JP7142536B2 - 折り戸用の開閉体 - Google Patents

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Description

本発明は、折り戸用の開閉体に関する。
従来、部屋の開口部に設けられている折り戸の開閉体を自動的に開閉するための技術の一つとして、開閉体の近傍位置又は離間した位置に設けられた自動開閉押ボタンスイッチと、自動開閉押ボタンスイッチがユーザによって操作されると、開閉体を開放又は閉鎖させる制御手段とを備えるシステムが提案されている。また、このシステムには、部屋の室内側及び室外側に人感センサが設けられており、例えば開閉体の閉鎖中において人感センサによって人の存在が検知された場合には、制御手段は、開閉体を再び開放させることで、人が開閉体と床面との間に挟み込まれることを防止できる(例えば、特許文献1参照)。なお、この人感センサの検知エリアは、開閉体の開閉を妨げることを回避できるように、開閉体を検知しない範囲に設定されている。
特開2015-193996号公報
ここで、上記従来のシステムにおいては、上述したように、人感センサが設けられているものの、その検知エリアが開閉体を検知しない範囲に設定されているので、例えば、開閉体の近傍位置であり、且つ人感センサの検知エリア外にいる人が開閉体と床面との間に挟み込まれてしまうおそれがあることから、人の如き通行対象の安全性を確保する観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、通行対象の安全性を確保することが可能になる、折り戸用の開閉体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の折り戸用の開閉体は、建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が前記折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体であって、開閉体フレームと、少なくとも前記開閉体フレームを見込方向側から挟むように設けられた一対の表面材と、を有する開閉体本体と、前記開閉体本体と床面との間のうち前記ヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が前記開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が前記開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段と、を備え、前記一対の表面材の各々における下端部からそれよりも上側に至る部分には、当該部分における前記ヒンジ部に対応する部分がそれ以外の部分よりも下方に突出することで、前記ヒンジ部が外部に露出しないように覆われるように段差状に切り欠いた部分が設けられ、前記挟込防止手段は、前記切り欠いた部分に設けられた塞ぎ部であり、当該塞ぎ部の少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部を備える。
請求項2に記載の折り戸用の開閉体は、請求項1に記載の折り戸用の開閉体において、前記挟込防止手段は、前記通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が前記開閉体本体の下端部のうち前記ヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部と、前記空間部を塞ぐための前記塞ぎ部と、を備える。
請求項3に記載の折り戸用の開閉体は、請求項1又は2に記載の折り戸用の開閉体において、前記開閉体本体は、前記ヒンジ部によって軸支された第1開閉体本体と、前記第1開閉体本体よりも戸先側に少なくとも1つ以上設けられる第2開閉体本体と、を備え、前記塞ぎ部を、前記第1開閉体本体と第2開閉体本体とにそれぞれ別体で設けた。
請求項4に記載の折り戸用の開閉体は、請求項3に記載の折り戸用の開閉体において、前記塞ぎ部の下端部と、前記第1開閉体本体の下端部の部分のうち前記ヒンジ部に対応する部分とを略面一とした。
請求項5に記載の折り戸用の開閉体は、請求項3又は4に記載の折り戸用の開閉体において、当該開閉体の状態が、前記第1開閉体本体及び前記第2開閉体本体によって前記開口部を全閉した全閉状態、又は前記第1開閉体本体及び前記第2開閉体本体によって前記開口部の一部を開いて前記開口部の他の一部を閉じている半開状態のいずれであっても、前記第2開閉体本体が前記開口部よりも見込方向の一方側及び見込方向の他方側に向けて張り出すように、当該開閉体を構成した。
請求項6に記載の折り戸用の開閉体は、建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が前記折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体であって、開閉体本体と、前記開閉体本体と床面との間のうち前記ヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が前記開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が前記開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段と、を備え、前記挟込防止手段は、前記通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が前記開閉体本体の下端部のうち前記ヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部と、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、前記空間部を塞ぐための塞ぎ部と、を備え、前記塞ぎ部は、前記開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片と、弾性変形可能な突出片であって、前記ベース片から下方に向けて張り出された突出片と、を備え、前記突出片の厚さを、下方に向かうにつれて薄くした。
請求項7に記載の折り戸用の開閉体は、請求項6に記載の折り戸用の開閉体において、前記突出片は、前記ベース片の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片と、前記ベース片の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片と、を備える。
請求項8に記載の折り戸用の開閉体は、請求項7に記載の折り戸用の開閉体において、前記塞ぎ部は、前記第1突出片と前記第2突出片とを接続する補助片をさらに備え、前記補助片を、弾性変形可能であり、且つ前記ベース片の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成した。
請求項1に記載の折り戸用の開閉体によれば、開閉体本体と床面との間のうちヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段を備えたので、挟込防止手段によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保できる。
請求項2に記載の折り戸用の開閉体によれば、挟込防止手段が、通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が開閉体本体の下端部のうちヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部を備えるので、空間部によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保しやすくなる。
また、挟込防止手段が、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、空間部を塞ぐための塞ぎ部をさらに備えるので、開閉体本体と床面との間で通行対象が挟まれることを防止しながら、空間部を塞ぐことができる。よって、開閉体によって開口部を全閉した状態において開口部よりも見込方向の一方側の空間が空間部を介して見込方向の他方側に露出することを回避できると共に、通行対象が足等を故意に空間部に入れることを抑制できる。
請求項3に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部を、第1開閉体本体と第2開閉体本体とにそれぞれ別体で設けたので、塞ぎ部を第1開閉体本体と第2開閉体本体とにわたって一体で設けた場合に比べて、開閉体を容易に折り畳むことができ、開閉体の開閉移動をスムーズに行うことが可能となる。
請求項4に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部の下端部と、第1開閉体本体の下端部の部分のうちヒンジ部に対応する部分とを略面一としたので、塞ぎ部の下端部と、第1開閉体本体の下端部の部分のうちヒンジ部に対応する部分とを非面一とした場合に比べて、塞ぎ部が目立つことを抑制でき、開閉体の意匠性を維持しやすくなる。
請求項6に記載の折り戸用の開閉体によれば、開閉体本体と床面との間のうちヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段を備えたので、挟込防止手段によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保できる。
また、挟込防止手段が、通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が開閉体本体の下端部のうちヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部を備えるので、空間部によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保しやすくなる。
また、挟込防止手段が、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、空間部を塞ぐための塞ぎ部をさらに備えるので、開閉体本体と床面との間で通行対象が挟まれることを防止しながら、空間部を塞ぐことができる。よって、開閉体によって開口部を全閉した状態において開口部よりも見込方向の一方側の空間が空間部を介して見込方向の他方側に露出することを回避できると共に、通行対象が足等を故意に空間部に入れることを抑制できる。
また、塞ぎ部が、開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片と、弾性変形可能な突出片であって、ベース片から下方に向けて張り出された突出片とを備えたので、塞ぎ部を比較的簡易な構成且つ安価に製造でき、塞ぎ部の製造コストを低減できる。また、突出片の厚さを下方に向かうにつれて薄くしたので、突出片の下側部分が変形しやすくなるため、通行対象が突出片と接触した際の負荷を低減できる。また、突出片の上側部分を厚くでき、突出片の形状を維持しやすくなる。
請求項7に記載の折り戸用の開閉体によれば、突出片が、ベース片の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片と、ベース片の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片と、を備えるので、第1突出片又は第2突出片のいずれか一方のみを備える場合に比べて、挟込防止手段の見込方向の一方側の外観と挟込防止手段の見込方向の他方側の外観とを同一又は類似にできることから、開閉体の意匠性を維持しやすくなる。
請求項8に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部が、第1突出片と第2突出片とを接続する補助片をさらに備え、補助片を、弾性変形可能であり、且つベース片の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成したので、補助片によって第1突出片及び第2突出片の支持を補助でき、第1突出片及び第2突出片を安定して支持することが可能となる。また、補助片が水平方向に沿うように直線状に構成された場合に比べて、第1突出片又は第2突出片が通行対象との接触で弾性変形した際に補助片が変形しやすくなることから、補助片によって第1突出片又は第2突出片の変形が妨げられることを回避できる。
本発明の実施の形態に係る開閉システムを示す正面図である。 図1の開閉システムのA-A矢視断面図である(一部図示省略)。 図2の第1挟込防止部周辺の拡大図である。 図1の開閉システムのB-B矢視断面図であり、(a)は全閉状態を示す図、(b)は全開状態を示す図である。 図4の中間ヒンジ部周辺の拡大図である。 制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 開閉システムの変形例を示す図であって、図1に対応する領域を示す図である。 第1挟込防止部の変形例を示す図であって、図3に対応する領域を示す図である。 第1挟込防止部の変形例を示す図であって、図3に対応する領域を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る折り戸用の開閉体の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体に関するものである。
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、病院等の公共施設又は工場施設等を含む概念である。また、「建物の壁の開口部」とは、建物の躯体の壁部において窓や入り口を設置するために形成された開口部である。また、「開口部」を通行する「通行対象」の種類は任意であり、例えば、人、動物、物等が該当する。また、「折り戸」は、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味する。また、折り戸の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関用折り戸」、勝手口や通用口に設置される「勝手口折り戸」、建物内部に設置される「室内折り戸」等を含む。また、折り戸の開閉構造は任意であり、例えば、片開式の折り戸、両開式の折り戸等が該当する。また、折り戸の駆動方式は任意であり、例えば、「電動式の折り戸」、「手動式の折り戸」が該当する。また「開閉体の状態」とは、例えば、開閉体によって開口部を全閉した「全閉状態」と、開閉体によって開口部を全開した「全開状態」と、開口部の一部を開いて当該開口部の他の一部を閉じている「半開状態」とを含む概念である。なお、実施の形態では、全閉状態における開閉体の位置を「全閉位置」と称し、全開状態における開閉体の位置を「全開位置」と称する。以下、実施の形態では、折り戸が、ビルの如き建物の通路に面する位置に配置された片開式且つ電動式の折り戸である場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る折り戸用の開閉体が適用される開閉システムの構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を開閉システムの左右方向(-X方向を開閉システムの左方向、+X方向を開閉システムの右方向)、図2のY方向を開閉システムの前後方向(+Y方向を開閉システムの前方向(部屋の室外側の方向)、-Y方向を開閉システムの後方向(部屋の室内側の方向))、図1のZ方向を開閉システムの上下方向(+Z方向を開閉システムの上方向、-Z方向を開閉システムの下方向)と称する。
図1から図4に示すように、開閉システム1は、後述する開閉体20の開閉制御を行うためのシステムであり、概略的に、枠体10、開閉体20、戸尻側ヒンジ部60、開閉駆動部70、施錠装置80、及び制御装置90を備えている。ただし、開閉システム1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、開閉システム1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。なお、上述した「枠体10」、「開閉体20」、及び「戸尻側ヒンジ部60」からなるものは、特許請求の範囲における「折り戸」に対応する。
また、この開閉システム1を構成する各構成要素の接続形態については、制御ユニット99と、開閉駆動部70及び施錠装置80の各々と図示しない配線を介して電気的に接続されている。これにより、制御ユニット99と、開閉駆動部70又は施錠装置80との相互間で通信又は電力供給を直接的又は間接的に行うことができる。
(構成-枠体)
枠体10は、躯体の壁部2(建物の壁)に形成された開口部3の周縁に設置されるものである。この枠体10は、複数の鋼製(一例として、スチール、ステンレス等)の枠材を相互に組み合わせることによって構成されており、具体的には、図1に示すように、開口部3の戸先側に位置する戸先側縦枠材11、開口部3の戸尻側に位置する戸尻側縦枠材12、及び開口部3の上側に位置する上枠材13を備えている。そして、これら戸先側縦枠材11、戸尻側縦枠材12、及び上枠材13は、それぞれ開口部3の周縁における壁部2に対して固定部材14を介して固定具等によって固定されている。なお、実施の形態では、図1に示すように、戸先側縦枠材11及び戸尻側縦枠材12の各々の下端部及びその近傍部分が建物の床面5よりも下方に位置するように、戸先側縦枠材11及び戸尻側縦枠材12は設置されている。
ここで、上枠材13は、開閉システム1の各部を収納するためのものである。この上枠材13は、左右方向に略沿って長尺な中空体であり、壁部2に取り付けられている。また、この上枠材13の内部には、開閉駆動部70、施錠装置80、及び後述する制御装置90の制御ユニット99が収納されている。また、この上枠材13の一側面(例えば、部屋の室外側の側面)に点検口13aと、上枠材13に対して開閉自在に取り付けられた点検カバー13bであって、点検口13aを覆うための点検カバー13bとを設けているので、上枠材13に収納されている開閉駆動部70等を点検できる。なお、この上枠材13の形成方法については任意であるが、例えば、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を相互に接続して形成してもよい。
また、図2に示すように、この上枠材13には、ガイドレール15が設けられている。ガイドレール15は、開閉体20を開口部3の開閉方向(具体的には、左右方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール15は、図2に示すように、上枠材13の下端部の一部を窪ませることにより形成されており、上枠材13の下端部の左右方向の略全長にわたって設けられている。
(構成-開閉体)
図1に戻り、開閉体20は、開閉駆動部70によって開閉方向(左右方向)に略沿って移動させることで、全開状態、全閉状態、又は半開状態とするものであり、図1、図2、図4に示すように、第1開閉体本体30a、第2開閉体本体30b、中間ヒンジ部40、被ガイド部51、戸先側戸当たり部52、戸尻側戸当たり部53、及び中間戸当たり部54を備えている。なお、これら「第1開閉体本体30a」及び「第2開閉体本体30b」からなるものは、特許請求の範囲における「開閉体本体」に対応する。
(構成-開閉体-第1開閉体本体、第2開閉体本体)
図1に戻り、第1開閉体本体30aは、開閉体20の基本構造体の一部であって、戸尻側ヒンジ部60によって軸支されるものである。第2開閉体本体30bは、開閉体20の基本構造体の他の一部であって、第1開閉体本体30aよりも戸先側に位置するものである。これら第1開閉体本体30a及び第2開閉体本体30bの各々は、例えば公知の折り戸用の開閉体本体等を用いて構成されており、具体的には、図1から図4に示すように、開閉体フレーム31、室外側表面材32、室内側表面材33、芯材34、窓部35、及び取手部36を備えている。
このうち、開閉体フレーム31は、第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)の剛性を主として担うものである。この開閉体フレーム31は、複数の鋼製の長尺な力骨を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、左右一対の縦力骨31a、31b及び上下一対の横力骨31c、31dから構成されている。このうち、左右一対の縦力骨は、上下方向に略沿うように配置されており、上下一対の横力骨は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。以下では、必要に応じて、縦力骨31c、31dのうち、戸尻側の縦力骨31aを「戸尻側縦力骨31a」と称し、戸先側の縦力骨31bを「戸先側縦力骨31b」と称する。また、横力骨31c、31dのうち、上側の横力骨31cを「上側横力骨31c」と称し、下側の横力骨31dを「下側横力骨31d」と称する。
また、室外側表面材32及び室内側表面材33は、開閉体フレーム31及び芯材34を覆うためのものである。これら室外側表面材32及び室内側表面材33は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、開閉体フレーム31及び芯材34を覆うように(ただし、窓部35は除く)設けられており、具体的には、図2に示すように、開閉体フレーム31及び芯材34を部屋の室内側及び部屋の室外側から挟むように配置され、開閉体フレーム31及び芯材34に対して接着剤等によって固定されている。また、芯材34は、第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)の内部に充填されるものであり、例えば公知の芯材等を用いて構成され、図2から図4に示すように、開閉体フレーム31、室外側表面材32、及び室内側表面材33にて囲繞された空間内に充填されている。また、窓部35は、扉の意匠性や採光性を高めるためのものである。この窓部35は、例えば公知のガラス材等で構成されており、図1に示すように、第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)に形成された開口部(図示省略)内に設けられ、開口部の周縁に設けられた枠材(図示省略)に対して固定具等によって固定されている。また、取手部36は、通行対象(具体的には、人)が開閉体20の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の折り戸用の取手(例えば、非突出状の取手)を用いて構成されており、図1に示すように、第1開閉体本体30aにおける部屋の室外側及び室内側にそれぞれ配置されている。
(構成-開閉体-中間ヒンジ部)
中間ヒンジ部40は、第1開閉体本体30aを第2開閉体本体30bに対して回動自在に軸支するためのヒンジ部である。この中間ヒンジ部40は、図4、図5に示すように、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとの相互間において上下方向の略全長にわたって設けられており、第1接続部41、第2接続部42、及び連結部43を備えている。
(構成-開閉体-中間ヒンジ部-第1接続部)
第1接続部41は、第1開閉体本体30aに接続されるものである。この第1接続部41は、X-Y平面に沿った断面形状がZ字となるように構成された鋼製の板状体であり、図5に示すように、第1開閉体本体30aの戸先側の端面に接続される第1側片41aと、連結部43に接続される第2側片41bと、第1側片41aと第2側片41bとを連結する第3側片41cとを備えている。
(構成-開閉体-中間ヒンジ部-第2接続部)
第2接続部42は、第2開閉体本体30bに接続されるものである。この第2接続部42は、X-Y平面に沿った断面形状がZ字となるように構成された鋼製の板状体であり、図5に示すように、第2開閉体本体30bの戸尻側の端面に接続される第1側片42aと、連結部43に接続される第2側片42bと、第1側片42aと第2側片42bとを連結する第3側片42cとを備えている。
(構成-開閉体-中間ヒンジ部-連結部)
連結部43は、第1接続部41及び第2接続部42の各々を回動自在に連結するためのものである。この連結部43は、X-Y平面に沿った断面形状が略コ字状となるように形成された鋼製の板状体であり、図5に示すように、第1接続部41及び第2接続部42よりも部屋の室内側に設けられており、具体的には、連結部43の内部に第1接続部41の第2側片41bの先端部及び第2接続部42の第2側片42bの先端部が収容されるように配置され、第1接続部41の第2側片41b及び第2接続部42の第2側片42bに対して嵌合構造等によって回動自在に接続されている。
(構成-開閉体-中間ヒンジ部-その他の構成)
また、中間ヒンジ部40の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、第1接続部41の第1側片41aと第2接続部42の第1側片42aとの相互間に隙間44(以下、「中間ヒンジ側隙間44」と称する)が形成されるように構成されている。具体的には、第1接続部41の第3側片41cの幅(左右方向の長さ)と第2接続部42の第3側片42cの幅(左右方向の長さ)との合計長さを、所定長さ以上(例えば、25mm以上等)に設定している。これにより、通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉本体の近傍に位置する際に、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとの相互間で通行対象(例えば、人の指等)が挟み込まれることを回避できる。
このように構成された中間ヒンジ部40によって、第1開閉体本体30aを第2開閉体本体30bに対して回動自在に軸支でき、全閉状態において開口部3内において第1開閉体本体30a及び第2開閉体本体30bを左右方向に沿って並設させることや、全開状態において第1開閉体本体30a及び第2開閉体本体30bを開口部3よりも前後方向に向けて張り出させること(いわゆる開閉体20の折り畳み)が可能となる。
(構成-開閉体-被ガイド部)
図1に戻り、被ガイド部51は、第1開閉体本体30a及び第2開閉体本体30bを上枠材13のガイドレール15上をスライド移動させるためのものである。この被ガイド部51は、例えば公知の折り戸用のガイドローラ等を用いて構成され、図1、図2に示すように第2開閉体本体30bの上端部において、ガイドレール15上(具体的には、図1に示すように、ガイドレール15に設けられたストッパ16であって戸尻側ヒンジ部60の近傍に設けられたストッパ16からガイドレール15の戸先側の端部に至る範囲)に摺動可能となるように取り付けられていると共に、第2開閉体本体30bに対して固定具等によって接続されている。
(構成-開閉体-戸先側戸当たり部)
図1に戻り、戸先側戸当たり部52は、第2開閉体本体30bの戸先側の端部と戸先側縦枠材11との間に通行対象が挟まれた時の衝撃を緩和するためのものである。この戸先側戸当たり部52は、例えば公知の緩衝材(一例として、緩衝ゴム等)を用いて構成され(なお、戸尻側戸当たり部53の構成、及び中間戸当たり部54の構成についても同様とする)、図1、図4に示すように、第2開閉体本体30bの戸先側の端部の略全体にわたって設けられており、第2開閉体本体30bに対して固定具又は接着剤等によって固定されている。
(構成-開閉体-戸尻側戸当たり部)
図1に戻り、戸尻側戸当たり部53は、第1開閉体本体30aの戸尻側の端部と戸尻側縦枠材12との接触時の衝撃を緩和するためのものである。この戸尻側戸当たり部53は、図1、図4に示すように、第1開閉体本体30aの戸尻側の端部の略全体にわたって設けられており、第1開閉体本体30aに対して固定具又は接着剤等によって固定されている。
(構成-開閉体-中間戸当たり部)
図1に戻り、中間戸当たり部54は、全閉状態において中間ヒンジ側隙間44を維持するためのものである。この中間戸当たり部54は、図1、図4に示すように、全閉状態において中間ヒンジ側隙間44に位置するように複数配置されており、各中間ヒンジ部40の第1接続部41の第1側片41a(又は第2接続部42の第1側片42a)に対して固定具又は接着剤等によって固定されている。
また、中間戸当たり部54の形状及び大きさについては任意であるが、例えば以下の通りに設定してもよい。すなわち、図1、図4に示すように、中間戸当たり部54の平面形状については、矩形状に設定している。また、中間戸当たり部54の幅については、中間ヒンジ側隙間44の幅と略同一に設定している。また、中間戸当たり部54の高さについては、第1接続部41の第1側片41a(又は第2接続部42の第1側片42a)の高さよりも低く(短く)設定している。これにより、全閉状態において中間ヒンジ側隙間44を維持でき、全閉位置がばらつくことを回避できる。
(構成-戸尻側ヒンジ部)
図1に戻り、戸尻側ヒンジ部60は、開閉体20を枠体10に対して回動自在(具体的には、開口部3から部屋の室外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのヒンジ部である。この戸尻側ヒンジ部60は、例えば公知のピボットヒンジ等を用いて構成されており、図1に示すように、第1開閉体本体30aの戸尻側の上端側及び下端側にそれぞれ設けられている。
ここで、上方側に位置する戸尻側ヒンジ部60を介して第1開閉体本体30aを上枠材13に対して固定する方法については任意であるが、例えば、図1に示すように、上記戸尻側ヒンジ部60の上側取付片61を第1開閉体本体30aの上側横力骨31cに対して固定具等によって接続すると共に、上記戸尻側ヒンジ部60の枠体側取付片(図示省略)を連結部材(図示省略)を介して上枠材13に対して固定具等によって接続してもよい。なお、上記戸尻側ヒンジ部60の軸部66は、上側取付片61に嵌合されているものとする。また、下方側に位置する戸尻側ヒンジ部60を介して第1開閉体本体30aを戸尻側縦枠材12に対して固定する方法については任意であるが、例えば、図1に示すように、上記戸尻側ヒンジ部60の下側取付片62を第1開閉体本体30aの下側横力骨31dに対して直接的又は間接的に固定具等によって接続すると共に、上記戸尻側ヒンジ部60の枠体側取付片63を連結部材64を介して戸尻側縦枠材12に対して固定具等によって接続してもよい。なお、実施の形態では、下方側に位置する戸尻側ヒンジ部60が外部に露出することを抑制するために、下方側に位置する戸尻側ヒンジ部60の上端部(ただし、上記戸尻側ヒンジ部60の軸部67は除く)を覆うための第1カバー部65(例えば、平面形状が矩形状である化粧板等)が設けられてもよい。
このような戸尻側ヒンジ部60により、例えば、図4(b)に示すように、開閉体20を全閉位置から全開位置に向けてスライド移動させた際に、図4(b)の想像線で示す軌跡を描きながら開閉体20を折り畳む(具体的には、開閉体20が部屋の室外側に向けてせり出すように折り畳む)ことが可能となる。
(構成-開閉駆動部)
開閉駆動部70は、電動で開閉体20を開閉移動させるための開閉駆動手段である。この開閉駆動部70は、例えば公知の折り戸用の開閉駆動部等を用いて構成されており、具体的には、駆動源としての駆動部本体(例えば、公知のモータ)と、上方側に位置する戸尻側ヒンジ部60の軸部66と当接可能な位置に配置された伝達部であって、駆動部本体からの駆動力を軸部66に対して伝達するための伝達部とを備えている(いずれも図示省略)。
(構成-施錠装置)
図1に戻り、施錠装置80は、開閉体20を施錠するための装置である。この施錠装置80は、例えば公知の電気錠(一例として、図示しないデッドボルトを備える電気錠)等を用いて構成されており、図1に示すように、上枠材13の内部において戸尻側の位置且つ下方位置に設けられている。
ここで、施錠装置80の施錠動作については任意であるが、例えば、全閉状態において制御装置90から施錠を指示する信号を受信した場合に、デッドボルトを下方に向けて張り出すことで第1開閉体本体30aの上端部に設けられたデッドボルト受け37に係止させることにより、開閉体20を施錠することができる。また、施錠装置80の解錠動作については任意であるが、施錠装置80によって開閉体20が施錠されている状態において制御装置90から解錠を指示する信号を受信した場合に、張り出したデッドボルトを張り出す前の状態に戻すことでデッドボルトとデッドボルト受け37との係止を解除することにより、開閉体20を解錠することができる。
(構成-制御装置)
制御装置90は、開閉体20の開閉制御を行う装置であり、図1から図4、図6に示すように、天井側検知部92、上枠材側検知部93、開口部側検知部94、第1開スイッチ97、第2開スイッチ98、及び制御ユニット99を備えている。
(構成-制御装置-天井側検知部)
図1に戻り、天井側検知部92は、開口部3から見込み方向側に向けて所定距離離れた位置に通行対象が存在するか否かを検知する検知手段である。ここで、「開口部3から見込み方向側に向けて所定距離離れた位置」とは、天井側検知部92によって開閉体20の状態に関わらず開閉体20が検知されない位置であって、当該位置に通行対象が存在した場合には、通行対象が開口部3を通過する確率が高くなると推定される位置を意味する。この天井側検知部92は、例えば公知の検知センサ(一例として、量子型の赤外線センサ)を用いて構成されており(なお、上枠材側検知部93についても同様とする)、図1、図2に示すように、躯体の天井部4のうち部屋の室外側の部分に設けられている。
また、天井側検知部92が量子型の赤外線センサである場合の検知動作については、例えば、天井側検知部92から送信された赤外線が通行対象によって反射され、当該反射された赤外線が天井側検知部92によって受信された場合には、開閉体20の開放を指示する旨を示す情報を含む信号(以下、「開放信号」と称する)を出力する。一方、天井側検知部92から送信された赤外線が床面5によって反射され、当該反射された赤外線が天井側検知部92によって受信された場合には、開放信号を出力しない(なお、上枠材側検知部93の検知動作についても同様とする)。
(構成-制御装置-上枠材側検知部)
上枠材側検知部93は、開口部3から見込み方向側に向けて所定距離離れた位置に通行対象が存在するか否かを検知する検知手段である。この上枠材側検知部93は、図2に示すように、上枠材13における部屋の室内側の部分(具体的には、当該部分の左右方向の中央部)に設けられており、上枠材13に対して固定具等によって固定されている。
(構成-制御装置-開口部側検知部)
開口部側検知部94は、通行対象が開閉体20に挟まれ、又は接触することを回避するために、開口部3に通行対象が存在するか否かを検知する検知手段である。この開口部側検知部94は、例えば、透過型の光電センサ等の公知の検知センサを用いて構成されている。具体的には、図2、図4に示すように、検知光を照射する送光部94aと、送光部94aから照射された検知光を受光する受光部94bとを備えている。このうち、送光部94aは、戸先側縦枠材11における左右方向の内側の端部において上下方向に沿って相互に間隔を隔てて複数並設されている。具体的には、送光部94aから照射された検知光が、開閉体20の状態に関わらず開閉体20に照射されない位置(すなわち、開閉体20が検知されない位置)にそれぞれ配置されており、戸先側縦枠材11に対して固定具等によってそれぞれ固定されている(又は、戸先側縦枠材11内に埋め込まれてもよい)。また、受光部94bは、戸尻側縦枠材12における左右方向の内側の端部において各送光部94aと対向するように複数設けられており、戸尻側縦枠材12に対してそれぞれ固定されている(又は、戸尻側縦枠材12内に埋め込まれてもよい)。
また、この開口部側検知部94が透過型の光電センサである場合の検知動作については任意であるが、例えば、送光部94aから照射された検知光が通行対象に遮られることにより、この検知光が受光部94bによって受光されなかった場合には、開放信号を出力する。一方、送光部94aから照射された検知光が受光部94bによって受光された場合には、受光部94bは開放信号を出力しない。なお、開放信号の出力については、通行対象の安全性を確保できるように、受光部94bによって検知光が受光されていない状態では受光部94bによって検知光が受光されるまで継続される。
(構成-制御装置-第1開スイッチ)
図1に戻り、第1開スイッチ97は、開閉体20の開放を指示するスイッチである。この第1開スイッチ97は、例えば無線式又は有線式の操作スイッチ等を用いて構成されており(なお、第2開スイッチ98についても同様とする)、図1に示すように、壁部2のうち部屋の室外側の部分及び部屋の室内側の部分(あるいは、部屋の室外側の部分又は部屋の室内側の部分のいずれか一方)に設けられている。また、第1開スイッチ97の設置方法については任意であるが、例えば、通行対象(具体的には、人)が手で操作しやすい位置に設置してもよく、一例として、床面5から上方に100cm程度離れた位置に設置してもよい。
(構成-制御装置-第2開スイッチ)
第2開スイッチ98は、開閉体20の開放を指示するスイッチである。この第2開スイッチ98は、図1に示すように、壁部2のうち部屋の室外側の部分及び部屋の室内側の部分(あるいは、部屋の室外側の部分又は部屋の室内側の部分のいずれか一方)に設けられている。また、第2開スイッチ98の設置方法については任意であるが、例えば、第1開スイッチ97よりも低い位置であって、通行対象(具体的には、人)が足で操作しやすい位置に設置してもよく、一例として、床面5から上方に10cm程度離れた位置に設置してもよい。
(構成-制御装置-制御ユニット)
制御ユニット99は、制御装置90を制御するためのユニットであり、図6に示すように、入力部99a、出力部99b、電源部99c、制御部99d、及び記憶部99eを備えている。
(構成-制御装置-制御ユニット-入力部)
入力部99aは、信号の入力を天井側検知部92、上枠材側検知部93、開口部側検知部94、第1開スイッチ97、及び第2開スイッチ98から受け付ける入力手段である。この入力部99aは、例えば公知の入力端子等を用いて構成されており、図示しない配線等を介して天井側検知部92、上枠材側検知部93、開口部側検知部94、第1開スイッチ97、及び第2開スイッチ98の各々と接続されている。
(構成-制御装置-制御ユニット-出力部)
出力部99bは、信号を開閉駆動部70に出力する出力手段であり、例えば公知の出力端子等を用いて構成されており、図示しない配線を介して開閉駆動部70及び施錠装置80の各々と接続されている。
(構成-制御装置-制御ユニット-電源部)
電源部99cは、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、図示しない配線を介して制御装置90の各部に供給すると共に、図示しない配線を介して開閉駆動部70及び施錠装置80にも供給する電源手段である。
(構成-制御装置-制御ユニット-制御部)
制御部99dは、制御装置90の各部を制御する制御手段である。この制御部99dは、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラム(例えば、開閉体20を開閉移動させるための開閉処理を行うための公知のプログラム等)や各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。
(構成-制御装置-制御ユニット-記憶部)
記憶部99eは、制御装置90の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
(構成-挟込防止構造)
図1に戻り、次に、開閉体20の挟込防止構造について説明する。実施の形態に係る開閉システム1においては、上述したように、通行対象が開口部3の近傍に位置する場合でも開口部側検知部94によって検知されない場合があると共に、上記図4(b)の開閉体20の開閉移動の軌跡が通行対象にとって予測しづらいので、通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれるおそれがある。そこで、実施の形態では、開閉体20は、上記挟み込みを防止するための挟込防止構造を備えている。この挟込防止構造の特徴については、以下に示す通りとなる。
(構成-挟込防止構造-第1の特徴)
まず、挟込防止構造の第1の特徴については、図1から図3に示すように、開閉体20に第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bが設けられている。
第1挟込防止部100aは、通行対象が第1開閉体本体30aの近傍に位置する際に当該通行対象が第1開閉体本体30aと床面5との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段である。また、第2挟込防止部100bは、通行対象が第2開閉体本体30bの近傍に位置する際に当該通行対象が第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段である。これら第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bは、長尺体にて形成されており、図1から図3に示すように、開閉体20の下方側において、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の長手方向が左右方向に沿うように配置されている。具体的には、第1挟込防止部100aは、第1開閉体本体30aと床面5との間のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分以外の部分の略全体にわたって配置されている。また、第2挟込防止部100bは、第2開閉体本体30bと床面5との間の略全体にわたって配置されている。
また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。すなわち、図1から図3に示すように、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々が、空間部101及び塞ぎ部102を備えている。
(構成-挟込防止構造-第1の特徴-空間部)
図1に戻り、空間部101は、通行対象の挟み込みを防止するための空間であり、図1に示すように、第1開閉体本体30aと床面5との間及び第2開閉体本体30bと床面5との間において、当該空間部の上端が第1開閉体本体30aの下端部のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分よりも上方に位置するように設けられている。
この空間部101の具体的な大きさについては、通行対象の挟み込みを防止できる限りに設定することができるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、図1から図3に示すように、第1挟込防止部100aの空間部101の左右方向の長さについては、第1開閉体本体30aの下端部のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分以外の部分の左右方向の長さと略同一に設定し、第2挟込防止部100bの空間部101の左右方向の長さについては、第2開閉体本体30bの左右方向の長さと略同一に設定している。また、第1挟込防止部100aの空間部101の前後方向の長さについては、第1開閉体本体30aの前後方向の長さと略同一に設定し、第2挟込防止部100bの空間部101の前後方向の長さについては、第2開閉体本体30bの前後方向の長さと略同一に設定している。また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の空間部101の上下方向の長さについては、通行対象の所定部位(例えば、通行対象が人である場合に、足の指又は甲)の上下方向の長さよりも長く設定しており、一例として、50mmから100mm程度に設定してもよい。
また、空間部101の形成方法については任意であるが、例えば以下の通りに形成してもよい。すなわち、第1挟込防止部100aの空間部101については、第1開閉体本体30aの室外側表面材32及び室内側表面材33における下端部からそれよりも上側に至る部分を、当該部分における戸尻側ヒンジ部60に対応する部分がそれ以外の部分よりも下方に突出するように段差状に切り欠くと共に、第1開閉体本体30aの開閉体フレーム31のうち戸先側縦力骨31bの上下方向の長さを戸尻側縦力骨31aよりも短く設定し、且つ下側横力骨31dを上記室外側表面材32(又は上記室内側表面材33)の下端部の形状に合わせて成形することにより、形成してもよい。この場合には、例えば、使用時の安全性を高めるために、第1開閉体本体30aにおける戸尻側ヒンジ部60に対応する部分の端部のうち戸先側の端部に、当該端部全体を覆うための第2カバー部38(例えば、平面形状がコ字状である化粧板等)が取り付けられてもよい。また、第2挟込防止部100bの空間部101については、第2開閉体本体30bの上下方向の長さを開口部3の上下方向の長さよりも短く、且つ第2挟込防止部100bの空間部101の上端部が第1挟込防止部100aの空間部101の上端部と略面一となるように第2開閉体本体30bを構成することにより、形成してもよい。
このような空間部101の構成により、空間部101によって通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれることを防止できる。
(構成-挟込防止構造-第1の特徴-塞ぎ部)
図1に戻り、塞ぎ部102は、空間部101を塞ぐためのものである。この塞ぎ部102は、略長尺状体にて形成されており、図1から図3に示すように、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の空間部101において塞ぎ部102の長手方向が左右方向に略沿うように設けられている。
また、塞ぎ部102の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102の左右方向の長さについては、全閉状態において当該塞ぎ部102の相互間にほとんど隙間が形成されなくなる程度の長さに設定している。例えば、第1挟込防止部100aの塞ぎ部102の左右方向の長さについては、第1挟込防止部100aの空間部101の左右方向の長さよりも長く設定し、第2挟込防止部100bの塞ぎ部102の左右方向の長さについては、第2挟込防止部100bの空間部101の左右方向の長さよりも長く設定してよい。また、第1挟込防止部100aの塞ぎ部102の前後方向の長さについては、第1挟込防止部100aの空間部101の前後方向の長さと略同一(又はその長さ以下)設定し、第2挟込防止部100bの塞ぎ部102の前後方向の長さについては、第2挟込防止部100bの空間部101の前後方向の長さと略同一(又はその長さ以下)に設定している。また、第1挟込防止部100aの塞ぎ部102の上下方向の長さについては、第1挟込防止部100aの空間部101の上下方向の長さよりも短く設定し、第2挟込防止部100bの塞ぎ部102の上下方向の長さについては、第2挟込防止部100bの空間部101の上下方向の長さよりも短く設定している。
また、塞ぎ部102の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、以下の通りに構成されている。すなわち、図3に示すように、側面形状が下方側に向けて開放された略コ字状となる板状体にて形成されており、具体的には、ベース片110、第1突出片120、及び第2突出片130を備えている。
このうち、ベース片110は、第1突出片120及び第2突出片130を支持するための側片であり、図3に示すように、略水平に配置されており、第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)の下端部に取り付けられている。また、第1突出片120は、第1挟込防止部100a(又は第2挟込防止部100b)の基本構造体の一部であり、図3に示すように、ベース片110から下方に向けて張り出すように設けられている。具体的には、ベース片110の見込方向の一方側の端部(図3では、部屋の室外側の端部)に配置され、ベース片110に対して接続されている。また、第2突出片130は、第1挟込防止部100a(又は第2挟込防止部100b)の基本構造体の他の一部であり、図3に示すように、第1突出片120と略同一の形状及び大きさで構成され、ベース片110から下方に向けて張り出すように設けられている。具体的には、ベース片110の見込方向の他方側の端部(図3では、部屋の室内側の端部)において配置され(より具体的には、第1突出片120と間隔を隔てて配置され)、ベース片110に対して接続されている。なお、上述した「第1突出片120」及び「第2突出片130」は、特許請求の範囲における「突出片」にそれぞれ対応する。
また、塞ぎ部102の設置方法については任意であるが、実施の形態では、図1に示すように、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102を、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにそれぞれ別体で設けている。また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とが略面一となるように、当該塞ぎ部102を設けている。このような設置方法により、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102を第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにわたって一体で設けた場合に比べて、開閉体20を容易に折り畳むことができ、開閉体20の開閉移動をスムーズに行うことが可能となる。また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とを非面一とした場合に比べて、これら塞ぎ部102が目立つことを抑制でき、開閉体20の意匠性を維持しやすくなる。
また、塞ぎ部102の材質については、少なくとも第1突出片120及び第2突出片130を弾性変形させることが可能な材質で構成しており、具体的には、ベース片110、第1突出片120、及び第2突出片130をゴム材料で構成している。ただし、これに限らず、例えば、ゴム材料以外の樹脂系の弾性材料で構成してもよい。あるいは、第1突出片120及び第2突出片130のみをゴム材料で構成し、ベース片110を塑性材料(一例として、樹脂系の塑性材料等)で構成してもよい。これにより、例えば第1突出片120又は第2突出片130が通行対象又は床面5(具体的には非平坦状の床面5)との接触により変形しても、変形する前の状態に自動的に戻すことができ、塞ぎ部102の形状を維持しやすくなる。
このような塞ぎ部102の構成により、第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で通行対象が挟まれることを防止しながら、空間部101を塞ぐことができる。よって、全閉状態において開口部3よりも見込方向の一方側の空間が空間部101を介して見込方向の他方側に露出することを回避できると共に、通行対象が足等を故意に空間部101に入れることを抑制できる。また、塞ぎ部102がベース片110、第1突出片120、及び第2突出片130を備えているので、比較的簡易な構成且つ安価に製造でき、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの製造コストを低減できる。また、第1突出片120又は第2突出片130のいずれか一方のみを備える場合に比べて、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の見込方向の一方側の外観と見込方向の他方側の外観とを同一又は類似にできることから、開閉体20の意匠性を維持しやすくなる。
以上のような第1の特徴により、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bによって通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保できる。
(構成-挟込防止構造-第2の特徴)
次に、挟込防止構造の第2の特徴については、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々における第1突出片120及び第2突出片130の構成の詳細について以下の通りに構成している。なお、これら第1突出片120の構成と第2突出片130の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では第1挟込防止部100aの第1突出片120の構成のみについて説明する。
すなわち、第1突出片120の厚さについては、図3に示すように、下方に向かうにつれて薄く設定している。具体的には、第1突出片120の上側部分の厚さについては、第1突出片120の形状を維持可能な厚さに設定することが望ましく、一例として、実験結果等に基づいて設定してもよい。また、第1突出片120の下側部分の厚さについては、第1突出片120の上側部分に比べて変形しやすく、且つ弾性変形後に変形前の状態に戻すことが可能な厚さに設定することが望ましく、一例として、第1突出片120の上側部分の半分以下程度に設定してもよい。これにより、第1突出片120の下側部分が変形しやすくなるため、通行対象が第1突出片120と接触した際の負荷を軽減できる。また、第1突出片120の上側部分を厚く設定でき、第1突出片120の形状を維持しやすくなる。
また、図3に示すように、第1突出片120は、下方に向かうにつれてベース片110の見込方向の中央側に向けて傾斜するように構成されている。具体的には、第1突出片120は、第1突出片120の下端部が第1突出片120の上端部よりも部屋の室内側に位置するように傾斜して構成されている。これにより、第1突出片120を上下方向に沿うように直線状に構成した場合に比べて、第1突出片120全体をベース片110の見込方向の中央側に変形させやすくなる。
このような第2の特徴により、通行対象が第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bの第1突出片120又は第2突出片130と接触した際に、これら第1突出片120又は第2突出片130を確実に弾性変形させることができ、これら第1突出片120及び第2突出片130を確実に機能させることが可能となる。
(構成-挟込防止構造-第3の特徴)
次いで、挟込防止構造の第3の特徴については、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々におけるベース片110の構成の詳細について以下の通りに構成している。なお、第1挟込防止部100aのベース片110の構成と第2挟込防止部100bのベース片110の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では第1挟込防止部100aのベース片110の構成のみについて説明する。
すなわち、ベース片110によって第1開閉体本体30aの下端部が覆われることで当該下端部が外部に対して非露出状となり、且つ当該ベース片110が第1開閉体本体30aに対して嵌合可能となるように、当該ベース片110が構成されている。具体的には、図3に示すように、ベース片110は、凹部111、第1嵌合穴112、及び第2嵌合穴113が設けられている。
このうち、凹部111は、第1開閉体本体30aの下端部を収容するためのものであり、ベース片110の上端部及びその近傍部分を切り欠くことにより形成されている。また、第1嵌合穴112は、第1開閉体本体30aの室外側表面材32の下端部を第1挟込防止部100aに対して嵌合させるためのものであり、ベース片110における凹部111の底部分に対応する部分を切り欠くことにより形成されている。また、第2嵌合穴113は、第1開閉体本体30aの室内側表面材33の下端部を第1挟込防止部100aに対して嵌合させるためのものであり、ベース片110における凹部111の底部分に対応する部分を切り欠くことにより形成されている。
また、ベース片110の固定方法については任意であるが、実施の形態では、ベース片110を第1開閉体本体30aに対して強固に取り付けるために、図3に示すように、ベース片110を第1開閉体本体30aに対して嵌合した状態で、ベース片110を第1開閉体本体30aに対して固定具114(一例として、ネジ、ビス等。以下、「ベース片用固定具114」と称する。)によって固定している。具体的には、第1開閉体本体30aの一部を凹部111に収納し、且つ第1嵌合穴112及び第2嵌合穴113によって嵌合した状態で、ベース片用固定具114をベース片110及び第1開閉体本体30aの下側横力骨31dに対して左右方向に沿って相互に間隔を隔てて複数取り付けることにより、固定している。
このような第3の特徴により、特殊な部材を別途設けることなく開閉体20の意匠性を高めることができ、且つ第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの取付性を高めることができる。
(構成-挟込防止構造-第4の特徴)
次に、挟込防止構造の第4の特徴については、図3に示すように、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102は、ベース片110、第1突出片120、及び第2突出片130に加えて、補助片140を備えている。なお、第1挟込防止部100aの補助片140の構成と第2挟込防止部100bの補助片140の構成とはそれぞれ略同一であるので、以下では第1挟込防止部100aの補助片140の構成のみについて説明する。
補助片140は、第1突出片120及び第2突出片130の支持を補助するための側片である。この補助片140は、図3に示すように、第1突出片120と第2突出片130との相互間に設けられており、第1突出片120と第2突出片130とに接続されている。また、補助片140には、ベース片用固定具114を挿通するための挿通孔141が複数形成されており、複数の挿通孔141の各々が補助片140における対応するベース片用固定具114と対向する位置に設けられている。
また、補助片140の具体的な大きさについては任意であるが、例えば、図3に示すように、補助片140の左右方向の長さについてはベース片110の左右方向の長さと略同一に設定し、補助片140の前後方向の長さについてはベース片110の前後方向の長さと略同一に設定し、補助片140の厚さについてはベース片110の厚さよりも薄く設定してもよい。
また、補助片140の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、弾性変形可能であり、且つベース片110の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成されている。具体的には、補助片140の材質については、補助片140を弾性変形させることが可能な材質で構成しており、例えば、第1突出片120と同様のゴム材料で構成してもよい。また、補助片140の側面形状については、図3に示すように、上方に向けて突出する湾曲状(又は下方に向けて突出する湾曲状)に設定している。
この場合において、第1挟込防止部100aの形成方法については任意であるが、例えばゴム材料を射出成形することにより、ベース片110、第1突出片120、第2突出片130、及び補助片140を一体形成することにより、形成してもよい。ただし、これに限らず、例えば、ゴム材料を射出成形することにより、ベース片110、第1突出片120、第2突出片130、及び補助片140の一部を一体成形した後に、ベース片110、第1突出片120、第2突出片130、及び補助片140の他の一部を当該一部に対して固定具等によって接続することにより、形成してもよい。
このような第4の特徴により、第1挟込防止部100a(又は第2挟込防止部100b)の補助片140によって第1挟込防止部100a(又は第2挟込防止部100b)の第1突出片120及び第2突出片130の支持を補助でき、これら第1突出片120及び第2突出片130を安定して支持することが可能となる。また、上記補助片140が水平方向に沿うように直線状に構成された場合に比べて、上記第1突出片120又は上記第2突出片130が通行対象との接触で弾性変形した際に補助片140が変形しやすくなることから、上記補助片140によって上記第1突出片120又は上記第2突出片130の変形が妨げられることを回避できる。
(開閉システムの作用)
続いて、このように構成された開閉システム1の作用について説明する。開閉システム1の作用は、通行対象が部屋の室外側から室内側に向けて通行する場合の作用と、通行対象が部屋の室内側から室外側に向けて通行する場合の作用とに大別されるが、これら作用はそれぞれ略同一であるので、以下では、通行対象が部屋の室外側から室内側に向けて通行する場合の作用のみについて説明することとする。なお、この作用の前提としては、開閉体20の状態が全閉状態であり、開閉駆動部70、施錠装置80、及び制御装置90の電源が投入されており、制御装置90による準備処理が既に実行されているものとして説明する。ここで、「準備処理」とは、制御装置90による開閉処理を行う前に実行される処理であって、例えば、公知の方法により全閉位置及び全開位置を正確に判断するための学習処理等が該当する。
例えば、まず、通行対象が開口部3に近づくことで部屋の室外側に配置された天井側検知部92によって通行対象が検知されると、これら天井側検知部92から開放信号が出力される。そして、制御ユニット99の入力部99aに開放信号が入力されると、制御ユニット99の制御部99dによって開閉体20が全開位置まで開放移動される。
次に、全開状態になってから所定時間経過した後に通行対象が開口部3の近傍位置にいる場合において、上記近傍位置が開口部側検知部94の検知エリア内である場合(すなわち、検知光が通行対象に当たる位置である場合)には、開口部側検知部94によって通行対象が検知されて開放信号が出力される。そして、制御ユニット99の入力部99aに開放信号が入力されると、制御ユニット99の制御部99dによって全開状態を維持するように開閉体20の開閉移動が制御される。一方で、上記近傍位置が開口部側検知部94の検知エリア外である場合(すなわち、検知光が通行対象に当たらない位置である場合)には、制御ユニット99の制御部99dによって開閉体20が全閉位置まで閉鎖移動される。その後、通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれようとすると、第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bによって当該挟み込みが回避される。さらに、通行対象と第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bとの接触により制御装置90の図示しない検知部によって閾値以上の過負荷が検知されると、制御ユニット99の制御部99dによって開閉体20が全開位置まで開放移動される(いわゆる開閉体20の反転開放が行われる)。
次いで、全開状態になってから通行対象が上記近傍位置から部屋の室内側に移動し、さらに所定時間経過すると、制御ユニット99の制御部99dによって開閉体20が全閉位置まで閉鎖移動される。
このような作用により、通行対象が開口部3を安全に通行することが可能となる。特に、通行対象が開口部3の近傍位置であり、且つ開口部側検知部94の検知エリア外の位置にいる場合でも、第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bによって通行対象が第1開閉体本体30a又は第2開閉体本体30bと床面5との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確実に確保できる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、開閉体本体と床面との間のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bであり、通行対象が開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が開閉体本体と床面5との間で挟み込まれることを防止するための第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bを備えたので、第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bによって通行対象が開閉体本体と床面5との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保できる。
また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々が、通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が開閉体本体の下端部のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部101を備えるので、空間部101によって通行対象が開閉体本体と床面5との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保しやすくなる。
また、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々が、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部102であって、空間部101を塞ぐための塞ぎ部102をさらに備えるので、開閉体本体と床面5との間で通行対象が挟まれることを防止しながら、空間部101を塞ぐことができる。よって、全閉状態において開口部3よりも見込方向の一方側の空間が空間部101を介して見込方向の他方側に露出することを回避できると共に、通行対象が足等を故意に空間部101に入れることを抑制できる。
また、塞ぎ部102を、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにそれぞれ別体で設けたので、塞ぎ部102を第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにわたって一体で設けた場合に比べて、開閉体20を容易に折り畳むことができ、開閉体20の開閉移動をスムーズに行うことが可能となる。
また、塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とを略面一としたので、塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とを非面一とした場合に比べて、塞ぎ部102が目立つことを抑制でき、開閉体20の意匠性を維持しやすくなる。
また、塞ぎ部102が、開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片110と、弾性変形可能な突出片であって、ベース片110から下方に向けて張り出された突出片とを備えたので、塞ぎ部102を比較的簡易な構成且つ安価に製造でき、塞ぎ部102の製造コストを低減できる。また、突出片の厚さを下方に向かうにつれて薄くしたので、突出片の下側部分が変形しやすくなるため、通行対象が突出片と接触した際の負荷を低減できる。また、突出片の上側部分を厚くでき、突出片の形状を維持しやすくなる。
また、突出片が、ベース片110の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片120と、ベース片110の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片130とを備えるので、第1突出片120又は第2突出片130のいずれか一方のみを備える場合に比べて、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの見込方向の一方側の外観と第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの見込方向の他方側の外観とを同一又は類似にできることから、開閉体20の意匠性を維持しやすくなる。
また、塞ぎ部102が、第1突出片120と第2突出片130とを接続する補助片140をさらに備え、補助片140を、弾性変形可能であり、且つベース片110の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成したので、補助片140によって第1突出片120及び第2突出片130の支持を補助でき、第1突出片120及び第2突出片130を安定して支持することが可能となる。また、補助片140が水平方向に沿うように直線状に構成された場合に比べて、第1突出片120又は第2突出片130が通行対象との接触で弾性変形した際に補助片140が変形しやすくなることから、補助片140によって第1突出片120又は第2突出片130の変形が妨げられることを回避できる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、制御装置90の制御ユニット99を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部99dを設けると共に、これら複数の装置の他の一部に記憶部99eを設けてもよい。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(折り戸について)
上記実施の形態では、折り戸が、電動式の折り戸であると説明したが、これに限らず、例えば、手動式の折り戸であってもよい。この場合には、開閉駆動部70、施錠装置80、及び制御装置90を省略できる。
また、上記実施の形態では、折り戸が、片開式の折り戸であると説明したが、これに限らない。例えば、図7に示すように、折り戸が、両開式の折り戸であってもよい。この場合には、開閉システム1は、開閉体20、戸尻側ヒンジ部60、開閉駆動部70、施錠装置80、及び制御装置90の制御ユニット99からなる組を2つと、枠体10と、制御装置90の各種検知部及び各種スイッチとを備えてもよい。
(開閉体について)
上記実施の形態では、第2開閉体本体30bの設置数が1つであると説明したが、これに限らず、例えば2つ以上であってもよい。
また、上記実施の形態では、開閉体20が、戸先側戸当たり部52、戸尻側戸当たり部53、中間戸当たり部54、及び中間ヒンジ側隙間44を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、戸先側戸当たり部52、戸尻側戸当たり部53、中間戸当たり部54、又は中間ヒンジ側隙間44の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
また、上記実施の形態では、開閉体20が部屋の室外側に向けてせり出すように折り畳み可能に設置されていると説明したが、例えば、開閉体20が部屋の室内側に向けてせり出すように折り畳み可能に設置されてもよい。この場合には、点検口13a及び点検カバー13bは、上枠材13における部屋の室内側の側面に設けられる。
(制御装置について)
上記実施の形態では、制御装置90が、天井側検知部92、上枠材側検知部93、開口部側検知部94、第1開スイッチ97、及び第2開スイッチ98を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、天井側検知部92、上枠材側検知部93、開口部側検知部94、第1開スイッチ97、又は第2開スイッチ98の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
(天井側検知部、上枠材側検知部について)
上記実施の形態では、天井側検知部92を部屋の室外側に設け、上枠材側検知部93を部屋の室内側に設けていると説明したが、これに限らない。例えば、天井側検知部92を部屋の室内側に設け、上枠材側検知部93を部屋の室外側に設けてもよい。あるいは、天井側検知部92を部屋の室外側及び室内側に設け、上枠材側検知部93を省略してもよい。
(第1挟込防止部、第2挟込防止部について)
上記実施の形態では、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々が、塞ぎ部102を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第1挟込防止部100a又は第2挟込防止部100bの少なくともいずれか一方において塞ぎ部102を省略してもよい。
(塞ぎ部について)
上記実施の形態では、塞ぎ部102が、すべてゴム材料で構成されていると説明したが、これに限らず、ゴム材料以外の材料で構成されてもよい。一例として、第1挟込防止部100aの塞ぎ部102は、第1開閉体本体30aの下端部から下方に向けて張り出された金属製の突出片であって、当該下端部に対して回動自在に固定された突出片と、この突出片が外側から押圧された際に当該突出片を外側に向けて付勢するための金属製の付勢部(一例として、バネ材)とを備えて構成されてもよい(なお、第2挟込防止部100bについても同様とする)。これにより、突出片と通行対象との接触で付勢部が変形した際に、当該変形に伴う付勢部の付勢により突出片を当該変形前の状態に戻すことができる。
また、上記実施の形態では、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102を、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにそれぞれ別体で設けていると説明したが、これに限らず、例えば、第1開閉体本体30aと第2開閉体本体30bとにわたって一体で設けてもよい。
また、上記実施の形態では、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とが略面一となるように、当該塞ぎ部102を設けていると説明したが、これに限らない。例えば、第1挟込防止部100a及び第2挟込防止部100bの各々の塞ぎ部102の下端部と、第1開閉体本体30aの下端部の部分のうち戸尻側ヒンジ部60に対応する部分とが非面一となるように設けてもよい。
また、上記実施の形態では、塞ぎ部102が、第1突出片120及び第2突出片130を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第1突出片120又は第2突出片130のいずれか一方を省略してもよい。この場合には、例えば、第1突出片120又は第2突出片130のいずれか一方は、ベース片110の見込方向の中央部分に配置されてもよい。このような構成により、塞ぎ部102を一層簡易な構造で構成でき、塞ぎ部102の製造コストを低減できると共に、塞ぎ部102を製造しやすくなる。
また、上記実施の形態では、塞ぎ部102が、補助片140を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、補助片140を省略してもよい。
(突出片について)
上記実施の形態では、第1突出片120(又は第2突出片130)の厚さを、下方に向かうにつれて薄くしたと説明したが、これに限らず、例えば、均一に設定してもよい。この場合には、例えば、第1突出片120(又は第2突出片130)の形状を維持するために、第1突出片120と第2突出片130との相互間において補助片140を複数設けてもよい。具体的には、図8に示すように、複数の補助片140を上下方向に沿って間隔を隔てて並設してもよく、又は、図9に示すように、クロス状に設けてもよい。
また、上記実施の形態では、第1突出片120(又は第2突出片130)が、下方に向かうにつれてベース片110の見込方向の中央側に向けて傾斜するように構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、上下方向に沿うように直線状に構成されてもよい。
(ベース片について)
上記実施の形態では、第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)の下端部が外部に対して非露出状となるように、ベース片110が構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、上記下端部が外部に対して露出状となるように構成されてもよい。この場合には、凹部111を省略できる。
また、上記実施の形態では、ベース片110を第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)に対して嵌合した状態で、ベース片110を第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)に対してベース片用固定具114によって固定していると説明したが、これに限らない。例えば、ベース片110を第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)に対して嵌合するのみであってもよい。あるいは、ベース片110を第1開閉体本体30a(又は第2開閉体本体30b)に対してベース片用固定具114によって固定するのみであってもよい。この場合には、第1嵌合穴112及び第2嵌合穴113を省略できる。
(補助片について)
上記実施の形態では、補助片140が、ベース片110の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、水平方向に沿うように直線状に構成されてもよい。
(付記)
付記1の折り戸用の開閉体は、建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が前記折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体であって、開閉体本体と、前記開閉体本体と床面との間のうち前記ヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が前記開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が前記開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段と、を備えた。
付記2の折り戸用の開閉体は、付記1に記載の折り戸用の開閉体において、前記挟込防止手段は、前記通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が前記開閉体本体の下端部のうち前記ヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部を備える。
付記3の折り戸用の開閉体は、付記2に記載の折り戸用の開閉体において、前記挟込防止手段は、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、前記空間部を塞ぐための塞ぎ部をさらに備える。
付記4の折り戸用の開閉体は、付記3に記載の折り戸用の開閉体において、前記開閉体本体は、前記ヒンジ部によって軸支された第1開閉体本体と、前記第1開閉体本体よりも戸先側に少なくとも1つ以上設けられる第2開閉体本体と、を備え、前記塞ぎ部を、前記第1開閉体本体と第2開閉体本体とにそれぞれ別体で設けた。
付記5の折り戸用の開閉体は、付記4に記載の折り戸用の開閉体において、前記塞ぎ部の下端部と、前記第1開閉体本体の下端部の部分のうち前記ヒンジ部に対応する部分とを略面一とした。
付記6の折り戸用の開閉体は、付記3から5のいずれか一項に記載の折り戸用の開閉体において、前記塞ぎ部は、前記開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片と、弾性変形可能な突出片であって、前記ベース片から下方に向けて張り出された突出片と、を備え、前記突出片の厚さを、下方に向かうにつれて薄くした。
付記7の折り戸用の開閉体は、付記6に記載の折り戸用の開閉体において、前記突出片は、前記ベース片の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片と、前記ベース片の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片と、を備える。
付記8の折り戸用の開閉体は、付記7に記載の折り戸用の開閉体において、前記塞ぎ部は、前記第1突出片と前記第2突出片とを接続する補助片をさらに備え、前記補助片を、弾性変形可能であり、且つ前記ベース片の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成した。
(付記の効果)
付記1に記載の折り戸用の開閉体によれば、開閉体本体と床面との間のうちヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段を備えたので、挟込防止手段によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保できる。
付記2に記載の折り戸用の開閉体によれば、挟込防止手段が、通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が開閉体本体の下端部のうちヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部を備えるので、空間部によって通行対象が開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止でき、通行対象の安全性を確保しやすくなる。
付記3に記載の折り戸用の開閉体によれば、挟込防止手段が、少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、空間部を塞ぐための塞ぎ部をさらに備えるので、開閉体本体と床面との間で通行対象が挟まれることを防止しながら、空間部を塞ぐことができる。よって、開閉体によって開口部を全閉した状態において開口部よりも見込方向の一方側の空間が空間部を介して見込方向の他方側に露出することを回避できると共に、通行対象が足等を故意に空間部に入れることを抑制できる。
付記4に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部を、第1開閉体本体と第2開閉体本体とにそれぞれ別体で設けたので、塞ぎ部を第1開閉体本体と第2開閉体本体とにわたって一体で設けた場合に比べて、開閉体を容易に折り畳むことができ、開閉体の開閉移動をスムーズに行うことが可能となる。
付記5に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部の下端部と、第1開閉体本体の下端部の部分のうちヒンジ部に対応する部分とを略面一としたので、塞ぎ部の下端部と、第1開閉体本体の下端部の部分のうちヒンジ部に対応する部分とを非面一とした場合に比べて、塞ぎ部が目立つことを抑制でき、開閉体の意匠性を維持しやすくなる。
付記6に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部が、開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片と、弾性変形可能な突出片であって、ベース片から下方に向けて張り出された突出片とを備えたので、塞ぎ部を比較的簡易な構成且つ安価に製造でき、塞ぎ部の製造コストを低減できる。また、突出片の厚さを下方に向かうにつれて薄くしたので、突出片の下側部分が変形しやすくなるため、通行対象が突出片と接触した際の負荷を低減できる。また、突出片の上側部分を厚くでき、突出片の形状を維持しやすくなる。
付記7に記載の折り戸用の開閉体によれば、突出片が、ベース片の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片と、ベース片の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片と、を備えるので、第1突出片又は第2突出片のいずれか一方のみを備える場合に比べて、挟込防止手段の見込方向の一方側の外観と挟込防止手段の見込方向の他方側の外観とを同一又は類似にできることから、開閉体の意匠性を維持しやすくなる。
付記8に記載の折り戸用の開閉体によれば、塞ぎ部が、第1突出片と第2突出片とを接続する補助片をさらに備え、補助片を、弾性変形可能であり、且つベース片の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成したので、補助片によって第1突出片及び第2突出片の支持を補助でき、第1突出片及び第2突出片を安定して支持することが可能となる。また、補助片が水平方向に沿うように直線状に構成された場合に比べて、第1突出片又は第2突出片が通行対象との接触で弾性変形した際に補助片が変形しやすくなることから、補助片によって第1突出片又は第2突出片の変形が妨げられることを回避できる。
1 開閉システム
2 壁部
3 開口部
4 天井部
5 床面
10 枠体
11 戸先側縦枠材
12 戸尻側縦枠材
13 上枠材
13a 点検口
13b 点検カバー
14 固定部材
15 ガイドレール
16 ストッパ
20 開閉体
30a 第1開閉体本体
30b 第2開閉体本体
31 開閉体フレーム
31a 戸尻側縦力骨
31b 戸先側縦力骨
31c 上側横力骨
31d 下側横力骨
32 室外側表面材
33 室内側表面材
34 芯材
35 窓部
36 取手部
37 デッドボルト受け
38 第2カバー部
40 中間ヒンジ部
41 第1接続部
41a 第1側片
41b 第2側片
41c 第3側片
42 第2接続部
42a 第1側片
42b 第2側片
42c 第3側片
43 連結部
44 中間ヒンジ側隙間
51 被ガイド部
52 戸先側戸当たり部
53 戸尻側戸当たり部
54 中間戸当たり部
60 戸尻側ヒンジ部
61 上側取付片
62 下側取付片
63 枠体側取付片
64 連結部材
65 第1カバー部
66 軸部
67 軸部
70 開閉駆動部
80 施錠装置
90 制御装置
92 天井側検知部
93 上枠材側検知部
94 開口部側検知部
94a 送光部
94b 受光部
97 第1開スイッチ
98 第2開スイッチ
99 制御ユニット
99a 入力部
99b 出力部
99c 電源部
99d 制御部
99e 記憶部
100a 第1挟込防止部
100b 第2挟込防止部
101 空間部
102 塞ぎ部
110 ベース片
111 凹部
112 第1嵌合穴
113 第2嵌合穴
114 ベース片用固定具
120 第1突出片
130 第2突出片
140 補助片
141 挿通孔

Claims (8)

  1. 建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が前記折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体であって、
    開閉体フレームと、少なくとも前記開閉体フレームを見込方向側から挟むように設けられた一対の表面材と、を有する開閉体本体と、
    前記開閉体本体と床面との間のうち前記ヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が前記開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が前記開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段と、を備え、
    前記一対の表面材の各々における下端部からそれよりも上側に至る部分には、当該部分における前記ヒンジ部に対応する部分がそれ以外の部分よりも下方に突出することで、前記ヒンジ部が外部に露出しないように覆われるように段差状に切り欠いた部分が設けられ、
    前記挟込防止手段は、前記切り欠いた部分に設けられた塞ぎ部であり、当該塞ぎ部の少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部を備える、
    折り戸用の開閉体。
  2. 前記挟込防止手段は、
    前記通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が前記開閉体本体の下端部のうち前記ヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部と、
    前記空間部を塞ぐための前記塞ぎ部と、を備える、
    請求項1に記載の折り戸用の開閉体。
  3. 前記開閉体本体は、
    前記ヒンジ部によって軸支された第1開閉体本体と、
    前記第1開閉体本体よりも戸先側に少なくとも1つ以上設けられる第2開閉体本体と、を備え、
    前記塞ぎ部を、前記第1開閉体本体と第2開閉体本体とにそれぞれ別体で設けた、
    請求項1又は2に記載の折り戸用の開閉体。
  4. 前記塞ぎ部の下端部と、前記第1開閉体本体の下端部の部分のうち前記ヒンジ部に対応する部分とを略面一とした、
    請求項3に記載の折り戸用の開閉体。
  5. 当該開閉体の状態が、前記第1開閉体本体及び前記第2開閉体本体によって前記開口部を全閉した全閉状態、又は前記第1開閉体本体及び前記第2開閉体本体によって前記開口部の一部を開いて前記開口部の他の一部を閉じている半開状態のいずれであっても、前記第2開閉体本体が前記開口部よりも見込方向の一方側及び見込方向の他方側に向けて張り出すように、当該開閉体を構成した、
    請求項3又は4に記載の折り戸用の開閉体。
  6. 建物の壁の開口部に設けられる折り戸を構成する開閉体であり、当該開閉体の戸尻側の端部又はその近傍に設けられたヒンジ部によって、当該開閉体が前記折り戸を構成する枠体に対して回動自在に軸支される開閉体であって、
    開閉体本体と、
    前記開閉体本体と床面との間のうち前記ヒンジ部に対応する部分以外の部分の略全体にわたって設けられた挟込防止手段であり、通行対象が前記開閉体本体の近傍に位置する際に当該通行対象が前記開閉体本体と床面との間で挟み込まれることを防止するための挟込防止手段と、を備え、
    前記挟込防止手段は、
    前記通行対象の挟み込みを防止可能な空間部であって、当該空間部の上端が前記開閉体本体の下端部のうち前記ヒンジ部に対応する部分よりも上方に位置するように設けられた空間部と、
    少なくとも一部が弾性変形可能な塞ぎ部であって、前記空間部を塞ぐための塞ぎ部と、を備え、
    前記塞ぎ部は、
    前記開閉体本体の下端部に取り付けられるベース片と、
    弾性変形可能な突出片であって、前記ベース片から下方に向けて張り出された突出片と、を備え、
    前記突出片の厚さを、下方に向かうにつれて薄くした、
    折り戸用の開閉体。
  7. 前記突出片は、
    前記ベース片の見込方向の一方側の端部に設けられた第1突出片と、
    前記ベース片の見込方向の他方側の端部に設けられた第2突出片と、を備える、
    請求項6に記載の折り戸用の開閉体。
  8. 前記塞ぎ部は、
    前記第1突出片と前記第2突出片とを接続する補助片をさらに備え、
    前記補助片を、弾性変形可能であり、且つ前記ベース片の見込方向の中央側に向かうにつれて上方又は下方に向けて湾曲するように構成した、
    請求項7に記載の折り戸用の開閉体。
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