JP7149163B2 - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置に関し、特に、モータ部に潤滑油を供給するための潤滑油供給機構を備えたインホイールモータ駆動装置に関する。
インホイールモータ駆動装置は車両のホイール内に配置されるため、インホイールモータ駆動装置を搭載できる空間の大きさは限られている。そのため、インホイール駆動装置は、モータ部のサイズを大きくすることなく高トルクを得るために、モータ部の回転を減速して車輪ハブ軸受部に伝達する減速部を備えるのが一般的である。
モータ部は高速回転することから、たとえば特開2008-44439号公報(特許文献1)に示されるように、インホイールモータ駆動装置は、モータ部の発熱要素の冷却や軸受の潤滑のために、モータ部に潤滑油を供給するための潤滑油供給機構(オイルポンプ、オイル流路など)を備えている。
特許文献1では、モータ部のステータの冷却には多量のオイルが必要であるのに対し、モータシャフトを支持する軸受に多量のオイルがかかると回転損失となることから、モータシャフトの形状およびオイル流路を工夫して、支持軸受に供給するオイル量を調整する技術が提案されている。
特開2008-44439号公報
特許文献1では、上述のように、モータシャフトの支持軸受に潤滑油が掛かることによる回転損失を低減する技術が提案されているが、モータシャフトとともに高速回転するロータに多量の潤滑油がかかると、ロータの回転抵抗になるため、ロータに対してもあまり潤滑油がかからない構造とする方が好ましい。
特に、特許文献1のように、支持軸受がロータの軸方向位置と重なる構造の場合、ケーシングに設けられた軸受嵌合部とロータ支持部との間隔が狭くなるため、潤滑油がこの隙間を通過するときに、高速回転するロータの回転抵抗となる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、モータ部のロータの回転抵抗を減少させることのできるインホイールモータ駆動装置を提供することである。
この発明のある局面に従うインホイールモータ駆動装置は、車輪のホイール内に配置されるインホイールモータ駆動装置であって、ロータ、ロータと一体回転するモータ回転軸、およびモータ回転軸の軸方向端部を回転自在に支持する転がり軸受を含む、モータ部と、モータ部を収容するケーシングと、ケーシングに設けられ、軸方向に互いに離れて配置されたロータ側の第1空間とその反対側の第2空間との間に位置して転がり軸受が嵌め入れられる軸受嵌合部とを備える。軸受嵌合部は、第1空間に面するように配置された転がり軸受の端面の位置よりも第1空間側に突出して、転がり軸受に供給された潤滑油を受ける突出部を有しており、軸受嵌合部には、突出部において受けた潤滑油を第2空間に排出するための排出路が形成されている。
好ましくは、軸受嵌合部には、転がり軸受に上方から潤滑油を供給するための供給路が形成されており、排出路は、モータ回転軸の軸線よりも下方側に配置されている。
排出路の底面は、第1空間側よりも第2空間側が下方となるよう傾斜していることが望ましい。
ロータは、ロータコアと、ロータコアを支持するロータ支持部とを含む。好ましくは、転がり軸受の少なくとも一部が、ロータの軸方向位置と重なっている。
第1空間は、ロータおよびモータ回転軸の中央部が配置されたモータ室に含まれ、第2空間は、モータ回転軸の回転を検出する回転センサが配置されたセンサ室に含まれる。
インホイールモータ駆動装置は、軸受嵌合部とセンサ室との間に配置された隔壁部をさらに備える。この場合、排出路は、軸受嵌合部の内周面に形成された溝と、隔壁部を軸方向に貫通する排出穴とを含むことが望ましい。
突出部の先端には、溝に交差するように配置された返し部が設けられていてもよい。
回転センサは、排出穴の部分に切欠き部が位置するように配置された略C字状の固定部材によって、隔壁部の端面に固定されていることが望ましい。
排出路よりも下方側の位置に、モータ室とセンサ室とを連通する連通穴が設けられている。この場合、モータ室には、センサ室から連通穴を通ってモータ室に戻される潤滑油のロータへの飛散を防止する障壁部が設けられていることが望ましい。
また、障壁部に、回転センサの信号線が固定されていることが望ましい。
本発明によれば、ロータ側へ流れる潤滑油量が減るため、モータ部のロータの回転抵抗を減少させることができる。
本発明の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を所定の平面で切断し、展開して示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の減速部の内部構造を模式的に示す横断面図である。 本発明の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を車幅方向内側から見た外観図である。 図3のIV-IV線に沿って切断したインホイールモータ駆動装置の断面図である。 本発明の実施形態におけるモータケーシングの内部構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施形態における軸受潤滑構造を模式的に示す図であり、図5のVI部分を拡大して示した部分断面図である。 本発明の実施形態において、リヤカバー単体を内部側から見た斜視図である。 本発明の実施形態において、リヤカバーに転がり軸受が取り付けられた状態を内部側から見た斜視図である。 本発明の実施形態において、リヤカバー単体を外部側から見た平面図である。 本発明の実施形態において、リヤカバーにレゾルバが取り付けられた状態を外部側から見た平面図である。 本発明の実施の形態の変形例における軸受潤滑構造を模式的に示す部分断面図である。 本発明の比較例におけるモータケーシングの内部構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の比較例における軸受潤滑構造を模式的に示す図であり、図12のXIII部分を拡大して示した部分断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<インホイール駆動装置の基本構成例について>
はじめに、図1および図2を参照して、本発明の実施の形態に係るインホイールモータ駆動装置1の基本構成例について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置1を所定の平面で切断し、展開して示す縦断面図である。図2は、インホイールモータ駆動装置1の減速部31の内部構造を示す横断面図であり、車幅方向外側からみた状態を模式的に表す。なお、図1で表される所定の平面は、図2に示す軸線Mおよび軸線Nを含む平面と、軸線Nおよび軸線Oを含む平面とを、この順序で接続した展開平面である。図1中、紙面左側は車幅方向外側(アウトボード側)を表し、紙面右側は車幅方向内側(インボード側)を表す。
インホイールモータ駆動装置1は、電動車両の車輪を駆動する車両用モータ駆動装置である。インホイールモータ駆動装置1は、車輪のホイールW内に配置され、図示しない車体に連結される。インホイールモータ駆動装置1は、電動車両を時速0~180km/hで走行させることができる。
インホイールモータ駆動装置1は、ホイールWの中心に設けられる車輪ハブ軸受部11と、車輪を駆動するモータ部21と、モータ部21の回転を減速して車輪ハブ軸受部11に伝達する減速部31とを備える。インホイールモータ駆動装置1は、その外郭を形成するケーシング10を備えており、ケーシング10は、後述するモータケーシング29および減速機ケーシング39により構成される。
モータ部21および減速部31は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oからオフセットして配置される。軸線Oは車幅方向に延び、車軸に一致する。本実施の形態においては、軸線O方向一方側が車幅方向外側であり、軸線O方向他方側が車幅方向内側であるものとする。
軸線O方向位置に関し、車輪ハブ軸受部11はインホイールモータ駆動装置1の軸線方向一方に配置され、モータ部21はインホイールモータ駆動装置1の軸線方向他方に配置され、減速部31はモータ部21よりも軸線方向一方に配置され、減速部31の軸線方向位置が車輪ハブ軸受部11の軸線方向位置と重なる。
車輪ハブ軸受部11は、たとえば、回転内輪・固定外輪とされ、ホイールWと結合する回転輪(ハブ輪)としての内輪12と、内輪12の外径側に同軸に配置される固定輪としての外輪13と、内輪12と外輪13との間の環状空間に配置される複数の転動体14を有する。内輪12の回転中心は、車輪ハブ軸受部11の中心を通る軸線Oに一致する。
外輪13は、減速機ケーシング39の正面部分39fを貫通するとともに、この正面部分39fに連結固定される。正面部分39fは、減速機ケーシング39のうち減速部31の軸線O方向一方端を覆うケーシング壁部である。
内輪12は、外輪13よりも長い筒状体であり、外輪13の中心孔に通される。外輪13から外部(車幅方向外側)へ突出する内輪12の軸線O方向一方端部には、結合部12fが形成される。結合部12fはフランジであり、ブレーキディスクおよび車輪と同軸に結合するための結合部を構成する。内輪12は、結合部12fでホイールWと結合し、車輪と一体回転する。
内輪12の軸線O方向中央部の外周面は、転動体14の内側軌道面を構成する。転動体14は、複数列となるように配置されていてもよい。内輪12の軸線O方向他方端の中心孔には減速部31の出力軸38が差し込まれてスプライン嵌合またはセレーション嵌合する。
モータ部21は、モータ回転軸22、ロータ23、およびステータ24を有し、この順序でモータ部21の軸線Mから外径側へ順次配置される。モータ部21はモータケーシング29に収容されている。モータ回転軸22およびロータ23の回転中心になる軸線Mは、車輪の中心軸線、すなわち車輪ハブ軸受部11の軸線Oよりも車両前方に配置される。
ロータ23はステータ24の内径側に配置され、モータ回転軸22に固定される。ロータ23は、永久磁石又は磁性体によって構成されるロータコア23aと、ロータコア23aを支持するロータ支持部23bとを含む。ロータ支持部23bは、モータ回転軸22の軸方向中央部に一体的に設けられている。ロータ支持部23bは、ロータコア23aの軸方向両端面を覆う一対のフランジ部を含む。一対のフランジ部のうちの少なくとも一方は、モータ回転軸22とは別体のエンド部材により構成されてもよい。
モータケーシング29の筒状部はステータ24の外周を包囲する。モータケーシング29の筒状部の軸線M方向一方端は減速機ケーシング39の背面部分39bと結合する。背面部分39bは、減速機ケーシング39のうち減速部31の軸線M方向(軸線O方向)他方端を覆う壁部である。モータケーシング29の筒状部の軸線M方向他方端は、板状のリヤカバー29vで封止される。リヤカバー29vは、モータケーシング29の車幅方向内側端面を構成する壁部である。このように、減速機ケーシング39の背面部分39bとリヤカバー29vとの間にモータ室S1が形成されている。
モータ回転軸22の両端部は、転がり軸受27,28を介して、減速機ケーシング39の背面部分39bと、リヤカバー29vに回転自在に支持される。転がり軸受27は、減速機ケーシング39の背面部分39bに設けられた軸受嵌合部61に嵌め入れられている。転がり軸受28は、リヤカバー29vの平坦状の壁部91に設けられた軸受嵌合部63に嵌め入れられている。なお、モータ室S1には、ロータ23およびステータ24の全てと、モータ回転軸22のうちの軸方向中央部(一対の転がり軸受27,28の間に位置する部分)が配置される。
モータ回転軸22の軸線M方向他方端部には、レゾルバ80が設けられている。レゾルバ80は、モータ回転軸22の回転を検出するための回転センサである。レゾルバ80は、リヤカバー29vに設けられたセンサ室S2に収容されている。センサ室S2は、リヤカバー29vの平坦状の壁部91から車幅方向内側に突出する筒状壁92と、筒状壁92の開口を覆う蓋部93とによって区画された空間である。蓋部93は、筒状壁92の端面にボルト固定される。
レゾルバ80は、転がり軸受28と隣り合うように、リヤカバー29vの壁部91に設けられた筒状部62に嵌め入れられている。つまり、筒状部62は、転がり軸受28が嵌め入れられる軸受嵌合部63と、レゾルバ80が嵌め入れられるセンサ嵌合部65とを含む(図6参照)。
減速部31は、モータ回転軸22の回転を減速する減速機構として、たとえば、互いに平行に延びる軸線O,N,Mを有する3軸の平行軸歯車減速機を含む。具体的には、減速部31は、モータ回転軸22と同軸に結合する入力軸32と、入力軸32の外周面に同軸に設けられる入力歯車33と、複数の中間歯車34,36と、これら中間歯車34,36の中心と結合する中間軸35と、車輪ハブ軸受部11の内輪12と同軸に結合する出力軸38と、出力軸38の外周面に同軸に設けられる出力歯車37とを有する。減速部31は減速機ケーシング39に収容される。
入力軸32は入力歯車33の両端側で、転がり軸受32a,32bを介して、減速機ケーシング39の正面部分39fおよび背面部分39bに回転自在に支持される。中間軸35の回転中心になる軸線Nは軸線Oと平行に延びる。中間軸35の両端は、軸受35a,35bを介して、減速機ケーシング39の正面部分39fおよび背面部分39bに回転自在に支持される。中間軸35の中央部には、第1中間歯車34および第2中間歯車36が、中間軸35の軸線Nと同軸に設けられる。第1中間歯車34の径が第2中間歯車36の径よりも大きい。大径の第1中間歯車34は、第2中間歯車36よりも軸線N方向他方側に配置されて、小径の入力歯車33と噛合する。小径の第2中間歯車36は、第1中間歯車34よりも軸線N方向一方側に配置されて、大径の出力歯車37と噛合する。
中間軸35の軸線Nは、図2に示すように、軸線Oおよび軸線Mよりも上方に配置される。また中間軸35の軸線Nは、軸線Oよりも車両前方、軸線Mよりも車両後方に配置される。
出力歯車37は、出力軸38の中央部に同軸に設けられる。出力軸38は軸線Oに沿って延びる。出力軸38の軸線O方向一方端部は、内輪12の中心孔に差し込まれて相対回転不可能に嵌合する。かかる嵌合は、スプライン嵌合あるいはセレーション嵌合である。出力軸38の軸線O方向中央部(一方端側)は、転がり軸受38aを介して、減速機ケーシング39の正面部分39fに回転自在に支持される。出力軸38の軸線O方向他方端部(他方端側)は、転がり軸受38bを介して、減速機ケーシング39の背面部分39bに回転自在に支持される。
減速部31は、小径の駆動歯車と大径の従動歯車の噛合、即ち入力歯車33と第1中間歯車34の噛合、および、第2中間歯車36と出力歯車37の噛合により、入力軸32の回転を減速して出力軸38に伝達する。減速部31の入力軸32から出力軸38までの回転要素は、モータ部21の回転を内輪12に伝達する駆動伝達経路を構成する。入力軸32と、中間軸35と、出力軸38は、上述した転がり軸受によって両持ち支持される。これらの転がり軸受32a,35a,38a,32b,35b,38bはラジアル軸受である。
減速機ケーシング39は、筒状部分と、当該筒状部分の両端を覆う板状の正面部分39fおよび背面部分39bを含む。筒状部分は、互いに平行に延びる軸線O、N、Mを取り囲むように減速部31の内部部品を覆う。板状の正面部分39fは、減速部31の内部部品を軸線方向一方側から覆う。板状の背面部分39bは、減速部31の内部部品を軸線方向他方側から覆う。
減速機ケーシング39の背面部分39bは、モータケーシング29と結合し、減速部31の内部空間およびモータ部21の内部空間を仕切る隔壁でもある。モータケーシング29は減速機ケーシング39に支持されて、減速機ケーシング39から軸線方向他方側へ突出する。
インホイールモータ駆動装置1の外部からモータ部21のステータ24に電力が供給されると、モータ部21のロータ23が回転し、モータ回転軸22から減速部31に回転を出力する。減速部31はモータ部21から入力軸32に入力された回転を減速し、出力軸38から車輪ハブ軸受部11へ出力する。車輪ハブ軸受部11の内輪12は、出力軸38と同じ回転数で回転し、内輪12に取付固定される車輪を駆動する。
なお、本実施の形態においては、インホイールモータ駆動装置1の減速部31が3軸の平行軸式歯車減速機である例を示したが、減速部はたとえば4軸の平行軸式歯車減速機など、他種の歯車減速機であってもよいし、歯車を有さない減速機であってもよい。
<潤滑油供給機構について>
インホイールモータ駆動装置1は、モータ部21の発熱要素(ステータ24など)の冷却、および、モータ部21および減速部31の回転要素(転がり軸受、歯車など)の潤滑のために、潤滑油供給機構を備えている。
図3~図5を参照して、本実施の形態における潤滑油供給機構について説明する。図3は、インホイールモータ駆動装置1を車幅方向内側から見た外観図である。図4は、図3のIV-IV線に沿って切断したインホイールモータ駆動装置1の断面図である。図5は、モータケーシング29の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
インホイールモータ駆動装置1は、潤滑油供給機構として、主に、ケーシング10の下部に設けられたオイルタンク40と、オイルタンク40から潤滑油を汲み上げるオイルポンプ43と、ステータ24よりも上方位置において軸線M方向に沿って配置されたオイル通路45とを備えている。なお、以下の説明において、モータ部21の軸線M方向に沿う方向を、単に軸方向という。
オイルポンプ43は、吸入油路41を介してオイルタンク40から潤滑油を吸入し、吸入した潤滑油を吐出油路44に吐出する。オイルポンプ43は、モータ回転軸22の回転に連動して駆動する。オイルポンプ43は、たとえば、出力軸38と同軸に結合され、出力軸38に駆動される。この場合、オイルポンプ43は車輪と同じ回転数で駆動される。オイルポンプ43は、たとえば、アウタロータおよびインナロータを有するトロコイドポンプである。
本実施の形態では、オイルタンク40は、減速機ケーシング39の下部に設けられる。オイルポンプ43は、たとえば減速機ケーシング39の背面部分39bに一体的に設けられたポンプ室42に収容される。ポンプ室42は、モータ部21(ステータ24)の外周面の位置よりも車両後方側に配置される。出力軸38の軸線O方向他方端部38fはポンプ室42まで延びており、オイルポンプ43は、出力軸38の軸線O方向他方端部38fと結合する。
吐出油路44は、リヤカバー29vの壁厚内に形成された昇り油路44aを含む。昇り油路44aは、平坦壁部91内を上下方向に延び、上端においてオイル通路45の一端に接続されている。オイル通路45は、ステータ24の上方位置に配置されるため、図3に示されるように昇り油路44aは、上端が下端よりも車両前方側となるよう斜めに延びている。
オイル通路45は、リヤカバー29vの上端部に設けられた円筒部45aと、円筒部45aに一端が嵌め入れられた管状部材(以下「オイル管」という)45bにより構成されている。円筒部45aは、昇り油路44aの上端と交差(直交)して軸方向に延びている。オイル管45bは、モータケーシング29の上部に取り付け固定され、減速機ケーシング39の背面部分39bを貫通して軸方向に延びている。つまり、オイル管45bは、モータ室S1と減速室S3とに跨って配置されている。オイル管45bの他端は、典型的には閉鎖されている。
オイル通路45には、軸方向に沿って複数の孔(以下「オイル孔」という)46が互いに間隔をあけて設けられている。これにより、オイル通路45を流れる潤滑油は、オイル孔46から径方向に吐出される。なお、オイル孔46の径方向位置は互いに異なっていてもよい。モータ室S1において、複数のオイル孔46のうちの少なくとも1つは、ステータ24の軸方向幅内に位置し、他の少なくとも1つは、ステータ24の軸方向幅外に位置する。なお、後者のオイル孔46は、円筒部45aに設けられていてもよい。
モータ室S1において、オイル孔46から吐出される潤滑油は、モータ部21のステータ24および転がり軸受27,28に供給される。ステータ24の冷却および転がり軸受27,28の潤滑に供された潤滑油は、ケーシング10の下部に設けられたオイルタンク40へと戻る。
ここで、図5に示されるように、インホイールモータ駆動装置1の軸方向寸法を短縮するために、モータ回転軸22の軸方向他方端部を支持する転がり軸受28は、ロータ23の軸方向位置と重なっている。つまり、転がり軸受28は、その全体または一部が、ロータ23の軸方向幅D内に配置されている。なお、本実施の形態では、モータ回転軸22の軸方向一方端部を支持する転がり軸受27もまた、その全体または一部が、ロータ23の軸方向幅D内に配置されている。
インホイールモータ駆動装置1は軸方向だけでなく径方向においても小型化が求められるため、転がり軸受28が嵌め入れられる軸受嵌合部63(筒状部62)とロータ支持部23bとの間の隙間S13の径方向の間隔は、非常に小さい。本実施の形態では、軸受嵌合部63のうちロータ支持部23bの内径側に位置する部分の外径寸法が、他の部分よりも小径とされている。筒状部62の外周面は、先端側(軸方向一方側)に向かうにつれて先細りとなるようテーパ状に形成されたテーパ面62aを有している。
このような構造を採用するインホイールモータ駆動装置1における転がり軸受28の潤滑構造について、以下に詳細に説明する。
<転がり軸受28の潤滑構造について>
図6をさらに参照して、本実施の形態における転がり軸受28の潤滑構造について説明する。図6は、図5の要部(VI部分)を拡大して示した部分断面図である。
軸受嵌合部63を有する筒状部62は、モータ室S1とセンサ室S2との境界部に設けられており、軸受嵌合部63は、モータ室S1に含まれる第1空間S10とセンサ室S2に含まれる第2空間S20との間に位置している。本実施の形態において第1空間S10は、モータ回転軸22の軸方向一端から他端まで真っ直ぐ延びる中心軸部分22aの外周面と、この中心軸部分22aとロータ23との連結部分22bの端面と、ロータ支持部23bの内周面とに囲まれた環状空間である。
筒状部は、軸受嵌合部63とセンサ室S2との間に配置された隔壁部64を含む。軸受嵌合部63に収容された転がり軸受28は、隔壁部64の端面に対面するように配置されている。レゾルバ80が嵌め入れられるセンサ嵌合部65は、この隔壁部64に含まれる。本実施の形態では、センサ嵌合部65は、その内周面65aが円弧面となるようにC字状に形成されている。センサ嵌合部65の内周面65aは、軸受嵌合部63の内周面63aよりも小径である。
軸受嵌合部63の上部には、転がり軸受28に潤滑油を供給するための供給路47が形成されている。供給路47は、軸受嵌合部63(筒状部62)を径方向に貫通する貫通孔である。図5に示すように、オイル通路45のオイル孔46から吐出された潤滑油が、供給路47を通過して転がり軸受28に供給される。転がり軸受28を潤滑した潤滑油は、ケーシング10の下部に設けられたオイルタンク40へと還流する。なお、図12には、オイルタンク40に貯留される潤滑油の油面の位置が二点鎖線で示されている。
ここで、図12、図13の比較例(インホイールモータ駆動装置100)に示すように、筒状部162の軸受嵌合部163には供給路47のみが形成され、かつ、軸受嵌合部163の端面の位置(L10)と転がり軸受28の端面の位置(L10)とが一致している場合、転がり軸受28を潤滑した潤滑油は、通常、第1空間S10側からモータ室S1を流下してオイルタンク40に戻る。
この場合、第1空間S10に排出された潤滑油は、ロータ支持部23bと軸受嵌合部163との間の狭い隙間S13を通って流下する。車両走行中、ロータ23は高速回転しており、潤滑油がこの隙間を通過することで、ロータ23の回転抵抗となってしまう。
これに対し、本実施の形態では、図6に示されるように、第1空間S10に面する軸受嵌合部63の端面の位置L2が、転がり軸受28の端面の位置L1よりも第1空間S10側に位置している。つまり、軸受嵌合部63は、転がり軸受28の端面の位置L1よりも第1空間S10側に突出する環状の突出部63pを有している。これにより、突出部63pにおいて、転がり軸受28を潤滑した潤滑油(の少なくとも一部)を受けることができる。
また、軸受嵌合部63には、突出部63pにおいて受けた潤滑油をセンサ室S2(第2空間S20)に排出するための排出路48が、軸方向に沿って形成されている。これにより、転がり軸受28の潤滑に供された潤滑油を、排出路48を介してセンサ室S2に迂回させることができるため、ロータ支持部23bと軸受嵌合部63との間の狭い隙間S13を通る潤滑油量を少なくすることができる。したがって、本実施の形態によれば、ロータ23の回転抵抗を減少させることができる。
排出路48の具体的な構成例については、図7~図9をさらに参照して説明する。図7は、リヤカバー29v単体を内部側から(車幅方向外側から)見た斜視図である。図8は、リヤカバー29vに転がり軸受28が取り付けられた状態を内部側から見た斜視図である。図9は、リヤカバー29v単体を外部側から(車幅方向内側から)見た平面図である。
排出路48は、モータ回転軸22の軸線Mよりも下方側に配置されている。排出路48は、軸受嵌合部63の内周面63aに設けられた溝63bと、溝63bに連なって延び、隔壁部64を軸方向に貫通する排出穴64bとを含む。排出穴64bは、隔壁部64のうち、C字状に形成されたセンサ嵌合部65が無い部分(以下「平坦部」という)64fに設けられている。
溝63bは、突出部63pの部分にも設けられていることが望ましい。これにより、突出部63pにおいて受けた潤滑油を回収し易くすることができる。本実施の形態では、溝63bは、軸受嵌合部63の軸方向一端から他端まで貫通して延びている。
また、排出路48の底面は、第1空間S10側よりも第2空間S20側が下方となるよう傾斜していることが望ましい。これにより、突出部63pにおいて受けた潤滑油の多くを第2空間S20へと排出することができる。排出路48のうち溝63bの部分にのみ傾斜が設けられていてもよい。
本実施の形態のように、排出路48が、センサ室S2に面する隔壁部64を貫通するように設けられる場合、レゾルバ80は、排出路48(つまり排出穴64b)に干渉しない位置に取り付けられる。レゾルバ80の固定構造については、図10をさらに参照して説明する。図10は、リヤカバー29vにレゾルバ80が取り付けられた状態を外部側から(車幅方向内側から)見た平面図である。
レゾルバ80は、平面視において、円筒状の本体部80aと、本体部80aの外周面に接するように配置された直方体形状の結線部80bとを有している。本体部80aと結線部80bとは一体形成されている。本体部80aは、センサ嵌合部65の内周面65aに嵌め入れられる。結線部80bは、隔壁部64のうちの平坦部64fに接するように設けられる。図10に示されるように、結線部80bは、排出路48(排出穴64b)に重ならない位置に配置されている。
レゾルバ80は、薄板により形成された固定部材82によって、センサ嵌合部65の端面に固定されている。固定部材82は、円環状ではなく、略C字状に形成されている。つまり、固定部材82は、周方向の一部に切欠き部82bを有している。
固定部材82は、レゾルバ80の本体部80aの円弧状の縁部に当接するように配置されて、複数のボルト83によって筒状部62(センサ嵌合部65)の端面に固定されている。具体的には、固定部材82は、周方向に互いに間隔をあけて設けられた複数の貫通穴を有しており、センサ嵌合部65の端面には、貫通穴に対応する位置に複数の雌ねじ穴65bが設けられている。ボルト83の軸部が固定部材82の貫通孔に通されて、センサ嵌合部65の雌ねじ穴65bに螺合することにより、レゾルバ80がセンサ嵌合部65に固定される。
上述のように、排出路48の排出穴64bは、隔壁部64のうちの平坦部64fに設けられているため、固定部材82に覆われることなく露出している。つまり、レゾルバ80は、排出穴64bの部分に切欠き部82bが位置するように配置された固定部材82によって、隔壁部64の端面に固定されている。
このように、排出路48の出口は、レゾルバ80の結線部80bおよび固定部材82の双方に重ならないように配置されている。これにより、レゾルバ80および固定部材82が、排出路48を通過した潤滑油の排出を妨げることがないため、潤滑油を適切にセンサ室S2に排出することができる。なお、排出路48の出口に干渉しないようにレゾルバ80および固定部材82を配置できれば、レゾルバ80および固定部材82の形状は上記例に限定されない。
ここで、結線部80bから延びる信号線81は、モータ室S1とセンサ室S2とを連通する連通穴71を介してモータ室S1に一旦引き込まれてから、リヤカバー29vに設けられた信号線引き出し口72から引き出される。連通穴71は、排出路48よりも下方側の位置に設けられている。そのため、図5および図6に示されるように、排出路48からセンサ室S2に排出された潤滑油は、連通穴71を通って、モータ室S1に戻される。
モータ室S1には、センサ室S2から連通穴71を通って戻される潤滑油が、ロータ23の端面に飛散することを防止するための障壁部66が設けられていることが望ましい。障壁部66は、軸受嵌合部63よりも下方側において、その少なくとも一部がロータ23の端面に対面するように配置される。また、軸方向に見て、障壁部66の少なくとも一部が連通穴71の一部(たとえば下方側の一部)と重なる。これにより、転がり軸受28の潤滑に供された潤滑油がロータ23の回転抵抗となる可能性をより十分に低減できる。
本実施の形態において、障壁部66は、図8に示される配線固定部材73によって構成されている。配線固定部材73は、たとえば、板状部材が略L字状に折り曲げられて形成されており、径方向に延在する縦板部73aと、軸方向に延びる横板部73bとにより構成されている。縦板部73aは、リヤカバー29vの内側端面から離れて配置されており、この縦板部73aが障壁部66として機能する。縦板部73aと筒状部62(軸受嵌合部63)の外周面との間には、隙間50が設けられている。横板部73bとケーシング10(リヤカバー29v)の筒状部の内周面との間にも、隙間49が設けられている。
配線固定部材73は、たとえば、縦板部73aを貫通するボルト75によってリヤカバー29vの内側端面に固定されている。図7に示されるように、リヤカバー29vの内側端面には、ボルト75の軸部を受入れる円筒状の取付部74が突出して設けられている。配線固定部材73の縦板部73aには、レゾルバ80の信号線81が固定される。配線固定部材73の横板部73bには、他種の信号線(たとえば、オイルタンク40に貯められた潤滑油の温度を検知する油温センサ(図示せず)から延びる信号線)が固定されてもよい。
この場合、配線固定部材73の縦板部73aとリヤカバー29vの内側端面との間を流下した潤滑油は、横板部73bとリヤカバー29vまたはモータケーシング29の内周面との間の隙間49を通ってオイルタンク40へと還流する。
このように、本実施の形態では、配線固定部材73が障壁部66を兼ねるため、部品点数を抑えることができる。なお、障壁部66は、軸受嵌合部63(筒状部62)との間に間隔をあけて配置されることとしたが、軸受嵌合部63に接するように配置されてもよい。また、障壁部66は、ケーシング10と別体の部材によって形成される例に限定されず、たとえば図5および図6に示されるように、ケーシング10と一体形成されていてもよい。
なお、信号線81の先端に設けられる端子(図示せず)は、信号線引き出し口72において、車体側から延びる信号線の先端に設けられるコネクタ(図示せず)に接続される。この場合、コネクタは、図3に示すコネクタ固定部材84によって固定される。コネクタ固定部材84は、信号線引き出し口72の周囲を取り囲むように環状に形成され、信号線引き出し口72の車両前方側および後方側の双方に、ボルト85の軸部を挿通するための貫通穴が設けられている。ボルト85の軸部は、コネクタ固定部材84の貫通穴を貫通し、リヤカバー29vの外側端面(車幅方向内側を向く端面)に設けられた雌ねじ穴に螺合する。これにより、コネクタを確りとリヤカバー29vに固定することができる。
上述のように、本実施の形態によれば、レゾルバ80を収容するセンサ室S2を潤滑油の迂回経路として利用することで、潤滑油をロータ23に掛かり難くすることができる。これにより、ロータ23の回転抵抗を減らすことができるため、モータ部21の効率を向上させることができる。
また、排出路48の底面の少なくとも一部は、センサ室S2側が下方となるよう傾斜しているため、突出部63pにおいて受けた(回収した)潤滑油をセンサ室S2へと効率的に導くことができる。
なお、図11に示されるように、突出部63pにおいて受けた潤滑油をより効率良くセンサ室S2に導くために、突出部63pの先端に、径方向内側に突出する返し部67が設けられていてもよい。返し部67は、少なくとも軸線Mよりも下方側に配置され、溝63bの端縁に交差するように設けられていることが望ましい。これにより、突出部63pの内周面において受けた潤滑油が第1空間S10側に流れようとしたとしても、返し部67によって返されるため、第1空間S10へと流れる潤滑油量をより十分に減少させることができる。
また、モータ室S1には、連通穴71の少なくとも一部と対面するように障壁部66が配置されるため、センサ室S2に排出された潤滑油がオイルタンク40に戻るときに、潤滑油がロータ23に飛散することを防止できる。
また、レゾルバ80の信号線81が障壁部66に固定されるため、信号線81をロータ23から隔離できる。これにより、信号線81が、高速回転するロータ23に巻き込まれて断線することを防止できる。
なお、本実施の形態では、軸受嵌合部63が、モータ室S1とセンサ室S2との間に位置する例について説明したが、限定的ではなく、モータ室S1と、センサ室S2以外の空間との間に位置していてもよい。つまり、上述の第2空間S20は、センサ室S2に含まれなくてもよい。
また、本実施の形態では、モータ回転軸22を回転自在に支持する2つの転がり軸受27,28のうち、レゾルバ80側に位置する転がり軸受28の潤滑構造について説明したが、減速部31側の転がり軸受27においても同様の潤滑構造を採用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,100 インホイールモータ駆動装置、10 ケーシング、11 車輪ハブ軸受部、21 モータ部、22 モータ回転軸、23 ロータ、23a ロータコア、23b ロータ支持部、24 ステータ、27,28 転がり軸受、29 モータケーシング、29v リヤカバー、31 減速部、39 減速機ケーシング、40 オイルタンク、43 オイルポンプ、45 オイル通路、47 供給路、48 排出路、61,63,163 軸受嵌合部、62,162 筒状部、63b 溝、63p 突出部、64 隔壁部、64b 排出穴、65 センサ嵌合部、66 障壁部、67 返し部、71 連通穴、72 信号線引き出し口、73 配線固定部材、80 レゾルバ、81 信号線、82 固定部材、82b 切欠き部、S1 モータ室、S2 センサ室、S3 減速室、S10 第1空間、S20 第2空間、W ホイール。

Claims (10)

  1. 車輪のホイール内に配置されるインホイールモータ駆動装置であって、
    ロータ、前記ロータと一体回転するモータ回転軸、および前記モータ回転軸の軸方向端部を回転自在に支持する転がり軸受を含む、モータ部と、
    前記モータ部を収容するケーシングと、
    前記ケーシングに設けられ、軸方向に互いに離れて配置された前記ロータ側の第1空間とその反対側の第2空間との間に位置して前記転がり軸受が嵌め入れられる軸受嵌合部とを備え、
    前記軸受嵌合部は、前記第1空間に面するように配置された前記転がり軸受の端面の位置よりも前記第1空間側に突出して、前記転がり軸受に供給された潤滑油を受ける突出部を有しており、
    前記軸受嵌合部には、前記突出部において受けた潤滑油を前記第2空間に排出するための排出路が形成されている、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記軸受嵌合部には、前記転がり軸受に上方から潤滑油を供給するための供給路が形成されており、
    前記排出路は、前記モータ回転軸の軸線よりも下方側に配置されている、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記排出路の底面は、前記第1空間側よりも前記第2空間側が下方となるよう傾斜している、請求項2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記ロータは、ロータコアと、前記ロータコアを支持するロータ支持部とを含み、
    前記転がり軸受の少なくとも一部が、前記ロータの軸方向位置と重なっている、請求項1~3のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記第1空間は、前記ロータおよび前記モータ回転軸の中央部が配置されたモータ室に含まれ、
    前記第2空間は、前記モータ回転軸の回転を検出する回転センサが配置されたセンサ室に含まれる、請求項1~4のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記軸受嵌合部と前記センサ室との間に配置された隔壁部をさらに備え、
    前記排出路は、前記軸受嵌合部の内周面に形成された溝と、前記隔壁部を軸方向に貫通する排出穴とを含む、請求項5に記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記突出部の先端には、前記溝に交差するように配置された返し部が設けられている、請求項6に記載のインホイールモータ駆動装置。
  8. 前記回転センサは、前記排出穴の部分に切欠き部が位置するように配置された略C字状の固定部材によって、前記隔壁部の端面に固定されている、請求項6または7に記載のインホイールモータ駆動装置。
  9. 前記排出路よりも下方側の位置に、前記モータ室と前記センサ室とを連通する連通穴が設けられており、
    前記モータ室には、前記センサ室から前記連通穴を通って前記モータ室に戻される潤滑油の前記ロータへの飛散を防止する障壁部が設けられている、請求項5~8のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  10. 前記障壁部に、前記回転センサの信号線が固定されている、請求項9に記載のインホイールモータ駆動装置。
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