JP7139242B2 - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
近年、環境保護の観点からバイオマス材料が注目されており、自動車、OA機器、電気・電子機器の材料として、天然由来の有機充填材やバイオポリマーとの複合材料が使用され始めている(例えば、特許文献1~4)。
特許文献1には、芳香族ポリカーボネート樹脂に、脂肪族ポリエステルと、天然由来の有機充填材として、ジュート繊維やレーヨン繊維等を配合した樹脂組成物が開示されている。しかし、この樹脂組成物は、衝撃強度の低下が大きかったり、成形外観が不十分であったりし、また着色が大きく、成形時の熱安定性も十分ではない。
特許文献2には、ポリカーボネート樹脂に、平均繊維径が5~50μmであり、平均繊維長が0.03~1.5mmであるセルロース繊維と、テルペン系化合物を配合した樹脂組成物が開示されている。しかし、この樹脂組成物は、水よりも比重が大きく、構成材料の軽量化という点で充分ではない。
特許文献3には、パルプからのセルロース繊維を溶液内で変性し二軸混練機を用いてミクロフィブリル化してマトリックス樹脂中に均一に分散させる方法が開示されているが、樹脂中への分散が未だ不十分であり、結果的に得られた繊維複合材料は力学的強度が不十分で、線膨張係数の低減効果も小さかった。さらに難燃剤の添加については記載されていない。
特許文献4には、竹繊維等の天然繊維を熱可塑性ポリマーに充填する際に、分散樹脂としてテルペン系樹脂等を用いる方法が開示されている。難燃剤を添加してもよいことが記載されているものの、難燃性は評価されていない。
特開2010-215791号公報 国際公開第2013/133228号 特開2005-42283号公報 特開2012-111855号公報
本発明の目的は、バイオマス材料の利用により環境特性に優れ、剛性、難燃性が高く、成形外観に優れた、新規な難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
本発明によれば、以下の樹脂組成物等が提供される。
1.下記成分(A)~(C)を含む樹脂組成物。
(A)熱可塑性樹脂 35~96質量%
(B)難燃剤及び難燃助剤からなる群より選ばれる1種以上である難燃化成分 3~60質量%
(C)平均繊維径3~200nmのナノセルロース 0.5~20質量%
2.前記(A)熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる1種以上である、1に記載の樹脂組成物。
3.前記(A)熱可塑性樹脂がポリプロピレンである、1又は2に記載の樹脂組成物。
4.前記(A)熱可塑性樹脂がブロックポリプロピレンである、1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.前記(A)熱可塑性樹脂のASTM規格D1238によるメルトフローレートが4~30g/10分である、1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.前記(B)難燃化成分が、難燃剤及び難燃助剤を含む、1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
7.前記(B)難燃化成分がリン系難燃剤である、1~5のいずれかに記載の樹脂組成物。
8.前記(B)難燃化成分の融点が250℃以上である、1~7のいずれかに記載の樹脂組成物。
9.さらに(D)テルペン系樹脂を0.5~20質量%含む、1~8のいずれかに記載の樹脂組成物。
10.1~9のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明によれば、環境特性に優れ、剛性、難燃性が高く、成形外観に優れた、新規な難燃性熱可塑性樹脂組成物が提供できる。
[樹脂組成物]
本発明の一態様である樹脂組成物は、下記成分(A)~(C)を含むものである。
(A)熱可塑性樹脂 35~96質量%
(B)難燃剤及び難燃助剤からなる群より選ばれる1種以上である難燃化成分 3~60質量%
(C)平均繊維径3~200nmのナノセルロース 0.5~20質量%
本発明の一態様である樹脂組成物は、バイオマス材料であるナノセルロースを利用することにより、環境特性に優れ、高い剛性及び難燃性と、優れた成形外観を実現することができる。
上記のように特定の成分を特定の量で組み合わせて含むことにより、難燃化成分の樹脂組成物中への分散性を向上させることができるため、高い難燃性を付与するとともに、樹脂によっては親和性が低く、分散不良やブリード等の問題で使用できなかった難燃化成分の使用を可能とすることができる。また、難燃化成分の分散性が向上することにより、凝集物の発生を低減でき、凝集物の発生による耐衝撃性の低下を抑制できる。さらに、難燃性の向上により、従来よりも難燃化成分の使用量を低減できるので、コストを低減できる。
また、ナノセルロースを使用することにより、低比重にして高剛性とすることができ、かつ、接着性、塗装性等の向上を図ることができる。
このようなナノセルロースの利用による難燃化成分の分散性を向上する効果は、従来知られておらず、特許文献1~4にも記載も示唆もされていない。
尚、本明細書において、「x~y」は「x以上、y以下」の数値範囲を表すものとする。
また、本明細書において、好ましいとされている規定は任意に採用することができる。即ち、好ましいとされている一の規定を、好ましいとされている他の一又は複数の規定と組み合わせて採用することができる。好ましいもの同士の組み合わせはより好ましいと言える。
以下、本発明の一態様である樹脂組成物に含まれる各成分について説明する。
(A)熱可塑性樹脂
成分(A)の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
成分(A)の熱可塑性樹脂は、上記の樹脂のうち1種のみを含んでいてもよく、又は、上記の樹脂のうち1種以上を組み合わせて含んでいてもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
尚、本発明において、「ポリオレフィン系樹脂」、「ポリプロピレン系樹脂」、「ポリエチレン系樹脂」とは、それぞれ、樹脂を構成する主成分が、ポリオレフィン、ポリプロピレン、又はポリエチレンであり、他の成分を含んでもよい樹脂をいう。
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体(ホモポリマー)、及びプロピレンを主成分とする共重合体等からなる群より選ばれる1種又は2種以上で構成することができる。
プロピレンの単独重合体としては、特に制限はないが、軽量かつ成形性に優れる樹脂組成物を得る観点から、230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート(以下、「MFR」とも言う。)が0.1~200g/10分であるプロピレン単独重合体が好ましい。さらに、剛性や耐衝撃性に優れる樹脂組成物を得る観点から、230℃でのメルトフローレートが4~30g/10分であることがより好ましく、さらに好ましくは5~20g/10分であり、さらには5~15g/10分が好ましい。
尚、メルトフローレートは、ASTM規格D1238により測定できる。
プロピレンを主成分とする共重合体としては、特に制限はないが、例えば、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとプロピレン以外の1種又は2種以上のα-オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとプロピレン以外の1種又は2種以上のα-オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。プロピレンを主成分とする共重合体の中でも、軽量かつ成形性に優れる樹脂組成物を得るという観点から、230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートが0.1~200g/10分であるプロピレン共重合体が好ましい。さらに、剛性や耐衝撃性に優れる樹脂組成物を得る観点から、230℃でのメルトフローレートが4~30g/10分であることがより好ましく、さらに好ましくは5~20g/10分であり、さらには5~15g/10分が好ましい。
プロピレン以外のα-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、及び1-エイコセン等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体、及びエチレンを主成分とする共重合体等からなる群より選ばれる1種又は2種以上で構成することができる。
エチレンの単独重合体としては、特に制限はないが、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。軽量かつ成形性に優れる樹脂組成物を得る観点から、190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートが0.01~200g/10分であるエチレン単独重合体が好ましい。190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートが上記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性や成形体の表面外観に不具合を生じるおそれがない。190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートは、0.01~60g/10分であることがより好ましい。
エチレンを主成分とする共重合体としては、特に制限はないが、例えば、エチレンとエチレン以外のα-オレフィンとのランダム共重合体、及びエチレンとエチレン以外のα-オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。エチレンを主成分とする共重合体の中でも、軽量かつ成形性に優れる樹脂組成物を得るという観点から、190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートが0.01~200g/10分であるエチレン共重合体が好ましい。190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートが上記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性や成形体の表面外観に不具合を生じるおそれがない。190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレートは、0.01~60g/10分であることがより好ましい。
エチレン以外のα-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、及び1-エイコセン等が挙げられる。
市販のポリオレフィン系樹脂としては、プライムポリマー株式会社製のポリプロピレン系樹脂「プライムポリプロ」、「ポリファイン」、「プライムTPO」の各シリーズ等(例えば、品番:J-700GP)、出光興産株式会社製のポリプロピレン系樹脂(品番:J-966HP)、プライムポリマー株式会社製の各種ポリエチレン樹脂「ハイゼックス」、「ネオゼックス」、「ウルトゼックス」、「モアテック」、「エボリュー」の各シリーズ(例えば、高密度ポリエチレン樹脂、品番:2200J)、東ソー株式会社製の低密度ポリエチレン(例えば、品番:ペトロセン190)等が挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ(p-メチルスチレン)、ポリ(m-メチルスチレン)、ポリ(p-tert-ブチルスチレン)、ポリ(p-クロロスチレン)、ポリ(m-クロロスチレン)、ポリ(p-フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合体等が挙げられる。これらポリスチレン系樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
市販のポリスチレン系樹脂としては、PSジャパン株式会社製のPSJ-ポリスチレンシリーズ(例えば、品番:H8672)、東洋スチレン株式会社製のトーヨースチロールシリーズ等が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、テレフタル酸と1,3-プロパンジオール又は1,4-ブタンジオールとの共重合体、ポリ乳酸樹脂、ポリ乳酸を含む共重合樹脂等が挙げられる。これらポリエステル樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリ乳酸樹脂又はポリ乳酸を含む共重合樹脂は、乳酸又は乳酸とそれ以外のヒドロキシカルボン酸を加熱脱水重合し、得られる低分子量のポリ乳酸又はその共重合体をさらに減圧下で加熱分解して、乳酸又はその共重合体の環状二量体であるラクチドを生成し、次いでこのラクチドを金属塩等の触媒存在下で重合することにより得られる。
市販のポリエステル樹脂としては、三井化学株式会社製の三井PET(登録商標)シリーズ(例えば、品番:三井J125)や東洋紡株式会社製のバイロンシリーズ等が挙げられる。
市販のポリ乳酸樹脂及び/又はポリ乳酸を含む共重合樹脂としては、浙江海正生物材料股分有限公司製の結晶性ポリ乳酸樹脂(品番:レヴォダシリーズ、L体/D体比=100/0~85/5)や三井化学株式会社製のポリ乳酸樹脂(植物澱粉を乳酸発酵して製造)であるレイシアシリーズ等が挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ラクタムの開環重合体、ジアミンと二塩基酸との重縮合体、ω-アミノ酸の重縮合体等が挙げられる。これらポリアミド樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
市販のポリアミド樹脂としては、東レ株式会社製のナイロン6やナイロン66であるアミランシリーズ、旭化成株式会社製のポリアミド66樹脂であるレオナシリーズ、帝人株式会社製のn-ナイロンやn,m-ナイロンシリーズ等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂としては、特に制限されず、芳香族ポリカーボネート樹脂であっても、脂肪族ポリカーボネート樹脂であってもよい。後述する成分(B)の難燃化成分との親和性、樹脂組成物から得られる成形体の耐衝撃性及び耐熱性の観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、通常、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることができる。芳香族ポリカーボネート樹脂は、他の熱可塑性樹脂に比べて、耐熱性、難燃性及び耐衝撃性が良好であるため、樹脂組成物の主成分とすることができる。
芳香族ポリカーボネート樹脂として、芳香族ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体、又は、芳香族ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体を含む樹脂を用いる場合、難燃性及び低温における耐衝撃性をさらに向上することができる。芳香族ポリカーボネート-ポリオルガノシロキサン共重合体を構成するポリオルガノシロキサンは、難燃性の観点から、ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。
市販の芳香族ポリカーボネート樹脂としては、出光興産株式会社製のタフロンシリーズや帝人株式会社製のパンライトシリーズ等が挙げられる。
熱可塑性樹脂は相溶性のあるものは適宜混合して用いてもよい。例えば、一般に流動性が悪いと考えられている芳香族ポリカーボネート樹脂にポリエステル樹脂を適量混合すれば、流動性が改善される。
また、以上説明した熱可塑性樹脂以外に、それらと相溶性のある他の熱可塑性樹脂、例えば、AS樹脂や(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体等を適量混合してもよい。
本発明の一態様において、成分(A)の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂及びポリスチレン系樹脂からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。これにより、難燃化成分の分散が困難であったポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂において、難燃化成分を良好に分散でき、難燃性を向上できる。
また、本発明の一態様において、成分(A)の熱可塑性樹脂が、ポリプロピレンであることが好ましい。成分(A)として、ポリオレフィン系樹脂であるポリプロピレンを使用すると、難燃性の向上効果をより高くすることができる。
また、本発明の一態様において、成分(A)の熱可塑性樹脂が、ブロックポリプロピレンであることが好ましい。これにより、樹脂組成物から得られる成形体の耐衝撃性を優れたものとすることができる。
さらに、本発明の一態様において、樹脂組成物から得られる成形体の衝撃強度等の観点から、成分(A)の熱可塑性樹脂のメルトフローレート(230℃、2.16kg)が4~30g/10分であることが好ましく、より好ましくは5~20g/10分であり、さらに好ましくは5~15g/10分である。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(A)の熱可塑性樹脂は、樹脂組成物の全質量を基準として、35~96質量%であり、好ましくは40~90質量%であり、より好ましくは50~85質量%である。
(B)難燃化成分
成分(B)の難燃化成分は、難燃剤及び難燃助剤からなる群より選択される1種以上である。
難燃剤は、特に制限はなく、リン系難燃剤;シリコーン系難燃剤;ハロゲン系化合物;有機アルカリ金属塩;有機アルカリ土類金属塩;窒素系化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ヒドロキシスズ酸亜鉛、酸化スズ水和物、ホウ砂等の金属水酸化物;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ポリホウ酸ナトリウム等のホウ酸化合物;シリカ(二酸化ケイ素)、合成非晶質シリカ(二酸化ケイ素)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ藻土等のケイ素化合物;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、ジルコニウム-アンチモン複合酸化物等の金属酸化物;膨張性黒鉛等、公知のものを、目的に応じて用いることができる。
リン系難燃剤は、ハロゲンを含まないものが好ましい。ハロゲンを含むと、樹脂組成物を成形する際、有害ガス発生や金型腐食の恐れがあり、また、成形品を焼却する際、有害物質を排出する恐れがあり、環境汚染、安全性の観点から好ましくない。
ハロゲンを含まないリン系難燃剤としては、ハロゲン非含有有機リン系難燃剤がある。有機リン系難燃剤としては、リン原子を有し、ハロゲンを含まない有機化合物であれば特に制限なく用いることができる。例えば、リン酸エステル化合物、リン酸アミン塩、ポリリン酸アンモニウム等が挙げられる。中でも、リン原子に直接結合するエステル性酸素原子を1つ以上有するリン酸エステル化合物が好ましく用いられる。有機リン系難燃剤以外のハロゲン非含有リン系難燃剤としては、赤リン等がある。
リン酸エステル化合物としては、特に制限はなく、ハロゲンを含まないものが好ましく、例えば、下記一般式(IV)で示されるリン酸エステル化合物が挙げられる。
Figure 0007139242000001
(式中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子又は有機基を表し、Xは2価以上の有機基を表し、mは0又は1であり、nは1以上の整数であり、rは0以上の整数を表す。)
式(IV)において、有機基とは、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のシクロアルキル基、置換又は未置換のアリール基等である。置換されている場合の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基等が挙げられ、さらに、これらの置換基を組み合わせた基であるアリールアルコキシアルキル基等、又はこれらの置換基を酸素原子、窒素原子、イオウ原子等により結合して組み合わせたアリールスルホニルアリール基等であってもよい。
また、式(IV)において、2価以上の有機基Xは、上記の有機基から、炭素原子に結合している水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基である。例えば、アルキレン基、(置換)フェニレン基、多核フェノール類であるビスフェノール類から誘導されるものである。好ましいものとしては、ビスフェノールA、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフェニルメタン、ジヒドロキシジフェニル及びジヒドロキシナフタレン等から誘導される2価以上の基が挙げられる。
リン酸エステル化合物は、モノマー、ダイマー、オリゴマー、又はポリマーであってもよく、あるいはこれらの混合物であってもよい。具体的には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリ(2-エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、ビスフェノールAビスジフェニルホスフェート、ヒドロキノンビスジフェニルホスフェート、レゾルシンビスジフェニルホスフェート、レゾルシノール-ジフェニルホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、あるいはこれらの置換体、又は縮合物等が挙げられる。
リン酸アミン塩(ピロリン酸塩、縮合リン酸塩も含む)としては、1,2-ジアミノエタン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、尿素、N,N’-ジメチル尿素、チオ尿素、イソシアヌール酸、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、ヒダントイン、ヘキサヒドロピリミジン-2-オン、パラバン酸、バルピツル酸、アンメリン、メロン、メラム、グアナゾール、グアナジン、グアニジン、エチレンイミン、ピロリジン、2-ピロリドン、3-ピロリドン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、α-ピペリドン、β-ピペリドン、γ-ピペリドン、ピペラジン、4-メチルピペラジン、2-メチルピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、2,3,5,6-テトラメチルピペラジン、2-エチルピペラジン、2,5-ジエチルピペラジン、メラミン、グアナミン、メチルグアナミン、エチルグアナミン、ベンゾグアナミン、ベンジルグアナミン、ジシアンジアミド、1,3-ジアミノベンゼン、1,4-ジアミノベンゼン、2,4-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノ-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-チオモルホリノ-1,3,5-トリアジン等のリン酸塩、ピロリン酸塩、縮合リン酸塩等が挙げられる。これらは、一種を単独で使用することができ、又は、二種以上を組み合わせて使用することができる。ここで、縮合リン酸とは、リン酸が3分子以上縮合したポリリン酸をいい、三リン酸、四リン酸、それ以上のリン酸の縮合体、これらの混合物であってもよい。また、縮合リン酸は線状構造が主であるが、分岐状構造及び環状構造を含んでもよい。
市販のハロゲン非含有リン酸エステル化合物としては、例えば、大八化学工業株式会社製の、TPP〔トリフェニルホスフェート〕、TXP〔トリキシレニルホスフェート〕、CR-733S〔レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)〕、CR741[フェノールAビス(ジフェニルホスフェート)]、PX200〔1,3-フェニレン-テトラキス(2,6-ジメチルフェニル)リン酸エステル〕、PX201〔1,4-フェニレン-テトラキス(2,6-ジメチルフェニル)リン酸エステル〕、PX202〔4,4’-ビフェニレン-テスラキス)2,6-ジメチルフェニル)リン酸エステル〕、株式会社ADEKA製のFP2010等を挙げることができる。
ポリリン酸アンモニウムの市販品の例としては、AP-422(クラリアント社製)、TERRJU-S10(ブーデンハイム社製)、TERRJU-S20(ブーデンハイム社製)等が挙げられる。また、ポリリン酸アンモニウムは、加水分解を受けやすいため、ポリリン酸アンモニウムを熱硬化性樹脂でマイクロカプセル化したものや、メラミンモノマーや他の含窒素有機化合物で被覆等の処理を行ったもの、界面活性剤やシリコーン化合物で処理を行ったもの、ポリリン酸アンモニウムを製造する過程でメラミン等を添加し難溶化したもの、等のようにポリリン酸アンモニウムが主成分である化合物を使用することが好ましい。本発明においてはこれらの全てを使用することができる。このように加水分解性を低減したポリリン酸アンモニウムの市販品としては、AP-462(クラリアント社製)、TERRJU-C30(ブーデンハイム社製)、TERRJU-C60(ブーデンハイム社製)、TERRJU-C70(ブーデンハイム社製)、TERRJU-C80(ブーデンハイム社製)等が挙げられる。これらは、一種を単独で使用することができ、又は、二種以上を組み合わせて使用することができる。
シリコーン系難燃剤としては、シリコーン油、シリコーン樹脂等が挙げられ、より具体的には、アルコキシ基、エポキシ基等の反応性基を含有する特定構造のシリコーン系化合物や、繰り返し単位中の酸素量が異なる特定分子量のシリコーン樹脂等が挙げられる(特開平6-306265号公報、特開平6-336547号公報、特開平8-176425号公報、特開平10-139964号公報等参照)。
シリコーン系難燃剤としては、官能基含有シリコーン化合物、例えば、官能基を有する(ポリ)オルガノシロキサン類が好ましい。具体的には、式R SiO(4-a-b)/2〔Rは官能基含有基、Rは炭素数1~12の炭化水素基、0<a≦3、0≦b<3、0<a+b≦3〕で表される基本構造を有する重合体、又は共重合体が好ましい。官能基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、ポリオキシアルキレン基、水酸基、カルボキシル基、シアノール基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基等が挙げられる。官能基含有シリコーン化合物は、異なる官能基を有していてもよく、複数の異なる官能基含有シリコーン化合物を併用してもよい。官能基含有シリコーン化合物は、その官能基(R)/炭化水素基(R)の比が、通常0.1~3であり、好ましくは0.3~2である。
これらシリコーン系難燃剤は、通常、液状、又はパウダー等の形態であるが、溶融混練において分散性の良好な形態が好ましい。例えば、室温での粘度が10~500,000cst(センチストークス)程度の液状のものが挙げられる。シリコーン系難燃剤が官能基を有する場合には、液状であっても、組成物に均一に分散するとともに、成形時や成形品の表面にブリードすることが少ない特徴がある。
ハロゲン系化合物としては、2,4,6-トリス(2,4,6-トリブロモフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、臭素化エポキシオリゴマー、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化ポリカーボネート(共)重合体やハロゲン化ポリカーボネート又はハロゲン化ポリカーボネート(共)重合体のオリゴマー、ハロゲン化ポリスチレン、ハロゲン化ポリオレフィン等が挙げられる。
有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩としては、各種のものがあるが、少なくとも一つの炭素原子を有する有機酸又は有機酸エステルのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が挙げられる。ここで、有機酸又は有機酸エステルは、有機スルホン酸、有機カルボン酸等である。一方、アルカリ金属は、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム等であり、アルカリ土類金属は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等である。中でも、ナトリウム、カリウム、セシウムの塩が好ましく用いられる。また、その有機酸の塩は、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲンが置換されていてもよい。
上記各種の有機アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の中では、例えば、有機スルホン酸の場合、下記一般式(2)で表されるパーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が好ましく用いられる。
(C2n+1SOM (2)
(式中、nは1~10の整数を示し、Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアリカリ金属、又はマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属を示し、mはMの原子価を示す。)
これらの化合物としては、例えば、特公昭47-40445号公報に記載されているものがこれに該当する。
上記一般式(2)において、パーフルオロアルカンスルホン酸としては、例えば、パーフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロエタンスルホン酸、パーフルオロプロパンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、パーフルオロメチルブタンスルホン酸、パーフルオロヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸等を挙げることができる。特に、これらのカリウム塩が好ましく用いられる。
その他の有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩としては、2,5-ジクロロベンゼンスルホン酸;2,4,5-トリクロロベンゼンスルホン酸;ジフェニルスルホン-3-スルホン酸;ジフェニルスルホン-3,3’-ジスルホン酸;ナフタレントリスルホン酸等の有機スルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。
さらに、ビニル系熱可塑性樹脂の芳香環に、スルホン酸塩基、ホウ酸塩基、リン酸塩基等が置換された熱可塑性樹脂も、難燃剤として用いることができる。この芳香族ビニル系樹脂としては、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂等の少なくともスチレン構造を有する熱可塑性樹脂が挙げられ、中でもポリスチレン樹脂が好ましく用いられる。置換された酸塩基としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類塩が挙げられる。
また、有機カルボン酸としては、例えば、パーフルオロギ酸、パーフルオロメタンカルボン酸、パーフルオロエタンカルボン酸、パーフルオロプロパンカルボン酸、パーフルオロブタンカルボン酸、パーフルオロメチルブタンカルボン酸、パーフルオロヘキサンカルボン酸、パーフルオロヘプタンカルボン酸、パーフルオロオクタンカルボン酸等を挙げることができ、これら有機カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が用いられる。アルカリ金属やアルカリ土類金属は上述のとおりである。
窒素系化合物としては、メラミン、アルキル基又は芳香族基置換メラミン等が挙げられる。
難燃助剤は、特に制限はなく、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物;ホウ酸亜鉛、ポリテトラフルオロエチレン、金属酸化物、二酸化ケイ素、ハイドロタルサイト、重炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化モリブデン及びその表面処理品(表面をシラン化合物等で被覆したもの)、メラミン、メラミンシアヌレート、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、モノペンタエリスリトール、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。中でも、アンチモン化合物が好ましい。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(B)の難燃化成分が、難燃剤及び難燃助剤を含むことが好ましい。これにより、樹脂組成物に高い難燃性を付与することができる。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(B)の難燃化成分がリン系難燃剤であることが好ましい。
また、本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(B)の難燃化成分の融点が250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましく、350℃以上であることがさらに好ましい。本発明においては、従来分散が困難であった融点が250℃以上の難燃化成分を十分に分散させることが可能となるため、より高い難燃性を得ることができる。
融点が250℃以上である難燃化成分としては、例えば、水酸化金属塩、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸塩、ピロリン酸ピペラジン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)等が挙げられる。
尚、「融点がZ℃以上である」とは、難燃化成分が、Z℃以上の温度で溶融するか、又は、Z℃未満の温度では溶融せず、Z℃以上の温度で分解することをいうものとする。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(B)の難燃化成分は、樹脂組成物の全質量を基準として、3~60質量%であり、好ましくは5~50質量%であり、より好ましくは5~30質量%である。難燃化成分の配合量が少ないと、目的とする難燃性が得られず、一方、配合量が60質量%より多いと、樹脂組成物から得られる成形体が脆くなってしまい、製品として取り扱うことが困難となる。
(C)ナノセルロース
成分(C)のナノセルロースは、平均繊維径が3~200nmであるセルロースである。
ナノセルロースを構成する繊維は、β-1,4-グルカン構造を有する多糖類で形成されている限り、特に制限されず、例えば、高等植物由来のセルロース繊維[例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹等の木材パルプ等)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(コットンリンター、ボンバックス綿、カポック等)、ジン皮繊維(例えば、麻、コウゾ、ミツマタ等)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド麻等)等の天然セルロース繊維(パルプ繊維)等]、動物由来のセルロース繊維(ホヤセルロース等)、バクテリア由来のセルロース繊維、化学的に合成されたセルロース繊維[セルロースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロース等の無機酸エステル;硝酸酢酸セルロース等の混酸エステル;ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース等);カルボキシアルキルセルロース(カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース等);アルキルセルロース(メチルセルロース、エチルセルロース等);再生セルロース(レーヨン、セロファン等)等のセルロース誘導体繊維等]等が挙げられる。これらのナノセルロースを構成する繊維は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのナノセルロースを構成する繊維のうち、ナノセルロースを製造したときの分散性、剛性、耐衝撃性の観点で製造効率が高く、適度な繊維径及び繊維長を有する点から、植物由来のセルロース繊維、例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹等の木材パルプ等)や種子毛繊維(コットンリンターパルプ等)等のパルプ由来のセルロース繊維が好ましい。
ナノセルロースの平均繊維径は、3~200nmであり、好ましくは10~150nm、さらに好ましくは20~100nmである。平均繊維径が上記範囲外であると、難燃性の向上効果が十分に発揮されない。
尚、本発明において、平均繊維径は、電子顕微鏡で5000倍に拡大し、100カ所測定した繊維径の平均値をいうものとする。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(C)のナノセルロースは、樹脂組成物の全質量を基準として、0.5~20質量%であり、好ましくは1~15質量%であり、より好ましくは3~10質量%である。ナノセルロースが0.5質量%より少ないと、難燃剤の分散性向上や剛性といった機械特性の向上が見られない。また、20質量%より多いと、反対に難燃性が低下するとともに衝撃強度の低下が著しい。
(D)テルペン系樹脂
本発明の一態様である樹脂組成物は、さらに(D)テルペン系樹脂を0.5~20質量%含むことが好ましい。これにより、成分(C)のナノセルロースの樹脂組成物中における分散性をより向上させることが可能となり、よって、成分(B)の難燃化成分による難燃効果も向上させることができる。
成分(D)のテルペン系樹脂とは、通常、有機溶媒中、フリーデルクラフツ型触媒の存在下で、テルペン単量体のみを重合するか、又は、テルペン単量体と芳香族単量体、若しくはテルペン単量体とフェノール類を共重合することにより得られたものをいうが、これらに限定されない。また、得られたテルペン系樹脂を水素添加処理して得られた水素添加テルペン系樹脂であってもよい。
テルペン系樹脂としては、例えば、α-ピネン樹脂、β-ピネン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂等が挙げられる。
テルペン単量体としては、イソプレン等の炭素数5のヘミテルペン類;α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、d-リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α-フェランドレン、α-テルピネン、γ-テルピネン、テルピノーレン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、α-テルピネオール、β-テルピネオール、γ-テルピネオール、サビネン、パラメンタジエン類、カレン類等の炭素数10のモノテルペン類;カリオフィレン、ロンギフォレン等の炭素数15のセスキテルペン類;炭素数20のジテルペン類等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物の中で、α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン、d-リモネンが特に好ましく用いられる。
芳香族単量体としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、イソプロペニルトルエン等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ビスフェノールA等が挙げられるが、これらに限定されない。
テルペン系樹脂は、樹脂組成物中において成分(C)のナノセルロースを分散させるために添加することができる。また、あらかじめテルペン系樹脂と成分(C)のナノセルロースを配合したマスターバッチとして、樹脂組成物を構成する他の成分に添加してもよい。マスターバッチの場合は、マスターバッチの全質量を基準として、ナノセルロースを70~30質量%含むものが好ましい。
本発明の一態様である樹脂組成物において、成分(D)のテルペン系樹脂は、樹脂組成物の全質量を基準として、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~15質量%、さらに好ましくは3~10質量%である。テルペン系樹脂の含有量が上記の範囲であれば、成分(C)と成分(A)の親和性が向上し、難燃性、分散性、外観がより向上する。
(任意成分)
本発明の一態様である樹脂組成物は、任意成分として、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、結晶核剤、軟化剤、帯電防止剤、充填剤、顔料、染料、強化剤、離型剤、可塑剤、流動性改良剤等を任意の量で含んでもよい。但し、この場合、本発明の一態様である樹脂組成物は、任意成分を除いたときに、成分(A)~(C)又は成分(A)~(D)を上記説明した特定の量範囲(質量%)で含むものとする。
本発明の樹脂組成物は、本質的に、成分(A)、成分(B)、成分(C)、ならびに、任意に成分(D)からなってもよい(consisting essentially of)。本発明の樹脂組成物の、例えば、70%重量以上、80重量%以上、又は90重量%以上が、成分(A)、成分(B)、成分(C)、ならびに、任意に成分(D)であってもよい。また、本発明の組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、ならびに、任意に成分(D)のみからなってもよい(consisting of)。この場合、本発明の効果を損なわない範囲で不可避不純物を含んでもよい。
本発明の一態様である樹脂組成物は、上述した成分(A)~(C)並びに必要に応じて配合される成分(D)及び任意成分を、溶融混練することにより製造できる。例えば、押出成形機等により上記成分の混合物を溶融混練し、ペレタイザーにて造粒することにより、ペレットに加工できる。
また、本発明の一態様である樹脂組成物又はペレットを各種成形機により賦形することにより、成形体とすることができる。成型方法は特に限定されず、射出成形、異形押出成形、シート押出成形等、公知の方法を適用できる。
[成形体]
本発明の一態様である成形体は、上記説明した本発明の一態様である樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明の一態様である成形体は、難燃性が高く、成形外観に優れる。
本発明の一態様である成形体は、十分な剛性を確保する観点から、引張弾性率は1000MPa以上であることが好ましく、1200MPa以上であることがより好ましく、1500MPa以上であることがさらに好ましい。引張弾性率は、ASTM D638に準拠して測定することができる。
本発明の一態様である成形体は、十分な難燃性を確保する観点から、限界酸素指数(LOI:Limited Oxygen Index)は23%以上であることが好ましく、25%以上であることがより好ましく、28%以上であることがさらに好ましい。
尚、限界酸素指数は、材料が燃焼を持続するために必要な最低酸素濃度を示す指数であり、JIS K7201-2に準拠して測定することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1~5、実施例7~9、比較例1~19及び参考例1~2
表1~4に示すように、各成分を所定の割合で配合して樹脂組成物を調製した。このとき、得られた樹脂組成物100質量部に対して、酸化防止剤としてイルガノックス1010(BASF社)0.2質量部、アデカスタブ2112(株式会社ADEKA)0.1質量部を配合した。
この組成物を押出機(機種名:PCM-30、株式会社池貝)に供給し、210~260℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、80℃で12時間乾燥させた後、射出成形機(型式:IS100N、東芝機械株式会社)により、シリンダー温度210~260℃、金型温度40℃の条件で射出成形して試験片を得た。得られた試験片を用いて以下に示す各物性を評価した。結果を表1~4に示す。
(引張弾性率)
引張弾性率は、ASTM D638に準拠して測定した。
(限界酸素指数)
限界酸素指数(LOI)は、JIS K7201-2に準拠して測定した。
(アイゾット衝撃強度)
使用した成分(A)のアイゾッド(IZOD)衝撃強度は、ASTM D256に準拠して、肉厚1/8インチ(1/20.3cm)の試験片を用いて23℃で測定した。
(表面外観)
表面外観は、寸法8×8×0.3cmの試験片の一方の表面を観察し、0.1mm以上の寸法の凹みが20個未満存在する場合を「OK」とし、20個以上存在する場合を「NG」と評価した。
(分散状態)
試験片における材料の分散状態を評価した。試験片を液体窒素中に1分間浸漬し凍結させてから、折り曲げて破断し、その断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて2000倍で観察し、凝集物が見られない場合を「OK」とし、凝集物がみられる場合を「NG」と評価した。
Figure 0007139242000002
Figure 0007139242000003
Figure 0007139242000004
Figure 0007139242000005
表1~4に記載の各成分は以下のとおりである。
[成分(A)]
・樹脂1:ホモポリプロピレン(E-105GM、MFR(230℃、2.16kg)=0.5g/10min、IZOD衝撃強度=7kJ/m、株式会社プライムポリマー)
・樹脂2:ブロックポリプロピレン(J-966HP、MFR(230℃、2.16kg)=30g/10min、IZOD衝撃強度=60kJ/m、株式会社プライムポリマー)
[成分(B)]
・難燃剤1:ピロリン酸ピペラジン(FP2050、融点なし、株式会社ADEKA)
・難燃剤2:リン酸エステル(PX-200、融点96℃、大八化学工業株式会社)
・難燃剤3:ポリリン酸アンモニウム(TERRAJU C-30、融点なし、ブーデンハイム社)
・難燃剤4:水酸化マグネシウム(キスマ5AC、融点なし、協和化学工業株式会社)
・難燃剤5:ポリホウ酸ナトリウム(融点なし、株式会社SOUFA)
・難燃剤6:エチレンビス(ペンタブロモフェニル)(サイテックス8010、融点350℃、アルベマール社)
・難燃助剤:三酸化アンチモン(PATOX-M、融点なし、日本精鉱株式会社)
尚、「融点なし」は、押出機のシリンダー温度である210~260℃では溶融又は分解しないことを意味する。
[成分(C)]
・ナノセルロース A(CNF-10、平均繊維径30nm、中越パルプ工業)
・セルロースファイバー(SW-10、平均繊維径25μm、セライト社)
・ナノセルロース B(KY-100G、平均繊維径100nm、ダイセルファインケム)
[成分(D)]
・テルペンフェノール(YSポリスターT130(水酸基価60)、ヤスハラケミカル株式会社)
熱可塑性樹脂であるポリプロピレンに対して、ナノセルロース及び/又はテルペン系樹脂を配合した樹脂組成物では、難燃性(LOI)は向上しなかった。
しかし、溶融しない難燃剤(難燃剤1、3~6)をナノセルロースと共に配合した樹脂組成物では、樹脂中への難燃剤の分散性は良好で、樹脂組成物の難燃性は向上した。
また、溶融する難燃剤(難燃剤2)でも、ナノセルロースを配合しない場合は、ポリプロプレンとの親和性が低く混練できなかったが(比較例10)、ナノセルロースを併用することにより、混錬可能となり、難燃性が向上した。
μmオーダーの寸法を有するセルロースファイバーを配合した樹脂組成物では、弾性率は向上するものの、樹脂組成物中への難燃剤の分散性が悪く、難燃性は向上しなかった。
本発明の一態様である樹脂組成物及び成形体は、自動車、産業資材、建材、電子・電気機器、OA機器、機械分野の各種材料に好適に用いることができる。
上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
本願のパリ優先の基礎となる日本出願明細書の内容を全てここに援用する。

Claims (9)

  1. 下記成分(A)~(C)を含む樹脂組成物。
    (A)ポリオレフィン系樹脂である熱可塑性樹脂 35~90質量%
    (B)難燃剤及び難燃助剤からなる群より選ばれる1種以上である難燃化成分 5~30質量%
    (C)平均繊維径20~200nmのナノセルロース 0.5~20質量%
  2. 前記(A)熱可塑性樹脂がポリプロピレンである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(A)熱可塑性樹脂がブロックポリプロピレンである、請求項1又は2のいずれかに記載の樹脂組成物。
  4. 前記(A)熱可塑性樹脂のASTM規格D1238によるメルトフローレートが4~30g/10分である、請求項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記(B)難燃化成分が、難燃剤及び難燃助剤を含む、請求項1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記(B)難燃化成分がリン系難燃剤である、請求項1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記(B)難燃化成分の融点が250℃以上である、請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. さらに(D)テルペン系樹脂を0.5~20質量%含む、請求項1~7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
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