JP2006321671A - セラミック積層体の製造方法 - Google Patents

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淳一 伊藤
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Abstract

【課題】 高い加工精度が得られ、効率よく製造できるセラミック積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】 2層以上の未焼成セラミック層を積層してなる未焼成積層体(100)を、研削液を供給した状態で積層方向に向かって切断する切断工程と、切断工程を経た未焼成積層体を焼成する焼成工程と、を備えるセラミック積層体の製造方法であって、切断工程を行う前の未焼成積層体(100)は、切断されることとなる切断予定箇所に貫通孔、凹部及び中空部のうちの少なくとも1種の研削液滞留部(113)を備える。この切断工程はワイヤーソー(300)を用いて行うことが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明はセラミック積層体の製造方法に関する。更に詳しくは、高い加工精度が得られ、製造効率が向上されるセラミック積層体の製造方法に関する。
近年、電子部品における精密化により製造工程で要求される加工精度は厳しくなる一方、このような製品を効率よく安価に製造できることが求められている。この電子部品のなかで、例えば、積層型の圧電セラミック素子及び積層型のセラミックコンデンサ等は、セラミック層が多数層積層された構造を有する。このような積層構造を有する電子部品では、各々個別に電子部品を製造するのは効率及びコスト等の面において不利となるため、製品を複数個取りできる未焼成ブロックを先に作製し、この未焼成ブロックから個別の未焼成体(柱状未焼成積層部等)を切り出す工程を経ることが多い。
従来、この未焼成ブロックから個別の未焼成体を切り出す方法については、下記特許文献1において、隙間をもった2枚の切断刃を用いて個別化する方法が開示されている。また、特許文献2において、回転砥石を用いる方法、ワイヤーソーを用いる方法、ウォータージェットを用いる方法、ホットワイヤーを用いる方法、超音波を用いる方法等が示されている。
特開2001−284163号公報 特開2003−158310号公報
上記特許文献1は、個別化された各未焼成体の接触を防止できる点において優れている。しかし、切断刃を用いた場合は、切断後の個別化された未焼成体に残留される応力が大きく、脱脂工程及び焼成工程等の加熱時にクラックを発生し易い。また、上記特許文献2は、切断する未焼成ブロックを所定形状(所定の寸法範囲)に収めることで層間剥離を抑制できる点において優れている。しかし、切り出し工程については一般的な検討に留まるものである。また、上記特許文献2の技術では、研削液(砥粒入り液体)を供給しながら未焼成ブロックを切断することで、切断時の応力を小さくできることが提案されているが、未焼成ブロックと研削液との濡れ性は比較的悪く、研削液による切断効果が十分に得られ難い。このため、個別化された未焼成体の切断側面に荒れを生じることがある。また、切断側面の荒れを抑制するために切断速度を落とすこともできるが、切断工程の効率も低減されてしまうという問題がある。
この未焼成ブロックから個別の未焼成体(柱状未焼成積層部等)を切り出す工程を含む製造方法では、切り出し工程は特に重要な工程となる。即ち、この工程は未焼成ブロックを扱う最終段階であり、個別化された未焼成体を扱う後工程と異なり、加工時の影響がロット全体におよぶことも多い。このため、この切り出し工程における加工精度の向上及び効率化等によるメリットは大きい。
本発明は、上記に鑑みてなされた発明であり、2層以上の未焼成セラミック層を有する未焼成ブロックから個別の未焼成体を切り出す工程を備える製造方法において、高い加工精度が得られ、効率よく製造できるセラミック積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す通りである。
(1)2層以上の未焼成セラミック層を積層してなる未焼成積層体を、研削液を供給した状態で積層方向に向かって切断する切断工程と、該切断工程を経た上記未焼成積層体を焼成する焼成工程と、を備えるセラミック積層体の製造方法であって、
上記切断工程を行う前の上記未焼成積層体は、切断されることとなる切断予定箇所に貫通孔、凹部及び中空部のうちの少なくとも1種の研削液滞留部を備えることを特徴とするセラミック積層体の製造方法。
(2)上記切断工程は、ワイヤーソーを用いて行う上記(1)に記載のセラミック積層体の製造方法。
(3)上記未焼成積層体は、更に未焼成導体層を有し、
該未焼成積層体は、上記未焼成セラミック層と該未焼成導体層とが交互に積層された積層部を備える上記(1)又は(2)に記載のセラミック積層体の製造方法。
(4)上記未焼成積層体は、未焼成セラミック層貫通孔を備える未焼成セラミック層の少なくとも1面に未焼成導体層を印刷形成する未焼成導体層印刷工程と、該未焼成導体層が印刷形成された複数の未焼成セラミック層を、該未焼成導体層が該未焼成セラミック層間に挟持され且つ該未焼成セラミック層貫通孔が積層方向に連通されて少なくとも上記研削液滞留部の一部となるように積層する積層工程と、を備えて得られる上記(3)に記載のセラミック積層体の製造方法。
(5)上記切断工程は、一組の対向した切断側面が同時に得られるように上記未焼成積層体を積層方向に向かって切断する操作を繰り返して、複数組の対向した切断側面を有する多角柱状をなす柱状未焼成積層部を得る工程であり、
上記研削液滞留部は、該切断工程における該操作のうちの最初の操作により切断されることとなる上記切断予定箇所に少なくとも配置されている上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載のセラミック積層体の製造方法。
本発明のセラミック積層体の製造方法によれば、切断工程を行う前の未焼成積層体のうち、切断されることとなる切断予定箇所に研削液滞留部を備える。このため、研削液を供給した状態で未焼成積層体の切断を行うと、研削液滞留部に研削液が入り込むこととなる。つまり、未焼成積層体と研削液の濡れ性が悪くとも、切断時に未焼成積層体内に研削液が強制的に入り込むこととなり、研削液を用いることによる円滑な切断効果が切断当初から有効に発揮される。その結果、切断時の応力によって未焼成積層体に残留する応力が小さくなり、切断工程後の加熱工程(脱脂工程等)で生じるクラックを抑制できる等、歩留まりが向上される。また、本発明のセラミック積層体の製造方法によれば、上述したように研削液による円滑な切断効果が十分にもたらされるため、切断速度を低減せずとも平滑な切断側面を有する未焼成積層体を得ることができ、高い加工精度が得られるとともに、製造効率の向上を図ることができる。また、研削液滞留部のうち、貫通孔及び凹部は、未焼成積層体切断時の切断マークとしても機能するため、切断精度が向上され、より高い加工精度を得ることができる。
切断工程をワイヤーソーを用いて行う場合は、加熱工程(脱脂工程等)で生じるクラックを特に効果的に抑制でき、歩留まりがより向上される。また、切断工程を経た未焼成積層体における切断側面の平滑性が特に向上されてより高い加工精度を得ることができる。
上記未焼成積層体が未焼成導体層を有し、未焼成セラミック層と未焼成導体層とが交互に積層された積層部を備える場合は、上記研削液滞留部を有する効果をそのまま享受しながら、圧電素子及び積層コンデンサ素子等の複雑な内部電極パターンを有するセラミック積層体を信頼性高く、効率よく安価に製造できる。
また、研削液滞留部を有する未焼成積層体を上記未焼成導体層印刷工程と上記積層工程とを備えて得る場合は、研削液を入り込ませるための研削液滞留部を有する未焼成積層体を特に効率良く得ることができる。
更に、上記切断工程が、一組の対向した切断側面が同時に得られるように未焼成積層体を積層方向に向かって切断する操作(切断操作)を繰り返して、柱状未焼成積層部を得る工程であり、研削液滞留部が、切断工程の最初の操作により切断されることとなる切断予定箇所に少なくとも配置されている場合は、1回目の切断操作から、研削液滞留部に研削液が入り込むことになり、切断時に切断刃に研削液を確実に供給することができ、全ての切断側面に対して円滑な切断効果が発揮され、加工精度が高い未焼成積層体を効率良く得る(切り出す)ことができる。
即ち、上記切断操作のうち2回目以降の切断操作では、最初の一組の切断側面を形成したことで未焼成積層体に形成された切断溝に研削液が入り込むことになるため、ワイヤー等の切断刃に切断溝から研削液が供給されることになり、平滑な切断側面を得易い傾向にある。一方、1回目(最初)の切断操作では、切断時に未焼成積層体に研削液が入り込む部位が存在しないため、2回目以降の切断操作と比較して研削液による円滑な切断効果が期待し難い。そこで、上述のように、未焼成積層体の切断予定箇所のうち最初に切断されることとなる切断予定箇所に研削液滞留部を設けることで、上記効果を切断当初から確実に得ることができる。
本発明について、以下詳細に説明する。
本発明のセラミック積層体の製造方法は、2層以上の未焼成セラミック層を積層してなる未焼成積層体を、研削液を供給した状態で積層方向に向かって切断する切断工程と、該切断工程を経た上記未焼成積層体を焼成する焼成工程と、を備えるセラミック積層体の製造方法であって、
上記切断工程を行う前の上記未焼成積層体は、切断されることとなる切断予定箇所に貫通孔、凹部及び中空部のうちの少なくとも1種の研削液滞留部を備えることを特徴とする。
上記「未焼成積層体」は、2層以上の未焼成セラミック層を備える。また、切断前の未焼成積層体の平面形状(積層方向に直交する向きの断面形状)は特に限定されないが、通常、略四角形状である。また、その大きさは限定されないが、1辺の長さは10〜500mm(30〜200mmが好ましい)とすることができる。また、未焼成積層体が備える層数は限定されない。更に、未焼成積層体は、通常、圧着積層されている。この圧着積層時の押圧力は限定されないが、5MPa/cm以上(更には10MPa/cm以上、特に100MPa/cm以上、通常300MPa/cm以下)することができる。また、この圧着積層の際の加熱の有無は問わないが、加熱を行うことが好ましい。加熱温度は用いる有機ビヒクルの種類等により適宜の温度とすることが好ましいが、例えば、200℃以下(好ましくは40〜90℃)とすることができる。
上記「未焼成セラミック層」は、焼成後にセラミック積層体のセラミック部となる層である。未焼成セラミック層は、通常、成形性を得るために熱可塑性樹脂等からなるバインダが含有される。更にその他、可塑剤、溶剤及び分散剤等が含有されていてもよい。
また、この未焼成積層体(100)は、切断工程を行う前の状態において、切断されることとなる切断予定箇所(L1及びL2)に研削液滞留部(111、113)を備える(図1及び図6参照)。
上記「切断予定箇所」(例えば、図6におけるL1及びL2)とは、未焼成積層体のうちで切断工程において切断されることとなる部位である。即ち、切断前の未焼成積層体に想定され、切断工程で切断刃が通過することとなる部位にあたる。また、切断予定箇所は切断刃の厚さの幅を有する部位である。
上記「研削液滞留部」は、貫通孔、凹部及び中空部のうちの少なくとも1種を含む、研削液を滞留できる部位である。
上記「貫通孔」(例えば、図3における112)は、未焼成積層体を貫通して設けられた孔であり、後述する研削液が入り込み、滞留する部位である。この貫通孔は未焼成積層体の積層方向に貫通されていればよく、その形成方法は特に限定されない。例えば、(1)未焼成積層体の形成過程で各未焼成シート毎に穿設された孔が積層により連設してなる貫通孔であってもよく、(2)所定枚数の未焼成積層部(積層されて未焼成積層体を構成する部分)毎に穿設された孔が積層により連設(パンチング連設、レーザー連設等)してなる貫通孔であってもよく、(3)未穿設の未焼成シート又は未穿設の未焼成積層部を積層して得られた未穿設未焼成積層体に連穿して設けられた貫通孔であってもよい。
上記「凹部」(例えば、図3における113)は、未焼成積層体を貫通せず、未焼成積層体の表面に配置された凹みであり、上記貫通孔と同様に後述する研削液が入り込み、滞留する部位である。また、この凹部の形成方法は特に限定されない。例えば、(1)未焼成積層体を積層形成する際、未焼成積層体の表面部に開口されるよう未焼成積層体の表面部に、所定枚数の貫通孔を備える未焼成セラミック層を積層し、該貫通孔同士を連通されてなる凹部であってもよく、(2)未穿設の未焼成シート又は未穿設の未焼成積層部を積層して得られた未穿設未焼成積層体に凹設(押圧凹設、レーザー凹設等)された凹部であってもよい。この凹部の深さ等は特に限定されず、研削液が滞留し易いように適宜設定すればよい。
上記「中空部」(例えば、図3における114)は、未焼成積層体内に内包された空間部であり、切断の進行により出現して後述する研削液が入り込んで、滞留することとなる部位である。例えば、3層以上の構造部分において中間層部にのみ貫通孔を有し、中間層部を挟持する隣接上層部及び下層部には対応する位置に貫通孔を有さない構造等が挙げられる。
これらの研削液滞留部の平面形状及び口径(円形以外では最小長さ)等は特に限定されない。即ち、例えば、平面形状(積層方向に対して直交する向きの断面形状)は、円形(図5参照)、四角形(正方形、平行四辺形、菱形等)(図4参照)、五角以上の多角形及び楕円形等とすることができる。これらの平面形状は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、口径は切断刃の幅により適宜とすることが好ましく、例えば、切断刃の幅に対して100%以上(好ましくは120%以上、より好ましくは150%以上、通常最大開口長さが5mm以下)とすることができる。尚、図4及び図5に示すように研削液滞留部(111)は、上述したように、未焼成積層体(100)のうちで、ワイヤー等の切断刃の通過が予定される部位(即ち、切断予定箇所)L1、L2に形成されるものである。
更に、未焼成積層体が備える研削液滞留部の数は、切断予定箇所の下方に少なくとも1つ形成されればよく特に限定されない。特に未焼成積層体を格子状に切断する場合には、図1、図4及び図5に示すように、切断予定箇所L1及びL2の格子点に研削液滞留部(111)を設けることが好ましい。また、研削液滞留部(111)は全ての格子点に配置(図4参照)されてもよく、一部の格子点にのみ配置されてもよい。一部の格子点にのみ研削液滞留部(111)が配置される場合には、隣り合う2つの格子点のうちの各々1つの格子点に配置することにより格子点1つ飛びに配置(図5参照)することができる。更に、切断工程前の未焼成積層体には、貫通孔及び凹部を有さず中空部のみを有してもよいが、貫通孔又は凹部を少なくとも有することが好ましい。特に、貫通孔又は凹部は切断マークの機能をも果たすことができるからである。即ち、外部からこの貫通孔又は凹部を視認して未焼成積層体の切断位置を確認した上で切断を行うことが可能となるため、精度のよい切断を行うことができる。
尚、上記未焼成積層体は上記切断マークとして機能できる研削液滞留部以外にも、別途切断マークを備えることができる。この切断マークを備える形態は限定されないが、例えば、未焼成積層体の最上面にのみ備えてもよく、積層されている各層の全ての端面から視認できるように備えてもよく、隔層(1層おき、2層おき等)の端面から視認できるように備えてもよい。切断マークを付与することにより、任意の切断位置(例えば、未焼成導体層を備える場合にはそのパターンに応じて)での位置合わせが可能となる。また、特に積層側面(全ての層又は隔層)から切断マークが確認できる場合は切断位置のずれが防止され、より均一で正確な切断を行うことができる。
上記「未焼成導体層」は、焼成後にセラミック積層体の導体層となる層である。未焼成導体層の構成材料は特に限定されないが、少なくとも焼成後に導電性を発揮できる成分が含有される。また、未焼成導体層は、通常、成形性を得るためにバインダが含有される。更にその他、可塑剤、溶剤及び分散剤等が含有されていてもよい。また、セラミック層との密着性を向上させるために、未焼成セラミック層を構成するセラミック成分が含有されていてもよい。
未焼成積層体が未焼成導体層を備える場合、未焼成積層体は、未焼成セラミック層と未焼成導体層とが交互に積層された積層部を備えることができる。
上記「積層部」は、未焼成セラミック層と未焼成導体層とが交互に積層された部分である。この「交互に積層された」とは、未焼成セラミック層と未焼成導体層とが積層方向に向かって交互に配置されていることである。即ち、例えば、この積層部の構造としては、図6に示す構造が挙げられる。この図6の構造では未焼成導体層(102)、未焼成セラミック層(101)、未焼成導体層(104)、未焼成セラミック層(103)、未焼成導体層(106)、未焼成セラミック層(105)の順に各々交互に積層された部分を備えている。また、図6の構造では、最上層に未焼成導体層が表面に形成されずに、研削液滞留部(111)が形成された未焼成セラミック層(107)が積層されている。
但し、この積層部では、結果的に交互の積層であればよく、例えば、連続して積層された複数層(通常、3層以下)の未焼成セラミック層毎に1層の未焼成導体層が積層された構造等(未焼成導体層の複層化も可能)も、本発明にいう交互に積層された構造であるものとする。目的機能が発揮されるための実質の一層を、複数層の未焼成セラミック層を積層して予め形成したグリーンシートを積層する等して形成することが可能だからである。
また、積層部に含まれる未焼成セラミック層と未焼成導体層との数は特に限定されないが、通常、各々2層以上(更には10層以上、特に20層以上、通常1200層以下)である。また、この積層部は、未焼成積層体の製造時に未焼成セラミック層と未焼成導体層とを交互に積層することにより形成されてもよく、予め積層部のみを別途形成してもよい(即ち、未焼成積層体は予め別途形成された積層部を積層して形成することとなる)。
更に、未焼成導体層を備える場合の未焼成積層体の製造方法は特に限定されないが、未焼成セラミック層の少なくとも1面に未焼成導体層を印刷形成する未焼成導体層印刷工程と、未焼成導体層が積層された複数の未焼成セラミック層を、未焼成導体層が該未焼成セラミック層間に挟持されるように積層する積層工程と、を備える未焼成積層体作製工程により一括して得ることができる(以下、単に「一括積層方法」ともいう)。
また、未焼成セラミック層の1面に未焼成導体層を印刷形成する未焼成導体層印刷工程と、この未焼成導体層上に未焼成セラミック層を形成する未焼成セラミック層形成工程と、の2つの工程を順次繰り返して未焼成積層体を製造する未焼成積層体作製工程により得ることができる(以下、単に「逐次積層方法」ともいう)。これらのうちでは、製造効率の面から一括積層方法が好ましい。尚、一括積層方法及び逐次積層方法のいずれの方法においても、前述のように研削液滞留部の形成方法は限定されず、予め穿設された未焼成セラミック層を用いてもよい。また、得られた未焼成積層体に穿孔する穿孔工程を備えてもよい。
また、上記一括積層方法においては、未焼成導体層印刷工程で、未焼成導体層の印刷に用いる印刷マスクを用いて未焼成導体層の形成と同時に前記切断マークを形成することが好ましい。これにより、工程数少なく、切断位置のズレを防止でき、より正確な切断を行うことができる。即ち、未焼成導体層の印刷マスクと切断マークの印刷マスクとを共通化することで、これらを別個に印刷する必要がなく製造工程を簡略化できる。また、特に積層数が多い場合は、僅かな印刷のズレを生じる場合があるが、このような印刷ズレは印刷マスクが共通であることにより回避できる。未焼成導体層と印刷マークとで同じように印刷のズレを生じるために相対的に一定の相関を保つことができるからである。
更に、上記一括積層方法においては、研削液滞留部を未焼成積層体の形成過程で各未焼成シート毎に穿設された孔が積層により連設して形成する場合には、未焼成積層体は、未焼成セラミック層貫通孔を備える未焼成セラミック層の少なくとも1面に未焼成導体層を印刷形成する未焼成導体層印刷工程と、未焼成導体層が印刷形成された複数の未焼成セラミック層を、未焼成導体層が未焼成セラミック層間に挟持され且つ未焼成セラミック層貫通孔が積層方向に連通されて少なくとも研削液滞留部の一部となるように積層する積層工程と、を備えて得ることができる。
この場合、上記積層工程では未焼成積層体全体を形成してもよく、未焼成積層体の一部となる部分積層体を形成してもよい。部分積層体を形成した場合には、これらを複数積層することにより未焼成積層体全体を形成できる。尚、この部分積層体を積層する際には、例えば、研削液滞留部のうち貫通孔を目的とする場合には、各部分積層体に形成されている未焼成セラミック層貫通孔が連通して形成された孔同士が連通するように積層する。
上記「切断工程」は、研削液を供給した状態で未焼成積層体を積層方向に向かって切断する工程(図2参照)である。この切断工程において「積層方向に向かって」とは、即ち、積層方向に対して平行方向である。積層方向は各層が積み重ねられた方向である。
上記「研削液」の種類は特に限定されないが、通常、砥粒入りの液体が用いられる。この砥粒は、機械研磨作用を有する粒子である。そして、砥粒としては、炭化ケイ素質砥粒、アルミナ質砥粒、窒化ホウ素質砥粒、ダイヤモンド、ガーネット、炭化ホウ素、炭酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化クロム、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、酸化鉄等から構成される粒子を挙げることができる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、この砥粒の平均粒径は特に限定されないが、50μm以下とすることが好ましい。この範囲であれば十分な研磨速度を確保しつつ未焼成積層体への切断時の応力の残留を効果的に抑制できる。また、砥粒の含有量は限定されないが、研削液に対して0.01〜5.0kg/リットル(より好ましくは0.5〜2.0kg/リットル、更に好ましくは0.8〜1.2kg/リットル)であることが好ましい。
更に、研削液を構成する分散媒(液体)の種類も特に限定されず、水であってもよく、有機溶媒であってもよく、これらの混合溶媒であってもよい。更に、研削液には、砥粒及び分散媒以外にも他の成分が含有されてもよい。他の成分としては分散剤、防錆剤及び洗浄剤等が挙げられる。
上記「研削液を供給した状態で」とは、研削液が切断刃(ワイヤーソーのワイヤー等)に付着されて使用できる状態にあることを意味する。即ち、例えば、ワイヤーソーを用いる場合、ワイヤーソーが実際に往復運動等をしている間、研削液は供給され続けてもよく、予め供給されているために供給が停止されていてもよく、断続的に必要に応じて供給されていてもよい。また、研削液の供給場所は限定されず、例えば、未焼成積層体に対して供給してもよく、ワイヤーに対して供給してもよく、これらの両方に対して供給してもよい。未焼成積層体へ供給する際には、未焼成積層体の上方から供給してもよく、貫通孔を有する場合には下方から供給してもよい。
この研削液の供給量は、切断する未焼成積層体の性状(材質、大きさ、厚さ等)、研削液滞留部の大きさ及び切断条件(切断手段の種類や、砥粒種等)により適宜の量に調整すればよい。
上記研削液以外に用いる切断手段は特に限定されず、ワイヤーソー、マルチブレードソー、内周刃カッター及び外周刃カッター等の手段を用いることができる。これらの切断手段のうちでもワイヤーソーが好ましい。ワイヤーソーは、積層方向に(向かって)切断時の力をかけることができる点において外周刃等を有する切断手段と異なり、外周刃等を有する切断手段に比べて被切断体(未焼成積層体)への応力残留が良好に抑制され、ひいては未焼成積層体に切断に起因した変形や歪みが生じるのを抑制することができる。
上記「ワイヤーソー」は、未焼成積層体とワイヤーとを当接させて、ワイヤーを目的とする方向(積層方向)に進行(前進又は後退)又は往復させて未焼成積層体を切断できる装置をいう。このワイヤーソーが備えるワイヤーの線径は限定されないが、200μm以下であることが好ましい。この範囲では効果的に応力の残留を抑制できる。特にワイヤーの線径が200μm以下であり且つ研削液に含有される砥粒の平均粒径が50μm以下である場合には、応力残留抑制の効果が高い。
更に、ワイヤーの走行する速さも限定されないが、平均線速が100m/分以上(より好ましくは250m/分以上、更に好ましくは300m/分以上、通常700m/分以下)であることが好ましい。
この切断工程における切断は、結果的に複数の未焼成体(柱状未焼成積層部等)が得られるようにする切断であり、未焼成積層体を完全に切断することのみでなく、未焼成積層体の積層下部に所定厚み(通常、5mm以下)を残存した切断を含む意味である。所定厚みを残して切断することで、切断工程の途中で未焼成積層体が各部に分離されることを防止できる。また、未焼成積層体をダミー板に接着した状態で、ダミー板については完全に切断せずに未焼成積層体を積層方向に完全に切断し、全ての切断後にダミー板の接着を解くことで、切断工程の途中で未焼成積層体が各部に分離されることを防止しつつ、個別化された未焼成体(柱状未焼成積層部等)を得ることができる。
また、切断工程において、未焼成積層体とワイヤーとを当接させる方法は限定されないが、通常、未焼成積層体をステージ上に固定し、このステージを上方へ移動させて未焼成積層体をワイヤーへ押圧して行う。更に、対向する一対の切断側面を一組ずつ順に形成していくため(即ち、柱状未焼成積層部等を得るため)の未焼成積層体の方向転換も上記ステージの方向転換により行うことが好ましい。ワイヤーを移動させる場合に比べてより高い加工精度が得られる。
また、このワイヤーソーは、1本のみのワイヤーを備えてもよいが、複数のワイヤーを備えることができる。複数のワイヤーを備える場合は「一組の対向した切断側面が同時に得られるように」未焼成積層体を切断できる。このワイヤーソーが備えるワイヤーの数などは特に限定されない。
このように、一組の対向した切断側面が同時に得られるように未焼成積層体を積層方向に向かって切断する操作を繰り返して、複数組の対向した切断側面を有する多角柱状をなす柱状未焼成積層部を得る場合、前記研削液滞留部は、切断工程における切断操作のうちの最初の操作により切断されることとなる切断予定箇所に少なくとも配置されている好ましい。この最初の切断操作による切断予定箇所に研削液滞留部が形成されている場合は、最初の切断操作の当初から、円滑な切断効果を確実に得ることができる。従って、最初の切断操作で得られる切断側面も、それ以降に得られる切断側面も同様に平滑な切断側面とすることができる。
尚、上記「最初の切断操作」は、未焼成積層体を切断する際の第1回目の切断操作を含む操作である。また、それ以前に切断操作が行われていても、今回の切断操作による切断予定箇所が、それ以前の切断操作によって形成された切断溝に交差しない場合の切断操作を含むものである。
上記「焼成工程」は、上記切断工程を経た未焼成積層体(柱状未焼成積層部等)を焼成する工程である。この焼成工程では、前述のように切断工程で所定厚みを残すことで未焼成積層体から切断片が切り離されないように切断を行った場合は、この未焼成積層体全体を同時に焼成することができる。また、切断工程で未焼成積層体を完全に切断して個別の切断片とした場合には、得られた個別の切断片を焼成できる。
本発明のセラミック積層体の製造方法は、切断工程及び焼成工程以外にも他の工程を備えていてもよい。他の工程を備える場合の他の工程としては、上下面の平行度を確保するための研磨工程、切断工程を通して得られた切断側面をより平滑にするための研磨工程、焼成後のセラミック積層体の導体層(内部導体層)との導通を図るために切断側面に外部電極を形成する外部電極形成工程等が挙げられる。これらの工程は1つのみを備えてもよく、2つ以上を併用してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
[1]本発明の製造方法
(1)未焼成セラミック層の作製
CO粉末、NaCO粉末、CaCO粉末、Nb粉末、及びTiO粉末の各磁器原料粉末を所定量比{0.95(K0.50Na0.45)NbO−0.05CaTiO}となるように秤量して混合した原料混合粉末を得た。この原料混合粉末100質量部に対して、焼結助剤粉末(NiO粉末及びCuO粉末を各々0.25質量部ずつ)を加えて混合粉末を得た。得られた混合粉末を600〜1000℃で1〜10時間仮焼した。得られた仮焼粉末と有機成分(分散剤、バインダ及び溶剤等を含む)とを所定比で混合してスラリー状にして未焼成セラミック層用スラリーを得た。得られた未焼成セラミック層用スラリーをドクターブレード法により厚さ100μmのシート状に成形した後、150mm四方に裁断して未焼成セラミック層(グリーンシート)を得た。
(2)未焼成導体層の形成
白金粉末と、有機成分(分散剤、バインダ及び溶剤等を含む)と、上記未焼成セラミック層形成時に用いた仮称粉末とを混合して未焼成導体層用スラリーを得た。
得られた未焼成積層層用スラリーを上記(1)で得られた未焼成セラミック層のうちの各々表面に印刷マスクを用いて適宜印刷した。尚、未焼成導体層の印刷は、柱状未焼成積層部を切り出した際に、外部電極形成面となる2つの切断側面に交互に未焼成導体層が露出され得るように、印刷マスクを1層毎に移動させながら適宜行った。
(3)積層工程
上記(2)で得られた未焼成導体層が形成された未焼成セラミック層に対して格子状に8mmピッチでφ300μmのスルーホール(未焼成セラミック層貫通孔)を形成し、このスルーホールを形成した未焼成セラミック層を10層積層し、60℃で0.1MPa/cm(100kg/cm)の圧力で圧着して第1積層部を得た。なお、この第1積層部を上記条件にて40個形成した。
一方、未焼成導体層が形成されていない上記(1)で得られた未焼成セラミック層に対して格子状に8mmピッチでΦ300μmのスルーホールを形成した。次いで、この未焼成導体層が形成されず、スルーホールが形成された未焼成セラミック層を10層積層し、60℃で0.1MPa/cm(100kg/cm)の圧力で圧着して第2積層部を得た。なお、この第2積層部を上記条件にて2個形成した。
次いで、得られた第1積層部を40個積層し、その積層体の上下端部に1個ずつ第2積層部を積層した(第2積層部で第1積層部を挟持した)。このとき、各積層部に形成された8mmピッチのスルーホールが全ての積層部を連通して研削液供給用の貫通孔(112)を構成するように、各積層部の積層を行った。その後、65℃で0.1MPa/cm(100kg/cm)の圧力で圧着して、図1に示すように、貫通孔(112)を8mmピッチで格子状に備える未焼成積層体(100)を得た。なお、図7に示すように、未焼成積層体(100)から次述する切断工程を経て切り出される柱状未焼成積層部(110)をみたとき、40個の第1積層部を積層してなる部位は、図8に示す活性部(211)となる未焼成活性部(121)を構成する部位に相当するものである。また、この未焼成活性部(121)の上下端部に1個ずつ設けられる部位は、図8に示す不活性部(212)となる未焼成不活性部(122)を構成する部位に相当する。
(4)切断工程
上記(3)までに得られた未焼成積層体(100)を、カーボン板(115)に接着剤(本実施例では、低温WAX)を介して接着する(図2参照)。なお、カーボン板(115)は、未焼成積層体(100)のうち、一方の面にのみ接着した。次いで、ワイヤーソーのステージ(図示せず)に未焼成積層体(100)が接着されたカーボン板(115)を固定し、ステージを上昇させて切断用のワイヤー(300)に未焼成積層体(100)を当接させ、炭化珪素からなる砥粒を含有した研削液(600)を液供給装置(700)より供給した状態で、ワイヤー(300)の走行速度360m/分の条件にて1回目の切断操作を行った(図2参照。尚、図2は2回目の切断操作を行っている状態を示す図面である。)。尚、図1に示すように、未焼成積層体(100)には、格子状に貫通孔(112)が形成されており、この切断工程では、貫通孔(112)を含むようにして格子状に切断を行うものである。つまり、切断予定箇所に対応する位置に貫通孔(112)を設けていることから、1回目の切断操作において、研削液(600)を切断箇所に入り込ませた状態でワイヤーソーによる切断を行うことができるため、ワイヤー(300)への研削液(600)の供給が確実となり、平滑性に優れる第1切断側面を効率良く得ることができる。また、この1回目の切断操作では、未焼成セラミック層と未焼成導体層との全ての端面が露出された一対の対向する切断側面を得た。
次いで、上記ステージを下降させて90度回転させた後、再びステージを上昇させて切断用のワイヤー(300)に上記切断を経た未焼成積層体(100)を当接させ、上記と同じ切断条件で2回目の切断操作(図2参照)を行った。この際、柱状未焼成積層部(110)において、未焼成導体層の端面が積層方向に対して一層おきに露出する一対の切断側面を得た(図7参照)。このように、1回目の切断操作では、図6を援用して示すように、貫通孔(112)上を通るL1の切断予定箇所に沿って切断を行い、2回目の切断操作では、L2の切断予定箇所に沿って切断を行った。また、ワイヤーソーによる1回目の切断操作、2回目の切断操作は、いずれもダミー板(115)が完全に切断されないように、且つ未焼成積層体(100)が完全に切断されるように行った。
このようにして、ダミー板(115)に接着された状態の複数の柱状未焼成積層部(110)を得た(図2参照)。そして、接着剤を融かしてダミー板(115)から個別化された複数の柱状未焼成積層部(110)を得た。尚、個別化された柱状未焼成積層部(110)を図7に示す。図7に示すように、柱状未焼成積層部(110)は、四角柱状をなし、最終的に活性部(211)となる未焼成活性部(121)と、この未焼成活性部(121)の上下端部に位置し、最終的に不活性部(212)となる未焼成不活性部(122)とから構成されている。
(5)脱脂工程及び焼成工程
上記(4)で得られた複数の柱状未焼成積層部(110)を焼成炉に入れて、大気雰囲気下250℃で10時間保持して脱脂を行った。その後、引き続いて、炉内の温度を1070℃まで昇温させて5時間保持して焼成を行い、複数のセラミック積層体を得た。
(6)圧電素子の製造
上記(5)で得られたセラミック積層体を全面(側面及び上下面)研磨して各面の平滑性を向上させた。その後、セラミック積層体のうち、図8に示すように、第2切断工程で得られた対向する側面にAgペーストを塗布し、600〜800℃で焼き付けて、一対の外部電極(220)を形成した。尚、外部電極(220)の一方は、セラミック層(201、203、205、…)の積層方向に沿って交互に露出する導体層のうち、図8において右側に露出して見える導体層(202、206、…)に電気的に接続され、外部電極(220)の他方は、導体層(204、208、…)に電気的に接続される。そして、一対の外部電極(220)に分極用電極を接触させ、あるいは外部電極(220)からリード線を取り出すなどした上、一対の外部電極(220)間、従って隣り合う導体層間に直流電圧を印加して、活性部(211)を構成する各セラミック層(201、203、205、…)を分極する。これにより、活性部(211)を構成する各セラミック層は圧電層として機能することになる。このようにして、活性部(211)と不活性部(212)とから構成されるセラミック積層体の1つである積層型圧電素子(210)が完成する。
本発明の製造方法は、各種セラミック積層体の製造に広く用いられる。即ち、例えば、流量制御用圧電素子(インジェクタ用圧電素子、プリンタインク用圧電素子)に用いるセラミック積層体、位置制御用圧電素子(機械加工ステージ制御用圧電素子)に用いるセラミック積層体、積層コンデンサに用いるセラミック積層体等に利用できる。
研削液を入り込ませるための貫通孔が切断予定箇所に形成された未焼成積層体を模式的に示す斜視図である。 図1に示す未焼成積層体を格子状に切断している状態を模式的に示す斜視図である。 未焼成積層体に形成された研削液滞留部を説明する模式的な断面図である。 未焼成積層体への研削液滞留部の形成パターンの一例を模式的に示す説明図である。 未焼成積層体への研削液滞留部の形成パターンの他例を模式的に示す説明図である。 未焼成積層体の一例を模式的に示す分解斜視図である。 実施例で得られた柱状未焼成積層部の一例を模式的に示す斜視図である。 セラミック積層体の1つである積層型圧電素子を示す斜視図である。
符号の説明
100;未焼成積層体、
101、103、105及び107;未焼成セラミック層、
102、104及び106;未焼成導体層、
110;柱状未焼成積層部、
111;研削液滞留部、
112;貫通孔、
113;凹部、
114;中空部、
210;積層型圧電素子、
201、203及び205;セラミック層、
202、204、206及び208;導体層、
220;外部電極、
300;ワイヤー(切断手段)、
600;研削液、
L1及びL2:切断予定箇所。

Claims (5)

  1. 2層以上の未焼成セラミック層を積層してなる未焼成積層体を、研削液を供給した状態で積層方向に向かって切断する切断工程と、該切断工程を経た上記未焼成積層体を焼成する焼成工程と、を備えるセラミック積層体の製造方法であって、
    上記切断工程を行う前の上記未焼成積層体は、切断されることとなる切断予定箇所に貫通孔、凹部及び中空部のうちの少なくとも1種の研削液滞留部を備えることを特徴とするセラミック積層体の製造方法。
  2. 上記切断工程は、ワイヤーソーを用いて行う請求項1に記載のセラミック積層体の製造方法。
  3. 上記未焼成積層体は、更に未焼成導体層を有し、
    該未焼成積層体は、上記未焼成セラミック層と該未焼成導体層とが交互に積層された積層部を備える請求項1又は2に記載のセラミック積層体の製造方法。
  4. 上記未焼成積層体は、未焼成セラミック層貫通孔を備える未焼成セラミック層の少なくとも1面に未焼成導体層を印刷形成する未焼成導体層印刷工程と、該未焼成導体層が印刷形成された複数の未焼成セラミック層を、該未焼成導体層が該未焼成セラミック層間に挟持され且つ該未焼成セラミック層貫通孔が積層方向に連通されて少なくとも上記研削液滞留部の一部となるように積層する積層工程と、を備えて得られる請求項3に記載のセラミック積層体の製造方法。
  5. 上記切断工程は、一組の対向した切断側面が同時に得られるように上記未焼成積層体を積層方向に向かって切断する操作を繰り返して、複数組の対向した切断側面を有する多角柱状をなす柱状未焼成積層部を得る工程であり、
    上記研削液滞留部は、該切断工程における該操作のうちの最初の操作により切断されることとなる上記切断予定箇所に少なくとも配置されている請求項1乃至4のうちのいずれかに記載のセラミック積層体の製造方法。
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