JP7145812B2 - 農業用樹脂フィルム - Google Patents
農業用樹脂フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7145812B2 JP7145812B2 JP2019092619A JP2019092619A JP7145812B2 JP 7145812 B2 JP7145812 B2 JP 7145812B2 JP 2019092619 A JP2019092619 A JP 2019092619A JP 2019092619 A JP2019092619 A JP 2019092619A JP 7145812 B2 JP7145812 B2 JP 7145812B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- resin
- film
- agricultural
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Description
(農業用樹脂フィルム)
図1に示すように、本実施形態に係る農業用樹脂フィルム1は、第1層2と、第2層3とを備えた2層構造のフィルムである。
第1層2は、農業用施設に展設された際には、太陽光の当たる側、即ち該施設の外側に面する外面層(最外層)である。また、第1層2は、第2層3の機能を妨げることなく、第2層3を保護する層であることから、光透過性を有する層にする。また、第1層2は、長期展張時にフィルムの汚れによる光線透過量の低下を抑制する層であることから、防汚性を有する層にする。
第2層3は、農業用施設に展設された際には、該施設の内側に面する内面層であり、第1層2に接する層である。この第2層3は、第1層2を補強する層である。なお、第2層3は、非発泡の層である。
農業用樹脂フィルム1は、例えば、予め第1層及び第2層を構成するフィルムをそれぞれ製造し、得られた2枚のフィルムを接合し、積層することによって製造することができる。接合方法としては、例えば、熱プレス法、熱エンボス接着法、ホットメルト接着剤による接着、超音波接着法、高周波接着法等が挙げられる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、第2の実施形態に係る農業用樹脂フィルム10を示す。なお、後述する第3層4以外の農業用樹脂フィルム10の全体構成は、上記第1の実施形態の場合と同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。また、上記第1の実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
第3層4は、農業用施設に展設された際には、該施設の内側に面する内面層(最内層)である。従って、本実施形態では、第2層3は、第1層2と第3層4との間に設けられた中間層となる。なお、上述したように、第1層2と第2層3との層間接着力が高く、フィルムの複層化が容易になった結果、農業用樹脂フィルム10は、第3層4をさらに有することが可能になった。
本実施形態に係る農業用樹脂フィルム10は、インフレーション法によって製造することが好ましい。
本発明の農業用樹脂フィルム1,10は、図示例のものに限定されない。例えば、上記第2の実施形態では、第3層4が1層で構成されているが、2層以上でもよい。第3層が2層以上で構成されている場合、該第3層のうち少なくとも1層が、樹脂成分として直鎖状低密度ポリエチレンを含む樹脂材料からなる層で構成されていればよい。
<フィルムの製造>
まず、表1に示す各樹脂成分を用い、実施例1の第1層及び第2層を構成するフィルムをそれぞれ製造した。より具体的には、インフレーション装置を用いて、ダイの同心円状のリップから各樹脂材料を溶融状態にて共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却し、巻き取り、1層の樹脂フィルムとした。
上記で得られた実施例1の農業用樹脂フィルム(以下、単にフィルムともいう)の性能を以下の方法に基づいて評価した。
実施例1で得られたフィルムから、幅:10mm、長さ:100mmの長方形状の層間剥離試験用の試験片を採取した。次に、上記試験片を精密万能試験機〔(株)島津製作所製、品番:オートグラフAG-500D〕に正確に取り付けた。試験速度は毎分200±20mmとし、該試験片の幅が5mmになるまで延伸し、延伸させた試験片の、第1層と第2層との層間における剥離の有無を目視で確認した。
上記層間剥離試験において、層間剥離以外の上記試験片の破損(例えば、ちぎれ、裂け等)の有無を目視で確認し、破損が無いものを強度に優れる(○)とし、破損が有るものは強度が不十分(×)と評価した。その結果を表1に示す。
上記層間剥離試験において、第1層と第2層との層間で剥離が確認されず、且つ熱プレス時にフッ素ガスが生じるおそれがないものを成形性がよい(○)とし、それ以外は成形性に劣る(×)と評価した。その結果を表1に示す。
実施例1で得られたフィルムを実曝露にて確認した。より具体的には、上記フィルムを角度20度の屋外曝露台上に12ケ月間曝露し、曝露後のフィルムの外観を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて該フィルムの防汚性を評価した。なお、観察面は、第1層の表面とした。その結果を表1に示す。
(評価基準)
○:曝露当初の状態と大差ない(塵埃が付着していない)。
△:塵埃が少し付着している。
×:塵埃が著しく付着している。
JIS K 7125に準拠して、実施例1で得られたフィルムの摩擦係数試験を行い、静摩擦力を測定し、以下の評価基準に基づいて該フィルムのべたつきを評価した。より具体的には、試験片のサイズは80×200mmとし、接触面積40cm2(一辺の長さ:63mm)の正方形の滑り片とし、2つの試験片の第1層の面同士を接触させ、静摩擦力を測定した。その結果を表1に示す。なお、装置は摩擦摩耗試験機〔新東科学(株)製、品番:HEIDON TYPE40〕を用いた。
(評価基準)
べたつき無し:静摩擦力が2kgf未満である。
べたつき有り:静摩擦力が2kgf以上である。
各樹脂成分を、表1に示す、実施例2、3、及び比較例1~6の樹脂成分に変更したこと以外は、上述の実施例1と同様にして、農業用樹脂フィルムを製造し、該フィルムの評価を行なった。その結果を表1に示す。
(フッ素樹脂)
THV1:MFR20g/10min、融点120℃、密度1.95g/cm3〔スリーエム ジャパン(株)製、品番:THV 221GZ〕
THV2:MFR10g/10min、融点165℃、密度1.98g/cm3〔スリーエム ジャパン(株)製、品番:THV 500GZ〕
THV3:MFR12g/10min、融点225℃、密度2.06g/cm3〔スリーエム ジャパン(株)製、品番:THV 815GZ〕
ETFE:MFR11g/10min、融点255℃、密度1.77g/cm3〔ダイキン工業(株)製、品番:EP-526〕
(ポリオレフィン系樹脂)
EVA5:酢酸ビニル単位含有量5重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体、MFR1.4g/10分、融点105℃、密度0.93g/cm3〔(株)NUC製、品番:NUC-3223〕
EVA15:酢酸ビニル単位含有量15重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体、MFR1.1g/10分、融点90℃、密度0.94g/cm3〔(株)NUC製、品番:NUC-8452D〕
EVA20:酢酸ビニル単位含有量20重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体、MFR1.5g/10分、融点92℃、密度0.94g/cm3〔東ソー(株)製、品番:ウルトセン631〕
LDPE:高圧法低密度ポリエチレン、MFR0.7g/10min、融点110℃、密度0.919g/cm3〔(株)NUC製、品番:NUC-8323〕
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン、MFR1.0g/10min、融点122℃、密度0.923g/cm3〔日本ポリエチレン(株)製、品番:UF332〕
<フィルムの製造>
まず、表1に示す、実施例4の各樹脂成分からなる樹脂材料を用意した。次に、3種3層のインフレーション装置を用いて、ダイの同心円状内側から順に、第1層、第2層及び第3層となるように、ダイの同心円状の複数のリップから上記各層を構成する樹脂材料を溶融状態にて共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却し、巻き取った。これにより、第1層の厚さ:30μm、第2層の厚さ:30μm、第3層の厚さ:90μm、及び合計の厚さ:150μmの3種3層の農業用樹脂フィルムを製造した。
上記で得られた実施例4の農業用樹脂フィルム(以下、単にフィルムともいう)の性能を、上述の実施例1と同様にして評価した。その結果を表2に示す。
各樹脂成分を、表2に示す、実施例5及び比較例7の樹脂成分に変更したこと以外は、上述の実施例4と同様にして、農業用樹脂フィルムを製造し、該フィルムの評価を行なった。その結果を表2に示す。
2 第1層
3 第2層
4 第3層
Claims (2)
- 樹脂成分として融点が200℃以下であるテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・ビニリデンフロライド共重合体を含む樹脂材料からなる第1層と、
前記第1層に接し、樹脂成分として酢酸ビニル含有量が10質量%以上であるエチレン-酢酸ビニル共重合体を含むポリオレフィン系樹脂材料からなる第2層と
を備えることを特徴とする農業用樹脂フィルム。 - 前記第2層の、前記第1層と接する側とは反対側の表面に積層され、樹脂成分として直鎖状低密度ポリエチレンを含む樹脂材料からなる第3層を備えることを特徴とする請求項1に記載の農業用樹脂フィルム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019092619A JP7145812B2 (ja) | 2019-05-16 | 2019-05-16 | 農業用樹脂フィルム |
JP2022148772A JP2022180493A (ja) | 2019-05-16 | 2022-09-20 | 農業用樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019092619A JP7145812B2 (ja) | 2019-05-16 | 2019-05-16 | 農業用樹脂フィルム |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022148772A Division JP2022180493A (ja) | 2019-05-16 | 2022-09-20 | 農業用樹脂フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020184956A JP2020184956A (ja) | 2020-11-19 |
JP7145812B2 true JP7145812B2 (ja) | 2022-10-03 |
Family
ID=73220538
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019092619A Active JP7145812B2 (ja) | 2019-05-16 | 2019-05-16 | 農業用樹脂フィルム |
JP2022148772A Pending JP2022180493A (ja) | 2019-05-16 | 2022-09-20 | 農業用樹脂フィルム |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022148772A Pending JP2022180493A (ja) | 2019-05-16 | 2022-09-20 | 農業用樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP7145812B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080193729A1 (en) | 2005-02-08 | 2008-08-14 | Roehm Gmbh | Film Membrane with Excellent Weather-Resistant Properties, High Transmission of Solar Thermal Radiation, Effective Retention of Thermal Radiation Emitted by the Earth and High Degree of Mechanical Strength and Method for Producing Said Film Membrane |
WO2017204192A1 (ja) | 2016-05-25 | 2017-11-30 | デンカ株式会社 | 農業用フッ素含有積層フィルム及びそれを用いてなる農業用被覆資材 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3736978B2 (ja) * | 1997-12-22 | 2006-01-18 | 三善加工株式会社 | 樹脂フィルム |
JP3687348B2 (ja) * | 1998-05-28 | 2005-08-24 | 旭硝子株式会社 | 農業用被覆資材 |
-
2019
- 2019-05-16 JP JP2019092619A patent/JP7145812B2/ja active Active
-
2022
- 2022-09-20 JP JP2022148772A patent/JP2022180493A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080193729A1 (en) | 2005-02-08 | 2008-08-14 | Roehm Gmbh | Film Membrane with Excellent Weather-Resistant Properties, High Transmission of Solar Thermal Radiation, Effective Retention of Thermal Radiation Emitted by the Earth and High Degree of Mechanical Strength and Method for Producing Said Film Membrane |
WO2017204192A1 (ja) | 2016-05-25 | 2017-11-30 | デンカ株式会社 | 農業用フッ素含有積層フィルム及びそれを用いてなる農業用被覆資材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022180493A (ja) | 2022-12-06 |
JP2020184956A (ja) | 2020-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6299553B2 (ja) | 電池外装用ラミネートフィルム及び電池 | |
JP2016527102A (ja) | パイプ用酸素バリアフイルム | |
WO2013118570A1 (ja) | 太陽電池用保護シートおよび太陽電池モジュール | |
JP2024019621A (ja) | 包装体 | |
WO2011152324A1 (ja) | 樹脂組成物、ヒートシールフィルム、及び積層フィルム | |
JP7145812B2 (ja) | 農業用樹脂フィルム | |
KR100495141B1 (ko) | 스트립 테이프 | |
JP2010111721A (ja) | 表面保護フィルム | |
JP5734571B2 (ja) | 押出ラミネート積層体 | |
JP5879618B2 (ja) | 低反り多層フィルムの製造方法 | |
JP6933282B2 (ja) | シーラントフィルム、並びにそれを用いた包装材及び包装袋 | |
JP3125300B2 (ja) | ポリオレフィン系多層フィルム | |
JP2020184955A (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP7419802B2 (ja) | 積層フィルム及び包装材 | |
JP4692818B2 (ja) | 共押出積層フィルム並びにそれを用いたラミネートフィルム及び包装容器 | |
JP2007238882A (ja) | 表面保護フィルム | |
JP7122273B2 (ja) | 多層発泡シート | |
JP2011167260A (ja) | 嵌合具 | |
JP3390201B2 (ja) | 包装用クリーンフィルムの製造方法 | |
JPH04310735A (ja) | ポリエチレン系多層延伸フィルム | |
KR20120112848A (ko) | 표면 보호 필름 | |
JP3055190U (ja) | 合成樹脂製収納ケース | |
JP2001293831A (ja) | ラミネートシート | |
JP6808957B2 (ja) | 包装材用フィルム、これを用いた包装材及び包装体 | |
JP6562245B2 (ja) | 多層フィルム及び包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220721 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220802 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220826 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7145812 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |