JP7143907B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7143907B2 JP7143907B2 JP2021007154A JP2021007154A JP7143907B2 JP 7143907 B2 JP7143907 B2 JP 7143907B2 JP 2021007154 A JP2021007154 A JP 2021007154A JP 2021007154 A JP2021007154 A JP 2021007154A JP 7143907 B2 JP7143907 B2 JP 7143907B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ceramic
- green
- protective layer
- cutting
- cut side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Ceramic Capacitors (AREA)
Description
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の積層セラミック電子部品の製造方法によって得られる積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す積層セラミックコンデンサを構成する部品本体の一例を模式的に示す斜視図である。
後述するように、図2に示す部品本体12は、図3に示すグリーンチップ19の互いに対向する1対の側面(以下、切断側面という)20及び21上に、生のセラミック保護層22及び23をそれぞれ形成したものを焼成することにより得られる。以後の説明において、焼成後の部品本体12におけるグリーンチップ19に由来する部分を積層部24と呼ぶことにする。
図4に示すように、セラミック層25となるべきセラミックグリーンシート31上に、所定のパターンをもって導電性ペーストが印刷されることによって、内部電極26及び27の各々となるべき内部電極パターン32が形成される。具体的には、セラミックグリーンシート31上に、帯状の内部電極パターン32が複数列形成される。
図5(a)に示すように、内部電極パターン32が形成されたセラミックグリーンシート31を、幅方向に沿って所定間隔、すなわち内部電極パターン32の幅方向寸法の半分ずつずらしながら所定枚数積層する。さらに、その上下に内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシートを所定枚数積層する。
図5(b)及び図5(c)には、帯状の内部電極パターン32が延びる方向と直交する幅方向(図5(b)及び図5(c)における上下方向)の切断線33、及び、これに対して直交する長手方向(図5(b)及び図5(c)における左右方向)の切断線34の各一部が示されている。帯状の内部電極パターン32は、2つ分の内部電極26及び27が各々の引出し部同士で連結されたものが、長手方向に沿って連なった形状を有している。図5(b)及び図5(c)では、切断線33及び34が共通して示されている。
図6において、マザーブロック35は、互いに直交する第1方向の切断線33及び第2方向の切断線34に沿って切断され、行及び列方向に配列された複数のグリーンチップ19が得られる。図6では、マザーブロック35の内部に位置する最上の内部電極パターン32が破線で示されている。なお、図6では、1個のマザーブロック35から6個のグリーンチップ19が取り出されているが、実際には、より多数のグリーンチップ19が取り出される。
図6に示す粘着シート38を拡張することによって、図7に示すように、行及び列方向に配列された複数のグリーンチップ19は、互いの間隔を広げた状態とされる。
図8(a)に示すグリーンチップ19を90度回転させることによって、図8(b)に示すように、切断側面20が上方へ向いた開放面とすることができる。
図9(a)に示すように、切断側面20には、切断時の応力によって内部電極26の垂れ26Aが存在する。切断側面20に対して、図9(a)に示す研削線X-Xの位置まで研削処理を行うことによって、図9(b)に示すように、内部電極26の垂れ26Aを除去することができる。
なお、表面粗さRaは、光干渉式表面粗さ計(ZYGO社製 NewView)を用いて測定することができる。
図10に示すように、研削処理後の切断側面20にセラミック保護層用グリーンシートを貼り付けるか、又は、セラミック保護層用ペーストを塗布することによって、生のセラミック保護層22を形成することができる。
(実施例1)
セラミック原料としてのBaTiO3に、ポリビニルブチラール系バインダ、可塑剤及び有機溶剤としてのエタノールを加え、これらをボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを作製した。次いで、このセラミックスラリーをリップ方式によりシート成形し、矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、上記セラミックグリーンシート上に、Niを含有する導電性ペーストをスクリーン印刷し、Niを主成分とする内部電極パターンを形成した。
実施例1と同様の方法によりグリーンチップを作製した。グリーンチップの一方の切断側面に対して、研削処理として、固定砥粒を用いた研磨処理を行った。実施例2では、研磨処理として、平均粒子径0.5μmの研磨剤を備える研磨テープを用いたテープ研磨を行った。テープ研磨の条件は、速度50mm/sec、印加圧力10kPa、往復回数25回とした。
グリーンチップの切断側面に対して研削処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様に外部電極まで形成し、比較例1の積層セラミックコンデンサを作製した。
(完全短絡箇所)
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、外部電極を形成する前の切断側面を倍率7000倍で撮影した。内部電極14~16本中、Ni粒子同士が完全に層間をまたがって接触している箇所の数を測定した。結果を表1の「完全短絡箇所」に示す。完全短絡箇所の数が0である場合を◎(優)、1以上である場合を×(不可)と評価した。
光干渉式表面粗さ計(ZYGO社製 NewView)を用いて、外部電極を形成する前の切断側面の表面粗さRaを測定した。結果を表1の「表面粗さ」に示す。表面粗さRaが20nm以下である場合を◎(優)、20nmより大きく50nm以下である場合を○(良)、50nmより大きい場合を×(不可)と評価した。
それぞれ100個の積層セラミックコンデンサの静電容量をLCRメータにて測定し、ショート不良の発生率を算出した。結果を表1の「脱脂後ショート率」に示す。脱脂後ショート率が80%未満である場合を◎(優)、80%以上100%未満である場合を○(良)、100%である場合を×(不可)と評価した。
表1の結果と同様、切断側面に対して研削処理を行っていない比較例1では、図11(a)に示すように、完全短絡箇所(図11(a)中、○印で囲った部分)が確認されたのに対し、切断側面に対して研削処理を行った実施例1では、図11(b)に示すように、完全短絡箇所が確認されなかった。
12 部品本体
13,14 主面
15,16 側面
17,18 端面
19 グリーンチップ
20,21 切断側面
22,23 セラミック保護層
24 積層部
25 セラミック層
26,27 内部電極
26A 内部電極の垂れ
28,29 外部電極
31 セラミックグリーンシート
32 内部電極パターン
33 第1方向の切断線
34 第2方向の切断線
35 マザーブロック
36,37 切断端面
38 粘着シート
Claims (8)
- 積層された複数のセラミックグリーンシートと、前記セラミックグリーンシート間の複数の界面に沿ってそれぞれ配置された内部電極パターンとを含む、マザーブロックを作製する工程と、
前記マザーブロックを互いに直交する第1方向の切断線及び第2方向の切断線に沿って切断することによって、生の状態にある複数のセラミック層と複数の内部電極とをもって構成された積層構造を有し、かつ前記第1方向の切断線に沿う切断によって現れた切断側面に前記内部電極が露出した、複数のグリーンチップを得る工程と、
前記切断側面に対して、砥粒を用いた研削処理を行う工程と、
前記研削処理後の切断側面に生のセラミック保護層を形成することによって、生の部品本体を得る工程と、
前記生の部品本体を焼成する工程と、を備え、
前記研削処理は、遊離砥粒を用いた研磨処理であり、
前記研削処理後の切断側面の表面粗さRaは、20nm以下であることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。 - 積層された複数のセラミックグリーンシートと、前記セラミックグリーンシート間の複数の界面に沿ってそれぞれ配置された内部電極パターンとを含む、マザーブロックを作製する工程と、
前記マザーブロックを第1方向の切断線に沿って切断することによって、生の状態にある複数のセラミック層と複数の内部電極とをもって構成された積層構造を有し、かつ前記第1方向の切断線に沿う切断によって現れた切断側面に前記内部電極が露出した、複数の棒状のグリーンブロック体を得る工程と、
前記切断側面に対して、砥粒を用いた研削処理を行う工程と、
前記研削処理後の切断側面に生のセラミック保護層を形成する工程と、
前記生のセラミック保護層が形成された前記棒状のグリーンブロック体を、前記第1方向に直交する第2方向の切断線に沿って切断することによって、複数の生の部品本体を得る工程と、
前記生の部品本体を焼成する工程と、を備え、
前記研削処理は、遊離砥粒を用いた研磨処理であり、
前記研削処理後の切断側面の表面粗さRaは、20nm以下であることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記砥粒の平均粒子径は、10nm以上、1000nm以下である請求項1又は2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記砥粒は、ダイヤモンド砥粒である請求項1~3のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記研削処理を行う工程において、前記グリーンチップ又は前記棒状のグリーンブロック体にかかる圧力は、0.001MPa以上、0.010MPa未満である請求項1~4のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記生のセラミック保護層は、セラミック保護層用グリーンシートを貼り付けるか、又は、セラミック保護層用ペーストを塗布することにより形成され、
前記セラミック保護層用グリーンシート又は前記セラミック保護層用ペーストには、Mgが実質的に含有されていない請求項1~5のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 前記生のセラミック保護層は、セラミック保護層用ペーストを塗布することにより形成される請求項1~6のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 前記マザーブロックを作製するためのセラミックグリーンシートの厚みは、1μm以下である請求項1~7のいずれか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021007154A JP7143907B2 (ja) | 2021-01-20 | 2021-01-20 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2022145217A JP7380792B2 (ja) | 2021-01-20 | 2022-09-13 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021007154A JP7143907B2 (ja) | 2021-01-20 | 2021-01-20 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016238522A Division JP6828405B2 (ja) | 2016-12-08 | 2016-12-08 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022145217A Division JP7380792B2 (ja) | 2021-01-20 | 2022-09-13 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021073709A JP2021073709A (ja) | 2021-05-13 |
JP2021073709A5 JP2021073709A5 (ja) | 2021-08-05 |
JP7143907B2 true JP7143907B2 (ja) | 2022-09-29 |
Family
ID=75802504
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021007154A Active JP7143907B2 (ja) | 2021-01-20 | 2021-01-20 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2022145217A Active JP7380792B2 (ja) | 2021-01-20 | 2022-09-13 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022145217A Active JP7380792B2 (ja) | 2021-01-20 | 2022-09-13 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP7143907B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008078755A1 (ja) | 2006-12-27 | 2008-07-03 | Panasonic Corporation | 電池、電極およびこれらに用いる集電体 |
JP2012209539A (ja) | 2011-03-14 | 2012-10-25 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2012209538A (ja) | 2011-03-14 | 2012-10-25 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2013162037A (ja) | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2017120880A (ja) | 2015-12-25 | 2017-07-06 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミック電子部品及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06232474A (ja) * | 1993-02-08 | 1994-08-19 | Brother Ind Ltd | 積層型圧電素子の製造方法 |
JP2006321671A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Ngk Spark Plug Co Ltd | セラミック積層体の製造方法 |
JP2009164189A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Tdk Corp | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
-
2021
- 2021-01-20 JP JP2021007154A patent/JP7143907B2/ja active Active
-
2022
- 2022-09-13 JP JP2022145217A patent/JP7380792B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008078755A1 (ja) | 2006-12-27 | 2008-07-03 | Panasonic Corporation | 電池、電極およびこれらに用いる集電体 |
JP2012209539A (ja) | 2011-03-14 | 2012-10-25 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2012209538A (ja) | 2011-03-14 | 2012-10-25 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2013162037A (ja) | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2017120880A (ja) | 2015-12-25 | 2017-07-06 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミック電子部品及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7380792B2 (ja) | 2023-11-15 |
JP2022172380A (ja) | 2022-11-15 |
JP2021073709A (ja) | 2021-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7196946B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
KR101971870B1 (ko) | 전자부품의 제조 방법 | |
JP5332475B2 (ja) | 積層セラミック電子部品およびその製造方法 | |
US9281120B2 (en) | Multilayer ceramic electronic component and board having the same mounted thereon | |
JP7226896B2 (ja) | 積層セラミックキャパシタ及びその製造方法 | |
KR101762032B1 (ko) | 적층 세라믹 전자부품 및 그 제조 방법 | |
KR102060755B1 (ko) | 적층 세라믹 전자부품의 제조 방법 | |
US11538636B2 (en) | Multilayer ceramic electronic component and method of producing multilayer ceramic electronic component | |
JP2022116342A (ja) | 積層型キャパシタ及びその製造方法 | |
JP2014187216A (ja) | 積層セラミックコンデンサの製造方法 | |
KR102620526B1 (ko) | 적층 세라믹 커패시터 및 그 제조 방법 | |
JP6261855B2 (ja) | 積層セラミック電子部品及びその製造方法 | |
JP7127720B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
KR102166588B1 (ko) | 적층 세라믹 전자 부품의 제조 방법 | |
JP3644800B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP7143907B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP2000340448A (ja) | 積層セラミックコンデンサ | |
JP2017174945A (ja) | 積層型電子部品 | |
KR101462747B1 (ko) | 적층 세라믹 전자부품 제조방법 및 그 제조방법에 의한 적층 세라믹 전자부품 | |
KR20200025972A (ko) | 적층형 커패시터 | |
JP2018098248A (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
TW202405837A (zh) | 積層陶瓷電子零件 | |
JP2024143711A (ja) | 積層セラミックコンデンサ | |
KR101922872B1 (ko) | 연마 장치 | |
JP2000243648A (ja) | 積層セラミックコンデンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210120 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220125 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220816 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220829 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7143907 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |