60は、研磨部材62と、支持部材64とを含む。研磨部材62は、支持部材64の上に設けられており、支持部材64は、底部54の上面に接続されている。研磨部材62及び支持部材64は、接着剤等により互いに接続されている。研磨部材62及び支持部材64それぞれは、中心軸線Axまわりの円周に沿って延びるように環状に形成されている。
研磨部材62(第1部材)は、研磨面62aを含む。研磨面62a(第1接触面)は、研磨部材62のうちの支持部材64と接続される下面とは反対側の上面であり、ワークWの裏面Wbに対向する。研磨面62aの外縁及び内縁それぞれは、中心軸線Axまわりの円周に沿うように形成されている。研磨部材62は、研磨面62aがワークWの裏面Wbに対して接触した状態で裏面Wbに沿って移動することで、裏面Wbを研磨することが可能な部材である。研磨部材62のうちの少なくとも研磨面62aは、裏面Wbを研磨することが可能な材料で形成されており、その材料の一例として、発泡ウレタン及び不織布が挙げられる。
研磨面62aは、中心軸線Axの軸方向から見て、中心軸線Axまわりの円周において分割された複数の部分から構成されてもよい。本開示において、環状に形成されているとは、円周上において連続して形成されている場合だけでなく、いくつかの部分に分割されるように不連続に形成されている場合も含む。図5(a)に示される例では、研磨面62aが、上記円周上において4つの部分に分割されている。
支持部材64は、研磨部材62を支持する部材である。支持部材64の軸方向における長さ(厚み)は、研磨部材62の軸方向における長さ(厚み)よりも大きい。支持部材64の幅は、研磨部材62の幅に略一致していてもよい。幅同士が略一致するとは、一方の幅の大きさが、他方の幅の0.95倍~1.05倍、又は0.98倍~1.02倍であることを意味する。研磨部材62の幅、及び、支持部材64の幅は、中心軸線Axまわりの円周の径方向(中心軸線Axを中心とする円の径方向)における各部材の大きさで定義される。研磨部材62の幅、及び、支持部材64の幅は、中心軸線Axまわりの円周のいずれの位置においても略一定であり、中心軸線Axの軸方向のいずれの位置においても略一定である。
洗浄部70は、ワークWの裏面Wbの少なくとも一部を洗浄する部分である。洗浄部70は、研磨部60の内側において、中心軸線Axまわりの円周に沿って延びるように環状(円筒状)に形成されている。中心軸線Axの軸方向から見て、洗浄部70の外周面は、研磨部60に囲まれている。中心軸線Axと洗浄部70との間の最短距離は、中心軸線Axと研磨部60との間の最短距離も小さい。中心軸線Axまわりの円周の径方向において、洗浄部70と研磨部60との間には隙間が形成されている。
洗浄部70は、洗浄部材72と、中層部材74と、下層部材76とを含む。洗浄部材72は、中層部材74を介して下層部材76の上に設けられており、下層部材76は、底部54の上面に接続されている。洗浄部材72及び中層部材74は、接着剤等により互いに接続されている。中層部材74及び下層部材76は、接着剤等により互いに接続されている。洗浄部材72、中層部材74、及び下層部材76それぞれは、中心軸線Axまわりの円周に沿って延びるように環状に形成されている。
洗浄部材72(第2部材)は、洗浄面72aを含む。洗浄面72a(第2接触面)は、洗浄部材72のうちの中層部材74と接続される下面とは反対側の上面であり、ワークWの裏面Wbと対向する。洗浄面72aの外縁及び内縁それぞれは、研磨部材62の研磨面62aの内側において、中心軸線Axまわりの円周に沿うように形成されている。洗浄部材72は、洗浄面72aがワークWの裏面Wbに対して接触した状態で裏面Wbに沿って移動することで、裏面Wbを洗浄することが可能な部材である。洗浄面72aは、中心軸線Axの軸方向から見て、中心軸線Axまわりの円周において分割された複数の部分から構成されてもよい。
洗浄部材72は、裏面Wbを洗浄することが可能な材料で形成されている。洗浄部材72は、研磨部材62とは異なる材料で形成されており、その一例として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリプロピレン、及びナイロンが挙げられる。洗浄部材72の洗浄面72aは、研磨部材62の研磨面62aに比べて、表面粗さ及び硬度(表面硬度)の少なくとも一方が異なるように形成されている。洗浄面72aと研磨面62aとの間において、表面粗さ及び硬度のどちらか一方が互いに異なり、又は、表面粗さ及び硬度の双方が互いに異なる。洗浄面72a及び研磨面62aそれぞれの表面粗さは、例えば、算術平均粗さRaによって定義される。洗浄面72aの表面粗さは、研磨面62aの表面粗さよりも大きくてもよく、小さくてもよい。洗浄面72a及び研磨面62aそれぞれの硬度は、例えば、ビッカース硬さで定義される。洗浄面72aの硬度は、研磨面62aの硬度よりも低くてもよい。
中層部材74は、洗浄部材72と下層部材76との間に配置されている。中層部材74は、板状に形成されている。中層部材74は、洗浄部材72及び下層部材76に比べて硬い材料で形成されていてもよく、例えば、硬質プラスチック(硬質樹脂)で形成されている。中層部材74の硬さは、洗浄部材72よりも硬く、且つ、下層部材76よりも硬い。中層部材74を形成する材料の一例として、ポリスチレン、ABS樹脂、及びポリアミド等が挙げられる。中層部材74の中心軸線Axの軸方向における長さ(中層部材74の厚さ)は、洗浄部材72の上記軸方向における長さよりも小さくてもよい。中層部材74の厚さは、下層部材76の上記軸方向における長さよりも小さくてもよい。中層部材74が洗浄部材72及び下層部材76に比べて硬い材料で形成されている場合、洗浄部70全体の剛性が高くなる。
中心軸線Axの軸方向において、中層部材74の下端(下面)は、研磨面62aよりも上方に位置する。この場合、中層部材74の下端と底部54との間の上記軸方向における距離は、研磨面62aと底部54との間の上記軸方向における距離よりも大きい。図5(c)に示される例とは異なり、中心軸線Axの軸方向において、中層部材74の少なくとも一部の位置が、研磨面62aと同じ高さに位置していてもよい。研磨部60及び洗浄部70に含まれる各種部材の高さ(高さ位置)は、中心軸線Axの軸方向における底部54までの最短距離で定義される。以上に説明した中層部材74と研磨面62aとの種々の位置関係は、洗浄部材72及び研磨部材62にいずれの外力も作用していない状態での互いに位置関係である。
下層部材76は、中層部材74を介して洗浄部材72を支持する部材である。下層部材76は、中心軸線Axの軸方向において、洗浄面72aが研磨面62aよりも突出するように洗浄部材72を支持する。洗浄面72aと底部54との間の上記軸方向における距離は、研磨面62aと底部54との間の上記軸方向における距離よりも大きい。下層部材76の上記軸方向における長さは、洗浄部材72の上記軸方向における長さよりも大きい。例えば、下層部材76の上記軸方向における長さは、洗浄部材72の上記軸方向における長さの1.5倍~10倍、又は、2倍~5倍である。
下層部材76は、洗浄部材72に比べて柔らかい材料で形成されている。下層部材76は、中心軸線Axの軸方向において伸縮自在となる材料で形成されている。下層部材76は、洗浄部材72が裏面Wbから接触力を受けた際に、中心軸線Axの軸方向において、洗浄面72aの位置(高さ位置)が、研磨面62aの位置(高さ位置)に近づく程度に収縮する。具体的には、洗浄部材72に裏面Wbから下向きの接触力が作用した際に、上記軸方向において、洗浄面72aの位置が研磨面62aの位置に略一致し、洗浄面72aに加えて研磨面62aが裏面Wbに接触可能となる程度に、下層部材76が収縮する。
洗浄部材72及び下層部材76それぞれは、気孔(微細孔)を含む材料によって形成されてもよい。下層部材76における気孔径は、洗浄部材72における気孔径よりも大きくてもよい。下層部材76が洗浄部材72に比べて柔らかくなるように、洗浄部材72及び下層部材76それぞれの気孔径が選定されてもよい。洗浄部材72及び下層部材76は、互いに気孔径が異なる同じ(同じ種類の)材料で形成されてもよい。洗浄部材72及び下層部材76それぞれは、例えば、PVAスポンジである。一例では、洗浄部材72が、気孔径(ポアサイズ)が30μm~150μmであるPVAで形成され、下層部材76が、気孔径(ポアサイズ)が150μm~500μmであるPVAで形成されてもよい。洗浄部材72及び下層部材76それぞれの気孔径は、平均気孔径で定義されてもよく、例えば、電子顕微鏡による非接触の計測によって測定される。
洗浄部材72の幅、中層部材74の幅、及び、下層部材76の幅は、互いに略一致する。洗浄部材72、中層部材74、及び下層部材76それぞれの幅は、中心軸線Axまわりの円周の径方向における各部材の大きさで定義される。洗浄部材72、中層部材74、及び下層部材76それぞれの幅は、中心軸線Axまわりの円周のいずれの位置においても略一定であり、中心軸線Axの軸方向のいずれの位置においても略一定である。下層部材76の幅は、研磨部60の支持部材64の幅よりも小さい。
ここで、上記軸方向における長さに対する上記径方向における幅(長さ)に対する比を「アスペクト比」と定義する。洗浄部70(洗浄部材72、中層部材74、及び下層部材76から成る部分)のアスペクト比は、一例では、0.6以下、0.5以下、又は、0.4以下である。洗浄部70のアスペクト比は、下層部材76の上記径方向における幅を、下層部材76の下端と洗浄面72aとの間の上記軸方向における最短距離で除算することで求められる。洗浄部70のアスペクト比は、研磨部60のアスペクト比よりも小さい。
図6(a)には、図5(c)と同様に、洗浄面72a及び研磨面62aがワークWの裏面Wbに対向し、且つ、洗浄面72a及び研磨面62aのいずれも裏面Wbに接触していない状態(以下、「非接触状態」という。)が示されている。非接触状態では、上述したように、研磨面62aに比べて洗浄面72aが上方に突出している。非接触状態から、裏面Wbを研磨洗浄機構50(洗浄面72a及び研磨面62a)に徐々に近づけていくと、洗浄面72aが上方に突出しているので、裏面Wbが、研磨面62aには接触せずに洗浄面72aに接触する。裏面Wbが洗浄面72aに接触することで、洗浄面72a(洗浄面72aを含む洗浄部70)に対して、下向きの接触力(底部54に向かう外力)が作用する。
洗浄面72aに対して下向きの接触力が加わると、洗浄部70のうちの少なくとも下層部材76が縮み(押し潰されて)、洗浄面72aの上記軸方向における位置が徐々に下がる。洗浄面72aに対して裏面Wbから下向きに押圧され続けると、図6(b)に示されるように、裏面Wbに洗浄面72aが接触した状態が維持されたまま、裏面Wbに研磨面62aが更に接触する。すなわち、ワークWの裏面Wbに洗浄面72a及び研磨面62aの双方が接触した状態(以下、「第1接触状態」という。)となる。
第1接触状態から、裏面Wbを洗浄面72a及び研磨面62aから徐々に遠ざけると、洗浄部70のうちの少なくとも下層部材76が、元の大きさ(非接触状態での大きさ)に復帰しようとして伸びる。これにより、図6(c)に示されるように、洗浄面72aが接触した状態が維持されたまま、研磨面62aが裏面Wbから離れて接触状態が解除される。すなわち、ワークWの裏面Wbに洗浄面72aが接触し、研磨面62aが接触していない状態(以下、「第2接触状態」という。)となる。そして、第2接触状態から、裏面Wbを洗浄面72a及び研磨面62aから更に遠ざけると、洗浄面72aが裏面Wbから離れて接触状態が解除される。すなわち、図6(a)に示される上記非接触状態となる。
図3及び図4に戻り、研磨ユニット20は、支持体90と、駆動機構92と、洗浄液ノズル96と、ガスノズル98と、を有する。支持体90は、筐体21内において研磨洗浄機構50を支持する部材である。駆動機構92は、水平な一方向(図3におけるX軸方向)に沿って支持体90を移動させる。支持体90がX軸方向において移動することで、支持体90に支持されている研磨洗浄機構50のX軸方向における位置が変化する。
洗浄液ノズル96及びガスノズル98は、支持体90の先端に設けられる。洗浄液ノズル96は、その吐出口が裏面Wbに対して対向するように配置され、裏面Wbに対して洗浄液を供給する。洗浄液ノズル96により供給される洗浄液は、研磨部60の研磨により生じる研磨屑、及び、洗浄部70による洗浄で除去されるパーティクルを洗い流すための液体である。洗浄液ノズル96により供給される洗浄液は、例えば純水である。ガスノズル98は、その吐出口が裏面Wbに対して対向するように配置され、裏面Wbに対してガス(気体)を供給する。ガスノズル98は、裏面Wbの洗浄後において裏面Wbに付着している洗浄液を乾燥させるためのガスを裏面Wbに供給する(吹き付ける)。ガスノズル98から供給されるガスは、例えば窒素ガスである。
[基板洗浄方法]
続いて、図7~図11を参照しながら、基板洗浄方法の一例として、少なくとも研磨ユニット20を制御する制御装置100が実行する一連の処理を説明する。一連の処理の実行前において、吸着パッド24の上面は、研磨洗浄機構50の上面よりも高い位置に配置されており、スピンチャック22の上面は、研磨洗浄機構50の上面よりも低い位置に配置されている。
続いて、図7~図11を参照しながら、基板洗浄方法の一例として、少なくとも研磨ユニット20を制御する制御装置100が実行する一連の処理を説明する。一連の処理の実行前において、吸着パッド24の上面は、研磨洗浄機構50の上面よりも高い位置に配置されており、スピンチャック22の上面は、研磨洗浄機構50の上面よりも低い位置に配置されている。
最初に、制御装置100は、ステップS01を実行する。ステップS01では、例えば、制御装置100が、処理対象のワークWが、研磨ユニット20の筐体21内に搬入されるように、搬送装置A8及び研磨ユニット20を制御する。一例では、制御装置100は、ワークWが上部カップ29の上方に搬送されるように搬送装置A8を制御した後に、ワークWを受け取るように複数の昇降ピン34を上昇させる。そして、制御装置100は、一対の吸着パッド24に受け渡されるように、ワークWを保持した状態の複数の昇降ピン34を下降させる。これにより、図8に示されるように、ワークWが一対の吸着パッド24によって保持される。また、研磨洗浄機構50における研磨部60の研磨面62aと洗浄部70の洗浄面72aが、上記非接触状態において、ワークWの裏面Wbに対向する。
次に、制御装置100は、ステップS02を実行する。ステップS02では、例えば、制御装置100が、第1研磨工程を実行するように研磨ユニット20を制御する。第1研磨工程において、制御装置100は、最初に、非接触状態から、研磨面62a及び洗浄面72aの双方が裏面Wbに接触する上記第1接触状態に遷移するように研磨ユニット20を制御する。一例では、制御装置100が一対の吸着パッド24を下降させていくことで、最初に、洗浄部材72の洗浄面72aが裏面Wbに接触する。
そして、洗浄面72aが裏面Wbに接触した後も、制御装置100により吸着パッド24の下降が継続されると、洗浄部材72の下層部材76が押し縮められ、洗浄面72aの高さ位置が、研磨面62aの高さ位置に近づいていく。制御装置100により吸着パッド24の下降が更に継続されると、研磨面62aも裏面Wbに接触し、上記第1接触状態に遷移する。図9には、第1接触状態に遷移した状態が例示されている。第1接触状態に遷移させるまでに一対の吸着パッド24を下降させる量は、予め試験により測定されて設定されてもよい。
第1接触状態に遷移した後、制御装置100は、洗浄液ノズル96から洗浄液を裏面Wbに対して供給し、研磨洗浄機構50の基台52を中心軸線Axまわりに回転させるように研磨ユニット20を制御する。そして、制御装置100は、図10に示されるように、吸着パッド24をワークWと共にY軸方向に沿って移動させながら、駆動機構92により研磨洗浄機構50をX軸方向に往復移動させるように研磨ユニット20を制御する。これにより、研磨面62aが、裏面Wbに接触した状態で裏面Wbに沿って移動しながら、裏面Wbの一対の吸着パッド24の間に位置する領域(外周部分を除いた領域)に対して研磨処理が施される。以上のように、研磨洗浄機構50をX軸方向に移動させる駆動機構92、及び、基台52を回転させる回転駆動機構48は、一対の吸着パッド24に保持されたワークWの裏面Wbに沿って研磨面62a及び洗浄面72aを移動させる駆動部として機能する。
次に、制御装置100は、ステップS03を実行する。ステップS03では、例えば、制御装置100が、第1洗浄工程を実行するように研磨ユニット20を制御する。第1洗浄工程において、制御装置100は、最初に、上記第1接触状態から、研磨面62aが裏面Wbに接触せずに、洗浄面72aが裏面Wbに接触する上記第2接触状態に遷移するように研磨ユニット20を制御する。一例では、制御装置100が駆動機構92により研磨洗浄機構50を下降させて、研磨洗浄機構50を裏面Wbから遠ざけていくことで、洗浄面72aが接触した状態のまま、裏面Wbから研磨面62aが離れる。これにより、上記第1接触状態から上記第2接触状態に遷移する。図11には、第2接触状態に遷移した状態が例示されている。第2接触状態に遷移させるまでに研磨洗浄機構50を下降させる量は、予め試験により測定されて設定されてもよい。
第2接触状態に遷移した後、制御装置100は、洗浄液ノズル96から洗浄液を裏面Wbに対して供給し、研磨洗浄機構50の基台52を中心軸線Axまわりに回転させるように研磨ユニット20を制御する。そして、制御装置100は、ステップS02での研磨処理と同様に、吸着パッド24をワークWと共にY軸方向に沿って移動させながら、駆動機構92により研磨洗浄機構50をX軸方向に往復移動させるように研磨ユニット20を制御する。これにより、洗浄部材72の洗浄面72aが、裏面Wbに接触した状態で裏面Wbに沿って移動しながら、裏面Wbの一対の吸着パッド24の間に位置する領域(外周部分を除いた領域)に対して洗浄処理が施される。洗浄処理後、制御装置100は、第2接触状態から、非接触状態に遷移するように研磨ユニット20を制御する。
次に、制御装置100は、ステップS04を実行する。ステップS04では、例えば、制御装置100が、一対の吸着パッド24からスピンチャック22にワークWが受け渡されるように研磨ユニット20を制御する。一例では、制御装置100は、一対に吸着パッド24に保持されたワークWの中心と、スピンチャック22の中心とが略一致した状態で、スピンチャック22を上昇させるように研磨ユニット20を制御する。これにより、スピンチャック22がワークWを受け取り、ワークWがスピンチャック22に保持された状態となる。
次に、制御装置100は、ステップS05を実行する。ステップS05では、例えば、制御装置100が、第2研磨工程を実行するように研磨ユニット20を制御する。一例では、制御装置100は、スピンチャック22に保持されたワークWの裏面Wbの外周部分に研磨面62a及び洗浄面72aが対向した状態において、上記非接触状態から上記第1接触状態に遷移させるように研磨ユニット20を制御する。
第1接触状態に遷移した後、制御装置100は、洗浄液ノズル96から洗浄液を裏面Wbに対して供給し、研磨洗浄機構50の基台52を中心軸線Axまわりに回転させるように研磨ユニット20を制御する。そして、制御装置100は、スピンチャック22に保持されたワークWをスピンチャック22の回転軸まわりに回転させ、駆動機構92により研磨洗浄機構50をX軸方向に往復移動させるように研磨ユニット20を制御する。これにより、研磨面62aが、裏面Wbに接触した状態で裏面Wbに沿って移動しながら、裏面Wbの外周部分に対して研磨処理が施される。スピンチャック22の回転により、裏面Wbに対する研磨面62a及び洗浄面72aの相対的な位置が変化する。そのため、スピンチャック22を回転させる駆動機構も、スピンチャック22に保持されたワークWの裏面Wbに沿って研磨面62a及び洗浄面72aを移動させる駆動部として機能する。
次に、制御装置100は、ステップS06を実行する。ステップS06では、例えば、制御装置100が、第2洗浄工程を実行するように研磨ユニット20を制御する。第2洗浄工程において、制御装置100は、最初に、上記第1接触状態から上記第2接触状態に遷移するように研磨ユニット20を制御する。
第2接触状態に遷移した後、制御装置100は、洗浄液ノズル96から洗浄液を裏面Wbに対して供給し、研磨洗浄機構50の基台52を中心軸線Axまわりに回転させるように研磨ユニット20を制御する。そして、制御装置100は、ステップS05での研磨処理と同様に、ワークWをスピンチャック22の回転軸まわりに回転させながら、駆動機構92により研磨洗浄機構50をX軸方向に往復移動させるように研磨ユニット20を制御する。これにより、洗浄部材72の洗浄面72aが、裏面Wbに接触した状態で裏面Wbに沿って移動しながら、裏面Wbの外周部分に対して洗浄処理が施される。洗浄処理後、制御装置100は、第2接触状態から、非接触状態に遷移するように研磨ユニット20を制御する。
なお、制御装置100は、ステップS02,S03,S05,S06の少なくとも一部と並行して、洗浄ノズル36からワークWの表面Waに対して洗浄液が供給されるように研磨ユニット20を制御してもよい。ステップS06が実行された後、制御装置100は、ワークWを保持した状態のスピンチャック22の回転を継続するように研磨ユニット20を制御してもよい。制御装置100は、スピンチャック22の回転を継続させつつ、ガスノズル37から乾燥のためのガスを表面Waに対して供給し、ガスノズル98から乾燥のためのガスを裏面Wbに供給するように研磨ユニット20を制御してもよい。これにより、ワークWの表面Wa及び裏面Wbにおいて洗浄液が除去される。
次に、制御装置100は、ステップS07を実行する。ステップS07では、例えば、制御装置100が、ワークWが研磨ユニット20から搬出されるように、研磨ユニット20及び搬送装置A8を制御する。一例では、制御装置100は、スピンチャック22からワークWを受け取るように複数の昇降ピン34を上昇させた後に、複数の昇降ピン34から搬送装置A3に受け渡されるように研磨ユニット20及び搬送装置A3を制御する。以上により、1枚のワークWについて、研磨処理と洗浄処理とを含む基板洗浄処理が終了する。
[変形例]
研磨ユニット20は、図12に示されるように、研磨洗浄機構50に代えて研磨洗浄機構50Aを有してもよい。研磨洗浄機構50A(基板洗浄部材)は、洗浄部70に代えて洗浄部70Aを含む点において研磨洗浄機構50と相違する。洗浄部70Aは、洗浄部材72と、中層部材74とを含み、下層部材76に代えて、下層部材78を含む。下層部材78は、上下に並ぶ上部78a及び下部78bを含む。上部78aは、中心軸線Axまわりの円周の径方向における幅(長さ)が、洗浄部材72の洗浄面72aから離れるにつれて大きくなるように形成されている。下部78bの幅は、中心軸線Axが延びる軸方向における位置が異なっていても略一定である。上部78aの下端における外縁(外周縁)、及び、下部78bの外縁(外周面)は、支持部材64の内周面に接触している。
研磨ユニット20は、図12に示されるように、研磨洗浄機構50に代えて研磨洗浄機構50Aを有してもよい。研磨洗浄機構50A(基板洗浄部材)は、洗浄部70に代えて洗浄部70Aを含む点において研磨洗浄機構50と相違する。洗浄部70Aは、洗浄部材72と、中層部材74とを含み、下層部材76に代えて、下層部材78を含む。下層部材78は、上下に並ぶ上部78a及び下部78bを含む。上部78aは、中心軸線Axまわりの円周の径方向における幅(長さ)が、洗浄部材72の洗浄面72aから離れるにつれて大きくなるように形成されている。下部78bの幅は、中心軸線Axが延びる軸方向における位置が異なっていても略一定である。上部78aの下端における外縁(外周縁)、及び、下部78bの外縁(外周面)は、支持部材64の内周面に接触している。
研磨ユニット20は、図13に示されるように、研磨洗浄機構50に代えて研磨洗浄機構50Bを有してもよい。研磨洗浄機構50B(基板洗浄部材)は、研磨部60に代えて研磨部60Bを含む点において研磨洗浄機構50と相違する。研磨部60Bは、研磨部材62及び支持部材64に加えて、中層部材63を含む。中層部材63は、研磨部材62と支持部材64との間に配置されている。研磨部材62及び中層部材63は、接着剤等により互いに接続されている。中層部材63及び支持部材64は、接着剤等により互いに接続されている。中層部材63は、研磨部材62及び支持部材64と同様に、中心軸線Axまわりの円周に沿って延びるように環状に形成されている。
中層部材63は、板状に形成されていてもよい。中層部材63の厚さは、0.1mm~4.0mm程度であってもよい。中層部材63は、研磨部材62に比べて柔らかく、且つ、支持部材64に比べて硬い材料で形成されている。すなわち、中層部材63の硬度は、研磨部材62の硬度よりも低く、且つ、支持部材64の硬度よりも高い。中層部材63は、樹脂材料によって形成されていてもよい。中層部材63を形成する樹脂材料は、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、ウレタン、又はポリカーボネート等である。中層部材63は、互いに異なる材料で形成された複数の部材が積層されて構成されてもよい。
上記円周の径方向における研磨部60と洗浄部70,70Aとの互いに位置関係は、上述した例に限られない。洗浄部70,70Aが、研磨部60の外側に配置されていてもよい。この場合、洗浄部材72の洗浄面72aは、研磨部材62の研磨面62aの外側に位置する。
研磨部60及び洗浄部70,70Aのうちの内側に位置する部材が、環状(円筒状)ではなく、円板状(中実の円柱状)に形成されてもよい。この場合、内側に位置する部材の上面(研磨面62a又は洗浄面72a)が、連続した円形に形成されてもよく、扇状に形成された複数の部分に分割されていてもよい。いずれの場合であっても、内側に位置する研磨面62a又は洗浄面72aの外縁は、中心軸線Axまわりの円周に沿うように形成される。
塗布現像装置2は、研磨洗浄機構50と同様に構成され、研磨処理を行う機能を有さずに、2種類の洗浄処理を行う機能を有する洗浄機構(基板洗浄部材)を備えてもよい。この洗浄機構は、研磨洗浄機構50と同様の構成において、研磨部60に代えて、洗浄部70とは別の洗浄部を有する。別の洗浄部は、研磨部60と同様に、洗浄部70の外側において環状(円筒状)に形成されていてもよい。別の洗浄部は、洗浄面として機能する別の洗浄面(第1接触面)を含む別の洗浄部材を有する。別の洗浄部材(第1部材)は、別の洗浄面が裏面Wbに対して接触した状態で裏面Wbに沿って移動することで裏面Wbを洗浄することが可能である。洗浄部材72の洗浄面72aと別の洗浄面との間では、表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なる。研磨処理を行う機能を有さない洗浄機構は、裏面Wbに代えて又は加えて、ワークWの表面Waに対する洗浄処理を行ってもよい。
以上に説明した種々の例のうちの1つの例において、他の例において説明した事項の少なくとも一部が適用されてもよい。
[実施形態のまとめ]
本開示は、次の(1)~(9)の構成を含んでいる。
本開示は、次の(1)~(9)の構成を含んでいる。
(1)外縁が中心軸線Axまわりの円周に沿うように形成された第1接触面を有し、第1接触面がワークWの主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄又は研磨することが可能な第1部材と、第1接触面の外側又は内側において外縁が円周に沿うように形成された第2接触面(洗浄面72a)を有し、第2接触面が主面に対して接触した状態で主面に沿って移動することで主面を洗浄可能な第2部材(洗浄部材72)と、中心軸線Axが延びる軸方向において、第2接触面が第1接触面よりも突出するように第2部材を支持する下層部材76,78と、第1部材、第2部材、及び、下層部材76,78を支持する基台52と、を備え、第2接触面は、第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、下層部材76,78は、第2部材が主面から接触力を受けた際に、上記軸方向において第2接触面の位置が第1接触面の位置に近づくように、第2部材に比べて柔らかい材料で形成されている、基板洗浄部材。
上記基板洗浄部材では、洗浄処理を行う第2部材の第2接触面が、主面からの接触力により第1部材の第1接触面に近づくように構成されている。これにより、上記接触力の調節により、洗浄処理と、その洗浄処理以外の処理(例えば、研磨処理)との2つを1つの基板洗浄部材で行うことができる。この場合、2つの処理の間の準備期間を短くできるので、処理の効率化を図ることができる。一方、ワークWの種類によっては、洗浄のための接触面を構成する部分を硬い材料で形成する必要がある。この場合に、基台52から洗浄のための接触面までの部分を硬い材料だけで形成すると、主面からの接触力を受けても十分に縮まずに、他の処理を行うための第1接触面がワークWに接触しない可能性がある。これに対して、上記基板洗浄部材では、第2接触面を構成する第2部材が、第2部材に比べて柔らかい材料で形成された下層部材で支持されている。そのため、第2部材が硬い材料で形成されていても、主面からの接触力を受けると、第1部材の第1接触面がワークWの主面に接触できる程度に第2部材が縮むことができ、2つの処理を1つの基板洗浄部材で行うことができる。従って、上記基板洗浄部材は、処理の効率化に有用である。
上記基板洗浄部材では、洗浄処理を行う第2部材の第2接触面が、主面からの接触力により第1部材の第1接触面に近づくように構成されている。これにより、上記接触力の調節により、洗浄処理と、その洗浄処理以外の処理(例えば、研磨処理)との2つを1つの基板洗浄部材で行うことができる。この場合、2つの処理の間の準備期間を短くできるので、処理の効率化を図ることができる。一方、ワークWの種類によっては、洗浄のための接触面を構成する部分を硬い材料で形成する必要がある。この場合に、基台52から洗浄のための接触面までの部分を硬い材料だけで形成すると、主面からの接触力を受けても十分に縮まずに、他の処理を行うための第1接触面がワークWに接触しない可能性がある。これに対して、上記基板洗浄部材では、第2接触面を構成する第2部材が、第2部材に比べて柔らかい材料で形成された下層部材で支持されている。そのため、第2部材が硬い材料で形成されていても、主面からの接触力を受けると、第1部材の第1接触面がワークWの主面に接触できる程度に第2部材が縮むことができ、2つの処理を1つの基板洗浄部材で行うことができる。従って、上記基板洗浄部材は、処理の効率化に有用である。
(2)第2部材及び下層部材76,78のそれぞれは、気孔を含む材料によって形成されており、下層部材76,78における気孔径は、第2部材における気孔径よりも大きい、上記(1)に記載の基板洗浄部材。
この場合、下層部材76,78を、第2部材に比べて伸縮自在に形成することが容易である。
この場合、下層部材76,78を、第2部材に比べて伸縮自在に形成することが容易である。
(3)第2部材及び下層部材76,78の間に配置され、第2部材及び下層部材76,78に比べて硬い材料で形成された中層部材74を更に備え、第2部材、中層部材74、及び、下層部材76,78は、上記円周に沿って延びるように環状に形成されている、上記(1)又は(2)に記載の基板洗浄部材。
第2部材の第2接触面がワークWの主面に接触した状態で、ワークWの主面に沿って移動することで、第2部材、中層部材74、及び、下層部材76,78から成る環状の部分に対して、延在方向に対して交差する横方向に力が作用する。この横方向の力を受けても、上記環状の部分の剛性が中層部材74によって高くなっており、上記環状の部分が内側又は外側に倒れる可能性が低い。従って、処理の安定化に有用である。
第2部材の第2接触面がワークWの主面に接触した状態で、ワークWの主面に沿って移動することで、第2部材、中層部材74、及び、下層部材76,78から成る環状の部分に対して、延在方向に対して交差する横方向に力が作用する。この横方向の力を受けても、上記環状の部分の剛性が中層部材74によって高くなっており、上記環状の部分が内側又は外側に倒れる可能性が低い。従って、処理の安定化に有用である。
(4)上記軸方向において、中層部材74の下端が、第1接触面よりも上方に位置するか、又は、中層部材74の少なくとも一部が、第1接触面と同じ高さに位置する、上記(3)に記載の基板洗浄部材。
この場合、ワークWの主面からの接触力により縮む下層部材76,78の軸方向における長さを、第2部材に比べて大きくすることが容易である。これにより、ワークWの種類に合わせた洗浄を行いつつ、2つの処理をより確実に実行できる。
この場合、ワークWの主面からの接触力により縮む下層部材76,78の軸方向における長さを、第2部材に比べて大きくすることが容易である。これにより、ワークWの種類に合わせた洗浄を行いつつ、2つの処理をより確実に実行できる。
(5)下層部材76,78の軸方向における長さは、第2部材の軸方向における長さよりも大きい、上記(3)又は(4)に記載の基板洗浄部材。
この場合、ワークWの主面からの接触力によって、第2接触面の位置を第1接触面により確実に近づけることができる。従って、ワークWの種類に合わせた洗浄を行いつつ、2つの処理をより確実に実行できる。
この場合、ワークWの主面からの接触力によって、第2接触面の位置を第1接触面により確実に近づけることができる。従って、ワークWの種類に合わせた洗浄を行いつつ、2つの処理をより確実に実行できる。
(6)上記円周の径方向において、下層部材76の幅が、第2部材の幅に略一致する、上記(3)又は(4)に記載の基板洗浄部材。
この場合、下層部材76の幅が第2部材の幅よりも大きい場合に比べて、上記軸方向から見た際の、下層部材76及び第2部材を含む部分の面積を小さくできる。従って、基板洗浄部材の簡素化に有用である。
この場合、下層部材76の幅が第2部材の幅よりも大きい場合に比べて、上記軸方向から見た際の、下層部材76及び第2部材を含む部分の面積を小さくできる。従って、基板洗浄部材の簡素化に有用である。
(7)下層部材78の少なくとも一部は、上記円周の径方向における幅が第2接触面から離れるにつれて大きくなるように形成されており、第1部材を支持する支持部分(支持部材64)に接触している、上記(3)又は(4)に記載の基板洗浄部材。
この場合、下層部材78及び第2部材を含む部分が、ワークWの主面に沿った横方向に力を受けても倒れ難い。従って、処理の安定化に有用である。
この場合、下層部材78及び第2部材を含む部分が、ワークWの主面に沿った横方向に力を受けても倒れ難い。従って、処理の安定化に有用である。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の基板洗浄部材と、ワークWを保持する基板保持部と、基板保持部に保持されたワークWの主面に沿って、第1接触面及び第2接触面を移動させる駆動部と、を備える、基板処理装置。
この基板処理装置は、上記基板洗浄部材を備えるので、処理の効率化に有用である。
この基板処理装置は、上記基板洗浄部材を備えるので、処理の効率化に有用である。
(9)基板洗浄部材によって基板の主面を研磨する研磨工程と、研磨工程の後に、基板洗浄部材によって主面を洗浄する洗浄工程と、を含む、基板洗浄方法であって、基板洗浄部材は、外縁が中心軸線Axまわりの円周に沿うように形成された第1接触面を有する第1部材と、第1接触面の外側又は内側において外縁が上記円周に沿うように形成された第2接触面(洗浄面72a)を有する第2部材(洗浄部材72)と、第2部材を支持し、第2部材に比べて柔らかい材料で形成された下層部材76,78と、第1部材、第2部材、及び、下層部材76,78を支持する基台52と、を有し、第2接触面は、第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、研磨工程は、中心軸線Axが延びる軸方向において第2接触面が第1接触面よりも突出するように下層部材76,78が第2部材を支持した状態から、第2部材に対して上記主面から力を作用させて、第1接触面及び第2接触面を上記主面に接触させることと、第1接触面及び第2接触面を上記主面に接触させた状態で、上記主面に沿って第1接触面及び第2接触面を移動させることと、を含み、洗浄工程は、第1接触面が上記主面には接触せずに、第2接触面を上記主面に接触させた状態で、上記主面に沿って前記第2接触面を移動させること、を含む、基板洗浄方法。
この基板洗浄方法では、(1)に記載の基板洗浄部材と同様に、処理の効率化に有用である。
この基板洗浄方法では、(1)に記載の基板洗浄部材と同様に、処理の効率化に有用である。
1…基板処理システム、2…塗布現像装置、20…研磨ユニット、48…回転駆動機構、50,50A,50B…研磨洗浄機構、52…基台、60,60B…研磨部、62…研磨部材、62a…研磨面、64…支持部材、70,70A…洗浄部、72…洗浄部材、72a…洗浄面、74…中層部材、76,78…下層部材、92…駆動機構。
Claims (9)
- 外縁が所定の軸線まわりの円周に沿うように形成された第1接触面を有し、前記第1接触面が基板の主面に対して接触した状態で前記主面に沿って移動することで前記主面を洗浄又は研磨することが可能な第1部材と、
前記第1接触面の外側又は内側において外縁が前記円周に沿うように形成された第2接触面を有し、前記第2接触面が前記主面に対して接触した状態で前記主面に沿って移動することで前記主面を洗浄可能な第2部材と、
前記軸線が延びる軸方向において、前記第2接触面が前記第1接触面よりも突出するように前記第2部材を支持する下層部材と、
前記第1部材、前記第2部材、及び、前記下層部材を支持する基台と、を備え、
前記第2接触面は、前記第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、
前記下層部材は、前記第2部材が前記主面から接触力を受けた際に、前記軸方向において前記第2接触面の位置が前記第1接触面の位置に近づくように、前記第2部材に比べて柔らかい材料で形成されている、基板洗浄部材。 - 前記第2部材及び前記下層部材のそれぞれは、気孔を含む材料によって形成されており、
前記下層部材における気孔径は、前記第2部材における気孔径よりも大きい、請求項1に記載の基板洗浄部材。 - 前記第2部材及び前記下層部材の間に配置され、前記第2部材及び前記下層部材に比べて硬い材料で形成された中層部材を更に備え、
前記第2部材、前記中層部材、及び、前記下層部材は、前記円周に沿って延びるように環状に形成されている、請求項1に記載の基板洗浄部材。 - 前記軸方向において、前記中層部材の下端が、前記第1接触面よりも上方に位置するか、又は、前記中層部材の少なくとも一部が、前記第1接触面と同じ高さに位置する、請求項3に記載の基板洗浄部材。
- 前記下層部材の前記軸方向における長さは、前記第2部材の前記軸方向における長さよりも大きい、請求項3又は4に記載の基板洗浄部材。
- 前記円周の径方向において、前記下層部材の幅が、前記第2部材の幅に略一致する、請求項3又は4に記載の基板洗浄部材。
- 前記下層部材の少なくとも一部は、前記円周の径方向における幅が前記第2接触面から離れるにつれて大きくなるように形成されており、前記第1部材を支持する支持部分に接触している、請求項3又は4に記載の基板洗浄部材。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の基板洗浄部材と、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板の前記主面に沿って、前記第1接触面及び前記第2接触面を移動させる駆動部と、を備える、基板処理装置。 - 基板洗浄部材によって基板の主面を研磨する研磨工程と、
前記研磨工程の後に、前記基板洗浄部材によって前記主面を洗浄する洗浄工程と、を含む、基板洗浄方法であって、
前記基板洗浄部材は、
外縁が所定の軸線まわりの円周に沿うように形成された第1接触面を有する第1部材と、
前記第1接触面の外側又は内側において外縁が前記円周に沿うように形成された第2接触面を有する第2部材と、
前記第2部材を支持し、前記第2部材に比べて柔らかい材料で形成された下層部材と、
前記第1部材、前記第2部材、及び、前記下層部材を支持する基台と、を有し、
前記第2接触面は、前記第1接触面に比べて表面粗さ及び硬度の少なくとも一方が異なるように形成されており、
前記研磨工程は、
前記軸線が延びる軸方向において前記第2接触面が前記第1接触面よりも突出するように前記下層部材が前記第2部材を支持した状態から、前記第2部材に対して前記主面から力を作用させて、前記第1接触面及び前記第2接触面を前記主面に接触させることと、
前記第1接触面及び前記第2接触面を前記主面に接触させた状態で、前記主面に沿って前記第1接触面及び前記第2接触面を移動させることと、を含み、
前記洗浄工程は、前記第1接触面が前記主面には接触せずに、前記第2接触面を前記主面に接触させた状態で、前記主面に沿って前記第2接触面を移動させること、を含む、基板洗浄方法。
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